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ヤッチは前回の記事の通りで、キノコさんとの面会に当たり、同席してはキノコさんの本心を引き出せないという懸念から、一応自宅待機の形をとり、姉と兄に面会に行ってもらい、キノコさんがヤッチにも同席して欲しいという希望が有れば、馳せ参じるということを兄と姉に告げました。
本当は会って話をしたいのですが、キノコさんが興奮したり、情緒不安定になってしまってはいけないので、かなり苦渋の選択です。
姉については、会社を休んでキノコさんに面会するという選択肢もありましたが、兄に面会(話し合い)は一任するという形をとりました。
アルツ君については、今のところ在宅で介護という方向性は選択することがかなわない状況なので、残るキノコさんの今後の生活が3人の話し合いの焦点です。
姉が兄に一任した理由は、キノコさんと同居し、生活保護をもらいながら生活していくことを受け入れる姿勢が兄に有るなら、このことをキノコさんに伝えられるのは、兄本人しかいないと考えたからです。
兄もそれ(一任すること)を受け入れることに同意しました。
兄がキノコさんとの生活を望み、兄に受け入れる気持ちが有るかはまだこの時点では本人から聞いていません。
ところがですよ…。
昨日高齢者相談センターの係長さんにヤッチの電話番号を教えたにもかかわらず、実は今日の午後3時に高齢者相談センターでキノコさんと面会することになっていたのです。
今日(面会日の当日)の朝に兄や姉に高齢者相談センターから電話で連絡が入り、(面会日の当日)の午後3時に高齢者相談センターでキノコさんに面会することになっていたそうです。
なぜ故、あれだけ携帯の番号を教えておいたのに事前にヤッチの元には知らせが来ないのか…。
しかも昨日の今日で姉は会社を休めるはずがありません。
ヤッチも待機する旨は伝えていましたが、連絡が入らなければ、待機のしようが有りません。
幸い、姉からこのことを電話で教えてもらったので、面会するということはわかっていましたよ。
でも、直接連絡すると高齢者相談センターが言った以上、事前に連絡してくるのは当たり前の話ですよね。
ビジネスだったらあるまじき行為です。
ヤッチが虐待者だから?
ちょっと卑屈になってしまったヤッチはここでも耐えるしかありません。
(つд⊂)エーン
今日は自宅でプラプラです。
兄は高齢者相談センターに午後3時前に出かけて行きました。
帰ってきたのは夕方の6時を回ったあたりでしょうか。
高齢者相談センターの担当者さんを交えての兄とキノコさんの面談の途中に、仕事中の姉の携帯に高齢者相談センターの人から電話が入ったそうです。
ヤッチはその話を姉から電話で又聞きします。
姉:「パパも高齢者相談センターに来てるんだって。『みんなに会えるなら俺も行く』ってついてきたんだって。パパ泣いてたよ。私に会いたいって。あんまり泣きじゃくるから、高齢者相談センターの人が『どうにかしてください!』って電話をかけて来たんだよ。私にだよ!あり得る?」
ヤッチ:「あり得ると思ったからかけて来たんでしょ!?普通は考えられないでしょ。でも旦那さんも相当ボタモチを食べてないから、禁断症状が出てるよなぁ…。」
姉:「しかもだよ。その担当者、私になんて言ったと思う?『何で今日は来て下さらなかったんですか?』だって!昨日の今日で誰が会社休めるのって話よ!バカじゃないっ!」
ヤッチ:「お怒りは御もっともで…。で旦那さんは…。」
姉:「私の声を聞いて少し安心したのか、ちょっとは落ち着いたみたいだけど…。やっぱり『帰りたい』って言ってたよ!」
ヤッチ:「奥さん(キノコさん)と話しはしたの?」
姉:「ママも興奮してたよ。そんなこと(ヤッチの虐待のこと)を言った覚えはないって。ちょっと疲れていただけで、こんなはずじゃなかったと言ってるよ。」
ヤッチ:「まあどっちの話がほんとだかは難しいところだけど、帰りたいのは事実のようだね。」
姉:「でしょ~っ!でなんで施設に入れなきゃなんないの!高齢者相談センターが最初に、みんなから事情をちゃんと聞いていれば、こんなことにならなかったと思わない~っ?ふざけるな!って話よ!」
ヤッチ:「確かに聞く耳持たずだったもんね…。」
姉:「でしょっ~!今日は兄に任せるとしても、私はこのままじゃ絶対済まさないからねっ!」
姉のテンション高めの声は、完全に役所に牙をむいてやるという決意の表れです。
ヤッチ:「また、検討会を開催しないとだね。」
姉:「そうよ。この電話のおかげで、今日は取引先に30分以上遅刻よ。携帯じゃ地下鉄にも乗れないでしょ。これで仕事がまとまらなかったらどうしてくれるのって話よ!また後で電話するね。じゃあね!バイバイ!」
さすがアルツ君の一人娘。
肝っ玉が座っています。
姉との電話のあと、しばらく経ってから、今度は兄が帰って来ました。
こちらはテンション低めです。
姉とも予想はしていましたが、兄にキノコさんを引き取る選択はその表情からも無かったようです。
兄の方からヤッチに切り出します。
兄:「一応だけど、お袋と親父を説得してきたよ。一応の話だからな。」
ヤッチ:「説得?で?」
兄:「親父もそうだけど、お袋は今家の近くの老人ホームに居たわけだけど、面会の帰りはそこには行かず、今日からは『高齢者老人ホーム』というところに入所するんだって。」
ヤッチ:「『高齢者老人ホーム』!?聞いたことないな!?養護老人ホームじゃないの?」
兄:「俺は知らないよ!聞いてきたまんまを書いてきたんだから。」
ヤッチ:「まあ、いいや。で、旦那さんは?」
兄:「特別養護老人ホーム。」
ヤッチ:「ふーん。二人一緒ってわけにはいかないんだ?」
兄:「らしいな…。」
ヤッチ:「都内なの?」
兄:「親父の方はわからん。お袋は都内だって聞いてきた。」
ヤッチ:「都内のどこ?」
兄:「教えてもらえない…。」
ヤッチ:「面会はさせるけど居場所は教えないっていうつもりか…。だけど旦那さんが特別養護老人ホームっていうことは、そこにもう住民票を移すって言うことだぞ。」
兄:「だから、それは知らないよっ!一応だよ。一応…。」
アルツ君は要介護3ですが、特養(特別養護老人ホーム)に入れるんでしたっけ?
