アルツ君は職人進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。

脂肪腫の摘出と脂漏性角化症

2013/09/13 (金)  カテゴリー: ヤッチ
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

アルツ君の退院後ですが、前記事のコメント欄にも書かせていただきましたが、その後は特に大きな問題なく過ごしているようです。

小さな問題といえば、便秘が有る事くらいでしょうか。

前回、面会に行った際に、施設の職員さんからこのことを知らされました。

職員さん:「お父様なんですが、このところ排便が無いようでして…。今日で、マイナス5日なんですよ…。」

関係の仕事をしていらっしゃる方からすると、この『マイナス5日』はよく使う表現かもしれませんが、ヤッチにはこの言葉がおかしくて仕方ありませんでした。

『マイナス5日』って…。

じゃあ、5日前より大きなのをすれば、『プラス1』とか『プラス2』になる!?

昨日も面会に行ってきましたが、アルツ君、便秘薬のおかげで、どうやらこの『マイナス5日』をリセットできたようです。

よくよく聞くと、どうやら『マイナス5日』の時点から、小出しにチビチビと出していたそうです。

(^_^;)



さて、アルツ君の入院騒ぎで書こうと思っていた記事が先送りになってしまっていました。

ヤッチの左のおでこにできた脂肪腫と右の頬(ほお)にできた粉瘤腫(ふんりゅうしゅ)の摘出の手術の事です。

後でご説明しますが、これ、実は粉瘤腫というものではありませんでした。

m(__)m

認知症や介護の記事ではないので、期待して訪問して下さった方にはつまらない記事かもしれませんが、『明日のわが身』の内容かもしれませんので、ご覧いただけたらと思います。

また、いつにもに増して長編になりそうなので、スマホやタブレットを放り投げるような事が有っても、自己責任ということでお願い申し上げます。

手術はさかのぼること、『約マイナス一か月』の2013年8月19日(月)です。

事前にMRI検査や血液検査は済んでいて、摘出の手術は日帰りの手術です。

抜糸は1週間後の8月26日(月)で、手術で摘出した腫瘍は病理検査に出されることになっていて、この結果が出たのが、9月09日(月)です。

摘出術(切除、摘出、縫合) 8月19日

↓ 1週間後

抜糸 8月26日

↓ 2週間後

病理検査結果 9月9日


手術当日はまだ残暑の厳しい日で13時から…。

ヤッチは大学病院の手術室に直接来るように言われていたので、早目に昼食を摂り、13時より早めの時刻に到着します。

手術室と言っても、多分何室か有るのでしょう…。

大きな扉がイッパイあります。

でも、『手術中』と表示されているところは、一つも見当たりません。

少しフロアの奥まで行くと、小さな受付のようなものがあります。

受付窓口そのものは小さいですが、覗き込むと窓口の奥は広く、手術着を着た看護師さんらしき人達が忙しそうに動いています。

窓口に座っていた女性の方にヤッチは声を掛けます。

ヤッチ:「今日、日帰りの手術をしていただくことになっている者ですが…?」

そう言いながら、ヤッチは診察券と予約票を女性に手渡します。

この女性もおそらく看護師さんだと思いますが、手術着を着て、頭には帽子を被っています。

食品工場などでも見かける髪の毛を落とさないようにするための帽子です。

この帽子の正式名称を何と言うのか知らないので、ご勘弁下さい。

形状といえば、パーマ屋さんに行って、パーマをかける時に被るものと同じで、被らない状態では、クラゲみたいなやつです。

おそらくディスポーザブルと思われ、不織布でできています。

看護師さん:「はい。左手に『手術待合室』というのがございますので、そちらでお待ちください。後ほど案内の者がそちらにお伺いします。」

ヤッチ:「わかりました。よろしくお願いします。」

案内された待合室向かいます。

3人掛けの長椅子だけが置かれた小さな個室で、中には誰も居ません。

ヤッチは長椅子に腰かけ、自宅から持って来た本を読み始めます。

本読んでいると、待合室に看護師さんと思われる女性が入って来ます。

受付にいらした女性とは違うようです。

やはり、手術着を着て、例のクラゲちゃんも被っています。

看護師さん:「今日、先生と一緒に担当させていただく、看護師の○○と申します。さっそくですが、手術に関する同意書はお持ちいただいていますか?」

ヤッチ:「はい。持って来ています。」

ヤッチは署名捺印済みの同意書を看護師さんに渡します。

看護師さん:「ありがとうございます。この同意書は、こちらでコピーさせていただき、コピーさせていただいたものを控えとして、そちらにお返しいたしますね?」

ヤッチ:「わかりました。」

看護師さん:「それで、お食事の方はどうなさっていますか?」

ヤッチ:「はい、一人暮らしなので、たまに自分で作ることもありますけど…。」

看護師さん:「…。」

ヤッチ:「いえ、いえ、冗談です。昼食は済ませてきました。」

看護師さん:「そうですか。あと時計やメガネなどは外しておいて下さい。携帯電話も電源を切って、バッグに入れておいてください。」

ヤッチ:「わかりました。」

看護師さん:「あと、着替えはどうされますか?手術着に着替えますか?」

ヤッチ:「着替えなくてはいけないなら着替えますけど?」

看護師さん:「ん~。お顔の手術だから、特に強制するものではないですけど…。」

ヤッチ:「そしたら、着替えるのは面倒なので、そちらで問題なければ、このままの服装でお願いできますか?」

看護師さん:「多分、大丈夫でしょ。では、この帽子だけ被っておいてください。」

ヤッチも看護師さんとお揃いのクラゲちゃんを渡されます。

この日のために、ヤッチは何十年ぶりかのスポーツ刈りです。

レアアースより希少資源の髪の毛をバッサリ…。

バッサリと床に落ちる音が聴こえれば、問題なしですが、多分パサもしくはヒラリだったと思います。

独り待合室で私服姿のまま、クラゲちゃんを被っている姿はかなり滑稽だったかなと…。

パーマ液が浸透するまで、しばし本を読み続けます。

しばらくして、担当して下さるという看護師さんが再び待合室に姿を見せます。

看護師さん:「先生なんですが、今連絡が入って、まだ外来の患者さんの診察が終わらないらしいのですよ。大変申し訳ありませんが、ここで、もうしばらくお待ちいただけますか?」

ヤッチ:「わかりました。」

執刀して下さる先生は形成外科の先生で、事前に診察して下さった女医さんです。

今日の午前中は外来の患者さんの診察を行っている日です。

名指しで呼んだことはありませんが、心の中では、いつもM子先生とヤッチは呼んでいます。

もしかすると、20代と思われる女医さんですが、この年齢にして、名前の末尾に『子』が付くことを考えると、ヤッチのスケベな妄想も膨らんでしまいがちになります。

(-_-;)

旧のお盆休み明けの、しかも月曜日ということで、外来患者さんが多いのかもしれません。

いつも思うのですが、外来診察のあるお医者さんって、いつ昼ご飯を食べているんですかね?

1時間くらい待ったでしょうか…。

M子先生が外来の診察を終えて、手術室にいらしたようです。

看護師さんがヤッチに声を掛けに来ます。

看護師さん:「先生が見えましたので、手術室に入ってください。」

ヤッチ:「わかりました。」

手術室の中は、テレビのドキュメンタリーやドラマで見る光景と一緒です。

大きなライトやら、得体の知れない機材がたくさん並んでいます。

看護師さん:「お顔の小手術とのことですが、大げさな設備でビックリされたでしょう?」

ヤッチ:「そうですね…。」

看護師さん:「荷物はこちらに置いて頂いて、手術台に仰向けで寝て下さい。」

ヤッチ:「わかりました。」

ヤッチは言われた通り手術台に寝ます。

看護師さん:「一応、血圧と心電図計を着けさせていただきますね。手術中にも自動で何度か血圧計が動きますので、びっくりしないでくださいね。血圧は普段高い方ですか?」

ヤッチ:「はい、高いです。(即答)」

看護師さん:「降圧剤は飲んでいらっしゃいますか?」

ヤッチ:「いえ。気合で下げようと思っていますが、なかなか下がりません。塩分を控えめにしているくらいかな…。」

看護師さん:「そうしたら、最初は普段よりももっと高くなってしまうかもしれませんね~。」

ヤッチ:「はい…、女性の前ではさらに…。」

M子先生が手術室に入って来たようです。

M子先生:「こんにちは。すいません、遅くなってしまって…。」

仰向けに寝ているヤッチの頭の方で声がしたので、ヤッチにはM子先生の姿が見えません。

どうやら、デートなら、なかなか上級者のテクです。

ヤッチ:「お世話になってま~す。」

M子先生が色々と手術の準備を始めているようで、看護師さんと二人で忙しそうにしています。

M子先生:「どうしようか?」

どうやら手術の時に顔を覆う布、覆布(おいふ)の事で看護師さんと相談しているようです。

ヤッチからすると、そんなのいらないよという感じなのですが、口出しするわけにはいきません。

手術する部位が2ヶ所なので、くり抜き部分の位置が問題になっているようです。

M子先生:「もう一か所の方は切ってしまいましょうか?」

看護師さん:「あー、そうですね。おでこを先にするなら、後から頬の方をハサミで…。」

今度はM子先生がヤッチに声を掛けます。

M子先生:「少し大げさかもしれませんが、一応決まり事なので、顔を覆っていきますね?」

ヤッチ:「了解です。」

どうやら、最初に手術するのは、おでこの脂肪腫のようです。

手術台のライトが点灯します。

かなりまぶしいです。

覆布越しでも、ライトが目に入ってきます。

M子先生:「最初にお顔を消毒しますね。少し冷たく感じるかもしれません。」

M子先生は患部の消毒を始めたようです。

消毒が終わると、どのようにヤッチの顔を料理するかのマーキングです。(こっちを先にやったのかな!?)

