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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
昨日アルツ君のところに面会に行ってきました。
この日はアルツ君、『定位置』ではなく、居室のベッドのところに腰かけ、漢字のお勉強中です。
面会のたびにヤッチが持って行っている『読めそうで読めない漢字』です。
アルツ君、漢字に興味があるというより、自分が読めた漢字を他の入所者さんに自慢することに生きがいを燃やしているようです。
でも、不思議とキノコさんやヤッチの存在は忘れてしまうのに、漢字に関しては、ある程度までは、おぼえているのですから、大したもんです。
過去にアップしたものを含めて、読めそうで読めない漢字を再度アップしておきましょうかね!?
過去にアップしたものはファイル名を変えてありますが、中身は同じです。
ご自身でも是非やってみてくださいね。
ヤッチ:「おっ?お勉強中かい?」
アルツ君:「まあね!!」
ヤッチ:「ずいぶんと熱心にやってるから、頭の中は漢字だらけでしょ?」
アルツ君:「そうでもないぞ!?今日は頭の中に浮かんでくるのは、食い物ばかりだ。」
ヤッチ:「『今日は』じゃなくて、いつもだろ?」
アルツ君:「うるさい!!失礼な。」
ヤッチ:「どうせ、そんなこったろうと思って、今日はいいもの、持って来たよ。」
アルツ君:「んっ?ボタモチか?」
ヤッチ:「どうしても、そこからは縁が切れないんだね?脳ミソはあんこで、できてるんじゃないのか?」
アルツ君:「かもな!?そのかわり、つぶあんだぞ!?」
ヤッチ:「つぶあんとこしあんだったら、どっちが頭がいいのかね?」
アルツ君:「そりゃあ、つぶあんに決まってるだろう~。」
ヤッチ:「その根拠たるをきかせて欲しいものだねぇ…???」
アルツ君:「つぶあんの方が美味い!!」
ヤッチ:「全然、理屈が合わないじゃないかよ!!まあ、いいや。今日はボタモチじゃないよ。イチゴだよ。」
近所のスーパーマーケットでイチゴを安くゲットしたので、アルツ君にもお裾分けです。
アルツ君:「かー!!イチゴ!?お前の畑で獲れたのか?」
ヤッチ:「あの~、畑を持つほど、お金持ちじゃないんですけど…。」
アルツ君:「まあ、いいや。それにしても美味そうだな~。こんなちょっとじゃなく、畑ごと持ってくればよかったのに。」
ヤッチ:「だから、畑は持ってないって!!」
アルツ君:「盗んできたのか?」
ヤッチ:「盗みもしないって!!」
アルツ君:「どらどら、食ってやろう!!おーい!!そこの赤いの!!今、俺の口に放り込んでやるからな!!」
アルツ君がイチゴを一粒手に取って、口の中に放り込みます。
ヤッチ:「どう?」
アルツ君:「甘い!!」
ヤッチ:「辛かったら、怖いもんな?」
アルツ君がもう一粒口の中に放り込んだところで、居室のドアをノックする音が聴こえます。
特養の生活相談員さんとアルツ君の成年後見人である司法書士さんです。
成年後見人さんは、毎月、月の中ごろと月末に定期的にアルツ君の面会にいらしています。
生活相談員さん:「すいません。○○先生(成年後見人さんのこと)がいらしたので、お連れしました。」
ヤッチ:「どうも、いつもお世話になっています。どうぞお掛け下さい。」
そう言って、ヤッチは居室に有った椅子を差し出します。
生活相談員さんは、すぐに事務所に戻って行ってしまいました。
後見人さん:「あっ、すいません。お食事中か何かではなかったのですか?」
ヤッチ:「いえいえ、ちょっと家からイチゴを持って来たので、父に食べてもらっていたところです。」
後見人さん:「すいません、月末にお伺いしようと思ったのですが、野暮用が入って伺えなかったものですから…。お父様、お元気にしてらっしゃいましたか?」
アルツ君:「元気元気!!元気すぎて困ってるよ~。どっこも悪くないんだから、困っちゃうよ~。」
たしか、元気な人は特養には入れなかったような…。
(-_-;)
後見人さん:「それはそれは、何よりです。顔色も良さそうですね?」
アルツ君:「まあね!!この間もあんまり俺が元気なのをみて、ここの人が『おじさん、いくつなの?』って言うから、考えたら、俺、もう83なんだよね~。」
ウソウソ!!85だろがっ!!