要介護4じゃなかったでしたっけ?
介護度の問題は抜きにしても、そんな簡単には入れるんでしたっけ?
職権で入れてもらったのかな?
しかも昨日の時点では入所の空を待っている状態と聞いていたが…。
ヤッチ:「二人とも別々かぁ…。」
兄:「一応だぞ。一応…。それでお袋も親父も納得して帰って行ったよ。○○(姉の)には高齢者相談センターから電話で今の話をキチンとお伝えしますって言ってた。」
なんでヤッチには電話をくれないんですかねえ~。
まだ、野菜の相場が高いから?
報・連・相は高くても大事だと思うんですけどねえ~。
高齢者相談センター
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
グレてやる…。
(ノД`)シクシク
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キーワード検索 : 高齢者相談センター 虐待者 ボタモチ 虐待 養護老人ホーム 特養
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色々と手続き上、面倒な過程を踏まないと、キノコさんの治療は受けられない状態でしたが、何とか福祉事務所で、治療を受けられるようにしていただいてきました。
高齢者相談センター(地域包括支援センター)やキノコさんの生活保護の担当ともいろいろとありましたが、あまりこの辺について、記事にしてしまうと、読んでいる方に不快感を与える内容なので割愛させていただきます。
今のヤッチは役所に噛みつくよりは、明日のわが身を考えようという気持ちに切り替わりつつあります。
かなり冷静さを欠く発言を役所の人にもしてきましたし、このブログでも不適切な内容が有ったことを反省しています。
今さらですが、やはり、お金もなければ、住む家も無いのですから、行政の手を借りなければ、生きて行けません。
もうこれ以上、役所批判は止めようと思います。
一昨日のキノコさんの治療の手続きの中で、高齢者相談センターの支援係長とも話しあう機会が有り、その時、ヤッチは施設を拒むキノコさんに独居(一人暮らし)も有りなのではないのかという提案もしてきました。
高齢者相談センターにこの考えはなかったらしく、少しビックリした様子でした。
キノコさんはまだ介護保険上、要支援の身の上なので、身の回りのことはじゅうぶん自分でこなすこともできます。
生活保護のお世話になりながら、独居の生活ならば、ヘルパーさん(介護保険)を使うことが可能です。
体力的にかなり不安ではありますが、脱出までしてきた施設の生活よりは精神的な負担はこちらの方が軽いはずです。
これを高齢者相談センターに提言してきました。
そして、家に帰り、キノコさん、兄、姉、ヤッチの4人で今後について話し合いました。
まずはキノコさん…。
養護老人ホームなどの施設での生活について…。
自ら脱出してきたくらいですから、この選択肢はなくなりました。
では、キノコさん、兄、ヤッチの3人の生活は?
これについては、ヤッチがどうしても兄との同居が嫌です。
この選択肢も無し。
兄とキノコさんとの生活は?
当初はこれがベストかなと思ったのですが、兄は口では構わないと言うものの、言葉の端端にあまり気が進まないオーラが出ています。
また、ヤッチ的に兄の金銭感覚に疑問が有るので、不安は残ります。
キノコさんも最初はこれを望んでいたようですが、なんとなく浮かない表情です。
ヤッチがキノコさんに問いただします。
ヤッチ:「今ここで、自分の気持ちをはっきりと言わないと、後で脱走はできないんだよ。嫌なら嫌とはっきり言わないと後悔するからね。」
キノコさんの答えは兄との生活はやはり嫌だとの事…。
今度はヤッチとキノコさんの生活について…。
ヤッチはウェルカム状態です。
これには姉が異議を唱えます。
姉:「お前は自分だけのことを考えなさい。もうお前にこの家の犠牲になってもらうのは、私の方がつらくなるから…。お願いだから我慢して。キノコさんも分かってあげて。」
キノコさんも首を縦に振ります。
少ない選択肢ではありますが、残るはキノコさんの独居(一人暮らし)です。
果たして、一人暮らしが高齢のキノコさんに出来るのか?
まわりに家族が居るから、自分のことができているように思えるだけで、実際に一人になったらどうなの?
でも、意外や意外…。
キノコさんにとってはこの選択肢が一番『アリ』だったようです。
キノコさん:「一人だって大丈夫よ。」
姉:「ほんとに?お金の事だって、何でも自分でやって行かなくちゃならないのよ。強がり言って、後で『やっぱり…。』はできないんだからね。」
切り出したのは姉です。
キノコさん:「わかってるわよ。」
姉:「ほんとにわかってるのかしら?後で、気が変わって施設が良かったなんて言わない?」
キノコさん:「二度とあんなところに行くもんですかっ。」
一人暮らしをするくらいなら、施設の方が楽なんじゃないかとも思えるのですが、彼女の価値観なので仕方ありません。
少ない選択肢の中で本人のベストな選択なのですから、それを尊重しないわけにはいきません。
姉:「じゃあ、住むなら家族誰かのそばに住むのがいいわね。しかもパパのいるところに気軽に足を運べる場所がいいわね。明日物件探しに行ってみようか?」
思い立ったが吉日の姉です。
アルツ君はまだどこに居るかわからないんですけどね…。
逆らえる相手は誰も居ません。
「あんた(ヤッチのこと)のアパートを探してくれた不動産屋さんに行こう!もう一人お客さんを連れてきましたって言うのよ。」
さっそく次の日、姉、キノコさん、ヤッチで不動産屋さんに向かいます。
不動産屋さんに行くと、ヤッチにアパートを紹介してくれた社員さんもいます。
ヤッチはその社員さんに声をかけます。
ヤッチ:「北朝鮮からの脱北者を連れてきました。母なんですけど、亡命を希望しています。」
不動産屋さんキョトン顔です。
不動産屋さんには脱走のことは教えていませんでしたが、これまでの経緯については説明しています。
社員さん:「ほんとですか?帰って来られたのですか?」
ヤッチ:「帰ってきたのではなく、脱走もしくは逃げ出してきたんですよ。」
社員さん:「マジですか?」
ヤッチ:「そうなんですよ。それで迷える子羊の物件を探して欲しいんですよ。しかもまたもや生保(生活保護)前提です。」