M子先生:「おでこにシワを寄せてくださいます?」

ヤッチは、目を見開き、おでこにシワを寄せます。

たぶん、シワに沿ってメスを入れるのでしょう…。

M子先生:「ありがとうございます。今度は局所麻酔をおでこに打って行きます。少しチクっとしますよ。」

ヤッチ:「はい。」

M子先生:「何か所かチクっとします。」

ヤッチ:「はい。」

M子先生:「麻酔が効くまで、楽にしていいですよ。」

さほど、くつろぐ間もなくM子先生が再び声を掛けます。

M子先生:「これ、感じます?」

M子先生がおでこを何かでつついているようです。

麻酔が効いていたので、もう全く感覚がなく、どんなものでつつかれているのかもわかりませんし、つつかれていたのかどうかもわかりませんでした。

ヤッチ:「感じません。」

M子先生:「それでは、はじめて行きますね。」

当然のことながら、この辺からは、メスを入れられたのもわからないし、M子先生がどんな作業をしているのかもわかりません。

ただ寝ているヤッチの枕元でM子先生がゴソゴソやっているという感覚だけです。

しばらくすると、痛みはありませんが、少し頭を持ち上げられるというか、引っ張り上げられるというか、そんな感覚が伝わります。

推測ですが、切開したところから、M子先生が脂肪腫を引き出しているのではないかと…。

この感覚は、この後、何回か伝わります。

もしかして、手こずっている…???

また少し時間が経過すると、麻酔が切れてきたのでしょうか…。

時折、チクチクと痛みが走ります。

ヤッチはそのたびに、顔をゆがめます。

おでこの骨を、お箸か何かでこすられているような感覚にも思えます。

M子先生:「痛いですか?」

覆布があるのに、明るいライトのせいで、M子先生にはヤッチの表情がわかるのでしょうか…。

ヤッチ:「ちょっと、チクチクと痛いです。」

M子先生:「それでは麻酔を足していきますね?」

不思議と麻酔の針の痛みは全く感じません。

M子先生:「まだ、痛いですか?」

ヤッチ:「いえ、大丈夫です。」

この後もM子先生のゴソゴソはしばらく続きましたが、脂肪腫の摘出は完了したようです。

M子先生:「取り残しが無いか、確認しますね?」

余談ですが、ヤッチのパソコン、いつも『取り残し』が『鳥の腰』と変換されてしまいます。

(-_-;)

おでこに鳥の腰があるのは勘弁だし、だいたい鳥の腰はどの部分?

ヤッチのおでこに、ニワトリは、いなかったようです。

M子先生:「縫合も済みました。次は頬をやらせていただきますね。身体はそのままで結構ですので、顔だけ少し横に向けられます?」

ヤッチ:「はい。」

この後は、おでこの時と、全く同じ手順で手術が進められます。

頬の粉瘤腫の摘出の手術は、皮膚にできた腫瘍を皮膚ごと丸く切り取ってしまうような感じで、中から取り出すようなものがなかったのか、すぐに終了です。

おでこと頬の手術で、合計で1時間もかかっていなかったのではないかと思います。

最後に看護師さんに手術してもらった箇所をガーゼとテープで固定してもらって、手術は無事終了です。

M子先生:「お疲れさまでした。ゆっくり起き上がってください。」

ヤッチ:「ありがとうございました。」

M子先生:「やはり、おでこの方は(脂肪腫が)骨にくっ付いていましたね。」

MRI検査後の診察時には筋肉や骨には付いていないようなことをおっしゃっていましたが、やはり開けてみないとわからないものですね…。

ヤッチ:「それで、時間がかかっていたんですね。」

M子先生:「そうです。もう少し簡単に取れると思っていたのですが、上手く取らないとですからね…。」

ヤッチ:「お手数を掛けました。」

M子先生:「切除したものを、ご覧になりますか?」

ヤッチ:「あ、はい。是非見てみたいです。」

M子先生:「これです。」

M子先生はそうおっしゃって作業台を指さします。

ヤッチも自分の分身を確認します。

コテッチャンが二つ、作業台の上に並べられています。

ヤッチ:「頬の方はそのままの大きさみたいですけど、おでこの脂肪腫はそんなに大きくないですね?」

M子先生:「いえ、取り出した時はもっと大きかったんですよ。空気に触れて縮んじゃったんです。今の倍近くは有ったかな?」

ヤッチ:「へえー、縮むんですか~???」

相変わらず、興味のターゲットが変るのはヤッチの悪い癖です…。

(-_-;)

M子先生:「こちらは病理検査に出させていただきますね?」

ヤッチ:「はい。よろしくお願いします。」

M子先生:「で、傷口なんですけど、止血はして、糸で縫ってあります。ただ、特におでこの方は取り除いたところが、空洞になっていて、そこに血液が貯まってしまう可能性があります。赤く腫れたりとか、我慢できない痛みがあるなら、すぐに病院にいらして下さい。」

ヤッチ:「わかりました。」

M子先生:「今は、まだ麻酔が効いていて、感覚があまりないと思いますが、醒めて来ると多少痛みがあるかもしれません。痛み止めと抗生剤を出しておきます。抗生剤の方は3日分出しておきますので、痛くなくても3日間は必ず飲んでください。人によって、お腹がゆるくなる方もいらっしゃるので、胃薬も出しておきますので、それも一緒に飲んでくださいね。」

ヤッチ:「お風呂は?」

M子先生:「今日は我慢してください。」

ヤッチ:「明日から?」

M子先生:「明日からは良いですけど、できれば、明日も手術したところには、お水を掛けない方がいいかな!?消毒薬と軟膏のお薬も出しておきますので、夏の暑い時期なので、清潔を保ってこまめにガーゼは交換するようにしてください。」

ヤッチ:「わかりました。」

M子先生:「抜糸は1週間後です。今度はここ(手術室)ではなく、いつもいらっしゃる外来の診察室でやらせていただきます。」

ヤッチ:「わかりました。どうもありがとうございました。」

この後、会計の手続きをして、調剤薬局に足を運びます。

処方された薬(3日分)は以下の通りです。

フロモックス錠100mg(抗生物質)
1日3回毎食後
ロキソニン錠60mg(痛み止め)
1日3回毎食後
ムコスタ錠100mg(胃薬)
1日3回毎食後
0.02%ヘキザック水w(消毒液)
1日1回
ゲンタシン軟膏0.1%(塗り薬)
1日1回

※薬剤名をクリックすると詳細をご覧になれます。


調剤薬局で薬剤師さんから薬の説明を受けます。

ヤッチ:「あれ?そう言えば、消毒液は入っているけど、ガーゼとかテープが入っていないよね?」

薬剤師さん:「病院の先生に電話で確認しましょうか?」

ヤッチ:「いや、多分、まだ手術室にいらっしゃると思うから、電話じゃ、つかまらないかも!?直接、自分で聞いて来ますよ。」

まだ、さほど時間が経っていないので、M子先生は手術室にいらっしゃるはず…。

調剤薬局から大学病院の手術室の受付まで戻ると、予想通り、何かの作業をしているM子先生の姿が見えます。

ヤッチ:「先生、処方していただいた薬の中に、ガーゼとかテープが入っていないんですけど?」

M子先生:「ごめんなさい。申し上げるのを忘れました。ガーゼとかテープは衛生材料なので、お出しできないんですよ~。」

ヤッチ:「そうなんですか…。じゃあ、自分で買うっていうこと?」

M子先生:「すいません。ドラッグストア等でご購入いただけますか?」

そう言えば、以前にもこういうことがありましたね!?

