こんばんは。
アルツ君の息子ヤッチです。
記事を書くなら、ご覧いただく方のお役に立てるものをと思い、模索してきましたが、それらしいものも見つからず、前回の記事から一か月以上経過してしまいました。
今回の記事もその延長線上ですが、アルツ君の最近の様子を記したいと思います。
アルツ君の様子ですが、相変わらず食事摂取量は増えません。
ここ一か月で出された食事を完食した日は一度もありません。
平均すると4割~5割の食事摂取量といったところでしょうか。
水分摂取の方も三度の食事に含まれる食事の水分を除いて、経口摂取で一日に400cc~500ccというのが常態化しつつあります。
体重も去年(2014年)の7月時点で60kg近く有りましたが、今年の6月の初め時点で44.6kgです。
個人差があると思いますが、アルツ君の場合太ももの筋肉の衰えが顕著です。
アルツ君の太ももに手を回すと、太ももというより腕を握ってるんじゃないかという感覚さえおぼえます。
歩いてもらう前にまず立てるかどうかが今後の課題です。
食事摂取について話を戻しますが、どうやらアルツ君、まったく食欲がないというわけではないというのが最近分かってきました。
食事介助をしていると、ヤッチの介助が悪いのか、どうしても食事の途中でむせてしまいます。
出される食事はとろみのついたミキサー食ですが、それでもむせてしまいます。
食事形態に問題があるんじゃなくて、食事を飲み込むときに、自分のつば(唾液)で誤嚥してしまうようです。
でも、アルツ君本人は自分の唾液で誤嚥しているとは思わないようです。
アルツ君:「また、悪い奴が来やがった。チクショー!」
『悪い奴』の正体は自分の唾液なんですが、そうは考えてもらえないようです。
ヤッチ:「『チクショー』って、もっとでかい声で言ってみん?」
アルツ君:「うるさい!」
たちまち機嫌が悪くなってしまいます。
咳をするように促しますが、我々が普通にできる咳も、アルツ君にとっては相当体力を消耗するのでしょう、ちょっと咳をして気管に入ってしまったものがうまく出てこないと、呼吸を浅くして固まってしまいます。
目を見開いたまま、じっと一点を見つめ、フリーズです。
こうなってしまうと、ヤッチがタッピングで胸や背中を叩いても、『悪い奴』は出てきません。
返ってこの行為によって、アルツ君の機嫌を損ね、あるいは食べたものや唾液をアルツ君の体内で散らしてしまっているのではないかと思うような場面もあって、見守るしかないような時も…。
良いことなのか、悪いことなのかはわかりませんが、咳をしないでじっとしていることが、アルツ君なりの防御方法のようです。
ヤッチ:「旦那さん、息をするのも難しいか?ゆっくり息をしようぜ?」
アルツ君:「もう、食べない方がいいんだって…。」
アルツ君がかぼそい声で返します。
もうそれ以上食べさせることはできません。
アルツ君が咳をして、うまく『悪い奴』が出てくれば、食事を再開できるのですが、経験上、むせた直後はそうやすやすと『悪い奴』は出てきません。
たいていは、むせによって体力を消耗したせいで、この後アルツ君は眠ってしまいます。
30分程度待てば起きることが多いのですが、起きてくれなければ、食事は終了です。
また、運よく睡眠による体力の回復とその後の咳によって、『悪い奴』が体外に出てくれれば、その日の食事量は増えますが、なかなかうまくいきませんね…。
ヤッチ:「『悪い奴』はいなくなったか?」
アルツ君:「寝ちゃう…。」
それまでも眠っていたんですがね…。
ベッドのリクライニングを倒さずに、その日の食事介助は終了です。
ものを噛むときの唾液に『とろみ』がついて出てくれば、誤嚥も少しは減ると思うのですが、そんな都合のよい薬も無いようです。
最近はアルツ君が大声で笑ったりすれば、『悪い奴』も居なくなるのではないかと思い、食事の時、アルツ君に『古典落語』のCDを聴いてもらっています。
アルツ君のお気に入りは『転失気(てんしき)』という噺です。
『転失気』という言葉の意味を知らない寺の和尚が、知ったかぶりをすることがきっかっけで、とんちんかんなやり取りが展開する落語です。
アルツ君にこの落語を聞かせると大笑いです。
落語を理解する能力もまだ残っているようですね~。
でも、この落語を食事時にアルツ君に聞かせると、ある問題が…。
そう…。
アルツ君、落語に聞き入ってしまい、口を開けてくれません。
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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キーワード検索 : 食事摂取 水分摂取 唾液 誤嚥 食事介助 転失気 落語
FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア)
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