site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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アルツ君、特別養護老人ホームに戻る

2014/12/27 (土)  カテゴリー: 脳梗塞
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特養の居室にて~01

こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

前記事の追記で書かせていただいたように、脳梗塞で入院していたアルツ君、12月24日水曜日にK病院を退院し、特別養護老人ホームに帰って来ました。

ヤッチは事前に朝10時までに、K病院に来るように言われていました。

アルツ君の入院当初の着ていたものは、自宅に持ち帰って洗濯しておいたので、これを持って、K病院にバスで出かけることに。

K病院に着き、一階の受付で、退院のことを告げると、三階のアルツ君の病室に行ってくれとの事。

言われた通り、三階に上がり、アルツ君のいる病室に入ると、アルツ君、大いびきで寝ています。

完璧なガオです。

アルツ君のお迎えのための、特別養護老人ホームの車は11時頃に来ると聞いていたので、間があります。

それまで間、アルツ君をそっと寝かせておいてあげることにしました。

しばらくすると、病室に看護師さんが入ってきます。

失礼かもしれませんが、最近の看護師さんはお若い方が大変多い印象ですが、この看護師さんはちょっと平均年齢の上を行っている印象です。

看護師さん:「あなた、お迎えの方?」

ヤッチ:「はい。」

看護師さん:「着替えは持って来ていますか?」

ヤッチ:「はい。父の物なら…。」

ニコリともしてくれませんでした。

気づいてよ…。

看護師さん:「じゃあ、ちょっとどれを着せるのか、教えてくださいます?」

ヤッチ:「入院時に来ていたスウェットの上下と、靴下、下着の上がこれになります。あと、寒いかもしれないと思ったので、暖パンと上着を持って来ています。」

看護師さん:「下はスウェットだけでいいわね。じゃあ、お父様の着替えをしますので、外に出ていて下さい。」

看護師さんはそうおっしゃって、アルツ君のベッドのカーテンを閉めます。

アルツ君、全く起きよとうしない様子…。

看護師さん:「ちょっと頑張って、お洋服着せるからね。」

アルツ君:「眠いんだよ…。」

看護師さん:「今日は退院よ。もう少し頑張って。」

無気力状態のアルツ君、ずいぶん看護師さんのお手を煩わせているようです。

結構な時間が経過してようやくベッドのカーテンが開きました。

アルツ君、またガオです。

ヤッチは施設のお迎えが来る前まで覚醒させておいて方がよいか少し迷いましたが、そのまま眠らせることに…。

20分くらいすると、今度はK病院の薬剤師さんが病室に入って来ます。

薬剤師さん:「私、K病院の薬剤師をしています、○○と申します。」

ヤッチ:「△△の次男です。」

薬剤師さん:「さっそくなんですが、これが、施設(特別養護老人ホーム)からお預かりした薬で、残った分をお返しいたしますね。」

薬剤師さんはヤッチに薬の入ったコンビニ袋を手渡します。

実は、入院時にアルツ君が普段服用する薬を姉が特別養護老人ホームから預かって、持って来ています。

フェルガードBなどのサプリメントも持参してきていましたが、K病院では、アルツ君に飲ますことに許可が出ないままでの退院となってしまいました。

アルツ君の普段服用している薬
バイアスピリン錠100mg
血液を固まりにくくするお薬です。血栓や塞栓の治療に用います。
1錠
夕食後服用
アシノン錠150mg
胃酸の分泌をおさえるお薬です。胃炎や胃潰瘍の治療に用います。
1錠
夕食後服用
アムロジピンOD錠5mg「サワイ」
血圧を下げるお薬です。高血圧や狭心症の治療に用います。
1錠
夕食後服用
プルゼニド錠12mg
便通をつけるお薬です。便秘症に用います。
1錠
夕食後服用
ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)
神経の高ぶりをしずめる漢方薬です。認知症の周辺症状(興奮、怒り、徘徊、不眠)に処方されることがあります。認知症の病因の一つとされるグルタミン酸神経系の機能異常を改善する作用があるのではと推測されています。
2.5g
夕食後服用
ニトロールRカプセル20mg
血管を広げ血流をよくするお薬です。狭心症や心筋梗塞に用います。
2C
一日二回朝夕食後服用

