アルツ君の息子ヤッチです
(^_^)/~
今日は来週からいつもとは違う場所のデイサービスにアルツ君は通うためスケジュール調整のためデイサービスはお休みです。
おとぼけぶりは相変わらずですが、薬の量が減ってからというものほとんど昼間は小失禁をしなくなりました。
食っちゃ寝食っちゃ寝の生活は変わりませんが少しお世話する回数が減ってきたようにも思えます。
夕方に姉が来ていつものように近所のスーパーまでボタモチを買いに行ったようです。
ヤッチは自分の部屋に居たので姉と遭遇することはなかったのですが、階下の茶の間に降りていくとさっそくアルツ君ボタモチに食らいついています。
「さっそく大好物を召し上がってらっしゃいますね~。また夕飯食べられないんじゃないの?」
「夕飯は夕飯でちゃんと食べるよ。俺は胃袋がいっぱいくっ付いてるんだから。」
相変わらず負けず嫌いは健在です。
でも今日は大好きなボタモチなのに食べながら首をかしげます。
「何?今日のボタモチはあんまり美味くないの?」
「そうじゃないんだよ~。これはボタモチじゃないんだよ。」
見た目にはボタモチに見えるのですが、パッケージを見ると『あんころ餅』と書いてあります。
「ボタモチに見えるけどボタモチじゃないんだ?」
「ボタモチは白いところはもち米だけどこれはもち米じゃあないんだなあ~。」
ボタモチを語らせたら右に出るものはいないというぐらいボタモチについては熱く語ります。
「別にもち米じゃなくたっていいじゃん。あんこが食べたいだけなんだろ。」
「お前ね。そいいうことを言ったらボタモチに失礼だぞ。ボタモチに謝ってほしいなあ~。」
「はい。はい。どうもすいませんでしたねえ~。死んだら墓の前をボタモチで埋め尽くしてやるよ!」
「お前ね。それも失礼だぞ。墓土もあんこにしとくよぐらいのこと言わなきゃ浮かばれないぞ。」
「わかったよ。じゃあ墓土はあんこにしてやるよ。そのかわりもち米なしだぞ。」
「う~ん。死ぬ前にもち米いっぱい食っとかなきゃならんな~。」
ボタモチの話をするとキリが無さそうなので話を変えます。
「ところでさ。今日はトイレでボタモチ出したのか?」
「お前ね。他人が食ってる時にいやらしい話をするなよ~。」
「悪い。悪い。でもどうなのよ?」
「うるさいね~。出ないよっ!!」
早目早目に産んでもらわないと後が大変です…。
(ー_ー)!!
「じゃあ。それを食べ終わったらトイレに座るだけ座ってみれば?」
「座ってやってもいいが多分ダメだと思うぞ。」
本人も最近は便秘だということがうすうすわかってきているようです。
キノコさんがアルツ君のことを考えて大人用のおしりふきまで用意しています。


「なんだ?これは?」
「トイレに流せるおしりふきだよ。湿ってるから拭くときケツが痛くないんだって。」
「また余計なもん勝手きやがって…。ばあさんだろ!?」
「そうだよん!旦那さんが楽にお尻を拭けるようにって買ってきてくれたんだよ。使ってめそ!?」
最近歳のせいかアルツ君どうもお尻を拭くのにも身体が固くなってきていて一苦労のようです。
いち早くそれを察知した愛妻が気をきかせて買ってきたようです。
「これをどうやって使うんだ?」
アルツ君はじめて見たもので使い方がよくわからないようです。
「トイレットペーパーと同じように使ってお尻を拭いたらトイレに流しちゃえばいいんだよ。」
「こんな分厚いもん流しても大丈夫なのか~??」
何だか疑いの目をこっちに向けてきます。
「大丈夫だよ。終わったらポイッと流しちゃえばそれでおしまいだよ。じゃあトイレに行こう!」
「何だか大がかりな話になってきたな~。チェッ!参勤交代だな!」
イマイチ意味は良くわかりませんでしたが、トイレに押し込めます。
……………
……………
15分前後は経過したでしょうか…??
アルツ君にそろそろ声をかけてみます。
トイレの側まで行くと水を流す音が聞こえてきます。
「出~た~?」
「やっぱり出ないよッ!!」
「そんな怒ることないだろうに…。」
また水を流す音が聞こえてきます。
出たのかな…???
