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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
先日、ヤッチの顔面神経麻痺のリハビリに出かけた時の話です。
ヤッチの入院が去年の5月のことですから、ヤッチのリハビリを担当して下さるSTさん(言語聴覚士さん)とも、当然付き合いも長いものになっています。
STさんとは、たとえばマッサージをしてもらっている最中に雑談をすることも有り、時折アルツ君の話をすることも有りました。
なんせ、去年の年末にアルツ君がキノコさんのアパートの部屋で意識を失って、救急車で運ばれたときも、偶然ヤッチがリハビリを受けているこの病院でした。
『もしかすると、この病院でいずれ○〇さん(STさんの名前)にお世話になるかもしれないですね!?』なんて、ヤッチが時々軽いプレッシャーをかけるようなこともありました。
で、先日のリハビリの時にSTさんの方から、リハビリが終わった後に、アルツ君のその後について訊いて来られる場面が有りました。
STさん:「お父様はその後いかがですか?」
ヤッチ:「おぼえていてくれたんですね!?」
STさん:「リハも、もう(残すところ一回で)終了になってしまうので、何かお役に立てることがないかと思いまして…。」
ヤッチ:「それはまた、うれしいことを言ってくれるじゃないですかぁ…。実は父の入所している施設(特別養護老人ホーム)の嘱託医の先生に父の飲んでいる薬(メマリー)を断薬するようにお願いしているんですが、いっぺんにはやめられないので、徐々に減薬してもらう方向で、ようやく3月13日から5mgの処方になったようです。多分、ゼロになるのは、4月に入ってからじゃないかなぁ!?」
STさん:「そうなんですか…。」
メマリー(認知症の薬)の断薬については、ずいぶんこのブログでも記事にしてきましたが、上記のように、当初の20mgから徐々に減らして、ようやく5mgに減らすというところまで来ました。
ヤッチ:「なんで倒れたのかということも含めて、もう一度きちんとした検査を受けてもらわなきゃいかんと思っているんですが、薬を完全にゼロにしてからの方がいいのかなぁとも思っています。」
STさん:「お父様が受診される病院というのは決まってらっしゃるんですか?」
ヤッチ:「いや、決ってないです。ただ、運ばれたのがこの病院だったし、こちらなら設備も整っているので、こちらがいいかなぁと思っています。第一、何か有った時、○○さん(STさんの名前)もいらっしゃるじゃないですか!?」
STさん、苦笑い…。
ヤッチ:「どっちにしても、4月にならないと無理かもしれませんね…。」
STさん:「なにかお困りの事ってあります?」
ヤッチ:「もちろん認知(機能の低下)は有りますが、冗談が通じるので気にならないんですが、やはり小刻み歩行かなぁ…。一緒に歩いていると、前のめりになって、だんだん加速度がついてきて、終いには『地面が近づいて来るー!!』って叫んでいます。」
ヤッチは立ち上がって、アルツ君の小刻み歩行を真似て見せます。
STさん:「パーキンソンの人って、一緒に歩いているときに少し歩行が止まってすくみ足になったとき、こちらから足を出すと、跨ぐ(またぐ)のって知っています?」
ヤッチ:「はあ?どういうこと?」
STさんはヤッチに自分の横に並ぶように促します。
ヤッチがアルツ君役で、STさんが介助役…。
二人で並走する体勢です。
小、中学校の時に好きな子と肩を並べるフォークダンスを想像してみてください。
うん…、あの頃はまだ初々しかった…。
ちなみにSTさんは男です。
(^^ゞ
STさん:「こうして、たとえば廊下をお父様の横に付いて、一緒に歩いているとしますよね!?」
ヤッチ:「ん…。」
STさん:「お父様の次の足が出ないときってありますよね!?」
ヤッチ:「あるある…。」
ヤッチもアルツ君の小刻み歩行の再現です。
STさん:「そんな時に私がお父様の足元に私の足をすーっと出すんです。」