ヤッチが顔面神経麻痺で入院して、片目をまだ上手く閉じられなかった時…。

看護師さんがメパッチクリアなる防水性のテープをシャワー前に、ヤッチの片目に貼って、水が入らないようにしてくれたことがあります。

これを『処方してくれ』と言ったら、『自分で買ってくれ』と言われたことを…。

(-_-;)

保険適用でなくても良いから、こういった衛生材料を実費で分けていただければ良いのにと思うのは、ヤッチだけでしょうか…。

(-_-;)


手術日当日は、麻酔が醒めて来ると、頭に鉢巻をきつく巻かれたような痛みが残りました。

喋ったり、ものを食べて運動範囲が広いはずの頬の方は全く、痛みがありませんでした。

画像は、手術前と手術して縫合したばかりの傷口です。

普段、無精ひげははやしていませんが、写真を撮る時だけなぜか無精ひげ状態…。

(-_-;)

ワイルドなヤッチをお楽しみください。

また、サムネイル表示しようと思いましたが、苦手な方もいらっしゃると思いますので、リンクで表示しています。

ご興味のある方はリンクの文字をクリックしてみてください。

[おでこの脂肪腫]

手術前



手術直後



縫合拡大



[頬の粉瘤腫]

手術前



手術直後



縫合拡大


1週間後は抜糸です。

頬はやはり手術後もまったく痛みもなく、経過です。

おでこは、髪をかきあげたりする動作をすると、患部を中心に髪を引っ張られるような痛みが走ります。

1週間後8月26日、大学病院に行き、ヤッチは待合室でM子先生に呼ばれるのを待ちます。

ヤッチの名前が呼ばれます。

ヤッチはM子先生の診察室をノックします。

M子先生:「その後どうですか?」

ヤッチ:「頬は特に問題なしですが、おでこの方はまだ少し痛みが残っています。」

M子先生:「そうですか…。まあ、それは仕方ないですね。では、抜糸しますので、そこに横になってください。」

ヤッチは診察室のベッドに仰向けで寝ます。

M子先生がヤッチのおでこの傷口を覗き込みます。

M子先生:「まあ、順調に傷口がふさがってきているんではないでしょうか。抜糸しても大丈夫そうですね。すぐ終わりますからね。」

30秒もかからなかったのではないでしょうか。

抜糸完了です。

M子先生はヤッチの抜糸後の傷口に直接テープを貼ります。

M子先生:「後で、お教えしますけど、今貼っているのと同じテープがこの病院の売店に売っています。それを買っていただき、貼っておいてください。」

ヤッチ:「1階の売店ですか?」

M子先生:「そうです。これを貼っておいた方が傷の治りも早いし、日焼け防止にもなるので、しばらくはこれを貼って様子をみて下さい。」

ヤッチ:「わかりました。」

テープを貼り終わると、M子先生がヤッチに今貼ったテープの見本を手渡します。

残念ながら、メールアドレスは書かれていませんでした。

(-_-;)

テープの見本(画像)

M子先生:「病理検査の結果が今日は届いていると思ったのですが、まだ出ていないんですよ~。」

ヤッチ:「そうなんですか…。」

M子先生:「余裕をみて、2週間後なら出ていると思うので、2週間後の9月9日はいかがでしょうか?」

ヤッチ:「はい。私は先生のご都合に合わせていただいて構いません。」

M子先生:「それでは、9月9日の10時30分に予約を入れておきます。」

ヤッチ:「テープはいつぐらいまで貼り続けなきゃ駄目なんですかね?」

M子先生:「最低1週間は貼っておいていただきたいところですけど、それ以降は、家にいらっしゃるときなら、貼らないでもいいですよ。」

ヤッチ:「わかりました。では、また2週間後に…。」

ヤッチはM子先生に言われた通りに、病院内の売店で傷に貼るテープを購入しました。

購入したテープ(画像)

何だか最初は『壁紙みたいだな!?』なんて思いましたが、意外に貼ってみると、皮膚の色に馴染んで、傷も目立たなくなります。



ヤッチの抜糸が済んだあと、この2日後にアルツ君の入院騒ぎ…。

でもこのテープのおかげで、アルツ君に傷がバレずに済みました。

実は、抜糸前はガーゼの上にテープを貼っている状態だったので、まるで試合後のボクサー状態…。

アルツ君が心配すると思い、面会にも行っていなかったんです。

抜糸後、1週間もすると、おでこの傷も特に傷口を触らない限りは、痛むこともなくなりました。

多少、赤みはあるものの、あまり気にならない程度にまでなってきました。

9月9日、病理検査の結果を聞きに行く日が来ました。

いつものように大学病院の待合室でM子先生に呼ばれるのを待ちます。

ヤッチの名前が呼ばれます。

M子先生:「傷の方を見せてもらってもいいですか?」

ヤッチ:「はい。」

[抜糸後2週間目の画像]

おでこの傷口

頬の傷口


M子先生:「うん、これならまず大丈夫でしょう。少し赤くなっていますが、段々これも取れて、傷口も時間の経過とともに目立たなくなると思いますよ。病理検査の結果も出ています。」

ヤッチ:「ありがとうございます。おでこの方は時折、まだ痛むことがあるんですが?」

M子先生:「そうですね。おでこの脂肪腫は筋肉の裏側でしたからね。筋肉を裂いて取ったので、やはりその分、痛むのかもしれませんね。」

ヤッチ:「それをお伺いしただけで、なんか痛いわ…。」

M子先生:「そのおでこの方ですが、やはり良性の脂肪腫でした。悪性ではない脂肪のかたまりです。頬の方は『脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)』でした。」

ヤッチ:「粉瘤腫というお話でしたが、そうではなかったんですね?」

M子先生:「そうですね。粉瘤腫なら袋状のものが皮膚の中に入っていることがありますが、そういうものも無いようでしたので、まず、『脂漏性角化症』で間違いないと思います。」

ヤッチ:「その『しろうせい何とか』というのは?」

M子先生:「皮膚にできる良性の腫瘍で、長い時間日焼けしたりすると、なりやすいようです。今すぐ日焼けをしたから、すぐにできるというのではなく、長い期間紫外線を浴びてきた、その蓄積が大きいかもしれませんね…。」

後で、自分で調べてわかったことですが、この『脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)』というのは、『老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)』とか、『年寄りイボ』とかの別名があり、紫外線の影響や皮膚の老化よってできるもののようです。

皮膚の色に近いものから、ヤッチのように黒っぽいものまであり、シミと違って、少し盛り上がっていることが特徴のようです。

また、年々大きくなって、数も増えて来るとか…。

良性なものなのは、放置しても構わないようですが、大きくなってから切除しようと思えば、切除跡も大きくなってしまう可能性も有るので、手術して取るかは悩みどころですよね…。

M子先生としては、50歳にリーチのかかったヤッチに『老人性』とか、『年寄り』という言葉を使うのは、あまりに微妙な年齢なので、あえて難しい『脂漏性角化症』という言葉を選んだのかもしれません。

また、長時間の日焼けが原因の一つともおっしゃっていましたが、ヤッチの場合は元々肌の色が白く、若い頃はあまり好んで日焼けをする方ではありませんでした。

若い頃からの紫外線を浴びている時間をトータルすれば、もしかすると、一般の人に比べれば、短い時間なのかもしれません。

ヤッチ:「これ(脂漏性角化症)は、年々大きくなってしまうものなんでしょうか?」

M子先生:「個人差や体質的なものがあるのかもしれませんが、大きくなることはあっても、小さくなるという可能性は低いでしょうね。」

ヤッチ:「それじゃあ、小さいうちに取っておいた方が、取った跡が小さくて済むということですよね?」

M子先生:「良性のものであれば、放置でも構わないので、どうしても気になるので有れば、取っても構わないですけど、いずれにしても切って取る場合は、傷が全く残らないというわけではないので…。」

ヤッチ:「実はこめかみ辺りにもこの『しろうせい何とか』ができているんでよね…。先日取っていただいたものよりはまだ小さいんですけどね…。」

M子先生:「そうですね…。」

ヤッチ:「早いうちに、取ってもらおうかなぁ…。お願いすれば、取ってもらえますか?」

M子先生:「はい、どうなさいますか?」

ヤッチ:「うん~、お願いしちゃおうかな~。」

おおいに悩みどころでしたが、小さいうちに取ってしまうことを選択…。

11月に手術の予約を入れてしまいました。

(-_-;)

ヤッチ:「それにしても、何だって顔面神経麻痺以来、顔にトラブル続きなんですかね…。以前はこんなにたくさん、顔に『しろうせい何とか』は無かったような気がするんですけどね~???」

