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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
今日はちょいとお堅い話です。
先日、ヤッチの元へ封書が届きました。
東京家庭裁判所からのものです。
差出人には、東京家庭裁判所 家事第1部2係(後見センター)と書かれてあります。
お役所をはじめ公的機関からこういうものが届くと一瞬ドキッとしてしまうのはヤッチだけでしょうか…。
(・・;)
『俺、何にも悪いことしてないよなぁ…!?』と自分に言い聞かせながら、封を開けると、どうやらアルツ君の成年後見制度についてのものでした。
ε-(゚д゚`;)フゥ...
おおよその内容は、アルツ君の『後見開始の審判』にあたり、ヤッチから意見を聞きたいというもので、返信用の封筒も同封されていました。
成年後見制度については、詳しい知識を持っていらっしゃる方も多いと思いますが、ヤッチは、なんとなくわかっているという程度で、詳しくは理解していません。
よくわからない点も多々あります。
だいたいこの『成年後見制度』という字を見ると、どこで区切ってよいのやら、毎回見間違っているような気さえします。
(^^ゞ
家庭裁判所の封書に同封されていた書類に簡単に解説しているものが有ったので、ヤッチと同じようにイマイチよくわからないぞという方のために、この文章を写し書きしておきます。
成年後見制度とは
- 成年後見制度
- 成年後見制度とは、ある人(以下「本人」といいます。)の判断能力が精神上の障害により不十分な場合(認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等)に、本人を法律的に保護し、支えるための制度です。
例えば、本人のために預金の解約、福祉サービス契約の締結、遺産分割協議、不動産の売買等を必要があっても、本人の判断能力がなければ、そのような行為はできませんし、判断能力が不十分な場合にこれを本人だけで行うと、本人にとって不利益な結果を招くおそれがあります。
そのような場合に、家庭裁判所が本人に対する援助者を選び、その援助者が本人のために活動する制度が成年後見制度です。
※判断能力
売買や贈与等をする際に、その行為が自分に有利なのか不利なのか、適正か不適正か等を考えるのに必要な精神能力。
- 後見開始の審判
- 本人が一人で日常生活を送ることができなかったり、一人で財産管理ができないというように、本人の判断能力がない場合、家庭裁判所は「後見開始の審判」をします。
後見が開始すると、本人は選挙権を失い、印鑑登録は抹消されます。
医師、税理士等の資格や会社役員の地位も失います。
通常、本人が亡くなるまで、その状態は続きます。
- 成年後見人の選任
- 後見開始の審判と同時に、本人(成年後見制度では「成年被後見人」ともいいます)を援助する人として成年後見人を選任します。
成年後見人は、裁判所が最も適任と思われる方を選任しますので、審理の結果、成年後見人の候補者ではなく第三者の専門職(弁護士、司法書士、社会福祉士など)の方を選任したり、複数の後見人等を選任したりすることもあります。
また、後見人を監督する「成年後見監督人」を選任することもあります。
成年後見人に誰を選任するか、また、成年後見監督人を選任するかどうかの家庭裁判所の判断に対しては、不服申し立てをすることができません。
成年後見人は、本人の財産を管理するとともに、包括的な代理権を持ちます。[家庭裁判所から届いた文章を引用]
上の文章をご覧になっていただければ、成年後見制度の概要はお分りになると思います。
じゃあ、この申し立てはいったい誰がしたのという話になってきますが、この申し立てはヤッチがしたわけではありません。
もちろん、キノコさんでもなく、姉でもなく、兄でも有りません。
ましてやアルツ君本人がするはずもありません。
答えは高齢者相談センターです。
高齢者相談センターはアルツ君の住む東京23区の○〇区の機関でもあるわけなので、正式な申立人は○○区長です。
はじめてこのブログをご覧になる方は、何をこいつ、わけのわからんことを言い始めているんだと言われてしまいそうですが、アルツ君はヤッチの虐待によって高齢者相談センターに保護されている身の上です。
高齢者虐待防止法により、高齢者相談センターはしばらくの間、ヤッチからアルツ君を遠ざけ、保護していました。
施設で保護されていたのですが、その間ヤッチは当然面会を制限され、どこでアルツ君を保護しているかも教えてもらえない状況でした。
これが、今年の3月中旬くらいの事です。
そして、6月に入り、ようやく面会の制限が解け、アルツ君も特別養護老人ホームに入所が決まりました。
このアルツ君の特別養護老人ホームへの入所を決めたのも高齢者相談センターであり、今回の成年後見制度の「後見開始の審判」の申立てをしたのも、高齢者相談センターなのです。
[関連記事]
高齢者虐待防止法
アルツ君との面会解禁
高齢者相談センターはアルツ君が特養に入所したあたりから、フェードアウトしたかのようでしたが、実は水面下で動いていたんですねえ~。
高齢者相談センターがアルツ君に後見人をつけようと家庭裁判所に申し立てをしていたのです。
といっても、進めているという情報だけはヤッチも耳にしていました。
でも進めているという話だけで、具体的なことは何も聞かされていませんでした。
で、今頃になって、家庭裁判所からこの申し立てについて意見を聞きたいということで封書が届いたわけです。
書類は「照会書」と銘打って有ります。
簡単に言ってしまえばアンケート用紙です。
この照会書はヤッチだけに来たのではなく、個別に家族全員に送られてきているようです。
内容は以下のようなものです。(携帯の画面では読みづらいかも!?)