「お~い。出たのか~?」
「出ないって!」
またまた水を流す音が聞こえてきます。
開けて確かめようとしますが今日は何故かカギをかけています。
普段はカギなどかけたことないのにトイレの戸は開きません。
「出ないんだったらここ開けて!」
ヤッチがアルツ君に戸を開けるように言います。
「だから出ないし、流れないっ!」
よっぽど大きな子猫ちゃんを産み落としたのでしょうか…。
「いいからじゃあ。ここ開けて!」
ようやくカギが開く音が聞こえます。
♪カチャッ♪
トイレにはアルツ君がぼう然として立っています。
「出たの?」
「流れない…。」
会話が噛みあいません…。
(ー_ー)!!
「だから出たのかって聞いてるんだよ?」
「だから出ないし、流れない。」
「流れないって?出てないんだろ?」
「そうだよ。」
こんな時でもアルツ君ドヤ顔です。
「いいからじゃあこっちに出てきて。」
アルツ君にトイレから出てくるように促します。
「流れてないでしょ?」
トイレの便器をのぞき込んだヤッチにアルツ君がぼそりとつぶやきます。
それは流れるはず有りません…。
┐(´д`)┌
確かに…。
┐(´д`)┌
おしりふき…。
パッケージごと流しちゃ流れません…。
アルツ君
さすがです…
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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アルツ君の息子ヤッチです
(^_^)/~
昨日ボタモチが近所のスーパーで売れ切れだったのか買えずに無念に終わったアルツ君。
ちゃんと姉もそのことをおぼえてくれていたようで今日もアルツ家に登場し二人で近所のスーパーにボタモチを買いに行ってきました。
\(^o^)/
さっそくボタモチだけを小脇に抱えて早足で帰ってきたアルツ君。
「そんなに急いだら転ぶよ!」と姉の大声が外から聞こえてきます。
完全に幼稚園児がママにお菓子を買ってもらって大急ぎでママの先を歩く光景と一緒です。
どうやら早足で帰って来れるくらいですから足の調子もそんなに悪くないようです。
(*^_^*)
「今日は有りましたからね〜。」
ヤッチにドヤ顔するアルツ君。
「へー。昨日の事覚えてるんだ?」
「お前ね。ボタモチの事は親の名前を忘れたってちゃんと覚えてるんですから。」
またまたドヤ顔です。
どうやら唯一アルツ君が興味をひかれるものはボタモチだけのようです。
こんなくだらないことに認知症を改善するヒントが隠されているのかもしれませんね…。
「さすがボタモチに関しちゃ語るね〜。で自分の歳は?」
「え〜と…。38歳!」
(ダメだこりゃ!!)
姉が部屋に入ってきて今度の火曜日から行くことになった新しいデイサービスに持って行く荷物の説明をしてくれます。
新しく通うデイサービスから『これとこれを持ってきてください』という書類を渡されていて、実は昨日姉がほとんどアルツ君のために用意してくれたものです。
デイサービスに持って行くもの
- 下着一式
- 着替え(必要な方)
- バスタオル(大き目1枚)
- 脱衣場の椅子に敷くタオル1枚
- 洗体用のタオル1枚
- ビニール袋(濡れたものを入れるためのもの)
- 歯ブラシ
- コップ
- オムツ・紙パンツ(適宜)
- ヒゲソリ
※すべてについて氏名の記入をお願いします
ほとんどはお風呂に入るための道具と口腔ケアのためのものです。
衣類や紙パンツは家から持って行くとしてそれ以外はほとんどがオニューです。
これらの荷物を姉がテーブルにひろげていきます。
「歯ブラシセットはパパが昨日開けられなかったから新しいのをまた買っておいたから…。」
筆箱のようなプラスチックのケースに歯ブラシとハミガキ粉が入っていたのですがどうしてもアルツ君これをパッカッと開けられませんでした。
これをビニールのソフトケースに入ったものに替えてきてくれたようです。
「バスタオルは洗濯して乾かない時もあるから余計に持ってきたからね。パパも自分の物なんだからちゃんと聞いておきなさい!」
ボタモチに夢中になっているアルツ君にとっては他人事のようです。
ビッシャッリッと姉に怒られます。
「聞いたってす〜ぐ忘れっちゃうんだから〜。」
自分のことをよくお分かりのようで…。
