アルツ君は職人進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。

アルツ君の脳梗塞 ~ 入院10日目から12日目

2014/12/07 (日)  カテゴリー: 脳梗塞
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・入院10日目 ~ 12月04日(木)

アルツ君の入院を知った友人Yさんが、一緒に面会に行ってくれることになりました。

普段、ヤッチは自転車で病院に出かけていますが、この日はバスで…。

バスの終点は○○駅です。

久しぶりに降りた駅はすっかり様変わりしていて、ヤッチもオノボリさん状態です。

確か病院のパンフレットに病院まで徒歩10分と書かれていたような気がしますが、もう少し時間がかかったように思えます。

病院に着くと、アルツ君、御就寝中です。

少し間を置くと、目を覚ましたので、デイルームに居たYさんを呼びに行き、病室へ入ってもらいます。

Yさん:「こんにちは。」

アルツ君:「あーどーもー。」

少し片言の日本語ですが、ハッキリと聞き取れます。

Yさん:「俺のこと、覚えています?」

アルツ君:「うん…。すまんね…。ハヒヒヒヒ…。」

アルツ君、またしても『ケンケン泣き』です。

アルツ君の泣き方が変なのでYさんは、『笑っている』と言い張ります。

でも、ティッシュで何度もヤッチが涙を拭きとっているので、泣いているのは間違いありません。

このあと、少し会話をしましたが、今までに比べると、宇宙語が日本語に近づいている印象です。

特養に居る時もそうなのですが、Yさんが面会に来る日に限って、アルツ君、調子が良いようです。

やはり、家族ではない他人が来ると、頑張るからなのでしょうか…。

この日も帰り際にヤッチはYさんに、『おやっさん、全然元気じゃないですか。また○○さん(ヤッチのこと)にウソをつかれました。』と言われてしまいました。

確かに、この日は、呂律もよく回っていたし、覚醒レベルもよかった気がします。


・入院11日目 ~ 12月05日(金)

2014年12月05日のアルツ君

6人部屋なので、病室に入ると、いつもはにぎやかな感じですが、この日の病室はとても静かです。

病室では、看護師さんが一人、丸椅子に腰かけています。

ワゴンの上に書類を広げて、何か書き物をしているようです。

ヤッチ:「こんにちは。お世話になっています。」

病室の一番奥のアルツ君のベッドに向かいます。

なんだか、面会に訪れた時に、アルツ君が目を覚まして起きているという印象がなくなってきました。

この日のアルツ君も寝息を立てて、眠っています。

今までは、左手にミトンをして、両方の手首をベッドの手すりに固定され抑制されていましたが、この日は両方の手にミトンで、手首は固定されていません。

アルツ君のベッドの足元には、今まではなかったモニタが置かれています。

生体情報モニタと呼ばれるもののようです。

医療の現場によって、臨床モニタと言ったり、監視モニタ、単にモニタと言ったりと色々な呼び方が有るようです。

画面の一番上の波形のグラフは心電図、その下のグラフが呼吸です。(たぶん)

画面の左の数値は、上から順にアルツ君の最高血圧、最低血圧、平均血圧です。(たぶん)

画面の右の数値は、上から順に心拍数(または脈拍)、酸素飽和度です。(たぶん)

コードはアルツ君に繋がれていますから、間違いなく、アルツ君用のモニタです。

アルツ君が眠っているので微妙ですが、酸素飽和度以外の数値について、ちょっとどうなの?って感じですが、そばに看護師さんがいるので、スルーです。

ヤッチは、その病室で書き物をしている看護師さんにたずねます。

ヤッチ:「なんか、こんなの繋がってるけど、どうかしたんですか?」

看護師さん:「はい。実はお昼ご飯の後に吐かれてしまって…。それで、念のためということで付けさせていただいています。」

ヤッチ:「大丈夫なんですか?」

看護師さん:「はい。吐かれた後は回復されて…。」

二人のやり取りが耳に入ったのか、アルツ君が目を覚まします。

ヤッチは目を覚ましたアルツ君に小声で話し掛けます。

ヤッチ:「起こしちゃった?」

アルツ君:「うー。」

ヤッチ:「気持ち悪いのか?」

アルツ君:「わーんない…。(わかんない…。)」

ヤッチ:「お昼ご飯のあと、吐いたらしいけど、気持ち悪くない?」

アルツ君:「わーんない…。」

ヤッチ:「吐いたのは、覚えてる?」

アルツ君:「わーんない…。」

ふたたび、眠りについてしまいました。

ヤッチはアルツ君とこの会話をしただけで、帰って来てしまいました。


・入院12日目 ~ 12月06日(土)

この日もアルツ君のベッドの足元には、生体情報モニタが置かれています。

アルツ君、ウトウトしていますが、時折目を開けます。

アルツ君と目が合いました。

しかし、目を閉じてしまいました。

ヤッチ:「おいおい、息子が来たのに無視するなって。」

アルツ君:「わーんない…。」

ヤッチ:「息子の顔、忘れちゃった?」

アルツ君:「わーんない…。」

普段なら、『死んでも忘れるか!』くらいの返しが来るんですけどね…。

ヤッチ:「眠いのか?」

アルツ君:「わーんない…。死んじゃうの…。」

確かに、ヤッチの耳には『死んじゃうの…。』と聞こえました。

ヤッチ:「まさか、自分のことを言ってないだろうな?俺に『死んじまえ!』って言ってくれないと、俺の生活に支障をきたすんですけど…。」

アルツ君:「わーんない…。」

ふたたび、眠ってしまいました…。

完璧なガオです…。

気づくとアルツ君の足元に設置してあるモニタが赤く点滅しています。

音は出ていません。

ヤッチは病室で書き物をして座っていた看護師さんに声を掛けます。

昨日いらした看護師さんとは別の方のようです。

ヤッチ:「あの、これピカピカ点滅しているけど、そういう仕様?」

看護師さん:「あ、外れてるんだ!」

看護師さんは、そう言って立ち上がり、眠っているアルツ君の布団をちょっとめくり、足の指にクリップ上のものを付け直しました。

ヤッチ:「聞きたかったんだけどさ、これって何を見てるの?」

看護師さん:「昨日のことはお聞きになっていませんか?」

ヤッチ:「吐いたとかいうのは、聞いたけど?」

看護師さん:「はい、昨日、食事の最中に意識が遠のいてしまって…。」

ヤッチ:「それから吐いた?」

看護師さん:「はい。それで…。」

ヤッチ:「このモニタの左側って血圧だっていうのは予想がつくんだけど、右側の数値って、何を示してるの?」

看護師さん:「右側の二つ数字があるうち、上は心拍数です。」

ヤッチ:「正常値の範囲って、どのくらいなんですか?」

看護師さん:「お父様の場合、除脈が有るってお伺いしていますので、まあ、60有れば、まあまあよろしいかと…。下は酸素飽和度ですから、100に近いほど、正常ということになります。」

ヤッチは、心拍数を監視しているのか、血圧を監視しているのか、主に何について監視しているのかを知りたかったのですが、質問の仕方が悪かったようです…。

(-_-;)

それにしても、昨日の看護師さんはアルツ君が『食事の後、吐いた。』とはおっしゃいましたが、『食事の最中に意識が遠のいた。』まではおっしゃっていませんでした。

やはり、『意識が遠のいた。』って聞くと、色々考えちゃいますよね…。

ヤッチ:「それで、元気が無いんだぁ…。今日はリハビリをやったんですか?」

看護師さん:「いいえ。具合が悪くなってしまわれたので、昨日(12/05)から大事をとってお休みしていただいています。」

ヤッチ:「昨日は『回復した』って聞いてたんだけどな?」

看護師さん:「はい。意識が戻られてからは…。その後、レントゲンを撮らせていただいたんですけど…。」

ヤッチ:「大暴れ?」

看護師さん:「いえ…。大暴れは、されていませんでしたけが、ちょっとだけ興奮されていたご様子です。」



アルツ君が眠ってしまったので、病室を後にしました。


夜になって、ヤッチと同じようなことを聞いたのでしょう。

姉から電話が掛かってきました。

姉:「パパ、昨日、意識失って倒れたんだって?」

ヤッチ:「失ったかどうかはわからないよ。俺は『意識が遠のいた。』って聞いたんだから。」

姉:「そんなのどっちでも同じじゃん。で、『何が原因?』って、看護師さんに聞いたの?」

ヤッチ:「聞けるわけないじゃん。どうせ、聞けば、『病状説明は医師からお聞き下さい。』って言われるのが目に見えてるから。」

姉:「そうだよね~。なんかこの病院、気軽に聞けないオーラが出てるよね~。」

ヤッチ:「わざとそうしてるんじゃないの?医療過誤の問題とかが取沙汰される昨今だからさ…。」

姉:「まさか、また脳梗塞なんていうことないよね?」

ヤッチ:「あのさぁ…。俺は医者じゃないんだからさ…。まさに、『病状説明は医師からお聞き下さい。』と申し上げたいんですけど…。」

姉:「ごめん。あんたの方が私と違って、なんでもよく知ってるからさ~。お医者さんに聞くわけいかないかね?」

ヤッチ:「俺もそれを考えたんだけどさ…。入院している病院は脳外科が専門の病院だぜ!?そこの医者に『まさか、脳梗塞じゃないでしょうね?』なんて聞いたら、『プロをバカにする気か!』って言われそうだよ…。」

姉:「そうっか…。でも、心配だ…。」

ヤッチ:「まあ、ダイレクトに聞くと、医者のプライドを傷つけちゃうから、それとな~く、タイミング見計らって聞いてみるよ。」

姉:「うん、私じゃ無理だから、あんたに任せたわ。それにしてもパパ、大丈夫かね…。私の前で、泣きながら、『死ぬ』とか、『どうせ死んじゃう。』ばっかり言うんだよ…。」

ヤッチ:「俺の前でもだよ…。旦那さんがあんなこと言うの、俺ははじめて聞くかもしれない…。」

姉:「何とか、やる気出してもらわないとね…。」

ヤッチ:「それが、リハビリも中断してるらしいよ。」

姉:「えっ?そうなの?」

ヤッチ:「その、あなたが『意識を失って倒れた』って言った日から…。リハの中断は痛いよな…。」

姉:「ますますショックだわ…。夕食も出されてもほとんど残しちゃうから、パパ、ずいぶん痩せて来ちゃったよ…。」

ヤッチ:「ボタモチ、放り込めば、医者に怒られるだろうしな…。」

姉:「その前に飲み込めないって。私、夕飯の時、時々介助するけど、とろみのおかずをやっと飲み込んでるっていう感じだもの。」

ヤッチ:「まっ、俺らが暗い顔して面会に行ったら、ますます旦那さんの元気がなくなるから、明るい顔して行こう!明日になれば、旦那さんのことだから、『面会に来るなら、ボタモチぐらい持って来い!』って言ってくれるって!」