照会書
このたび、申立人 東京都○○区長さん から △△(アルツ君の名前)さん を本人とする後見開始の審判の申立てがありました。
この申し立てについて、あなたからご意見をお聞きし、審理の参考にしたいと思いますので、この書類の枠内の事項に回答の上、8月13日までに返送してください。(記入欄が不足する場合は、適宜用紙を追加してください。)期限内に返送がない場合は、ご意見等は特にないものとして審理が進行します。ご意見等が有る場合は、必ず期限内に返送してください
成年後見制度については、同封の「成年後見制度とは」をご覧下さい。
- ご本人について後見を開始することについて、あなたのご意見はいかがですか。
なお、この質問は、ご本人の判断能力に関するものです。後見人に誰を選任するかについてのご意見は、次の質問(質問2)でご回答ください。
□賛成である
□反対である
- 【後見を開始することに反対である理由】
□後見を開始するほど判断能力は低下していない
□次のとおり- 申立人は、成年後見人候補者を ○○司法書士(司法書士の名前) としています。後見人の人選について、あなたのご意見はいかがですか。
□申立ての通り、成年後見人候補者が選任されることに賛成する
□申立人と利害関係のない第三者の専門職が選任されることを希望する
□家庭裁判所に一任する
□次のとおり- ご本人の生活状況について、お書き下さい。
□病院、老人ホーム等の施設で生活している
- 病院名又は施設名:
所在地:
□自宅又は親族宅で生活している
- □介護サービスを受けている
□親族が介護している(介護者: )
□介護は受けていない
□分からない
□次のとおり- ご本人の財産のうち、あなたが管理されている財産がある場合はお書きください。
(例)預貯金(金融機関名、残高など)、現金、株式その他の金融資産(証券会社名など)等
□管理している財産はない
□次のとおり- その他ご意見がある場合はお書きください。
以上、回答します。
平成 年 月 日
住所:
氏名:
電話(昼間の連絡先):
※ この書面お送りした以降、原則として、家庭裁判所からの通知等は有りません。[家庭裁判所の文章を一部抜粋して引用]
申立てそのものは区から行われているので、今さら申立てを取り下げろということはできないと思います。
また、ヤッチ自身はアルツ君に後見人をつけること自体に反対ではありません。
ただ、自分自身もしくは家族の誰かが家庭裁判所に申立てができなかったことが、なんとなく悔しい感じがします。
結果として、後見人が選任されるわけですから、誰が申立てをしても変わらないのですが、やはり自分、もしくは家族によって申立てをしたかったというのが率直な感想です。
もう一つ気になる事は、家庭裁判所から届いた照会書の質問2と関連することなのですが、成年後見人候補者の事です。
高齢者相談センターもしくは区が候補者として具体的に司法書士さんの名前をあげていますが、この人選について『異議なし』で賛成して良いものか…。
もちろん、この司法書士さんがどんな人物なのか全く面識は有りません。
この司法書士さんには、何の恨みも有りませんが、高齢者相談センターないし区の息のかかった人間である可能性も有ります。
となれば、高齢者相談センターが実質上の後見人になってしまい、アルツ君にとってこれが吉なのか凶なのかよくわからないところです。
きれい事を言うつもりは有りません。
正直、ヤッチは未だに高齢者相談センターに良い印象を持っていません。
これは論理的に説明できるようなものではなく、ただただ感情的なもので、かなりお子ちゃまレベルのものです。
まだキノコさんをはじめとして、家族の意見は聞いていませんが、ヤッチ自身は、質問2に関しては、『申立人と利害関係のない第三者の専門職が選任されることを希望する』にチェックマークを付けて、返信したいと考えています。
なにか良いアドバイスが有れば、教えていただけるとありがたいです。
賛成、反対、お叱りなんでもウェルカムです。
m(__)m
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
アルツ君の成年後見人が決まりました。
前回の記事で書かせてもらった通り、やはりアルツ君の成年後見人は司法書士さんです。
[関連記事]
アルツ家が居住している自治体の区がこの成年後見制度の申立てを家庭裁判所に行っていたわけですが、申立て通りの結果となりました。
区と言っても、実際にアルツ君の成年後見制度に関しての事務をやっているのは、アルツ君を高齢者虐待防止法により保護した高齢者相談センター(地域包括支援センター)です。
高齢者相談センターがいつ申立てをしたのか、正確な日付はわかりませんが、アルツ君が特別養護老人ホームの入所した頃であることは間違いないと思います。
そうなると、アルツ君の入所が5月ですので、成年後見人が決まるまで、手続きだけで半年は要したことになります。
ヤッチはこのことを姉からの電話で知りました。
まだ、詳しいことは何もわかりません。
一昨日の晩に姉から電話をもらいました。
姉:「高齢者相談センター(地域包括支援センター)から電話が有って、パパ(アルツ君)の後見人が決まったのよ。」
ヤッチ:「やっぱり、司法書士の先生かい?」
姉:「そう、司法書士さん。それで明日、その司法書士さんがパパに挨拶に行くって言っているのよ。」
ヤッチ:「で?」
姉:「もちろん、高齢者相談センターの人がその後見人になった司法書士さんを連れて来るらしいんだけど、時間が午前なのよ…。」
ヤッチ:「二人で来るっていうことだね!?で、何時なの?」
姉:「一応、朝10時っていう約束なんだけど、私、どうしても会社抜けられそうもないから、あんた行ってくれない!?ホントに悪いんだけど…。」
