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こんにちは。
アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
記事にしようか迷ったのですが、近況報告をかねてあえて自分の顔面神経麻痺について書きたいと思います。
そもそもの発症は5月のゴールデンウィーク明けくらいだった思います。
歯を磨こうとするとどうも口が上手く開かない…。
何とか磨き終わり、水を口に含み、ゆすごうとすると、今度は口から水がこぼれて落ちてしまう…。
そんなことがきっかけで、耳鼻科に診察を受けに行くと、顔面神経麻痺だという事が判明し、近くの大学病院を紹介されます。
大学病院で診察を受けると、ベッドが空き次第入院するように促されます。
ベッドにすぐ空きができて、即入院くらいの勢いです。
入院翌日からプレドニンというステロイド点滴の治療が始まります。
入院中、毎日プレドニンを点滴で入れていくのですが、その量は徐々に逓減されて行き、最初の量の確か半分くらいの量で終了となります。
結局、入院は12日間。
退院するころには、元の顔に戻るだろうと楽観的な考えでいましたが、残念ながら、顔面神経麻痺は入院前とさほど変わらず…。
(つд⊂)エーン
現在もその大学病院で週1回リハビリを継続中です。
発症から2ヶ月を経過したことになります。
一般的には2ヶ月くらいすると変化が出て来るそうなのですが、状態はというと、今も顔の左半分は動かないままです。
ただ、全く症状が改善されていないというのではなく、当初有った舌の味覚障害はなくなっています。
以前は麻痺側のおでこもシワが寄らず、動きが有りませんでしたが、まゆを上にあげ、おでこにシワを寄せようとすると、ほんのわずかですがまゆ山の上の辺りが動くようになりました。
しかし、意識してそこだけを動かそうとしても、やはり動かすことはできず、他の筋肉に引っ張られてまゆ山あたりが動くのかなぁという感は否めません。

自撮りのヤッチのおでこ
上の画像は別に片側だけ力を入れてシワを寄せているわけではなくて、自分では必死に左右両方おでこにシワを寄せようとしています。
わかりにくいかもしれませんが、まゆ毛の位置がずれて、麻痺側が下がったままです。(向かって右が麻痺側)
でも、おかしな話です。
麻痺の無い健常側はおでこにシワが寄ります。
麻痺側にはシワは寄りません。
シワを寄せようとしなくても健常側はすでにシワは寄っているのですが、力を入れるとこのシワが一層深くなり、麻痺側は力を入れない状態でもシワはなく、のっぺりしています。
もし女性だったら、このまま麻痺が治らない方がシワができなくていいんじゃないかと思うような状態ですが、やはりバランスに欠けます。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
治ってくるとシワが増えていくというのも本当に面白いものですねえ…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
顔面神経麻痺ではない人にこんな話をしてもつまらないと思いますが、顔の各部分のリハビリの方法をヤッチのリハビリをして下さっているST(言語聴覚士)さんの受け売りで解説したいと思います。
余談ですが、リハビリは理学療法(PT=physical therapy)、作業療法(OT=occupational therapy)、言語聴覚療法(ST=speech therapy)に大別されます。
そのうち顔面神経麻痺は言語聴覚士(ST=speech therapist)さんの仕事なんですねえ~。
そうそう、言い忘れましたが、リハビリというと身体に負荷をかけて、何か重いものでも持ち上げるような印象が有りますが、顔面神経麻痺のリハビリは主にマッサージが中心で、おもたいオモリを顔で持ち上げるといった荒業はしません。
前述のように麻痺側のおでこにシワが寄らないヤッチですので、おでこのマッサージは欠かせません。
麻痺側のおでこをまゆの生え際から3本の指で円を描くようにマッサージします。(図①)
あまり、グリグリと力を込めてやるのではなく、皮膚の張りなどを確かめながらソフトにやるのがコツのようです。
また、必ず鏡で自分の顔を見ながらやるのも大事な事のようです。
STさん曰く、麻痺のない健常側の表情を見て、麻痺側が元に戻った時の状態をイメージしながらやるのがとても大事なんだとか…。
次にあごのマッサージ。(図②)
あごというより顔の輪郭と言った方が良いかもしれませんね。
やはり3本の指を使って顔の輪郭に沿って、あごの下から耳たぶに向かってマッサージしていきます。
どの3本の指を使うかはお好みで…(笑)
顔面神経麻痺のマッサージですが、何だか小顔効果も有りそうなマッサージです。
そんな話を姉にしたら、いろいろなグッズを持って来てくれました。
せっかく持って来てくれたのに文句を言うのは忍びないのですが、やはり人間の指に勝るものは有りません。
(^^ゞ
結局ほとんど使っていません。
(^^ゞ
続けてこめかみのマッサージです。(図③)
さすがにこめかみに照準を合わすと3本の指でははみ出てしまうので…。
麻痺側を1本の指でこめかみを転がすようにマッサージします。
ちなみにヤッチはこの時薬指を使います。
何でだって?
特に理由は有りません。
まだまだマッサージは序盤戦です。
今度はまゆのマッサージです(図④)
麻痺側のまゆを3本の指で円を描くように眉間に向かってマッサージします。
ヤッチの場合、退院したての頃はこの辺がこわばっていたので、暇さえあればここをマッサージしていました。
今では、気がつくとこの辺をいじくるようになり、ちょっと癖がついてしまっているようにも思えます。
今度はまぶたのマッサージです。(図⑤)
今まで指の動きは円を描くようにでしたが、まぶたはグルグルとはやらずにまぶたを1本の指で撫でるように往復マッサージです。
目の下も同様にお往復マッサージです。
ヤッチの場合、自力でまぶたを閉じられないので、ここはいつも時間をかけてやっています。
なんせ、片目だけ閉じようとしても当然閉じられませんが、両目を閉じても麻痺側の目は白目をむいてしまっているようです。
顔を洗うときなども、いつも通りの顔の洗い方ができません。
両手に水をためて顔をうずめると、手のひらに眼球の感触が伝わってきます。
つまり目を水の中でも閉じていないわけです。
しかも手のひらで眼球を触っても目を閉じられないので、角膜を傷つけてしまう恐れも出てきます。
寝る時も片目が開いてしまうわけですから、片手で押さえて寝るわけにもいかず、角膜保護用のテープを貼って寝ています。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、『メパッチ』という商品です。
これ、実は入院中に看護師さんが貼ってくれて、実に使い勝手良かったので、自身でもネットで購入して利用しています。
色(ブルーorピンク)の帯が付いた部分には糊が付いておらず、この部分を上にして、直接まぶたに貼りつけます。(剥がす時に糊が付いていないと剥がしやすくなるため!?)