姉:「うん…。そうだね…。ありがと。」

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看護師と口論! ~ 入院13日目

2014/12/08 (月)  カテゴリー: 脳梗塞
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

2014年12月07日の日曜日です。

アルツ君が脳梗塞でK病院に入院してから、13日目になりました。

病院に着くと、日曜日で外来は休診のため、人影はまばらです。

エレベーターで三階に上がると、看護師さんの姿もいつもに比べると、少ないようです。

もしかすると、療法士さんの姿を見かけないので、その分、人影が少ないのかもしれません。

ヤッチがアルツ君の病室に入ろうとしたところ、病室の入り口付近で私服姿の男性に呼び止められます。

男性:「失礼ですが、ご面会ですか?」

ヤッチ:「はい。」

男性:「病室はこちらですか?」

男性はアルツ君の病室の方向に腕を上げます。

ヤッチ:「そうですけど。」

男性:「(アルツ君の)ベッドはどこですか?」

ヤッチ:「窓際の一番奥です。向かって左側です。」

男性:「大変失礼なんですけど、これから清掃を始めさせていただきます。お部屋に入られても構わないのですが、30分程度、お部屋の外に出られなくなってしまいますけど、よろしいでしょうか?」

ヤッチ:「…。」

ヤッチは一瞬、躊躇しました。

もし、アルツ君が眠っていたら、アルツ君の寝顔とにらめっこするしか時間を潰す方法がないからです。

でも、せっかく来たのに、病室に入らず30分も待たされるのも、考え物です…。

ヤッチ:「でも、いいや。病室の中に入らせてもらいます。」

この男性、たぶん清掃業者の人だと思いますが、作業着姿ではなかったので、清掃業者の人なのか、病院の人なのか、結局いまだによくわかりません。

アルツ君の病室に入ると、病室の中はガラーンとしています。

今までは、6人部屋で、ベッドとベッドの間隔も狭く、病室から出て来ると、自分が箱寿司にでもなったような気分でした。

でも、この日は入口からすぐのベッド3台がありません。

3人、いっぺんに退院?

それとも…???

でもアルツ君のベッドの並びの入院患者さん達はそんな感じじゃなかったもんなぁ…?

『そんな感じ』はご想像におまかせします。

病室の中では、ベッド3台が残されていて、廊下寄りのベッドが有った床を作業着姿の人達が3人で掃いています。

病院のユニフォーム姿ではなかったので、おそらく外部請負の清掃業者さんなのでしょう…。

定期清掃か何かだと思います。

ヤッチはその作業している横を通り抜け、アルツ君のベッドに向かいます。

アルツ君は、目を閉じていましたが、眠ってはいないようです。

ヤッチ:「ボタモチ食ってる夢でも見てたか?」

アルツ君:「わーさん、どーいた?(ばあさん、どうした?)」

ヤッチ:「ばあさん?ばあさんなら家にいるぞ。今日もここに来たいって言ってたけど、まだ体力的に無理そうだから、連れて来なかったよ…。顔、見たかったか?」

アルツ君が枕の上で小さく首を横に振ります。

ヤッチ:「なんだよ、顔を見たいんじゃないのかよ…。ばあさんの部屋の雨戸の滑りが良くないから、旦那さんに早く元気になってもらって、直してもらいたいって、言ってたよ。」

アルツ君:「かゆーの…。」

アルツ君がミトンの手で腕を擦ります。

点滴の針の跡がかゆいようです。

腕のあっちこっちに注射の跡が見られます。

ヤッチ:「かゆいよな~。クスリを塗っとくか?」

薬嫌いのアルツ君にわざとこの質問をぶつけます。

アルツ君:「うーめいあわ、にあいめはしんあっあの…。」

ヤッチ:「???」

アルツ君:「うーめいあわ、にあいめはしんあっあの…。」

ヤッチ:「『有名だった』か?」

アルツ君が小さくうなずきます。

アルツ君:「うーめいあわ、にあいめはしんあっあの…。」

ヤッチ:「『有名だった二代目』かな?」

アルツ君が小さくうなずきます。

アルツ君:「うーめいあわ、にあいめはしんあっあの…。」

ヤッチ:「『有名だった二代目は死んじゃったの…。』か?」

アルツ君が小さくうなずきます。

ヤッチははじめ、菅原文太さんや高倉健さんを思い浮かべましたが、アルツ君にその情報は入っていないはずです。

ヤッチのこと?

でも有名じゃないしな…。

アルツ君はこのあと、何度もこの言葉をか細い声で繰り返していました。

アルツ君の身体には多数のコードがからまっていましたが、足元にある生体情報モニタには、数値が一つしか表示されていません。

看護師さんを呼びに行こうにも、清掃が始まっていて、病室の外には出られません。

ナースコールも設置されていないので、使えません。

ナースコールは設置しても、アルツ君が引き抜いてしまう可能性があるということを、入院時に病院側に伝えてあるので仕方ありません。

そうしているうちに、清掃業者さんがポリッシャーを回し始めました。

ご存知の方も多いと思いますが、ポリッシャーというのは、オフィスやこうした病院などの床を洗浄する機械で、機械のヘッドには円形のブラシが付いていて、電気でこれをクルクル回転させて使います。

手元のレバーを引くと、液体の洗剤も出てきます。

業者さんがポリッシャーを回すと、清掃部分とアルツ君のベッドを仕切っているカーテンが波打ちます。

作業している業者さんたちは気づいていないのかもしれませんが、ポリッシャーのブラシが回転すると、けっこう風が来ます。

家庭用のカーテンと違って、病院のカーテンですから、床スレスレには設置されていません。

アルツ君が少しせき込みます。

アルツ君:「なーいやってるんだ…?」

ヤッチ:「今、旦那さんの横で掃除をしてるんだよ…。」

アルツ君:「さむーい…。」

ヤッチはアルツ君の肩まで布団をかけ直します。

ヤッチもビル清掃などのアルバイトを経験したことが有ります。

プロ並みの仕事はできませんが、床の清掃の手順はある程度はわかっています。

今まで塗られていたワックスを剥がし、改めてワックスをかけ直す場合は、手順が異なりますが、一般的な床の清掃手順は以下になります。

床の清掃の手順(ワックスがけ)
  1. 清掃スペースを確保するため、床の上の荷物を可能な限り、移動します。
  2. 汚れている床のチリやホコリをホウキやフローリングワイパーで取り除きます。(掃除機を使う場合もあります。)
  3. ポリッシャーを回転させ、液体洗剤を出しながら、床を洗浄します。(電動のデッキブラシと考えたらイメージしやすいかもしれません。)
  4. 汚水が床に広がるので、カッパギというワイパー状の道具と、ちり取りを使って汚水を回収します。この作業を『カッパぐ』と言います。汚水はあらかじめ用意したバケツの中に捨てます。この時、汚水回収は慣れていない人がやると、ちり取りの中に入れる時に飛び散り、自分の洋服が汚水まみれになることが有ります。
  5. 床に洗剤分が残っていることが有るので、モップで水拭きします。
  6. 送風機(扇風機)を使って、床を乾かします。
  7. ワックスを掛けます。モップを使うこともありますが、最近はフローリングワイパーのような道具を使います。ヘッド部分はウェットシートを分厚くしたような素材のパイル地で、ワックスが染みこむような構造です。
  8. 送風機(扇風機)で乾かして、移動した荷物を元の位置に戻して終了です。


話が逸れましたが、この一連の作業をアルツ君が寝ている病室でやるわけです。

アルツ君の病室には、アルツ君を含め、3人の患者さんが残されていましたが、1人は意識が戻っていない重症の患者さんで、定期的に痰吸引の必要な方です。

アルツ君が再び、声を発します。

アルツ君:「さむーい…。」

ヤッチはカーテンを少しめくり、清掃の様子を伺います。

送風機(扇風機)を回しているようです。

送風機はアルツ君のベッドの方に向けられているわけではなく、病室の入り口に向けられていますが、それでも対流ができ、アルツ君の方に風が来ます。

ヤッチ、すでにお気づきだと思いますが、段々、怒りがこみ上げてきました。

まあ、ヤッチ的には病室に入ったときから、『あり得ない』だったんですけどね…。

病室に入った瞬間、床を掃いていたんですよ。

病人のいるすぐ脇で、普通ホコリやチリを舞い上げないでしょ?

ホコリやチリを舞い上げないようにどこかに持って行き、病人のいないところで回収するならまだわかります。

ヤッチはアルツ君のベッドサイドに腰かけていましたが、すぐ横に業者さんの道具類が近づいてきました。

清掃部分に自分たちの道具が有ったら、作業に邪魔になるので、おそらく作業員の誰かが押しのけたのだと思います。

水蒸気爆発では済まされない予感です。

ヤッチの腹ワタで、マグマがその時をうかがっています。

その証拠にヤッチの腕がブルブル言い出しました。

でも、ワックスがけをしている最中に、清掃部分に足を踏み入れる事ができません。

業者さんは、雰囲気からして、病院の指示の元に作業をしているようです。

大声を上げて、廊下にいる看護師さんを呼ぶにしても、病室には他の患者さんもいます。

仕方がないので、作業が終わるのを待ちます。

アルツ君は眠ってしまいました。

どうやってマグマを静めようか考えていると、いきなり、カーテンをバサッーと開けられました。

看護師さんです。

ここからはヤッチのお怒りモードなので、あえて敬称を略させていただきます。

看護師:「あっ。いらしてたんですね?(病室の)手前のほうの作業が終わりましたので、廊下に出て、お待ちいただけますか?」

この後、どういう風に作業するのかを見極めようと、マグマちゃんに差し水をして、とりあえず廊下に出ます。

アルツ君の面会に来た時は、早く病室に向かうことばかりを考えていて、全く気づきませんでしたが、アルツ君の病室に有ったベッドやテレビ、キャビネットなどの荷物は廊下に移動させてあったようです。

もちろん、患者さんは退院したわけでも、『そんな感じ』だったわけでもなく、病室の外に出されていたのです。

廊下からアルツ君の病室を覗き込むと看護師Aがアルツ君に付けられていたモニタのコード類を引き抜いています。

看護師Aが看護師Bを呼び、ベッドの移動を手伝うように話しかけています。

アルツ君のベッドです。

アルツ君のベッドを二人で動かし、今清掃の終わったばかりの床の上まで移動します。

病室から入ってすぐ左です。

同様に、他の患者さんの寝ているベッドも清掃の終わった箇所に移動し、病室の奥のスペースを空けます。

業界用語でいうところの『テレコ』的発想です。

ヤッチ:「まさか、ベッドを病室の外に出さないで、残りの部分を掃除するんじゃないでしょうね?」

看護師A:「そうですが、何か?」

ヤッチ:「あのさ、掃除中の病室の中がどれだけ劣悪な環境かわかって言ってるの?」

看護師A:「でも、こうしないと残った部分を掃除できませんから。」

ヤッチ:「いやいや、違うでしょ。清掃作業が終わるまで、別の場所で待機でしょ。」

看護師A:「おっしゃってる意味がわかりませんけど?」

ヤッチ:「俺、今まで病室の中にいたけど、病室の中で、床に向かって扇風機を回すんだぜ。チリやホコリが舞うことくらいわかるよね?」

看護師Bが割って入ります。

看護師B:「でも、規則ですから!」

ヤッチ:「はあ?規則?どこの規則か教えてもらおうじゃないか?」

看護師B:「でも、規則は規則なんですっ!!」

ヤッチ:「どこにある規則なんだよ~。あなた方、病院内部の規則だろ?患者は関係ないんじゃない?入院の手続きの時に、大声を上げたりとかで、他の患者さんの迷惑になる時はベッドを移動することもあるって言うのはこっちも聞いて、契約書にもサインしたよ。でも、これは一人一人の患者が快適に過ごせるための協力のお願いのわけだろ?ちょっと趣旨が違うよね?病室を掃除したいなら、掃除をしない場所にベッドを移動させてよ?」

