アルツ君の息子ヤッチです。
(^_^)/~
今日の記事は昨日の出来事です。
昨日はいつもだと姉が来て、近所のスーパーマーケットに行き、アルツ君はボタモチを買ってもらえる日なのですが、姉は出勤らしく来ない様子。
「今日はボタモチはお預けだな!?」
ヤッチがアルツ君に言います。
「ボタモチ食べないと、死んじゃうぞ。」
「じゃあ、今日はその日だな!?今のうちに自分で戒名考えておいたら?」
「バカ言え!!戒名なんて俺が考えるもんじゃないぞ!!」
「じゃあ。俺が考えてやろうか?そのかわり高いよ。」
「お前につけてもらうくらいなら、死んだ方がましだ!!」
わけのわからん会話をしているところに姉が参上です。
「会社早く抜けられたから、行こう!!」
「どこへよ?」
「わかってんでしょっ!?素直になりなさいっ!!」
そう言って、姉はアルツ君の顔を揉みクシャにします。
「冷たいっ!!お前の手は冷たいな~。死人の手みたいだぞ。」
「死んでるかもよ!!さあ。早く行こう!?」
「どこへ?」
「だからボタモチ!!買いに行くんでしょっ!?」
「はいはい。ボタモチなら行きますよん!!」
そう言って二人は近所のスーパーマーケットに出かけて行きます。
ヤッチは、アルツ君が居ない間に二階のトイレの床に吸水シートで、アルツ君のおしっこ対策です。
どうしてもアルツ君、座っておしっこができません。
(-_-;)
またひどい時は便器必要無いじゃんっ!?というくらい前にこぼしてしまいます。
(-_-;)
そのため、ベッドや布団で使う吸水シート二つ折りにして利用しています。
アルツ君のおしっこ対策も終盤に近づき、そろそろ二人が帰って来る時間です。
ヤッチの携帯が鳴ります。
「もしもし、パパが転んじゃって…。ちょっと来てくれる!?」
姉からの着信です。
「またぁ~???」
ヤッチもアルツ君のおしっこ対策シートの作成途中でしたが、中断してスーパーマーケットに向かいます。
スーパーマーケットで転んだのか、途中の道路で転んだのか聞いていなかったので、道路で転んでいた場合のことも考えて、キョロキョロしながら向かいます。
午後5時を回っていましたが、ちょっと暗くなってきているので、遠くまで見通せません。
自宅とスーパーマーケットのちょうど中間あたりでしょうか。
道路に尻もちをついて、へたり込んでいる老人の姿が見えます。
ヤッチはその老人の元へ小走りで近づきます。
やはりアルツ君です。
姉がそばにしゃがみ込んで、アルツ君に話しかけています。
姉がヤッチの存在に気がついたようです。
大きく手を振っています。
ここでヒーローものの戦隊ドラマならメインテーマのBGMが鳴り響くところですが、BGMは鳴り響きませんでした。
スポンサーの予算の問題なのでしょうか。
ヤッチは少し息を切らす素振りを作り、一応迫真の演技を見せる演技でアルツ君に駆け寄ります。
先に言葉を発したのは姉の方でした。
「私が起こそうと思ったんだけど、私の力じゃ起こせなくて…。」
キノコさんの時もそうでしたが、体重は減っているとはいえ、まともに力の入らず、地面にへたり込んでいる老人を立たせるというのは、女性の力では無理なのでしょうか。
ヤッチは二人にたずねます。
「頭は打ってない?」
「頭はおでこのところを擦り剥いているわ。」
「そうなんだよ~。ヒリヒリ痛いんだよ~。」
どうやら意識はしっかりと有るようです。
「他にどっか痛いところない?」
「左腕をちょっと打ったみたい。」
姉の話だと、スーパーマーケットの帰り道に、アルツ君と軽く腕組みをして歩いていたようです。
すこし身体が重そうで、歩きづらそうにしていたのでサポートしながらだったそうな…。
姉は片手に買い物袋を持ちアルツ君は手ぶらです。
何もない平坦のところなのに、突然アルツ君の膝がカックンとなり、そのまま前のめりに倒れて行ったようです。
姉はアルツ君の腕組みしている手を引いて、流れていくアルツ君の身体を止めようとしたらしいのですが、力が足りず、アルツ君は受け身を取ることなく、アスファルトの地面に落ちて行ったようです。
「左腕動かすことできるかい?」
ヤッチはアルツ君にたずねます。