社員さん:「失礼ですが、お一人で生活されるのですか?」
ヤッチ:「83歳、多分、棺桶に片足がどっぷりつかっていますが何か?」
社員さん:「ほんとですかぁ…。有るかな…。」
ヤッチ:「足ならまだ有りますよ。無いのは住む家ですよ。」
83歳と言う高齢に加え、生保ですから狭き門は必至です。
社員さん:「うん…。」
ヤッチ:「これを探すことができれば、宅建を返上して、司法試験に合格できるよ。ちょっと探していただけませんか?」
不動産屋さんの店内があわただしい雰囲気に変わります。
なんと、社員の皆さん総出で物件探しに当たってくれています。
電話をかける人、パソコンをパチクリする人、片っ端から物件情報をピックアップする人…。
でも、出てきた物件はたった3件だけです。
今の御時世、高齢者と言うだけで敬遠されてしまうようです。
でも、物件が有っただけでも喜ばないといけないかもしれません。
今度は不動産屋さんの車でそのピックアップされた物件巡りです。
最初の1件目。
駅から最寄り駅まで徒歩1分のナイスなロケーションです。
商店街の中ほどの少し奥まった路地を入ったところです。
通勤の人には申し分のない物件です。
少々間取りが狭い感じは有りますが、高齢者の一人暮らしなら、さほど気にならない程度です。
ただ、残念なことに、洗濯機置き場が見当たりません。
室内、玄関前の外、ベランダにも水道や電気のコンセントが見当たりません。
不動産屋さんにも問い合わせてもらい、確認してもらいましたが、やはり洗濯機置き場は最初から無いようです。
洗濯好きのキノコさんにはちとかわいそうな部屋となってしまいました。
近くにコインランドリーも無いので、やはり物理的に無理が有ります。
ヤッチ:「近くに、桃が流れてくる川でも有ればいいんだけどなぁ…。」
ヤッチがため息を漏らします。
駅まで徒歩1分なのに部屋が空いているのはこのせいかもしれません。
この部屋はボツとなりそうです。
次は2件目の物件。
不動産屋さんの車に乗っていると、何だか見覚えのある風景。
そうです。
ヤッチの決めたアパートのすぐ近くです。
案内された物件は、ヤッチの決めたアパートから200mくらいのところに有りました。
外観もとてもきれい…。
日当たりもよく、ベランダも広いのでちょっとした家庭菜園でもできそうな感じです。
カギを管理会社の人が持ってくると言うので少し待ちます。
しばらくすると、管理会社のお姉さんが来てカギを開け、部屋を見せてくれました。
おっと!!
中もきれい…。
お姉さんもきれい…。
ヤッチ:「なんだよ、こっちの方が俺が決めた物件より良かったじゃん!!」
ヤッチはちょいと後悔の言葉を漏らします。
もちろん、後悔した要素の中にお姉さんがきれいだったことが一つに有ることは否めません。
ただ、この物件…。
生活保護の条件となっている賃料53,700円を4,300円オーバーてしまいます。
つまり、福祉事務所が認めても、4,300円は自己負担になってしまいます。
また、賃料が高すぎるということで、許可が出ない可能性も有ります。
キノコさん、この物件が気に行っている様子です。
バス、トイレが別で、綺麗なフローリングだし、ロフトも付いています。
高齢のキノコさんがロフトにハシゴで登るのはとても無理だし、危険なので、必要ないと思いますが、綺麗な内装にキノコさんは一目惚れのようです。
姉が不動産屋さんに声をかけます。
姉:「母と弟の二人がそちらで仲介していただくんだから、(家賃のほう)何とかなりませんか?」
やや無謀とも思える値切り交渉です。
それでも、自己負担額を3,000円にまで縮めることに成功しました。
微妙ではありますが、この金額なら、福祉事務所も認めてくれそうな感じも有ります。
物件を見終ったあと、管理会社のお姉さんが、「一階にもう一部屋空き部屋が有りますよ。」の一言にヤッチの後悔はマックスです。
しかし、すでにヤッチが決めてしまった物件には、もう大家さんに家賃の振込口座を書いてもらうお願いまでしている状態なので、後戻りすることはできません。
先にヤッチの決めた物件は保証協会の審査が有るので、この審査が通らなかった時には、新たにこっちを押さえてもらおうということになり、3件目に移動です。
3件目はまだ部屋に人が住んでいます。
近日中に退居予定の物件なので、中を見ることはできません。
しかし、中を見なくても結果は出ています。
日当たりが悪すぎです。
しかも、1階とは言え、段差が有り過ぎて、とても高齢者向きではありません。
何よりも、キノコさんは、2件目の綺麗なお姉さんの居た物件に心づもりを決めているらしく、3件目の物件に興味を示しません。
結局、消去法の末、ヤッチの先に決めた物件にそう遠くない2件目の物件にキノコさんの新居を移す予定に…。
これを福祉事務所が認めてくれなければ、また振り出しに戻らなくてはなりません。
そして、その前に、福祉事務所がキノコさんの独居を認めてもらえないと、生活保護の受給の仕方そのものを考え直さなくてはなりません。
月曜日にキノコさんと福祉事務所に出向き、生活保護の受給申請をするつもりです。
またまた、通る通らないによって、新たな選択を迫られることになってしまいました。
そして最後にアルツ君のことです。
脱走してきたキノコさんの話によると、高齢者相談センターで兄とキノコさん、アルツ君が面会したその日に、アルツ君はこれまで保護されていた施設とは違う、別の施設に移送されたようです。
キノコさんとアルツ君もその日を境に会っていません。
そして、アルツ君が特養(特別養護老人ホーム)に移送されたと記事に書かせていただきましたが、まだ特養に移っているわけではなく、特養の空きを待つために、さらに新たな施設で保護されているようです。
今回の脱走で、キノコさんのヤッチの虐待は取り消される形になりましたが、ヤッチはアルツ君に対しては、虐待者のままです。
賛否分かれるところですが、身の潔白を晴らそうとすると、アルツ君は特養には入れなくなってしまいます。
また帰る家も無くなります。
特養には入所待ちの方がたくさんいて、そう簡単には入所できないと聞きます。
アルツ君の『進行性核上性麻痺』という病気の進行が進めば、在宅介護では手におえないという事実も有ります。
