site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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アルツ君の脳梗塞 ~ 途中経過

2014/12/15 (月)  カテゴリー: 脳梗塞
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

今回も登場人物が多く、少々わかりにくい記事になりそうです。

誰の発言かをご注意してご覧くださるようお願い申し上げます。

乱文もご容赦ください。

さて、2014年12月12日の金曜日、アルツ君が脳梗塞で入院してから、18日目です。

アルツ君の入院しているK病院から、アルツ君の病状説明と今後について相談したいと連絡が入ったので、姉と一緒に出かけてきました。

約束した時間は正午です。

前回同様、病棟三階のナースステーションの中です。

前回病状説明をして下さったのは、K先生でしたが、今回はT先生。

その場に集まったのは、T先生、ソーシャルワーカー(社会福祉士)さん、ST(言語聴覚士)さん、OT(作業療法士)さん、姉、ヤッチの6人です。

ちょっと前置きになりますが、このソーシャルワーカー(社会福祉士)さんは、このK病院に籍を置き、K病院とアルツ君の入所している特別養護老人ホームとの連絡役、調整役となってくれる方です。

出来るだけアルツ君が早く施設に戻って生活できるように、社会福祉の立場から専門的援助して下さる方です。

もちろん、病院と施設との連絡役だけではなく、患者や患者の家族の相談にものって下さいます。

『ソーシャルワーカー』というと、広義になりますが、この病院にいらっしゃる方は『医療ソーシャルワーカー』という位置付けになるのかもしれません。

話を元に戻します。

挨拶から始まり、T先生はパソコンのモニタにアルツ君の入院した日の翌日、11月26日の脳のMRIの画像を表示させます。

T先生:「J病院から11月25日にいらしたということで…、で、まあ、その時にJ病院から預かった画像がですね…、ちょっと機械の中でご本人が動いてしまわれたため、あまり鮮明でなかったという事情があります。」

ヤッチ:「また、やらかしてしまったようですね…。」

T先生:「で、その翌日の11月26日にもう一度MRIを撮らせていただきました。」

姉:「はい。」

脳梗塞(2014/11/26時点)_01

この記事に表示させている画像はヤッチがK病院から以前いただいた画像を適当に貼り付けているだけで、T先生が実際に見せてくれた画像と違うかもしれません。

アルツ君本人の画像である事だけは間違いありません。

T先生:「で、ちょっと再確認になると思いますが…。画像の方は左右反対に写りますから、画面正面、右側が左脳、左側が右脳で、左右反対になります。それで、画面の右下の黒く抜けているところは、何年か前に脳梗塞をされていると思うんですが…。で、脳梗塞というくらいですから、脳の血管が詰まっちゃうわけですね。詰まっちゃうと、そこから先は血液が行かないですから、壊死しちゃう…。まあ、糖尿の方が壊死しちゃうのと同じになります。壊死して脳が溶けちゃったということが言えると思います。で、壊死しちゃったところはこういう風に画面では黒く写ってきます。それ以外の黒いところは、脳萎縮ですね…。失礼な話、86歳という年齢ですから、これは、まあ、しょうがないところだと思います。」

姉:「は…。」

画面を見て、ナッツ入りの丸い粒のチョコレートを思い出すのはヤッチだけでしょうか。

振ったら音がしそう…。

ん?ウイスキーボンボン?

T先生:「で、これが古い傷跡(脳梗塞)で、また別な撮り方をしますと…。」

T先生はパソコンの画像を別の画面に切り替えます。

脳梗塞(2014/11/26時点)_02


T先生:「これが脳梗塞をより鋭敏に映し出す撮り方なんですけど、画面の右、右半分くらいのところに白いところが見えると思いますが、ここが今回の脳梗塞です。で、左の側頭葉の脳梗塞です。」

ふたたび、T先生はさらに別の画像に切り替えます。

今回の病状説明の前日(12月11日)に撮ったアルツ君の脳のMRI画像です。

画像を入手していないので、お披露目することができませんが、同じようなアルツ君の脳のMRI画像です。

この記事に表示中の画像は白い部分がハッキリしていて、アルツ君の脳梗塞の箇所がちゃんとわかりますが、次にT先生が見せてくれた前日(12月11日)の画像は、白い部分はほとんどなくなり、ぼんやりとした点といった印象です。

