アルツ君は職人進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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アルツ君バテバテ

2011/10/14 (金)  カテゴリー: デイサービス
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こんばんは

アルツ君の息子ヤッチです
(^_^)/~

突然ですがヤッチの大好なアーティスト柳ジョージさんが亡くなりました。

ニュースによると10日に腎不全のため死去したことが13日に分かったとのこと…。

まだ63歳ですよ。

高校、大学と彼のレコードは全部購入し、友人の家のステレオでカセットテープに録音し、よく彼の曲を車の中で聴いていました。

あの頃はまだ録音するときにフェードインの時間を何秒にするか、ドルビーのスイッチをどうするかとか、メタルテープはもったいないとかいろいろ問答を重ねたました…。



名曲は山ほどです…。

彼の日本人離れしたしゃがれ声のブルースは心にビンビン響き、彼の歌っている姿は今も脳裏に焼き付いています。

もう一度生の演奏を聴きたい…。

心からご冥福をお祈りします。

………………………………

さて今日はアルツ君デイサービスの日です。

今までアルツ君が帰ってきてから聞くセリフといえば、「今日は何してきた?」でしたが、最近はパターンが変わりつつあります。

「今日はお風呂に入ってきた?」

です…。

当然のごとくヤッチはデイサービスから帰ってきたアルツ君にたずねます。

ヤッチ:「今日はお風呂に入ってきた?」

アルツ君:「入ってきたよん!」

よかった…。

(゚´Д`゚)ヾ(´∀`*)ヨシヨシ

ヤッチ:「じゃあ。今日は家で、お風呂に入らなくていいね?」

アルツ君:「バカ言え!入るに決まってるだろ!」

ヤッチ:「帰ってきて、いきなりバカはないでしょ。何で?」

アルツ君:「何でって風呂に入ってないからさ。」

???

キノコさんが横やりを入れます。

キノコさん:「何で?今入ってきたって言ったじゃない!」

『何で』のオンパレードです。

またしても、連絡ノートのお世話になります。

ページをめくると『入浴』の文字がはっきりと書いてあります。

ヤッチ:「やっぱり入ってるじゃん!」

何だか、ここまでが、お決まりのパターンになりそうで怖い感じです。

アルツ君:「そっか~。入ってるのか~??」

ヤッチ:「最初に『入ってきた』って言ってるよ。」

アルツ君:「そうだったっけか~??」

ヤッチ:「まあいいや。入ってるんだから、今日はお風呂無しね。」

アルツ君:「わかったよ!!」

入浴したのが、午前中と書いてありますから、アルツ君にとってみれば、はるか昔の話なのかも分かりません。

キノコさん:「じゃあ。お疲れのようだから、早く夕ご飯食べて寝ちゃいなさい。」

キノコさんが促します。

アルツ君:「二人して俺をいじめやがるんだから…。」

キノコさん:「今日は石狩鍋よ。食べるでしょう?」

アルツ君:「お腹いっぱい…。」

もう、何だか食欲よりも眠気の方が先のようです…。

その証拠に、もう目がトロ~ンとして、開けているのもやっとのようです。

少し体まで揺れているような…。

キノコさん:「お腹いっぱいなら、汁だけでも飲んだら?」

キノコさんが気をきかせますが返事が有りません。

キノコさん:「あら。やだ。寝ちゃってるの?」

テーブルに突っ伏して返事が有りません…。

どうやら、今日はこれ以上の会話は無理のようです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


♪アスファルトの声

♪眩暈(めまい)と 出合いの 毎日

♪俺は ここから 出られない

♪人はみんな PRISONER

♪広い都会の 見えない鎖に

♪繋がれても 踊り続けるよ~

♪踊り続けるよ~

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2011/10/14 | コメント (6) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

プリズナー(PRISONER)

2019/10/17 (木)  カテゴリー: 兄
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献花台にお供えした花2019年10月15日

