アルツ君は職人進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。

退院しました!!

2012/06/01 (金)  カテゴリー: 顔面神経麻痺
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

報告が遅くなってしまいましたが、5月29日(火)の午後に無事退院しました。

退院前にMRIの検査をして、検査結果は次回の診察日に聞くという形での退院です。

結局、顔面神経麻痺は、入院前と変わらず、顔の左半分が動かないままですが、リハビリによって治る可能性も有るので、しばらくは、リハビリと自主トレをがんばっていきたいと思います。

御心配して下さった皆さん、本当にありがとうございました。

入院中はPCが手元になく、思うような記事が書けませんでしたが、家に戻って来ましたので、これからは、少しはまともな記事も書けると思います。

実は今日はアルツ君の入所している特養にキノコさんと姉と一緒に面会に行ってきました。

高齢者相談センターの職員さん立ち合いが条件でしたが、明日からはこの制限が解けて、自由にアルツ君に面会できることになりました。

その気になれば、毎日でも、そしてなんの制限もなく、アルツ君と会えることになりました。

ワァ──ヽ(〃v〃)ノ──イ!!

長かったのか、短かったのか正直よくわからないところですが、やっと雪解けというところでしょうか…。

ワァ──ヽ(〃v〃)ノ──イ!!

今日の面会については次回の記事にしたいと思います。

アルツ君ファンの皆さん、アルツ君の毒舌が復活する日も近いようです。

今まで通りにはいかないかもしれませんが、ちょっと期待していてくださいね。

記事のさわりをちょっと書くなら、ヤッチの顔をみたアルツ君の今日の第一声…。

「お前、ボクシングでも始めたのか?」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

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アルツ君との面会解禁

2012/06/02 (土)  カテゴリー: 高齢者虐待防止法
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

昨日の記事でも書かせていただきましたが、昨日はアルツ君の入所している特別養護老人ホームで面会をしてきました。

そして今日の昼もアルツ君のところに遊びに行ってきました。

昨日は、高齢者相談センターの職員さんが同席することが条件での面会です。

キノコさん、姉、そしてヤッチの三人でこの特養に出向きました。

どこぞの記事の中で書いたかもしれませんが、この特別養護老人ホームは、高齢者相談センターがアルツ君とキノコさんを最初に保護した所で、しかも旧自宅から徒歩でも通えるところでもあります。

ここに最初に二人は保護され、キノコさんは、この場所から別の養護老人ホームに向かう途中で、その施設に入所する前に脱走して、旧自宅に舞い戻った次第です。

アルツ君は現在の特別養護老人ホームがが本決まりになるまでの間、別の施設で寝泊まりをしていました。

結局、アルツ君は古巣のこの施設がおそらく住民票を移す最後の場所になると思います。

キノコさんによると、最初に保護され、二人が寝泊まりしていたのは、この施設の3階。

今回、アルツ君の入所が決まったこの施設の部屋もどうやら3階のようです。

ならば、アルツ君、最初から移送されなくてもよかったんじゃないという疑問もわきますが、お役所の事情はこちらにはわからないので、ここには触れないでおきましょう。

さて、アルツ君の入所している施設は現在キノコさんやヤッチのアパートからは交通手段が有りません。

ヤッチは愛車のメルセデスちゃん(2輪ですが何か?)があるので、愛車に乗れば10分~15分の距離ですが、自転車に乗れないキノコさんにはちょっとロケーションがよく有りません。

バスを乗り継いで行く方法があるのですが、バス停まで歩く距離を考えると、アルツ君のいる施設まで歩いてしまった方が早いというちょっとキノコさんには可愛そうな場所です。

