site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。

アルツ君の診断結果~進行性核上性麻痺の疑い

2012/02/28 (火)  カテゴリー: 進行性核上性麻痺
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

アルツ君がレビー小体型認知症ではないかということで、今月の中ごろの2月13日にそれを調べるために、検査を受けてきました。

[関連記事]:
心筋シンチと脳のMRIの検査を受けてきました
紹介してもらった診療所での診察~診察編~

脳のMRIと心筋シンチの検査結果が、診療所に届き、2月27日(月)に診察と診断結果をアルツ君と一緒に行ってきました。

繰り返しになりますが、今回診察を受けるドクターは、普段掛かり付けの主治医から紹介状を書いてもらった認知症を専門に取り扱うドクターです。

わかりにくくなるので、あえて
  • 掛かり付けの主治医=主治医
  • 紹介してもらった医師=ドクター
で書き進めたいと思います。

検査はドクターから紹介状を書いてもらったさらに別の病院で、今回がドクターの診療所での診察&診断です。

ドクターの診察の日である2月27日は何とアルツ君の84歳の誕生日。

♪(o´∀`b)b♪

そんな日に診断結果を聞きに行くなんて、なんてナイスな奴でしょう…。

(^.^)/~~~

当のアルツ君ですが、もの忘れなどの記憶障害はさほど気になるレベル(普段からひどいので)ではありませんが、ずいぶん短期間で歩行障害が出ています。

結局、ドクターの診療所へはバスと電車を乗り継いで行ったのですが、20mも歩いては一休みしないと、前のめりに転倒しそうになる始末。

ヤッチの腕を杖代わりに歩いたアルツ君ですが、杖代わりにされた腕は今日も悲鳴を上げちゃってます。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

「お前、俺の足を切っただろ?」

「俺がそんなことしたら、もっと俺の腕がつらくなるんだから、そんなメリットの無いことするわけないだろ。」

「そっか…。」

余裕を持って、家を出たので、何とか診療所へは無事たどりつくことができました。

\(^o^)/

お昼前の予約時間でしたが、ずいぶんと混んでいました。

それでも、予約時間を少し回ったところで、アルツ君の名前が呼ばれました。

ドクターがアルツ君に話かけます。

「具合はいかがですか?」

「具合ね~。あんまり良くないね~。」

エ━(;゚д゚)━・・

アルツ君にしてはずいぶんとネガティブな発言…。

いつもなら『元気、元気。どうして俺がこんなところに来るのかわからない。』ぐらいのことは言うはずです。

「は~。どこが良くないと思われますか?」

「わからないけど、なんかおかしんだなぁ…。」

かなり弱気な発言でしたが、顔は笑顔だったので、まあ許してあげましょうか…。

(^_^;)

以下が、ドクターからいただいた、脳のMRIの検査結果と心筋シンチの検査結果です。

コピーしてもらったものをさらに、携帯の写メなので画像はかなり粗いですが、ご容赦のほどを…。

▽引用
頭部 MR検査報告書

患者ID:××××
年齢:83歳
依頼科:放射線科
依頼医:××××
撮影方法:単純MR
患者氏名:アルツ君
性別:M
入外区分:外来
使用薬剤:
検査日付:2012/02/13
病棟:
報告:2012/02/13

MR01.jpg  MR02.jpg

[画像はクリックで拡大します]


【検査目的・臨床情報】
(依頼病名)
パーキンソニズム、アルツハイマー病識別
(検査目的)
(検査コメント)

【所見】
  1. 拡散強調画像で高信号は認められず、ここ1ヶ月以内の急性期病巣は指摘されません。
  2. 体動制御困難があり、画質劣化が有る点ご了承ください。
    傍脳室 Fazekas grade Ⅲ、深部白質 Fazekas grade 2中等度以上の慢性虚血性変化が認められます。
  3. 大脳鎌下、硬膜下に薄い fluid collection が認められます。
  4. 3D T2*強調画像で右視床、左被殻、尾上核等に点状低信号があり、微小出血が疑われます。局在からは高血圧リスクのチェックを要します。
  5. 正中矢状断での中脳被蓋面積が80mm2と委縮を認めます。小脳脳溝拡大もあり、委縮が認められます。
  6. 動きのため画質悪く、統計解析は適応外か。中脳被蓋も含めて局在委縮の評価にはなっていません。このため変性性認知症合併評価などは他のmodalityと併せて検討が必要です。神経メラニン画像を試みましたが、体動制御困難があり、評価に至りませんでした。


【診断】
傍脳室 Fazekas grade Ⅲ、深部白質 Fazekas grade 2中等度以上の慢性虚血性変化

体動制御困難があり、統計解析、メラニン画像は適応外の可能性
側頭窩委縮、また中脳被蓋委縮があり、変性性認知症合併については検討を要すと思われ、臨床経過に応じてフォローアップ評価をお願いいたします。進行性核上性麻痺の症状出現などには念のためご留意ください。
△引用
▽引用
RI検査報告書

部位:心MIBG
患者ID:○○○
年齢:83歳
依頼科:核医学診断科
依頼医:○○○
使用薬剤:ミオ(MIBG)111 MBq
撮影方法:SPECT
患者氏名:アルツ君
性別:M
入外区分:外来
検査日付:2012/02/13
病棟:
報告:2012/02/13