最初は入院中にシャワーを浴びる時にシャンプーが目に入ってしまうので、シャワー前に看護師さんが貼ってくれたものです。
糊がそんなにきつくないので、剥がす時に痛みがなく、また、まつげやまゆ毛が抜けません。
メパッチを貼っていれば、目が強制的に閉じられた状態を保てるので、ドライアイになって、目が痛くならなくて済みます。
いつしか、看護師さんに就寝前にも貼り換えてもらい、就寝時にもこれを貼って寝るようになってしまいました。
自宅でも使ってみたかったので、主治医に処方してくれないかと頼んだのですが、なぜか処方はしておらず、自分で購入してくれとの事…。
何だかケチくさいなと思いつつも、ようやくネットで購入できるところを探し当てました。
こやつMサイズとLサイズが有るようです。
まだメパッチのLサイズは試したことは有りませんが、片目を覆うにはMサイズで十分の大きさなのでMサイズを利用しています。
通常であれば、貼るのなんて簡単なのですが、目を閉じた状態で貼らなくてはなりません。
でも、麻痺側の目を閉じるには、片目だけを閉じることができないので、麻痺していない目の方も閉じなくてはならないのです
つまり、両目を閉じないと貼れないわけです。
そうなると、目を開けている間にある程度の見当をつけて、手探り状態で貼らなくてはならないので、結構これが大変です。
。・゚・(ノД`)・゚・。
毎日貼っては、剥がしたりの繰り返しなので、だいぶ貼るのも上手くなってきましたが、それでも時折失敗して、無駄にしてしまうことも…。
最近になってメパッチにメパッチ クリア(ブルーの帯)というのとメパッチ クリア SG(ピンクの帯)というのが有る事を知りました。
SGの方が値段がよいので、ちょっと購入をためらっていましたが、やっぱり値段だけのことは有ります。
値段の高いSGの方がごわつかないし、剥がす時に非常に楽です。
少々話が横道にそれてしまいましたが、話をマッサージに戻します。
お次は鼻の脇。(図⑥)
麻痺側の鼻の脇をこれも1本指で下から上へ眉間の辺りまでグリグリします。
ヤッチの場合、鼻骨の出っ張ったところ辺りに少し痛みが有る事が多く、痛みが取れるまで念入りにマッサージしています。
頬については3本指で行いますが、上、中、下と3つに分けて行います。(図⑦)
上はこめかみに向かって。
中は耳の穴に向かって。
下は耳たぶに向かってマッサージします。
最後は唇の上下のマッサージです。
3本の指で唇の上下を交互に、円を描きながらマッサージします。
以上がヤッチがリハビリを受けているSTさんから教えてもらった自主トレのメニューですが、マッサージ以外にも鏡を見ながら表情を作る練習をしたりします。
鏡相手に自分自身とにらめっこです。
また、一定期間経過すると、麻痺している部位の筋肉が固縮してくることが有るようです。
個人差があると思いますが、発症から2ヶ月を経過したヤッチにも頬骨の下あたりがやや硬くなってきている箇所が有ります。
痛みが出る箇所も少し出て来ています。
痛んでいる箇所をマッサージしていると、その部分の痛みは取れるのですが、近くの別の個所に痛みが出たりするときが有ります。
この辺の事をSTさんに聞いたところ、あまり心配しないでも良いとの事です。
元々痛い箇所より広い範囲に筋肉の張りが有って、たまたま痛い箇所をマッサージした結果、その張りの有る別の部分が痛み出すので、逆にこれはマッサージの効果が出ていると考えて良いのだそうです。
マッサージの強さですが、まぶたと口の周りは多少強めでも構わないそうですが、まぶたと口の周りは他の神経を傷つけてしまうこともあるので、ソフトにやった方が良いそうです。
そう言えば、今までまぶたのマッサージというより、グリグリと強めにマッサージして、眼球のマッサージをしていたかもしれません。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
いずれにせよ、一足飛びには治らない顔面神経麻痺のようですが、諦めずにリハビリと自主トレを続けたいと思います。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
顔面神経麻痺のリハビリは、回復していく過程で、たとえば、口を開けると、目が閉じてしまうなどの病的共同運動と呼ばれるいわゆる後遺症が出る場合が少なくありません。
私自身も実際に今なおこの後遺症が残ったままです。
これは神経が繋がっていく過程で、混線し、誤って繋がってしまうことによって起こるものです。
後遺症は他にも色々とあるようです。
リハビリについてですが、たとえば足を骨折した場合などは、骨折箇所周囲の弱った筋肉をできるだけ多く運動させて元の状態に戻すリハビリが行われます。
しかし顔面神経麻のリハビリは、がむしゃらに顔の表情筋を動かすのではなく、後々上記のような神経の混線が起こらないようする意味合いもかねていますから、STさんとよく相談しながら、慎重に進めていった方が良いように思われます。
リハビリを現在されている方、これからリハビリをしようとする方、焦らずがんばってくださいね。
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
すっかり更新もせず、日にちばかりが経ってしまいました。
m(__)m
友人からはブログランキングの順位が駄々滑りだけどどうなってるんですか?との連絡を受け、書かないわけにはいかなくなってしまいました。
実は、御存知のように、ヤッチは今年の5月に顔面神経麻痺で入院しています。
退院後もリハビリを続け、これまで順調とは言えないかもしれませんが、まあゆるりとした右肩上がり回復してきました。
ところが、ここ最近になって、ちょっと待ったの状態に…。
(つд⊂)エーン
顔をそのものは左右の非対称も見た目にはわからない程度までになり、黙っていれば、顔面神経麻痺だったとはわからないまでに改善しました。
ところが2週間くらい前になるのでしょうか…。
自分の顔の異変に気づきます。
鼻を膨らませようとすると、今まで麻痺していて動かなかった患側の下のまぶたが連動して動いてしまいます。
(;゚д゚)ェ. . .
もちろん、開いたままだった眼もすでに閉じることができるようになって、ゆっくりしたウィンクくらいはできるようにまでなっています。
でも鼻の穴を大きくしたり、小さくしたりすると、その動きに合わせて下のまぶたがヒクヒクと動いてしまいます。
(´・(00)・`)
最初は毎朝マーキングするための散歩をするわけでもないし、そうそう鼻をヒクヒクさせることもないしと気に留めていませんでした。
でも、やっぱり人間気にしないようすればするほど気になります。
(-_-;)
ついつい鼻を動かし、確認したりして、だんだん煩わしい感じにまでなってきます…。
確認をしたりしなければよかったのかもしれませんが、そういえば、麻痺が回復してきているのにご飯のおかずを食べにくいのは何でだろうとテツandトモが復活します。
(*゚Д゚) アレ?
食事の時に自分の食べているときの顔を鏡に映します。
口を開ける時に患側の目が閉じそうになっているじゃないですか!?
…って誰に言ってるのかわかりませんが、おかずを口に放り込むときに、片目(麻痺していた方の眼)がまるで直接太陽の光を見ているかのように渋い目つきになっちまっています…。
(^_-)
まあ、この表情にグッとくる女子もいるかもとおバカな妄想を抱きつつも顔半分がまぶしい時の表情です。
こうなってくると、もう気にしないわけにはいきません。
(^_-)
パソコン用のメガネの売れ行きが好調だという話も聞くくらいですから、パソコンのモニターを長時間眺めるのはあまりよろしくないのではとさすがのヤッチも気づくわけです。
そういうわけで、しばらくパソコンを開くのを止めていました…。
自分勝手な解釈をさせてもらえば、ネット依存からの脱却です。
(´・ε・`)エー
先週のリハビリの時にはリハビリの先生に症状を伝えました。
先生:「回復の過程で、もしかすると本来結びつかない神経同士が結びついてしまっているのかもしれませんねぇ…。」
ヤッチ:「はぁ…。」
先生:「リハビリを続けるうちに治ってくる場合もありますが、治らない場合もあるので、『必ず治ります』とは断言できませんねぇ~。」
何とも厳しいお言葉です…。
(つд⊂)エーン
リハビリの先生の診察の後にSTさんのリハビリが有ります。
ヤッチ:「自主トレで口笛を吹くときの格好をやってたんですけど、どうにもこれをやると左目(麻痺側)の眼がまぶしい顔になっちゃうんですけど…。」
STさん:「簡単に言ってしまうと、神経が混乱を起こしていると言った状況でしょうかね。しばらく自主トレで口やまぶたを動かすのはやめて、マッサージだけにとどめて、ご自宅でも顔を動かす運動は中止にしましょう。」
そうSTさんは先週のリハビリの時におっしゃって、今日まで家では自主トレは中断し、マッサージを自分でするだけにしていました。
今日は耳鼻科の主治医の診察の日でした。
同じことを耳鼻科の先生に申し上げます。
主治医:「前にもお話ししたかもしれませんが、これは『共同運動』と言って、普通は口を動かすと、目は閉じたり開いたりするということは有りませんが、口を動かす筋肉への信号が間違って目を動かす筋肉を動かす方に行ってしまうことが有るんですよ…。」
共同運動???
主治医は話したとおっしゃったのですが、ヤッチがいい加減に聞いていたのか初耳です…。
(-_-;)
共同作業だか共同運動だかよくわかりませんが、ケーキ入刀もしたことの無いヤッチにはイマイチよくわかりません。
(-_-;)
ヤッチ:「で、その『共同運動』というのは、リハビリして行くうちに治ってくるもんなんですかね?」
主治医:「ちょっと待ってくださいね。」
主治医はヤッチに出す薬の処方日数を計算しているらしく、パソコンをにらんで暦日数を確認しています。
主治医:「失礼しました。来年の2月27日に診察の予約を取っておきますので、お薬は91日分出しておきます。ご質問の件ですが、まだ経過を診ているところなので何とも言えませんね。ただ、リハビリで100パーセント元に戻るというのはこういった麻痺が出る病気には難しいということをご承知ください。頬をプッと膨らますだけで完全に目を閉じてしまう方も中にはいらっしゃいます。」
イエスかノーかで答えが欲しかったのですが、失礼ではありますが、お医者さんらしいご返答…。
(-_-;)
まだ、マシな方だという風にしか正直聞こえませんでした。
(-_-;)
この後、顔面神経麻痺の評価法である柳原法というやつで採点してもらいましたが、ヤッチの評価は40点満点中28点という結果でした。
入院当初が確か6点だったと思うので、合格点の域に入るのでしょうか…。
減点部分は、おでこのシワの寄り方に力がない、鼻を膨らませた時に左右が非対称、頬をプッと膨らませた時に息が漏れてしまうことらしいです。
診察を終え、調剤薬局で薬を待っているときに、退院したときSTさんがおっしゃって意味が今頃になってわかってきました。
STさん:「自主トレはやっていただいて構わないのですが、やり過ぎに注意してくださいね。」
もちろん、忠実にやり過ぎないようにやってきたつもりですが、なるものなるということでしょうか…。
まあ、なっちまったものはなんとかしなきゃいけないので、時間をかけて治していくしかなさそうですね…。
(^_^)/
そうそう…。
顔から下は健康そのものなので、アルツ君のところへは時折面会に行っていますよ。
(^_^)/
無理のない程度に記事も更新をさせていただきますね。
(^_^)/
最近どうして更新しないんだと心配して下さった方もいらっしゃるかもしれません。
ありがとうございます。
m(__)m
生きていますので大丈夫ですよん!!