ヤッチ:「それは構わないけど、俺が行っても大丈夫?」
ヤッチは虐待者本人(ヤッチ)と後見人が会って良いものかちょっと戸惑いを覚えます。
(-_-;)
姉:「高齢者センターの人には『弟が立ち会っても良いか?』って訊いてあるからそれは大丈夫なんだけど…。」
ヤッチ:「なら、行って来るよ。旦那さんの所(特別養護老人ホーム)で当然会うんだよね!?何か用意しなきゃならないものは有るの?」
姉:「いや、何もいらないわ。ただ、全く顔を知らない人がいきなりパパのところに行ったら、またパパ、興奮して怒鳴ったりしないかそれが心配なんだわ…。」
ヤッチ:「なるほど…。」
姉:「司法書士さんとは当然パパは初対面だけど、高齢者相談センターの人は○○さんだから、パパは覚えてるとは思うんだけど、あんたやママのこと忘れちゃうくらいだからね…。」
高齢者相談センターの○○さんというのは、アルツ君が保護された当初からお世話になっている職員さんで、アルツ君が保護されている期間中もドクターのところへ自動車で送迎をして下さった方でも有ります。
なのに、アルツ君、その職員さんを『運転手』呼ばわりし、今の特別養護老人ホームに入所が決まった後も、この職員さんの話をすると、大変失礼な話ではありますが、明らかに『大嫌い』を口にします。
ヤッチとしては、アルツ君の『覚えている』ことの指標になるので、『良し』としていますが、職員さんにこのことが耳に入ったら、気を悪くすることでしょうね…。
(-_-;)
ちょっと話が逸れましたが、姉は話を続けます。
姉:「詳しいことは、後日先方(司法書士さん)に時間を作ってもらって、話をするつもりでいるんだけど、とにかく、パパがまた変に興奮したり、不安になったりするのが心配なんだわ…。」
そうなんです…。
アルツ君が保護されている時は、かなり感情が高ぶり、混乱や興奮していたご様子…。
姉はそれを思い出し、そのことを心配している様子です。
ヤッチも、もちろん落ち着いてきているアルツ君が再び混乱することは嫌です。
ヤッチ:「了解。わかったよ。とにかく旦那さんの所に明日行って来るよ。」
成年後見人が決まったことで、いろいろと問い正していかないこともたくさん出てきました。
アルツ君は特養(特別養護老人ホーム)に入所が決まり、そこに現在お世話になっているというだけで、介護保険を利用するとはいえ、アルツ君含め、他の家族が、どのくらいアルツ君の自己負担があるのかも知らないし、ましてや実費分もわかりません。
これに司法書士さんの報酬が加わるとどうなる事やら…。
(・ω`・?ハテナ?
さらに請求がどのような流れで行われ、事務手続きがどういうふうに行われているのか、これまで自治体そのものが中に入っているため、我々が関与できないので、それらのことも全くわかりません。
いくら、高齢者相談センターが『心配なさらなくて大丈夫です。』とおっしゃられても、正直何が大丈夫なのかがわかりません。
(つд⊂)エーン
アルツ君は認知症の周辺症状が出ているというのは確かですが、専門の先生の診察はここ長い間受けていません。(施設に主事医がいらして定期的な検診は受けていますが…)
『進行性核上性麻痺の疑い』という診断ですが、これが確定なのか、未だ疑いなのか、はたまたそうでないのかも知りたいところです。
これが、後見人が決まることで、家族の判断で専門医のところに連れて行くことができるのか、それとも後見人である司法書士さんの判断を仰がなくてはいけないのかなど、どうもよくわかりません。
アルツ君には特別養護老人ホーム(施設)、成年後見人、高齢者相談センター、家族など、たくさんの人間がかかわっているので、責任の所在や権利関係もこの機会にハッキリさせておく必要が有りそうです。
実際にはそうバッサリ線引きはできないんでしょうけどね…。
^_^;
色々書かせてもらいたいことはたくさん有りますが、まだ後見人さんと挨拶もしていないし、わからないことをダラダラ書いても仕方がないので、『後日時間を作ってもらう』という姉の言葉を信じて、その話し合いを待って、具体的なことは改めて記事にしたいと思います。
昨日は、こんな事情から、朝からアルツ君に面会に行ってきました。
アルツ君:「あっ!?なんだ?もうそんな時間か?」
ヤッチ:「『そんな時間』ってどんな時間だよ?」
アルツ君:「『そんな時間』は『そんな時間』だよ。もう昼飯の時間か?」
ヤッチがちょこちょこ面会に来ていることを忘れてしまっているアルツ君ですが、いつも午後から面会に来るヤッチが朝から現われたので、なんとなく時間の意識が残っているのかもしれませんねぇ~。
(*^_^*)
ヤッチ:「まだ、おそらく朝ご飯食べ終わって一服っていう時間じゃないの?朝は食べたのか?」
アルツ君:「朝は食べないけど、確か朝飯は食ったような気がするなあ…。すーぐ忘れちゃうんだよなあ…。」
ヤッチ:「でも、忘れちゃうことを忘れるなら、問題有りかもしれないけど、忘れちゃうことを覚えているんだから、悲観することでもないよ。縄もロープもネクタイもいらないよ。」
アルツ君:「シュロ縄(生け垣などに使う木を結ぶための黒い縄)だったら首が痛いぞー!!」
ヤッチ:「水に浸してからならもっと痛いぞ!?用意するか?」
アルツ君:「まだ、死ぬもんかっ!!」
ヤッチ:「今日はさ。これから旦那さんのお世話をしてくれる人が来るんだってさ?」
アルツ君:「俺の世話?そんなもん必要ないじゃないか。」
ヤッチは戸惑いました。
果たして、成年後見人とアルツ君に説明したとしてわかってもらえるかどうか…。
判断能力がないのに後見人が選任されたのに、今のアルツ君には、むしろ判断能力がアリアリで、事情を説明したら、怒り出しそうな気配もあります。
(-_-;)
だましているような感じで嫌な感じですが、少しオブラートに包んだ物言いをヤッチはしてしまいました。