持って行った薬が何日分有ったかまでは、わかりません。

ただ、毎日飲まなくてはいけない薬ですから、仮に持参した薬が無くなった場合、当然入院先のK病院が処方して、アルツ君に飲ませてもらわないと困ります。

薬剤師さん:「実は、途中でお薬が無くなってしまいました。抑肝散だけは多くは入っていたようなので、この袋(コンビニ袋)の中に3袋(3回分)だけ入っています。」

ヤッチが袋の中身を確認すると、薬剤師さんのおっしゃる通り、飲まなかったフェルガードBと抑肝散だけが入っています。

あとで、わかったことですが、上記の『普段服用している薬』が一回分だけ、フェルガードの袋の束にまぎれていました。

アルツ君が『普段服用している薬』はほとんど夕食後に飲む薬です。

夕食の介助に通っていたヤッチはこれらの薬をアルツ君に飲んでもらうのに、大変苦労しました。

でも、有る時を境に、急に薬の数が減った事が有りました。

姉もそばにいて、首を傾げました。

ヤッチはその時、看護師さんにたずねました。

~ 回想シーン(始まり) ~


ヤッチ:「いつも父が飲んでいる薬はもっと種類が多かったと思うのですが、今日の薬は白い錠剤が2錠と抑肝散1袋だけです。本当にこれだけで大丈夫でしょうか?」

看護師さんが内線電話を使ってどこかに問い合わせていました。

看護師さん:「それだけの指示ですね。」

ヤッチ:「じゃあ、これだけで飲んでいれば良いということで間違いないですね。」

看護師さん:「指示が出てるのはそれだけなので…。」

~ 回想シーン(終わり) ~

なんかおかしい…????

この時から退院までずっと、アルツ君に夕食後に飲んでもらっていたのは、白い錠剤2錠と抑肝散1袋だけです。

ひょっとして、持参した薬が無くなったから飲ませなかった????

ややこしい話になりますが、普段飲まなくてはいけない血液サラサラの薬や血圧の薬を飲んでいなかった期間、つまり空白の期間が有るとヤッチは言いたいわけです。(怒り新党風)

ヤッチは疑問を抱きつつも、薬剤師さんの話に耳を傾けます。

薬剤師さんは続けます。

「で、これが、今回うちの病院でお出しした、新しい薬のシロスタゾールという薬です。」

薬剤師さんはヤッチにシロスタゾールの入った薬の紙袋と薬の説明書きの用紙を手渡します。

薬の説明書にはこう書かれています。

薬の説明書
シロスタゾールOD錠50mg「サワイ」(白)
血栓を予防したり、血管を拡げて血液の流れよくするお薬です。
4錠
朝夕食後2錠ずつ服用

余談ですが、シロスタ―ゾールという薬ですが、認知症の予防効果があるようなことを耳にしたことが有ります。

薬剤師さん:「シロスタ―ゾールというお薬なんですが、血液をサラサラにするお薬で、抗血小板薬です。こちらにも書かれているように、血栓を予防したり、血管を拡げて血液の流れよくするお薬です。」

ヤッチ:「父の脳梗塞の薬として処方された薬ですよね?」

薬剤師さん:「そうです。そうです。」

ヤッチはちょっと意地悪な質問をします。

ヤッチ:「ということは、退院後について、他の薬は飲まずに、父はこのシロスタゾールだけを飲んでいればいいということですか?」

薬剤師さん:「それは、こちらの病院から、施設のお医者様に診療情報提供書が渡ることになっていますので、そちらに全部記載されていると思います。」

ヤッチ、さらに意地悪です。

ヤッチ:「ということは、先生同士のやり取りが終わるまで、何の薬を飲んでいいのか、我々には、わからないですよね?たとえば、今薬を飲まなくてはならないとしたら、何の薬を飲んだらいいのかな?」

薬剤師さん:「そういうことではなく、今まで飲まれていた薬と、このシロスタゾールということになるのでは…?」

ヤッチ:「いやいや、俺に質問されても…。それに、今まで飲んでいた薬はこのコンビニ袋の中には入っていないですよね?」

薬剤師さん:「大変申し訳ありません。もう一度確認してまいりますので、もうしばらくお待ちいただけますか?」

ヤッチ:「ついでと言っては失礼ですけど…。こちらの病状説明のときに先生は、点滴後は脳梗塞の薬を1剤ではなく、2剤にして行くとおっしゃっていました。1剤については、今までの飲んでいたのはバイアスピリンで、もう一つはシロスタゾールということになると思うのですが、今後バイアスピリンとシロスタゾールの2剤を飲むのか、それともバイアスピリンを止めてシロスタゾール1剤を飲んでいくのかということもご確認願えますか?」