後々、ベストな行き方を考えるとして、最初の面会には、姉に自転車でアパートまで来てもらい、アパート前にタクシーを呼び、三人で施設に向かうという方法を選択しました。

何を生活保護受給者がタクシーなんて利用しやがってという御叱りを受けてしまいそうですが、今回はご容赦のほどを…。

(^^ゞ

初乗りに毛が生えたくらいの料金でアルツ君の居る特養に到着です。

高齢者相談センターの職員さんと約束した時刻よりもずいぶん早くに着いてしまいました。

施設で待たせてもらえばいいさと言うことで、施設の門を叩くことに…。

訪問者カードのようなものを書かされ、来客者であることがわかるように首にかける名札のようなものをもらいます。

施設内のロビーのような所に通され、しばし待機です。

何だかキノコさんが落ち着かない様子です。

ヤッチがキノコさんに声をかけます。

ヤッチ:「何?トイレか?」

キノコさん:「違うわよ。知った人がいないか眺めてるのよ。」

キノコさん、ここに2週間程度お世話になっているので、確かに顔見知りの職員さんが居てもおかしくない状況です。

顔見知りの職員さんを発見することなく、高齢者相談センターの職員さんの到着です。

こっちは、もう何回も会っている支援係長さんとアルツ君担当の男性職員です。

支援係長さん:「遅くなりました。それでは参りましょうか。」

支援係長さんの声がかかります。

5人で3階へと向かいます。

アルツ君の居る部屋に案内されました。

姉がヤッチに声を掛けてきます。

姉:「最初に私がパパの部屋に入るわ。ママとあんたはちょっと待ってて。」

そう…。

今日はアルツ君と面会という大事な日でもありますが、事実を隠すことなく、アルツ君にすべて伝えるという重要なミッションが待ち構えている日でもあります。

つまり、アルツ君がなぜ故、この施設に入所しなければならないのか、高齢者虐待防止法によって措置入所になったのだということを本人にはっきりと伝える日なのです。

ヤッチとキノコさんは入所している利用者さんがくつろぐテレビのあるロビーのような所に腰を下ろします。

ほどなく、高齢者相談センターの職員さん二人もこの場所に腰を下ろします。

おそらく、アルツ君と姉を二人っきりにするため、席を外したのかと…。

しばらくして、姉がキノコさんとヤッチを呼びに来ました。

姉:「中に入って。」

アルツ君の部屋にキノコさんと入ります。

高齢者相談センターの職員さんは席を外したままです。

アルツ君、バスタオルを抱えて号泣しています。

ヤッチ:「なんだよ。なんだよ。らしくないな~。花粉症か?」

ヤッチがアルツ君に話しかけます。

アルツ君:「そんなんじゃないわいっ!」

アルツ君、ますますバスタオルを抱え込みます。

ヤッチ:「じゃあ、何だっていうの?」

アルツ君:「ちょっと、湧水を掘り当てただけだ。」

ヤッチは今度は姉に話しかけます。

ヤッチ:「話したの?」

姉も涙を浮かべ、こくりとうなずきます。

ヤッチ:「旦那さん(アルツ君のこと)は、何も悪くないよ。もう心配することは何も無いんだよ。」

アルツ君の嗚咽はおさまりません。

ヤッチ:「隠したって仕方ないから、ハッキリ言うよ。もう今まで住んでた家は無いよ。みんな今はバラバラで生活してるよ。区のお世話になって不自由のない生活だよ。もう旦那さんがお金の心配をする必要も無いんだよ。」

アルツ君:「お前たちはどこにいるんだ?」

ようやくバスタオルを外し、アルツ君が顔を見せます。

ヤッチ:「今まで居たところから、ちょっと離れたところに引っ越したんだよ。奥さん(キノコさん)も俺もアパートを借りてるんだよ。」

アルツ君:「金はどうした?」

ヤッチ:「引越しの金かい?それなら区がみんな出してくれたんだよ。今のアパートの家賃も区が出してくれてるんだよ。」

アルツ君:「兄貴はどうした?」

ヤッチ:「お兄さんも区のお世話になってるよ。生活保護ってわかるかい?全員生活保護のお世話だよ。」

アルツ君:「そっか…。生活保護か…。俺はどうなってるんだ?」

ヤッチ:「旦那さんは、若い時にいっぱい働いたから年金だよ。この施設で生活するためのお金も旦那さんの年金で賄ってるんだよ。」

アルツ君:「俺に年金なんて有ったのか?」

ヤッチ:「あるじゃん!サラリーマンをやってった時もあるんだから、年金が出てるよ。だから、借金してここに入るわけじゃないんだから、胸張っていいんだよ。若い時一生懸命働いたご褒美だよ。勲章だよ。」