(^^ゞ
一応はボタモチを食べながらもチラッチラッとはのぞき込んでいるようです。
一通り用意してくれたものをひろげてみるとテーブルの上はものであふれかえります。
アルツ君もボタモチの最後の一切れを隅っこの方で食べています。
ボタモチを食べ終わったアルツ君がようやく参加する気配を見せましたが、すでに説明は終了済みです。
テーブルの上の荷物をみてアルツ君がひとこともの申します。
「こんなにいっぱい持って行くんじゃ前の晩から徹夜だな。」
「なーに言ってんの!?どうせ自分でなんか用意しないんでしょ!」
またもや姉の鋭い直球がアルツ君のインハイを捕えます。
「でもさ…。」
アルツ君がなにか言いたげです…。
「なーに?」
姉がすかさず反応します。
「でもさ…。俺パスポートなんて持ってないぞ…???」
アルツ君
さすがです…
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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アルツ君の息子ヤッチです
(^_^)/~
今日は久しぶりやっちまいました…。
と言ってもアルツ君のことではなく、キノコさんのことです。
今日はキノコさんとちょっとしたことから口喧嘩になり、キノコさんは家事放棄…。
(ー_ー)!!
アルツ君については育児放棄…
失礼┌○ペコリ
介護放棄…
失礼┌○ペコリ
お世話放棄です…。
当のアルツ君は久々のヤッチのオコリンボ姿にキョトン顔。
じっと息をひそめる形で二人のバトルを見守っています。
そもそも事の発端は食費についてのお金やり取りです。
アルツ家では食材を定期的に頼んで取り寄せなんぞの洒落た事をやっています。
老婦にとって買い物も結構大変なので仕方ないこととあきらめてはいるのですが…。
事前にカタログを見て注文しておくと指定した日に食材が届くシステム。
その食材にレシピもついていて調理すれば完成と言うやつです。
ヤッチは料理らしい料理はできないのでもっぱらキノコさん任せですが…。
(^^ゞ
キノコさんがカタログを見ては注文しているみたいですが、支払いは月末だか月初にまとめて払うようです(?)。
キノコさんが今朝ヤッチにその請求金額を報告してきたので、ヤッチはキノコさんに端数は切り上げてお金を渡しました。
ヤッチが夕方遅くに帰って来るとちょうどその食材を配達している会社の女性が配達と一緒に集金に来ていてキノコさんと話していました。
どうやらキノコさんの方が請求金額を間違えて7,000円足りないようです。
事情がよくわからない人間が首を突っ込むのはどうかと思い、不足金額が7,000円だということだったのでその女性に1万円を渡して精算してもらうようお願いしました。
もちろんお釣りの3,000円はチップではありません。
配達の女性が持ってきた食材のサンプルかなにかの事でしばらく二人は話し込んでいたのでヤッチは着替えをして茶の間でしばし一服です。
配達の女性は帰ったらしくキノコさんも茶の間に入ってきました。
キノコさんに一声かけます。
「お釣りは?」
「あら?なんで?」
「何でって俺の金でしょ。」
「そんなの無いわよ。」
「無いって確かに1万円渡したじゃないか?」
「あら!?これは私によこしなさいよ。あんただって食べてるじゃない!!」
おっしゃることは確かに御もっともですが疲れていたせいもあって言われ方にカチンと来てしまいました。
後はご想像にお任せるような展開です。
けっして鍋やフライパンや紙パンツは飛び交いません。
キノコさん「もう知らないっ!!」と残し二階の寝室へと上がりストライキのふて寝です。
(=_=)
昼間ヤッチがいない留守に明日からアルツ君が通うデイサービスの人が来ていたようで契約書類やらなんやらわけのわからぬ書類を放置したままです。
幸い明日アルツ君が持参するものはリストアップしておいたので持ち物については名入れだけすれば完璧です。
アルツ君知ってか知らぬか今晩は晩めし抜きになりそうな気配を察していち早く腰かけバナナなんぞ美味しそうに咥えています。
ヤッチがアルツ君の対面に腰かけその放置された書類に目を通します。
