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スマホ版 アルツ君は職人

進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。[スマホ版]

HOME (カテゴリー:高齢者虐待防止法 )

高齢者虐待防止法05

https://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-270.html
今朝、会社にいる姉から電話が入りました。

姉:「昨日のキノコさんとの面会について、どんな状況だったかを聞こうと高齢者相談センターに電話したんだけどさぁ…。係長さんが接客中かなにかで電話に出られないんだって。それでさ、私もこれから忙しくて、電話に出られなくなるから、電話応対した人に伝言をお願いしますって言っておいたから…。『弟に電話して昨日のことについて説明をお願いします。』っていう伝言だからさ。きちんと内容を聞いておいて!?」

間もなく高齢者相談センターの支援係長さんからヤッチの携帯に電話が入ります。

支援係長さん:「お姉さまから電話でご伝言をいただいて、弟さんに電話を差し上げたのですが…。昨日の午後3時ごろからお兄様に来ていただいて、お母様とお父様と面会をしていただきました…。」

ヤッチ、朝からかなり不機嫌です。

一昨日に面会をすることが有れば、ヤッチの携帯に直接電話をくれるとおっしゃっていたこの支援係長が、面会が昨日行われたことをヤッチに知らせていなかったからです。

事前に連絡してくれるようにお願いして、ヤッチはこの面会に同席せず、キノコさんの要望が有れば、馳せ参じる約束を取り付けていたのに、ヤッチに知らせることなく役所の勝手な都合で、キノコさんとの面会を開催していたのです。

さすがに大事な局面なのに、連絡なしは、怒ります。

ヤッチ:「すいませんが、話を伺う前に何で直接電話をするとおっしゃっていたのに、電話をくれなかったんですか?」

支援係長さん:「それは、面会の日にお兄様が『兄弟に一任されてきた』とおっしゃったからです。」

ヤッチ:「それは、つじつまが合わないな。もちろん、いつ行われるかわからない面会に備えて、代表で兄が行くという申し合わせはしていました。でも、そちらには、呼び出しが有れば、いつでも出向きますよということを直接あなたに申し上げましたよね?兄がそちらにお伺いする前に私に連絡が入るのが普通じゃないかな…。」

文字にすると迫力が有りませんが、この時のヤッチの電話の声は、さすがに虐待者と思わせる強い口調で、怒り爆発気味です。

支援係長さん:「たしかにお聞きしましたが、お兄様に一任されたということで、こちらはそのように理解していましたが…。」

ヤッチ:「だからさぁ…。いつ面会をやるのかが分からなければ、待機するということだって、不可能じゃないですかっ!」

支援係長さん:「それは、大変申し訳ありませんでした。」

ヤッチ:「あのさぁ…。申し訳ないで済む問題じゃないでしょっ!家族の一生の問題でもある大事な話し合いですよ。しかも、母の本心を聞き出すための面会だということもおっしゃってましたよね!それには虐待者である私が同席したのでは、母が本心を言いにくいのではないかと思い、私は席を外すと申し上げたのですよ。そちらに対する配慮だったということがどうしてわかっていただけないんですかっ!私だって、本当は同席したかったんですよっ!苦渋の選択をしたのですよっ!なぜそういうことが一つも分からないのですかっ!」

これまでできるだけ沈黙を保ってきたヤッチですが、ついに怒り爆発です。

支援係長さん:「それでは、申し上げますが、本来なら、防止法の13条の規定を読んでもらえば、わかると思いますが、虐待者に対して、面会を制限することも可能なのですよ。でも今回のケースを十分検討して、特別に同席をお願いしたんです。」

支援係長さんもかなりエキサイトした口調です。

ヤッチ:「それは、お宅らの勝手な都合でしょっ!あなたからそう言う提案を出して来たんじゃないですか!ならば、最初から俺に声をかけなきゃよかった話じゃないですか。でも実際に同席しろと言ってきたのはそっちですよ!ふざけるのはいい加減にしろよっ!」

支援係長さん:「別にふざけているつもりはありませんが…。」

ヤッチ:「あんたにはまったく信用無しだな!?こんな人に母が保護されていると思ったら母が可愛そうで仕方がないわッ!今までの話は、無かったことにして、もう一度母と面会させてください。」