(^^ゞ
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こんばんは。
アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
今年も残すところ、あと一日、来年は、あと365日もあります。
(^^ゞ
顔面神経麻痺による共同運動のため、一時、『待った』がかかっていたヤッチの自主トレ(自宅で顔の表情筋を動かすトレーニング)ですが、先週受けた病院でのリハビリから再開することになりました。
[関連記事:顔面神経麻痺後の共同運動とは…]
前回の記事でも書かせていただいたように、今まで麻痺して上手く動かせなかったまぶたですが、口を開けると、その片側のまぶただけ、自分の意識とは裏腹に閉じそうになってしまいます。
(^o-)
普通に口を開けただけでは、まぶたは閉じそうにはなりませんが、口を丸め込むような形をしたときだけ、この連鎖が起こります。
(^o-)
どう表現したらよいのでしょう…。
リップクリームを唇に塗った後、リップクリームを全体になじませるために、唇をモグモグとやったりしますよね!?
あの唇を口の中に引き込むような仕草をしたときに、片目が閉じそうになってしまいます。
やってみるとおわかりになると思いますが、舌舐めずりをする時にも若干唇を丸め込む形になるので、片目は閉じそうになります。
ドレッシングのたくさん付いた千切りキャベツをストレスなく、大口を開けて食べられることが、ヤッチの最重要課題です。
(^^ゞ
あと、欠伸(あくび)をする時がヤバい…。
(^^ゞ
不用意に欠伸をすると、自分の中では、まるで福笑いでもやっているかの表情に…。
痛みが伴うわけではありませんが、どちらかというと、こういった表情を作る時は目が見開く方向になるわけで、その逆の動きをする片側のまぶたに、脳がイヤイヤを言って、かなりの不快感になります。
(-_-;)
画面を見ながら、今、唇を動かしましたね?
今、唇を動かされた方は、多分ヤッチの脳ミソと同じ構造で、もしかしたら、資生堂あたりからCMのオファーがあるかもしれません。
(-_-;)
唇ってそんなに動いているものではないように感じていましたが、この共同運動とやらで、かなり細かな動きをしていることが、よくわかりました。
リハビリの先生の診察では、本来動くはずではない部分の筋肉の動きを止めることはできるそうです。
ボトックス注射なるものです。
何だか聞いたことの有るような、無いような…。
でも、美容整形外科で顔の小じわを取るのに使われるのは、確かこれでしたよね?
先生によれば、顔の表情筋の動きを検査して、顔の何か所かにこのボトックス(毒素)を注射して、動きをストップさせるんだとか…。
そんな毒素を注射して、お腹を壊したりしないかと聞いたら、『大丈夫』と答えられました。
壊すから大丈夫なのか、壊さないから大丈夫なのかを追求する勇気はありませんでした。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
でも、こやつ先生によれば、1回注射を打つのに5万円程度かかるそうな…。
保険適用で3割負担としても、1万5千円です。
(-_-;)
それに、このボトックス注射ですが、個人差はあるものの、3ヶ月から半年程度しか効果が持続しないそうな…。
(-_-;)
と、いうことは顔の小じわ取りも永久ではないということになるのでしょうか…。
(。・´_`・。)エ-
まあ、ヤッチの場合、小じわを取るわけではないし、半年経つ間に、共同運動が治り、次回打つ必要はなくなるかもしれません。
でも、やっぱり博打ですよねぇ…。
だいたい、せっかく動かせるようになった筋肉をまた麻痺させるのですから、振り出しに戻る可能性だってあります。
それで、ボトックス注射はもう少しリハビリを続けて、どうしても回復の見込みがないとなったら、改めてお願いしようかの結論に…。
いつもヤッチを担当して下さっているST(言語聴覚士)さんもどちらかというと、ヤッチの考えの賛成のようです。
STさん:「今まで『抑制』をかけて、なるべく共同運動が出ないようにしてもらっていましたが、今日はちょっと別の角度でトレーニングしてみますか?」
ヤッチ:「というと…。」
STさん:「人間は歩くときに手を振って歩きますよね?」
ヤッチ:「まあ、勝手に動いてますよね。」
STさん:「でも、この手を振るという動作ですが、手を振らないで歩けと言えば、歩くこともできますよね?」
この時、自然とCOWOWの『あたりまえ体操』が音声付きで脳に流れたのはヤッチだけでしょうか!?
ヤッチ:「小っちゃい頃は、運動会の時に、よく手の振りと足の振りが同じになったりしたよね!?」
STさん:「そういうこともありましたねぇ…。で、『手を振らない』で歩くという動作は、脳がこれを手に伝えているからできるわけで、命令しているからできるんです。」
ヤッチ:「まあ、そうですね…。」
STさん:「で、100パーセント、元に戻るかはやってみないとわからないですけど、これに似たようなことをやってみようと思うんですよ?」
ヤッチ:「ふん~。」
STさん:「意識していないにもかかわらず、動いてしまうまぶたの動きを、意識を持ってもらいながら、遮断するというのをやってみたいんです。」
ヤッチ:「具体的には?」
STさん:「顔の筋肉を動かす神経は脳から耳の後ろを通って、耳の下あたりで、大きく分けて3つくらいに分かれています。まぶたを動かす神経と口を動かす神経の大元は一緒ですが、分岐しているところからは一緒ではなくなっているわけなので、理論的には、口を動かす時に、このまぶたを動かす神経を遮断してやればいいわけです。まず、その分岐していると思われる箇所を軽く左手で押さえてください。」
ヤッチの麻痺していた側は左なので左手で押さえます。
ヤッチ:「俺に念力をかけろと…?」
STさん:「そうです。そうです。」
ヤッチ:「で、強さは?」
STさん:「まぶたが動かないようにするという役目もかねているので、ほんの少しだけ抑えるような感じで…。」
アカンべーをしたときに、まぶたが裏返らない程度の軽いテンションで耳の下(やや頬寄り)を抑えます。
STさん:「その姿勢で、ゆっくりまぶたが動いてしまうという口をやってみてください。」
ヤッチは用意されたテーブルに両肘を載せ、対面にある壁を見据えながら、ゆっくり口を開きます。
STさん:「今、ピクピクってなってしまいましたね?」
ヤッチ:「下まぶたの中で金魚を飼ってるからね。」
STさん:「では、その金魚がピクピク動く寸前のところで、口の動きを止めてください。」
ヤッチはもう一度ゆっくり口を開きます。
でも、ほんの少しだけのつもりですが、ちょっと唇を丸めようとするだけで、まぶたの下がピクピクと動いてしまいます。
STさん:「やっぱり、動いてしまいますね…。」
ヤッチ:「この金魚、相当元気がいいからなぁ…。」
STさん:「今度はまぶたがピクピクしても良いですから、さらにゆっくりやってみてください。」
STさんがヤッチの顔を真剣な面持ちで観察しているのが視界に入ります。
(一_一)
ヤッチ:「やっぱり、金魚の奴、動くね!?」
STさん:「その金魚のいる場所はどの辺ですか?」
ヤッチ:「ちょうど、下のまぶた、目の真ん中からの延長上かなぁ…。」
STさん:「ピクピク、その下のまぶたが動くときはどんな感じですか?」
ヤッチ:「ピクピクはピクピクだからなぁ…。ピクピクなる寸前にまぶたの下あたりに柱が立つような感じかな!?1.5センチくらいかな!?」
STさん:「○○様(ヤッチのこと)は柱が立つとおっしゃっていますが、柱が立つ前に、ちょうどピクピクが目頭から始まっていますよ?目頭がピクピクなる感覚は無いですか?」
ヤッチ:「いや、気づかないなぁ…。いきなり、まぶたの下に折った爪楊枝を地面を下にして、入れられた感じかなぁ…。」
STさん:「ホントに瞬間なので、お気づきになられないかもしれませんが、ピクピクなるのは目頭の方から始まって、大きくピクピクとなる時に『柱が立つ』とお感じになるのかもしれませんね?」
ヤッチ:「えっ。じゃあ、金魚は目頭の方に居るっていうこと?」
STさん:「たぶん…。では、今添えている左手を離して、今度は指先で軽く目頭を抑えてください。」
ヤッチは涙の放出口のちょうどコロコロしたあたりを今度は右手の中指で抑えます。
ヤッチ:「出目金の目玉があるけど、大丈夫?」
STさん:「それは誰にでもあるので大丈夫です。」
ヤッチ:「ここは金魚が5、6匹は居るね?ピクピク凄いよ。」
STさん:「そこはまぶたの合わせ目なので、まばたきすれば、誰でもピクピクしますよ~。」
『付き合ってられねぇ~』という感じでしょうか?