T先生:「これで見ると、かろうじてちょっと白い部分がありますが…。これが何を意味するかというと、今回の脳梗塞が、まあ、ある程度終息したというところだと思います。『12月11日…、追加の…、MRIで脳梗塞は…、終息になっている。』ということです。」

T先生は、何かの書類にこのことを書きながらそうおっしゃいます。

姉とヤッチは、今回の病状説明について、急な病院からの呼び出しだったもので、ちょっとバクバクしていました。

ちょっと、一安心…。

ヤッチ:「白い部分がなくなっているということは、その部分の血流が再開していると考えていいんでしょうか?」

T先生:「いえ、ここはもう血流は途絶えちゃってます。だから、最終的には、たとえば来年MRIを撮ったとしたら、先ほど申し上げた過去の脳梗塞と同じように、黒くこの部分が写るかもしれないということです。」

ヤッチ:「そうなんだ…。」

壊死した脳の細胞を元通りにするのは、今の医療では無理なようですね…。

T先生が話題をかえます。

T先生:「それで…。今、ご入院の方も約2週間経っていますよね?点滴の方も、脳の浮腫み止めのお薬と、栄養剤みたいな点滴をちょっとやらせていただいているんですけど、これはどちらかというとですね…。今の問題点の話にもなって来るんですけど…、食欲にどうしてもムラが有るということで、念のため、一本栄養剤の点滴を入れているということでして…。で、食欲に関してでもですねぇ…。気分的な問題があるようでして…。それはもともとなんでしょうかねぇ…???」

姉:「はい、ご機嫌屋です。」

T先生:「そうですか…。ああ、なるほどね…。食欲の方も、朝夕は80~100%ぐらい食べられてるんですね。ただ、昼食の時にちょっとムラがあるようなんですね。ただ、日本人は元々江戸時代は一日二食だったし、86歳という年齢からすれば、その分摂っていればいいのかなぁと考えているんですけどね…。」

姉:「ただ、三食手付かずの時もあって、やせ細って心配だし…。生きる気力みたいのが無くなってきているような気がして…。」

T先生:「まあ、そうですよね…。」

姉:「三日前から、弟が夕食の時に来て食べさせるようになったら、その時は完食で…。(←たまたまです。)まあ、おだてながら、一時間かけて食べさせたんですけど…。看護師さんに一時間かけて、父の世話をしていただくのは、無理なのはわかってるし…。」

T先生:「ご理解ありがとうございます。」

姉:「ただ、食べないと、飲む力も弱くなってくるので、やはりそちらが心配でして…?もともと美味しいものを食べるのが大好きな人なものでして…。」

T先生:「まあ、おっしゃる通りですね…。だったら、差し入れとかいいよね?食事形態に何か問題ある?」

T先生がST(言語聴覚士)さんにたずねます。

STさん:「まだ、のどの力が弱いので、とろみのある物じゃないと飲み込みにくいので…。誤嚥(ごえん)のリスクが高い状態です。」

T先生:「あ、そう…。なんか好物とかあります?」

ヤッチ:「とにかく甘いもんが大好きなんで…。」

姉:「ボタモチが大好きです。」

STさん:「えっ!ボタモチ???水ようかんとかなら…。」

ヤッチ:「なんか、一番ヤバそうな感じだもんね?しかも『つぶあん』…。」

T先生:「でも、糖尿ないから、い~いよ~っ!」

STさん:「え?大丈夫ですか?わかりました…。」

ヤッチ:「じゃあ、三食…???」

T先生:「それはちょっとまずいかな…。」

姉:「ある程度、食べ物の相談はSTさんとあとで…?」

STさん:「わかりました。」

ヤッチ:「ただ、ボタモチを食べちゃうと、他の物を食べなくなる可能性が…?」

姉:「味覚はまだ有るんですよね?」

STさん:「そうですね…。」

ボタモチ談義で会話がとろみ剤の入った状態になってしまったところで、状況を察したT先生が割って入ります。

T先生:「ただ、食事って、楽しみでしょ!?そ・こ・で…。何て言うのかな…。人間、楽しみがないとやっていけないじゃないですか?ちょっと、暴論かもしれないけど、86歳でらっしゃるから…。これが50歳とかで、仕事に復帰しなきゃならないような場合、『そんな甘えたこと言うんじゃない!』って強くも言えるんだけど…。まあ、ごめんなさい、誤解を恐れずに言えば、平均寿命までは、もうあと何年かじゃないですか?あれ?もう越えているのかな?」