薬剤師さん:「わかりました。少々お待ちを。」

ヤッチ:「施設からのお迎えの車もまだ来ていませんので、ゆっくりで結構ですよ。」

もうお気づきというか、いや、とうの昔にお気づきでしょうが、ヤッチ、ホントに嫌な奴です。

ズバリ申し上げてしまえば、K病院に投薬ミス、あるいは処方ミスが有って、アルツ君に本来飲ませなければならない薬を飲ませていなかった期間が有るんじゃないのかと言いたいのです。(怒り新党風)

もし、空白の期間が有るとすれば、入院期間中、一定の期間バイアスピリンも飲んでいなかったことになります。

バイアスピリンは脳梗塞のための薬なわけで、脳梗塞の治療の目的で、入院していたのに、その薬を飲ませていなかったとしたら、ちょっとどうなのよ?てな話です。

推測になってしまいますが、退院までの後半、アルツ君が飲んでいたのは抑肝散とシロスタゾール(白い錠剤)だけだった可能性があります。

急にナースステーションがいつにも増してざわつきはじめます。

ヤッチの一言で、火に油を注いだ状態とでもいいましょうか…。

その間に特別養護老人ホームから、車椅子を持った新任の生活相談員さんと同じく特別養護老人ホームの主任看護師さんが現われます。

ヤッチ:「どうも、色々とお世話になりました。」

生活相談員さん:「いえいえ、お待たせして申し訳ありません。」

ヤッチ:「いえ、お待たせするのはこっちの方かもしれませんよ。」

生活相談員さん:「???」

ヤッチ:「処方薬のことで、ちょっとケチをつけてしまったので、ご覧のとおりナースステーションがパタパタしてるでしょ?」

生活相談員さん:「どういった事でしょうか?」

ヤッチ:「診療情報提供書を後でこちらの病院の方がたぶん持ってくるでしょ?でも、俺たちが勝手にこれを開けることはできませんよね?で、『施設に戻ってすぐに飲ませる薬がどれだかわからない。』と申し上げたら、『確認するのでもうしばらくお待ちください。』と言われたんですよ。また、嫌な奴ぶりを発揮しちゃいましたよ…。」

生活相談員さん:「そうだったんですか…。で、お父様の方のご準備は?」

ヤッチ:「着替えはこちらの看護師さんがやってくださいました。スウェットだけなんだけど、寒いかな?」

主任看護師さん:「毛布も持ってきましたし、お車まではすぐだから、上着の袖を通さないで、羽織るだけでも大丈夫じゃないんでしょうかね。」

ヤッチ:「そしたら、薬剤師さんが戻るまで、寝かせておいていいですかね?」

主任看護師さん:「お疲れのご様子ですから、ギリギリまで寝かせておいてあげましょう。」

20分以上待ったのではないでしょうか。

再び先ほどの薬剤師さんが病室に入って来ます。

薬剤師さん:「お待たせして申し訳ありません。当院で、普段お父様がお飲みになられているお薬を二週間分ですけど、お持ちしました。あとこちらの封書は『診療情報提供書』で施設の主治医の先生におお渡しください。あと、こちらが『看護要約(サマリー)』なので、施設の看護師さんにお渡しください。」

主任看護師さん:「それでは、私がお預かりします。」

どこから調達してきたのかわかりませんが、『途中で無くなった』と言っていたアルツ君の『普段服用している薬』を特養の主任看護師さんに手渡しています。

なぜ故今頃になって新しく薬を処方して持ってくるわけ…???