STさん、ちょっと早口…。
(-_-;)
STさん:「そこをさっきと同じような強さで押さえて、唇をゆっくり動かしてみてください?」
ヤッチはゆっくりとリップクリームをなじませます。
すると、どうでしょう…???
(お前が言わなきゃわかるわけはないっ!!)
耳の下あたりに手をあてていた時に比べてどうでしょう…???
(知るかっ!!)
ピクピクと金魚は泳いでしまいますが、さっきに比べると金魚が飛び込み台からジャンプするのが遅いです。
ヤッチ:「さっきに比べると、目頭を抑えて唇を丸めた方がピクピクなるのが遅くなりますね!?」
STさん:「抑えるポイントは人によってまちまちで、たまたま○○様の場合は目頭だったのかもしれません。まだピクピクなるなり始めのポイントが目頭だったので、そこを抑えるとピクピクなりにくくなるのかもしれませんねぇ…。」
ヤッチ:「震源地はここっていうこと?」
STさん:「もしかすると、まぶたの下だと思っていたところが目頭だったのかもしれませんね!?」
ヤッチ:「なるほど…。」
徐々に唇を丸めて行くと、ピクピクとなる共同運動は出てしまいますが、なり始めるのは耳の下を抑えていた時よりもはるかに遅くなります。
STさん:「だいたい、どの程度でピクピクなるかという感覚はつかめたと思いますので、今度はそのピクピク寸前のところで止めて、その唇の形を維持してください。」
ヤッチ、不器用なので、なかなか最初はピクピクなるポイントが掴めません。
(-_-;)
STさん:「ピクピクなってしまったら、リラックスしてもう一度最初からやり直してください。休みながらゆっくりで結構ですので…。」
STさんがおっしゃるように、このトレーニング、ものすごい疲れます。
(-_-;)
猫が顔を洗う時はこんな気持ちなんでしょうか?
何回かやるうちに、ほんのわずかですが、口を丸めこんで、まぶたがピクピクしたり、目が閉じそうにならないようになってきました。
正直、恐る恐るリップクリームの味を確かめている程度でしょうか…。
ヤッチ:「自分の顔なのにこんなところを抑えると、ピクピクならないとは感動もんですよ~。わかんないもんだなぁ…。自分じゃまぶたの下って決め込んでたもんなぁ…。今、全身に鳥肌が立ってるよ~。これは共同運動じゃないですよね?」
STさん:「たぶん違うと思います。人によって、理由はよくわかりませんが、そうやって(顔のどこかを)抑えることによって、共同運動も抑制される方もいらっしゃるようです。残念ながら抑えられない方もいらっしゃいますが…。」
ヤッチ:「じゃあ、全然違う場所のたとえば、顔じゃないところを抑えて、ピクピクならない場合もあるっていうことですかね?」
STさん:「顔以外のところは正直わかりませんが、全く可能性が無いということにはならないと思います。」
ヤッチ:「いや~。それにしても今日は大収穫だな~。大きな水槽、買わないと…。」
STさん:「今はすぐにピクピクなってしまいますが、トレーニングを重ねていくうちに、少しずつピクピクなるのが改善されて、最終的には唇を動かしてもまったくピクピクならないようになるかもしれません。」
ヤッチ:「なるほど~。」
STさん:「ただ、これもあまり無理してやらないでくださいね。徐々に可動域(?)を増やしていかないと、また変な運動が出てしまうこともあり得ますから。あと、自主トレするときは、目なので手をよく洗ってくださいね。」
とまあ、ちょっと明るい兆しが見えてきました。
まだ、このトレーニングは始まったばかりなので、上手く行くかどうかはわかりませんが…。
少し、来年は期待が持てるかな?
今年はこれが最後の更新となりそうです。
皆さんも良いお年をお迎えください!!
来年は、あと365日ありますから…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
もうブログは更新しないんじゃないかと思っていました?
いえいえ、しぶとく細々更新しまっせ~。
(●`w´●)ニァ・・
アルツ君のことを記事にしようと思いましたが、どうも『下の話』ばかり続いてしまっていて、もし今回も記事にしようとすると、やはりそっち系の話になってしまうので、今回はスルーということで…。
(^^ゞ
あやつ、ヤッチの顔を見ると、必ずやらかすパブロフの犬に、完全に成り下がりました。
(-_-;)
でもまあ、ブログの記事をアルツ君本人が見ないということを前提に書いているからよいものの、もしこの前提が無かったら、相当な名誉棄損だし、全く本人の尊厳無視の記事ですね。
(^^ゞ
おそらく、相当激怒する話になるのでは!?
なので、今日はヤッチの顔面神経麻痺のリハビリについての記事ということで…。
(。・´_`・。)エ-
顔面神経麻痺になんか、そうそうなるような病気ではないので、ちとつまらない記事かもしれませんが、しばしお付き合いのほどを…。
さて、今週の火曜日に顔面神経麻痺のリハビリに行ってきました。
病院でのリハビリは、今年の3月いっぱいで終了になってしまいます。
あともう一回、来週同じ曜日にリハビリに行くと卒業ということになります。
自分の中ではまだ完治していないし、同じ病院での耳鼻科の診察は5月にも予約が入っています。
したがって、『治癒』、もしくは『症状固定』には至っていないと思われるので、もう少しリハビリを受けたいのですが、病院の方針みたいなので、どうにもならないみたいですね…。
(-_-;)
ヤッチの顔面神経麻痺の程度ですが、あいかわらず、左の口元あたりが上手く動きません。
腹話術のお人形だと、口元からあごにかけてラインが入っていると思いますが、自分の口元にもラインを引いてやりたいような、そんな感覚です。
この病院では、STさん(言語聴覚士さん)からリハビリを受ける前に、必ずリハビリの先生の診察を受けますが、このことをリハビリの先生に申し上げました。
リハビリの先生:「いかがですか?」
ヤッチ:「先週はリハがお休みだったので、普段よりは間が空いていたと思いますが、2週間前に比べて、実感できるような改善が無いような気がします。」
リハビリの先生:「そうですか…。何回か申し上げていますが、この病気は目に見えて、しかも劇的改善するということは稀ですからね…。まったくということはありませんが、少しずつ回復して、気がつくと『あれ?動くようになってる!?』というような…、なだらかに回復するのが特徴ですからね…。」
ヤッチ:「相変わらず、への字口が麻痺していた方だけ上手くできないし、無理に口を動かすと、例の共同運動とやらが出て、連動して左目だけ閉じようとしてしまいます。」
リハビリの先生がヤッチに、『目をつぶってみてください』、『イーッと言ってみてください』とかいろいろな表情するようにおっしゃいます。
リハビリの先生:「普通にしていると、もう『この人は顔面神経麻痺だ』なんて思われないレベルまで回復していますけどね…。顔の動きも筋力の低下がある箇所があるものの、麻痺が残っているところはないと思います。」
ヤッチ:「では、口元が上手く動かないところも、麻痺しているというわけではないのでしょうか?」
リハビリの先生:「麻痺は残っていないと思いますよ。ご自分では気づかれないだけで、動きそのものは出ていますから…。」
ヤッチ:「口を丸めたりすると、まぶたが閉じそうになってしまう共同運動も筋力がアップすれば、改善される可能性も有るのでしょうか?」
リハビリの先生:「これについては、正直難しいですね…。口元を動かすにしてもそこだけの筋肉を使って動かしているわけではなく、顔の中のいろいろ筋肉を使っています。筋力が弱っているところを補おうとして、本来使わない筋肉を動かすことで、まぶたが閉じてしまうのなら、弱った筋力を高めることで改善される場合も有ります。ただ神経の混線だとこの指令は脳から出ているわけで…。本来動いちゃいけないまぶたへの指令を遮断してやらないといけないわけで…。」
ヤッチ:「治すには例のボトックスですかね…?」
リハビリの先生:「まあ、これも対症療法的な意味合いが強いですからね。これを打ったら、永遠に共同運動が出ないというわけではないですからね…。個人差はありますが、半年したらまたボトックスを打たないと効果は持続しませんからね…。失礼な言い方かもしれませんが、あとは(共同運動に)『なれていく』しかないかもしれません…。引き続き、根気よく、リハを継続してください。」
どうやら、食事をする時に、片側だけまぶしそうする生活とは、おさらばできない気配ですね…。
(-_-;)
まあ、仲良くしていかなきゃ、いけないということでしょうかね~。
(-_-;)
どこぞの定食屋で、ドッグイートしている奴がいたら、ヤッチではないかと声をかけてみてください。
たぶん、『違う』と言われます。
リハビリの先生の診察が終わり、今度はSTさんによるリハビリの時間です。