ヤッチ:「これから、何が有るかわからないじゃないか!?法律的なことだとか、俺らに手に負えない時にその先生に助けてもらうんだよ。言ってみれば、旦那さんのお抱えの顧問の法律の先生だよ。司法書士さん。」
アルツ君:「かっー!!俺はまるで会社のお偉いさんみたいだな!?で、その先生とやらは仕事はできるのか?」
ヤッチ:「俺も会うのは初めてだけど、多分庭仕事はできないな!?剪定バサミなんか持ったことないかもよ。」
アルツ君:「それじゃあ、ダメだ。」
ヤッチ:「まあ、会ってみないとわからないじゃないか。とりあえず、10時に来ることになってるから、会ってみようよ。」
アルツ君:「別にかまいませんけど!?どうせ俺はここに居てやることがないんだから…。」
ヤッチ:「そうおっしゃらずに、その先生が来た後は散歩に行こうよ。天気もいいし…。」
アルツ君:「まあ、今日はあったかいからな。で、いつ来るんだ?」
ヤッチ:「(だから)10時。」
アルツ君:「そっか、10時か!?もうすぐじゃないか。」
ヤッチ:「そうだよ。俺はその時間に合わせて来たんだもの…。」
アルツ君:「さいざんすか…。」
ヤッチ:「早いとこ、いつもの日記書いちまおうよ?」
ヤッチは先日このブログでも紹介させていただいた『ちょこっと日記』を取り出します。
[関連記事:『ちょこっと日記』]
アルツ君:「なんだ?日記って?」
ヤッチ:「これこれ。」
アルツ君:「それかあ!?」
今日はページが替って新しく目標を書く欄が空白です。
ヤッチ:「日付とか、名前は後回しでいいから、今後の旦那さんの目標を先に書こうよ。」
アルツ君:「目標ねぇ…。」
アルツ君、ボールペンを持って少し考えていましたが、おもむろに書きはじめました。
アルツ君:「あいよ。書いたぞ。これでいいんだろ?」

[アルツ君の日記の内容]
ヤッチ:「あのさ…。この言葉年中言ってると思うけどそれしか頭に無いの?目標っていうより、もう永遠のテーマみたいじゃないか?」
アルツ君:「悪いか?」
ヤッチ:「悪かあないけどさあ…。」
アルツ君:「それより誰か来るんだろ?遅いな?」
ヤッチ:「あっ、ホントだ。ずいぶん遅いな!?10時回ってるぞ!?」
最初は車が渋滞でもしているのかなと思いました。
アルツ君とくだらないおしゃべりを続けて時間を潰します。
でも、11時になっても先方は姿を現しません。
(つд⊂)エーン
アルツ君:「さっき、お前誰か来るって言ったな!?何時だ?」
ヤッチ:「10時…。」
アルツ君が壁に掛かっている時計を見ます。
アルツ君:「10時っていうことはもうとっくに過ぎてるぞ?おい?」
ヤッチ:「どっかに隠れて、旦那さんが時計を読めるかチェックしてるかもしれないな!?」
アルツ君:「三つ子じゃあるまいし、時計ぐらい読めるわい!!」
廊下の外ではお昼ご飯の準備でしょうか、良い香りが漂ってきます。
気がつけば、11時半を回っています。
(-_-;)
しびれが切れ始めているヤッチでしたが、ここで特養の職員さんが高齢者相談センターの職員さんと司法書士さんらしき人物をアルツ君の居室に連れてきます。
特養職員さん:「大変お待たせしました。お二人をお連れしたので…。」
ヤッチは座っていた椅子から立ち上がります。
アルツ君も腰かけていたベッドからゆっくり立ち上がります。
アルツ君:「どうも、どうも!!」
アルツ君、機嫌が悪いどころか、ニコニコ顔でお出迎えです。
ヤッチはアルツ君が怒り出すことをどっかで期待していましたが、何とも拍子外れな感が有ります。
(-_-;)
司法書士さん:「はじめまして!!司法書士の○○と申します。お父さんにお会いできて大変うれしく思っています!!」
ヤッチとアルツ君の二人に名刺を下さった司法書士さんはなかなかのナイスミドル…。
50代後半でしょうか、メタボ体型ではなく、割とスラッとしています。
パリッとしたスーツを着て気難しそうな印象も有りません。
白手袋をさせれば、かなりの得票数を主婦層から獲得できそうな人です。
(^_^;)
ヤッチは自分がアルツ君の息子で有る事を告げ、アルツ君を司法書士さんに紹介します。
アルツ君:「俺は名刺なんか持っていないよ。必要ないから…。」
司法書士さん:「それはもう大丈夫です。お父さんお元気そうですね?」
アルツ君:「まあね!!頭だけが悪いみたいだけどな!?」
司法書士さん:「お身体が元気なのは何よりですよ~。今日はお父さんに挨拶に来たんですよ!?」
アルツ君:「それはそれはご丁寧に…。」
司法書士さん:「詳しいことは後々お話しさせていただくことにして、今日はお父さんと会えてよかった!!これから長いお付き合いになると思いますがよろしくお願いしますね!!」
司法書士さんが手を出し、アルツ君の両手を握りしめ、握手しています。
やっぱり、この司法書士さん、駐車場に選挙カーを停め、助手席には白手袋とタスキを置いて来ているに違いありません。
( 一一)
そんな妄想とともに、ヤッチは今日自分が何をしにここへ来たのかわからなくなってきています。
(-_-;)
アルツ君が興奮するかもしれないと言っていた姉の言葉はアルツ君のニコニコ顔で木っ端です。
(-_-;)
じゃあ、後で散歩に行けば大義名分はできると言っても、もう、じきにアルツ君は昼飯時になり、ヤッチは退散で、散歩に行く時間は残されていません。
(-_-;)
司法書士さん:「お父さん、また私はこちらにお伺いしますから、是非顔を覚えておいてくださいね?」
無謀とも思える司法書士さんの言葉にアルツ君も愛想をふりまきます。
アルツ君:「ええ、ええ。ちゃんと覚えておきますよ!!」
司法書士さん:「それではまたお伺いしますので、私はこの辺で!!」
司法書士さん、『この辺で選挙カーに戻ります。』だったのでしょうか…。
(^_^;)