看護師B:「できないんです!!」

ヤッチ:「でも、最初の3人は廊下の外にいるじゃないかよ!」

看護師B:「…。」

ヤッチ:「だいたい、汚い空気を扇風機でカクハンしている病室に患者をとどめておくというのがどれだけ良くないことか、仕事柄わかるでしょうに…。あんたら、掃除と人の命、どっちが大切だと思ってんだよっ!!」

看護師B:「掃除もしていない不衛生な部屋に寝てもらう方がもっと良くないと思います。」

ヤッチ:「今は、その前段階の話をしてるんだよね。だいたい、さっきから掃除の様子を見てたけど、ろくに換気もしてないじゃないかよ!しかもベッドのそばにモップの頭が近寄ってくるんだよ。あなた方だって、自分の寝ている枕元にモップの頭が近づいてきたらどう思うか…。自分が休んでいるところに、耳元で掃除機をかけられたらイラッと来ない?」

看護師B:「空調は入ってますっ!!」

ヤッチ:「それは暖房でしょ?換気とは言わないでしょ?」

看護師B:「入ってます!」

ヤッチ:「まあ、あなた方はマスクしているからいいよ。でも親父を含めて、この中にいた患者は誰一人、マスクも着けてないんだぜ?せめてマスクを装着させるくらいの配慮が有ってもいいんじゃないの?」

看護師B:「それはたまたまです!」

ヤッチ:「だから、そのたまたまが有っちゃいけないんでしょうにっ!!あなた方は命を預かる身として、たまたまは許されないでしょ!!俺が言わなくたって、命の大切さはわかってるはずでしょっ!」

看護師B:「とにかくできませんっ!」

ヤッチ:「だ・か・ら、病室じゃなくて、せめてベッドを廊下に出そうよ。些細なことかもしれないけど、命に係わるような事かもしれないんだぜ?このままじゃ、また親父は扇風機の回る部屋で寝ていなきゃならなくなるんだぜ。」

看護師B:「廊下に出した方がもっと危ないんですっ!!」

ヤッチ:「どうしてよ?わかるように説明してよ?」

看護師B:「説明する必要がありませんっ!」

ヤッチ:「あんた、今『もっと危ないんです。』って言ったよな。それじゃあ、少なからず病室にとどめておくことも、自分で『危ない』って認めたことになるんだぜ?」

看護師B:「…。」

ヤッチ:「あなた方は、たぶんここの病院の指示で動いてるんだと思うよ。そういう意味では、こうるせー奴にあたっちまって、立場上、可愛そうな日になってしまったかもしれない。俺も個人的にあなた方に恨みはない。だけど、あなた方が些細な取るに足らないと思ってることを患者や患者の家族はものすごく重要なことだと考えてるっていうアンテナは常に持っとこうよ。あなた方と話をしても、これ以上埒が明きそうもないから、ここの責任者呼んでよ?」

看護師A:「責任者はたぶん不在です…。」

ヤッチ:「不在なら不在でいいから、この先も作業を続けるのか、みなさんで相談してくださいよ。やるからにはこちらが納得いく結論を出してください。私が聞きたいのは、半分ずつ病室を清掃するのではなくて、なぜ病室で寝ている患者全員を清掃作業をしない安全な場所に移動させないのか?の一点だけだから。デイルームで待ってます。」

ヤッチはデイルームに行き、自販機でお茶を買います。

お茶を飲んでいる間も、興奮と怒りで、しばらく震えが止まりませんでした。

結局、デイルームには誰も現れませんでした。

ヤッチがデイルームにいる間にアルツ君のベッドは元の位置に戻されたようです。

廊下に出されていた荷物も病室に戻されたようです。

清掃業者さんたちが暗い表情で引き上げて行きました。

清掃は中止、もしくは延期になったようです。

お茶を飲みながら、段々と怒りと興奮がおさまってくると、今度はキレてしまった事への反省の念がこみ上げてきました。

いい大人が病院で口論ですからね…。

ヤッチの要求は理不尽な要求だったのでしょうか…。

病室に戻ります。

アルツ君は眠っています。

ヤッチがアルツ君のベッドサイドに腰かけていると、先ほどの看護師Aさんが謝罪にやってきました。

ヤッチも謝罪しました。

後日、責任者からヤッチ宛てに電話をいただけるという約束もしていただきました。

アルツ君が二人の声でうっすら目を開けます。

看護師さんはその場を離れて行きました。

ヤッチ:「旦那さん、またやっちまったよ…。」

アルツ君:「わーんない…。(わかんない…。)」

ヤッチ:「いつもだったら、『みっともないこと、すんなっ!』って怒ってくれるじゃんかよ…。」

アルツ君:「わーんない…。」

アルツ君、再び眠りについてしまいました…。

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2014/12/08 | コメント (8) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

オナラが出ました ~ 入院14日目

2014/12/10 (水)  カテゴリー: 脳梗塞
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2014年12月08日のアルツ君

こんにちは。

アルツ君の息子ヤッチです。

2014年12月08日の月曜日です。

アルツ君が脳梗塞でK病院に入院してから、14日目です。

『毎度おなじみの…』になってきましたが、アルツ君、やはり眠っています。

点滴のチューブの都合上、アルツ君がどうしても布団をはだけてしまうので、姉が看護師さんにお願いして、アルツ君が寒がっている時は、ダウンベストを掛けてもらうようにお願いしています。

ダウンベストは姉が持参したものです。

となりの患者さんが、ナースコールで看護師さんを呼んだため、その声に反応して、アルツ君が目を覚まします。

少し間を置くと、アルツ君がヤッチと目を合わせます。

ヤッチ:「おはようございます。いつからバッドマンと抱き合ってたんだ?」

アルツ君:「ばあさんか?」

『バッドマン』と『ばあさん』を聞き違えているようです。

ヤッチ:「今日は口が上手く動いてるみたいだね?」

アルツ君:「わかんない…。」

ヤッチ:「言ってることが俺にもちゃんとわかるぞ。」

アルツ君:「わかんない…。」

脳梗塞を起こして入院する前のアルツ君の話し方に戻ったとは言えませんが、少し回復傾向にあるような気もします。

アルツ君:「わーいおんあがいうんだよ…。」

ヤッチ:「…。」

せっかく褒めたばかりなのに、ヤッチ、聞き取れません。

アルツ君:「わーいおんあがいうんだよ…。」

ヤッチ:「『悪い女が』か?」

アルツ君がうなずきます。

ヤッチ:「その『悪い女』がどうしたって?」

アルツ君:「いうんだよ…。」

ヤッチ:「『言う』のか?あ、そっか、そっか、『居るんだよ…。』か?」

アルツ君:「そう…。」

アルツ君には悪いですが、アルツ君の宇宙語をなるべく聞き返さないように翻訳することは、自分の脳を活性化してくれる良い面もありますが、反面、非常にカロリーを消費します。

ヤッチ:「その悪い女っていうのは、この病院の中にいるのか?」

アルツ君:「どーも。そーあしいや…。(どうもそうらしいや。)」

ヤッチ:「なんか、意地悪でもされたのか?」

アルツ君:「おーは、だまえうけどな…。(俺は黙ってるけどな…。)」

アルツ君、言葉は発しますが、毎回、意味不明のことを言います。

ヤッチ:「黙ってないで、言い返してやればよかったじゃないかよ?」

アルツ君:「どなああたんだおー…。」

ヤッチ:「『怒なられたんだよ。…』???」

アルツ君:「うん…。おーは、だまえうけどな…。(俺は黙ってるけどな…。)」

この病院には、耳の遠い高齢の患者さんも入院しています。

もしかしたら、看護師さんが、アルツ君の耳元で、少し大きな声で、『○○さん、起きて下さい。』などと言われたのかもしれませんね。

アルツ君、耳は良いほうなので、怒なられたように聞こえたのかもしれません。

それとも昨日の一件????

ヤッチ:「でも、よかったね。聴こえるっていうことは、生きてるっていうことだから。」

アルツ君:「わーんない…。(わかんない…。)

布団をめくると、ベッドの手すりに固定されていた両腕のベルトは外されています。

しかも両手にはめられていたミトンも外されています。

抑制(拘束)のかかっていない状態です。

回復傾向にあれば、段々暴れん坊になっていくはずのアルツ君ですから、それだけ体力が落ちているということでしょうか…。

ベッドの手すりには、看護師さん用に毎日の排泄についてと食事摂取についてのチェック表がぶら下がっています。

特養ではやや便秘気味のアルツ君でしたが、こちらに入院してからは問題なく、定期的に発射しているようです。

食事は、最近になって三食出されています。

この日の食事摂取量を見ると、

アルツ君の食事(栄養)摂取量
  • 朝 8/9
  • 昼 1/2
  • 夕食はまだ出されていないので空欄

看護師さんにお伺いしたところ、『朝 8/9』の『8』は主食、『9』は副食だそうです。

主食、副食、ともに全部完食すれば、『10/10』になるそうで、この場合は、省略して『10』と記入しているとの事でした。

また、左側に主食の摂取量、右側に副食の摂取量を記入するのが一般的なのだそうです。

『主菜』、『副菜』などの言葉もありますから、ヤッチには『主食』とは何なのか、『副食』とは何なのかまではわからず、数字を見て、視覚的に判断するしか方法がありません。

ヤッチ:「旦那さん、昼飯をあんまり食べてないようだけど、食欲が無いのか?」

アルツ君:「わーんない…。」

ヤッチ:「今、ボタモチを食べたいと思うか?」

アルツ君:「たべたーない。」

ん…。

ヤッチの問診では、かなり…、いや、おおいに、重症です。

ヤッチ:「はやいとこ、食欲出してもらってさ、風呂の浴槽、スレスレまでボタモチでイッパイにして、その中に思いっきり頭を突っ込もうぜ?」

アルツ君:「わーんない…。」

そんな会話をしていると、

ブッーー!!