ヤッチ:「足払いを食らわすっていうこと?」
STさん:「足払いでは…。まあそういうことです。足を出すと意外にも跨いだりすることが有るんです。」
ヤッチ:「へえー。面白いね?」
STさん:「ただ、万が一転倒してしまうような時に、足を出した人間も一緒になって転んでしまう危険性も有るので、お父様のどちらの横に付くかによって、出す足を考えていけないと思います。」
ヤッチ:「ふむ、ふむ…。」
STさん:「たとえば、お父様の左肩に○○様(ヤッチのこと)が付くとして、左足を出してしまうと、一緒に○○様も仰向けに倒れてしまうことが有るので注意が必要です。」
ヤッチ:「つうことは、右足を出した方がいいのかな?」
STさん:「人によってバランスのとり方が違うので、何とも言えませんが、バランスを介助する側が保てる方の足を出すのが良いかと…。」
ヤッチ:「じゃあ、俺の場合は…。奴に、『(柔道の)体落とし』を食らわせればいいんだな!?」
STさん:「足を出すというのもどうかと思いますので、一緒にお歩きになる時にヒモを持って歩くという方法もあると思います。さっきの足を出すのと同じでヒモをお父様の足元に出して跨いでもらうやり方です。まあ、これも『何であんなもの持ち歩いてるんだろう?』と思われてしまうかなぁ???」
ヤッチ:「百均あたりで犬のリードを買って、持ち歩いてればいいんでしょう?」
STさん:「いや…。それもどうかと…。」
ヤッチ:「それにしても、あんなに小刻みに歩くのに跨いだりできるなんて面白いですね?」
STさん:「パーキンソンの方は歩き出しはすくみ足になったりしますが、横断歩道のようにキチンと等間隔に線が引かれているところは上手に歩くんですよ。逆に平坦な何もないような所の方が得意ではないようです。」
ヤッチ:「そいつは今まで全く聞いたことなかったですわ…。」
STさん:「階段もどちらかというと、同じですかね!?お父様は階段を登ったりするのはどうですか?」
ヤッチ:「俺は一緒に階段を登ったりしませんが、姉が時々登ってるみたいで、『上手に歩いたよ。』なんて言ってきます。」
STさん:「階段も横断歩道と同じでラインがはっきりしていますから、上手に歩けるのかもしれませんね。」
ヤッチ:「そうかもしれませんね…。あともう一つ聞いてもいいですか?」
STさん:「はい。」
ヤッチ:「歩きはじめの第一歩の時に身体が前かがみになるから、よく『膝からじゃなくて、太ももから足を出しな』って言うんですけど、なんかいい技は有ります?」
STさん:「技ですかぁ…。技ではないですけど、壁にかかとを付けたらどうですかね?」
ヤッチ:「ん?どういうこと?」
STさん:「まず壁にお尻を向けて立ちますよね!?壁にピッタリではなくて少し離れて。」
ヤッチ:「歩き出す前ですよね?」
STさん:「そうです、そうです。歩き出す前に壁にお尻を向けて立ってもらうんです。」
ヤッチ:「ほう、ほう。」
STさん:「その時にバランスを崩されることもあるので、支えてあげられる環境を作っておいて、片方の足を上げてもらって、壁に上げてもらった足のかかと付けます。」
ヤッチ:「で?」
STさん:「かかとを壁に押し付けるようにすると、自然と腰が前に出るので、姿勢も真っ直ぐになります。」
ヤッチはSTさんの言われた通りに、壁にかかとを付けて、言われた通りのことをやってみます。
ヤッチ:「あ?ほんとだ!!力をほとんど使わずに身体が伸びますね?」
STさん:「パーキンソン病の患者様のリハの時は我々はこの練習をよくやってもらっています。」
よく駅の改札を出たところで、待ち合わせかなにかで、壁にもたれて携帯をいじっている若者を見かけますが、かかとを壁に付けて、片足立ちしているようなら、まさにあんな格好です。
壁に付いているかかとを蹴りだすようにすれば、自然と身体真っ直ぐ伸びてきます。
ヤッチ:「へー!!それはいいことを聞いた。さっそくやってみますわー。」
リハビリの1単位の時間をオーバーしてしまっていましたが、STさんがいろいろとアルツ君のために、役に立ちそうなことを教えてくださいました。
STさん、ありがとう!!!