STさん:「さっき、リハの先生のカルテを見させてもらいました。あまり改善が無かったということで…?」
ヤッチ:「そうですね~。相変わらず、ものを食べる時に食べづらいかなあ…!?特に、お皿に残った小さなおかずを拾って、最後にキレイキレイするじゃないですか?あれを唇でくわえて、口の中に持って行く動作が辛いですねえ…。」
STさん:「薬を飲むときはどうですか?」
ヤッチ:「錠剤を唇でくわえて、コップのお水を取りに行く間にまぶたがピクピクしてしまうので、最近はチョクで口に放り込んで、『咥える』という動作をしないようにしています。咥えてしまうと、懸垂を30回くらいやらされている気分になります。」
STさん:「耳の中でガサゴソ音がするとおっしゃっていましたが、それはいかがですか?」
ヤッチ:「それは、この間の耳鼻科の診察の時に耳鼻科の先生にも申し上げましたが、軽くスルーされてしまいました。」
STさん:「は…。」
ヤッチ:「耳鼻科の先生にそれを申し上げたら、『鼓膜を診てみましょう』とおっしゃって、耳の中を覗き込んでおられましたが、『鼓膜には異常はないですねえ。』と、それで終わってしまいました。結局、なんでかはわからずじまい…。」
STさん:「なるほど…。」
ヤッチ:「どんな音かというと、他人の運転で、ドライブに出かけて、高速道路で寝入ってしまったとき、誰かが自動車の窓ガラスを少しだけ開けたりすることが有りますよね!?あの時に入って来る風切り音みたいな音とよく似ていて、空気は入って来ませんが、安眠妨害の音です。」
STさん:「なるほど、わかりやすい…。」
STさんは、このあと、顔面神経と耳との関係を細かく説明してくださいました。
おっしゃりたかったのは、顔面神経と耳の間にも接点があるということ…。
ヤッチ:「なるほど…。じゃあ、俺の場合は口を動かすと、半クラッチの状態になるのかもしれないですね!?クラッチがすり減りゃ治るかなあ…??それにしても耳鼻科の先生の評価は厳しいですね?もう少し良い点をくれると思ったのに、26点かなんかですよ!?その前の診察とそうたいして変わらないじゃないかっていう話ですよ…。」
STさん、苦笑い…。
STさん:「厳しいことを申し上げるようですが、顔面神経麻痺と言っても、麻痺ですからねえ。一旦は組織が破壊されているわけですから、これを100%元通りに戻すということは難しいことなのかもしれません…。客観的にみて、こちらで改善されていると思っても、ご本人が治っていないとおっしゃれば、100%ではないわけですから、どこでもって、100%とするのかが難しいです…。」
ヤッチ:「なるほど…。」
STさん:「前にも申し上げたと思いますが、耳鼻科の先生はどうしても評価が厳しくなってしまいますからねぇ…。リハビリの時間と違って、耳鼻科の先生の診察は何カ月かに一回で、頻繁に顔の動きを見ているわけではないですからね。突然、診察にやってきた患者の顔を見て、部分的なところだけをピックアップして評価して行きますからねえ…。」
ヤッチ:「なるほど…。」
STさん:「耳鼻科の先生は柳原法という40点満点中、何点とれるかの方法を使いますが、これはどちらかというと、顔の動きをいくつかの部位に分けて、評価する方法なので、場合によっては厳しい採点になるかもしれませんね~。」
ヤッチ:「なるほど…。」
STさん:「リハビリ科の方では『○○○○○○○法』という評価の方法も採用しているのですが、これは、顔の動きを全体的に、総合的に評価する方法で、△△様(ヤッチのこと)場合は、確か3週間前くらいから、ⅠとかⅡが付いていると思います。」
この『○○○○○○○法』という言葉、ヤッチには『バームクーヘン法』にしか聴こえなかったのですが、記事にするからには、きちんと聞いておけばよかった…。
(-_-;)
ちょいと、後になって調べてみました。
『○○○○○○○法』は『House-brackmann法』です。
なんだか、今度は映画のタイトルのように聴こえて来てしまいます。
(-_-;)
ちなみに先にヤッチの頭の中に登場したのは松田優作で、サングラスのスーツ姿の男は後からでした。
なんで、バームクーヘン法なんてインプットしたのかなあ…。
(*゚Д゚) アレ?
もしかすると、ヤッチの聞き違えで、STさんのおっしゃっていた評価法と違うのかもしれませんが、顔面神経麻痺の評価法には柳原法と違う評価法もあるようです。
- 柳原法
- 顔面の運動の主要なものをいくつかの部位に分け,それぞれの動きを個別に点数として評価し,それらを合計することで麻痺全体の評価を行う。
- House-brackmann法
- 顔面全体の運動の障害程度を全体的な印象として総括的にとらえて評価する方法。
- 安静時非対称(普通にしているときの顔の歪み)
- 額のシワ寄せ(まゆ毛を上げる)
- 軽い閉目(目を軽く閉じる)
- 強い閉目(目を強く閉じる)
- 片目つむり(片目を閉じる)
- 鼻翼を動かす(鼻の穴を膨らませる)
- 頬を膨らませる(頬に息を入れる)
- イーと歯をみせる
- 口笛を吹く(ウーと言う)
- 口をへの字に曲げる
※各項目について、できれば4点、部分的に出来れば2点、できなければ0点の計40点満点
- GradeⅠ 正常
- GradeⅡ 軽度麻痺~注意してみないとわからない
- GradeⅢ 中程度麻痺~明らかな麻痺だが左右差は著明ではない
- GradeⅣ やや高度麻痺~明らかな麻痺で左右差も著明
- GradeⅤ 高度麻痺~わずかな動きを認める程度
- GradeⅥ 完全麻痺~動きが全く見られない
ヤッチ:「そのなんたら法でいくと、けっこう良い評価なんですね?と、すると後はこの衰えた顔の筋肉を朝練で筋トレして行くしかないっていうことですかねえ?」
STさん:「そういうことになりますかね…。」
ヤッチ:「口を開ける時に、今まではまぶたが閉じそうにならないようにするために、閉じそうになるところで寸止めしたり、手でまぶたの下あたりを抑えながらトレーニングしていましたが、弱った筋肉を強化するにはこの共同運動とやらは無視して、ちょっと過激にトレーニングした方がいいのかなあ?」
STさんはこれについて、丁寧に、そして細かく説明してくださいました。
ヤッチの質問がちょいと野暮だったようです。
(-_-;)
結局のところ、STさんがおっしゃりたかったのは、共同運動というのが出て、それが100%元に戻せないのなら、共同運動が出たとしても、筋トレで低下した筋肉を強化するか、それとも共同運動が出ないような生活をして、それと上手に付き合っていくかは本人の選択でしかないということだったみたいです。
(-_-;)
ヤッチ:「なんか必殺技みたいなもんは無いですかね?唇の力が強くなれば、への字口が上手くできそうな気がするんですけど…。」
STさん:「そうですね…。頬を膨らませるトレーニングはどうでしょうかね?両方の頬に空気を入れるのではなくて、片方ずつ空気を入れるというのは?」
ヤッチ:「片方ですか?」
STさん:「はい、まず、どちらか一方の頬に空気を入れて、頬を膨らませます。で、当然全体的に唇に力が入っていないと、息が漏れてしまいますが、膨らませている頬と反対側の唇にも力が入っているのがわかりますか?」
ヤッチはSTさんがおっしゃった通りに片方の頬を右と左と交互にやってみます。
油断すると、麻痺していた側の頬を膨らませると、ブーッと息が漏れ出します。
授業中の静かな教室で、これをやったら、隣に座っている美佐子ちゃんの顔がタコのように真っ赤になること請け合いです。
Boo!!p(`ε´q)Boo!!
ヤッチ:「なるほどね!?」
STさん:「息を入れていない逆側の唇にも力が相当入っていないと漏れ出しますよね!?左側の頬を膨らませる時は、右側の唇の方に、より強い力が入っているのがわかると思います。」
ヤッチ:「あッ?ほんとだ!!膨らませる方と反対側だ!?」
STさん:「どちらか一方の頬を膨らませるときは、右なら左側の口元に意識を集中して、左側の口元の形や感覚をおぼえてから反対側の頬を膨らませるトレーニングをやってみてはいかがでしょう?」
ヤッチ:「口を丸め込むトレーニングよりもこっちの方がストレスが無い感じがしますね!?」
STさん:「さらに片側だけの頬に空気をためるのと、両頬を膨らませるときで、唇の力の入り方も違うのがお分かりになります?」
ヤッチは今度は両方の頬を膨らませてみます。
ヤッチ:「ほんとだ!!片側ずつやる方が辛いね?」
STさん:「両頬を膨らませる時は、上唇と下唇全体を使って空気が漏れないようにしますが、片側だけ膨らませる時はたしか、反対側の唇の多分、下唇の方がより力が必要になるんじゃないかなぁ?」
ヤッチ:「なるほどね~。唇って結構すごい奴なんですね?」
片側の頬に空気を入れるのと、両方いっぺんに力を入れるのとでは、唇の動きや左右で力の入り方が違うのに気付くと思います。
Boo!!p(`ε´q)Boo!!