このまま、ヤッチがアルツ君に対して虐待者のままでいれば、アルツ君は手厚い保護を受けることができるわけです。
複雑な心境ですが、ヤッチは虐待者のままでいようと考えています。
家族の意見もこれで一致しています。
高齢者相談センターの異例の配慮で、アルツ君の保護されている施設ではなく、高齢者相談センター内ならヤッチを含め家族全員がアルツ君と面会できるように段取りを組むという回答もいただき、これも月曜日にどうかと聞かれています。
家族全員の意見をまとめて返答するように言われています。
ヤッチはずいぶん長い時間、アルツ君の声を聞いていないし、顔を見ていません。
家族の意見調整はまだしていませんが、ヤッチは当面の間アルツ君と面会するのは辞退しようと考えています。
アルツ君の顔を見たら、今のままでは、心変わりしてしまうのが怖いです…。
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キーワード検索 : 福祉事務所 高齢者相談センター 生活保護 養護老人ホーム 独居 不動産屋 特養 進行性核上性麻痺
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© 2021 アルツ君は職人
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
更新をさぼってばかりいたので、記事がずいぶん古い内容になってしまいました。
旬な内容をお伝えしたかったのですが、一度更新を怠ると、中々軌道修正が難しいものだと改めて感じている次第です。
m(__)m
今回の記事も先月の出来事からなので、ちょっとどうなのよと言う感じですが、興味のある方はお付き合いのほどを…。
と言って交際の申出ではありませんので…。(←正直、ユーモアにもキレが有りません。)
先月の4月26日にアルツ君と2回目の面会が実現しました。
そして今月(5月)の7日にドクターによるアルツ君の診察が有りました。
今回も施設での面会はかなわず、高齢者相談センターの会議室をお借りしての面会です。
アルツ君、未だ特別養護老人ホーム(特養)への入所待ちの状態で、今居る施設は変わっていません。
アルツ君が今居るところは、実は特養らしいのですが、アルツ君は介護保険上は、ここでショートステイを繰り返して、日々を過ごしている状態なのだとか…。
ショートステイならぬロングステイとでもいうのでしょうか。
今まで、ヤッチ自身これについて勘違いしていたようです。
特養に入るために老人保健施設にすでに入所しているものとばかり思っていました。
しかし、どこの施設(特別養護老人ホーム)でも、空部屋を用意し、アルツ君のように、突然、ショートステイをしなくてはならないような状況の人のために、部屋を提供するようにしておくことが、法律で定められているそうな…。
これは、アルツ君のケアマネさんから教えていただいたことなんです。
ならば、そのまま今居る特養に入所させてくれればいいじゃんと言いたいところですが、そうもいかないのが実情だそうで…。
なんとも、わかりずらいシステムです。
(-_-;)
その特養に入所している他の方が、たとえば、お亡くなりなったりして、部屋に空きができれば、アルツ君がその部屋に入るというのは、有り得ることなそうですが、ケアマネさんの話では、中々そう上手い具合に行かないらしく、やはり同じような他の場所の特養の空を待つというのが、一般的な流れのようです。
また、アルツ君が特養に入所が決まれば、現在のケアマネさんは手を引くことになるらしいです。
高齢者相談センターの職員さんからこのケアマネさんに対して、引き続き5月もアルツ君の面倒をみるように言われたそうなので、結局、アルツ君の特養入所はまだ先になりそうな気配です。
(-_-;)
さて、前回同様、キノコさん、姉、ヤッチの三人で高齢者相談センターに出向きます。
兄は仕事が忙しいとの理由で面会を辞退です。
今回もアルツ君の大好物であるボタモチを持参していきました。
先に高齢者相談センターの会議室に通されたのは、我々です。
アルツ君は施設からセンターへ向かう途中の道が混んでいるとのことで、高齢者相談センターの職員さんが、そのことを知らせに来てくれました。
予定時刻の15分後くらいでしょうか、アルツ君が男性職員に連れられて、やってきました。
例によって、最初から、やや興奮気味です。
会議室の椅子に腰を下ろすと同時に口を開きます。
アルツ君:「何でお前たちがここにいるんだ?誰がここに来るように教えたんだ?」
まだ怒鳴り声ではありませんが、明らかに不機嫌そうな顔つきです。
ヤッチが最初に答えを返します。
ヤッチ:「俺たちが頼んで、旦那さんと会わせてくれるようにお願いをしたんだよ。」
アルツ君:「ウソをつけ。何でそんなことをしなくちゃならないんだ。そのことしたって仕方がないだろう???」
段々とアルツ君の声が荒くなっていくのかがわかります。
ヤッチ:「仕方ないってことはないだろう…。それにもう暖かくなってきたから、いつまでも冬物の洋服を着ていられないから、薄手の洋服の着替えを持ってきたよ。」
アルツ君:「そんなもん、必要ないっ。」
ヤッチ:「なんで?」
アルツ君:「なんでって、どうせ、有ったって、着なけりゃそれまでだ。」
ヤッチ:「着ないわけには、いかんだろう?」
アルツ君:「裸でいればいい。」
ヤッチ:「そういうわけにもいかんだろう…。」
アルツ君:「どうせ、俺みたいなのは、着てたって着なくたって、誰も見てる奴はいないよ。それより、何で俺はあそこにいるんだ?なんか悪いことしたからか?」
『あそこ』とは、アルツ君が今ショートステイを繰り返している施設のことです。
ヤッチ:「悪いことなんて、してないよ。」
アルツ君:「じゃあ、なんであんな牢獄みたいなところに俺は居るんだ?人殺しでもしたってことか?」
ヤッチ:「そんなことしてないだろっ!?何にもしてやしないよ。」
アルツ君:「それなら、何で俺はあそこにいるんだっ!!悪いことでもしなきゃ、あんなところに入れられるわけないだろっ!!」
アルツ君がついに怒鳴り声を上げ始めました。
姉:「パパは悪いことなんて、何もしてなんかいないわよ。もし、悪いことしてたら、ここにだって来れないじゃない。」
姉が今度は口を開きました。