この後、ネットで進行性核上性麻痺(PSP)、レビー小体型認知症、そしてパーキンソン病のことを調べていたら、どうやらSTさんのおっしゃっていた事と同じような事が書いてあるサイトをたくさん発見しました。
パーキンソン症状のある方が、何もないような所では足が止まってしまい、すくみ足になってしまうのに、階段や横断歩道をスタスタ歩けたり、障害物を上手く乗り越えられるのは、『逆説的歩行』という現象だそうです。
この『逆説的歩行』の特異性を生かして、STさんが教えてくださった『足を出す』というのとは別のパーキンソン症状のある方へのリハビリ方法も発見しました。
部屋の床や廊下などにテープを貼り、階段と同じような環境を作り出して、歩行の改善に役立てるというものです。
これを『パーキンソンロード』と呼ぶようです。
おそらくこのキーワードで検索すれば、たくさんのサイトがヒットすると思いますが、ヤッチが一番わかりやすいと思ったのはこちらでした。
そしてこの後、ヤッチがリードを買いに行ったことは言うまでも有りません。
(●`w´●)ニァ・・
まあ、犬のリードではかわいそうなので別の物を購入です。
で、どう使うかまだ定まってもいないのに、こやつと家に有ったマスキングテープを持って、金曜日にアルツ君のところに面会に行ってきました。
マスキングテープはアルツ君の居室にパーキンソンロードを作ってやろうという魂胆です。
(●`w´●)ニァ・・
クラフトテープ、布粘着テープ、あるいはビニールテープでも良いのですが、さすがに特養の床にテープを貼るわけですから、後で床を傷つけてしまっては大問題…。
一番粘着力の弱いマスキングテープを持って行くことにしました。
マスキングテープなら剥がした後の貼り跡が残りにくいのも利点の一つです。
ホームセンターなどにカラフルなものも売っているので興味のある方は購入してみてください。
特養に着くと、普段通り、アルツ君が『定位置』に腰かけています。
普段通りでないのは、椅子の背もたれに背中をもたれているのではなく、肘掛けに太ももを載せ、プランプランさせていることです。
椅子の上で横に座ってるいるような格好です。
ヤッチ:「なんだ、その格好は?かなり行儀悪く見えるぞ。」
アルツ君:「いいんだよ。昔っから行儀が悪いんだから。今。階段を登って来たんだぞ。」
どうやら、特養の職員さんと歩行訓練のために階段を登って来たようです。
ヤッチ:「お?リハビリか?それで疲れて変なところに足を載せてるんだな?」
アルツ君:「ちっとも疲れてなんかいないぞ!?それより喉渇いちゃったな…。」
ヤッチ;「お茶をもらうか?」
アルツ君:「お茶よりコーヒーが飲みたくってさ~。」
ヤッチ:「じゃあ、1階の自動販売機で買ってくるか?そこで待ってるか?それとも一緒に行くか?」
アルツ君:「どっちでもいいですよん。それじゃあ、一緒に行ってやるかぁ~。」
アルツ君と一緒に1階の自動販売機までエレベーターを使って降ります。
ヤッチはエレベーターの中でアルツ君に話しかけます。
アルツ君:「階段、何段くらい上ったんだい?」
アルツ君:「そんなのわかるもんかよ!!喉が渇くくらいだな!?」
1階に着き、ホットのカフェオレを一つ購入です。
ヤッチ:「手に持ってると危ないから、俺が持ってあげるよ。」
アルツ君:「大丈夫さよ~。こんなのちっとも重くないぞ!?」
ヤッチ:「まあ、まあそうおっしゃらずに…。ご主人様のお荷物は私めがお持ちしますよってに…。」
ヤッチはアルツ君の持っているペットボトルを自分のズボンのポケットにねじ込みます。
エレベーターは1階に留まったままだったのですぐにまた乗ることができました。
3階では、渡り廊下を渡り、職員さんが常駐しているカウンターの横を通り過ぎれば、すぐにアルツ君の居室です。
エレベーターを降り、ヤッチはアルツ君と腕組みして渡り廊下を渡ります。
カウンターのところではいつになく、職員さんが大勢います。
それを横目に通り過ぎるか過ぎないかのタイミングでしょうか…。
ヤッチの横を歩いていたアルツ君が急にヤッチの視野から消えます…。
あッ!!!
そうです!!
アルツ君の膝が急にカックンと!!