STさん:「片側の頬に空気を入れて、自分が維持できる秒数だけ保って、交互に何セットかずつトレーニングなさってはいかがでしょうかね?」
ヤッチ:「これはやってみる価値が有りそうですね?口を丸め込むのよりずっとやり易いし、飽きずに続けられそうです。ありがとうございます。」
病院の先生やSTさん、その他たくさんの方に支えられて、回復が遅いとはいえ、ここまで来ることができました。
去年5月の入院当初は目を閉じることができなかったことを思い出すと、今では意識しなくてもまばたきができるんですもんね!?
それにしても、唇って、普通に動かせると、全く力が入ったり、ゆるんだりしていることを意識しませんが、こんなにも重要なところだったとは…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
病気になってみないとわかりませんね。
でも、これがもしお尻の穴だったらと思うとブーッとします。
Boo!!p(`ε´q)Boo!!
そして、この記事を読みながら、画面の前で口をモゴモゴやっていた方!!
周囲に人はいませんか?
ホントに大丈夫ですかねえ…???
(●`w´●)ニァ・・
ブログランキングの方もベスト10外に漏れ出しているようです。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
更新をさぼっていましたが、アルツ君は風邪もひかずに元気に特養で過ごしています。
時折、昔手術をした腕の古傷が寒さで痛むことがあるようですが、それ以外は特に変わり無しと言ったところでしょうか。
2億4000万のアルツ君ファンには大変恐縮ですが、今日は私ヤッチの顔面神経麻痺の話題です。
m(__)m
検索サイトから、顔面神経麻痺の事でこのブログにいらっしゃる方が大変多いので、少しでもお役に立てるようにと、ヤッチの備忘録を兼ねて今日はこの話題を中心に書かせていただきたいと思います。
さて、ヤッチが顔面神経麻痺で入院したのが、2012年の5月。
退院後は、入院していた大学病院で、リハビリを一年間。
リハビリを続けている間にほとんど麻痺も無くなり、顔の非対称も解消されて行きました。
しかしながら、口を丸め込む仕草をすると、麻痺していた側の左まぶたが、自分の意志とは関係なく閉じてしまうという後遺症が残ってしまいました。
いわゆる顔面神経麻痺後の病的共同運動というやつです。
一年間のリハビリ後は、おでこの脂肪腫やほおにできた脂漏性角化症を除去する小手術などを受けて、今日に至っています。(顔面神経麻痺とは直接関係ありません。)
今年(2014年)の5月になれば、発症から2年が経過ということになります。
ここまでは、何度もブログに訪問下さっている方には聞き飽きている話だと思いますが、先日、この除去手術のその後の経過を診てもらうため、形成外科を受診してきました。
先日と言っても、先月1月20日の話なんですけどね…。
(^^ゞ
おでこの脂肪腫と頬の脂漏性角化症の除去手術が去年(2013年)の8月なのに、ずいぶん診察まで間が空いていると思われるかもしれませんが、実は、去年の11月にも、左のこめかみ辺りにも脂漏性角化症が大きくなっているのが見つかって、小手術を受けていたんです。
ちょいと切って、縫い合わせるだけの手術で、たいしたことでは無いと思ったので、ブログの中でチラッとお話しをしましたが、記事として大々的に取り上げていませんでした。
m(__)m
で、その間、何回か傷口の治り具合を診てもらうために、大学病院のM子先生の診察を受けていました。
M子先生は形成外科の先生なので、脂肪腫の除去手術などは、おそらくお手の物なんでしょうが、ヤッチは別件で、この顔面神経麻痺後の共同運動が何とかならないか相談していました。
そして、今年(2014年)になって、この大学病院の本院に専門の先生がいらっしゃるということで、M子先生に紹介状を書いてもらうことになっていました。
これも以前にも書いたことですが、ボツリヌス療法を受けるための紹介状です。
ボツリヌス療法というのは、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンを注射して、緊張している筋肉を麻痺させ、筋肉の緊張によって起こる眼瞼痙攣(がんけんけいれん)や片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)の症状を改善する治療方法です。
ボトックス®注射を打つという表現の方がピンときますかね。
顔のシワ取りのためにこのボトックス®注射を打つなんていうことが、美容整形外科の広告や女性週刊誌にもよく出ているんではないでしょうか。
顔のシワ取りについては、美容的な意味合いが強いので、ボトックス®注射は健康保険の保険適用にはならないようですが、ヤッチのような顔面神経麻痺後の病的共同運動のような場合は健康保険の適用範囲になるようです。
ボツリヌス菌は、御存知のように、食中毒の原因菌の一つであまりにも有名な細菌です。
そして、ボツリヌス菌はボツリヌス毒素という強力な神経毒を放つため、生物兵器に利用されたりするちょっとおっかない菌でもあります。
後々わかったことですが、ボツリヌス療法に使われるボトックス®はボツリヌス毒素を精製して作られた製剤です。
ボトックス®注射を打ったからといって、ボツリヌス菌が体内に入るわけではないようです。
食中毒を起こして体内でボツリヌス菌が繁殖することも無いようです。
そう聞いても正直まだ怖いですが…。
(^_^;)
またボトックス®というのは、登録商標で、アメリカのアラガンインコーポレーテッド(米国アラガン社)が開発し、日本でこの登録商標の使用が許可されているのは、アラガン・ジャパン株式会社(アラガン社)とグラクソ・スミスクライン株式会社(グラクソ社)のみだそうです。
ボトックスの文字の後に登録商標マークの『R』を付していますが、ブラウザによっては、正常に表示されていない場合があります。その際は置き換えてご覧ください。
余談になりますが、顔のシワ取りに使用されるのは、正確にはボトックス®ではなく、ボトックスビスタ®という製品で、日本では現在アラガン社のみが販売しているようです。
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)というのは、目の周りの筋肉が痙攣して、目が開けにくくなったり、まばたきが上手くできなくなる病気。
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の発症の原因は、脳の運動を制御するシステムが機能障害を起こすことによって生じると考えられていますが、どうやらなぜ発症するかは完全には解明されていないようです。
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の初期症状としては、まぶたが不快に感じたり、目がチカチカする、まばたきが多くなるなどがあるようです。
症状が進行すると、まぶたが頻繁に痙攣したり、自分の意思で目を開けていられなくなることもあるような…。
ヤッチも朝起きると、頻繁ではないのですが、片目だけ自分の意志で開けられない時があって、ちょっと焦る事が有ります。
手でこじ開けていますが…。
また、ギュッと目を閉じた後に目を開けると、片目だけピクピク動くことがあるようです。
自分では確認できないのでわかりませんが…。
片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)というのは、顔の片側が自分の意志とは関係なく、ピクピクと痙攣したり引きつったりする病気です。
片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)の初期症状としては片目の周囲が軽くピクピクと痙攣する程度ですが、次第にこの範囲が広がるようです。
症状が進行すると、顔が引きつってゆがんだりします。
片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)の原因は血管が脳内から分岐した顔面神経を圧迫することによって起こるといわれていますが、ヤッチのような顔面神経麻痺の後遺症も否定できないのではないでしょうか。
なんだか紛らわしいですが、顔面神経麻痺の場合は、神経が麻痺している状態なので、片側顔面痙攣のように発症中は痙攣するようなことはないんじゃないでしょうかね…。
後述しますが、ヤッチの顔面神経麻痺後の後遺症である病的共同運動も眼瞼痙攣や片側顔面痙攣と類似の症状なので、ボツリヌス療法が有効なそうで、どちらかというと、『片側顔面痙攣』として処理されるようです。
すいません…。
文章を書くのが下手くそなので、もう画面を閉じたくなりましたよね?