「大丈夫だよ。ちょっと痛いけど…。」
「ちょっと痛いのは大丈夫じゃないだろ!?でも動かせるみたいだな。」
「ああ。治ってきた。」
「他は?」
「他は大丈夫だな。そうだ?俺のボタモチどうした?」
「私が今日は買い物袋に入れて持ってるよ。」
普段なら、自分のブルゾンのポケットに入れているところなので、不幸中の幸いになるのでしょうか。
ボタモチのことは忘れないでいるのは、さすがと言わざるを得ませんが、転倒したことがよほどショックなのか、言葉に覇気が有りません。
何かちょっと挙動不審でオロオロしている様子です。
「立たせたら自分の力で立っていられそうかい?」
「ああ。大丈夫だよ。」
「足に感覚有るかい?」
「なかったら、お前お化けだぞ…。」
「それだけ口が動けば大丈夫だろ!?じゃあ起こすよっ!!」
ヤッチはへたり込んで足を投げ出しているアルツ君の背後から手をまわし、羽交い絞めするようなポーズをとります。
「お腹痛くないかい?」
「ああ…。」
「立たせるとき、少しきつい感じになるかもしれないよ?」
「ああ…。」
「じゃあ。起こすよ!!」
ヤッチは立つと同時に、アルツ君の体重を利用して後ずさるようなイメージで、アルツ君の身体を引きます。
アルツ君の足が地面を踏みしめるまで少し時間がかかりましたが、自力で立つことができました。
(>ω<;)ふぅ・・・
「〇〇ちゃん(ヤッチのこと)が居てよかったね~。」
姉もホッとしたのか、言葉を発します。
「ほんとだなぁ…。悪いなぁ…。」
「なんだよ!なんだよ!ドラマのエンディングみたいじゃないかよ!?まだ家まで帰るって言う大仕事が待ってるんだぞ。」
ALWAYS 三丁目の夕日'64を彷彿されては困ります…。
(・・;)
「歩けるのか?」
まだアルツ君のバックを取っているヤッチはアルツ君の耳元に息を吹きかけます。
「ああ…。歩けるよ…。」
帰りは姉と二人でアルツ君の力の抜けた身体を支えながら、ゆっくりと歩きます。
少し元気が戻ったアルツ君に話しかけます。
「受け身も取らずに、アスファルトにぶつかっていったのか?」
「あいつ。固いんだよ。」
「そりゃそうだ。でもフラフラと転ぶなんて、鍛え方が足りないんじゃないのか?」
「バカ言え!!俺がアスファルトを鍛えてやったんだ!!」
「まあ。アスファルトは鍛えてもらう必要はないと思うけどな。」
何とか家に到着です。
心配していたキノコさんが飛び出してきます。
「大丈夫?」
「普通だよ。普通…。ああ。痛い…。」
そう言いながらも、擦り剥いたおでこを触ろうとするアルツ君。
「ああ。さわっちゃダメよ。中で消毒しましょ。」
茶の間で消毒すると、『痛い、痛い』と大騒ぎ…。
何とか治療を済ますと、安心したのか茶の間で仮眠です。
姉はその間に帰ってしまいました。
1時間ちょっとしたところでアルツ君が目を覚まします。
「あー。ヒリヒリする…。」
「目を覚ましたの?覚えてる?」
キノコさんがアルツ君に声をかけます。
「転んだのだろ?覚えてるよ。なんであんなところで転んだんだろうなぁ…。」
転倒したときの記憶はちゃんと有るようです。
「ボタモチも食べないで寝ちゃったのよ。」
「俺かぁ?あー。今日はいいよ…。」
ちょっと珍しい発言です。
(・・;)
「どうやって帰ってきたか覚えてる?」
「んー。あいつ(姉)と帰ってきたんじゃなかったっけ!?」
この辺は記憶が曖昧なようで…。
「誰が起こしてくれたか覚えてる?」
「ああ。覚えてるよ。」
「じゃあ、誰?」
「起こしてくれたのは、たしか、あいつ(姉)だよ!!」
アルツ君
さすがです…。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
ブログランキングに参加中です。
応援をお願いします。
ツイートする
キーワード検索 : スーパーマーケット ボタモチ 吸水シート 転倒
FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア)
© 2024 アルツ君は職人
Unauthorized copying prohibited.