アルツ君が前のめりに崩れていきます。
ヤッチはアルツ君の腕を抱えていましたが、全くアルツ君に力が入っていない状態だったので、アルツ君の体重でまともに腕を持って行かれます。
瞬時の出来事でしたが、受け身の姿勢をとれていないアルツ君が頭を打っては困るということだけはヤッチの脳裏をよぎりました。
そして、このまま力いっぱいヤッチが支えて、腕を強く引いてしまうとアルツ君の腕や肩にもダメージが来ると…。
アルツ君の体重にヤッチもある意味身を任せつつ、しかし腕へのテンション保ちつつ、アルツ君と一緒に床へ倒れ込んでしまいました。
運動会の二人三脚で転倒するのと同じような格好でしょうか…。
(^^ゞ
幸いギャラリーは大勢います。
誰だかもうわからないくらい、あっちこっちから職員さんの声が飛んできます!!
アルツ君、意識はしっかりあるようです。
照れ隠しでしょうか…。
アルツ君、半笑いの状態…。
床に着地したときに手をついて受け身を取らず、肩から行っちまったようにも見えたので、打ち所が心配です。
ヤッチは一緒に倒れ込んでいるので、頭を打っていないことは確認済みです。
でも、アルツ君、倒れた後、自分で自分の身を起こすことができません。
職員のどなたかがアルツ君に声をかけます。
職員さん:「大丈夫ですか!!」
アルツ君:「大丈夫だよん!!何ともないよん!!」
職員さん:「痛いところはありませんか?」
アルツ君:「大丈夫だよ、どこも痛くないよ!!」
この後、アルツ君には椅子を持って来てもらい、何とか椅子に腰かけることに成功です。
そして、大勢の職員さんがアルツ君の脈拍、血圧、体温やらを調べ始めます。
ニュートラルコーナーでセコンドにお世話を受けるボクサー状態…。
┗┐(-c_,-。)y-~ ふぅ
施設のマニュアル通りの措置らしいです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
アルツ君が落ち着いてきたのでしょうか…。
アルツ君が座っている椅子からヤッチに話しかけてきます。
アルツ君:「おい!!俺のコーヒーどうした?」
ヤッチ:「さすがだね!?頭は打ってないようだ…。俺が持ってるよ。」
アルツ君:「じゃあ、こんな事してる場合じゃない。部屋に戻ろう!!」
ヤッチは職員の皆さんにお礼を申し上げ、アルツ君と居室へ…。
ヤッチ:「歩けるのか?」
アルツ君:「バカ言っちゃいけないよぅ!!歩けるさよ~。ふんだ!!」
アルツ君、自分で椅子から立ち上がり、居室の方に戻ろうとします。
ヤッチ:「あのさあ、今転んだばかりなんだからさ~。」
どこも痛いところも無い様子で、アルツ君、ケロッとしています。
ヤッチ:「さっき転んだのは何だったんだろうな?」
アルツ君:「何だかわかれば、転ぶわけないだろうに。膝の奴が急にカックンってなりやがった!!コンチクショー!!」
アルツ君、自分で自分の膝を叩いています。
ヤッチはヤッチでSTさんから教えていただいた『体落とし』を活用することができませんでした。
(つд⊂)エーン
よほど、心の中で準備している時でないと、無理かもしれません。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
以前にもアルツ君がお風呂から一人で出られなくなるということが有りましたが、力の抜けた人間の体重を支えるのはとても至難の技です。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
結局、この日ヤッチが計画していたアルツ君の歩行訓練は中止です。
(つд⊂)エーン
縄跳びも使わずじまい…。
(つд⊂)エーン
一応、職員さんの許可をもらって(白い目でしたが何か?)、パーキンソンロードなるものをアルツ君の居室に作成してきました。
ヤッチ:「歩けるかい?」
アルツ君:「当たり前さよ~。」
ヤッチ:「じゃあ、このテープを跨ぐように歩いてみんしゃい?」
アルツ君がパーキンソンロードを歩きはじめます。
ヤッチ:「どう?」
アルツ君:「どうって、何がよ?」
ヤッチ:「歩きやすいかって聞いてるの。」
アルツ君:「そりゃあ、印が付いてりゃ歩きやすいさよ~。」