アルツ君:「バカ言え、俺はまだ若いぞ!?」

ヤッチ:「そうは言ったって、もう働かなくてもいいんだよ。もうのんびりしていいんだよ。」

アルツ君:「だからって、遊んでてここで飯がずっと食えるわけないだろ?」

ヤッチ:「それが食えるんだよ。もう何も心配しなくてもいいんだよ。俺がもっとしっかりしてれば、みんなで一緒に住めたんだけど、力が足りなかったよ。それだけは勘弁してくれよ。旦那さんはこの先ここでずっと生活していくことになると思うよ。ほんと申し訳ない。済まなかったね…。」

お恥ずかしい話ですが、麻痺している左目からいつの間にやら涙なるものなんぞ流れたりして…。

アルツ君:「そっか…。だけどほんとに金のことは大丈夫なんだな?」

ヤッチ:「さんざん、金で苦労したんだから、もう追っかけ回されることは無いと思うよ。旦那さんに関してはまず、何か有っても区が面倒みてくれるから、心配しなくても大丈夫。」

アルツ君:「そっか…。」

すこし、間が開いた所でキノコさんが声をかけます。

キノコさん:「ボタモチ食べる?○○(姉のこと)が買ってきてくれたのよ。」

アルツ君:「俺は甘いもんが好きだからな~。」

ようやく、アルツ君が落ち着きを取り戻しました。

この記事ではかなり省略して書かせてもらっていますが、ここに行きつくまでは、結構同じような問答の繰り返し状態です。

姉:「パパ、ボタモチ食べるの久しぶりでしょ?」

姉が今度は声をかけます。

アルツ君、何だかまたまた泣きべそです。

たぶん、アルツ君のこんなに涙を流す姿を見るのははじめてかもしれません。

姉:「ああ、いい子だ、いい子だ。ボタモチ食べな。」

まるで赤ん坊をあやすような姉の言動…。

姉にフォークで一口大にしたボタモチを口に運んでもらっています。

涙を流しながらも、ものすごい勢いでパクついっちゃってます。

^_^;

一つ食べ終わったところで、アルツ君のいつもの笑顔と落ち着きが戻って来ました。

恐るべし、ボタモチパワー…。

アルツ君が今度はヤッチに話しかけてきます。

アルツ君:「お前は何でそんなにひげをぼうぼうに生やしてるんだ?それにその顔は何だ?ひん曲がってるじゃないか?お前、ボクシングでも始めたのか?」

ヤッチ:「ボクシングなんてやるわけないだろ。旦那さんの心がねじ曲がってるから、そう見えるだけだよ。」

姉:「パパね。この子ね。顔の半分が動かなくなって入院してたんだよ。しゃべり方も少し変でしょ?口が上手く回らないんだって。」

アルツ君、せっかく笑顔が戻ったのに、姉の余計なひと言にまたまたバスタオルのお世話になっちゃってます。

(^^ゞ

ヤッチ:「なんだよ。なんだよ。そんなにタオルのお世話になってばかりだと俺みたいに顔がひん曲がるぞ。」

アルツ君:「ふんっ!お前はへそも曲がってるんだろっ!」

あー言えばこー言う節の復活です。

(*^_^*)

この後は、アルツ君もかなり混乱はあるものの、落ち着きを取り戻しました。

家族で今までの出来事をしばし語り合い…。

(*^_^*)