キノコさん:「そうよ。何にもしてなんかいないわよ。」
キノコさんもフォローします。
アルツ君:「ウソをつけっ!!そうやって、みんなして、俺をあそこに追いやってるんだろっ!!」
正直、この時、真実を伝えるべきか、非常に迷いました。
理解できるか、できないかは別として、これだけ混乱しているのですから、真実を伝え、理解してもらうのが良いようにも思えます。
真実を伝えれば、余計に興奮することも、考えられます。
しかし、いずれは、真実を伝えなければならない日が来るのですから、ヤッチとしては、できるだけ早い時期に伝えておいた方が良いように思えます。
高齢者相談センターの職員の人たちは、アルツ君が興奮するようなことが有っても、ちゃんと事情を説明するようなことは有りません。
同じように、「別に悪いことなどしておられませんよ。」とおっしゃるだけです。
なにか思惑があってそうしていることなのか、ヤッチ自身に気を遣ってそうおっしゃっているのかは、わかりませんが、いずれにしても、アルツ君がなぜ今の施設にいるか、きちんとした説明はしていません。
高齢者相談センターの職員さんが、事情を説明しない以上、ヤッチがまたしゃしゃり出て、説明するわけにもいかない雰囲気です。
やはり後で、高齢者相談センターの職員さんと相談し、説明するのが良いのか、このまま説明しないでおくのか決めた方が良さそうです。
当のアルツ君ですが、前回同じ場所で面会したときは、『仕事が忙しい』と言って、施設での歩行訓練を仕事と認識し、決して今居る施設のことを『牢獄』などと言うことは有りませんでした。
しかし、今回は、施設を『牢獄』と言い、自分が何か悪いことをしたから、牢獄に入れられているのだと錯覚しているようです。
そして、どうして自分がその牢獄に居るのかが分からず、それを家族にぶつけてくるのです。
おそらく、アルツ君には、家族の誰かが、謀ってアルツ君をその牢獄に入れたのではないかと言う疑惑も有り、家族の顔を見ると強い口調になるのかもしれません。
今回のアルツ君の面会では、アルツ君は一度たりとも笑顔を見せることは有りませんでした。
差し入れとして、持参したボタモチを差し出しても、一度は払いのける始末…。
終始どうして自分が今の施設に居るのかという疑問をぶつけ、終いには相談センターの会議室のテーブルを蹴り上げてしまうほどです。
ある意味介助なしに机を蹴り上げられるのですから、アルツ君のパーキンソン症状はすこぶる改善しているともいえますが、なんとも穏やかではありません。
アルツ君の腰の前屈や、パーキンソン症状は改善されているのは、施設でのリハビリの成果なのかわかりませんが、興奮し、暴れるのはいただけません…。
前回の面会の時も興奮が収まらなかったので、今回差し入れしたフェルガードについては思い切って種類を変えてみました。
前回まで、アルツ君に飲んでもらっていたのは、フェルガード100です。
このフェルガード100には、人によっては興奮を及ぼすガーデンアンゼリカという成分が含まれていたので、今回はこのガーデンアンゼリカが少ないタイプのフェルガード100MハーフとフェルガードAというのを飲んでもらうことにしました。(株式会社グロービアより購入)


[関連記事:フェルガードの種類と購入方法]
2種類あるうち、どちらを夕方に飲んでもらうかを少々迷ったのですが、フェルガードAを朝に1包、フェルガード100Mハーフ1包を夕方の早い時間にアルツ君に飲んでもらうように高齢者相談センターの職員さんにお願いしておきました。
アルツ君の腰の前傾やパーキンソン症状の改善がフェルガードによるものなのか、あるいは施設での訓練の賜物なのか、はたまた環境の変化による一過性のものなのかはわかりませんが、とりあえず、職員さんに無理を言ってお願いをしてみました。
アルツ君、高齢者相談センターの職員さんにもこの日は、闘争心むき出しでした。
アルツ君:「あんた、俺に今日はここに来るって一言も言わなかったよな?何で一言も言わないで、俺をこんなところに連れて来たんだっ?」
職員さん:「いえいえ、申し上げましたよ。」
アルツ君:「いつ?」
職員さん:「昨日です。」
アルツ君:「ふんっ!連れてきた今となっては何とでも言えるわっ!さっさと帰るぞっ!!」
この日もアルツ君、後ろを振り向きもせず、施設へ帰って行ってしまいました。
………………………………
そして今月5月7日はドクターによるアルツ君の診察日です。
診察の予約時間は正午を回った12時20分という昼ご飯を食べて行こうかどうしようか迷う時間帯でしたが、例によって、アルツ君は施設からドクターの診療所まで高齢者相談センターの職員に車で連れて来てもらいます。
ヤッチは自宅から電車を利用して診療所に向かいます。
アルツ君には家族が生活保護を受け、バラバラの生活をし始めたことは、まだ知らせていません。
予約時間ちょうどくらいに到着しましたが、今回はアルツ君の方が先に到着していました。
待合室の長椅子に腰かけています。
高齢者相談センターの職員さんは二人。
診療所の中に入り、アルツ君に声をかけます。
アルツ君、少しビックリした表情…。
アルツ君:「何で俺がここに居るって知ってるんだ?」
ヤッチ:「教えてもらったからだよ。」
ヤッチは高齢者相談センターの職員さんの方を向き、軽く会釈します。
アルツ君:「こんなところにお前が来たってしようがないじゃないか?ばあさん(キノコさん)は?」
ヤッチ:「奥さんは、ちょっと遠いから家で留守番だよ。」
アルツ君:「ばあさんのやつ、俺がいなくてさぞかし生々しているんじゃないのか?昼寝でもしているんだろう?」
ヤッチ:「そんなことはないよ。いつも『どうしてるんだろう…?』って心配しているよ。」
アルツ君:「ウソをつけ!そんなわけがないっ!」
今回もアルツ君、興奮気味です。
ヤッチ:「そんなこと有るさ。旦那さんはどうなんだい?昼寝三昧かい?」
アルツ君:「何だかなぁ…。適当にやってるよ。」
ヤッチ:「『適当』っていうのは、『いい加減』ていう意味かい?」
アルツ君:「両方だな。適当な時も有れば、いい加減の時もある。」
ヤッチ:「らしくていいじゃん。」
アルツ君:「それより、なんでなんだろうなぁ…。」
ヤッチ:「何が?」
アルツ君:「俺があそこに居る事さぁ…。」
ヤッチ:「あそこって?」