ヤッチ:「テープの幅はどうだい?狭すぎるか?」
アルツ君:「こんなもんだろ!?」
ヤッチ:「邪魔なら剥がすけど?」
アルツ君:「せっかく貼ったんだから、付けときなさいよ。床がにぎやかでいいじゃないか。」
ヤッチ:「おいおい、そっちかよ。」
アルツ君に何回か歩いてもらいましたが、自分が気に入らなければすぐに『剥がせ!!』という男です。
まんざらでもないご様子…。
ヤッチ:「後で『だれがこんなもん付けやがった?』なんて言うなよ?」
アルツ君:「大丈夫でしょ!?邪魔なら俺が剥がしとくから付けておけよ。」
ヤッチ:「自分で剥がすなよ!!剥がしてる最中に転ばれたら意味ないんだから!!」
アルツ君:「ヘイヘイ。」
まあ、効果の程はまだわかりませんが、少なくとも本人が『歩きやすい』と言っているのですから、マイナスにはならないようにも思えますが…。
また、このパーキンソンロードはパーキンソン病やレビー小体型認知症や進行性核上性麻痺などのパーキンソン症状がある病気の方のために考案されているようですが、ヤッチの感触としては、その他の病気でも歩行に障害のある方のリハビリにはかなり有効な手段ではないのかと思います。
施設内のところどころにテープで横断歩道を作るなんていうのも面白いかも!?
それにしてもアルツ君がモデル立ちして、ランウェイを闊歩する日は来るのでしょうか…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
あやつ、片足立ちはおろか、静止した状態で片足を少しも上げることができませんでした…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
ワゴンRスティングレー…
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アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
昨日、アルツ君のいる特養へ面会に行ってきました。
特に面会しに行く予定が有ったわけでありませんが、前日にアルツ君から電話をもらっていました。
もちろん、アルツ君が直接ヤッチに電話を掛けてきたわけではありません。
その日面会に来ていた姉からの携帯です。
姉:「あのさあ、パパがあんたに話したいことが有るんだって!?今代わるから!!」
アルツ君:「おーい!!お前か?明日は俺のところに顔を出すんだろうな?たまには顔を見せなきゃダメだぞ!!」
ヤッチにしてみると、しょっちゅう顔を合わせている気がするんですけどね。
(-_-;)
ヤッチ:「電話して来るなんて珍しいな!?なんか企みでもあるんだろ?」
アルツ君:「企みとは失礼だな。なんか美味いもんでも持って来てくれるんだろうな?」
ヤッチ:「美味いもんって、何がいいんだい?」
アルツ君:「お前、それをおれに言わせるのか?『言わずもがな』に決まってるだろ。俺より立派な脳ミソを付けてるんだから、自分で考えて下さいよ。」
ヤッチ:「美味いものを持って行くのはやぶさかではありませんが、明日までおぼえていられるんですかねえ?」
アルツ君:「そりゃあ、美味いものを持って来てくれるんだったら、死んでもおぼえてるぞ。」
ヤッチ:「じゃあ、死んでから持って行くよ。」
アルツ君:「それは困りますね。俺の口が有るうちに頼みますよ。」
姉:「…だって!?」
ブチッ!!(←電話の切れる音)
と、いうことで昨日は面会に行ってきたわけです。
(^^ゞ
あいにく、アルツ君の大好物であるボタモチはスーパーで売られていなかったので、セブンイレブンで『たっぷりだれで食べるみたらし団子』を購入です。
以前にもお話ししたと思いますが、このみたらし団子は冷蔵ショーケースに陳列してある商品で、アルツ君が好んで食す物でもあります。
ヤッチは特養3階のアルツ君の居室へと向かいます。
ヤッチ:「昨日、俺に電話を掛けて来たことをおぼえてるか?」
アルツ君:「昨日?昨日だっけ?なんかお前が美味いもんを持ってくるとか言ってたような気がするなぁ…。」
ヤッチ:「おっ!!そこまでおぼえてれば、たいしたもんだ。冴えてるねえ~。」
アルツ君:「それほどでもないよ。普通だよ、普通…。」