ソーシャルワーカーさん:「男性ですと、たぶん越えています…。」

T先生:「だっ・た・ら、『楽しみ』をメインにして、い・い・ん・じゃ・な・い・の・か・な?内科の先生なら、こういうこと言うと怒られるけど、僕なんか外科だから、そういう風に思っちゃうんですよね…。」

何気ない一言にヤッチ、感激です。

涙が出そうになりました。

T先生とヤッチも同じ意見です。

医師としてのお立場からのご意見はもちろんのこと、患者の立場からも考えていただけていることに感謝です。

アルツ君の入院当初は病院に対して『ちょっとどうなの?』という場面もありましたが、病院スタッフをはじめ、このT先生がアルツ君を診て下さっているのなら、家族としても安心です。

数々の非礼を土下座して謝りたい気分です。

姉:「そうおっしゃっていただけると、とてもうれしいです。では、先生のご意見も参考にして、後ほどSTさんとも食事について、相談させていただきたいと思います。」

STさんもうなずいていらっしゃいます。

T先生:「では、今回、どうして脳梗塞になっちゃったかというと、端的に申しまして『動脈硬化』です。」

ヤッチ:「はい…。」

T先生、今度はアルツ君の脳のMRAの画像、つまり脳の動脈の画像をパソコン画面に広げます。

T先生:「画像を見ていただくと、こういう血管が細いところが有るんですね。まあ、今回、左の脳梗塞ということですから、理に適っているんですが…。これの原因としては、左の『中大動脈の狭窄』です。『中大動脈』というのはそういう名前なんで、そういう動脈が有ると単純に考えてください。」

姉:「父の過度の興奮とかに関係は?」

T先生:「いや。これはどちらかというと、年齢の問題ですかね…。」

姉:「あ…。」

T先生:「ただですね…。○○さん(アルツ君)、そんなに血液のデータは悪くないんですよね?」

ヤッチ:「そうですね、毎回血液検査を受けると、問題ないと言われてきましたから…。」

T先生:「コレステロールも問題ない、尿酸も問題ない、糖尿もない…。」

姉:「そう、あんなに甘いもんを食べるのに…。」

T先生:「だけど、やっぱり、それは年齢なんですね…。画像を見ていただいてわかるように、右の脳に比べて左の脳の方が、血管が細いですよね?」

姉:「そうですね。」

T先生:「そうなると、これは道路と一緒なんです。広い道路と狭い道路とどっちが走りやすいかといったら、広い道路ですよね。血液も車の流れと一緒で、血液が渋滞して来ると、もしくはノロノロ運転とかになると、血液が固まっちゃうんですよ。なので、左の方に何回も脳梗塞を起こしちゃうっていうのは有るんですよ。」

姉:「ん…。」

T先生:「じゃあ、この狭くなった血管を全部広げるべきかっていったら、現実的にはそういうことはできないわけなんです…。だから、バイアスピリンですとか、血液をサラサラにするお薬を飲んで…。と、いっても今回飲んでいても起こっちゃったわけですが、それでもそういったお薬を飲むしかない…。」

▽引用
バイアスピリン
概説
血液を固まりにくくするお薬です。血栓や塞栓の治療に用います。
働き
血管内で血液が固まり、血流を止めてしまう状態を“血栓”といいます。また、血栓が流れ、その先の血管を塞いでしまうのが“塞栓”です。心筋梗塞や脳卒中(脳梗塞)がその代表です。血管が詰まってしまうので、その先の組織が障害を受け機能を失ってしまいます。

このお薬の主成分はアスピリンです。アスピリンは少量で「抗血小板薬」として作用します。血小板の働きをおさえ、血液が固まるのを防ぐ作用です。おもに、狭心症や心筋梗塞、脳卒中(脳梗塞)などに用いるほか、川崎病にともなう心血管障害にも適応します。また、経皮経管冠動脈形成術(PTCA、PCI)においては、チエノピリジン系抗血小板薬との併用療法が推奨されています。