勝手に閉じてしまった場合は『画面痙攣』かもしれません。
ここからは、会話形式で話しを進めましょう。
1月20日のM子先生の診察日からです。
M子先生:「どうなさいますか?」
ヤッチ:「ボトックス®のことですか?」
M子先生:「はい。脂肪腫や脂漏性角化症については、傷口の方も順調にふさがっているので、私の方の治療はこれで終了なんですが…???」
ヤッチとしては、きれいなM子先生なので、まだ365回は通院したい気持ち…。
(-_-;)
ヤッチ:「先生に(ボトックス®の)面倒をみてもらうわけにはいかないんですかね?」
M子先生:「ごめんなさい、私の方はこちらは専門ではないんですよ~。」
ヤッチ:「そうなんですか…。」
M子先生:「お茶の水にあるここの病院の本院にボトックス®専門の先生がいらっしゃるので、紹介状を書いて差し上げますけど…?」
ヤッチ:「治療を受けようか受けまいか、色々考えたんですけど、一度その専門の先生に診察していただいてから、ボトックス®をやるかどうかを考えるという選択肢も有りですよね?」
M子先生:「もちろん、診察が先で、それからでないと治療は受けられませんから。」
ヤッチ:「そしたら、紹介状を書いていただこうかな!?」
M子先生:「ただ…。」
ヤッチ:「なにか?」
M子先生:「ただ、その先生の診察は木曜日の午後からなんですけど、ものすごく混んでるんですよ~。」
ヤッチ:「どこの病院でも同じですからね…。」
M子先生:「その先生のお名前はH先生と言うんですけど、その先生、いつも夜の10時ぐらいまで診察していらっしゃるんですよ~。初診で行かれるので、多分予約の患者さん優先になると思います。どのくらいお待たせするかわかりませんよ?」
ヤッチ:「まあ、待つのは慣れていますから、終電覚悟でお伺いしたいと思います。」
M子先生:「それでは、紹介状を書かせていただきますので、診察室の外でお待ちください。」
…ということで、M子先生に紹介状を書いてもらい、2月6日に本院へ行ってきました。
お茶の水にある大学病院と言ったら、数えるほどしかありません。
画像をご覧いただけば、ヤッチがどこの病院に行ったかバレバレの話ですが、午後の診察受付は午前11時30分からと事前の電話で聞いていたので、この時間に合わせて総合受付に行ってきました。
顔面神経麻痺で分院に入院する前に、こちらの本院で検査を受けていたので、診察券を持っています。
受付はスムーズに済みました。
総合受付を済ませ、今度は3階にある形成外科の外来受付です。
問診票を書くように言われます。
う~ん…。
PCや携帯だと『麻痺』って簡単に書けますけど、手書きだとなかなか出てきませんね…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
なんとか書き終えて、受付の女性職員さんのところへ持って行きます。
受付女性:「先生の診察は午後1時からになります。1時になったら、形成外科の診察室前でお掛けになって、お待ちください。」
時刻はちょうど正午ごろ…。
診察時間が始まるまでには間があります。
ヤッチは昼食を済ませます。
適当に時間を潰し、1時ごろに形成外科の診察室前に設けてある長椅子に腰かけます。
どこの病院もそうだと思いますが、診察室付近にその日担当する医師の氏名がリスト表示されています。
診察室のドアに医師の氏名のプラカードが貼られていたりもします。
ヤッチはこの日の担当の医師の氏名を確認します。
この日、二人の医師の外来診察があるようです。
どうやら、紹介してもらったH先生の他にもう一人外来診察があるようです。
ん?
なんだよ、なんだよ~。
もう一人は、M子先生じゃないですか~。
H先生とM子先生が本日の診察日のようです。
『M子先生も野暮だな~。紹介状なんて無くて、口頭で済むじゃん!!』と心の中でつぶやきます。
保険請求の関係もあるので、紹介状を書くのはやむを得ない話と言えばやむを得ない話ですが…。
大きな大学病院ですから、本院と分院の両方の診察を担当するなんて、当たり前の話と言えば、当たり前ですし…。
(^_^;)
しかも、モニターに診察の待ちの人数が表示されていましたが、M子先生の方がH先生より待ち人数が多い…。
『何だよ、何だよ、M子先生、人気者じゃん!!』とまたしても心の中で…。
ヤッチは待っている間、M子先生の待ち人数がH先生より常に上回るよう応援して時間を過ごします。
(^_^;)
いつものようにくだらない妄想を張り巡らせていると、ヤッチの名前が呼ばれます。
ヤッチは診察室の中に入ります。
M子先生の話しで、担当して下さるのは男性のH先生とお伺いしていましたが、座っていらしたのは、女性の先生。
仮称A先生にしましょうか。
A先生:「荷物をそこにあるカゴにお入れいただいて、こちらにおかけください。」
ヤッチは言われた通り、バックをカゴに入れ、A先生の横に設けてある丸椅子に腰かけます。
ヤッチ:「はじめまして。よろしくお願いします。」
A先生:「こちらこそ。診察なんですが、H先生が後から参ります。その前に、私の方でいろいろとお伺いをして、問診をさせていただきます。問診の後にH先生から今後についてのお話があると思います。」
ヤッチ:「わかりました。よろしくお願いします。」
A先生:「まず、問診票を拝見させていただきましたが、特に気になる事というのは…?」
ヤッチ:「やはり、口を丸め込むと片目が閉じてしまうことですかね。なれてきていると言ってしまえば、それまでですが、やはり気にならないわけではないので、ストレスになりますかね~。」
A先生:「それは、御存知かと思いますが、麻痺してた神経が徐々に回復していく過程で、本来動かなくてもよい神経に誤って繋がった事が原因なんですね。簡単に申し上げると混線して神経が繋がってしまったということになります。」
ヤッチ:「その非行少年を更生させることはできないかと、今日はお伺いしたんですけど…?」
A先生:「他に気になっているというか、お気づきの症状はございますか?」
ヤッチ:「口を丸め込むときもそうなんですが、左側の表情筋を動かすと耳の中で風切り音のような音が聴こえます。」
A先生:「風切り音?」
ヤッチ:「実際に耳の中に風が入って来るわけではないんですが、高速道路を自動車で走っているときに、いきなり誰かが窓を開けた時のような音です。ただ、生活音があるような所では気にならないんですが、静かな部屋などで食事をしていると、ものを噛むたびに不快な音がします。リハビリの時にSTさんから、もしかしたら、アブミ骨耳鳴りではないかと言われたことがあります。」
A先生:「他には?」
ヤッチ:「うつむいて文字を書いたりしていると、左目の目玉が落ちそうになる感覚におそわれます。長時間、物書きはできないですね…。」
A先生:「なるほど…。」
ヤッチ:「それと関係するのかどうかわかりませんが、朝起きた時に、時々自力で左目を開けられない時があります。」
A先生:「顔がこわばったりしますか?」
ヤッチ:「今の冬の時期はどうしてもこわばります。時々顔をかきむしりたくなります。」
A先生:「それは朝が多いですか、夜が多いですか?」
ヤッチ:「圧倒的に朝です。朝起きた時は、顔半分が溶けてしまっているような感覚です。」
A先生:「口を開けた時に片目だけ涙が出たりということは?」
ヤッチ:「食事中にたまにウルウルすることはありますが、気になるほどポロポロしたりはしないですね。」
A先生:「それではお顔を実際に見させていただきますね?」
ヤッチ:「はい。」
A先生:「まゆを上げておでこにシワを寄せて下さい。」
ヤッチはおでこにシワを寄せます。
A先生:「これは、まず問題なくできますね?」
ヤッチ:「そうですね。」
A先生:「目を軽く閉じてください。」
ヤッチは目を閉じます。
A先生:「ギュッと目を閉じてください。」
ヤッチはギュッと目を閉じます。
A先生:「目を開けた時に、少しだけ左のまぶたの下がピクピクっとなりますね。」
ヤッチ:「自分じゃ思い切り目を閉じるなんていうことを普段しないですからね!?」
入院中やリハビリの時に耳鼻科の診察の時にやった事とほとんど同じです。
記事がますます長くなってしまうので省略です。
おそらく顔面神経麻痺の程度調べる柳原法やHouse-brackmann法を用いて評価しているのかと…。
関連記事:顔面神経麻痺のリハビリ~2013年03月
A先生の言われた通りのことをすべてできるには出来ますが、顔がピクピク動いてしまったり、片目が閉じてしまう時があります。
(^_-)
特に『ウー』と口を尖らせたり、『への字口』をすると顕著になります。
鼻を膨らませると、下のまぶたが連動して動くのは自分でも感覚として伝わって来ます。
よく耳を動かすことのできる人がいますが、あれに似た感覚かもしれません。
A先生:「お顔の写真を撮らせていただいてもよろしいですか?」
ヤッチ:「はい。どうぞ。」
表情を作るように言われ、何枚か写真を撮りました。
A先生:「私の問診は以上です。H先生はすぐにいらっしゃると思いますので、そこでもうしばらくお待ちください。」