この記事のURL: https://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-243.html
2012/02/05 | コメント (8) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Topう~む アルツ君も転びましたか・・・
そのときの様子が義父の場合は やはり記憶がなさそうでしたねぇ~ 一人暮らしの室内で転倒して 辺りの物の散乱。破損。本人の身体の傷、打撲。
私たちに他人ごとのように話して教えてくれるのでした。しかも「どうしたの?」って異常に気づかれてからの後日談。
何かのなり始め!?のときって医者にも家族にも分かりにくくて・・・不思議なことに骨折はなかったです。
お父様も大事に至らずよかった!
myu*myu*さんへ
アルツ君の場合は、転倒時、転倒前後の記憶というよりは、全般的に、ちょっと前のことをすぐ忘れてしまうことが多いようです。
その日の体調によって、ハッキリ覚えていることもあれば、全く覚えていないことも頻繁です。
頭の中でどういう振るいわけをしているのか知りたいときが有ります。
ただ今に始まったことではありませんが、父の頭の中では私の存在が薄いのは確かなようです。
(^^ゞ
いずれにしても、骨折など、大きなけがをしないで済んだのは、ラッキーでした。
御心配ありがとうございます。
傷の写真
めっちゃ痛そうですやん!
のぞみんは病院のベッドの上なので携帯で見ています。でも携帯でよかった(v^-゜)
PCやったら画像が大きいからもっと痛そうやもんね!
おはようございます。
病室では携帯の持ち込みはOKだったようですね。
(*^_^*)
ブログにアップしている写真は、ほとんどは携帯の写メなので、PCで見ても、携帯で見ても変わらないと思いますよ。
無料ブログなので、携帯の画面だと、画面下にFC2の画像付きの広告が2つ必ず表示されるようになっているので、読み込みに時間がかかってしまうことが有るようです。
なかなかページが全部読み込まれないのは、携帯の調子が悪いのではなくて、どうもこいつが関係しているようです。
もう治療は始まったのかな!?
治療が始まると携帯を見る余裕などなくなってしまうかもしれませんが、もし余裕が有れば、ゲームでもやってください。
「ゲーム職人工房」という携帯サイトですが、無料で遊べますよ。
↓よかったらどうぞ!!
http://game-syokunin.net/index.php
ヤッチさん、こんにちは^^
会社の昼休みです。
アルツ君、転倒ですか!?大事に至ってはいないのですよね?
それならば良かったですが…。
全く、予期なくこういうことが起こると、ため息ですね(汗)
そして、いつもヤッチさんは透明人間・・・(笑汗)
おでこ、痛そうです。
お大事になさってくださいね。
こんにちわ。転倒、心配ですね。なぜ、転んでしまうのか?
それにしても、なぜヤッチさんは透明人間になってしまうのでしょうか?もしかしたら、ヤッチさん、アルツ君とそっくりとか?姿ではなく、声が。うちも姿はおじいちゃん、夫、息子3人とも全く似ていないんですが、声だけ、よく似ているんですよ。体の大きさもスタイルも違うのに、なぜか、声や気配が似ていて、時々夫かと思うとおじいちゃんだったり、息子だったり。アルツ君は、ヤッチさんの事自分だと思っているのかもしれないですよ。ヤッチさんのしてくれたことを自分がやっているって勘違いしてしまうのかも。でも、いい加減、姿を見つけてよって思いますよね、真っ赤なペンキでもかぶって、姿を見せてやったら、見つけてくれるかもヽ(^o^)丿ね(^_-)
こんにちは。
お仕事お疲れ様です。
いつもおでこを痛打してくるのに、不思議と擦り傷なんですよね。
ちょっと痛そうな擦り傷ですが…。
携帯の写メなので画質がよく有りませんが、良くご覧になってください。
おでこがまだらです。
これ全部傷跡です。
(; ̄ー ̄川 アセアセ
よしこさんへ
こんにちは。
> それにしても、なぜヤッチさんは透明人間になってしまうのでしょうか?もしかしたら、ヤッチさん、アルツ君とそっくりとか?
自分のことなので良くわかりませんが、人様から「似ている」と言われたことはないですねえ。
アルツ君の背はそんなに高い方ではありませんが、骨太でがっしりした体型です。
ヤッチはどちらかというと、がっちり型ではなく、なで肩体型です。
透明人間は多分透明なので、ペンキを掛けても地面にこぼれてしまうと思います。
(^^ゞ
コメント:を投稿する 記事: 脳梗塞!?パーキンソン!?
- お気軽にご質問やコメントをどうぞ!
(過去の記事でも大歓迎。) - コメント本文以外の表示させたくない項目は空欄でも構いません。
- 非公開(ヤッチだけが読める)を選択すると、コメント内容は記事に表示されません。
- プレビューボタンを押すと送信前の表示を確認できます。 (送信されません。)
Comment