脳卒中では、脳の太い動脈がコレステロールなどで狭くなって起こる「アテローム血栓性梗塞」、あるいは頚動脈の硬化による「一過性脳虚血発作」に効果が高いと考えられています。一方、無症状の人や脳卒中を起こしたことのない低リスクの人に対する予防効果(1次予防)は必ずしも高くありません。

そのほか、流産の予防薬として応用することがあります。本当に効くのかはよく分かっていませんが、胎盤に血栓ができるのを防ぎ、胎盤循環をよくする作用が期待できます。抗リン脂質抗体が陽性の場合に有効とされます。
△引用

ヤッチ:「入院して最初の病状説明をお聞きしたときは、点滴の後は、こういった血液サラサラにする飲み薬を2剤にすると言われたんですけど…?」

T先生:「ふむふむ。今はアイトロール…、ごめんなさい、訂正です。まだ1剤ですね。バイアスピリンですね。1錠を朝一回です。そう…。そこも今日相談したかったんですけど、抗血小板剤を2剤にするかどうか…。で、その2剤っていうのもひとつの考え方なんですが…???」

ヤッチ:「はい…。」

T先生:「ただ、合併症といいますかですね、薬もハイリスク、ハイリターンなんですね。」

ヤッチ:「はい…。」

T先生:「アスピリン(バイアスピリンの主成分)っていうのは、すごい安全な薬なんですね。安全で効果のある薬がアスピリンなんですね。人類百何年飲まれている薬なんで、逆に言うと、百何年人体実験を繰り返していて、効果が有るから生き残っている薬なんです。」

ヤッチ:「はい…。」

T先生:「それよりもランクの上というか、それよりも強い血液サラサラ度というか、そういう薬は確かにあります。ただ、それを使うと今度は出血のリスクも考えないといけないので…。で、その出血のリスクというのは年齢が上がるごとに上がってくるというのも事実なので、バイアスピリン以外にもう1剤使う場合、出血のリスクをどう考えるかが、実はご相談したかったことなんです。」

姉:「まあ、年をとって、転びやすくなっているので、ケガもしやすいでしょうから、出血しやすくなるというのはどうも…。」

T先生:「うーん…。」

ヤッチ:「すみません、私の考えはちょっと違います。今までずっとバイアスピリンを飲んでいて…、過去にも脳梗塞が有って…、また今回、バイアスピリンを飲んでいるにも関わらず、脳梗塞を起こしたわけですから、このままだと、また脳梗塞を起こすんじゃないかと思うんですよね…。脳梗塞を繰り返す…。繰り返すだけの体力はきっとないと思いますし…。」

T先生:「まあ、おっしゃる通りだと思います。」

ヤッチ:「今度また脳梗塞を起こすようなことが有れば致命傷に成りかねないわけだから、出血のリスクを心配するよりも、将来の脳梗塞のことを心配した方がいいんじゃないかと思うんですよね…。できるだけ、ケガをさせないようにするとことは、ある程度までは人間の努力で防げますが、脳梗塞だけは防ぐといっても限界がありますからね。」

姉:「まあ、そうだね…。できるだけケガをさせないように見守るしかないかもね…。」

T先生:「じゃあ、今後うちのK(K先生)とも相談して、2剤で行く方向にしましょうか?」

ヤッチ:「薬の量をどのくらいにするとかは先生にお任せするしかないので…???」

T先生:「その辺のさじ加減は任せていただいて…。追加する方向で行きましょうか?」

姉:「そうですね。過去にも何回か倒れてるので心配ですからね。」

T先生:「過去にもそういうことが有ったんですか?」

ヤッチ:「はい。何度か救急搬送されたことが有って、意識がなくなった時は『迷走神経反射』だって言われて、入院せずに帰ってきたこともあります。」

T先生:「それはたとえば、トイレかなにかで倒れて?」

ヤッチ:「いえ、最近倒れたのは6月なんですけど、施設に理容車が来て、そこで散髪をしてもらっている最中です。髪を切られるので、緊張したんじゃないかって、搬送先の病院で言われて帰って来たんですけど…。」