音源はアルツ君です。

本人も気づいたのか、大きく口を開けて笑います。

舌の色がものすごいことになっていますが、アルツ君の久々の笑顔です。

ヤッチ:「実弾じゃないだろうな?」

アルツ君:「…。」

口を開けています。

ヤッチ:「メシもろくろく食ってないのに、なかなかやってくれるじゃねーかよ?」

アルツ君:「あ?」

ヤッチ:「いいのが出ましたね、でも?」

アルツ君:「出た、出たよん。」

ヤッチ:「…。」

アルツ君:「くさい…、臭い!」

ヤッチ:「毒ガスが出たね。」

アルツ君:「〇×△□※#…。」

ヤッチ:「漏らしたな?」

アルツ君:「〇×△□※#…。」

ヤッチ:「でもさぁ、毒ガスが出るっていうことは、ねえ?」

アルツ君:「くさいの出た…。」

ヤッチ:「調子が戻って来たっていうんじゃねーの?」

アルツ君:「なーかわーんない…。(なんだかわかんない…。)」

ヤッチ:「え?」

アルツ君:「なーかわーんない…。(なんだかわかんない…。)」

ヤッチ:「それさ…。布団めくったらさぁ…。ねえ…?すごいことになるんじゃねーの?」

アルツ君:「もー、屁の河童!!」

ヤッチ:「冗談言えるようになったじゃん。ちっとは?ね?大したもんだよ…。」

アルツ君:「〇×△□※#…。」

この会話のあと、しばらく一人でブツブツ何かを言っていましたが、そのまま眠ってしまいました。

この時の様子を途中からですが、動画に収めています。

YouTubeにアップしておきましたので、是非ご覧ください。

『屁の河童』の部分は注意していないと聞き取れないかもしれないので、この記事を歌詞カード代わりにご利用ください。(字幕の色は変わりません。)

動画はこちらです。



【お詫び】
動画のURLが正しくなかったようです。(余計なスペースが入っていました。)
修正したURLに書き換えました。
直接ご覧いただけるよう記事にも動画を貼りつけました。
なお、ガラケーでは動画の画面は表示されませんので、リンク先をクリックしてYouTubeに飛んでください。(2014/12/12)


アルツ君が眠ってしまったので、ヤッチも病室を後にしました。

夜になると、この日ヤッチの後にアルツ君のところへ面会に行った姉から電話が掛かって来ました。

姉:「さっき、パパのところへ行って来たんだけどさ…。」

ヤッチ:「…。」

姉:「パパ、夕飯を食べてくれないんだわ~。」

ヤッチ:「何でかね?」

姉:「ん…。ベッドのリクライニングを起こして、ベッドの上で食べるんだけどね!?」

ヤッチ:「それで?」

姉:「もう、リクライニングを起こしてるその時から不機嫌なんだわ…。」

ヤッチ:「俺が行った時は、ご機嫌だったけどね。」

姉:「ほんと?」

ヤッチ:「うん。オナラが出て、自分で大口開けて笑ってたくらいだったよ。『屁の河童』とか言って、機嫌が悪いようには見なかったぞ。」

姉:「ほんとに?今日は、私がパパに用意された食事を一口、口に入れた途端、『まずいっ!』って、もうそれっきり口を開けてくれないのよ…。」

ヤッチ:「あなたが介助しないで、看護師さんにやってもらえばいいじゃん。」

姉:「それが、前はずっとそうしてたんだけど、看護師さんにやってもらうと、『あ、今日はもう食べないわね。』って言って、さっさとパパの食事を片づけちゃうのよ…。」

ヤッチ:「うん…。」

姉:「パパが食べないと、どんどん痩せて来て、体力も落ちちゃうでしょ?だから、最近は、『私が時間かかっても食べさせます。』って言って食べさせてたんだけどね…。」

ヤッチ:「小学生の居残り給食状態だな…。休み時間にドッジボールできないぞ。ちなみに俺はドンガメ派だったけどな。」

姉:「でも、この頃は、食事がまずいのか、食べる気力を失ってるのか、私が介助しても、全然食べてくれないのよ…。」

うちの家庭…。

ヤッチのくだらない冗談をアルツ君以外、完全に無視します…。

グレてやる…。

ヤッチ:「で、その後は?」

姉:「食べないで、目を閉じて眠っちゃうのよ…。今日はがんばって半分近くまで食べてもらったんだけどね…。」

『それっきり口を開けてくれない。』と言っているのにどこから食べさせたのでしょうか…。

ヤッチ:「ん…。」

姉:「食べるにしても、一口入れて、それを飲み込むのがやっとっていう感じだもの…。」

ヤッチ:「体力が落ちてくれば、飲み込む力も弱くなってくるからな…。」

姉:「でしょっ~???」

ヤッチ:「そしたら、俺も旦那さんの夜飯時に行ってみるよ。朝飯と昼飯は面会時間外の時間帯だから、唯一、俺が食わせられるとすれば、夜しかないから。」

姉:「お願いできるかな…???私も行くけど…。」

ヤッチ:「食ってくれるかどうかは、行ってみないとわからないけど、まあ、とりあえず…。」

姉:「悪いけど、お願いします。」

なかなか難しいですね…。

脳梗塞と認知症のダブルですから、アルツ君の操縦にはテクニックが必要なようです。

脳梗塞になった人のお世話をヤッチもしたことがないので、自信がありません。

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2014/12/10 | コメント (4) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

嚥下機能の改善に向けて ~ 入院15日目から17日目

2014/12/13 (土)  カテゴリー: 脳梗塞
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こんにちは。

アルツ君の息子ヤッチです。

省略している箇所もありますが、三日間の事をまとめて書くので長編です。

ストーレートネックにならないよう、また時々意識的にまばたきしながら読み進めて下さい。

さて、2014年12月09日の火曜日、アルツ君の入院15日目です。

アルツ君が夕食を食べてくれないということを姉からの電話で知り、この日からヤッチが食事介助をすることになりました。

その前にST(言語聴覚士)さんが、アルツ君の今の状態を教えて下さるということで、お昼過ぎに病院でお話を伺うことになりました。

▽引用
言語聴覚士とは
言語聴覚士(げんごちょうかくし、英: Speech-Language-Hearing Therapist (ST))は、医療従事者(コ・メディカルスタッフ)の一員であり、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、視能訓練士(ORT)と共に、リハビリテーション専門職と称されるうちの一つである。
定義
言語聴覚士法(1997年制定)に基づき、言語聴覚士(げんごちょうかくし)とは、厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者をいうと定義されている。
業務
言語聴覚士が対象とする主な障害は、ことばの障害(失語症や言語発達遅滞など)、きこえの障害(聴覚障害など)、声や発音の障害(音声障害や構音障害)、食べる機能の障害(摂食・嚥下障害)などがある。これらの障害は、生まれながらの先天性から、病気や外傷による後天性のものがあり、小児から高齢者まで幅広く現れる。
言語聴覚士は、このような障害のある者に対し、問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために様々なテストや検査を実施し、評価を行った上で、必要に応じて訓練、指導、助言その他の援助を行う専門職である。
△引用

ヤッチも顔面神経麻痺で入院したときに、STさんのリハビリを受けましたが、アルツ君の場合、主に失語、摂食・嚥下(えんげ~飲み込み)のリハビリを受け持つのが、このSTさんになると思います。

病院のデイルームで時間を潰していると、他の患者さんのリハビリを終えたアルツ君担当のSTさんがいらっしゃいます。

イメージしていたより、ずいぶんお若い印象…。

20代前半と思われるかわいらしい御嬢さんといった雰囲気です。

あいさつから始まり、さっそく話を始めます。

STさん:「お父様なんですけど、やはり、飲み込みの力が少し落ちているようですねえ。」

ヤッチ:「やはり、そうですか…。」

STさん:「お食事されている時のご様子を拝見したのですが、なにかを飲み込んだ時、『のどぼとけ』が男性の場合、動くと思うんですが、少しタイミングが通常と比べてずれるんですね。『ごっくん』とやった時に、上下するのですが、その動きが遅いようでして…。」

ヤッチ:「なるほど…。そう言えば、先日、父の意識が遠のいて、吐いたって聞いたんだけど、何か関係が有るんですかね?」

STさん:「私自身はその場に居合わせなかったので、聞いた話になりますが、『食べ物をのどに詰まらせて窒息しそうになられた』と伺っていますけど…。」

ヤッチ:「え?そうなの?じゃあ、やっぱり飲み込む力が弱くなってるっていうことなのかな?」

STさん:「聞いた話なので、この辺は何とも申し上げられないところですね…。よろしければ担当の医師から聞いてみてはいかがですか?」

ヤッチ:「了解です。」

ST:「で、私のほうはですね…。」

「食べる」しくみ01 「食べる」しくみ02

[ クリックで拡大できます ]

「食べる」しくみ03 「食べる」しくみ04


STさんは何かの本をコピーしたと思われる用紙を一枚、テーブルに広げます。

書かれている内容は人がものを食べる時のしくみ(摂食嚥下~せっしょくえんげ)のようです。

▽引用
摂食嚥下のメカニズム
目の前のものを食物と認識して口に入れ、噛み砕いて飲み込む一連の流れを摂食といいます。嚥下はその一部。食物が口から胃に至るまでの流れは、いくつかの段階に分けて考えると理解しやすいでしょう。

  1. 認知期(先行期)
    ★食物の認識
    目の前のものを食物として認識
    「おいしそう!これを食べよう」
  2. 捕食
    ★口への取り込み
    食物を運んで口内に入れ、唇を閉じる
    「ぱくっ」
  3. 準備期
    ★咀嚼と食塊形成(しょくかいけいせい)
    食物を噛み砕き、口の中でドロドロの塊(食塊)にする
    「もぐもぐ」
  4. 口腔期
    ★咽頭(いんとう)への送り込み
    食塊がのどの奥(いんとう)に送り込まれる
    「うーん」
  5. 咽頭期
    ★咽頭通過、食道への送り込み
    嚥下反射(えんげはんしゃ)が起き、食塊が食道に送り込まれる
    「ごっくん」
  6. 食道期
    ★食道通過
    食道の壁が収縮・弛緩(しかん)をくりかえしながら、食塊を下へ下へ送り、胃に到達させる
    「すっー」
STさんからもらった用紙から引用
△引用

STさん:「お父様の場合は、『1』の認知期に一番問題が有ると思います。食べ物を見て、『おいしそう』と認識できなくなっていると思うんですね。つまりは認知機能の低下です。」

ヤッチ:「まあ、たしかに、もともと食いしん坊でしたから、おっしゃられる通りですね…。」

STさん:「次に問題なのが、『4』と『5』の口腔期と咽頭期のところです。」

ヤッチ:「コウクウキなんていうと、空を飛びそうだね?」

STさん:「…。その口腔期に関しては、ベロの感覚ですね。」

ヤッチ:「味覚障害が有るっていうことですか?」

ST:「いえ、そういうことではなくて、ベロの動きですね。この動きが脳梗塞の影響で悪くなってしまわれている…。」

ヤッチ:「ふん、ふん。それで?」

STさん:「咽頭期のところは、パワー、筋力、タイミングですね。」

ヤッチ:「ん?どういうこと?」

STさん:「飲み込む時、『ごっくん』てやると、軟口蓋、早い話が『のどちんこ』が鼻の方に逆流しないように、上がるんですね。それと同時にのどに咽頭蓋というものが有るのですけれど、これが下がって気管の入り口にフタをして、食べ物が気管のほうに入らないようにするんですね。男性ですと、先ほど申し上げましたように、外から見ていると、『のどぼとけ』が下がるわけなんですよ…。これが嚥下反射と呼ばれるものなんです。」

『のどぼとけ』が上がると、おっしゃったかもしれません。

ヤッチ:「ちょっと待ってね?」

ヤッチ、自分の唾を飲んでみます。

画面の前で同じことをしたアナタ、『ハッピーアイスクリーム!』です。

死語?

