site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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アルツ君の脳梗塞 ~ 入院19日目から21日目

2014/12/17 (水)  カテゴリー: 脳梗塞
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・入院19日目 ~ 12月13日(土)

2014年12月13日~キノコさん面会

アルツ君が食事をあまり食べてくれないということを耳にしたキノコさんが、アルツ君の食事の様子をみたいと言ってきたので、キノコさんと一緒に面会に出かけることにしました。

寝ても覚めてもキノコさんのことばかりを口にするアルツ君なので、キノコさんのパワーを借りれば、間違いなくアルツ君もモリモリ食べてくれるはず…。

キノコさんが出かけるにしては遅い時刻でしたが、午後4時半ごろに病院に到着です。

あまり早い時刻に病院に着いてしまうと、アルツ君がリハビリ中でベッドを空けていることが有るし、夕食の18時ギリギリに病院に着いてしまっては、アルツ君とキノコさんが会話を楽しむ時間が少なくなってしまうので、適当な時刻を見計らって出かけて来ました。

病室に入るとアルツ君は就寝中です。

ヤッチはキノコさんにアルツ君を起こすように促します。

キノコさん:「もしもし…。」

キノコさんが小声でアルツ君に呼びかけます。

アルツ君が目を開けます。

アルツ君の足元に立っているヤッチと目が合います。

ヤッチ:「昼寝中だったか?起こしてゴメン。旦那さんの横を見てみん?」

キノコさんはアルツ君の寝ているベッドのすぐ右側に腰かけています。

アルツ君、キノコさんのいない窓の方を見上げます。

アルツ君:「何時だ?」

ヤッチ:「何時かとなりにいる人にきいてみん?」

アルツ君が、反対側を向きます。

アルツ君:「ハヒヒヒヒ…。」(ケンケン泣き)

ヤッチは席を外し、デイルームで時間を潰します。

17時半ぐらいになって、ヤッチはアルツ君の食事の準備をしようと病室に戻ります。

やはり、ヤッチや姉が面会に来る時よりもアルツ君の表情が明るいようです。

アルツ君がキノコさんと会話している声も普段より、ハッキリしているし、呂律も良く回っています。

キノコさんには窓際(アルツ君から見て左)に座ってもらい、ヤッチは今までキノコさんが座っていたところに腰かけます。

ヤッチ:「どう?ばあさんとの会話ははずんだか?」

アルツ君:「どうかな~???」

ヤッチ:「照れるなよ~。」

アルツ君、ヤッチが病室に入ってきた途端、キノコさんの方を向こうとしません。

ヤッチ:「ばあさんと結構長いことおしゃべりしてたんじゃないの?」

アルツ君:「さぁ…。」

ヤッチ:「福原愛じゃないんだろ?」

キノコさん:「もう(病院に面会に来るのは)三回目だものね~。」

ヤッチ:「ばあさん、どこにいるの?ばあさん?」

アルツ君:「ばあさん?どこへ行ったって、遊びに行っちゃったよ~。」

ヤッチ:「横向いてみろよ。」

キノコさんがアルツ君の肩を叩きます。

アルツ君がキノコさんの存在に気づきます。

キノコさん:「しつれいね~。」

アルツ君:「ああ、かわいそうに…。」

アルツ君、キノコさんをチラ見しますが、視線を合わそうとせず、ヤッチの方を向きます。

ヤッチ:「俺のほう向かなくていいから、ばあさんのほう向けよ!」

キノコさん:「なんで、私が遊びに行くの?」

アルツ君:「そういう風に見えたんだよ~。」

キノコさん:「どうしてそういうこというの?じゃあ、あんたも遊びに行きなさいよ。」

アルツ君:「はいよん!行きますよん!」

キノコさん:「ふふ、行きなさい…。」

ヤッチ:「じゃあ、明日から駆け足な?」

アルツ君:「(ここが)どこだかわからないもん。」

キノコさん:「自分で立てるようにしないとね…??」

アルツ君:「あいよ、わかりましたよ!はい…。」

ヤッチ:「(ばあさんは)今日はご飯を見極めに来てるんだからね。全部食べるかどうか…。」

アルツ君:「へー…。」



この後、姉もやって来て、アルツ君のテンションはマックスです。

姉のテンションもマックス…。

ヤッチはマックスを脱退しています。

姉:「パパちゃん!元気!」

アルツ君:「元気じゃないよ!」

姉:「へえー。どこが?ここか?ここか?私の手、外からきたばっかりだから冷たいよ~。」

姉はアルツ君に自分の手を近づけようとします。

アルツ君:「あーあ、殺されちゃう…。」

姉:「そんなこと言うなよ~。ママと『チュッチュ』したの?」

アルツ君:「うるさいっ!」

姉:「あっ…、どの口がそんなこと言うのかな?ここか?」

姉はアルツ君の顔を両手で思い切りホールドし、アルツ君をひょっとこ顔にしています。

アルツ君:「あーあ…、死んじゃった…。」

なぜか冷やかなヤッチ…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

アルツ君の夕食の介助に来たんですけど…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

アルツ君、結局、この日は夕食の途中で疲れてしまい、寝落ちしてしまいました。

台風姉さん

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ん…。

6割(食事摂取)…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

・入院20日目 ~ 12月14日(日)