T先生:「まあ、あり得ないことじゃないですね。」

ヤッチ:「その前は母の部屋に施設から一時帰宅している時に、気を失っています。何回かそういうことが有るので、先生がおっしゃられた『過去の脳梗塞』というのも、そのうちのどこかだと私は思っているんですけどね。ただ、毎回、倒れた後にケロッとしちゃうもんですから、見抜けなかったのかなぁと…。」

T先生:「なるほど…。確かにね、今回ではなく、過去のその脳梗塞を起こしている場所というのは、症状が出しずらい所なんですよ。今、お父様の言葉ってどう?」

T先生が話題を変え、STさんにたずねます。

STさん:「認知はありますが、年齢相応です。」

T先生:「あ、そう…。今回の脳梗塞って、どちらかというと、言葉がもっと強く障害されるのかなって画像をみて思ったんだけど…。思ったよりそうでもないよね?」

STさん:「最初のうちは錯語とか、失語症状が出てたんですけど、それはもう改善されて、年齢相応なのかなという印象です。」

姉:「でも、脳梗塞になる前は、私が施設に面会に行ったりすると、一時間以上一人でしゃべっていることもあったものですから…。」

T先生:「ああ、そうなんですか。それじゃあ、言葉のほうも、やっぱ落ちてるな。それはやはり脳梗塞の影響ですね。」

姉:「やはり、そうなんですか…。」

T先生:「で、今の問題点なんですが、あとで計画書にもサインをいただきますが…。実はリハビリについてなんですが、一応大きな目標としては、日常生活に復帰するということを掲げて、ストレッチ、筋力訓練、歩行訓練、日常生活動作訓練、起立訓練、耐久性向上練習といったものをやらせていただいているんですが、単純にいうと、やはりまだちょっと危なっかしいんですね。まだ…。で、安全のことを考えると、ご自宅では、失礼、施設の方では車椅子で生活をしていただくようになるかなと…。施設の方からは『それでもかまわない。』というご返答をいただいているんですが…。そうすると、施設でリハビリはできないのかな?」

ソーシャルワーカーさん:「施設内でリハビリはまずできないですね。」

姉:「当初は、こちらで3~4週間の入院と言われましたが、施設へ戻ると、リハビリは全くしていただけないですから、こちらにもう少し長くリハビリをしていただいた方が良いのかなぁと考えているんですよ。」

T先生:「まあね…。」

ヤッチ:「まだ、下肢、足の方も?」

T先生:「危なっかしいんですよ…。ふらついちゃうんでしょ?」

今度はOT(作業療法士)さんが答えます。

OTさん:「まあ、やっぱり縦介助で起立動作を見させていただくこともありますが、ふらつきが大きく出ることが多いです。覚醒状態によってちょっとムラが有るんですが、協力を得られない場合もあります。」

T先生:「それはなに?お父様にとって、『セラピスト(療法士)がこの人だったら、いいぞ~。』みたいなことはないの?」

(一同笑い)

STさん:「みんな、一定の…。」

T先生:「昨日はすごい良かったですよ。ね?昨日はほんとがんばってくれていて!」

ヤッチ:「あの…、特養にいる時もそうなんですけど、気分にムラが有って、先生のご専門じゃないけど、最近では前頭葉に問題が有るのかなぁと感じる時もあります。」

T先生:「まあね、まあね。それは多分にあるかもしれないですね。」

姉:「一回その人を嫌ったら、もうずーっとその人を受け入れようとしないんですよ。ほんとだったらその辺は忘れちゃうはずなのに、なんで覚えているんだろっていうことがよくあります。」

ヤッチ:「あの父の遺伝子を引き継いでいるんで、よくわかるんですけど…。僕のスカウターの反応では、療法士のお三人さん、全員合格点です。」

姉:「おまえ、また、こんなところでやめな。」

(一同笑い)

姉:「すみません。失礼な話で…。ものすごいぶっちゃけた話で恐縮なんですが…。」

T先生:「いや、いいですよ。まあ、話を戻すと、ご希望としては、もうちょっとリハビリをしたいと?」

姉:「そうですね。」

T先生:「どう?見込みとしては?」

OTさん:「そうですね、手のほうなんですけど、肩と腕はだいぶいいんですけど、指の動きがわずかに曲がるくらいなんで…。」

T先生:「まあ、梗塞の箇所が運動神経に掛かってますからね…。」

姉:「まあ、望み高いかもしれないんですけど、自分でスプーンで食べられるのなら、食べてもらいたいし…。食べられなくてもスプーンを握れるくらいの力が入るようになればしあわせかなぁと…。プライドの高い人だから、誰かに食べさせてもらうことに本人は屈辱を感じているっていうこともありますからね…。」

