アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
だいぶ春らしい陽気になってきましたね。
昨日も暖かかったので、アルツ君に散歩してもらおうと、面会に行ってきました。
ヤッチがアルツ君の居室に入ると、アルツ君、外をぼんやり眺めています。
ヤッチ:「な~に?飛び降りようと思っているのか?」
アルツ君:「お前は来るなり失礼だね。鳥が来てるか見てたんだよ。」
ヤッチ:「鳥?」
アルツ君の居室の窓を開けると、先日の強風ですっかり葉桜になってしまいましたが、階下には桜が植わっています。
アルツ君:「あいつら、花が終わったら、すっかり遊びに来なくなっちゃったなぁ…。花見に来てたのかなあ…。」
ヤッチ:「花が咲いてると、虫も飛んでくるから、その虫を食べに来てたんじゃないかなぁ?」
アルツ君:「ここには食いしん坊の鳥しかいないってことかぁ…?」
ヤッチ:「類は友を呼ぶって言うからね…。」
アルツ君:「うるさい!!」
ヤッチ:「そう言えば、食いしん坊の旦那さんにもおやつを持って来たぞ。」
アルツ君:「ボタモチか?」
ヤッチ:「それがスーパーでボタモチを買おうと思ったら、売ってないんだよ。」
アルツ君:「な~んだ…。ボタモチじゃないのかよ…。」
ヤッチ:「そのかわり、セブンイレブンで『みたらし団子』を買って来たよ。ボタモチじゃないから、要らないっか??」
アルツ君:「ばか!!そんなもったいないことするなよ。食うぞ!!」
ヤッチ:「じゃあさ、外に散歩に出かけてから、その後に食べようぜ?歩行訓練、歩行訓練…。」
アルツ君:「かー!!きびしいね~。」
アルツ君と屋外に散歩に出かけます。
施設の中で一緒に歩いていて、気にはなっていましたが、この日はアルツ君、どうも歩行の調子がよく有りません。
(-_-;)
アルツ君の腰に手を回しズボンをつかみ、もう片方の手は腕を支えていましたが、その腕にものすごい圧が掛かってきます。
(-_-;)
ヤッチ:「なんかさぁ…、俺が旦那さんの身体を全部引きずってるみたいなんだけどさぁ…。ほんとに歩いてる?」
アルツ君:「一応は互い違いに足が出てるぞ。」
ヤッチ:「一応じゃ困るんですけど…。箸より重いものを持ったことが無い腕がうめき声を上げてるんですけど…。」
アルツ君:「だから、鍛えてやってるんじゃないかよ!!」
今日のアルツ君、今までに例をみないほどの絶不調…。
(-_-;)
5メートルも歩いたら、足を止めて休憩しないと、歩行を続けられません。
(-_-;)
ヤッチ:「まだ、外に出てないんだよ!?外まで行けるのか?」
アルツ君:「大丈夫、大丈夫!!お前の方こそ、腕は大丈夫なのか?」
ヤッチ:「そこ、心配するところじゃないでしょ!!もう車椅子も近いなぁ…。」
アルツ君:「嫌だっ!!」
ヤッチ:「端折って、黒塗りの車でも呼ぶかぁ?長めにクラクション鳴らしてもらって…。」
アルツ君:「よけい、嫌だっ!!」
休み休み何とか歩いてもらい、ようやく施設の外に出ることができました。
(^^ゞ
ヤッチ:「これじゃあ、遊歩道の方までは無理そうだね?今日は短い距離にして、公園だけ行こうよ?」
アルツ君:「お前がそう言うんだったら構わないぞ。」
ヤッチ:「じゃあ、そうしよう。その前に一回ちゃんと止まって背筋を伸ばしてみん?」
アルツ君:「いつだって、伸びてるさよ~。バカ言っちゃいけないよ~。」
ヤッチ:「そうかなぁ…。俺には、前のめりになってるとしか見えないんだけどな…。」
アルツ君:「お前の目が変なんだろっ!?」
ヤッチ:「じゃあ、俺が今写真撮ってやるから、そこでちょっと気を付けの姿勢をしてみん?」
アルツ君:「いいさよ~。」
アルツ君に携帯で撮った写メを見せます。