そして、今日はアルツ君に身のまわり品で不足しているものを届けに行ってきました。

そうです…。

ヤッチの入院生活、無駄にはなっていなかったんです。

自分で有るといいなと思っていたものを入院中、売店で買ったり、お見舞いに来てくれた人に差し入れしてもらったグッズをそっくりそのまんまアルツ君に横流ししてきました。

ちなみにヤッチが入院中、ウェットティッシュを差し入れしてもらいましたが、使い切れずに退院してしまったので、アルツ君のベッドサイドに置いてきました。

たぶん、心当たりがある方は「あっ!俺だ。」と思っているはず…。

しっかり横流ししてきたので、あしからず…。

それから、面会初日のアルツ君ですが、姉に後で聞いたところ、いつの間にやらボタモチ二つ完食していたそうです。

今日の帰り際に何か他に足りないものは無いかアルツ君に聞いてみました。

アルツ君:「そうだなぁ、今までずーとボタモチを口にしてないから、足りないって言えばそれくらいかなぁ…。」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

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2012/06/02 | コメント (12) | トラックバック (1) | ホーム | ▲ Page Top

キノコさん、郵便局にお泊り

2012/06/21 (木)  カテゴリー: アルツ君
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

久々の更新です。

(^^ゞ

アルツ君と面会することは自由にできるようになったものの、姉やキノコさんが、アルツ君の居る特養に面会に行くたび、ヤッチの話が出ると、アルツ君がの感情が不安定になり、涙をボロボロと流してしまうので、しばらく面会を控えていました。

なぜそうなるのかは未だにわかりませんし、面会に行く方が良いのか、それとも控えるべきかもわかりませんでしたが、姉やキノコさんが、入れ代り立ち代り面会に出かけているので、ヤッチは二人から様子を聞くにとどめ、今までアルツ君に面会することを中断していました。

そんな中、一昨日姉から一通のメールが来ました。

内容はと言うと、アルツ君が昼間、部屋に鍵をかけてしまい、部屋のベッドで横になってばかりいるとの事。

これはどうも施設の職員の方から聞いた話のようですが、せっかく一時より歩行が良くなったのに、再び足腰が弱くなってきているというのを危惧している内容のものでした。

余所の施設のことは知りませんが、アルツ君の居る特養は家族なら外に連れ出し、散歩程度の外出ならOKのようです。

姉は会社が終わってから、アルツ君の面会に行っているようなので、アルツ君を夜に表に連れ出すことはできません。

キノコさんも昼に面会には行けますが、アルツ君を介助しながら散歩に連れ出すという体力は持ち合わせていません。

ならばここはヤッチが昼間に出かけ、アルツ君のねじ曲がった根性を叩き直してやろうじゃありませんか。

と言うことで、昨日アルツ君の面会に行ってきました。

ヤッチが退院後に面会に行ったきりですから、10日程度のインターバルが開いています。

よもやヤッチの顔を忘れてしまっているのではと内心ドキドキしながら出かけることに…。

途中アルツ君の大好物のボタモチを買って施設に徒歩で出かけます。

施設までは自転車ならすぐのところなのですが、相変わらずヤッチの顔面神経麻痺が回復しておらず、片目が不自由だし、台風後の風が結構きつく吹いているので、自転車は控えることにしてテクテク歩いて行くことにしました。