M子先生:「やはり、年齢的なものではないでしょうか…。」

ん…。

M子先生

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

[参考]:脂漏性角化症|慶應義塾大学病院 KOMPAS

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2013/09/13 | コメント (2) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

鼠径ヘルニア、脂肪腫、胆石の経過観察

2013/09/18 (水)  カテゴリー: アルツ君
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

一昨日、月曜日の話になりますが、午後に姉から電話をもらいました。

姉:「今、○○さん(アルツ君の施設の生活相談員さん)から電話があってさ。パパなんだけど、お尻が痛いらしいんだわぁ~。」

ヤッチ:「お尻?」

姉:「○○さんの話だと、何だか施設の中で歩きづらそうにしていて、○○さんが訊いたら、やっぱり『痛い』って言うんだってさ。」

ヤッチ:「また、痔が出ちゃったかな?」

姉:「ううん。○○さんが、お尻、お尻って言ってもホッペのところよ、触ったら、片方だけ腫れてるんだって!?」

ヤッチ:「転んだのかね?」

姉:「それが、お尻以外は、目だった外傷がないから、○○さん曰く、『転倒はしていらっしゃらないと思います。』だって。」

ヤッチ:「何だかなぁ…。」

姉:「腫れているって言っても、どうもボコッて出ているらしいのよ~。」

ヤッチ:「何なんだろうね?」

姉:「私も電話で聞いただけだから、わからないけど…。施設の方でパパを病院に連れていくにしても、今日は祝日でお休みだから、明日、病院に連れて行くって、○○さんが言っていたから。」

ヤッチ:「…。」

姉:「私もあとで、パパのところに行ってみるけどさぁ~。一応、あんたにも連絡しておくね。じゃーね。」

『私も』と言うことは、『お前も様子を見に行け。』の暗黙の威圧でしょうか…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

まあ、買い物も有ったので、ヤッチもアルツ君のところへ行くことに…。

午前中までは、台風の影響で大雨。

午後から、風は強く吹いていましたが、台風一過です。

ヤッチは自転車を走らせ、アルツ君のいる特養へ。

アルツ君の居室のある3階に行き、廊下を歩いていると、電話を下さった生活相談員さんに呼び止められます。

生活相談員さん:「こんにちは。(お姉さまから)聞いていらっしゃいます?」

ヤッチ:「はい、先ほど連絡をもらったので。」

生活相談員さん:「触ってもらうと、わかると思いますが、右側のお尻の方だけ、ちょっと固い感じなんですよ。ボコッと出ているので、すぐわかると思います。うちの看護師にも、伝えてあるので、看護師とも相談してみてください。」

ヤッチ:「ありがとうございます。確認してみます。」

生活相談員さん:「(お父様なら、そこに)座ってらっしゃいますよ。ここまで自分で歩いていらっしゃったんですよ。」

生活相談員さんとヤッチが話している場所から見える範囲にアルツ君の姿があります。

施設の渡り廊下に設けてある長椅子に独りポツンと腰かけています。

ヤッチはアルツ君のところまで行き、長椅子に肩を並べて座ります。

ヤッチ:「どう?今日の湯加減はちょうどいいかい?」

アルツ君:「だーれ?まだ風呂なんて入ってやしないぞ!!」

ヤッチ:「ケツの調子が悪いのへったくれのって言うから、来てみたんだけどさ?」

アルツ君:「だーれ?俺がかよ?俺はどっこも悪くないぞ。」

ヤッチ:「そっかよ。それじゃあ、首でも絞めて、弱らせようか?」

アルツ君:「ふん…。やれるもんなら、やってみろ…。」

ヤッチ:「もうさあ、そろそろ涼しくなってくる頃だから、短パンじゃ、スースーするだろう?部屋に行って、長いのを出しておこうぜ?衣替えだ、衣替え。」

アルツ君:「お前、こんなにいい天気なのに、寒いのか?」

ヤッチ:「寒くはないけど、暑くもないだろうに…。これからのことを考えてだよ。」

アルツ君:「そんなことをしたら、鬼が笑うぞ!?」

ヤッチ:「笑うかどうか、やってみるべ、立てるかい?」

アルツ君:「当たり前さよ~。」

ヤッチ:「ゆっくり立てよ。」

アルツ君がゆっくり立ち上がろうとします。

アルツ君:「痛ッ!!…なんでこんなところが痛いんだろ?」

アルツ君、お尻の方に手を回し、首を傾げています。

ヤッチ:「そしたら、今日は特別に破格の3万円で、お宅の息子が手を貸しますけど?」

アルツ君:「ちぇッ!!ボッタクリやがって!!」

アルツ君と居室に戻ります。

20メートルほどでしょうか…。

アルツ君、支え無しでは、自力で歩くことができません。

(-_-;)

居室に戻るには、こんな短い距離でも休憩が必要な状況…。

(-_-;)

居室に戻るのは断念して、途中廊下に設けられているアルツ君の『定位置』に座ってもらいます。

ヤッチは居室に入り、アルツ君の衣替えです。

まだ、半袖をしまってしまうのも早急すぎるし、けっこう頭を使いますね。

(^^ゞ

片付けが終わったころに、ちょうどアルツ君が施設の女性職員さんに連れられて、居室に戻って来ます。

女性職員さん:「スッキリ(トイレのこと)してもらおうと思いまして…。」

ヤッチ:「ありがとうございます。」

アルツ君が用を足し、女性職員さんと一緒にトイレから出てきます。

トイレの前の椅子にアルツ君は腰を下ろします。

女性職員さん:「では、私はこれで…。」

ヤッチ:「けっこう、歩きづらそうでしょ?」

女性職員さん:「そうですね…。けっこう力が要りますね…。」

そうおっしゃって、女性職員さんは居室を出て行かれました。

アルツ君は椅子からベッドの方に独りで移動しようとします。

アルツ君:「痛ッ!!」

そう言いながら、アルツ君、つんのめりそうになり、室内履きが脱げてしまいます。

ヤッチ:「おいおい、台風一過なんだから、お天気占いは必要ないぞ!?」

ヤッチはアルツ君をベッドの方に移動させ、靴を履かせます。

アルツ君:「なんでだろうなぁ…。」

ヤッチ:「どんなふうに痛いんだ?」

アルツ君:「何て言うんだろうな…。ケツをゲンノウ(とんかち)で思いっきり殴られたようだ…。」

ヤッチ:「恨みを買うような棟梁でもいるのか?」

アルツ君:「そういうことは無いが…、うん…。」

ヤッチ:「歩くと痛いのか?立っている時は?」

アルツ君:「動かなきゃ、何ともないなぁ…。」

ヤッチはアルツ君をうつ伏せに寝かせます。

ヤッチ:「ズボンとパンツを引っ剥がすぞ?」

アルツ君:「ああ、いいけど、ケツの皮まで引っ剥がすなよ!!」

ヤッチ:「ああ、わかってるよ。皮を剥がすくらいなら、肉ごといくし、カンナでやるぜい!!」

アルツ君:「嫌だッ!!」

どうやら、看護師さんがアルツ君のおしりのほっぺに湿布薬を貼ってくれているようです。

右のほっぺのタルンタルンの部分より、ほんの少し腰に寄った上の方…。



こんな肉厚の部分に湿布薬を貼って効果があるのかどうか…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ヤッチは手を少し丸め込むような格好で、湿布薬の上からアルツ君のお尻を触診します。

ヤッチ:「ここかぁ…。」

たしかに生活相談員さんがおっしゃるようにしこりのようなものを感じます。

おしりの肉が邪魔して、大きさまでは判別がつきませんが、ちょうどナスが横向きにおしりの中入っているように感じました。

打撲の腫れであれば、かなり大きめですよね。



しこりの部分を触っても本人は痛がりません。

今度は両手で両方のほっぺを触診します。

居室の中で、男二人、しかも息子がベッドで父親のお尻を触っている光景です。

事情を知らない人が見たら、どう思うんでしょうかね…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

大きくしこりを感じるのは、アルツ君の右のほっぺですが、ヤッチには左のほっぺもやや膨らんでいるように感じます…。

???