ヤッチ:「ん…。言われればその通りかもしれないけど、イマイチ、『のどぼとけ』が上がってるんだか、下がってるんだかわかんないや。」

STさん:「たぶん、この動作を一秒かからない速さでやっていますから…。」

ヤッチ:「クリント・イーストウッドなら、もっと速いね?」

STさん:「…。」

ヤッチ:「すんません、ジジイしかわからない話です。それで?」

STさん:「お父様の場合、咽頭蓋が下がるのがすこし遅いんですね。そこで必要なのが、パワー、筋力、タイミングということなんです。」

ヤッチ:「なるほど…。」

STさん:「今、お父様にリハビリでこの辺を改善していただくよう、私もお手伝いさせていただいています。」

すみません…。

STさんがあまりにもかわいい御嬢さんだったもので、ヤッチ、舞い上がって具体的にどんなリハビリをしているのか、聞くのを忘れてしまいました…。

ヤッチ:「ありがとうございます。」

STさん:「ただ、どうしても『食べたい』という意欲がわかないと、飲み込んでもらえないので、この辺が難しいところです。」

ヤッチ:「そうですよね…。今日の夕飯から、私も親父がどんな風に食べているのか見させていただきますから、少しは協力できるとは思うんですけどね…。」

STさん:「どうもありがとうございます。で、お父様の飲み込みが少しずつ良くなってきたら、私のほうはケータイを変えようと思ってるんですよ???」

まだ初対面だし、俺に相談されてもな…。

ヤッチ:「どういうことですか?」

STさん:「食事の形態のことです。今はミキサー食にとろみをつけてお出ししていますが、キザミ食くらいまでは持って行きたいと考えてるんですよ。」

ヤッチ:「そのケータイね?なるほどなるほど…。」

STさん:「たぶん、今のミキサー食だと、食べていても、あまり楽しくないと思うんですよ…。」

ヤッチ:「そりゃあ、噛み応えが有った方がいいもんね?」

STさん:「そうなんです。キザミ食まで持って行きたいなあと…。」

ヤッチ:「そのためには、食べる意欲を起こさせるですか?ちょっと、今日の夜、試してみますわ。あと、失語の件なんですけど、STさんからご覧になってどうですか?」

STさん:「言葉が上手に組み立てられないというのは、若干あるかもしれないですけど、むしろ舌の動きが良くないので、こちらが聴き取りにくいということが起こっていると思います。こちらが申し上げることは、お見受けする限り、理解できていると思います。」

ヤッチ:「そうですか。そうおっしゃっていただけるとうれしいです。」

STさんから、このあとしばらく、どんな食品が飲み込みやすいかとか、日頃、簡単にできる発声練習などについて、説明を受けました。

STさんとの面談が終わり、ヤッチはアルツ君の病室に行きます。

病室が広くなったなと思ったら、アルツ君の足元に設置されていたモニタも、無くなっているし、点滴もぶら下がっていないためでした。

ミトンも着けていません。

入院後、二週間くらいしたら、点滴から飲み薬に切り換えると担当医師がおっしゃっていたので、その時期に来たのかもしれません。

相変わらず、口呼吸で、寝ております。

でも、すぐに目を覚ましました。

アルツ君:「ばあさんどうした?」

ヤッチ:「まさに寝ても覚めても『ばあさん』だね?」

アルツ君:「バカなこと言ってんじゃないよ。(まだ宇宙語訛りです。)」

そのキノコさん(ばあさん)ですが、自分のケアマネさんから宅配のお弁当を勧められたそうです。

介護保険を使って、一食300円だとか…。

キノコさん、肉の入っているものは全然食べられません。

あらかじめリクエストを出しておいたのに、宅配の弁当業者が間違えたらしく、最初の二回、連続肉料理のお弁当だったとか…。

これをアルツ君に聞かせると大笑いです。

かなり上機嫌な様子です。

夕食を食べてもらうための布石として、午後のうちからアルツ君のテンションをアップしておきました。

宇宙語訛りの会話形式で文章を書くと、臨場感を伝えられないので、今回もYouTubeで。

というより、ヤッチの手抜きです。

m(__)m



この後、アルツ君は疲れて眠ってしまいました。

時刻にして午後4時ごろだった思います。

ヤッチは一旦自宅に戻ろうと考えましたが、アルツ君の夕食は18時から…。

病院までは片道自転車で40~50分程度かかるので、帰ってしまうと夕食に間に合わなくなってしまいます。

仕方なくデイルームで時間を潰します。

午後5時半頃にアルツ君の病室に戻り、アルツ君を起こします。

食事が出されてから、アルツ君を起こしてすぐに食べさせるのはちょっとかわいそうだと思ったので、少し早目に起こしました。

18時よりちょっと前に食事が用意されました。

すべてミキサー食でとろみがついています。

ほうじ茶らしきものも吸い飲みで用意されましたが、これにもとろみがついています。

夕食のおかず類ですが、ヤッチも少しずつ手のひらに落として試食しましたが、微妙です。

普段自分の食事も塩分控えめにしていますが、少し薄く感じました。

おかずの品数は豊富な印象です。

むしろ年寄りがこんな食えるのかという印象です。

デザートは、パインか何かをミキサーしたもの、ヨーグルト、プリン…。

たぶん、こっちを先に食べたら、ヤッチの場合だったら、お腹いっぱいです。

アルツ君のベッドのリクライニングを起こし、用意されたエプロンを装着します。

アルツ君:「ばあさんは?」

ヤッチ:「ばあさんなら地下だよ。旦那さんのために、このメシを全部すりこぎで擦ってたよ。へとへとになって帰っちゃったかもな…。」

ヤッチは適当な方便を使います。

アルツ君:「そっか、そっか…。」

またしても、『ケンケン泣き』です。

ヤッチ:「泣くなよ。せっかく塩分控えめに作ってくれたのに、涙を垂らしたら、味が濃くなっちゃうだろ。」

アルツ君:「そっか、そっか…。」

ヤッチ:「とりあえず、水分が出ちゃったから、ちょっとだけお茶を飲みな。ゆっくりだよ。」

吸い飲みのお茶をアルツ君の口元に運びます。

飲めるじゃん。

そうとう吸引力が落ちていると思っていましたが、逆にズルッと口の中に入ったので、ちょっと焦ります。

次はいよいよメインの食事です。

用意されたアルツ君の食事のトレーにはスプーンが用意されていましたが、ヤッチ、どのくらいのおかずをスプーンに載せてよいのかわかりません。

ちょっと手さぐりで、少量を口に運ぶことに…。

ヤッチ:「旦那さん、ばあさんの愛情だぞ。口を開けてみん?」

アルツ君が口を開けます。

うん、ちょっと開けた口の印象がいつもと違うのは、STさんのおっしゃっていたように、舌に力が入っていないためのようです。

スプーンを口の中に入れます。

ここから先、アルツ君の言葉は宇宙語混じりですが、ヤッチが翻訳してお送りします。

アルツ君が口を閉じます。

ヤッチ:「美味いか?『ごっくん』ってできるか?」

アルツ君がうなずきます。

STさんや姉は『飲み込むのがやっとだ。』と言っていましたが、ヤッチにはそれほどでもない印象です。

スプーンに載せたおかずが少ないから?

ヤッチ:「どう味は?」

アルツ君:「ふつうだよ、ふつう…。」

ヤッチ:「今、苦しくならないっていうことは毒は入っていないようだな。」

アルツ君:「バカ!」

ヤッチ:「じゃあ、も少し多目に放り込んでみるか?そっちの方が美味いべ?」

アルツ君がうなずきます。

ヤッチ:「その前に俺がちょっくら毒味な?うん、大丈夫だ。死ぬほどのことは無い。気合で乗り切れ!」

アルツ君、口を開けて待っています。

ヤッチ:「あのなぁ…。その『よきにはからえ』的な姿勢はなに?もう少し遠慮っていうもんしろよ!」

アルツ君:「いいから、はやく食わせろ。」

ヤッチ:「味わって食えよ。ばあさんの愛情なんだから。」

少し多めに投入しましたが、むせずに飲み込むことができました。

このあとも、そのあとも、同量をアルツ君、ごっくん…。

ヤッチも段々、要領をつかんできました。

アルツ君の口にスプーンを運ぶとき、少し舌の奥の方におかずを運んであげる方が飲み込みが楽なようです。

あまり奥過ぎても、あぶないですが…。

また、味の薄いものと濃いものは、味が変にならなければ、混ぜてスプーンに載せるのも手かも?