T先生:「確かに人間の基本的なものですからね。それを自分でやるというのも…。どうする?回復期?」

STさん:「いま、PT(理学療法士)から資料を預かってるんですけど、立つのも歩くのも中等度から重度の介助で、気分のムラで介助度一定しないということです。歩行中に急に座りこむということもあって、まだ伸びしろというのは不明とのことでした。このままの状態かもしれないし、落ちていく可能性もあるし…。まだちょっとわからない状態です…。」

T先生:「あとさ、受け入れ制の問題なんだけど、施設の方っていつまで待ってもらえるの?」

ソーシャルワーカーさん:「3ヶ月以上施設から離れると、自動的に『退所扱い』になってしまうので、全部荷物を施設から引き払わなければならなくなります。今のところはまだ大丈夫なんでが…。」

姉:「まあ、出来るだけ早く施設に戻してあげたいっていうのもあって難しいところです。ていうのは、本人耳がいいので、おそらく6人部屋だと、人の出入りも多いので、ちょっと誰かが声を出したりすると、それに反応してしまうので、深い眠りができていないんじゃないかと思うんですよ。」

ソーシャルワーカーさん:「施設側としては、日常生活を送ることで、身体を動かすことにもなって、それがリハにもつながるのでは?とおっしゃっています。慣れ親しんだ環境で過ごしていただけば、深い眠りも取れるし、あと一番は認知症が進んでしまう懸念があるので、なるべく早い段階で帰ってきてもらった方がよいということをおっしゃってました。」

T先生:「そうだな…。認知面な?それが一番大きいよな…?」

ソーシャルワーカーさん:「リハのことで言えば、認知面が下がっていくと、言っていることも入らなくなって来るし、食事面も下がって来ますし、なんかこう負のスパイラルに入ってしまう可能性が…。」

ヤッチ:「ただ、身体はこちらにいる方がリハをしていただいている分、本人とっては辛いでしょうけど、いいような気がします。施設はリハが無いから、ほったらかしっていうのも失礼ですけど、たとえば、介護士さんが『ベッドから起きましょうか?』っておっしゃった時に、本人が『いやだ。』って言えば、寝たきりのままになってしまう可能性はあると思います。そうすると我々家族が施設に面会に行って、少しフォローしていくしかないのかなってなってきますよね…。」

T先生:「まあ、今までのお話を総合して、私の意見を言わせてもらえば、ちょっと現実問題として、86歳というご年齢で今まで歩けていることの方が珍しいともいえるじゃないですか!?今後、車椅子の生活になっても、歩行に関しては、もうこれは歩けなくても仕方がないのかなと思います。」

ヤッチ:「父が脳梗塞になる前に、施設で座っていることが多くなって、ずっと椅子に腰かけているよりは車椅子の方が、施設内だけでも動き回れる分、行動範囲も広がるので、生活相談員さんにこのことを相談してみようかということを姉とも話し合っていたところなので、これについては、覚悟はできているつもりです。」

T先生:「で、僕としては、歩行よりも認知面が進んじゃうほうがコワイと思います。そうなると施設の方も早い段階で帰って来てくれとおっしゃってくれてるわけだし、先ほどの睡眠面も含めて、慣れた環境で過ごしていただくことを最優先すべきかなと考えます。だいたい、こういった施設、なかなか無いですよ?たいてい脳卒中とかになって患者さんが入院されると、施設の方にお伺い立てると、『まだ帰って来て欲しくない。』とか言って嫌がるところが多いんですから。お宅の施設はもう2週間経ったところで、『いつでも帰って来て下さい。』って言ってるのはすごいことですよ。」

姉:「そうなんですかぁ…。」

幾度となく施設のカーテンを引き剥がし、あれだけ大暴れしているアルツ君に対して、『いつでも帰って来て下さい。』とおっしゃってくださっているとは、これまた涙が出そうな話です。

