アルツ君の息子ヤッチです
(^_^)/~
昨日足を攣って大騒ぎだったアルツ君ですが、昨日のことなどもうすっかり忘れています。
まったく後遺症もない様子で早起きして朝から張り切っています。
今日はケアマネージャーが午後に月一の訪問でいらしてくれるというのでヤッチも自宅に居ます。
先日の水分摂取の話を説明して、ケアマネージャーさんからは先方(デイサービス)と連絡を取って様子を確かめるという返事をもらいました。
ケアマネージャーさんからはやはりもう少し運動をした方が良いと言われてしまいました。
アルツ君意外に素直です。
ケアマネージャーさんが帰った後にアルツ君がぼそりとつぶやきます。
「たまには水でも汲みに行くか~。」
「おっ!いよいよ自分の首を洗う準備だね!?」
「バカ言え!飲む水だぞ~。」
「だからお清めの水だろ?」
「み~ずっ!」
「珍しいね?自分から外に行くなんて言うのは…?」
「バカ言え!毎日歩いてるぞ!」
「夢の中でなあ~。」
「おい!ばあさん!定期出せ!水汲みに行くぞ。」
水というのはアルツ君が姉と毎週ボタモチを買いに行くスーパーに設置している飲料水の事。
『定期』と言っているのはその機械にカードを読み取らせないと水をもらえません。
でも定期の存在をおぼえていた事の方が驚きです。
「定期?定期なんてないわよ???」
真面目なキノコさんは見当がつかないようです。
「鹿児島に行って来るんだから定期がいるだろ?」
「鹿児島!!??」
「そうだよ。鹿児島に水汲みに行くんだよ!」
「なんでそんなに遠くに行かなくちゃならないの?」
「お前たちが俺に運動しろって言うからリハビリで鹿児島!!」
「そんなに遠くまでいけるわけないじゃないの~。」
「いや。そんなに遠くないぞ。いつもボタモチ買ってんだから。」
「鹿児島じゃないでしょ!?い・な・げ・やでしょ?」
「あそっか?江の島かあ~。」
「江の島じゃないわよ。い・な・げ・やっ!」
「何だっていいや。そのエノモトに行くんだから定期出せ!」
「だからイ・ナ・ゲ。ヤ!!それに定期じゃないでしょ!カード!」
「何だっていいや。キップを早く出せ!!」
「だから…。」
諦めたのかキノコさんもこれ以上は問答はやめて自分の財布からカードを出します。
カードだけ持って出かけようとするアルツ君をキノコさんが呼び止めます。
「なんでえっ?カードだけ持って行ってもしようがないでしょ?」
「どうして~。」
「どうしてって入れ物を持って行かないとお水持って帰れないでしょ!?」
「入れ歯ならしてるぞ!?」
「入れ歯じゃなくイレモノ!ボトル!!」
「あそっか!」
「それにガラガラ持って行きなさいよ!!」
ガラガラというのは車輪のついたショッピングカートのことです。
あの引きずって歩くやつです。
元気なころはアルツ君もトートバックに入れて水を汲みに行っていましたが、最近は4Lの水を手提げで持って帰るのはつらいようです。
トートバックに空のボトルを入れ、さらにトートバックをガラガラに入れます。
キノコさんがそこまではお膳立てしてあげます。
「ガラガラヘビか~。」
わけのわからない言葉を発してアルツ君一人でスーパーに水をもらいに出かけて行きました。
………………
しばらくしてアルツ君スーパーから水を持って帰ってきました。
ガラガラというくらいですから引きずって帰ってくれば、帰ってくる気配を感じるはずなのに気配を感じませんでした。
「あー。重たい…。死んじゃった…。」
キノコさんがびっくりして玄関に出て行きます。
すでにヘロヘロのアルツ君は下駄箱の前に座り込んでいます。
キノコさんがガラガラが無いのに気づきます。
「あら?ガラガラは?」
「ガラガラ?」
「そう。ガラガラ。」
「なんだガラガラって?」
「あらやだ!ガラガラ忘れてきちゃったの?」
「あーーー。あの引っ張るやつかっ?」
「忘れてきたんでしょう…???」
「うーん。忘れて来たんじゃなくて置いてきた。」
「あらっ!!」
「そんなにいじめるなよ~。」
「もう一回取りに行ってきなさい。」
「ふ~ん…。その前にお茶一杯飲ませろよ!」
「じゃあ。お茶飲んだら忘れてきたガラガラ取りに行きなさいよ!」
「わかったよ!置いてきたやつなっ!?」
お茶を飲みながらアルツ君がぼそりとつぶやきます。
「あーあぁ。とんでもないリハビリになっちゃったなぁ…。これじゃあ拷問だよ。拷問…。」
お茶を飲み終えたアルツ君もう一度スーパーへ向かいます。
しばらくして少し帰りが遅いアルツ君が心配になったのかキノコさんがヤッチを呼びます。
「おじいちゃんなかなか帰って来ないからちょっと見てきてよ。それとあんたの朝のパン買ってないから買ってきて。」
「なかなかうまい便乗商法だね~。」
仕方なくアルツ君を迎えに行くことに…。
角を曲がるともうそこまでアルツ君が帰って来ていました。
もうヨレヨレです…。
アルツ君のところまで行くともう息を切らしちゃってます。
。・゚・(ノД`)・゚・。
「大丈夫かあ?」
「あー。あとちょっとだから自分で帰るよ。お前はどこに行くんだ?」
「い・な・げ・や。」
「また水汲みに行くのか?」
「行かないよ。パン!」
二言三言言葉を交わしてアルツ君とすれ違い、ヤッチはスーパーに向かいます。
ヤッチが買い物を終えて帰って来ると待ち構えるかのようにキノコさんがヤッチに話しかけます。
「ちょっとあんたホント?」
「何が?」
「いや。今おじいちゃんとから聞いたんだけど…あんたおじいちゃんが大変な思いをして帰って来てるのにそっぽ向いていなくなったって?」
アルツ君
さすがです…
(; ̄ー ̄川 アセアセ
わからないので教えて下さい…
暴風雨と掛けて1円と説きます。
その心は?
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せっかくガラガラを引いて行ったのに、
重たいお水を抱えてこられたんですねぇ
お疲れさまとお伝えください (⌒_⌒)
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