ヤッチ:「こんなところにパッドを入れたって意味ないぞ?入れるなら、胸だろ?」

アルツ君:「知らないよ…。」

アルツ君ですが、若い頃はガッチリ体型なので、もしかすると、しこりの正体は、鍛え上げられた筋肉ではないかと思い、ヤッチはついでに自分のお尻もつまんでみます。

ん…、なかなかの桃尻…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

筋肉は有っても、おしりの脂肪の感触の方が先に手に伝わってきます。

ヤッチ:「他にどっか痛いところとかは無いのか?」

アルツ君:「無いな…。」

ヤッチ:「もしかして、痔が出っ張ってるのか?」

アルツ君:「知らん…。」

ヤッチ:「俺が、ケツを触ってるからって、ウットリするなよ!!ケツの穴、今からみるんだから!!」

アルツ君:「そんなところ、見たってしようがないだろう…。」

ヤッチ:「ガス爆発は勘弁だからな!!」

ヤッチはお尻の割れ目をこじ開け、お菊さんを捜します。

どうやら、完治はしていないものの、お菊さんの方は、歩けないほどの痛みにつながるような状態ではありません。

(-_-;)

今度は親指を使って、軽くアルツ君のほっぺを押してみます。

あっちこっち指圧しますが、どこにも痛くないようです。

(-_-;)

ヤッチ:「腰の方は痛くないのかね?」

アルツ君:「痛くない…。」

あまり、やり過ぎると、後で取り返しのつかないことになりかねないので、できるだけソフトタッチを心がけます。

ヤッチは少し腰骨に寄った部分を指で押します。

アルツ君:「痛いっ!!お前、あんまり無茶するなよな。」

ヤッチ:「悪い、悪い。でも、痛いのは湿布の貼ってあるところじゃないぞ~。」

アルツ君:「知らないよ!!」



アルツ君の『痛い』と言う場所はどうも、湿布薬の貼ってある外側、どちらかと言えば、大腿骨の付け根付近のようです。

筋肉の名称で行けば、『中殿筋』とかいう場所に近いところではないかと…。

ただ、この辺りは、健康な体でも、少し強く押せば、痛い場合も有るので、何とも言えません。

(-_-;)

ヤッチは看護師さんを呼びに、居室の外に出ます。

ちょうど巡回中の看護師さんが、アルツ君の居室のそばの部屋から出てきます。

ヤッチ:「あ、ちょうど、良かった。父なんですけど、どうも湿布薬を貼って下さったところとは別のところに痛みを感じてるみたいなんですけど…。」

看護師さん:「今、そちら(アルツ君の居室)にお伺いしますね。」

居室で待っていると、すぐに看護師さんがいらしてくださいました。

看護師さん:「でも、湿布薬を貼ってあるところ、けっこう腫れてますよね?」

ヤッチ:「たしかに…。でも、そのちょっと横の方が痛いようなんですよ…。」

ヤッチはアルツ君の痛いと言っている箇所を指さします。

看護師さん:「△△さん(アルツ君のこと)、横向きに寝る事ってできます?」

アルツ君:「横になってるよ…。」

ヤッチ:「そうじゃなくて、俺らの方にケツを向けて寝ろって言ってんだよ。」

アルツ君が看護師さんの方にお尻を向け、寝返りを打ちます。

看護師さん:「ここですか?ここは痛いですか?」

アルツ君:「うん、もう治ってきた。」

ヤッチ:「女性の前だからって、やせ我慢するなよ。」

アルツ君自身も、痛みの箇所がハッキリしないようです。

ヤッチ:「転倒しないまでも、転びそうになって、ひねったって言うことも考えられますよね?」

看護師さん:「そうですね…。その辺は、確認できた人間がいないものですから…。」

ヤッチ:「そうだよね…。」

看護師さん:「いずれにしても、明日、病院にお連れして、診察を受けていただこうと思っています。ご希望される病院って、有りますか?」

ヤッチ:「と、おっしゃいますと?そちらで、普段利用者さんを連れて行く病院っていうのがあるんじゃないんですか?」

看護師さん:「○○整形外科と××外科が有って、○○整形外科は字の通り、診療科は整形だけです。それで、××外科は整形外科だけでなく、外科の診察もあります。整形で判断つかない時は、外科で診察してもらうということもできます。」

ヤッチ:「そしたら、外科的判断もしてもらえるような病院の方がいいですよね!?××外科でお願いします。」

看護師さん:「わかりました。それでは××外科にお連れします。」

ヤッチ:「面倒ばかりで、申し訳ないです…。」

アルツ君は、ヤッチのマッサージテクに恍惚としてしまったのか、そのままお昼寝タイムに突入です。

ヤッチは居室を後にし、帰り際に生活相談員さんのいらっしゃる事務所を訪ねます。

ヤッチ:「ちょっと、いいですか?」

生活相談員さん:「ああ、どうも。」

ヤッチ:「たしかに出っ張ってるね。」

生活相談員さん:「そうでしょ。失礼な話ですか、ビックリしちゃいますよね。」

ヤッチ:「うん…。あんなところが腫れるっていうことがあるんですかね…。」

生活相談員さん:「そうですね…。なかなか見過ごしてしまう箇所でもあるので、難しいです…。申し訳ありません。」

ヤッチ:「いえいえ、毎日、利用者のケツを揉み揉みしてたら、すぐに訴えられちゃうよ。」

生活相談員さん:「すいません…。それと、ちょっと気になっていることがあるんですが…???」

ヤッチ:「はい、はい、なんでしょう?」

生活相談員さん:「お父様なんですが、『鼠径ヘルニア(そけいヘルニア)』ではないかと思いまして…。太ももの付け根のところが出っ張ってるんですよね…。」

ヤッチ:「『鼠径ヘルニア』っていうのは『脱腸』の事ですよね?チンチンの脇あたりですか?」

▽引用文▽

鼠径ヘルニア(脱腸) 【そけいへるにあだっちょう】

[どんな病気か]
 ヘルニアのなかでもっとも多くみられるものです。鼠径靱帯(そけいじんたい)(恥骨(ちこつ)と腰の骨との間の靱帯(じんたい))の上方で腹腔(ふくくう)内の臓器が鼠径部に脱出した状態をいいます。脱出しやすいのは小腸(しょうちょう)と卵巣(らんそう)です。脱出する経路によって外鼠径(がいそけい)ヘルニアと内(ない)鼠径ヘルニアに分けられますが、大半が外鼠径ヘルニアです。
 鼠径靱帯の下方で脱出するのを大腿(だいたい)ヘルニアといいます。治療上では、鼠径ヘルニアの1つとして扱われています。

[症状]
 鼠径部(そけいぶ)(股(また)のつけ根)に腫瘤(しゅりゅう)(しこり)状のものを触れ、軽い痛みをともなうことがあります。
 男性では陰嚢(いんのう)にまで脱出し、陰嚢が腫(は)れることもあります。腫瘤は立ち上がったときや腹圧を加えたときに脱出しますが、手で腹腔内にもどせます。
 もどらなくなった状態を嵌頓(かんとん)といいます。嵌頓をおこすと、脱出した小腸などが血行障害により壊死(えし)して重篤(じゅうとく)な状態になったり、腸閉塞(ちょうへいそく)の原因となることがあります。
 大腿ヘルニアは中高年以上の女性に多くみられ、嵌頓しやすいので注意が必要です。

[原因]
 うまれつき(先天性)のものと、なんらかの原因があってできる(後天性)ものとがあります。小児の鼠径ヘルニアはすべてが外鼠径ヘルニアで、本来、母親の胎内(たいない)で閉じられるべき腹膜鞘状突起(ふくまくしょうじょうとっき)が開いたまま(開存(かいぞん))であるのが原因です(子どもの鼠径ヘルニア(「子どもの鼠径ヘルニア(脱腸)」))。
 成人の鼠径ヘルニアの原因の多くも腹膜鞘状突起の開存が基礎となります。ただし、高齢者では鼠径部の筋層や筋膜が弱くなり、そこを貫いて腹腔内の臓器が脱出することがあります。これが内鼠径ヘルニアです。

[治療]
 成人の鼠径ヘルニアが自然に治ることはありません。手術によって治します。手術はふつう、腰椎麻酔(ようついますい)をして鼠径部の皮膚および筋膜を切開し、脱出した臓器を腹腔内にもどして、膜壁の孔(あな)を縫い縮めたり、補強したりします。
 最近、術後のつっぱり感のない腹腔鏡を利用する手術も行なわれ始めていますが、このときは全身麻酔をします。なお、嵌頓している場合は緊急手術が必要となります。