ヤッチ:「どうだ?美味いべ?」

アルツ君がうなずきます。

途中、会社を終えた姉も合流します。

ヤッチ:「お客様、サービス料、高くつきますけど、延長のほうはいかがなさいますか?」

アルツ君:「いいから早く食わせろ。」

ヤッチ:「お客様、おかずの方は終了なので、キノコさんがフルーツの盛り合わせを注文しても良いかと言ってきていますけど?」

アルツ君に耳打ちします。

アルツ君がうなずきます。

アルツ君のテーブルの上にアルツ君が飲まなくてはならない薬が用意されています。

姉に聞くと、まだお茶や水で一緒に飲めないとの事。

看護師さんから『仕方ないので、食事の上に載せて、少しずつ飲ませ下さい。』と言われているそうです。

ヤッチ:「では、フルーツ盛りを注文させていただきま~す!」

アルツ君、ヨーグルトの酸味があまり得意ではないので、プリン、パイン(?)などのデザート類を同じ皿に入れ、ヨーグルトと一緒にかき混ぜます。

ヤッチ:「はい、抑肝散(服用薬)載せのデザートです。ちょっと苦いですけど、我慢してくださいね~。」

アルツ君:「にがーい。」

ヤッチ:「じゃあ、口直し、口直し。」

ヤッチは抑肝散の載っていないデザートをアルツ君の口に入れます。

アルツ君:「おまえ、死んじゃうよ~。」

ヤッチ:「だいじょうぶ!死んだら声なんて出ないから。」

アルツ君:「ばか!」

ヤッチ:「最後にお茶を飲んでください。ドンペリですよ、ドンペリ。」

アルツ君、お茶はあまり飲みたがらないようです。

アルツ君が全部食べ終わるまでに一時間程度かかったのではないでしょうか。

長丁場となったため、少々、途中経過は省略させていただきましたが完食です。

飲み込む力が弱いといえば弱いですけど、時間を掛けてゆっくり食事を摂れば、食べられそうな気配です。

ちょっと気になったのは、舌の右半分に少し麻痺が有るのか、食べ物を飲み込んだ後、口の右半分におかずが残ってしまうことが有るようです。

舌で上手くすくえないのか、顔面神経麻痺が有るのかもしれません。

あとは、アルツ君の食べる意欲の低下は、日中のリハビリのせいなのではないかと思います。

日中、午前と午後に1時間ずつリハビリをしているので、夕食時に疲れ果てて眠くなってしまうのでは…。

その証拠に、アルツ君、夕食時ほとんど目を開けません。

他に異常が有るのかもしれませんが、眠気も否定できません。

よく小さな子供が、ご飯を食べながらフラフラと眠ってしまう光景を目にしますが、あんな状態になる時があります。

見方によっては、これが『意欲低下』です。

まだ、口に水を含んで、ブクブクするのは無理な様子です。

自分の手でスプーンを持つのも進んでやろうという姿勢は見せません。

OTさんが麻痺側ではない左手でスプーンを持ってもらうようなリハビリもしてくださっているようですが…。

残念ながら、麻痺側(右側)の肩、腕までは力が入るようですが、指先は動かないままです。

まあ、たまたまなのか、わかりませんが、今まで食欲が無い、食事を摂りたがらなかったアルツ君ですが、完食です。

結局、入院16日目となる12月10日(水)、17日目となる12月11日(木)も夕食について、ヤッチが介助に行き、偶然にも完食することができました。

アルツ君の食事摂取量(12/09~12/11までの3日間)
12月09日(火)
朝 10
昼 7/4※
夜 10
12月10日(水)
朝 0
昼 6/7※
夜 10
12月11日(木)
朝 1/1※
昼 4/3※
夜 10
※ 主食/副食を示します。 完食した場合を10とし、7/4の『7』は主食を7/10、『4』は副食を4/10食べたという意味です。


ちなみにアルツ君ですが、前々から認知症であるという病識はありませんでした。

今回の脳梗塞について、自分が脳梗塞で入院したということはわかっていませんが、さすがに寝ているベッドから看護師さんやお医者さんの姿が目に入るので、なにかの病気をしたらしいという意識は少しだけあるようです。(自覚のない場面もありますが…。)

アルツ君いわく、(病気を)治しているのではなく、修理しているのだそうです。

この微妙なニュアンス、

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

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2014/12/13 | コメント (0) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

アルツ君の脳梗塞 ~ 途中経過

2014/12/15 (月)  カテゴリー: 脳梗塞
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

今回も登場人物が多く、少々わかりにくい記事になりそうです。

誰の発言かをご注意してご覧くださるようお願い申し上げます。

乱文もご容赦ください。

さて、2014年12月12日の金曜日、アルツ君が脳梗塞で入院してから、18日目です。

アルツ君の入院しているK病院から、アルツ君の病状説明と今後について相談したいと連絡が入ったので、姉と一緒に出かけてきました。

約束した時間は正午です。

前回同様、病棟三階のナースステーションの中です。

前回病状説明をして下さったのは、K先生でしたが、今回はT先生。

その場に集まったのは、T先生、ソーシャルワーカー(社会福祉士)さん、ST(言語聴覚士)さん、OT(作業療法士)さん、姉、ヤッチの6人です。

ちょっと前置きになりますが、このソーシャルワーカー(社会福祉士)さんは、このK病院に籍を置き、K病院とアルツ君の入所している特別養護老人ホームとの連絡役、調整役となってくれる方です。

出来るだけアルツ君が早く施設に戻って生活できるように、社会福祉の立場から専門的援助して下さる方です。

もちろん、病院と施設との連絡役だけではなく、患者や患者の家族の相談にものって下さいます。

『ソーシャルワーカー』というと、広義になりますが、この病院にいらっしゃる方は『医療ソーシャルワーカー』という位置付けになるのかもしれません。

話を元に戻します。

挨拶から始まり、T先生はパソコンのモニタにアルツ君の入院した日の翌日、11月26日の脳のMRIの画像を表示させます。

T先生:「J病院から11月25日にいらしたということで…、で、まあ、その時にJ病院から預かった画像がですね…、ちょっと機械の中でご本人が動いてしまわれたため、あまり鮮明でなかったという事情があります。」

ヤッチ:「また、やらかしてしまったようですね…。」

T先生:「で、その翌日の11月26日にもう一度MRIを撮らせていただきました。」

姉:「はい。」

脳梗塞(2014/11/26時点)_01

この記事に表示させている画像はヤッチがK病院から以前いただいた画像を適当に貼り付けているだけで、T先生が実際に見せてくれた画像と違うかもしれません。

アルツ君本人の画像である事だけは間違いありません。

T先生:「で、ちょっと再確認になると思いますが…。画像の方は左右反対に写りますから、画面正面、右側が左脳、左側が右脳で、左右反対になります。それで、画面の右下の黒く抜けているところは、何年か前に脳梗塞をされていると思うんですが…。で、脳梗塞というくらいですから、脳の血管が詰まっちゃうわけですね。詰まっちゃうと、そこから先は血液が行かないですから、壊死しちゃう…。まあ、糖尿の方が壊死しちゃうのと同じになります。壊死して脳が溶けちゃったということが言えると思います。で、壊死しちゃったところはこういう風に画面では黒く写ってきます。それ以外の黒いところは、脳萎縮ですね…。失礼な話、86歳という年齢ですから、これは、まあ、しょうがないところだと思います。」

姉:「は…。」

画面を見て、ナッツ入りの丸い粒のチョコレートを思い出すのはヤッチだけでしょうか。

振ったら音がしそう…。

ん?ウイスキーボンボン?

T先生:「で、これが古い傷跡(脳梗塞)で、また別な撮り方をしますと…。」

T先生はパソコンの画像を別の画面に切り替えます。

脳梗塞(2014/11/26時点)_02


T先生:「これが脳梗塞をより鋭敏に映し出す撮り方なんですけど、画面の右、右半分くらいのところに白いところが見えると思いますが、ここが今回の脳梗塞です。で、左の側頭葉の脳梗塞です。」

ふたたび、T先生はさらに別の画像に切り替えます。

今回の病状説明の前日(12月11日)に撮ったアルツ君の脳のMRI画像です。

画像を入手していないので、お披露目することができませんが、同じようなアルツ君の脳のMRI画像です。

この記事に表示中の画像は白い部分がハッキリしていて、アルツ君の脳梗塞の箇所がちゃんとわかりますが、次にT先生が見せてくれた前日(12月11日)の画像は、白い部分はほとんどなくなり、ぼんやりとした点といった印象です。

T先生:「これで見ると、かろうじてちょっと白い部分がありますが…。これが何を意味するかというと、今回の脳梗塞が、まあ、ある程度終息したというところだと思います。『12月11日…、追加の…、MRIで脳梗塞は…、終息になっている。』ということです。」

T先生は、何かの書類にこのことを書きながらそうおっしゃいます。

姉とヤッチは、今回の病状説明について、急な病院からの呼び出しだったもので、ちょっとバクバクしていました。

ちょっと、一安心…。

ヤッチ:「白い部分がなくなっているということは、その部分の血流が再開していると考えていいんでしょうか?」

T先生:「いえ、ここはもう血流は途絶えちゃってます。だから、最終的には、たとえば来年MRIを撮ったとしたら、先ほど申し上げた過去の脳梗塞と同じように、黒くこの部分が写るかもしれないということです。」

ヤッチ:「そうなんだ…。」

壊死した脳の細胞を元通りにするのは、今の医療では無理なようですね…。

T先生が話題をかえます。

T先生:「それで…。今、ご入院の方も約2週間経っていますよね?点滴の方も、脳の浮腫み止めのお薬と、栄養剤みたいな点滴をちょっとやらせていただいているんですけど、これはどちらかというとですね…。今の問題点の話にもなって来るんですけど…、食欲にどうしてもムラが有るということで、念のため、一本栄養剤の点滴を入れているということでして…。で、食欲に関してでもですねぇ…。気分的な問題があるようでして…。それはもともとなんでしょうかねぇ…???」

姉:「はい、ご機嫌屋です。」

T先生:「そうですか…。ああ、なるほどね…。食欲の方も、朝夕は80~100%ぐらい食べられてるんですね。ただ、昼食の時にちょっとムラがあるようなんですね。ただ、日本人は元々江戸時代は一日二食だったし、86歳という年齢からすれば、その分摂っていればいいのかなぁと考えているんですけどね…。」

姉:「ただ、三食手付かずの時もあって、やせ細って心配だし…。生きる気力みたいのが無くなってきているような気がして…。」

T先生:「まあ、そうですよね…。」

姉:「三日前から、弟が夕食の時に来て食べさせるようになったら、その時は完食で…。(←たまたまです。)まあ、おだてながら、一時間かけて食べさせたんですけど…。看護師さんに一時間かけて、父の世話をしていただくのは、無理なのはわかってるし…。」

T先生:「ご理解ありがとうございます。」

姉:「ただ、食べないと、飲む力も弱くなってくるので、やはりそちらが心配でして…?もともと美味しいものを食べるのが大好きな人なものでして…。」

T先生:「まあ、おっしゃる通りですね…。だったら、差し入れとかいいよね?食事形態に何か問題ある?」

T先生がST(言語聴覚士)さんにたずねます。

STさん:「まだ、のどの力が弱いので、とろみのある物じゃないと飲み込みにくいので…。誤嚥(ごえん)のリスクが高い状態です。」

T先生:「あ、そう…。なんか好物とかあります?」

ヤッチ:「とにかく甘いもんが大好きなんで…。」

姉:「ボタモチが大好きです。」

STさん:「えっ!ボタモチ???水ようかんとかなら…。」

ヤッチ:「なんか、一番ヤバそうな感じだもんね?しかも『つぶあん』…。」

T先生:「でも、糖尿ないから、い~いよ~っ!」

STさん:「え?大丈夫ですか?わかりました…。」

ヤッチ:「じゃあ、三食…???」

T先生:「それはちょっとまずいかな…。」

姉:「ある程度、食べ物の相談はSTさんとあとで…?」

STさん:「わかりました。」

ヤッチ:「ただ、ボタモチを食べちゃうと、他の物を食べなくなる可能性が…?」

姉:「味覚はまだ有るんですよね?」

STさん:「そうですね…。」

ボタモチ談義で会話がとろみ剤の入った状態になってしまったところで、状況を察したT先生が割って入ります。

T先生:「ただ、食事って、楽しみでしょ!?そ・こ・で…。何て言うのかな…。人間、楽しみがないとやっていけないじゃないですか?ちょっと、暴論かもしれないけど、86歳でらっしゃるから…。これが50歳とかで、仕事に復帰しなきゃならないような場合、『そんな甘えたこと言うんじゃない!』って強くも言えるんだけど…。まあ、ごめんなさい、誤解を恐れずに言えば、平均寿命までは、もうあと何年かじゃないですか?あれ?もう越えているのかな?」