アルツ君:「今居るところに決まってるだろっ。」
ヤッチ:「うん…。」
アルツ君:「なんで俺はあそこにいるんだ?よっぽど悪いことでもしたんだろうなぁ…。」
なんだか、アルツ君の顔を見るたびにこの話題になってしまいます…。
(-_-;)
ヤッチはアルツ君に小さな声で耳打ちしました。
ヤッチ:「隣に事情をよく知っている人が居るから、確かめてみん?」
隣りに座っていたのは高齢者相談センターの支援係長さんです。
アルツ君を保護したまさにその人でも有ります。
アルツ君がその隣にいた支援係長さんにたずねます。
アルツ君:「俺はよっぽど悪いことでもしたのかねえ…???」
支援係長さん:「悪いこと?」
支援係長さんが聞き返します。
アルツ君:「今、寝泊まりしてるところだよ。そうでもなきゃあんなところに俺が入れられるわけないだろ?」
支援係長さん:「いえいえ、悪いことなんて、されてはいませんよ。」
アルツ君:「じゃあ、なんで俺はあそこにいるんだ?」
支援係長さんも次の答えが出て来ない様子…。
ちょっと黙り込んでしまいました。
アルツ君:「教えてくれないとこ見ると、よっぽど悪いことしたんだなぁ…。」
ヤッチ:「何か心当たりはあるのか?」
ヤッチが張本人であるにも関わらず、アルツ君にたずねます。
アルツ君:「心当たりがないから困ってんだよ…。」
ヤッチ:「だったら、旦那さんは悪いことは何もしてないよ。自分を信じていいと思うよ。」
アルツ君:「そうかなあ。でも、そうでもなきゃこんなところにも連れて来られないぞ!?」
ヤッチ:「この診療所のこと?ここは自宅に居る時から何回か来ているじゃないか。先生の顔も覚えているだろ?」
アルツ君:「でも、俺はどこも悪くないんだぞ。なのに何で医者に連れて来られなきゃいけないんだ?」
ヤッチ:「医者に見せて、どこも悪くないことを確認に来ているんだよ。」
アルツ君:「そんなのわかるもんか。悪くもないところを悪いというのが医者だ。それでメシ食ってるんだぞ。」
ヤッチ:「今はそんなお医者さんはすぐにオマンマ食い上げだよ。今はそういうのは流行らないよ。」
ほどなく、アルツ君の診察の順番が回ってきました。
アルツ君とともに、一同診察室の中に入ります。
ドクターがアルツ君にいつものように声をかけます。
ドクター:「いかがですか?具合はどうですか?」
アチャー!!タイミングが悪かったぁ…!!
ドクターが火に油を注ぐような格好になってしまいました。
アルツ君:「具合が悪い?何であんた俺にそんなことを聞くんだっ?俺はどこも悪くなんか無いんだぞっ!!だいたいそれを決めるのが、あんたの仕事だろっ!!」
おっしゃる通りといえば、それまでですが、アルツ君、中々ワイルドな攻撃に出たもんです…。
それにしても、他人の前では、割と朗らかなアルツ君が、ドクターに向かって大声をあげたので、ドクターももちろんですが、ヤッチもビックリです。
アルツ君:「失礼しました。そういうつもりで聞いたわけではないんですよ…。○○さん(アルツ君のこと)の感触としてどう感じておられるか聞きたかったのですよ。」
アルツ君:「それならそうと、そういう風に聞けばいいじゃないかっ!今ので大いに俺は気分が悪いぞっ!!」
ドクター:「それはそれは失礼しました。いつもにこやかな○○さんにしては今日は気分がよろしくないようですね。で、施設ではどうなんでしょうか?」
ドクター、今度は話題を変えて、高齢者相談センターの職員さんに質問を向けます。
一部始終を聞いていた職員さんも場の雰囲気を察して、慌てて答えます。
支援係長さん:「それはそれは穏やかに過ごしていらっしゃいますよ。にこやかな笑顔が絶えないと聞いております。」
アルツ君:「それほどでもないよ。普通だよ…。それは大袈裟だよ。」
アルツ君に笑顔が戻りました。
久しぶりに見るアルツ君の笑顔です。
持ち上げられるとひょいひょい木に登るのは息子にも遺伝しています。
(^^ゞ
ドクター:「それはそれは何よりですなぁ…。いつも良い笑顔をされるのが○○さんの良いところですからねえ…。」
ドクターもすかさず、持ち上げます。
アルツ君:「みんなして、言いたいこと言ってるよっ。」
アルツ君、まんざらでもない様子…。
(^_^;)
ドクター:「それでは、普段とあまり変わらないということで良いのかな?」
ドクターが早くも締めに入ります。
高齢者相談センターの職員さんもうなずきます。
アルツ君:「それでは最後に腕の動きを診てみましょう。」
ドクターがアルツ君の腕を曲げ、揺さぶります。
ドクター:「特に異状は無いようですねえ。今度は目の動きを診ましょう。私の指先を見て下さい。」
ドクターはアルツ君に自分の指先をアルツ君の目の前にかざし、左右に動かし、目で追うように指示します。
続いて上下。
ドクター:「うん…。若干垂直方向が着いて来ていないようですね。」
前回の診察では垂直方向の眼球障害は改善されていたのに、今回はまた悪くなっているようです。
ヤッチ:「かなり、よくない感じですか?」
ヤッチが口を挟みます。
ドクター:「いえ、この程度なら、転倒に注意さえしていれば、問題ないでしょう。」
歩行についても、診察室の中を歩き回ってもらいましたが、介助なしで歩き回れるほど…。
アルツ君も少しドヤ顔です。
こうして一触即発の場面もありましたが、今回の診察時間はかなり短いものになりました。
再び、待合室に戻ります。
支援係長さんはアルツ君を乗せて帰る車を取りに、男性職員はアルツ君の診察料金の支払いと処方された薬を取りに調剤薬局へ…。
監視の目が無くなったのを良い事にヤッチは姑息な手段を…。
アルツ君にまたしても耳打ちします。
ヤッチ:「今の二人が旦那さんのことをよく知ってる二人だから、わからないことが有ったら、あの二人に疑問をぶつけてみな。」
そう…。
なぜ故アルツ君が施設で保護されているかをヤッチ自身からではなく、相談センターの人間に言わせようという魂胆です。
アルツ君がゆっくりうなずきます。
支援係長さんが車を診療所の前に運んできました。
アルツ君とヤッチは外に出ます。
男性職員はまだ薬が出ていないようで戻って来ません。
支援係長さんがアルツ君に後部座席に乗るよう促します。
軽自動車では有りますが、ワゴンタイプの車体なのでそこそこ高さが有ります。
それにも関わらず、アルツ君、一人で車に乗り込みます。