コトバンクより引用
△引用文△


『脱腸』という言葉を使ってよいのかどうかわかりませんが、ヤッチの小学校時代は、『お前の母さん、出ベソ』、『いつ?何時何分何曜日?』に並ぶ強力アイテム…。

現在、差別用語的な扱いなら、ご容赦のほどを…。

生活相談員さん:「そうです、そうです。ただ、指で押すと戻るので…。」

ヤッチ:「今のところ、自覚症状が無いっていうことですよね?」

生活相談員さん:「たぶん、うちの者もお父様に申し上げるということはしていないので、ご本人は全く知らないと思います。」

ヤッチ:「『鼠径ヘルニア』なら、本人はわからないと思いますが、『脱腸』なんて言ったら、肩を震わすかもしれませんね…。」

生活相談員さん:「おそらく、そうとうショックを受けると思いますよ。」

ヤッチ:「でも、明日病院に連れていくんですよね?そうしたら、そのことも行った先の病院でおっしゃってもらえますか?」

生活相談員さん:「わかりました。」

ヤッチ:「ドタバタ続きで、本当に申し訳ありません。よろしくお願いします。」

施設の出口まで来ると、姉に出くわします。

姉:「あら?あんた来てたんだ?悪かったわね。ありがとう。」

ヤッチ:「どうやら『痛い』って言っても、動くと痛いみたいで、じっとしているだけなら、痛くないようだよ。」

姉:「そうなんだ…。」

ヤッチ:「ただ、やっぱり確かに腫れているね…。何と言ってもどこが痛いのかが本人もわからないみたいだから、余計に気になるのかもしれないなぁ…。」

姉:「まあ、とりあえず、パパの様子をみてくるわ。サンキューね。」




翌日(9月17日火曜日)、夕方近くに姉からヤッチに電話が入ります。

姉:「今、生活相談員の○○さんから電話があってさぁ…。」

ヤッチ:「はい、はい。」

姉:「今日病院でCTを撮ってもらったんだって。」

ヤッチ:「うん。」

姉:「それで、パパのお尻のしこりみたいなものは、脂肪腫、脂肪のかたまりなんだって!?」

ヤッチ:「何だって、俺の真似をするかなぁ…。」

ご存知の方も多いと思いますが、脂肪腫については、ヤッチもつい先日、日帰りの手術で摘出してもらったばかり…。

関連記事:
姉:「それもさあ、右だけじゃなくて、左にもあるんだって!?」

ヤッチ:「それで、俺が触ったときに、両方固かったんだ…。」

姉:「そうなの?それと、どうも胆石(たんせき)もあるらしいんだわ…。」

▽引用文▽

胆石症とはどんな病気か
 胆汁(たんじゅう)は食事で摂取した脂肪分やビタミンの消化・吸収を助ける黄褐色の消化液で、肝臓で1日に700ml〜1l作られています。この胆汁が通る道を胆道(たんどう)と呼びますが、胆道は肝内胆管(かんないたんかん)、肝外胆管(かんがいたんかん)、そして胆嚢(たんのう)に分けられます(図17)。
 胆汁は肝臓のなかの胆管(肝内胆管)を通って肝臓の外に出て、肝外胆管の途中にある胆嚢管(肝外胆管と胆嚢を結ぶ管)を通って胆嚢に貯められます。食事をとると、胆嚢内で濃縮された胆汁は胆嚢が収縮することにより肝外胆管に送り込まれ、十二指腸に流れ出します。胆汁の出口を十二指腸乳頭(にゅうとう)といいますが、乳頭には筋肉(乳頭括約筋(にゅうとうかつやくきん))があり、これにより乳頭が開いたり閉じたりして胆汁が十二指腸に出るのを調節したり、十二指腸のなかの食べ物や腸液が胆管のなかに入るのを防いでいます。
 胆道に結石(けっせき)ができる病気を総称して胆石症と呼び、結石ができる場所によって、肝内結石、胆管結石(肝外胆管にできた結石)、胆嚢結石に分類されます。
 日本人の胆石保有率は年々増加しており、現在では日本人成人の10人に1人は胆石をもっているとされています。その理由としては、食生活の欧米化や高齢化、また、検査が普及して発見される率が高くなったことなどがあげられています。性別では男性に比べ女性で多いといわれています。胆嚢結石は胆石症の約80%と最も多く、胆管結石は約20%、肝内結石は約2%を占めています。
 この項では胆嚢結石と胆管結石について説明し、肝内結石については別項で扱います

原因は何か
 胆石はその成分により、コレステロール系結石、色素結石(ビリルビンカルシウム系結石、黒色石)、その他まれな胆石に分類されます。頻度はコレステロール系結石が70%、ビリルビンカルシウム系結石と黒色石がそれぞれ15%です。胆石の種類によってその原因も異なります。
コレステロール系結石
 体内の過剰なコレステロールは胆汁のなかに排出されます。元来、コレステロールは水に溶けませんが、胆汁のなかに含まれる胆汁酸の助けで、胆汁中ではコレステロールは溶けた形で存在します。しかし、あとで示すようなさまざまな理由で胆汁中のコレステロールの量が増えると、余分なコレステロールは溶けずに胆汁のなかで固まり(結晶化)、これを核にして結石ができます。
 胆汁中のコレステロールの増える原因としては、高脂肪食や肥満、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、妊娠などがあります。
ビリルビンカルシウム系結石
 ビリルビンは胆汁の色素成分ですが、その由来は古い赤血球です。胆汁中ではビリルビンの大部分は水溶性です(抱合(ほうごう)型ビリルビン)。しかし胆汁中の細菌の酵素によりビリルビンが変化し(非抱合型ビリルビン)、これにカルシウムが結合して結石を形成します。また、胆汁のうっ滞(よどみ)は結石の形成を促進させます。
 胆汁中に細菌が入ったり、胆汁がうっ滞したりする要因としては、加齢や十二指腸乳頭近くの憩室(けいしつ)(ポケット状のくぼみ)があります。
黒色石
 胆汁中のビリルビンが過剰になったり、胆汁酸の濃度が下がったりすると、複数のビリルビンがカルシウムや銅などの金属元素と結合して複合体を作り、それが固まり黒色石となります。
 黒色石の原因としては、溶血性貧血(ようけつせいひんけつ)や肝硬変(かんこうへん)、胃切除術などがあげられます。

△引用文△


ヤッチ:「かー!!ここへきて、ずいぶんとコレクションしたもんだなぁ…。」

姉:「それと鼠径なんとか…。」

ヤッチ:「鼠径ヘルニアの事でしょ?」

姉:「そうそう…。」

ヤッチ:「脱腸の事だよ。旦那さん(アルツ君)の前で絶対この言葉を使っちゃダメだよ。」

姉:「うん。わかった…。」

ヤッチ:「それで、旦那さんの痛みはどっから来てるの?」

姉:「それがよくわからないんだわぁ~。生活相談員さんも看護師さんの又聞きだから、『詳しくは、こちら(施設)にいらしてからご説明させていただきます。』って言われちゃった。」

ヤッチ:「でも、お尻の脂肪腫なら、あんな風に旦那さんが痛がるかねえ?」

姉:「話を聞いてみないとわからないんだけどさぁ…。私、今日、会社から帰るの遅くなりそうなんだわ。悪いけど、あんた、施設に行って聞いて来てくれない。私もできるだけ早く施設に行くからさぁ?」

ヤッチ:「わかった。入院なんていうことになると、この間のOG病院だって、追い出されたようなものだから、受け入れてくれないだろうしなぁ…。」

姉:「そうよ。その辺だって、話を聞いてみないとわからないからねぇ…。」

またしても、施設に行く羽目に…。

(^_^;)

アルツ君のところに最初に顔を出しに行きました。

アルツ君:「何だって、今日はこんなに眠いんだろうな…。」

ヤッチ:「午前中、仕事でもしてきたのかい?」

アルツ君:「いや~、年がら年中、遊んでるから、仕事なんてないよ。」

アルツ君、昼間、病院で診察を受けてきていることなど、全く記憶にないようです。

(-_-;)

ヤッチ:「多分、季節の変わり目だからだなぁ…。俺も眠いもん。昼寝でもするべ!!」

アルツ君にはベッドに横になってもらい、ついでに鼠径ヘルニアの部分もパンツをめくって確認します。

どうも、素人目にみても、アルツ君の左側の足の付け根が腫れています。

直立している姿勢で、出っ張るのなら、わからないでもないですが、仰向けで寝ている姿勢で、素人のヤッチに判別がつくってどうなんでしょう…。

(-_-;)