しかも、ほとんどの薬がジェネリック…。

薬剤師さん:「抑肝散に関しては当院では取り扱いが無いものでして、そちら(特養)でご手配願いますか?」

取り扱いがないというのも呆れますが、もしこの薬がアルツ君の入院途中で切れていたらどうなったんだろう…。

薬剤師さん:「あと、ご質問の件ですけれども、やはり、血液サラサラのお薬は、2剤飲んでくださいとの事でした。」

ヤッチ:「確認なんですけれども、バイアスピリンとシロスタゾールということですね。」

薬剤師さん:「そうです。今までお飲みになられていた薬、プラス、シロスタゾールを飲んでいただくことになります。」

もう、アルツ君の入院中に薬が減ったことを追及する気にもなりませんでした。

どうせオサラバする病院だと自分に言い聞かせます。(大人じゃん!)

ヤッチはアルツ君を起こします。

ヤッチ:「旦那さん、帰るよ。目を開けようか?」

アルツ君:「眠い…。」

K病院の看護師さんがアルツ君を起こします。

看護師さん:「○○さ~ん!!○○さ~ん!!ご退院ですよ。起きてください!」

ここの看護師さん、やっぱり声が大きい…。

ヤッチは『ああーあ。やっちまった…。』という冷ややかな目です。

アルツ君:「うるさいっ!!そんなにデカい声を出さなくたって聞こえるわいっ!!」

アルツ君を覚醒させたのはよいのですが、機嫌を損ねてしまいました。

看護師さん:「じゃあ、車椅子に移りますよ。少し踏ん張ってくださ~い。」

アルツ君:「なんで、お前に命令されなきゃいけないんだ~!!!」

ヤッチの筋書通りの展開、いや、当たり前の展開です…。

無理やり車椅子に乗せられたアルツ君、もう誰も止めることはできません。

エレベーターに乗っても大声、施設の車の中でも大声でわめき散らします。

施設へ帰る車内でも、ずっと『医者なんか、悪くも無いところを探しちゃ、悪いと言って金をふんだくる大悪党』的なことを終始力説です。

ヤッチ的にはこっちの方がアルツ君らしくて、うれしい気分です。

でも、アルツ君はどうもまた違う病院に連れて行かれると錯覚しているようで、何を言っても、『ウソをつけ!』と信用してくれません。

キノコさんが風邪を引いて寝込んでいなければ、K病院に迎えにも来れたかもしれないのですが、何とも不運です…。

途中、アルツ君の見覚えのある風景の場所を施設の車で通ったのですが、『そんなの関係ない!!』とおっぱっぴーです。

車が施設のエントランスに着いてもアルツ君、くだを巻く酔っ払い状態…。

何に対して怒っているのかわかりませんが、鬼のような形相です。

施設の中はちょうど昼食時です。

いつも過ごしていた三階のフロアのデイルームでは多くの入所者さんがテーブルを囲んでいます。

施設の職員さん達も忙しそうに動き回っています。

アルツ君の居室はこのデイルームを横切って奥の棟になります。

アルツ君が新任の生活相談員さんに車椅子を押されて、このデイルームに登場です。

職員さん達が笑顔でアルツ君を出迎えます。

職員さん達:「おかえりなさい!!」

アルツ君:「うるさ~いっっっ!!!!」

館内に響き渡る大声です。

それでも、職員さん達は笑顔です。

ヤッチの方がちょっとこみ上げそうになってしまいました。

渡り廊下を渡り、別棟へ…。