次の選挙区を回らなくてはいけないので、お忙しそうです。
(^^ゞ
アルツ君とヤッチは立ったまま、司法書士さんの背中を見送ります。
特養の職員さんも高齢者相談センターの職員さんも会釈しながら、居室を出て行かれました。
司法書士さんが居室にいらした時間は推定で5分弱といったところでしょうかね…。
この程度の挨拶だけなら、ヤッチは多分その場に居なくても済んだような…。
(-_-;)
アルツ君の昼飯タイムは刻々と迫って、もう散歩は無理そうです…。
(-_-;)
静かになった居室でアルツ君がぼそりとつぶやきます…。
「ところで、今日はお前、何しに来たんだ?」
確かに…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
…って
誰が…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
先日、アルツ君の入所している特別養護老人ホームで、姉、成年後見人である司法書士さん、特別養護老人ホームの職員さんとの間で今後についての話し合いが有りました。
当初は、姉と司法書士さんだけが施設(特別養護老人ホーム)をお借りし、面談する予定だったそうですが、その話を聞いた施設側も是非同席させてくれとのこと…。
ヤッチは司法書士さんとはあいさつ程度の会話をして、一応面識がありましたが、姉はというと、まだ会ったことが有りませんでした。
それで、今後の話もしたいしと言うので、特養をお借りして話し合いの席を設けることになったみたいです。
ヤッチも同席しようかと姉に申しましたが、うるさ型のヤッチが来たのでは、まとまる話しもまとまらなくなるとでも思ったのでしょうか、「私が行くから…。」と軽く往なされてしまいました。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
成年後見人である司法書士さんとの初顔合わせで家族側が一番聞きたかったことは、滞納している家賃などを請求された場合の対応です。
収入のないアルツ君に大きな債務が有る事は事実ですが、これを請求された場合に司法書士さんがどう処理するのかを聞きたかったわけです。
結局、答えは簡単だったようです。
司法書士さん曰く。
司法書士さん:「お父様(アルツ君)と私(成年後見人)はイコールですから、何か有った時は私が代わりにそれを引き受けます。おもに金銭面についてだけですが、面倒なことは私に全部来ますからご心配なさらぬように。裁判所にも逐一報告を上げることになっていますから、不正もできないことになっています。」
実際にその場に居なかったヤッチですから、これは姉から聞いた話になりますが、何とも頼もしいじゃないですか…。
『アルツ君とイコール』の関係…。
まさか司法書士さんがリハパン一丁でボタモチを食べながら、『必殺払わない!!』を敢行するとは思えませんが、アルツ君に火の粉が飛んで来ないのは何よりです。
借りていた家の大家さんに大変申し訳ない話ですが…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
先日もアルツ君の施設に面会に行くちょうど中間地点くらいに、旧借家が有るのですが、たまたまそこを通りかかった時に、すでにその借家は無く、さら地になっていました。
建築計画の大きな看板が立っていて、建築主、施行者の名前にも大家さんの名前はありませんでした。
もしかすると、取れない相手からお金を何年もかけて回収してもらちが明かないというので、大家さんが土地を手放したのかもしれませんねえ…。
今後どうなる事やらわかりませんが、いずれにしても金銭面に関しては成年後見人である司法書士さんが面倒をみてくれるというので、それを信じるしかないようです。
そして、アルツ君に対して、ヤッチの虐待が有るとして、これまで高齢者虐待防止法に基づき、高齢者相談センター(地域包括支援センター)がアルツ家に関与していて、アルツ君宛ての郵便物はすべて高齢者相談センターに転送されていましたが、すでにこの郵便物は司法書士さんの手元に届くように手続きが済んでいるそうな…。
今まではアルツ君のことについて何か特別養護老人ホーム側に話をしたいことが有っても、まずは高齢者相談センターにお伺いをたててからでないと話が進まなかったわけですが、今後は直接話をできることになり、一応は高齢者相談センターは手を引くことになりました。
なにもヤクの密売をやっていたわけではないので、『手を引く』と言うのもおかしな表現ですが、今後も他のことでお世話になることもあるかもしれません。
一応、『高齢者虐待』の文字はアルツ家からは一掃された形です。
まあ、正直スッキリしないのはヤッチだけですかねぇ…。
(-_-;)
いっそムショにでも入っていれば、もっとシャバの空気は美味かったかもしれません…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
成年後見人である司法書士さんとの話は他にも細かなことについて姉がいろいろと話をしたようです。
すべてここでというとちょっと無理なので、折に触れてちょこちょこ書かせていただきたいと思います。
施設側(特別養護老人ホーム)とは、この席で入所に関しての契約書を姉が利用者の代理人という形で契約を交わしています。
アルツ君の入所が今年の5月か6月のはじめくらいの話ですから、ずいぶん間が開いてからの契約ということになります。
まったく、推測ですが、これには高齢者相談センターがアルツ家に介入していたという事実が有るので、もしかすると因果関係が有るのかもしれません。
また、『利用者の代理人』といえば、成年後見人かなとも思うのですが、成年後見人が決まった後に姉の名前で契約書を取り交わすというのも不思議な感じがします。
(・ω`・?ハテナ?