兄が亡くなってから、ヤッチの頭の中に、ある言葉が、時折、テロップのように流れます。

『バッカなやつだな…。』

これ、決して兄を軽蔑しているわけではなく、もう少し早く、病気のことを教えてくれれば、よかったのにという感情が入っています。

また、自分に対して、向けられた言葉でもあるような気がします。

父母が亡くなった時には、もちろん、さび(み)しい、悲しいという気持ちがありました。

しかし、今回の一件では、これとは何か別の感情が、あるような気がします。

言葉に表せないような感情に支配され、さびしい、悲しいという感情と絡みあって、なんだか窮屈な感じがします。

そして、上記の言葉以外に、ヤッチの頭の中には、なぜかわかりませんが、やたらと、大好きだったミュージシャン、柳ジョージさの曲が流れます。

ヤッチの高校生くらいの頃でしょうか、彼の曲をよく聴いていました。

その頃は、まだ柳ジョージ&レイニーウッドというバンドで、グループで活動していたと思います。

彼の楽曲は、40年以上?経った今でも、歌詞を覚えていて、口ずさむことができるものもあります。

酒好きだった柳ジョージさんは、2011年10月10日に、腎不全で、63歳という若さで、お亡くなりになります。

晩年は、結構、やせ細っていた印象です。

この辺りが、兄と被って、ヤッチの頭に浮かぶのかもしれませんね。

関連記事:
アルツ君バテバテ

柳ジョージさんのしゃがれ声のブルースは、秀逸です。



心に染みます。

忘れかけた 心の痛みと~

古い回帰の上を 彷徨うか~

悪銭で 買える幸せを~

錘ぎながら 生きていこうか~

人はみんな PRISONER~



教えてくれ 何をすればいいのかを~

何処へ 行けばいいのか…

Uta-Netより引用


ただ、あまりに染みすぎて、ちょっと暗い気分になってしまったので、一昨日(10月15日)、気分転換のため、午後から必要かどうか疑わしい髪の毛を切りに、床屋さんに行ってきました。

そして、その足で、電車に乗り、父母の眠る樹木墓地に行ってきました。

兄が亡くなったことを報告しに…。

シンボルツリー2019年10月15日001

記事にはしていませんが、何度か樹木墓地へ足を運んでいます。

あいにくの曇天です。

どうも、ここに来るときは、晴天ではない日ばかり。

芝生の中央にあるシンボルツリーの『カツラの木』は、もう色づき始めています。

もしかすると、この夏に、水分を十分貯えられなかったので、早めに色づいているのかもしれません。

どこかからか、キンモクセイの香りも漂ってきます。

シンボルツリー2019年10月15日002


ヤッチは線香に火をつけ、献花台に花を供えます。

そして、シンボルツリーに向かって、手を合わせます。

ここからは、ヤッチの妄想の中での、アルツ君、キノコさんとの会話です。

便宜上、姉の名前をA子、兄の子供の名前をB子ということで…。

妄想の始まり ▼

ヤッチ:「おいおい。今まで曇り空だったのに、手を合わせた途端に、雨かよ。旦那さん(アルツ君)、また、俺にいやがらせで、水を掛けてんだろ?」

アルツ君:「水なら、ましなほうだ。ショ〇ベンだ。ハハハ。」

ヤッチ:「汚いなー。たく…。さっき、床屋に行ってきたばかりだから、直に、冷たさが、伝わるじゃないかよ。」

アルツ君:「歓迎だよ。歓迎。俺のショ〇ベンは、育毛剤だ。」

ヤッチ:「手遅れだよ!ところでさあ、お兄さんがこの10月3日に亡くなったよ。」

キノコさん:「あら、まー。(キノコさんの口癖)」

アルツ君:「あいつは、いくつだ?」

ヤッチ:「7月に66歳になったばかり。」

キノコさん:「具合でも悪かったの?」

ヤッチ:「『食道がん』だってよ。」

キノコさん:「いつから?」

ヤッチ:「いつからかは、わからないけど、今年(2019年)の4月には、医者から、『腹をくくれ』って、言われたらしいよ。」

キノコさん:「『らしい』とは?」

ヤッチ:「A子にも、俺にも、教えないでほしいって、お兄さんが口止めしてたから、死んだ後に、福祉事務所の人から聞いたんだよ。」

キノコさん:「あんたたち、仲が悪かったからね…。私は、一番、それを心配していたのよ…。」

ヤッチ:「そうだよな。一番の親不孝者は俺だよな。それに一番の醜い仕打ちをお兄さんにしちまったよな…。でも、今となっては、どうにもできないし…。」

アルツ君:「酒好きだったから、どうせ、飲みすぎたんだろ?」

ヤッチ:「最近は、どうかわからんけど、若い時のツケが回ってきたんだろうな…。」

キノコさん:「あんたと違って、辛い物のほうが好きだったからね…。それでなんだわ…。この春、ここに、顔を見せた時(父母の納骨の時)、声が小さかったのね…。かわいそうに…。」

ヤッチ:「旦那さんとキノコさんの納骨の時、車で一緒に来たのに、お兄さん、一人、電車で帰っちゃったんだよ。」

キノコさん:「あら、そうだったの。」

ヤッチ:「たぶん、自分が『がん』だっていうことを、今思うと、俺らに悟られないようにするためだったんだろうな…。」

アルツ君:「お前らは、兄弟で何をやってるんだかな…。だいたい、あいつも、鍛え方が足りないんだよ…。」(『鍛え方が足りない』は、アルツ君の口癖)