いつも居た『定位置』に車椅子が着きます。

同じように、職員さんが出迎えてくれます。

職員さん達:「おかえりなさい!!」

アルツ君:「うるさ~いっっっ!!!!」

このあと、新任の生活相談員さんではなく、以前からいらした生活相談員さんがアルツ君に声を掛けます。

アルツ君が心を許す施設の職員さんの一人です。

生活相談員さん:「○○さん、お帰りなさい。お帰りになるのを心待ちにしていたんですよ。」

アルツ君:「お前ら、ホントうるさいよ~。」

生活相談員さん:「そんな事言わないでくださいよ~。俺と○○さんの仲じゃないですか~。」

アルツ君の顔が少し緩みました。

生活相談員さん:「一緒にお食事しましょうよ。お腹空いてないですか?」

アルツ君:「それが腹が減らないんだよ~。」

生活相談員さん:「○○さんらしくないですね?少し召し上がったら、きっと食欲がわいてきますよ。」

アルツ君:「そうかな?」

生活相談員さん:「ですよ。」

アルツ君:「じゃあ、ちっとだけ食べてみるか。」

生活相談員さん:「そうおっしゃらずに、なんなら全部…。うちの食事はきっと美味しいと思いますよ。」

生活相談員さんが食事の介助をして下さるようです。

生活相談員さんがアルツ君の口にスプーンを持って行きます。

生活相談員さん:「いかがですか?お気に召しましたか?」

アルツ君:「まあまあだな…。」

生活相談員さん:「相変わらず、辛口ですね?」

アルツ君:「そんなことないよ~。甘いもんも好きだぞ。」

生活相談員さん:「じゃあ、甘いのも食べてみますか?」

何口か生活相談員さんがアルツ君に食べさせてくれましたが、アルツ君、途中でやはり眠くなってしまいました。

生活相談員さんの提案で、とろみのお茶より、冷たいお水の方をアルツ君が好むのでは?と言って、キンキンではありませんが、冷水にとろみをつけて飲ませてくれました。

これが、大正解。

アルツ君、ゴクゴクと音を立てて飲んでくれました。

少し間を置いたところで、アルツ君を居室で寝かせることに…。

生活相談員さんがアルツ君をベッドに寝かせてくれて、すぐにアルツ君は眠りについてしまいました。

生活相談員さん:「まれに麻痺のある方でも、自分で立ち上がろうとして転倒されてしまう方もいらっしゃるので、○○さんにもそれなりの対応させていただきたいと思うのですが、よろしいでしょうか?」

ヤッチ:「はい。そちらでご都合のよいやり方をして下さい。」

生活相談員さん:「では、ベッドの横の床にマットをひかせていただきますね。」

そう言って、生活相談員さんは居室を出て行き、再びマットを持って戻ってきました。

ヤッチ:「マットって、そういうことなのね?俺は介護の専用のものが有るのかと思いましたよ。」

生活相談員さん:「たぶん、さがせば有るんだと思うんですが、うちでは、ベッド用のマットレスを使わせていただいています。」

ヤッチ:「なるほど。」

生活相談員さん:「離床センサー(コールマット)だけをひいておくという方法も有るんですが、離床センサーが反応してコールが鳴った時は、すでにお父様が転倒してしまわれた後になってしまうと思うので、万が一転倒されても、マットをひいておけば、おケガが少なくて済むと思うんですよね。」