アルツ君が寝ている間に、アルツ君の診察結果を施設の生活相談員さんからお伺いします。

ヤッチ:「今日はお忙しいところ、申し訳ありませんでしたね。」

生活相談員さん:「いえいえ、とんでもない…。さっそくなんですが、今日の診察結果なんですが…。」

生活相談員さんが御自身の記録している用紙を取り出します。

アルツ君の『定位置』が空いている状態だったので、二人でそこに腰かけます。

生活相談員さん:「まず、今日は××外科を受診していただき、そこで、CTを撮りました。」

ヤッチ:「はい、おおよそのことは姉から電話できいています。」

生活相談員さん:「で、CTの結果、お父様のお尻のしこりは、良性の脂肪腫だろうと…。」

ヤッチ:「二つ有ったらしいじゃないですか?」

生活相談員さん:「そうなんですよ…。湿布を貼ったのは右の方だったのですが、左にも有ったようで…。」

ヤッチ:「俺も、触ったときに『もしかして?』とは思ったんですが、脂肪腫だったとはねぇ~。」

生活相談員さん:「左の方は右に比べると小さいらしいんですが、私の方は全然気がつきませんでした。申し訳ありません。」

ヤッチ:「いやいや、場所が場所だけに、いじくり回すわけにいかないから、仕方ないですよ…。」

生活相談員さん:「はい、すいません…。で、その時のCTで、どうも胆石も見つかったようで…。」

ヤッチ:「胆石って言うけど、石は大きいんですかね?」

生活相談員さん:「あ、いや、そこまで聞かなかったんですけど、診察した先生の話では、脂肪腫も胆石も今すぐどうこうというものではなくて、様子見でよいとおっしゃったものですから…。すいません…。」

ヤッチ:「経過観察って言うやつですね!?俺も尿管結石にはなった事が有るけど、あれと違って痛くないのかね?尿管結石の時はものすごく痛かったんですけどね~。」

生活相談員さん:「尿管結石って、銃で撃たれたような痛みだって、よく耳にしますけど…??」

ヤッチ:「俺は銃で撃たれたことがないから、わからないけど、固い棒をずっとわき腹に押し込まれているような感覚で、あぶら汗が止まりませんでしたよ。あの時もどこが痛いのかが、わからなかったんですよ~。胆石の場合は、そういう痛みが出るのかなぁ?」

生活相談員さん:「すいません。私も勉強不足で、あまり詳しいことは…。」

ヤッチ:「ごめんなさい、話を元に戻しましょう。」

生活相談員さん:「ありがとうございます。それで、診察して下さった先生が気になるのは、どうも鼠径ヘルニアの方らしいんですよね…。」

ヤッチ:「と?」

生活相談員さん:「この鼠径ヘルニアが、指で戻してあげれば、引っ込むくらいなら、経過観察でいいらしいんですけど、痛みが出たり、元に戻らなくなってしまうと、問題だとおっしゃってるんですよね…。」

ヤッチ:「この鼠径ヘルニアというのは、切腹して、手術をしないと治らないもんなんですかね?なんか切腹しないでやる腹腔鏡だか内視鏡手術みたいな方法はないですかね?あとは薬で散らす方法とか…???」

生活相談員さん:「すいません。私もまだまだ勉強しなくてはいけないことがたくさんありまして…。」

ヤッチ:「そうですよね…。でも、体力が落ちてから、いざ手術をしましょうってなことになって、果たして持ち応える事が出来るかも問題になってきますよね?」

生活相談員さん:「そうですね…。」

ヤッチ:「でも、よく見つけてくださいましたね。ありがとうございます。」

生活相談員さん:「たまたま、お風呂で介助をしている時に…。」

ヤッチ:「へえー。俺でも(アルツ君が)家にいる頃は、風呂場で股間を覗き込んだりしなかったのにな…。」

生活相談員さん:「覗き込んだわけではないですけれども、たまたま気づいただけです。」

ヤッチ:「それと、ここ(施設)には、同じように鼠径ヘルニアを抱えている方はいらっしゃらないんですか?」

生活相談員さん:「何人かいらっしゃいますけど、どなたもまだ手術をした方はいらっしゃらないですね。みなさん、指で押すと引っ込んでしまうし、痛みを訴える方もいらっしゃらないので…。」

ヤッチ:「ん…。脂肪腫は、まあ病理検査に出したわけではないから、良性か悪性はわからないとしても、プロが、まず良性とおっしゃるんだから捨て置くとして…。」

生活相談員さん:「はい…。」

ヤッチ:「胆石についても、石の大きさがどの程度かわからないとしても、お医者さんが確認して、経過観察で大丈夫としているんだから、これも捨て置いて…。」

生活相談員さん:「はい…。」

ヤッチ:「残るは鼠径ヘルニアですかぁ…。でもこれも痛みとかが出なければ、ほったらかしでいいわけでしょ?」

生活相談員さん:「そういうことになりますね。」

ヤッチ:「でも、そもそも、父が『お尻が痛い』と言って病院に行ったわけですよね?そうしたら、この痛みはどこから来てるんですかね?」

生活相談員さん:「それについては、病院の先生は、『脂肪腫が歩くときに邪魔するからではないか!?』とおっしゃってましたね…。」

ヤッチ:「でも、脂肪腫も経過観察なわけでしょ…???なんか変…。」

生活相談員さん:「…。」

ヤッチ:「脂肪腫が邪魔するなら、脂肪腫を取り除かないと、いつまでも歩くときに痛いわけでしょうし…。もしかすると、鼠径ヘルニアで痛いのかもしれないし…。胆石の可能性だってあるわけだし…。なんだかよくわからないし…。すべての複合技で痛いかも知れないし…。単にひねっただけかも知れんし…。」

生活相談員さん:「そうですね…。確かに痛みがあるのは心配ですからね…。」

ヤッチ:「ちなみにその××外科というのは、入院設備のある病院なんですか?」

生活相談員さん:「はい。入院設備は整っています。」

ヤッチ:「そしたら、『どうしても入院』ということになれば、そこの病院にお任せできるわけだ?」

生活相談員さん:「いちおう…。」

ヤッチ:「何?その笑いながらの『いちおう…。』って?またOG病院のように追い出されるかもしれないって!?」

生活相談員さん:「いえいえ…。」

ヤッチ:「入院だ、手術だって言ったって、問題児だからなぁ…。」

生活相談員さん:「おっしゃるように、できれば、入院も手術もしない方向が、お父様にとってもご家族にとってもベストかと…。」

ヤッチ:「今後、父について、再診の予定というのはあるんですか?」

生活相談員さん:「いえ、何か有れば、受診するという形で、再診の予約とかは入れていません。」

ヤッチ:「そうですかぁ…。やっぱり経過観察ってやつですかねぇ…。あ、すいません。どうも、この言葉が好きになれないんですよねえ…。父の痛みが何から来ているのかを見極めないといけませんからね…。またまた、御面倒をおかけしますが、自分から泣き言をあまり言ったりしない父なので、その辺のところも考慮の上、注意深く観察してください。よろしくお願いします。」

生活相談員さん:「いえいえ、こちらこそ、足を運んでいただいて、申し訳ありません。」

ヤッチ:「あ、そうだ。さっき、父が仰向けになって、寝ているときに、鼠径ヘルニアの位置を確認したんですけど、父から見て、左側でよかったんですよね?」

生活相談員さん:「そうです。仰向けに寝ている状態でも、出ていました?」

ヤッチ:「パッとみて、左だと思ったんで、出ているんだと思いますよ。何なら、もう目を覚ましている頃だから、もう一度確認してみますか?」

生活相談員さん:「そうですね。是非…。」

生活相談員さんとヤッチは立ち上がり、アルツ君の居室に戻ります。

ヤッチ:「旦那さ~ん。起きてるか~???」

アルツ君:「寝てるよ~。」

ヤッチ:「眠ってるなら、ちょうどいいから、ちょいと足の付け根をみせてもらうよ~。」

アルツ君:「そんなところに金は無いぞ~。」

ヤッチはアルツ君の紙パンツをずり降ろします。

ヤッチ:「あれ?凹んでいるな!?さっきは飛び出してるのがわかったんだけどなぁ???」

生活相談員さん:「まだ、出っ張っても、元に戻るのかもしれませんね?」

ヤッチ:「うん…。はじめての経験なんで、よくわかりません…。」

アルツ君のパンツを元に戻すと、アルツ君が起き上がろうとします。

ヤッチ:「眠いなら、寝ててもいいぞ。夕飯時には起こしてくれるから?」

アルツ君:「いや、起きるよ。」

そう言って、アルツ君、ベッドから起き上がり、廊下の方へ出ていくような仕草をします。

立ち上がろうとした瞬間、声には出しませんでしたが、少し険しい表情を見せます。

ヤッチ:「歩かんでも、いいよ。歩きづらいはずだから…。」

アルツ君:「歩きづらい???歩きづらいんじゃなくて、俺の場合は、歩きにくいんだよなぁ…。」

う~ん…。

どっちが正解なんでしょう…。

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

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2013/09/18 | コメント (5) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

肺炎予防と肺炎球菌ワクチン

2013/09/28 (土)  カテゴリー: 特別養護老人ホーム
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

前回の記事で書かせていただいたように、お尻の痛みを訴えていたアルツ君ですが、施設近くの病院で、病院の先生から、『お尻にできた脂肪腫が歩くときの妨げになって、痛いのでは!?』と言われ特養に帰ってきました。

でも、なぜか、数日もしないうちに、お尻に有ったしこりのようなものは消失してしまいました。

痛みも感じないようです。

いったい、お尻のしこりは何だったでしょうか…???