どうやらデイサービスの料金の引き落としについての口座振替の依頼書とデイサービスに通うことについての承諾書みたいなもののようです。
さっそくボールペンを手に取り、アルツ君の座っている椅子の後ろにある書棚の引き出しからアルツ君に銀行印を取ってもらうように言います。
最近ちょいと老眼が進んできているのでフリガナ部分の記入に難があります。
(つд⊂)エーン
アルツ君はヤッチの筆先を見つめ、じっーと見入っています。
しばし沈黙が走ります…。
シ───(-ω-)───ン
アルツ君が沈黙を破り言葉を発します…。
「お前離婚届書いてるのか?」
アルツ君
さすがです…
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アルツ君の息子ヤッチです
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今日は前々からお話していた新しいデイサービスにアルツ君が初見参の日です。
朝早くから気合いが入っていて顔を洗って顔は拭かずに一生懸命頭をこする力の入れようです。
30分お迎えが早くなったので本人にしてみれば待ちくたびれる時間がそれだけ少なくなったのかもしれません。
一応本人に教えてもすぐ忘れるとは思ったのですが、持ち物チェックをしてどこに何が入っているかを教えておきました。
上履きを持参ということでこれを毎回持って帰ってまた通う日に持って行かなくてはならなくなってしまったのでますます荷物が増えてしまいました。
説明するそばから上履きを履いてしまい、行く気満々。
(^_^;)
ちょっとした子供の遠足前の風景と何ら変わりません。
また新しいデイサービスで何人の犠牲者が出るのかこっちは気が気ではありません。
初来所のくせしてわがもの顔でかっ歩し、しゃべくり倒してくるのが見え見えです。
さすがに自分の持ち物が変わったことで自分が違うところに行くのはわかった様子でキノコさんに朝から行き先を何回確認したかわかりません。
「おい。ばあさん。俺は今日どこに行くんだっけ。」
「だから…。新しく行くデイサービス!」
「ああ。この間行ったところか?温泉があるところだろ?」
「そうよ!大きな温泉があるところよ。8時半にお迎えだって。」
「へー。8時半か~。で俺はどこに行くんだっけ?」
「だから温泉があるところっ!」
「ああ。あの温泉があるデイサービスか!?で何時だっけ?」
延々同じことを繰り返し、時が経過します。
しかも面白いのは二人とも温泉だと言い切るところ…。
ぜったい温泉なんかではありません。
多分見学に行ったときに設備が広く、綺麗だったので本人たちは温泉だと思い込んでいるようです。
本人は行きませんがキノコさんだって温泉の泉質によってじんましんだか皮膚炎になってしまうほどのアレルギー持ちです。
こういう人がいる以上もし温泉なら向こうのスタッフからきちんと説明があるはずです。
夢を壊さないよう当分温泉にしておいてあげましょう…。
お迎え風景はヤッチは見られませんでしたが、キノコさんによるとやはりやる気満々だったそうな…。
迎えに来たスタッフが若いお兄ちゃんだったらしく
「はじめまして。よろしくお願いします!」の声に
「おう!あんたどっかで俺と会わなかったっけ?まあそんなに緊張しなくていいから…。」
と会ってるはずもない人とすでにフレンドリーな関係を築いていたそうな…。
……………
……………
帰って来てからはやはり本人ヘロヘロです。
ずーっとソファで横になっていたようです。
茶の間に入ってきたヤッチにようやく気づき目を覚ましたようです。
「死んでるのか~?」
「たぶん死んでる~。」
なんとも頼りない答えが返って来るだけです。
(・。・;
キノコさんが口を挟みます。
「多分温泉に浸かったから湯疲れよ。」
どうしても温泉を強調したいみたいです。
アルツ君がようやく横になっていた体を起こします。
「湯疲れなんてするわけないだろ。温泉入って疲れてたんじゃしようがないだろう!?俺のは気疲れだ。」
どういう根拠でそう言っているのかはわかりませんがどうしてもご両人とも温泉であることを強調しているようにしか聞こえません。
「あんたが気疲れするなんて聞いたことないわよ。あんたのは絶対温泉疲れっ!」
「うるさいババアだな。まあそういうことにしておいてあげましょ。へへへ~んだ!」