後見人さん:「そうですよね。失礼ですが、年齢の割にお若く見えますものね?」
アルツ君:「まあ、それほどでもないよ!!」
木に登るのは結構だが、後で降りられなくなるタイプ…。
(-_-;)
後見人さん:「じゃあ、食事も美味しく召し上がるんですね?お父様は、好き嫌いとかは無いんですか?」
アルツ君:「そうだね~。たいていの物は食っちゃうね~。ゴキブリ以外なら何でも食っちゃうよ!!」
後見人さん、ちょっと苦笑…。
後見人さん:「それはすごい!!特に甘い物が好きとか、辛いものが好きとかは?」
アルツ君:「まあ、どちらかというと甘い物だね。」
どちらかというより、甘い物オンリーだろがっ!!
後見人さん:「イチゴを食べていらっしゃったようですが、イチゴが好物だとか?」
アルツ君:「いえいえ、これはコイツ(ヤッチのこと)がたまたま持って来たから食ってやってたんです。」
後見人さん:「そうでしたか…。実は僕も甘い物が大好きなんですよ。」
アルツ君:「私と一緒だね~。」
後見人さん:「特に甘い物だと、お父様はどんなものがお好きなんですか?」
アルツ君:「甘い物なら、何だっていいけど、強いて言うなら、『ボタモチ』かね~。」
出た出た!!!強いてあげなくても、ボタモチだと思われます。
(-_-;)
後見人さん:「そうですか、いえ、実は僕もボタモチとかお萩が大好きなんですよ!!」
アルツ君:「へえ、こりゃまた、奇遇だねえ~。」
後見人さん:「特に、こしあんより、ちょっとゴツゴツしたつぶあん…。」
アルツ君:「へえ、じゃあ、俺と一緒だ!!」
後見人さん:「あ、お父様もそうなんですか?どうも人間が古いせいか…、失礼。どうも昔ながらのものが好きなんですよ~。」
アルツ君:「うん、うん、わかりますよ。だいたい私くらいの年代は、ボタモチと言ったらつぶあんだよ~。」
後見人さんはアルツ君よりはるかにお若いと思われるが…。
(-_-;)
後見人さん:「じゃあ、大判焼きとか今川焼といった類のものは?」
アルツ君:「あーあ、あれも嫌いじゃないね!!」
後見人さん:「最近じゃ、よくあれにチーズが入っていたり、カスタードが入っていたりするじゃないですか!?僕はやっぱり、つぶあんが王道の気がするんですよ。」
アルツ君:「まあ、そうだね。つぶあん以外は邪道だね。」
他のものは食ったことが無いだろがっ!!
後見人さん:「あ、やっぱり、お父様もそうですか?でも何と言ってもつぶあんのボタモチは美味しいですよね?」
アルツ君、すでに口元からダレヨが垂れかかっています。
まぃぅ―( ´)艸(` )―♪
アルツ君:「そうだね、ボタモチさえありゃ、私なんか他の物はいらないね~。」
後見人さん:「そうでしたか~。そうしたら、今度はお父様に、ボタモチをお持ちしますよ。」
アルツ君:「それはそれは…。待ってます!!」
ちっとは遠慮しろいっ!!
後見人さん:「ところでここ(特養)はそう言った和菓子を持ち込むのは大丈夫なんですか?」
後見人さんはヤッチの方に向き直ります。
ヤッチ:「はい、ナマモノの場合、残した時は持ち帰るように言われていますが、特に父の場合、食事制限があるわけではないので、ほどほどの量なら構わないと思いますよ。」
アルツ君:「お前ね、俺がボタモチ持って来られて、残すと思うか?」
ヤッチ:「思いませんっ!!」
後見人さん:「そうですか?僕はまた、こういったところは、外部から飲食物を持ち込むのは禁止なのかと思っていました。知らないこととはいえ、失礼しました。」
ヤッチ:「いえいえ、あまりお気づかいなさらず、手ぶらでいらしてください。」
アルツ君、不満そう…。
(-_-;)
後見人さん:「いえいえ、今度お伺いするときは、たくさんは無理なご様子ですが、美味しいボタモチをお持ちしますよ。」
アルツ君、後見人さんを見据えてうなずいています。
フムム(゚ω(゚ω`(゚ω`,,)フムム
後見人さん:「それでは、私はこのくらいで…。また月の中ほどで、こちらにお伺いしますよ。お父さん、その時は…。」
アルツ君:「よろしく、たのんますね!!」
後見人さんは、そうおっしゃってアルツ君の居室を後にされました。
居室に居るのはアルツ君とヤッチの二人だけ…。
しばらくアルツ君、後見人さんが出て行った居室のドアの方を見つめていましたが、ふと我に返ってヤッチに話しかけてきます。
アルツ君:「ずいぶんと、いい人だな!?誰なんだ?」
アルツ君
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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