夕方、K病院に着きました。

アルツ君の病室に入る前に、ナースステーションでヤッチは看護師さんにたずねます。

ヤッチ:「おいそがしいところ、すみません。○○(アルツ君)なんですが、今日はどんな様子でしたか?」

アルツ君の入院以来、こうして看護師さんにアルツ君の様子を事前に訊くのは初めてだったことに気づきます。

看護師さん:「どうも、こんばんは。今日は穏やかに過ごされていましたよ。リハでお疲れになっているのか、気持ちよさそうな寝息を立ててらっしゃいますよ。」

病室に入ると、アルツ君、看護師さんのおっしゃったとおり、ガオ(いびきがうるさい人~ヤッチ用語)です。

夕食ギリギリまで、アルツ君を眠らせてあげました。

夕食時間になり、起こしましたが、起きているのか寝ぼけているのかわからないくらい、意味不明の言葉を連発します。

夕食を半分程度までしか食べられませんでしたが、まあ、この日の朝食も、昼食も完食しているので、良しとしましょう…。

・入院21日目 ~ 12月15日(月)

2014年12月15日のアルツ君

この日のお昼過ぎに姉からヤッチの携帯に電話が入りました。

姉:「今、病院から連絡があって…。」

姉からの電話は毎回ハラハラドキドキです。

姉:「今、病院から電話があって、パパの病室のことなんだけど、今までいた○○号室から××号室に変更になったって。一応そういうことだから。じゃあね。」

理由を聞こうと思いましたが、先に電話を切られてしまいました。

ヤッチはこの日もアルツ君の食事介助のために、夕方、病院に出かけます。

ナースステーションにいらした看護師さんにたずねます。

ヤッチ:「○○(アルツ君)なんですが、病室が変ったと聞いてお伺いしたのですが…?」

看護師さん:「○○さんでしたら、この先突き当りを右に行っていただいて、一番奥のお部屋になります。ご案内しましょうか?」

ヤッチ:「いえ、号室の札が出ているでしょうから、一人で行ってみます。ありがとうございました。」

アルツ君の病室は今までは、ナースステーションの目の前でしたが、今度の病室はナースステーションから離れた奥の部屋です。

5人部屋という変なベッドのレイアウトです。

4人部屋ならレイアウトをイメージしやすいと思いますが、その4人部屋にアルツ君のベッドを中央に配置したような格好です。

患者さんの足は全員アルツ君の方に向いています。

ベッドとベッドの間は当然カーテンで間仕切りできるようになっていますが、何故かそのカーテン、すべて開け放たれています。

その分、部屋が広く見えますが、なんだか異様な光景です。

アルツ君のベッドは蛍光灯の真下で、病室に入ると、アルツ君だけが燦然と輝いています。

今までのナースステーション前の病室は、看護師さんの見守りの必要な患者さんが多く、非常ににぎやかな印象でしたが、こちらの病室はひっそりとした印象です。

と、

申し上げたいところですが、一人の患者さんがその静寂を乱しています。

アルツ君の左隣の患者さんです。

年齢にすると、70代後半か、ひょっとするとアルツ君と同じくらいかもしれません。

『先生、助けてください。』を連呼しています。

そして、『先生、助けてください。』というたびに、病室の壁をコンコンと叩いています。

またその方の声はよく通り、しかも大きい…。

アルツ君の入所している特別養護老人ホームでも同じ言葉を何度も何度も連呼している入所者さんもいらっしゃるので、その筋の方かもしれません。

気になりつつもヤッチは、アルツ君の枕元へ…。

普段なら寝ているはずのアルツ君ですが、この日は時々薄目を開け、苦痛に満ちた表情をしています。

ヤッチもそれを察してアルツ君に小さな声で話しかけます。

ヤッチ:「具合が悪いわけじゃないよね?」

アルツ君:「気分が悪いよ…。」

ヤッチ:「ひょっとしてとなりか?」

アルツ君:「そういうことは言わないの…。」

同じ遺伝子を引き継いでいるヤッチなので、アルツ君が怒りをグッとこらえているのが伝わって来ます。

アルツ君と話している間も、『先生、助けてください。』と壁をコンコンと叩く音が聴こえてきます。

アルツ君、そのたびに、まぶたをピクつかせます。

ヤッチが病室に入ったのが17時ぐらいで、看護助手さんが食事の準備のために病室に入ってきたのが17時半ごろ…。

看護助手さんは『先生、助けてください。』を聴いても知らん顔で病室を出て行きました。

30分も大きな声の『先生、助けてください。』を聴いていると、さすがにヤッチも精神状態が不安定なってきます。

しばらくすると看護師さんが病室に入って来て、他の患者さんの点滴のチェックを始めます。

まだ、『先生、助けてください。』は聴こえています。

ヤッチは仕事中の看護師さんに話し掛けます。

ヤッチ:「せっかく、ご配慮いただいて、静かな病室に変えていただいたみたいですけど、これはちょっとまずいよね?」

看護師さん:「ああ、あの方のこと?あの方ね、認知が有って、しかも耳が遠いんですよ。」

ヤッチ:「うちの父は耳がいいんでよね…。なんとかならないですかね…?」

看護師さん:「あいにく、今日は救急の患者さんが多く、空いている病室が無いんですよ…。一応このことは、日勤に申し送りしておきますから…。」