ちょっとやってみましたが、『ケンケン泣き』にはテクが必要です…。

T先生:「特養は通院リハとかはできないの?」

ソーシャルワーカーさん:「ご家族が任意でお連れすることは可能ですけど、特養の職員さんがリハに連れて行くことは介護保険上無理ですね~。医療保険と介護保険の線引きがここにあるので、難しいですね。」

姉:「予定では入院は3~4週間と伺っていますけど、まあ、4週間として、それをあともう1週間延ばしてもらうというのが上限ですよね?」

T先生:「まあ、そうですね。で、施設に戻られて、環境が良くなって来れば、意欲の面も、ちょっと希望的な観測になっちゃうけど、上がってくるのかなと思います。」

ヤッチ:「まあ、気分にムラがあるのは承知の上で、施設に早く戻した方が良いのか、それともこちらでもう少しリハを続けた方がいいのかは我々には判断できない部分も有るので、こちらにお任せした方がいいんじゃない?」

姉:「そうだね…。じゃあ、その評価や入院の期間についてはこちらでしていただくということで…。お願いしてもよろしいでしょうか?」

ソーシャルワーカーさん:「あの、今お父様が入所されている施設のスタッフの方に、ここへ来ていただいて…。今の状態を直接みていただいて、どういう形で帰っていただくのがいいのかとか、生活面で住環境をどう整えて行くとかをスタッフの方と相談するのが一番良いのかなと思いますけど…??」

ソーシャルワーカーさん、ナイスアイデア!

一同賛成です!

ソーシャルワーカーさん:「では、施設のスタッフの方がお見えになったときに、僕の方ともお話しさせていただいて、どんな評価になったかを後日ご家族様にご報告させていただくというのではいかがでしよう?」

T先生:「それがいいかもしれないね?」

一同異議無しです。

病院側としては、アルツ君の認知能力の低下を考えた場合、早目に退院して施設に戻してあげた方がよいというお考え。

ヤッチとしては認知面も気になりますが、病院でみっちりリハビリをやって欲しいという考え。

姉はどちらが良いのか迷っている様子。

そこへソーシャルワーカーさんのナイスなご提案があり、病院側も家族側もその提案に賛成ということになりました。

アルツ君が部屋を空けている特別養護老人ホームの職員さんに病院にいらしていただき、特別養護老人ホームの職員さんに、まだアルツ君が病院でリハビリを続けた方が良いのか、それとも早目に施設に戻ってもらい施設でケアを受ける方が良いかを評価してもらい、そこで改めて退院の時期を考えるという方向です。

姉が今後の『リハビリテーション実施計画書』と『病状及び治療方針等ご説明書』という書類にサインして、ミーティングは終了です。

ヤッチが気になっていたことを最後にT先生にたずねます。

ヤッチ:「ちょっと気になることが有るのですが、もう一つだけ質問させてもらっても、よろしいでしょうか?」

T先生:「はい、どうぞ。」

ヤッチ:「先日、父が昼食中に意識が遠いて、嘔吐したということをお伺いしたんですが、これについては何が原因なんでしょうか?」

T先生:「確かに御心配はごもっともなことだと思います。昨日のMRIの画像の中には新たな脳梗塞の発現は見られないし、入院時の脳梗塞も終息に向かいつつあるので、これは脳梗塞から来たものではないと思います。迷走神経反射によって意識が遠のいたと考えてよいと思います。」

ヤッチ:「そうですか。ありがとうございました。」

この後、デイルームで、ソーシャルワーカーさんの立ち合いの元、デイルームでSTさんから、アルツ君の食事形態や差し入れする時の注意点をお伺いしました。

例えば、すりおろしたリンゴを姉が差し入れするのはどうかとお伺いしたところ、リンゴをすりおろすと、水分が出てしまうので、その水分にとろみをつけないと誤嚥のリスクが高まるといったことなどです。

さすがに、まだアルツ君、ボタモチを丸々一個食べることはできないので、STさんからアルツ君の食べられそうなものをピックアップした商品カタログのようなものをもらいました。

姉がその商品カタログをもらっていたので、ヤッチの手元にはなく、詳細についてはよくわかりません。

早くアルツ君がボタモチを頬張れるようになってほしいものです。

ヤッチの耳元では、すでに『口の中に無理やり放り込んでみれば?』と悪魔がささやいていますが…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

