こんにちは。
アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
昨日、アルツ君のところに面会に行ってきました。
まだ、特養の入所者さんの何人かが、インフルエンザにかかっているらしく、この日はアルツ君の居る棟と別棟は防火扉で仕切られ、別棟に行くことができない状態になっていました。
たしか去年もこんな日が有って、アルツ君が大騒ぎしたような…。
フロアに上がると、アルツ君は居室に居るようです。
ヤッチはアルツ君の居室の扉をノックします。
アルツ君:「おうっ!」
ヤッチは扉を開けます。
アルツ君、クローゼットの中にしまってあった大半の洋服をベッドの上にひろげています。
ヤッチ:「また、脱走計画でも企ててるのか?」
アルツ君:「違うよ。」
ヤッチ:「じゃあ、なに?」
アルツ君:「誰かがここに荷物を置いて行ったんだよ。」
ヤッチ:「荷物たって、これ、全部旦那さんの物じゃないかよ?」
アルツ君:「そう、みたいだな…。」
ヤッチ:「『みたい』じゃなくて、旦那さんの洋服だよ。」
アルツ君:「かー!誰が置いて行ったんだろ…。」
ヤッチ:「サンタクロースは季節外れだと思うがな…。だいたい、旦那さんは靴下を履いているのを見たことないしな?」
アルツ君:「ちぇっ。」
ヤッチは、アルツ君がベッドの上にひろげた洋服を再びクローゼットにしまい始めます。
ヤッチ:「ずいぶんとお店を拡げたな…?」
アルツ君:「知らない…。」
ヤッチが片付けをしていると、ある異変に気づきます。
施設では週に二回しか入浴ができないので、姉が時々アルツ君の足などを『からだふき』で拭いています。
その『からだふき』は、普段は引き出しにしまって有りますが、ベッドサイドの机の上に置いてあります。
しかも、シール部分をめくって中身を取り出すのではなく、破いて出してしまっています。
(-_-;)
ヤッチ:「なにこれ?旦那さんが使ったのか?」
アルツ君:「知らない…。」
居室にハサミを置いておくと危険だということで、ハサミは居室には無いので、手で引き裂いたものと思われます。
ヤッチ:「なんだって、こんなことをするのかねぇ…。」
アルツ君:「だから、俺じゃないって。」
ヤッチ:「まあ、いいや。証拠写真を撮って、沢口靖子に渡しておくから。」
アルツ君:「誰だそれ?」
鼻をかもうとでも思って、ティッシュを探したのでしょうか…?
でも、ティッシュの箱は、『からだふき』のすぐそばに置いてあります。(画像中央上にチラッと)
ティッシュの枚数が少なくなって、年寄りには引き出しにくい状況になっています。
でも、ティッシュの枚数が少なくなると、アルツ君が箱の横を開け、そこから取り出しているのをヤッチは知っています。
ヤッチ:「ティッシュが見当たらなかったからか?」
アルツ君:「だから、知らないよ。ばあさん(キノコさん)がそこへ置いて行ったんじゃないのか?」
ヤッチ:「ばあさんなら、今日は家に居るよ。」
アルツ君:「家で何してるんだ?」
ヤッチ:「炊事・洗濯・掃除・順不同…。」
アルツ君:「かっー!美味いもん食ってやがるんだろ?俺は最近、何にも食わしてもらってないんだけどな…。」
ヤッチ:「食って無い奴が、そこまで肥えるわけはないと思うけどな?」
アルツ君:「お前の気のせいだろ。ちゃんとした人が見たら、普通だよ、普通…。むしろ痩せてるくらいだ。」
ヤッチ:「まるで俺がちゃんとしてない人間みたいじゃないかよ。」
アルツ君:「ふふ…。」
ヤッチ:「今日もボタモチを持って来たけど食うか?」
アルツ君:「それはありがたいですね~。何年ぶりだろ?口の中にものを入れるの…。」
ヤッチはアルツ君がボタモチを食べている間に部屋の中を細かくチェックします。
見れば、パッケージを引き裂いているのは、『からだふき』だけではありませんでした。
(-_-;)
机の上にあるウェットティッシュ、引き出しの中にあった『おしりふき』、それにトイレに置いてあったお掃除シートまで引き裂いています。
中身を取り出したウェットティッシュ類は、隠すように机の奥に乱雑に積み重ねられ、本を立て掛け、目につかないようにしてありました。
シール部分をめくって中身を取り出すタイプのウェットティッシュの類はすべて、破かれてしまっています。
(-_-;)
ヤッチは、袋から取り出され中身だけになった、積み重ねてあるウェットティッシュの山を指さし、アルツ君に話し掛けます。
ヤッチ:「だれがこんなのところに積み重ねたのかね?」
アルツ君:「さあ…。」
ヤッチ:「鼻をかむなら、ここにティッシュが有るじゃんかよ。」
アルツ君:「ああ…、そう言えば、さっきスズメがここへ来て、鼻をかんでたな…。」
ヤッチ:「スズメも花粉症になるのかねぇ…。」
アルツ君:「花粉症かどうかは知らんけど、鼻をかんでたなぁ…。」
ヤッチ:「鼻をかむとしたら、仰向けかねぇ…?」
アルツ君:「いや、器用に片手でかんでたぞ。」
もしかしてだけど…。
アルツ君がウェットティッシュの類を全部引き裂いているのは、お腹が空いていたからではないでしょうか…。
もちろん、施設で食事を出してもらっていますが、記憶はすぐに飛んでしまいます。
部屋の中に食べ物が無いかとアルツ君が部屋を探し回ります。
引き出しを開けると、きれいな包装紙に包まれた『からだふき』が…。
見ようによっては、ウェットティッシュ類のパッケージはポテトチップスなどのスナック菓子のパッケージに見えないこともありません。
中身が食べ物ではないとわかると、新たなターゲットを物色します。
次々にきらびやかな包装紙を見つけては、袋を引き裂いて行くの図式です。
ヤッチ:「ん…。スズメが犯人だとすると、こんなにたくさんのティッシュはいらないと思うがな…。」
アルツ君:「あいつら、なにしでかすか、わかったもんじゃないからな!?」
ヤッチ:「たぶん、犯人はこの部屋の中にいると思うな…。」
アルツ君:「お前か?」
ヤッチ:「なんで犯人が犯人探しをしなくちゃならないんだよっ!だいたい、これ袋から外に出しちゃうと、みんな乾いちゃうんだぜ。」
アルツ君:「そうか…。それでカッチリした袋に入ってたんだぁ…。」
墓穴を掘りました…。
(●`w´●)ニァ・・
アルツ君
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
♪食べたのを忘れてる
アルツ君
♪ウェットティッシュを
見つけ出し
♪それを引き裂いては
中身を見るんだ
♪もしかしてだけど
♪もしかしてだけど
♪パッケージが
スナック菓子に
見えてるんじゃないの
たぶん、あなた『♪もしかしてだけど』が耳から離れなくなります。
おんなじにしてやるぅ~
(●`w´●)ニァ・・
ちなみに
ヤッチも
HAGEです…。
ブログランキングに参加中です。
タップで応援をお願いします。
↓