ヤッチ:「『持って行く』と約束はしていなかったけどな!?」
アルツ君:「まさか、手ブラで来たんじゃないだろうな?早くよこせ!!」
ヤッチ:「まったく、失礼だな。ちゃんとジャーブラ着けて来たよ。あいよ。」
ヤッチはアルツ君に買ってきたみたらし団子を渡します。
アルツ君:「おっ?冷たいぞ。かー!!1,2,3…。7つも入ってるじゃないか!?かー!!半分にするのが難しいなぁ…。」
ヤッチ:「俺が一つ食べてやろうか?」
アルツ君:「嫌だっ!!」
ヤッチ:「どうでもいいけど、ゆっくり食えよ。喉に詰まらせたりしたら、流行おくれだぞ!?もう、とっくに正月は終わってるんだから…。」
アルツ君:「あんまりこういうもんはゆっくり食うと、口の中で味が無くなっちゃうんだよなぁ…。」
ヤッチ:「どうでもいいけど、後で何を食べたか質問するから、ちゃんとおぼえておけよ。今何を食べてる?」
アルツ君:「まんじゅう!!」
ヤッチ:「ダメだこりゃ!!質問は取り消し!!食べ終わったら、散歩に行こうよ。今日はいい天気だぞ。」
アルツ君:「ちょっと待ってろよ。このまんじゅうを食い終わってからな。」
ヤッチ:「だから、まんじゅうじゃないって…。」
アルツ君がみたらし団子を堪能したところで、散歩の準備をして、二人で屋外に繰り出します。
前回、散歩に出かけた時は、風邪ひき後であったこともあり、遊歩道を一周したところでギブアップ…。
その後、公園まで足をのばすことはできませんでした。
(-_-;)
今日は遊歩道へは行かず、公園へ先に行く予定です。
ヤッチ:「今日は公園に行こうよ。公園にある鉄棒につかまって屈伸運動でもやってみようよ。」
アルツ君:「かー!!そんな事したら、肩が外れちゃうんじゃないかぁ?大丈夫かなぁ?」
ヤッチ:「ガッツリ腰を落としちゃうと、二度と浮上できないから、様子を見い見い、ゆっくりやってみな。」
アルツ君:「昔は、蹴上がりだって、大車輪だってスイスイできたのになぁ…。」
ヤッチ:「85歳で大車輪ができれば、テレビ局が取材に来るよ。」
公園の鉄棒までやってきました。
以前、アルツ君に鉄棒にぶら下がってもらったときは、腰を落としたものの、自分で懸垂して、身体を起こすことができませんでした。
この日のアルツ君は比較的身軽…。
高低差のある3つの鉄棒が有りましたが、中くらいの鉄棒をチョイス。
アルツ君:「おっ。ぶら下がってやれば、何とか膝が曲がるぞ!?」
ヤッチ:「『100回やれ』って言ったら無理でしょ?」
アルツ君:「お前は俺を殺す気か!!」
ヤッチ:「でも今日は調子がいいみたいだな?」
アルツ君:「いつだって俺は調子いいぞ。」
ヤッチ:「公園に来るまで俺にぶら下がってたからな。」
アルツ君:「そう言うなよ。膝の奴が言うことをきかないんだから…。」
ヤッチ:「鉄棒はその辺で切り上げて歩く練習をしようよ。」
いつもならこの公園はたくさんの子供たちで、とてもにぎやかですが、この日は子供たちの姿はまばら…。
アルツ君の歩行訓練には、持って来いの環境です。
子供が障害物となって転倒でもしたら大変なことになりますからねぇ…。
ヤッチはアルツ君に歩行訓練のために、ちょっとよいことを思いつきまました。
パーキンソンロードの復活です。
パーキンソンロード
パーキンソン病者が身体の機能を回復するため、階段に似た状態をつくるという訓練方法です。パーキンソン病者の場合、何もないところでは足が止まってしまうのに階段なら昇れたり、障害物がある方が容易に乗り越えられたりというようなことが少なくありません。そこで、得意なことを利用する、つまり階段を登る能力をうまく利用したものがこれです。家の廊下などにカラーテープを階段と同じかやや広めの25cm幅くらいの間隔で、進行方向と直角になるように貼り、テープとテープの間に足を出し入れしていくことで、歩く機能の回復につなげます。
以前、このブログでも紹介させていただきましたが、この時は、アルツ君の居室内にヤッチがマスキングテープを貼り、簡易的なパーキンソンロードを作ったわけですが、その日のうちにアルツ君に剥がされてしまいました。
関連記事:パーキンソンロード [ アルツ君は職人 ]