施設に着き、入館の手続きを済ませ、アルツ君の居る3階の部屋に向かいます。

アルツ君の部屋の前まで来ると、部屋の戸は大きく開け放たれています。

施設の戸はすべて引き戸の設計のようで、他の入所さんの部屋も開けっ放しのところが多かったように思えます。

たぶんこれは、台風後で蒸し蒸しした陽気だったことに関係が有るのかもしれません。

アルツ君、部屋のベッドに腰かけています。

ヤッチの方から先に声をかけます。

ヤッチ:「誰が来たかわかるか?」

アルツ君:「わかるさよ~。俺が誰だと思ってるんだ。まだそんなにボケちゃいないぞ。」

ヤッチ:「おーおー、なかなかしびれるセリフを言ってくれるね。元気だった?」

アルツ君:「元気じゃなかったら、とっくに死んでるよ。」

ヤッチ:「じゃあ、生きてた?」

アルツ君:「相変わらず失礼なやつだ。」

ヤッチ:「それはお互い様だろ?」

アルツ君:「きょうは、ばあさん(キノコさん)は来ないのか?」

ヤッチ:「風が強いから、今日は、ばあさんは外に出たら吹き飛ばされちゃうよ。明日来るって言ってたよ。」

アルツ君:「そっかぁ…。」

ヤッチ:「ボタモチ持ってきたけど食べるか?」

アルツ君:「持ってこないなら、食べないけど、持ってきたんだったら食べるぞ。」

ヤッチ:「一個入りのが無くて、二個入りのを買って来たけど、二個も食べられないよね?」

アルツ君:「そうだなぁ、二個は食えないなぁ。」

ヤッチ:「箸で食う?フォークで食う?」

アルツ君:「そんなもんフォークに決まってるだろ。」

ヤッチ:「『そんなもん』て言うなら箸だろ!?」

アルツ君:「俺は外国生まれだからな。」

ヤッチ:「まあ、いいや。ここにフォークが有るからこれで食べな。」

アルツ君:「言われなくても食べるぞ。俺は甘い物好きだからな。」

ヤッチ:「お嬢様(姉のこと)が言ってたけど、最近あんまり歩いてないらしいね?」

アルツ君:「そんなことは無いぞ。トイレにだって歩いてる。」

アルツ君がボタモチをムシャムシャやりながら答えます。

ヤッチ:「トイレなんか三歩じゃないかよっ。」

アルツ君:「でも歩かなきゃトイレに行けないぞ。」

ヤッチ:「そうじゃなくて、もっと歩かなくちゃ。」

アルツ君:「天気悪かったからな。」

ヤッチ:「天気は関係ないだろ。一人で外には出られないはずなんだから。少しでも廊下を歩いて、行ったり来たりしたらどうなの?」

アルツ君:「やだいっ!用もないのに。」

ヤッチ:「じゃあ、ボタモチ食い終わったら、外に散歩に行こうよ。少し運動しようよ。足が無くなっちゃうぞ。」

アルツ君:「無くなったら、それが死ぬときだい…。」

ヤッチ:「どうしても行かない?」

アルツ君:「今日は行かない。」

ヤッチ:「明日は?」

アルツ君:「行かない。」

ヤッチ:「じゃあ、いつなら行く?」

アルツ君:「気が向いたら…。」

ヤッチ:「気が向くのはいつ?」

アルツ君:「わからない。」

どうやら、意地でも散歩はしたくない様子です。

ヤッチ:「最近、散歩いつした?覚えてる?」

アルツ君:「そんなこといちいち覚えてるわけないだろ。」

ヤッチ:「じゃあ、自分の歳は?」

アルツ君:「忘れた。」

ヤッチ:「ここはどこだかわかる?」

アルツ君:「わからんっ。別に興味ないからな。」

ヤッチ:「自分の住んでるところに興味が無いのかぁ?」

アルツ君:「ただ、ここで寝てるだけだから、興味なんて有るわけないじゃないか。」

アルツ君、ちょっと前までは保護されて身も心も不安定だったんですけどねぇ…。

(^_^;)

『自分は何か悪いことでもしたのか?』と言って、高齢者相談センターの職員さんに噛みついていたころの牙はアルツ君からは無くなってしまっているようです。

どっちが良いのやらという感じですが、やはり認知症の人間といえども、適度な緊張が必要と言うことなのでしょうか?

ヤッチ:「この間、ばあさん(キノコさん)がいつ来たか覚えているかい?」

ヤッチは単純な質問をアルツ君にぶつけてみました。

アルツ君:「覚えてないなぁ…。そう言えば、来た時に『今日は郵便局に泊まる』って言ってたなあ…。」

ヤッチ:「郵便局?何で郵便局に泊まらなきゃならないんだ?」

アルツ君:「そんなこと俺がわかるわけないだろ。」

なんとも奇妙な返答です。

(ー_ー)!!