ヤッチは支援係長さんに挨拶をして、その場を立ち去ろうとして、アルツ君に一声かけます。
ヤッチ:「それじゃあ、旦那さん、元気でね。」
アルツ君:「うるさいっ!!」
咄嗟に出た一言だったので、言葉のチョイスを誤りました。
(・。・;
アルツ君の機嫌を損ねてしまったようです。
後で高齢者相談センターの支援係長さんから姉を通じて聞いた話ですが、診察の後もアルツ君はかなり不機嫌だったらしく、施設に戻ってからも興奮気味だったそうです。
でも施設に入所している人たちと会話しているうちに、ようやくアルツ君本来のほがらかさを取り戻した言うことです。
この話を聞き、ヤッチは姉に電話で相談することに…。
ヤッチ:「俺はさ、早くに旦那さんに事実を伝えた方がいいと思うんだけど、どう思う?俺が原因で施設で特養に入所待ちになっていることも、俺の口から言っても構わないと思っているんだけど…。もちろん、すぐに呑み込めなくて、怒って興奮することもあると思うけど、相談センターはどういう風に考えているんだろう?このままだと旦那さんがウツになっちゃうことだってあり得るぜ。」
姉:「そうだよね。じゃあ、私から、○○さん(支援係長さん)に聞いてみるよ。あんたが、動くとまた問題になるから、私からの意見と言うことにするよ。」
ヤッチ:「了解。相談センターの人たちも素人じゃないはずだから、少しは考えてもらえるといいんだけど…。上手い具合に話してみてよ。」
姉:「わかった。明日にでも電話で聞いてみるよ。」
翌日、姉が高齢者相談センターの支援係長さんに電話をかけてくれました。
支援係長さんも即答はせずに、専門家の意見も聞いてみるということでいったん電話を切ったそうな…。
その日の午後の再び支援係長さんから姉に電話が入りました。
支援係長さんはアルツ君の現在居る施設の生活相談員さんや診療所のドクターとも相談したようです。
結局、答えはノーでした。
理由の大きなものは、認知症の人には怒りなど感情が強く残っていて、他の事は忘れてしまってもこうした感情だけは強く残るもので、今、アルツ君の置かれている現状を説明しても理解はできず、怒りの感情だけが残ってしまい、返って興奮してしまう可能性があるとのことです。
ドクターの見解として、家族の前で興奮するのは、家族だと甘えが出て、普段言えないことを口にするのでは!?ということです。
なんだか、的を得ているようないないような…。
介護の本によく書かれているような回答で、アルツ君のようなレアケースにも当てはまるのでしょうか…?
正論には聞こえますが、ヤッチには、何かしっくりこないものをおぼえます。
それじゃあ、アルツ君の怒りの感情が治まるのは、アルツ君の認知が相当程度進んでから?ウツになってから?
アルツ君は認知症があるとはいえ、かなり思い悩んでいるのは事実だと思います。
こうした心のわだかまりを解いてあげる方法はないんですかねえ…。
そもそも原因を作ったのはお前だろという声が聞こえてきそうですが…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
ついにアルツ君の特養入所が決まったようです。
姉が高齢者相談センターの支援係長から電話をもらいました。
施設のある場所は、旧自宅にとても近い場所。
ヤッチやキノコさんが現在住んでいる場所からも、交通手段はありませんが、徒歩で通える圏内です。
でもここ…。
実は、アルツ君とキノコさんが、高齢者虐待防止法によって、最初に保護された場所であり、しばらくの間寝泊まりをした場所でもあります。
そして、認知症のアルツ君、すっかり忘れていると思いきや、なんとしっかり覚えていると言うんですね~。
当然ながら、興奮はおさまらず、「何で俺はこんなところに放り込まれなければいけないんだ?何か俺が悪いことでもしたのかっー!」と叫んでいるそうな…。
高齢者相談センターの支援係長さんの話しによれば、全く手をつけられない様子だとか…。
また土地勘も残っているため、「自宅に帰る」とも言っているようです。
もちろん、アルツ君が帰れる自宅など、もう有りません。
結局、アルツ君には、なぜ保護されたのかをこれまで伝えずに来ましたが、やはり真実を伝えなければいけないという話しが浮上して来ているようです。
誰がこのことを切り出すのかは、まだ保留になったままのようです。
もしかすると、ヤッチが退院後に話しをしなければならなくなるかも…。
ちなみにヤッチの退院は5月29日(予定)に決まりました。
残念ながら、今のところステロイド点滴の効果は出ておらず、退院後のリハビリと自主トレに期待するしかないようです。
まだ、点滴は何日間かやる予定ですので、効果が出ると良いのですが…。
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
久々の更新です。
(^^ゞ
アルツ君と面会することは自由にできるようになったものの、姉やキノコさんが、アルツ君の居る特養に面会に行くたび、ヤッチの話が出ると、アルツ君がの感情が不安定になり、涙をボロボロと流してしまうので、しばらく面会を控えていました。
なぜそうなるのかは未だにわかりませんし、面会に行く方が良いのか、それとも控えるべきかもわかりませんでしたが、姉やキノコさんが、入れ代り立ち代り面会に出かけているので、ヤッチは二人から様子を聞くにとどめ、今までアルツ君に面会することを中断していました。
そんな中、一昨日姉から一通のメールが来ました。
内容はと言うと、アルツ君が昼間、部屋に鍵をかけてしまい、部屋のベッドで横になってばかりいるとの事。
これはどうも施設の職員の方から聞いた話のようですが、せっかく一時より歩行が良くなったのに、再び足腰が弱くなってきているというのを危惧している内容のものでした。
余所の施設のことは知りませんが、アルツ君の居る特養は家族なら外に連れ出し、散歩程度の外出ならOKのようです。
姉は会社が終わってから、アルツ君の面会に行っているようなので、アルツ君を夜に表に連れ出すことはできません。
キノコさんも昼に面会には行けますが、アルツ君を介助しながら散歩に連れ出すという体力は持ち合わせていません。
ならばここはヤッチが昼間に出かけ、アルツ君のねじ曲がった根性を叩き直してやろうじゃありませんか。