「まあ。憎たらしい!」
「へへっ!お前も今度入りに来るか?温泉?」
初日にしてすでに温泉は自分のもの呼ばわりです…。
…この会話を聞いていて一番疲れるのはヤッチです。
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今日の東京は冷たい雨が降って嫌な天気です。
こんな日は気分までもが何だかどんよりとした感じになります。
さて今日のアルツ君当然天気が悪いので家で退屈そうにしていた様子です。
ヤッチが茶の間に入っていき、テレビをつけるとちょうどBSかなにかで時代劇をやっていました。
かなり古い時代劇で西郷輝彦が主人公で町方の役人かなにかの設定です。
時代劇が大好きなアルツ君身を乗り出さずにはいられません。
「おっ!やってる。やってる。ちょんまげだ!はー。これは面白いぞ〜。」
番組の途中からつけたのでストーリーは定かではありませんが、食入るように画面にかじりつきます。
これに気づいたキノコさんに注意を受けます。
「また時代劇?年がら年中観てるんじゃない?たまにはもっとためになる番組でも観たら?」
「お前バカ言っちゃいけないよ〜。時代劇だってためになるんだぞ〜。」
「何のためになるっていうのよ〜?」
「わかってないな〜。やだ。やだ。決まってんだろ。俺のためだよ。」
アルツハイマーのオンオフのスイッチってどこに有るんですかねえ〜??
「なに言ってんのよ。ちっともためになんかなってないじゃない!」
キノコさんも屁理屈に対抗する術がないようです…。
「ははー。これまたずいぶん古い時代劇だな〜。なんとかっていう俳優まで出てるよ。確かもう死んじゃったんだよな?」
だれに解答を求めるわけでもなく、テレビに語りかけてるような恰好です。
「そんなの観たってどうせ話はわかってるじゃない。」
キノコさん言ってはいけない一言をアルツ君に浴びせてしまいました。
アチャー(´・ω・`)
「お前ねそれを言っちゃあおしまいだよ。時代劇っていうのは観る人が多いからこうやって何十年も前の番組をやってるんだぞ。」
何だか語り口調が帝釈天で産湯を浸かった人のようです…。
(・。・;
せっかくいいシーンなのにキノコさんに熱く語り始めてしまいました。
キノコさんもそれを知ってか知らぬか一応相手になっています。
「時代劇っていうのはたいてい最初にかわいい女の子が出てくるんだな〜。」
「ふーん。それで?」
「この子は町娘なんだけどおとっつあんがこれまた病気なんだな〜。」
「へー。何でわかるの?」
「そりゃー、俺みたいに長いこと時代劇観てるとすぐにピンとくるんだな。長年の勘てやつだよ。勘。」
「そうなんだ…。」
「でな。このおとっつあんのために娘が一生懸命働いている所に悪者登場だよ。」
「へー。よくわかるわね。」
「だいたい悪者になってるやつは人相が悪いんだけど、時代劇に出てくる悪者はまず人相の良いやつはいないな。」
「そうなんだ…。」
「悪者は悪代官とか悪徳商人が多いけどなんとか娘を利用してお金を儲けようとするっていうのが多いかな!?」
「どうやって?」
「どうやっては観てのお楽しみだけど娘を自分の物にしようとする悪代官なんかも多いな。お前知らないでしょ?」
「ふーん。そうなの!?」
完全にキノコさんはアルツ君のペースに乗っかってあげているという姿勢です。
その証拠に少し半笑いです。
「お前はなんにも知らないんだな。少し時代劇観て研究した方がいいぞ。」
「まあ。あたしのことはいいからいいからそれで?」
「『それで?』って俺どこまで話したっけ?」
「娘だか町娘の話まで。」
「そうそう。それで娘がおとっつあんの薬代を稼ぐために自分を身売りする決心をするんだな。」
「へー。よくわかるわね。」
「だから言っただろ!?。何十年時代劇観てると思ってんだ!?」
「わからないけど…。」
「まあいいや。町娘が悪代官のところに行って差し違えようとするところいい者の登場だ。あとはチャンチャンバララチャンバララ〜。タララッタ―のポンポン!はいっ!お・し・ま・い!」
「へー。それだけすぐ話がわかるなら観なくてもいいじゃない。」
キノコさん
さすがです…
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