支援係長さん:「無かったことにしてとは?…。」

ヤッチ:「今回の面会は無かったことにして、もう一度私に母と面会させてくれということだよっ!」

支援係長さん:「それはできません!」

ヤッチ:「なぜ?」

支援係長さん:「申し上げられないし、申し上げる必要が有りません!」

ヤッチ:「電話で話すのもさ、また言った言わないになるから、直接会って話をしようよ。」

支援係長さん:「それはできません。今日も予定が入っていますし、明日は地方に行くので不在です。早くてもお話しできるのは30日以降になります。」

ヤッチ:「それじゃあ。俺はこの話は聞かなかったことにするよっ?もちろん聞く耳持たないということじゃ無いよ。もうこれ以上あなたと話をしても無駄なようだ…。」


支援係長さん:「わかりました…。」

ブチッ…。

電話を先に切ったのはまぎれもなく支援係長…。

向こうもかなり感情的になっていた事の表れです。

だいたいの面会の内容はわかっていたし、予想がつくので支援係長の口から聞かなくても済んだ話なのですが、『連絡する』という基本的なことを省略されたことに憤りを覚えます。

やり取りは実際にはもっと長かったのですが、まあ、言った言わないのバトルなので割愛させていただきました。

長いこと電話をかけていたせいか、またもや左耳の聞こえ方が変…。

もうロシアンルーレットは御免なのですが、ちょいとまた聞こえが悪くなっています。

まあ、その分、ヤッチの電話の声が大きくなって、向こうにはプレッシャーになったかも!?

支援係長さんからの電話が終わると、携帯の着信履歴に姉からの番号が何件も入っています。

リダイヤルしようとした矢先に姉からまた電話が入ります。

姉:「あのさ。キノコさんが新しい施設に行く車の中でまた大暴れしてるらしいよ。」

ここからは、姉とキノコさんに同行していた相談センターの女性職員との電話でのやり取りです。

この女性職員、全く表情を変えないちょっとシャイなヤッチには苦手なタイプ。

ヤッチは彼女のことを陰で『能面女』と呼んでいます。

能面女の声からスタートです。

女性職員:「今、お母様が車の中で暴れていて、家に帰りたいと言うことを聞いてくれないんです。動く車から飛び降りようとしたりまでするんですよ。お姉さまどうしたら良いでしょうか?」

姉:「はあ!?なんでそんなこと私に聞くんですか?家に帰りたいと言ってるのなら、家に連れて行ってあげたらいいんじゃないですか?家には弟がいますから、家のカギは開けてくれると思いますよ。」

女性職員:「今、上司とも電話したのですが、弟さんは精神的にも落ち着いてらっしゃらない(ヤッチと支援係長とのバトルのこと)ようだし、虐待者でもあるので…。」

姉:「落ち着かないのはあんたでしょ!弟なら大丈夫!私が120%保証します!」


こう言って姉は電話を切ったようです。

これが、お昼を少し回ったころでしょうか?

時間は定かではありませんが、昼の2時近くだったと思います。

姉からまた電話が入ります。

完璧に会社での勤務態度の査定に響きそうな状態ですが…。

姉:「ママが脱走したらしいよ!今○○駅に向かってるらしいよ。支援係長がその駅で張ってキノコさんを捕まえようと待ち構えているから…。○○駅なら家の近くだから、家に戻ってくるかもしれないから、準備しておいてね!よろしく!」

中々キノコさんにしては大胆な行動に出たものです。

ヤッチもキノコさんが家に戻ってくるのではないか!?

高齢者相談センターの職員がどこかで家の近辺で張り込んでやしないか!?