ヤッチ:「元々少ない人(毛が少ない人)はどうするの?」

生活相談員さん:「…。」

ヤッチ:「まあ、まだ自分で起き上がろうなんてこと、考えないと思うんですけどね。」

生活相談員さん:「ただ、何が起きてもおかしくない状況なので、一応はやっておかないと…。」

ヤッチ:「さすがだね…。いっそのこと、床にひいたマットレスの上で寝かす?」

生活相談員さん:「いえ、いえ、いえ…。」

生活相談員さん:「それで、この離床センサーのそばに靴を置いておけば、一応完璧です。」

ヤッチ:「何でそんなところにわざわざルームシューズをおくの?」

生活相談員さん:「不思議とこうしておくと、みなさん立ち上がる前に靴を履こうとするんですよ。その間に離床センサーの上に足を置いてくれれば、職員が気づきますから。」

ヤッチ:「プロならではの知恵ですね。」

生活相談員さん:「いえいえ。」

アルツ君が深い眠りについてしまったので、ヤッチは一旦自宅へ帰ることに…。

アルツ君が施設で夕食をきちんと食べるか、見させてもらう約束をして、もう一度施設に来ることにしました。

K病院にはバスで出かけて、施設へはアルツ君と一緒に施設の車で戻って来ていたので、自転車ではないことに気づきます。

しまった…。

テクテク歩いて自宅へ戻ります。

あまりくつろぐ間もなく、再び夕食時の6時頃に間に合うよう、今度は自転車で出かけます。

施設に着くと、もう利用者さんの配膳は終わって、皆さん食事をはじめています。

アルツ君も『定位置』に車椅子に乗って、腕組みをしています。

その横には生活相談員さん(新任ではない方)も丸椅子に腰かけ、アルツ君の食事介助をしようとしています。

ヤッチはアルツ君に気づかれないように、背後から様子を伺います。

生活相談員さんにはアイコンタクトです。

アルツ君、不機嫌な様子です。

アルツ君:「いちいちうるさいんだよっ!!どっか行けっ!!」

生活相談員さんを怒鳴りつけています。

生活相談員さん:「そんなことおっしゃらずに召しあがりましょうよ。」

アルツ君:「うるさいっ!」

ヤッチが来る以前から、このバトルは繰り広げられていたようです。

生活相談員さんが、アルツ君の視界に入らない位置にヤッチを呼びます。

ヤッチ:「だいぶオカンムリみたいですね?」

生活相談員さん:「お父様、ご家族がいらっしゃるのを待っていて、『家族が来るまで、箸をつけない。』とご立腹でして…。」

ヤッチ:「家族というよりも、母を待っているっていうわけでしょ?」

生活相談員さん:「はい、おそらくそうだと思うんです。それで、『お母様が今日はおみえにならない』的なことを申し上げちゃったので、それがお父様を怒らせてしまったのかもしれません。本当に申し訳ありません。」

ヤッチ:「いえいえ。本当のことだから仕方ないですよ。」

生活相談員さん:「申し訳ありません…。」

ヤッチ:「結構長いこと、車椅子で過ごしていたんですか?」

生活相談員さん:「はい、覚醒レベルを上げるにはできるだけ、車椅子で過ごしていただく方がよいと思ったので…。でもちょっと早急過ぎたかもしれません。」

ヤッチ:「疲れて機嫌が悪いのかもしれませんね。で、どうですか?私が声を掛けた方がよい感じですか?」

生活相談員さん:「できればそうしていただけるとありがたいんですが…?」

ヤッチ:「父の状態を施設の皆さんにいち早く理解していただくために、姉とも相談して、食事介助の時は、家族が手を出さないようにしようと決めていたんですが…?」

生活相談員さん:「食事介助だけは、介護の技術の問題ではないし、やはりご家族にはかないません。こうして食事を召し上がっていただけないような時は、我々もご家族の協力なしではどうすることもできないので…。」

ヤッチ:「じゃあ、声を掛けてみます?」

生活相談員さん:「申しわけありません。」

ヤッチ:「旦那さん、元気?」

アルツ君:「元気なわけないだろっ!どいつもこいつもおんなじこと言いやがってっ!帰れっ!」

ヤッチ:「今外から来たばっかりなんで、もう少し暖まらせてくれよ。」

アルツ君:「そんな事知るかっ!!帰れっ!!帰らなきゃ容赦しないぞ~!!」

アルツ君が両手で、自分の食事の載ったトレーをひっくり返そうとします。

ヤッチは慌てて、その手を押さえます。

ヤッチ:「よーしわかった!ちょっと散歩に行こう!」

ヤッチはそう言って、入所者さんのいない渡り廊下までアルツ君の車椅子を押します。

渡り廊下の途中で車椅子のストッパーを掛け、アルツ君の正面にしゃがみます。

ヤッチ:「何だって、そんなに気分が悪いんだい?」

アルツ君:「そんなの理屈もへったくれもあるかよ!!帰れ!!」

ヤッチ:「何だかちょっと前までのドラマのセリフみたいだな。主人公は男前だったぞ。」

アルツ君:「うるさいっ!!!」

アルツ君がヤッチに向かって唾を吐きます。

ヤッチ:「おっ?けっこういい感じに飛距離が出たね?その調子でゴックンってやってみん?」

アルツ君:「なんだかんだと、うるさい奴だな~。」

ヤッチ:「あのね、腕力じゃあ、旦那さんに負けるかもしれませんけど、口じゃあ、旦那さんに負けませんよ~。口から生まれて来たんですから!誰の口から生まれて来たんだろうね?まさかメカケの子供じゃあないだろうな…?」

アルツ君、不覚にも笑ってしまいそうになります。

ヤッチ:「あ。今、ちょっと笑いそうになったよな?それに今旦那さんが言おうとしてることも全部お見通しだぞ。『なんだかんだと、言って俺を言いくるめようとしてやがるんだな。絶対にその手には載らないからな。』だろ?」

ついにアルツ君が吹きだしてしまいます。

アルツ君:「余計なこと言わんでもいい!」

ヤッチ:「いいえ。余計なことを言います。だって、口から生まれて来たんだも~ん!」

アルツ君:「ちくしょー…。」

ヤッチ:「あ?今なんかおっしゃいました?なんなら、ご飯食べている間、ずっと耳元で囁いてあげましょうか?」

アルツ君:「いいよ、もう!」

アルツ君とはもっと長い時間渡り廊下で言い合いをしていましたが、ちょっと記事にはできないエッチな言葉も飛び交ったので、省略させていただきます。

省略した方を聞きたい?