契約書のコピーを姉がヤッチにくれました。
その契約書とは別に『個人情報の取得と利用についての同意書』と『意思確認書』というものが有りました。
『個人情報の取得と利用についての同意書』については最近お馴染みのやつで、第三者に個人情報を提供することはありませんが、やむを得ない場合や法律に基づく場合は情報を提供することもありますが、同意してくれますか?というものです。
姉はその場で署名捺印したようです。
もう一つの『意思確認書』については、まだ特別養護老人ホーム側には提出していません。
A4サイズの用紙一枚だけのものですが、内容はというと、以下のようなものです。
[意思確認書]
- 終末期をどこで迎えたいですか?
- 施設で最期を迎えたい
- 自宅に戻り、最期を迎えたい
- 入院を希望する
- 現段階ではわからない
- 終末期の医療として、どのようなものを望みますか?
- 積極的に受けることを希望する(入院対応)
- 看取りケアを希望する(施設対応)
- 現段階ではわからない
- 施設利用者が病院に搬送されるような場合、あるいは、家族に連絡が取れない、またはすぐに駆けつけることができない場合の対応について、急変時(心停止・呼吸停止)の蘇生を希望しますか?
- 延命処置(人工呼吸器装着[挿管]、強心剤、輸血投与等)を希望する
- ※人口呼吸・心臓マッサージ・AEDの使用は延命措置ではないため、必ず行います
- 延命処置は希望しない
- 現段階ではわからない
- 献体等の登録についてお聞かせください。
- 献体等の登録をしている
- 献体
- 骨髄バンク
- アイバンク
- 臓器提供意思カード
- その他( )
- 献体等の登録はしていない
- その他ご希望等があれば、ご記入ください。
【アルツ君の特養の書類を抜粋して引用】
一応、施設側からこの意思確認書についての補足説明の書類も付いていました。
簡単に言ってしまえば、本人(アルツ君)の意思が一番重要になるので、面会を重ねる間に本人の意思の確認をとってくれというものです。
本人の確認が困難な場合は家族で判断し、これを施設側に提出してくれと…。
特に早急に判断し、急いで施設に提出しなくてはならないものではないことも書き添えられています。
また、気が変われば変更も可能のようです。
1の『Q.終末期をどこで迎えたいですか?』の答えの『A.施設で最期を迎えたい』はいわゆる看取り介護、ターミナルケアということになるようです。
御存知のように終末期とは、治療効果が期待できず予測される死への対応が必要となった期間のことです。
亡くなる最後まで施設での介護(本人に苦痛が伴わない状態に限る)を希望することになるわけです。
この看取り介護は、あくまで、医師が看取り介護状態だと判断した時点で行うこととなるようです。
2の『Q.終末期の医療として、どのようなものを望みますか?』に関して『A.積極的に受けることを希望する(入院対応)』は積極的に医療行為を望むという意味です。
『A.看取りケアを希望する(施設対応』はターミナルケアのことで、上記のように医師の判断が必要です。
また、その開始については医師・家族のカンファレンス等が必要になるようです。
3の『延命措置』ですが、最近の救急対応が病院への到着を待たずに延命措置が行われることが主流になっているために、こういった質問が設けられているようです。
つまり、一刻を争うような場合に、ブッ挿すのブッ挿さないの、放置すんの?どうすんの?ってな話です。
4の『献体』というのは、医学、歯学における、解剖学の研究・教育に充てるために、死後の身体を無条件・無報酬で提供する意味らしいです。
まだ、この書類は施設には提出していないと申しましたが、アルツ君にも確認していないし、家族で話し合いの場も設けていません。
何だか難しすぎるというのが印象でしょうかねぇ…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
たとえ認知症でも、年寄りは他人や家族に迷惑はかけたくないと思うだろうし、家族や周囲は少しでも長生きしてほしいと思うのは至極当然なことのようにも思えます。
本人の意思と家族の意思では噛みあわないこともあるのではないのでしょうかねぇ…。
アルツ君にこんな話をどういう雰囲気で話したらよいんでしょうかねぇ…。
ターミナルケアなんて説明したところで、『駅のホームに布団を敷くのか?』とか言われそうだし、『延命措置』なんて言ったところで『ボタモチ食べりゃ元気になるぞ』ぐらいなことを言いそうです。
皆さんはどうお考えになられますかねぇ???
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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昨日の深夜(1月17日→1月18日)のことですが、前記事『短期記憶障害…』の後半部分が消えてしまいました。
記事URL:https://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-379.html
せっかく、このブログにいらしていただいたのに、肝心な結末がわからず、さぞかしもどかしい想いをさせてしまったのではないでしょうか…。
(-_-;)
記事を最後までご覧になれなかった方には深くお詫びしたいと思います。
大変申し訳ありませんでした。
m(__)m
記事の後半部分が消えてしまったのは、ヤッチが記事中に脱字を見つけ、それを修正し、再度更新した直後に起きたようです。
脱字の部分は加筆され、まともな文章に戻ったのですが、記事を読み返して後半部分までくると…。
(;´・∀・)エッ?