玄関の戸を開け、周囲を見回します。

しばらくすると、玄関ではなく、裏のサッシの窓を叩く音が聞こえます。

ヤッチが玄関から外に出て、サッシの窓の方に確認に行きます。

そこに立っていたのはまぎれもなく、キノコさんです。

ヤッチ:「おかえりなさいませ。疲れたでしょ?早く家に入りな。」

キノコさん:「あいつらつけて来ていないかしら?」

ヤッチ:「つけて来ても、家に入ればこっちのもんだよ。入るようなことが有れば、建造物侵入で通報すればいいさ。」

キノコさん、かなり興奮気味です。

ヤッチ:「昼飯食べたのか?」

キノコさん:「食べた。食べた。あいつらのいる前でラーメン屋に入ってやったわ。」

かなり興奮気味ではありますが、キノコさんの話をまとめると以下のような具合になります。

まず、キノコさんが保護されていた施設に、高齢者相談センターの職員3人が新しい養護老人ホームに移送するため、車でキノコさんを迎えに来ます。

この中の一人が能面女で、後は男女一人づつ。

キノコさんは自動車に乗るように言われます。

キノコさん:「どこに行くの?」

職員:「これから生活していただく、新しい施設です。」

この時の心境はどうだったかはわかりませんが、キノコさんは自動車に乗ります。

車に乗っているうちに、以前見学に行った施設だと気づきます。

キノコさんは見学に行ったとき、その施設の印象を『いいけど、息子や娘の意見を聞かないと入るかどうかは決められない。』と言っているそうです。

移送先の養護老人ホーム(?)の入り口付近に到着です。

キノコさん:「ここに私は入るなんて言った覚えはないわよっ!帰らしてちょうだいっ!」

キノコさんが暴れ出します。

たぶん能面女から姉への電話はこの辺りかと…。

キノコさんの話では、あいつらに閉じ込められたと言っています。

自動車の窓を叩いて周囲の人に助けを求めたようです。

しかし、施設の入り口付近…。

おそらく認知症の人が騒いでいるのだろうくらいにしか思われなかったのかもしれません。

通行人は見て見ぬふり…。

汗だくになりながら、自動車から出ようと試みたそうですが、扉を開けてもらえなかったようです。

そうこうしているうちに、自動車の中にいた男性職員がトイレに行きたいと言い出したので、キノコさんも私も行きたいと言ったそうです。

施設の中のトイレを使用しようと施設の入り口に向かいます。

当然、能面女も一緒についてきます。

ちょっとした隙に、キノコさん走り出して逃げ出します。

まあ、年寄りの走る速度はタカが知れています。

職員が追いかけてきます。

でも、高齢者虐待防止法を意識しているのでしょう…。

キノコさんの身体をつかんだり、引き戻すようなことはできません。

ピッタリとキノコさんをボディーガードのようにつけ回します。

キノコさん、土地勘のないところでバス停を発見。

行き先がキノコさんの知っている駅だったので、これに乗り込みます。

職員は説得を続けながら、ボディーガードも続けます。

終点の駅に着き、今度はキノコさん、ラーメン屋に飛び込みます。

ボディーガードは店内に入らず、外で待機…。

この時、キノコさんは外にいるボディーガードに見えるように、食べたくもないラーメンを1本ずつすすったようです。

そして、店のお兄さんにタクシーを呼ぶように耳打ち…。

こんなエネルギーがキノコさんにもあったのだとヤッチもちとビックリです。

タクシーが店の前にピタリと着きます。

キノコさんが乗り込もうとするとボディーガードも乗り込もうとしたそうな…。

キノコさん:「この人たち、私をだまして施設に入れようとしているんです。運転手さんこの人たちを乗せないで!行き先は○○駅南口!」

『○○駅南口』を耳にしたボディガードは多分センターにいる支援係長に連絡したものと思われます。

センターからの方が○○駅南口は近く、支援係長が先回りできます。

支援係長がやはり先回りしたようです。

でも、キノコさん、○○駅には向かわず、自宅にタクシーで舞い戻ったというわけです。

まだ、キノコさんからの話だけですが、キノコさんは高齢者支援センターの人間に騙されたと言っています。

保護にアルツ家に職員が来た時も「二、三日お休みしましょう。」と連れ出したと言っています。

保護の時に、ヤッチに虐待が有ったと言っていないと…。

しかも、エスケープの途中に職員の一人に

『あなたはお金が無いんですよ。帰る家なんかないんですよ。犯罪者の家に帰るんですよ。』

と言われたそうな…。

とにかくお嬢様育ちのキノコさんにとって、『お金が無い』を強調されたのが相当腹立たしかったようです。

かなり興奮状態なので、この話が第三者が聞いてどうかは別として、息子としてはキノコさんの言っていることを信じてあげたいと思っています。

またしても、言った言わないの水掛け論が噴出しそうですが、今日の老人のエスケープはなかなかさすがです。

ちなみに、キノコさんの手首のあざが気になります…。

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