ソーシャルワーカーさん:「男性ですと、たぶん越えています…。」

T先生:「だっ・た・ら、『楽しみ』をメインにして、い・い・ん・じゃ・な・い・の・か・な?内科の先生なら、こういうこと言うと怒られるけど、僕なんか外科だから、そういう風に思っちゃうんですよね…。」

何気ない一言にヤッチ、感激です。

涙が出そうになりました。

T先生とヤッチも同じ意見です。

医師としてのお立場からのご意見はもちろんのこと、患者の立場からも考えていただけていることに感謝です。

アルツ君の入院当初は病院に対して『ちょっとどうなの?』という場面もありましたが、病院スタッフをはじめ、このT先生がアルツ君を診て下さっているのなら、家族としても安心です。

数々の非礼を土下座して謝りたい気分です。

姉:「そうおっしゃっていただけると、とてもうれしいです。では、先生のご意見も参考にして、後ほどSTさんとも食事について、相談させていただきたいと思います。」

STさんもうなずいていらっしゃいます。

T先生:「では、今回、どうして脳梗塞になっちゃったかというと、端的に申しまして『動脈硬化』です。」

ヤッチ:「はい…。」

T先生、今度はアルツ君の脳のMRAの画像、つまり脳の動脈の画像をパソコン画面に広げます。

T先生:「画像を見ていただくと、こういう血管が細いところが有るんですね。まあ、今回、左の脳梗塞ということですから、理に適っているんですが…。これの原因としては、左の『中大動脈の狭窄』です。『中大動脈』というのはそういう名前なんで、そういう動脈が有ると単純に考えてください。」

姉:「父の過度の興奮とかに関係は?」

T先生:「いや。これはどちらかというと、年齢の問題ですかね…。」

姉:「あ…。」

T先生:「ただですね…。○○さん(アルツ君)、そんなに血液のデータは悪くないんですよね?」

ヤッチ:「そうですね、毎回血液検査を受けると、問題ないと言われてきましたから…。」

T先生:「コレステロールも問題ない、尿酸も問題ない、糖尿もない…。」

姉:「そう、あんなに甘いもんを食べるのに…。」

T先生:「だけど、やっぱり、それは年齢なんですね…。画像を見ていただいてわかるように、右の脳に比べて左の脳の方が、血管が細いですよね?」

姉:「そうですね。」

T先生:「そうなると、これは道路と一緒なんです。広い道路と狭い道路とどっちが走りやすいかといったら、広い道路ですよね。血液も車の流れと一緒で、血液が渋滞して来ると、もしくはノロノロ運転とかになると、血液が固まっちゃうんですよ。なので、左の方に何回も脳梗塞を起こしちゃうっていうのは有るんですよ。」

姉:「ん…。」

T先生:「じゃあ、この狭くなった血管を全部広げるべきかっていったら、現実的にはそういうことはできないわけなんです…。だから、バイアスピリンですとか、血液をサラサラにするお薬を飲んで…。と、いっても今回飲んでいても起こっちゃったわけですが、それでもそういったお薬を飲むしかない…。」

▽引用
バイアスピリン
概説
血液を固まりにくくするお薬です。血栓や塞栓の治療に用います。
働き
血管内で血液が固まり、血流を止めてしまう状態を“血栓”といいます。また、血栓が流れ、その先の血管を塞いでしまうのが“塞栓”です。心筋梗塞や脳卒中(脳梗塞)がその代表です。血管が詰まってしまうので、その先の組織が障害を受け機能を失ってしまいます。

このお薬の主成分はアスピリンです。アスピリンは少量で「抗血小板薬」として作用します。血小板の働きをおさえ、血液が固まるのを防ぐ作用です。おもに、狭心症や心筋梗塞、脳卒中(脳梗塞)などに用いるほか、川崎病にともなう心血管障害にも適応します。また、経皮経管冠動脈形成術(PTCA、PCI)においては、チエノピリジン系抗血小板薬との併用療法が推奨されています。

脳卒中では、脳の太い動脈がコレステロールなどで狭くなって起こる「アテローム血栓性梗塞」、あるいは頚動脈の硬化による「一過性脳虚血発作」に効果が高いと考えられています。一方、無症状の人や脳卒中を起こしたことのない低リスクの人に対する予防効果(1次予防)は必ずしも高くありません。

そのほか、流産の予防薬として応用することがあります。本当に効くのかはよく分かっていませんが、胎盤に血栓ができるのを防ぎ、胎盤循環をよくする作用が期待できます。抗リン脂質抗体が陽性の場合に有効とされます。
△引用

ヤッチ:「入院して最初の病状説明をお聞きしたときは、点滴の後は、こういった血液サラサラにする飲み薬を2剤にすると言われたんですけど…?」

T先生:「ふむふむ。今はアイトロール…、ごめんなさい、訂正です。まだ1剤ですね。バイアスピリンですね。1錠を朝一回です。そう…。そこも今日相談したかったんですけど、抗血小板剤を2剤にするかどうか…。で、その2剤っていうのもひとつの考え方なんですが…???」

ヤッチ:「はい…。」

T先生:「ただ、合併症といいますかですね、薬もハイリスク、ハイリターンなんですね。」

ヤッチ:「はい…。」

T先生:「アスピリン(バイアスピリンの主成分)っていうのは、すごい安全な薬なんですね。安全で効果のある薬がアスピリンなんですね。人類百何年飲まれている薬なんで、逆に言うと、百何年人体実験を繰り返していて、効果が有るから生き残っている薬なんです。」

ヤッチ:「はい…。」

T先生:「それよりもランクの上というか、それよりも強い血液サラサラ度というか、そういう薬は確かにあります。ただ、それを使うと今度は出血のリスクも考えないといけないので…。で、その出血のリスクというのは年齢が上がるごとに上がってくるというのも事実なので、バイアスピリン以外にもう1剤使う場合、出血のリスクをどう考えるかが、実はご相談したかったことなんです。」

姉:「まあ、年をとって、転びやすくなっているので、ケガもしやすいでしょうから、出血しやすくなるというのはどうも…。」

T先生:「うーん…。」

ヤッチ:「すみません、私の考えはちょっと違います。今までずっとバイアスピリンを飲んでいて…、過去にも脳梗塞が有って…、また今回、バイアスピリンを飲んでいるにも関わらず、脳梗塞を起こしたわけですから、このままだと、また脳梗塞を起こすんじゃないかと思うんですよね…。脳梗塞を繰り返す…。繰り返すだけの体力はきっとないと思いますし…。」

T先生:「まあ、おっしゃる通りだと思います。」

ヤッチ:「今度また脳梗塞を起こすようなことが有れば致命傷に成りかねないわけだから、出血のリスクを心配するよりも、将来の脳梗塞のことを心配した方がいいんじゃないかと思うんですよね…。できるだけ、ケガをさせないようにするとことは、ある程度までは人間の努力で防げますが、脳梗塞だけは防ぐといっても限界がありますからね。」

姉:「まあ、そうだね…。できるだけケガをさせないように見守るしかないかもね…。」

T先生:「じゃあ、今後うちのK(K先生)とも相談して、2剤で行く方向にしましょうか?」

ヤッチ:「薬の量をどのくらいにするとかは先生にお任せするしかないので…???」

T先生:「その辺のさじ加減は任せていただいて…。追加する方向で行きましょうか?」

姉:「そうですね。過去にも何回か倒れてるので心配ですからね。」

T先生:「過去にもそういうことが有ったんですか?」

ヤッチ:「はい。何度か救急搬送されたことが有って、意識がなくなった時は『迷走神経反射』だって言われて、入院せずに帰ってきたこともあります。」

T先生:「それはたとえば、トイレかなにかで倒れて?」

ヤッチ:「いえ、最近倒れたのは6月なんですけど、施設に理容車が来て、そこで散髪をしてもらっている最中です。髪を切られるので、緊張したんじゃないかって、搬送先の病院で言われて帰って来たんですけど…。」

T先生:「まあ、あり得ないことじゃないですね。」

ヤッチ:「その前は母の部屋に施設から一時帰宅している時に、気を失っています。何回かそういうことが有るので、先生がおっしゃられた『過去の脳梗塞』というのも、そのうちのどこかだと私は思っているんですけどね。ただ、毎回、倒れた後にケロッとしちゃうもんですから、見抜けなかったのかなぁと…。」

T先生:「なるほど…。確かにね、今回ではなく、過去のその脳梗塞を起こしている場所というのは、症状が出しずらい所なんですよ。今、お父様の言葉ってどう?」

T先生が話題を変え、STさんにたずねます。

STさん:「認知はありますが、年齢相応です。」

T先生:「あ、そう…。今回の脳梗塞って、どちらかというと、言葉がもっと強く障害されるのかなって画像をみて思ったんだけど…。思ったよりそうでもないよね?」

STさん:「最初のうちは錯語とか、失語症状が出てたんですけど、それはもう改善されて、年齢相応なのかなという印象です。」

姉:「でも、脳梗塞になる前は、私が施設に面会に行ったりすると、一時間以上一人でしゃべっていることもあったものですから…。」

T先生:「ああ、そうなんですか。それじゃあ、言葉のほうも、やっぱ落ちてるな。それはやはり脳梗塞の影響ですね。」

姉:「やはり、そうなんですか…。」

T先生:「で、今の問題点なんですが、あとで計画書にもサインをいただきますが…。実はリハビリについてなんですが、一応大きな目標としては、日常生活に復帰するということを掲げて、ストレッチ、筋力訓練、歩行訓練、日常生活動作訓練、起立訓練、耐久性向上練習といったものをやらせていただいているんですが、単純にいうと、やはりまだちょっと危なっかしいんですね。まだ…。で、安全のことを考えると、ご自宅では、失礼、施設の方では車椅子で生活をしていただくようになるかなと…。施設の方からは『それでもかまわない。』というご返答をいただいているんですが…。そうすると、施設でリハビリはできないのかな?」

ソーシャルワーカーさん:「施設内でリハビリはまずできないですね。」

姉:「当初は、こちらで3~4週間の入院と言われましたが、施設へ戻ると、リハビリは全くしていただけないですから、こちらにもう少し長くリハビリをしていただいた方が良いのかなぁと考えているんですよ。」

T先生:「まあね…。」

ヤッチ:「まだ、下肢、足の方も?」

T先生:「危なっかしいんですよ…。ふらついちゃうんでしょ?」

今度はOT(作業療法士)さんが答えます。

OTさん:「まあ、やっぱり縦介助で起立動作を見させていただくこともありますが、ふらつきが大きく出ることが多いです。覚醒状態によってちょっとムラが有るんですが、協力を得られない場合もあります。」