キノコさんはホームレスではありません。

ヤッチ:「そう言ったのを覚えてるんだから、最近来たって事じゃないのか?」

アルツ君:「そうだなあ。来たんだなぁ。郵便局に泊まったのかなぁ???」

ヤッチ:「泊まるわけないし、泊めてくれないだろ?」

アルツ君:「そうだよなぁ。何で郵便局に泊まるって言ってたんだろう…。」

ヤッチ:「それはこっちが聞きたいよ。」

アルツ君:「で、ばあさんは、いつ来るんだ?」

ヤッチ:「明日。」

アルツ君:「明日かぁ…。郵便局から来るのか?」

ヤッチ:「何で郵便局から来なくちゃならないんだよ。自分の家からだよ。」

アルツ君:「自分の家って郵便局か?」

ヤッチ:「だから…。郵便局じゃないって!」

アルツ君:「そうかぁ…。郵便局じゃないのか…。で、ばあさんはいつここへ来るんだ?」

何だかキリの無い展開に…。

ヤッチ:「明日来るって言ってたよ。それにしても自分の言ったことすぐ忘れちゃうみたいだな?」

アルツ君:「当たり前だろっ!全部覚えていたら、脳ミソがいくつ有ったって足りないだろがっ!」

ヤッチ:「そりゃそうだけど、ばあさんがいつ来るかくらいは覚えておこうよ。」

アルツ君:「ああ、大丈夫だ。ばあさんの顔は覚えているから。」

アルツ君

さすがです…。

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2012/06/21 | コメント (11) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

アルツ君の病状

2012/06/28 (木)  カテゴリー: アルツ君
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

すっかり忘れていました。

ヤッチの脳のMRIの結果です。

(^_^;)

記事にしたつもりになっていて、すっかり報告が遅れてしまいました。

m(__)m

ヤッチが顔面神経麻痺で入院していて、退院時にMRIを撮ってから退院したのですが、6月29日に外来での診察が有って、その時に担当の先生から結果を教えていただきました。

予約の診察だったのに順番が少し後回しにされたので、これはやっぱり異常でも見つかちまったかな!?と思って、待っている間、少し心臓がバクバク言っていたのですが、結局、脳の方に異常はなかったようです。

これでヤッチの顔面神経麻痺は中枢神経性のものではなく、抹消神経性の麻痺と考えて良いようです。

主治医の採点では、相変わらず顔面神経麻痺の程度は40点満点中10点と辛い評価ですが、リハビリを続けて、気長に治していくしかないようです。

片目のまぶたが自力では閉じられないので、最近では、花粉症対策用のメガネとサングラスを購入し、愛用しています。

megane.jpg

megane02.jpg

花粉症対策用ということもあって、目に花粉が入らないようにゴーグルのような形状になっています。

花粉が入らないということは、風も入って来ないので、ドライアイにならないで済みます。

目をむき出しの状態で外出するよりは、はるかにこれを掛けて出かけるほうが快適なので、手放せなくなっています。

「今どき花粉症!?」と少し季節遅れ感は否めませんが、ヤッチには無くてはならないアイテムになりつつあります。


さて、アルツ君のことですが、最近は平静を取り戻したことも有って、ちょこちょこアルツ君のいる特別養護老人ホーム(特養)面会に行っています。

アルツ君、ヤッチと一緒に暮らしていたころは、布団から起き上がるのも一苦労だったのに、最近はどうでしょう???

ヤッチが、アルツ君の居る個室に行き、ドアをノックし開けると、「オッ!」と言ってベッドに寝ていた身体を手すりにもつかまらず、腹筋を使ってひょいっと起き上がるじゃありませんか。