誰も居なくなった診察室で、ヤッチはカルテを覗き込みますが、何が書いてあるのかサッパリわかりませんでした。
そこへA先生とは別の白衣を着た女医さんが診察室に入って来ます。
M子先生です。
M子先生:「あら?今日診察にいらしたんですか?」
ヤッチ:「はい。先日はありがとうございました。」
M子先生:「あ、いえ…。ずいぶんと待たされましたか?」
ヤッチ:「いえいえ、先生に夜の10時なんて聞いていましたけど、まだ外は明るいですよ。むしろ早く診てもらえたような気がしますよ。」
M子先生:「それは良かったですね。それでは…。」
M子先生は足早に診察を出て行かれました。
代わってA先生とH先生が診察室の中に入って来ます。
H先生:「今日診察させていただく、Hと申します。」
ヤッチ:「よろしくお願いします。」
H先生:「共同運動が出るということですけど、ひどくなっていますか?」
ヤッチ:「どうなんでしょうかね…。麻痺から徐々に感覚が戻って来ているので、感覚が戻った分、ひどくなっているようにも感じますが…。」
H先生:「ボトックス®の話しは聞きましたか?」
ヤッチ:「いえ。」
H先生:「簡単に申し上げると、ボトックス®注射というのは、あなたのように、本来動かなくてもよい顔の筋肉に少量ずつ注射をして、緊張した筋肉のこわばりを取ってあげるんです。言葉が悪いかもしれませんが、本来動かなくても良い筋肉に『動かなくていいよ。』と騙すと言ったらわかりやすいかな~。」
ヤッチ:「はい…。」
H先生:「最初に申し上げておきますが、注射を打てば必ず治るというものではありません。」
ヤッチ:「対症療法ということですよね?」
H先生:「そうです。注射を打つと、早い人では、2、3日。一般的には2週間前後で薬が効いて来ます。打ってその日のうちに効力が出るとは限らないんです。」
ヤッチ:「そうなんですか…。」
H先生:「で、2週間前後すると、あなたのように片目が閉じてしまうなどの症状が徐々に緩和されて行きます。」
ヤッチ:「…。」
H先生:「ただ、この薬の効力が半永久的に続くのではなくて、徐々に効果が薄れてきます。だいたい薄れて来るのが3~4か月です。」
ヤッチ:「はい…。」
H先生:「個人差はありますけど、3ヶ月、4か月したら、また注射を打って、これを繰り返します。そうだな~、この繰り返しを3回から4回やると、今まで気になっていたところが気にならなくなるかな…。」
ヤッチ:「ということは、このボトックス®なるものをやってみないとわからないっていうことになりますか…?」
H先生:「うん、でも、きっとよくなりますよ!」
ヤッチ:「…。」
H先生:「ただ、薬をどこにどのくらいの量入れていくかが、とても難しいんですよ。入れ過ぎると、完全にその部分が麻痺しちゃうからね。」
ヤッチ:「なるほど…。」
H先生:「先ほど、A先生も診たと思うけど、私にももう一度お顔の方を拝見させて下さい。」
先ほど、A先生の問診の時と同じようにH先生がヤッチの顔の動きを細かくチェックします。
H先生:「あごの下辺りの首筋が凝るっていうことはない?」
ヤッチ:「リハビリの時に『イー』を発音する時、私の場合、首筋にスジが出るので、STさんから気をつけるように言われているせいか、意識している分凝るということはないですね…。」
H先生:「そうですか…。その首筋辺りにも薬を入れたらいいかなと思ったんだけどな…。」
ヤッチ:「自分ではどこがどう間違って繋がちゃってるんだかサッパリわからないんで…。」
H先生:「それは皆さんそうですから、御心配されなくても良いですよ。(ボトックス®を)やってみますか?」
ヤッチ:「今日はそのつもりでお伺いしたので…。」
H先生:「そうするとですね。薬(ボトックス®)を発注しないとなりませんね。だいたい発注してから2週間後に薬が届きますから、その時また改めてお顔を細かくチェックしましょう。どこにどう薬を入れていくかもその時に。」
ヤッチ:「わかりました。お願いします。」
大きな病院なのに薬を発注してからでないと、処置できないというのもおかしな話です。
やはり性質上、薬は厳重に管理され、医療機関にストックしておくというわけにはいかないのかもしれません。
後でわかったことですが、ボツリヌス療法はどこの医療機関でも受けられるわけではなく、規定の講習実技セミナーを受講した医師のいる医療機関に限られるようです。
H先生はA先生にたずねます。
H先生:「『同意書』はお渡しした?」
A先生:「いえ、まだです。」
H先生:「それじゃあ、ご説明をして、次回の予約日も決めておいて?」
A先生:「はい。わかりました。」
H先生は診察室を出て行かれました。
A先生が今度はヤッチに向かって話しかけます。
A先生:「今、H先生からお話があったと思いますが、お薬の方は2週間後にこちらの医療機関に届くことになっています。」
ヤッチ:「みたいですね。」
A先生:「そうしますと、次回の診察は2週間経ってからということになりますけど、ご予約はいつになさいますか?」
ヤッチ:「2週間後というのは20日ですか?」
A先生:「そうです。それ以降ですと、先生の診察日は木曜日だけですから、2月は27日が診察日になります。」
ヤッチ:「20日に予約を取ることはできますか?」
A先生:「はい。大丈夫ですよ。ただ、ご予約の診察時間が17時以降でないと、空がありません。」
ヤッチ:「もう少し早い時間は無い?」
A先生:「申し訳ありませんが…。しかも17時に予約をお取りしても、実際の先生の診察は最短でもその2時間後くらい先になるかと…。」
ヤッチ:「お忙しい先生のようですから、仕方ないですね。では20日に予約を入れていただけますか?」
A先生:「わかりました。20日ですね。今予約票をお出しします。それと、この同意書に署名と印を押していただきたいのですが…?」
ヤッチ:「今ですか?」
A先生:「いえいえ、次回の診察日に持参していただければ結構ですよ。念のため、訂正印を押してもらうこともあるので、印鑑もご持参ください。」
A先生に渡されたのは、『ボトックス®による治療に対する同意書』というものです。
A3の用紙で3枚綴りになっています。
手入力でこのブログにアップしようかどうか迷いましたが、大変そうなのでやめました。
PDFファイルでアップしますので、ご興味のある方はリンクを貼っておきますので、ダウンロードしてみてください。
ここに書かれているボトックス®の説明の方がヤッチの説明よりずっとわかりやすいかも!?
『ボトックス®による治療に対する同意書』(PDFファイル)
A先生は話を続けます。
A先生:「H先生のお話にもあったように、ボトックス®というのは、一部の神経を麻痺させて、本来動かなくてもよい筋肉の動きを止めるものです。」
ヤッチ:「そのようですね。」
A先生:「もちろん薬の量が少なすぎても効かないし、多すぎると今度は眼瞼下垂(がんけんかすい)といってまぶたが下がって来てしまう副作用もあります。ただ、H先生のお話にもあったように、効果が段々と薄れてきますから、仮に薬が多く入ってまぶたが下がるような事が有っても、徐々にそれは元に戻ってくるので…。」
ヤッチ:「眼瞼下垂(がんけんかすい)ですか…。でも、了解です。ここは四谷ではないと信じます。」
A先生:「今、同意書をお渡ししましたが、仮に20日になって、『やっぱり受けたくない』とお思いになられた時はキャンセルされても結構ですから。」
ヤッチ:「わかりました。」
こうして、大学病院の本院でのボツリヌス療法の診察は終了です。
次回は2014年2月20日です。
まだ、同意書にサインをしていませんが、一度はボトックス®なるものを受けてみることに決めました。
20日の診察が終わったら、また記事にしたいと思います。
ボトックス®について、家に帰ってから、いろいろ調べてみました。
どうやら、ボトックス®の持つボツリヌス毒素は運動神経と筋肉の連絡を遮断することで、緊張した筋肉を弛緩させる働きがあるようです。
運動神経と筋肉の連絡役を買って出るのは神経伝達物質であるアセチルコリン。
つまりこのアセチルコリンの働きを弱めることで、ヤッチの片目が勝手に閉じてしまうのを封じ込めようという薬です。
アセチルコリンです…。
どっかで聞いたことありません???
そうです。
皆さん、よくご存知のアルツハイマー型認知症に処方されるアリセプトです。
アリセプトは、脳内のアセチルコリンがアルツハイマー型認知症では減少するため、このアセチルコリンを分解してしまうアセチルコリンエステラーゼという酵素を阻害し、アセチルコリンをできるだけ温存させてやろうという目的で作られた薬です。
関連記事:アリセプトとメマリーを理解しよう!!(
プラスマイナスで表現するなら、アリセプトはアセチルコリンをプラスにする薬。
ボトックス®はアセチルコリンをマイナスにする薬。
ん…。
顔よりヤッチの脳は大丈夫なんでしょうか????
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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