アルツ君:「なっ?真っ直ぐじゃんかよ~。」
ヤッチ:「汚ねえなぁ~!!今、撮る瞬間、グイッと力を入れたべ?」
アルツ君:「バカ言え!!そんな事しないよ~!!」
ヤッチ:「じゃあ、俺は支えないから、支え無しでゆっくり歩いてみな?転ぶなよ!!」
アルツ君:「へいへい。」
ヤッチ:「ほーら!!やっぱりじゃん!!」
アルツ君が写メを覗き込みます。
アルツ君:「…。」
ヤッチ:「なっ?前のめりだろ?それに危うく転びそうになったよな?」
アルツ君:「それは誰か違うじいさんだ!!」
ヤッチ:「じゃあ、誰よ?」
アルツ君:「どっかで拾ってきたじいさんだ!!」
ヤッチ:「ぬぬ!!この期に及んで、まだしらを切り通すと申すかっ!!ええい!!控えおろう!!」
アルツ君:「ちぇっ!!そのうち、元に戻りますよ~んだ!!棒切れを背中に刺して寝るかなぁ…。」
ヤッチ:「公園に鉄棒があるから、少しぶら下がってみるか?」
アルツ君:「おう、そうしよう。キュッと元通りになるかもしれないからな!?」
ヤッチ:「その前に伸びきって、デレーンと元に戻らなくなったりしないかな…。」
アルツ君:「大丈夫だよ!!お前とは鍛え方が違うんだからっ!!」
…やっとのことで公園にたどり着き、少し休憩を挟んでから、アルツ君に鉄棒にぶら下がってもらいます。
というより、アルツ君の方がやる気満々…。
一応、一番低い鉄棒から挑戦してもらいます。
ヤッチ:「久しぶりなんだから、ゆっくりやれよ。無理そうなら、すぐやめろよ。」
アルツ君:「わかってますよ!!」
アルツ君、何とか腰を落とすことができました。
これじゃあ、ぶら下がっているというよりも、和式トイレに屈み込む姿勢…。
(^^ゞ
アルツ君:「おいっ?」
ヤッチ:「なに?」
アルツ君:「おーい!!」
ヤッチ:「だから、何?」
アルツ君:「何とかしろよっ!!」
ヤッチ:「何とかしろって、何?」
アルツ君:「何は何に決まってるだろ。おーい、立てないぞ…!?」
そうなんです…。
腰を落としたものの、自分の身体を起こすことができません。
(-_-;)
ヤッチ:「だから、言ったじゃないか!!そんなに若くないんだから…。」
アルツ君:「俺は若いつもりだったんだけどな…。」
ヤッチ:「日本の魂は奪われたな!?和式トイレには入れないな!?」
アルツ君:「エゲレス人だからな!?」
ヤッチはアルツ君のお尻をグッと持ち上げます。
ヤッチ:「もう、筋力が無いんだから無理できないのはわかったろ?」
アルツ君:「たまたまだよ~。何も食って無いから、力が入らなかったんだよ!!」
ヤッチ:「昼ご飯はちゃんと食べたんだろ!?」
アルツ君:「昼飯は多分食べたと思うが、みたらし(団子)はまだだ。」
何で、他の事はすぐ忘れちゃうのに、食べ物のことだけは忘れないんですかね~。
アルツ君
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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ららら空を越えてさん、こんばんは。
いつも応援ありがとうございます。
落込んでいるのはお尻だけで、本人はいたって元気です。
\(^o^)/
一枚目のやや前傾ながらも姿勢のよさにびっくりしました(^ω^)
写真とる時にピッとしたんですね(笑)
でも、できるからすごいですヽ( ̄▽ ̄)ノ
お元気なのがなによりだと思います。
ヤッチさんとアルツくんの会話でほのぼのしましたー
よっちさん、こんばんは。
ありがとうございます。
アルツ君、身体と同じように、気持ちの方もいつも前向き(前のめり?)です。
(*^_^*)
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