ヤッチ:「ずいぶん、軽々起き上げれるね?」

アルツ君:「当り前さよ。まだ、若いし、やることなくて寝てばかりいるからな。」

ヤッチ:「寝ているばかりの方が起き上がれなくなると思うよ。」

アルツ君:「そうかぁ???」

ヤッチ:「ちょっと立ってみなよ。」

ベッドの手すりにはつかまりましたが、スッと立ち上げります。

ヤッチ:「すごいね!」

アルツ君:「何が?」

ヤッチ:「いや、スッと立ち上がったからさ。」

アルツ君:「赤ん坊じゃないんだから、立ち上がれるさ。」

確かにおっしゃる通りでありますが、数か月前に比べると、はるかに動きがシャープです。

ヤッチ:「今度は歩いてみてよ。」

これも若干前傾姿勢で有るものの、足取りは軽く、以前に比べると足もよく上がっているように見えます。

ヤッチ:「軽いね~。材木病は治ったのか?」

アルツ君:「なんだ?材木病って?」

こちらに関しては記憶はない様子です。

(^^ゞ

ヤッチ:「あまり運動していない割に足がよく動くね?」

アルツ君:「当り前さよ。まだ、死んだわけじゃないんだから、足だって付いてるんだからな。」

アルツ君が高齢者相談センターに保護されて3ヶ月が過ぎようとしています。

この間に、何だか姿勢も良くなって、動作も軽くなったように思えます。

だいたい、歩くにしても、誰かが支えたり、手を差し伸べないとちょっとこわいぐらいだったのですから、誰の介助も無しに動く姿は驚きです。

ヤッチの在宅でのお世話の仕方が悪かったのでしょうか???

それとも、認知症関連の薬をすべて止めて、飲んでいないからでしょうか?

はたまた、フェルガードを保護されている間も、高齢者相談センターの職員さんに渡して、欠かさず飲んでもらっているでしょうか?

ヤッチの世話焼きの仕方がまずかったというのは、ちとショックではありますが、身体の動きなどは目に見えて改善されているのは事実です。

残念ながら、短期記憶が欠落するのは改善されていませんが、逆にひどく進行してしまったという印象も受けません。

施設でアルツ君の居る3階のフロアは認知症ばかりの人ばかりが、入所しているようです。

しかも、かなり重い方々ばかりのようです。

大半が女性なのですが、ほとんどの方たちは、車椅子…。

意味不明の言葉を発して、大声をあげている人もいれば、口をぽかんと開けて眠りこくってしまっているような人もたくさんいらっしゃいます。

そんな中、車椅子の世話にもならず、自分の足で歩くことができ、もの忘れは有るものの、きちんと会話も成立するアルツ君は、失礼な話かもしれませんが、とても『重度の』認知症の入所者とは思えません。

ヤッチ:「ここにいる人は、ほとんど女の人ばかりだね?モテて仕方がないだろ?」

アルツ君:「バッカだなぁ…!みんなボケてて何を言ってるかわかりゃしないぞ!?」

あんたもその一員だよと返してやりたいところでしたが、確かにアルツ君は、まだまだ軽度のようにも見え、『確かに』と思わせるところでもあります。

それにしても、どうしてみんなあーも無表情になってしまうんでしょうね。

手を振ったり、挨拶してもまったく表情を変えずに、逆に睨み返されてしまうような人もいます。

最近、思うのですが、認知症の方は手の形というか、指が変形している方が多いような気がします。

勝手な見方なのかもしれませんが、アルツ君のドクターの診療所に診察に行った時もやはり他の患者さんの手が印象に残っています。

単に歳を重ねると手なり指が変形してくるのでしょうか…。

そんな根拠のないことを考えると、アルツ君がヤッチに話しかけてきます。

アルツ君:「おい、お前、この写真は誰だ?」

たぶん、姉が面会に来た時に持ってきた写真だと思います。

アルツ君が大事そうに持って眺めている写真はカラーではありますが、相当古いものです。

見ると、写っているのはキノコさんです。

ヤッチが小学校くらいの時に、運動会かなにかをキノコさんが観に来ているような風景です。

背景に写っているのは校舎のようです。

いずれにしても、40年以上は経過しているのではなかろうかと…。

キノコさんがまだふっくらしている頃の写真で髪の毛も黒々しています。

ヤッチ:「この写真はお宅(アルツ君)の奥さんだよ。御嬢さん(姉)が持ってきたんだろ?」

アルツ君:「そっかぁ…。」

ヤッチ:「俺か御嬢さんの小学校の時の運動会かなにかじゃないかな!?」

アルツ君:「そっかぁ…。」

ヤッチ:「奥さん、その証拠に手を叩いて笑っているようにも見えるよ。」

アルツ君:「そっかぁ…。」

ヤッチ:「なんで?信じられない?」

アルツ君:「うん…。俺、いつ、こんな若い嫁さんもらったんだ?」

アルツ君

さすがです…。

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