T先生:「それはなに?お父様にとって、『セラピスト(療法士)がこの人だったら、いいぞ~。』みたいなことはないの?」

(一同笑い)

STさん:「みんな、一定の…。」

T先生:「昨日はすごい良かったですよ。ね?昨日はほんとがんばってくれていて!」

ヤッチ:「あの…、特養にいる時もそうなんですけど、気分にムラが有って、先生のご専門じゃないけど、最近では前頭葉に問題が有るのかなぁと感じる時もあります。」

T先生:「まあね、まあね。それは多分にあるかもしれないですね。」

姉:「一回その人を嫌ったら、もうずーっとその人を受け入れようとしないんですよ。ほんとだったらその辺は忘れちゃうはずなのに、なんで覚えているんだろっていうことがよくあります。」

ヤッチ:「あの父の遺伝子を引き継いでいるんで、よくわかるんですけど…。僕のスカウターの反応では、療法士のお三人さん、全員合格点です。」

姉:「おまえ、また、こんなところでやめな。」

(一同笑い)

姉:「すみません。失礼な話で…。ものすごいぶっちゃけた話で恐縮なんですが…。」

T先生:「いや、いいですよ。まあ、話を戻すと、ご希望としては、もうちょっとリハビリをしたいと?」

姉:「そうですね。」

T先生:「どう?見込みとしては?」

OTさん:「そうですね、手のほうなんですけど、肩と腕はだいぶいいんですけど、指の動きがわずかに曲がるくらいなんで…。」

T先生:「まあ、梗塞の箇所が運動神経に掛かってますからね…。」

姉:「まあ、望み高いかもしれないんですけど、自分でスプーンで食べられるのなら、食べてもらいたいし…。食べられなくてもスプーンを握れるくらいの力が入るようになればしあわせかなぁと…。プライドの高い人だから、誰かに食べさせてもらうことに本人は屈辱を感じているっていうこともありますからね…。」

T先生:「確かに人間の基本的なものですからね。それを自分でやるというのも…。どうする?回復期?」

STさん:「いま、PT(理学療法士)から資料を預かってるんですけど、立つのも歩くのも中等度から重度の介助で、気分のムラで介助度一定しないということです。歩行中に急に座りこむということもあって、まだ伸びしろというのは不明とのことでした。このままの状態かもしれないし、落ちていく可能性もあるし…。まだちょっとわからない状態です…。」

T先生:「あとさ、受け入れ制の問題なんだけど、施設の方っていつまで待ってもらえるの?」

ソーシャルワーカーさん:「3ヶ月以上施設から離れると、自動的に『退所扱い』になってしまうので、全部荷物を施設から引き払わなければならなくなります。今のところはまだ大丈夫なんでが…。」

姉:「まあ、出来るだけ早く施設に戻してあげたいっていうのもあって難しいところです。ていうのは、本人耳がいいので、おそらく6人部屋だと、人の出入りも多いので、ちょっと誰かが声を出したりすると、それに反応してしまうので、深い眠りができていないんじゃないかと思うんですよ。」

ソーシャルワーカーさん:「施設側としては、日常生活を送ることで、身体を動かすことにもなって、それがリハにもつながるのでは?とおっしゃっています。慣れ親しんだ環境で過ごしていただけば、深い眠りも取れるし、あと一番は認知症が進んでしまう懸念があるので、なるべく早い段階で帰ってきてもらった方がよいということをおっしゃってました。」

T先生:「そうだな…。認知面な?それが一番大きいよな…?」

ソーシャルワーカーさん:「リハのことで言えば、認知面が下がっていくと、言っていることも入らなくなって来るし、食事面も下がって来ますし、なんかこう負のスパイラルに入ってしまう可能性が…。」

ヤッチ:「ただ、身体はこちらにいる方がリハをしていただいている分、本人とっては辛いでしょうけど、いいような気がします。施設はリハが無いから、ほったらかしっていうのも失礼ですけど、たとえば、介護士さんが『ベッドから起きましょうか?』っておっしゃった時に、本人が『いやだ。』って言えば、寝たきりのままになってしまう可能性はあると思います。そうすると我々家族が施設に面会に行って、少しフォローしていくしかないのかなってなってきますよね…。」

T先生:「まあ、今までのお話を総合して、私の意見を言わせてもらえば、ちょっと現実問題として、86歳というご年齢で今まで歩けていることの方が珍しいともいえるじゃないですか!?今後、車椅子の生活になっても、歩行に関しては、もうこれは歩けなくても仕方がないのかなと思います。」

ヤッチ:「父が脳梗塞になる前に、施設で座っていることが多くなって、ずっと椅子に腰かけているよりは車椅子の方が、施設内だけでも動き回れる分、行動範囲も広がるので、生活相談員さんにこのことを相談してみようかということを姉とも話し合っていたところなので、これについては、覚悟はできているつもりです。」

T先生:「で、僕としては、歩行よりも認知面が進んじゃうほうがコワイと思います。そうなると施設の方も早い段階で帰って来てくれとおっしゃってくれてるわけだし、先ほどの睡眠面も含めて、慣れた環境で過ごしていただくことを最優先すべきかなと考えます。だいたい、こういった施設、なかなか無いですよ?たいてい脳卒中とかになって患者さんが入院されると、施設の方にお伺い立てると、『まだ帰って来て欲しくない。』とか言って嫌がるところが多いんですから。お宅の施設はもう2週間経ったところで、『いつでも帰って来て下さい。』って言ってるのはすごいことですよ。」

姉:「そうなんですかぁ…。」

幾度となく施設のカーテンを引き剥がし、あれだけ大暴れしているアルツ君に対して、『いつでも帰って来て下さい。』とおっしゃってくださっているとは、これまた涙が出そうな話です。

ちょっとやってみましたが、『ケンケン泣き』にはテクが必要です…。

T先生:「特養は通院リハとかはできないの?」

ソーシャルワーカーさん:「ご家族が任意でお連れすることは可能ですけど、特養の職員さんがリハに連れて行くことは介護保険上無理ですね~。医療保険と介護保険の線引きがここにあるので、難しいですね。」

姉:「予定では入院は3~4週間と伺っていますけど、まあ、4週間として、それをあともう1週間延ばしてもらうというのが上限ですよね?」

T先生:「まあ、そうですね。で、施設に戻られて、環境が良くなって来れば、意欲の面も、ちょっと希望的な観測になっちゃうけど、上がってくるのかなと思います。」

ヤッチ:「まあ、気分にムラがあるのは承知の上で、施設に早く戻した方が良いのか、それともこちらでもう少しリハを続けた方がいいのかは我々には判断できない部分も有るので、こちらにお任せした方がいいんじゃない?」

姉:「そうだね…。じゃあ、その評価や入院の期間についてはこちらでしていただくということで…。お願いしてもよろしいでしょうか?」

ソーシャルワーカーさん:「あの、今お父様が入所されている施設のスタッフの方に、ここへ来ていただいて…。今の状態を直接みていただいて、どういう形で帰っていただくのがいいのかとか、生活面で住環境をどう整えて行くとかをスタッフの方と相談するのが一番良いのかなと思いますけど…??」

ソーシャルワーカーさん、ナイスアイデア!

一同賛成です!

ソーシャルワーカーさん:「では、施設のスタッフの方がお見えになったときに、僕の方ともお話しさせていただいて、どんな評価になったかを後日ご家族様にご報告させていただくというのではいかがでしよう?」

T先生:「それがいいかもしれないね?」

一同異議無しです。

病院側としては、アルツ君の認知能力の低下を考えた場合、早目に退院して施設に戻してあげた方がよいというお考え。

ヤッチとしては認知面も気になりますが、病院でみっちりリハビリをやって欲しいという考え。

姉はどちらが良いのか迷っている様子。

そこへソーシャルワーカーさんのナイスなご提案があり、病院側も家族側もその提案に賛成ということになりました。

アルツ君が部屋を空けている特別養護老人ホームの職員さんに病院にいらしていただき、特別養護老人ホームの職員さんに、まだアルツ君が病院でリハビリを続けた方が良いのか、それとも早目に施設に戻ってもらい施設でケアを受ける方が良いかを評価してもらい、そこで改めて退院の時期を考えるという方向です。

姉が今後の『リハビリテーション実施計画書』と『病状及び治療方針等ご説明書』という書類にサインして、ミーティングは終了です。

ヤッチが気になっていたことを最後にT先生にたずねます。

ヤッチ:「ちょっと気になることが有るのですが、もう一つだけ質問させてもらっても、よろしいでしょうか?」

T先生:「はい、どうぞ。」

ヤッチ:「先日、父が昼食中に意識が遠いて、嘔吐したということをお伺いしたんですが、これについては何が原因なんでしょうか?」

T先生:「確かに御心配はごもっともなことだと思います。昨日のMRIの画像の中には新たな脳梗塞の発現は見られないし、入院時の脳梗塞も終息に向かいつつあるので、これは脳梗塞から来たものではないと思います。迷走神経反射によって意識が遠のいたと考えてよいと思います。」

ヤッチ:「そうですか。ありがとうございました。」

この後、デイルームで、ソーシャルワーカーさんの立ち合いの元、デイルームでSTさんから、アルツ君の食事形態や差し入れする時の注意点をお伺いしました。

例えば、すりおろしたリンゴを姉が差し入れするのはどうかとお伺いしたところ、リンゴをすりおろすと、水分が出てしまうので、その水分にとろみをつけないと誤嚥のリスクが高まるといったことなどです。

さすがに、まだアルツ君、ボタモチを丸々一個食べることはできないので、STさんからアルツ君の食べられそうなものをピックアップした商品カタログのようなものをもらいました。

姉がその商品カタログをもらっていたので、ヤッチの手元にはなく、詳細についてはよくわかりません。

早くアルツ君がボタモチを頬張れるようになってほしいものです。

ヤッチの耳元では、すでに『口の中に無理やり放り込んでみれば?』と悪魔がささやいていますが…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

【追記】
デイルームでSTさんからお話を伺った後、ヤッチは一旦帰宅し、再び夜、病院に来て、アルツ君の食事介助をしました。

三日連続完食していたアルツ君ですが、やはりそう毎回完食してもらえるという風には行きませんでした。

アルツ君にしては珍しくネガティブ発言を繰り返し、やはり自分の右手の指が思うように動かないことにショックを受けている様子です。

夕食を摂る時もあまり気分が乗らない様子で、半分程度しか食べてもらえませんでした。

夕食前の風景を撮影しましたので、どうぞご覧ください。

アルツ君の泣き声と笑い声、全く一緒です。

どちらもケンケンです。

ヤッチの話し方について、ちょっと不謹慎だろと思われる方もいらっしゃると思いますが、アルツ君だからできる会話です。

ご理解いただけるとうれしいです。




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2014/12/15 | コメント (2) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

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