実に簡単なことですが、公園の広い地面に線を引くことです。
これなら、アルツ君の居る施設の職員さん方に遠慮なく線を引けますし、何と言っても長い距離のパーキンソンロードを作ることができます。
剥がされる心配も有りません。
辺りに棒切れが落ちていないかと探したのですが、こういう時に限って見当たらず、ヤッチは自分のスニーカーのつま先で線を引きました。
細長い棒状のものでこの線を引いた方がはっきりして良いかもしれません。
アルツ君の立っている場所から30~40m先の木製のベンチまで線を引きます。
線を引く間隔は、25cmが一般的のようですが、目見当で30cmから40cm程度の線になってしまいました。
というのも、最初は25cm程度に引いていたのですが、段々アバウトになり、ベンチのところまで引くころには、すっかりヤッチの方が良い歩行訓練になってしまいました。
(^^ゞ
この線を跨ぐようにしてアルツ君に歩いてもらいます。
ヤッチ:「地面に線を引いたから、この線を跨ぐようにして歩いてみて?俺は手を貸さないから、最初はゆっくりね。」
ちょっと無謀ですが、介助なしの歩行訓練です。
アルツ君:「大丈夫さよ~。こんなのわけないさ~。」
途中、こっちがドキドキする場面もありましたが、何とか自力で木製のベンチのところまでたどり着くことができました。
\(^o^)/
アルツ君に言わせると、やはり地面に引いた線の間隔は狭い方が歩きやすいそうです。
アルツ君が転倒しそうになるのは、決って線の間隔が広いところ…。
手抜きはいけませんんね。
(^^ゞ
人によって個人差はあると思いますが、跨ぐと言いっても、厳密には全部跨いでいるわけではなく、線を踏んでいるところもあります。
跨ぐのが目的ではなく、歩くことができれば良いのですから、結果オーライです。
久々に自分一人で手すりなどにつかまらず歩いたのですから、アルツ君、かなりお疲れ…。
まあ、このパーキンソンロードというのは、パーキンソン病をはじめとするパーキンソン関連の病気を持っておられる方のために考え出されたもののようですが、これだけ長い距離の線を引くと、特にパーキンソン関連の病気でなくても、面白がって歩くのでおススメかもしれません。
しばらく公園で休憩した後、公園を後にして施設へ戻ります。
ヤッチ:「歩くパワーはまだ残っているかい?」
アルツ君:「大丈夫さよ~。ちゃんと二本有る。」
施設は道路を挟んで対面ですが、けっこう長い駐車場を抜けて行かなくてはなりません。
ヤッチ:「ここにも線が引いてあるから、これを跨げば?」
アルツ君:「バカ言うな!!なんぼ、俺が足が長くたって、股が裂けるわいっ!!」
アルツ君に本当にパーキンソン症状が有って、小刻み歩行になるのかは未だ定かでは有りませんが、線を引いていない箇所を歩くと、歩行がおぼつかなくなるのは確実で、駐車場内の線の無いところでは介助なしでは歩けない様子です。
(・ω`・?ハテナ?
居室に戻り、アルツ君、ベッドに腰かけます。
ヤッチ:「今日はずいぶんがんばったね?疲れたでしょ?」
アルツ君:「バーカ、あれぽっちで疲れるわけないだろ。」
ヤッチ:「でも、いつもよりは体力使ったんだから、少し休めば?夜飯までは、まだ時間が有るから、昼寝でもしたら?」
アルツ君:「お前がそう言うんじゃ仕方ありませんね~。ど~れ、ちっとばかし、横になるか~。」
アルツ君、そのまま倒れ込んで、ベッドで横になろうとします。
ヤッチ:「昼寝するんだったら、靴下脱いだ方がいいぞ。」
アルツ君:「おお、そうだな。」
アルツ君、再び身体を起こします。
がんばったご褒美にヤッチがアルツ君の靴下を脱がします。
アルツ君:「おい…。」
ヤッチ:「なに…?」
アルツ君:「俺の膝小僧の裏にアブラゼミがとまっていないか?」
今日の今頃は筋肉痛かもしれませんね~。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
アルツ君
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
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