と言うことで、昨日アルツ君の面会に行ってきました。
ヤッチが退院後に面会に行ったきりですから、10日程度のインターバルが開いています。
よもやヤッチの顔を忘れてしまっているのではと内心ドキドキしながら出かけることに…。
途中アルツ君の大好物のボタモチを買って施設に徒歩で出かけます。
施設までは自転車ならすぐのところなのですが、相変わらずヤッチの顔面神経麻痺が回復しておらず、片目が不自由だし、台風後の風が結構きつく吹いているので、自転車は控えることにしてテクテク歩いて行くことにしました。
施設に着き、入館の手続きを済ませ、アルツ君の居る3階の部屋に向かいます。
アルツ君の部屋の前まで来ると、部屋の戸は大きく開け放たれています。
施設の戸はすべて引き戸の設計のようで、他の入所さんの部屋も開けっ放しのところが多かったように思えます。
たぶんこれは、台風後で蒸し蒸しした陽気だったことに関係が有るのかもしれません。
アルツ君、部屋のベッドに腰かけています。
ヤッチの方から先に声をかけます。
ヤッチ:「誰が来たかわかるか?」
アルツ君:「わかるさよ~。俺が誰だと思ってるんだ。まだそんなにボケちゃいないぞ。」
ヤッチ:「おーおー、なかなかしびれるセリフを言ってくれるね。元気だった?」
アルツ君:「元気じゃなかったら、とっくに死んでるよ。」
ヤッチ:「じゃあ、生きてた?」
アルツ君:「相変わらず失礼なやつだ。」
ヤッチ:「それはお互い様だろ?」
アルツ君:「きょうは、ばあさん(キノコさん)は来ないのか?」
ヤッチ:「風が強いから、今日は、ばあさんは外に出たら吹き飛ばされちゃうよ。明日来るって言ってたよ。」
アルツ君:「そっかぁ…。」
ヤッチ:「ボタモチ持ってきたけど食べるか?」
アルツ君:「持ってこないなら、食べないけど、持ってきたんだったら食べるぞ。」
ヤッチ:「一個入りのが無くて、二個入りのを買って来たけど、二個も食べられないよね?」
アルツ君:「そうだなぁ、二個は食えないなぁ。」
ヤッチ:「箸で食う?フォークで食う?」
アルツ君:「そんなもんフォークに決まってるだろ。」
ヤッチ:「『そんなもん』て言うなら箸だろ!?」
アルツ君:「俺は外国生まれだからな。」
ヤッチ:「まあ、いいや。ここにフォークが有るからこれで食べな。」
アルツ君:「言われなくても食べるぞ。俺は甘い物好きだからな。」
ヤッチ:「お嬢様(姉のこと)が言ってたけど、最近あんまり歩いてないらしいね?」
アルツ君:「そんなことは無いぞ。トイレにだって歩いてる。」
アルツ君がボタモチをムシャムシャやりながら答えます。
ヤッチ:「トイレなんか三歩じゃないかよっ。」
アルツ君:「でも歩かなきゃトイレに行けないぞ。」
ヤッチ:「そうじゃなくて、もっと歩かなくちゃ。」
アルツ君:「天気悪かったからな。」
ヤッチ:「天気は関係ないだろ。一人で外には出られないはずなんだから。少しでも廊下を歩いて、行ったり来たりしたらどうなの?」
アルツ君:「やだいっ!用もないのに。」
ヤッチ:「じゃあ、ボタモチ食い終わったら、外に散歩に行こうよ。少し運動しようよ。足が無くなっちゃうぞ。」
アルツ君:「無くなったら、それが死ぬときだい…。」
ヤッチ:「どうしても行かない?」
アルツ君:「今日は行かない。」
ヤッチ:「明日は?」
アルツ君:「行かない。」
ヤッチ:「じゃあ、いつなら行く?」
アルツ君:「気が向いたら…。」
ヤッチ:「気が向くのはいつ?」
アルツ君:「わからない。」
どうやら、意地でも散歩はしたくない様子です。
ヤッチ:「最近、散歩いつした?覚えてる?」
アルツ君:「そんなこといちいち覚えてるわけないだろ。」
ヤッチ:「じゃあ、自分の歳は?」
アルツ君:「忘れた。」
ヤッチ:「ここはどこだかわかる?」
アルツ君:「わからんっ。別に興味ないからな。」
ヤッチ:「自分の住んでるところに興味が無いのかぁ?」
アルツ君:「ただ、ここで寝てるだけだから、興味なんて有るわけないじゃないか。」
アルツ君、ちょっと前までは保護されて身も心も不安定だったんですけどねぇ…。
(^_^;)
『自分は何か悪いことでもしたのか?』と言って、高齢者相談センターの職員さんに噛みついていたころの牙はアルツ君からは無くなってしまっているようです。
どっちが良いのやらという感じですが、やはり認知症の人間といえども、適度な緊張が必要と言うことなのでしょうか?
ヤッチ:「この間、ばあさん(キノコさん)がいつ来たか覚えているかい?」
ヤッチは単純な質問をアルツ君にぶつけてみました。
アルツ君:「覚えてないなぁ…。そう言えば、来た時に『今日は郵便局に泊まる』って言ってたなあ…。」
ヤッチ:「郵便局?何で郵便局に泊まらなきゃならないんだ?」
アルツ君:「そんなこと俺がわかるわけないだろ。」
なんとも奇妙な返答です。
(ー_ー)!!
キノコさんはホームレスではありません。
ヤッチ:「そう言ったのを覚えてるんだから、最近来たって事じゃないのか?」
アルツ君:「そうだなあ。来たんだなぁ。郵便局に泊まったのかなぁ???」
ヤッチ:「泊まるわけないし、泊めてくれないだろ?」
アルツ君:「そうだよなぁ。何で郵便局に泊まるって言ってたんだろう…。」
ヤッチ:「それはこっちが聞きたいよ。」
アルツ君:「で、ばあさんは、いつ来るんだ?」
ヤッチ:「明日。」
アルツ君:「明日かぁ…。郵便局から来るのか?」
ヤッチ:「何で郵便局から来なくちゃならないんだよ。自分の家からだよ。」
アルツ君:「自分の家って郵便局か?」
ヤッチ:「だから…。郵便局じゃないって!」
アルツ君:「そうかぁ…。郵便局じゃないのか…。で、ばあさんはいつここへ来るんだ?」
何だかキリの無い展開に…。
ヤッチ:「明日来るって言ってたよ。それにしても自分の言ったことすぐ忘れちゃうみたいだな?」
アルツ君:「当たり前だろっ!全部覚えていたら、脳ミソがいくつ有ったって足りないだろがっ!」
ヤッチ:「そりゃそうだけど、ばあさんがいつ来るかくらいは覚えておこうよ。」
アルツ君:「ああ、大丈夫だ。ばあさんの顔は覚えているから。」
アルツ君
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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