なんと、後半部分が消えてしまっているじゃありませんか…。
(-_-;)
一字を修正するために何百字を損したことになるのか…。
(-_-;)
なぜ、こうなったかは不明のままですが、やはり普段からきちんとバックアップしておかないとダメですね…。
(-_-;)
はいっ?
今回は?
バックアップのことですか?
取っているわけ無いじゃないですか~。
(^^ゞ
先ほど(1月18日午前11時頃)、前にどのような記事を書いたか記憶をたよりに必死に思い出しながら、加筆させていただきました。
(-_-;)
記憶をたよりにと言ってもねぇ…。
保存してあった文章をコピペするならともかくも、全く同じ文章をもう一度書けというのは無理なわけで…。
すでに結末までご覧になっていた方は『前に書いていたものと違うじゃんっ!!』と厳しい突っ込みは入れないようお願いします。
ナンデャネェ━Σ(`Д´ノ)ノ━ン
記事が消える前は、何か、もそっと、たくさん文章を書いていたような気がするんですけど…。
(-_-;)
うん~。
やはり、記事の標題通り、ヤッチも『短期記憶障害』?
いえいえ、健忘症の類で勘弁していただけるとありがたいです…。
m(__)m
今日はアルツ君の成年後見人さんがアルツ君の施設に面会に来るそうです。
特にアポを取っているわけではありませんが、『午後から』とだけ姉から聞いています。
ヤッチも後見人さんにお会いできるかわかりませんが、施設に足を運ぼうと思っています。
先日の大晦日、アルツ君が救急搬送されたときに病院に診察代を姉が支払っていましたが、その立て替えたお金を後見人さんが持ってくるという話です。
時間が合い、ヤッチが後見人さんにお会いできれば、そのお金を後見人さんから預かり、姉にそれを渡せば、立替金を精算できることになります。
後見人さんとタイミングよくお会いでき、記事に出来るようなことがあれば、またこのブログで記事にさせていただきたいと思います。
(^_^)/
記事消失の件、
重ね重ねお詫び申し上げます。
m(__)m
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
昨日アルツ君のところに面会に行ってきました。
この日はアルツ君、『定位置』ではなく、居室のベッドのところに腰かけ、漢字のお勉強中です。
面会のたびにヤッチが持って行っている『読めそうで読めない漢字』です。
アルツ君、漢字に興味があるというより、自分が読めた漢字を他の入所者さんに自慢することに生きがいを燃やしているようです。
でも、不思議とキノコさんやヤッチの存在は忘れてしまうのに、漢字に関しては、ある程度までは、おぼえているのですから、大したもんです。
過去にアップしたものを含めて、読めそうで読めない漢字を再度アップしておきましょうかね!?
過去にアップしたものはファイル名を変えてありますが、中身は同じです。
ご自身でも是非やってみてくださいね。
ヤッチ:「おっ?お勉強中かい?」
アルツ君:「まあね!!」
ヤッチ:「ずいぶんと熱心にやってるから、頭の中は漢字だらけでしょ?」
アルツ君:「そうでもないぞ!?今日は頭の中に浮かんでくるのは、食い物ばかりだ。」
ヤッチ:「『今日は』じゃなくて、いつもだろ?」
アルツ君:「うるさい!!失礼な。」
ヤッチ:「どうせ、そんなこったろうと思って、今日はいいもの、持って来たよ。」
アルツ君:「んっ?ボタモチか?」
ヤッチ:「どうしても、そこからは縁が切れないんだね?脳ミソはあんこで、できてるんじゃないのか?」
アルツ君:「かもな!?そのかわり、つぶあんだぞ!?」
ヤッチ:「つぶあんとこしあんだったら、どっちが頭がいいのかね?」
アルツ君:「そりゃあ、つぶあんに決まってるだろう~。」
ヤッチ:「その根拠たるをきかせて欲しいものだねぇ…???」
アルツ君:「つぶあんの方が美味い!!」
ヤッチ:「全然、理屈が合わないじゃないかよ!!まあ、いいや。今日はボタモチじゃないよ。イチゴだよ。」
近所のスーパーマーケットでイチゴを安くゲットしたので、アルツ君にもお裾分けです。
アルツ君:「かー!!イチゴ!?お前の畑で獲れたのか?」
ヤッチ:「あの~、畑を持つほど、お金持ちじゃないんですけど…。」
アルツ君:「まあ、いいや。それにしても美味そうだな~。こんなちょっとじゃなく、畑ごと持ってくればよかったのに。」
ヤッチ:「だから、畑は持ってないって!!」
アルツ君:「盗んできたのか?」
ヤッチ:「盗みもしないって!!」
アルツ君:「どらどら、食ってやろう!!おーい!!そこの赤いの!!今、俺の口に放り込んでやるからな!!」
アルツ君がイチゴを一粒手に取って、口の中に放り込みます。
ヤッチ:「どう?」
アルツ君:「甘い!!」
ヤッチ:「辛かったら、怖いもんな?」
アルツ君がもう一粒口の中に放り込んだところで、居室のドアをノックする音が聴こえます。
特養の生活相談員さんとアルツ君の成年後見人である司法書士さんです。
成年後見人さんは、毎月、月の中ごろと月末に定期的にアルツ君の面会にいらしています。
生活相談員さん:「すいません。○○先生(成年後見人さんのこと)がいらしたので、お連れしました。」
ヤッチ:「どうも、いつもお世話になっています。どうぞお掛け下さい。」
そう言って、ヤッチは居室に有った椅子を差し出します。
生活相談員さんは、すぐに事務所に戻って行ってしまいました。
後見人さん:「あっ、すいません。お食事中か何かではなかったのですか?」
ヤッチ:「いえいえ、ちょっと家からイチゴを持って来たので、父に食べてもらっていたところです。」
後見人さん:「すいません、月末にお伺いしようと思ったのですが、野暮用が入って伺えなかったものですから…。お父様、お元気にしてらっしゃいましたか?」
アルツ君:「元気元気!!元気すぎて困ってるよ~。どっこも悪くないんだから、困っちゃうよ~。」
たしか、元気な人は特養には入れなかったような…。
(-_-;)
後見人さん:「それはそれは、何よりです。顔色も良さそうですね?」
アルツ君:「まあね!!この間もあんまり俺が元気なのをみて、ここの人が『おじさん、いくつなの?』って言うから、考えたら、俺、もう83なんだよね~。」
ウソウソ!!85だろがっ!!