ヤッチ:「いやいや、『がん』は、鍛えても、治らんでしょ。でも、この一年はよく頑張ったと思うよ。人に内緒にしていて、さぞ、辛かっただろうし、心細かったと思うよ。」

アルツ君:「ちっ。だったって、死んじまったら、何にも、なんないじゃんかよ。」

ヤッチ:「自分だって、死んでるじゃん!」

キノコさん:「それで、もう、お骨にしたの?」

ヤッチ:「10月8日に燃してきて、A子のところにいるよ。あー、そうそう…。B子に連絡がついて、B子も来てくれたよ。」

アルツ君:「B子?かっー!懐かしいなぁー!俺も会いたかったなー!」

ヤッチ:「そうだよな…。旦那さんにとっても、キノコさんにとっても、かわいい孫だから、会いたかったよな…。」

キノコさん:「元気だった?」

ヤッチ:「うん。当たり前の話だけど、綺麗になって、立派な大人女性って感じだったよ。」

アルツ君:「今度、ここへ連れてこい。」

ヤッチ:「ん…。そうしたいとは思っているけど、もう20年以上も、会ってなかったんだぜ。」

アルツ君:「それがどうした?」

ヤッチ:「B子は20年以上、お父さんがいない生活を送ってきたわけじゃないか…。悲しいかな、自分のお父さんは、いないんだという人生の方が長いんだぜ。今さら、お父さん風や、おじさん風を吹かせても、迷惑なんじゃないかなと、思って…。」

アルツ君:「で?」

ヤッチ:「B子には、B子の生活が有って、これ以上、うちの家系と関わり合いを持ちたくないんじゃないかと思ってさ…。」

キノコさん:「どうして、そう思うの?」

ヤッチ:「B子の電話番号しか聞けなかったよ。○○に住んでいるとは聞いたけど、詳しい住所まで聞けなかったよ。そのつもりは、B子にはなかったのかもしれないけど、俺には、B子の『聞かないでくれ』オーラが見えたよ。」

キノコさん:「そうなの…。」

ヤッチ:「あれこれ、今の生活を詮索されるのが嫌なんじゃないかなと思って…。B子はB子で、遠慮しているかもしれないけどな。もしかすると、お父さんが、亡くなったことを知らせない方が、よかったんじゃないかと、今になって思うよ…。」

アルツ君:「お前は、とんだお節介野郎だな。」

ヤッチ:「たしかに…。B子のほうから、過去を含め、自分自身のことや心境を話してくれると、ありがたかったんだけど、そんな感じじゃなかったしな…。今、どんな気持ちでいるのか、わからずじまい…。」

アルツ君:「相変わらず、『女ごころ』のわからないやつだな!」

ヤッチ:「秋だし、だから、独り身なんですけど…。B子に、俺から時折、声を掛けてあげるのが、B子にとって幸せなことなのか、それとも、そっとしておくのが、幸せなのか、俺にはわからないよ…。ありがた迷惑になってもまずいし…。しかも、だいたい俺の子供じゃないしな…。」

キノコさん:「(お兄さんの)お墓は決まったの?」

ヤッチ:「まだ。A子さんが、ここ(樹木墓地)へ申し込みをするって言ってた。」

キノコさん:「じゃあ、ここに来るのね?」

ヤッチ:「ここしか、ないからね…。」

アルツ君:「じゃあ、そん時に、B子を連れて来い!」

ヤッチ:「そうしたいと思ってるけど、俺たちと一緒に、ここへ来るのは、嫌がるかもな…。B子から『納骨の日が決まったら、ぜひ連絡をください。』とは、言われなかったから…。」

アルツ君:「でも、電話番号、わかってるんだろ?」

ヤッチ:「ああ、わかってるよ。一応、納骨の日が決まれば、連絡してみるけど、あまり期待しないで。もしかすると、B子一人で、別の日に、来てくれるかもしれないよ。」

アルツ君:「お前の頭と同じか…。期待、薄…。」

ヤッチ:「うるせーよ!旦那さんだったら、期待、無し…じゃないかよ。」

アルツ君:「俺は今、フサフサだぞ。」

ヤッチ:「芝生をカツラにしてるからな。冬になると、枯れるぞ。」

アルツ君:「西洋芝なら、常緑だ。」

ヤッチ:「あいかわらずだな。今日は、台風19号の影響で、旦那さんの好きだった『ボタモチ』が、売ってなかったよ。今度来るときは、キノコさんの好きな『練り切り』と、旦那さん定番の『ボタモチ』を持ってくるよ。じゃあ、また来るよ。」

アルツ君:「ああ、お前は来なくてもいいけど、『ボタモチ』だけは、死ぬほど、持って来いよ。」

ヤッチ:「だから、死んでるし…。」

妄想終わり▲

父母が存命なら、こんな展開になったであろうフィクションです。

ヤッチは墓地を後にし、電車の駅へ向かいます。

帰りの電車の中で、ややご高齢とお見受けする女性同士の会話が耳に飛び込んできます。

Aさん:「最近、さらに老眼が進んで、どうも携帯電話のボタンの変なところを押すことが多くなっちゃって。」

Bさん:「使えるだけマシよ。私なんて、使い方もよくわからないから、電話番号を携帯電話に登録するとき、息子のお嫁さんに、入れてもらってるのよ。『かける』か、『とる』だけの機械よ。」

Aさん:「年を取るって、嫌ね~。」

Bさん:「それで、お嫁さんに言われちゃったのよ。『お義母さんの携帯電話のアドレス帳、病院の電話番号ばかりですね。』って。」

Aさん:「きっと、私たちが、死ぬ頃は、病院の電話番号で、アドレス帳が、埋め尽くされているかもしれないわね。ホホホ。」

たしかに…

(; ̄ー ̄川 アセアセ

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