アルツ君本人に言わせれば、『クソででも詰まっていたんだろッ!?』ですが、できていたしこりはお尻のほっぺですからねぇ…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

さて、そんなアルツ君、先日施設の生活相談員さんからの勧めも有って、肺炎球菌ワクチンの接種を受けました。

肺炎予防のための予防接種です。

もちろんこれは、アルツ君が誤嚥性肺炎で入院騒ぎになったことがきっかけです。

施設の嘱託医(2階の先生)が施設に診察にいらした時に、施設内で接種してくれることになりました。

肺炎球菌ワクチンについての詳しい説明は省略させていただきますが、リンクを貼らしていただきますので、そちらを参考にしてください。



話しは遡りますが、生活相談員さんと、このワクチンをアルツ君が受ける事前の話し合いの中で、ヤッチはたずねました。

ヤッチ:「このワクチンを打ったからって、誤嚥性肺炎を防げるわけではないんですよね?」

生活相談員さん:「もちろんです。ワクチンを打つことで、誤嚥そのものを防げるわけではないので…。」

ヤッチ:「気休めかね~???」

生活相談員さん:「でも、予防接種を受けておけば、肺炎にかかりにくくなるのは確かですし…。」

ヤッチ:「それでは、お願いしておこうかな~。」

生活相談員さん:「わかりました。」

ヤッチ:「こちら(施設)で、受けられるんですよね?」

生活相談員さん:「たぶん、うちの嘱託医経由で受けられると思います。確認が取れましたら、お姉さまの方にでもご連絡差し上げます。」

ヤッチ:「私からも姉に連絡しておきます。」

生活相談員さん:「それとですね…。」

ヤッチ:「ん?」

生活相談員さん:「実はお父様なんですが…。」

ヤッチ:「また、何かやらかしましたか?」

生活相談員さん:「お尻の方の痛みは無くなって、良かったんですが…。実は夜間、興奮することが多くてですね…。」

施設で穏やかに過ごしているように思っていたのですが、生活相談員さんの話によれば、アルツ君、夜間になると、不穏な行動をとるらしく、施設の職員さんを困らせているようです。

夜中、幾度となくベッドから起き出し、見回りに来た夜勤の職員さんを部屋の中に入れさせようとしなかったり、大声で怒鳴ったりするようです。

(-_-;)

ヤッチが昼間に、面会に行っても、アルツ君はにこやかな笑顔で、くだらない話に花を咲かせ、時には大笑いも見せるのに、夜中になるとどうもオオカミ男に変貌するようです。

(-_-;)

ヤッチは実際にその場に居合わせたことがないので、どんな様子かわかりませんが、生活相談員さんが、もし、オオカミ少年でなければ、事実なのでしょう…。

ヤッチ:「俺がここに来ると、そんな片鱗はまったく見せないけどね!?」

生活相談員さん:「それは、やはりご家族だからですよ。」

ヤッチ:「うーん…。(ズルい…。)」

生活相談員さん:「できれば、薬を使いたくないですからね…。」

ヤッチ:「それはもちろん勘弁だね!?それで、運動会は夜だけ?」

生活相談員さん:「はい、朝も昼も穏やかで、時折夕食前に不機嫌になられることがあることくらいですかね…。ただ夜になると…。」

ヤッチ:「夜中の2時とか?」

生活相談員さん:「どうも、日によってまちまちみたいです。」

ヤッチ:「うん~。どうしてかね…。」

アルツ君にこのことを聞いても、全く記憶がないらしくノーコメントです…。

(-_-;)

ここ、何日かは、夜間、ベッド脇の床にセンサーマット(コールマット)を敷かれてしまっています。

コールマット


アルツ君がベッドから降り、このマットを踏むと、ナースステーションにいる施設の職員さんにわかる仕組みです。

足腰が最近だいぶ弱ってきているアルツ君なので、夜間に転倒し、怪我でもされると大変という配慮から、このマットを設置してくれているのだろうと…。

アルツ君のエキサイトぶりを示す証拠として、介護用ベッドのリクライニングのスイッチのフックが引き千切られています。





おそらく、女性の力ではこういうことはできないでしょうね…。

(-_-;)

話しは元に戻り、生活相談員さんとは、上手い解決法が見つからないまま、アルツ君の肺炎球菌ワクチンの接種日を迎えます。

事前に同意書にサインが必要ということで、この日ヤッチも施設に行き、アルツ君に代わって同意書にサイン(代筆)をします。

廊下に設けられたテーブルに陣取り、アルツ君と雑談をしていると、嘱託医(2階の先生)が施設の看護師さんと一緒にアルツ君のところに近づいてきます。

ヤッチは席を立ち、先生に向かって挨拶をします。

ヤッチ:「いつもお世話になっています。」

嘱託医はチラリとヤッチを見やり、すぐさまアルツ君に話し掛けます。

嘱託医:「○○さん(アルツ君のこと)、今日は注射をしますよ。痛いのは大丈夫ですか?」

アルツ君:「すこしくらいならね…。」

嘱託医:「肩に注射しますよ。自分で腕をまくってください。」

アルツ君が長袖のシャツを肘の辺りまでまくります。

アルツ君:「どう?こう?」

嘱託医:「肩ですから、もっとまくってください。」

アルツ君:「かー!!それじゃあ、裸になっちゃうじゃん。」

アルツ君が肩をあらわにします。

嘱託医:「じゃあ、チクっとしますよ。」

アルツ君:「チクっとよりもドバっと美味いもんを食いたいなぁ…。」

あっという間にワクチンは終了です。

袖を元通りにしているアルツ君に嘱託医が質問をします。

嘱託医:「なんで、普段はこんなににこやかで、穏やかな人が夜になると変貌しちゃうの?」

どうやら、嘱託医にもアルツ君の夜中の行動が耳に入っているようです。

一方、アルツ君は『だれの話をしてるんだ?』という顔で、ニヤニヤしています。

嘱託医:「今だって、こんなにほがらかじゃないですか!?」

アルツ君:「…。」

嘱託医:「どうだろうなぁ…。今、お父さんは、漢方の薬を飲んでいるんでしたっけ?」

嘱託医はヤッチに今度は質問してきます。

ヤッチ:「『抑肝散(よくかんさん)』の事ですか?」

『抑肝散(よくかんさん)』というのは、神経の高ぶりを抑える漢方薬で、いわゆる子どもの疳の虫(かんのむし)を止めるのに主に用いられる薬です。



最近では認知症の人をはじめ、精神疾患、神経疾患などいろいろな病気に対して処方されているようです。

[詳しくはこちらで:抑肝散(おくすり110番~ハイパー薬事典~)

嘱託医:「そうそう。抑肝散は1日何回飲んでいるんでしたっけ?」

今度は施設の看護師さんが答えます。

看護師さん:「夕食後に1包です。」

嘱託医:「そうしたら、あれ(抑肝散)を毎食後に飲んでもらおうかな~。お父さん。お薬を増やしますよ?」

アルツ君:「なんでもいいけど、美味いもんにしてくれよな。」

なんだかなぁ…。

(-_-;)

薬を否定するつもりはないんですけど、アルツ君がどうして夜になると、おかしくなるかを探る事が先なような気がするんですけどね…。

ドラキュラに血を吸われると、血を吸われた人間もドラキュラに変貌するって言いますからね…。

家族が面会に来ない日のアルツ君は、屋外にも出ず、施設にこもりっきり…。

勝手に外には出られないし、その術もアルツ君には有りません。

しかも、まともに会話が成立する利用者(入所者)さんはアルツ君の周りに一人もいません。

唯一、会話の成立する職員さんは、忙しそうに業務に専念しています…。

そんな環境下だったら、健常な人間だってストレスは当然溜まります。

いや、溜まる方がむしろ健常なのかもしれません。

アルツ君と生活を共にしている時は、寝ぼけるようなことはあっても、夜中に大声を上げることはありませんでした。

認知症が進行しているからだといえば、それまでかもしれません…。

薬で症状を抑えるのも確かに重要かもしれないけど、それは本来の目的ではないはず…。

薬を使う前に、何でその症状が出るのかをもっともっと、探っていくことの方が重要だと思うのはヤッチだけでしょうか…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

レイクちゃーーーーーーーーーーーん

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2013/09/28 | コメント (4) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

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