【追記】
デイルームでSTさんからお話を伺った後、ヤッチは一旦帰宅し、再び夜、病院に来て、アルツ君の食事介助をしました。

三日連続完食していたアルツ君ですが、やはりそう毎回完食してもらえるという風には行きませんでした。

アルツ君にしては珍しくネガティブ発言を繰り返し、やはり自分の右手の指が思うように動かないことにショックを受けている様子です。

夕食を摂る時もあまり気分が乗らない様子で、半分程度しか食べてもらえませんでした。

夕食前の風景を撮影しましたので、どうぞご覧ください。

アルツ君の泣き声と笑い声、全く一緒です。

どちらもケンケンです。

ヤッチの話し方について、ちょっと不謹慎だろと思われる方もいらっしゃると思いますが、普段通りに近い会話です。

ご理解いただけるとうれしいです。





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2014/12/15 | コメント (2) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

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Comment


ヤッチさん、こんばんわ(^^)

ドクターを交えていろいろとお話を伺えてよかったですねー。

アルツ君の年齢を考慮して、現在のベターやベストを考えていただけるのは、ご家族としてはとてもありがたいことですよね。
義父の時もかかりつけの病院で主治医のドクターは、栄養や誤嚥の危険性も考慮はしても、まずは本人の意欲や楽しみを優先した食事を考えてくださいました。(だから「おやつ」の差し入れOKだったんですよね)

我が家も一番重要視したのは、自分で食べられることでした。それから、歩けなくなっても座っていられるのならそれでいい、ずっと立っていられなくても1分、いや30秒でも自立できればいいと思っていました。
その二つができれば、ずいぶんと本人の自尊心も保てるんじゃないかと思ったからです。

好きなものを好きなタイミングで好きなだけ食べる。
健常者には簡単にできることですが、これって一番大事なんじゃないかと思います。

たとえ少しでも自立できる。
これも車いすへの移乗やお風呂へ入る時の移乗なども、介助する方もずいぶん楽だし、本人も自分からできるっていう意識を持てるんじゃないかと。

アルツ君もそうできるようになればいいですね。
介助や介護するのは大変ですが、プロの手を借りながら、家族で頑張るしかないんですよね。
義父が入院中によく介護士や看護士さんから「やっぱりご家族が来てくれると反応が違いますねえ」と言われました。
ヤッチさんやお姉さまが顔を見せてお話をしながらお世話するのは、アルツ君にとって本当に頼もしいことなんだと思いますよ。

大変ですけれど、無理のないようにしてくださいね。
できることをできる時にできる限りできるだけ。
それをやっておかないと最後の時に後悔がいっぱいで居ても立っても居られないことになります。
どれだけしてもしたりなかったと、あとで思うのですが、やれるだけやっておけば、後悔が一つでも少なく済みます。

それでも、やはり無理は禁物です。どうぞ、ご自愛ください。

はむ猫 |  2014/12/15 (月) 23:51 [ 編集 ] No.2097 -

はむ猫さんへ

はむ猫さん。こんばんは。

いつも気にかけていただいてありがとうございます。
コメントを拝読して、はむ猫さんのお義父様への心優しい想いが伝わってきて、ジーンと来ちゃいました。

アルツ君が涙もろくなっているのは、それだけ心も弱っているからだと思います。
でも、施設に戻れるようになったら、周りを笑わしてくれる父アルツ君にきっと戻ります。
たぶんもう少しのところまで来ていると思うので、ちょっとだけ、父にためにできる事をがんばらせて下さい。
よく『がんばらない介護』なんていう言葉を耳にしますが、普段手抜きばかりをしているので、ちょっとだけがんばらせて下さいね。

話はかわりますが、今回、違うドクターとお話できる機会を設けて下さったのは、実はソーシャルワーカーさんのお膳立てがあったおかげなんです。
私がソーシャルワーカーさんに気軽に医師に相談できない環境があると愚痴ると、さっそくこのような場を設けて下さったんです。

この病院に限らず、これからの病院はこうしたソーシャルワーカーさんがもっともっと増えてくれると良いですね。

ヤッチ |  2014/12/16 (火) 22:29 [ 編集 ] No.2098 -

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