後見人さん:「そうですよね。失礼ですが、年齢の割にお若く見えますものね?」
アルツ君:「まあ、それほどでもないよ!!」
木に登るのは結構だが、後で降りられなくなるタイプ…。
(-_-;)
後見人さん:「じゃあ、食事も美味しく召し上がるんですね?お父様は、好き嫌いとかは無いんですか?」
アルツ君:「そうだね~。たいていの物は食っちゃうね~。ゴキブリ以外なら何でも食っちゃうよ!!」
後見人さん、ちょっと苦笑…。
後見人さん:「それはすごい!!特に甘い物が好きとか、辛いものが好きとかは?」
アルツ君:「まあ、どちらかというと甘い物だね。」
どちらかというより、甘い物オンリーだろがっ!!
後見人さん:「イチゴを食べていらっしゃったようですが、イチゴが好物だとか?」
アルツ君:「いえいえ、これはコイツ(ヤッチのこと)がたまたま持って来たから食ってやってたんです。」
後見人さん:「そうでしたか…。実は僕も甘い物が大好きなんですよ。」
アルツ君:「私と一緒だね~。」
後見人さん:「特に甘い物だと、お父様はどんなものがお好きなんですか?」
アルツ君:「甘い物なら、何だっていいけど、強いて言うなら、『ボタモチ』かね~。」
出た出た!!!強いてあげなくても、ボタモチだと思われます。
(-_-;)
後見人さん:「そうですか、いえ、実は僕もボタモチとかお萩が大好きなんですよ!!」
アルツ君:「へえ、こりゃまた、奇遇だねえ~。」
後見人さん:「特に、こしあんより、ちょっとゴツゴツしたつぶあん…。」
アルツ君:「へえ、じゃあ、俺と一緒だ!!」
後見人さん:「あ、お父様もそうなんですか?どうも人間が古いせいか…、失礼。どうも昔ながらのものが好きなんですよ~。」
アルツ君:「うん、うん、わかりますよ。だいたい私くらいの年代は、ボタモチと言ったらつぶあんだよ~。」
後見人さんはアルツ君よりはるかにお若いと思われるが…。
(-_-;)
後見人さん:「じゃあ、大判焼きとか今川焼といった類のものは?」
アルツ君:「あーあ、あれも嫌いじゃないね!!」
後見人さん:「最近じゃ、よくあれにチーズが入っていたり、カスタードが入っていたりするじゃないですか!?僕はやっぱり、つぶあんが王道の気がするんですよ。」
アルツ君:「まあ、そうだね。つぶあん以外は邪道だね。」
他のものは食ったことが無いだろがっ!!
後見人さん:「あ、やっぱり、お父様もそうですか?でも何と言ってもつぶあんのボタモチは美味しいですよね?」
アルツ君、すでに口元からダレヨが垂れかかっています。
まぃぅ―( ´)艸(` )―♪
アルツ君:「そうだね、ボタモチさえありゃ、私なんか他の物はいらないね~。」
後見人さん:「そうでしたか~。そうしたら、今度はお父様に、ボタモチをお持ちしますよ。」
アルツ君:「それはそれは…。待ってます!!」
ちっとは遠慮しろいっ!!
後見人さん:「ところでここ(特養)はそう言った和菓子を持ち込むのは大丈夫なんですか?」
後見人さんはヤッチの方に向き直ります。
ヤッチ:「はい、ナマモノの場合、残した時は持ち帰るように言われていますが、特に父の場合、食事制限があるわけではないので、ほどほどの量なら構わないと思いますよ。」
アルツ君:「お前ね、俺がボタモチ持って来られて、残すと思うか?」
ヤッチ:「思いませんっ!!」
後見人さん:「そうですか?僕はまた、こういったところは、外部から飲食物を持ち込むのは禁止なのかと思っていました。知らないこととはいえ、失礼しました。」
ヤッチ:「いえいえ、あまりお気づかいなさらず、手ぶらでいらしてください。」
アルツ君、不満そう…。
(-_-;)
後見人さん:「いえいえ、今度お伺いするときは、たくさんは無理なご様子ですが、美味しいボタモチをお持ちしますよ。」
アルツ君、後見人さんを見据えてうなずいています。
フムム(゚ω(゚ω`(゚ω`,,)フムム
後見人さん:「それでは、私はこのくらいで…。また月の中ほどで、こちらにお伺いしますよ。お父さん、その時は…。」
アルツ君:「よろしく、たのんますね!!」
後見人さんは、そうおっしゃってアルツ君の居室を後にされました。
居室に居るのはアルツ君とヤッチの二人だけ…。
しばらくアルツ君、後見人さんが出て行った居室のドアの方を見つめていましたが、ふと我に返ってヤッチに話しかけてきます。
アルツ君:「ずいぶんと、いい人だな!?誰なんだ?」
アルツ君
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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