看護師さんはそうおっしゃって、『先生、助けてください。』おじさんに一声かけて黙らせ、病室を出て行きました。

看護師さんが出ていくと、アルツ君がぼそりとつぶやきます。

アルツ君:「おれのことが邪魔でしょうがないんだろ…。」

結局、アルツ君、機嫌が悪く、夕食を食べてくれません。

『うるさい!』、『帰れ!』と怒鳴る場面も…。

ふたたび、看護師さんがアルツ君の服用薬を持って病室にいらっしゃいます。

まだ、アルツ君は水やお茶では薬を飲めないので、食事に混ぜて飲んでもらっています。

錠剤に粉薬と、飲んでもらうには結構な食事の量が必要になります。

ヤッチ:「今日は薬を飲んでもらうのは無理そうですよ。」

看護師さん:「どうしてですか?いつも飲んでもらってるのに…。」

ここ最近、薬を飲ませているのは、看護師さんではなくて、ヤッチなんですけどね…。

ヤッチ:「でも、食事を食べてもらえないので…。」

看護師さん:「じゃあ、後でまた来ます。」

看護師さんは持って来た薬をそのまま持って病室を出て行きました。

姉が病室にやって来たので、廊下に出て事情を話します。

姉:「むこう(病院)もナースステーションの前の病室だと、逆にうるさいからこっちにしてくれたんだと思うんだけどね…。病院からの電話では『病状が少し落ち着いてきているようなので…』的なことを言ってたしさ…。」

ヤッチ:「今はあの患者さん、静かだけど、さっきは俺に向かってティッシュの箱を指さして、『この電話は使えるんですか?』って何度も何度も訊いて来ていたんだぜ…。」

姉:「パパも他人のこと言えないしさ…。」

ヤッチ:「でも、この調子じゃ、おそらく夜中もお互い不穏だぜ。」

姉:「だよね…。」

ふたたび看護師さんが、病室に入ってきます。

看護師さん:「どうしてお薬飲まないの?飲んでもらわないと困るんだけど?」

アルツ君:「うるさいっ!どいつもこいつも俺のことをバカにしやがってっ!!」

看護師さん:「あら?すごい。どうしたの?」

看護師さんはそう言って、アルツ君に用意されていたヨーグルトに薬をのせ、無理やり口の中に放り込みます。

看護師さん:「ほーら飲めるじゃない。」

どうして、こうもアルツ君に災難が降りかかるんですかね…。

ヤッチは入院が長引いてもこの病院である程度リハビリをやってもらってもらいたいと思っていましたが、早く施設に帰らせてあげたい気持ちになりました。

キノコさんと一緒に生活できる環境なら申し分ないのですが…。

個室ではない大部屋においては、ガオの問題や、こうした認知症の患者のトラブルもますます増えてくるでしょうから、何かよい手だてを考える必要がありそうです。

それにしても、アルツ君、かわいそう過ぎます…。

旦那さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです…。


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2014/12/17 | コメント (2) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

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Comment


気持ちめちゃくちゃわかります。

私も今回の入院で(にじいろ堂のブログにも書きましたが)隣の方が夜になると叫ぶ。初めは小さい声でだんだん大きくなり看護師さんも半ば見て見ぬふり。手術日の前日だったのでちょっと参りました。
2日ほどたって看護師さんに眠れないって言ったら「じゃぁ帰る?家の方がゆっくりできるやろ?」って。何を言うてんのこの人・・・。せめて抜糸までは居させてよって感じ。でもこのやりとりをヘルパーさんが聞いてらしてその看護師さん翌日謝りに来た。私は部屋を変えてもらった。毎年入院しているけど、調子が悪くて入院してるわけですからね。お父さんは上手く自分の事が表現できないと思うのでなおさらだと思います。

のぞみん |  2014/12/17 (水) 07:25 No.2099 -

のぞみんへ

のぞみん、おはようございます。

のぞみんのブログ、読ませていただきました。
確かふりかけ忘れた事件の後ですよね。
私もこの記事を書きながら、のぞみんも同じようなことを書いていたっけと思い出していました。

『先生、助けてください。』おじさんに罪は無いし、アルツ君に罪は無いし、病院側も見て見ぬふりをするということは、全く情況を把握していないわけではないと思うし…。
非常に考えさせられる一件ですね。
なにかよい解決策は無いんでしょうかね…。
『先生、助けてください。』おじさんにヘリウムガスを吸わせるとか…???

また、看護師さんの『飲んでもらわないと困るんだけど?』も大いに考えさせられる発言です。

ヤッチ |  2014/12/17 (水) 09:28 [ 編集 ] No.2100 -

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