それだけは教えられましぇん~!!

ヤッチ:「そんだけ、怒鳴ったら、喉も渇くだろ?」

アルツ君:「ちっとだけな?」

ヤッチ:「そうおっしゃらずに、一斗缶丸々ぐらい行ってくれよ。」

アルツ君:「人を殺す気か!」

アルツ君の車椅子を押し、元のテーブルに戻ります。

生活相談員さんが待ち受けていて、アルツ君に吸い飲みの水を飲ませます。

アルツ君、ゴクゴク言っちゃってます。

生活相談員さん:「どうです?美味しいですか?」

アルツ君:「あのね、水に味なんかあるかよ。」

生活相談員さん:「そうですか…。お気に召しませんでしたか…。」

アルツ君:「だけど、水だけはまずいと思った事が無いんだよなぁ…。」

かなりというか、おおいに矛盾はありますが、水を美味しく感じるようになったのは回復へ第一歩です。

このあと、生活相談員さんがアルツ君の口へ食事を運びましたが、アルツ君、疲れてしまい、またもや眠ってしまいました。

居室にアルツ君を連れて行き、ベッドに寝かせてこの日は終了です。

生活相談員さんもアルツ君の体力の衰えを痛感し、翌日から、アルツ君の食事ついて、車椅子で座った状態で食べさせるのではなく、しばらく居室のベッドの上で食べさせることに決定です。

ヤッチも昼と夜の食事時について、しばらく様子見に来ることになりました。

まだまだ、暗い記事ばかりが続いてしまいそうで、しかも記事を書く時間がなかなか取れません。

どうか、ご理解、応援の程、よろしくお願い申し上げます。


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Comment


入院中のお薬

初めまして、
入院中のお薬ですが、確か、飲んでいるお薬を全部預けても
治療中の科の薬が優先で飲ませて貰えていないのがありました。
母はステロイドを飲んでいて、それを命が危ない時でも急に止めたら危険なのに、与えられておらず、食べられなくなり38キロに痩せて退院しました。
呼吸器で入院、ステロイドはリゥマチの方で、退院後リゥマチの方の科にかかり、それが分かりました。
最近は病院も医師も細分化されすぎて、他の科の薬を理解していない場合もあり、我が家の場合は危なかったです。

後、入院中は他にかかっている病院で薬を出せない?とか
何か言われた気がします。

じーじょ |  2014/12/29 (月) 02:19 [ 編集 ] No.2107 -

じーじょさんへ

じーじょさん、はじめまして。

薬剤師さん(病院側)は預かった薬が『途中でなくなった。』とはっきりとおっしゃっているし、その無くなった薬を退院時に新たに処方して、持って来たので、その間飲ませていなかったことを自ら暴露してしまったと同じことになります。

じーじょさんのおっしゃられるように、『入院中は他にかかっている病院で薬を出せない』とすれば、持ち込んだ薬を自分のところで処方して退院時に持って来ないと思います。

だからと言って、今さら父にまとめてそれらの薬を飲ませるわけにもいかず、また病院側の責任追及をしたところで、『夜に飲ませる薬を朝と昼に分けて飲ませていた。』とか、『医師の判断で薬を止めた』と我々の知りえない部分を持ちだして、言い逃れをする可能性も有るので、今回は時間の無駄と判断して、それ以上の追及をしませんでした。

病院も患者を『お客さん』にする経営です。
他の病院とサービスを競い合って生き残りをかけていくところだと思います。
『お客さん』を大切に出来ない経営はいずれは成り立たなくなっていくのではないでしょうか。

じーじょさんのお母様がステロイドを飲ませてもらえず、痩せてしまわれ、じーじょさんもさぞかし腹立たしい思いをされたこと、お察し申し上げます。

情報、そしてコメント、誠にありがとうございます。

ヤッチ |  2014/12/29 (月) 09:01 [ 編集 ] No.2108 -

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