心筋シンチ01  心筋シンチ02

[画像はクリックで拡大します]


【検査目的】
○○診療所・○○先生からのご紹介(地域連携)、AD or パーキンソン関連疾患疑い、易転倒性、Rigidity、Tremor、せん妄、エピソード記憶障害、MMS:14点

【所見】
[Staic image]
Early image(左の画像)、Delayed image(右の画像)とともに、肺への集積と重なっていますが、集積は認められるようです。

H/M比:
Early image 3.338
Delayed image 3.215
と、H/M比は肺への集積もCountされており、参考値ですが、正常範囲(新装置:2.3以上)です。

Washout Ratio(WR) = 0.155

[SPECT]
心筋への集積は比較的良好です。

【診断】
心筋への集積は比較的良好で、心筋交感神経機能は正常範囲と考えられます。
AD>PD、DLBか。
△引用

素人のヤッチには細かな部分は何が書かれているのか、さっぱりわかりませんでしたが、確実にわかったことが1点。

『体動制御困難があり、画質劣化が有る点ご了承ください。』の文言です。

これ、前の記事(心筋シンチと脳のMRIの検査を受けてきました)を読んでもらうとわかると思いますが、あやつ、やはりMRIの装置の中でひと暴れしていたようです…。

(-_-;)

どうも装置の中で、頭を動かしたため、画像がブレて、上手く撮れていないようです。

だったら、「検査の時に、きちんと撮れよ。プロなんだからさ…。」という意見もあると思いますが、まあ、済んでしまったことは、軽く流しますかぁ…。

で、NHKの某番組のように、結論を先延ばしにしてきましたが、肝心なドクターの診断結果は…?

コマーシャルの後にします!?

明言は避けられた感が有りますが、ドクターは『進行性核上性麻痺』の疑いが一番大きいのでは!?ということがおっしゃりたかったような印象です。

「脳は全体的に委縮が進んでいますが、中脳の委縮が有るので、これが、お父様が転倒したりする原因ではないかと考えられるんですがね…。」

「ということは、レビー小体型認知症ではないということでしょうか?」

ヤッチがすかさず突っ込みます。

「心筋シンチの検査は、正常値できれいに映っていますから、画像を見る限りでは、レビーではないといえるかもしれませんね~。」

「では、まったくレビー小体型認知症ではないと?」

「いえ、これは、画像の結果の上での話ですから、今まで息子さんから、お伺いしたことを総合するとレビーではないと言い切れないところが有るかな~。」

ちょっと歯切れの悪いご回答…。

「では、レビーの可能性も有ると?」

「そうですね…。アルツハイマー型認知症が有るのは、間違いないことですけど、お父様のパーキンソン症状が出るのは、この進行性核上性麻痺から来ていることが大きいと思うんですよね…。」

「その進行性〇×□#△にもパーキンソン症状が出たりするんですか?」

「そうです。そうです。別名でいうと、PSP。見分けるのは難しいですが、中脳の面積が小さくなっていることからも、こっちの方が強いと思うんですよ。」

『進行性核上性麻痺』などという言葉を聞くのは、全く初めてだったのでドクターが早口で『進行性核上性麻痺』と簡単におっしゃるのをヤッチは診察が終わるまで、復唱できませんでした。

(-_-;)

別名でいうとPSP…。

何だよ。こっちの方が覚えやすいじゃん!?

読んでいる皆さんも一緒ですよね!?

さあ!!一緒に!!

プレイステーション・ポータブル!!

(-_-;)

どうもこの病気、難病に指定されているとか…。
▽引用
進行性核上性麻痺(しんこうせいかくじょうせいまひ、略称PSP (progressive supranuclear palsy))は、視床下核、黒質など脳内の特定部位の神経細胞が減少することにより、眼球運動障害(特に垂直方向)、歩行異常や姿勢異常(頭部や上半身の後屈)、進行すると痴呆や嚥下困難などを起こす疾患。特定疾患に指定されている。パーキンソン病との鑑別が難しいことがある。また、パーキンソン症と異なり薬物による治療法は現在ない。
△引用
今までアルツ君がレビー小体型認知症ではないかと、疑っていたわけですが、また新たな展開です。

(^^ゞ

しかもまたまた長ったらしいネーミングの病気です。

(-_-;)

ドクターは続けます…。

「もし、お父様がこの病気だと、気休めにしかならないかもしれないですけど、メネシットという薬が有りますが…。これはパーキンソンを抑えるのに使う薬ですが、これを使ってみるのも一つの方法ですが…。」

「父の場合、当然アルツハイマーも有るわけですよね?」

「もちろん有ります。ただ、薬剤過敏が有るということですから、たくさんの量の薬は使えませんね。」

「レビー小体型の認知症の可能性も有るわけですよね?」

もう一度、ドクターに質問を投げかけてみることに…。

「もちろん、薬剤過敏が有ったり、幻視やパーキンソンも有るわけですから、無いわけではありません。」

どういう心境の変化かわかりませんが、アルツ君のレビー小体型認知症の可能性について、つい先日までは、否定的な考え方だったドクターの口から肯定的な発言が出たのは、正直、驚きでした。

いずれにしても、多方面から、病気のことを考えてもらえるなら、アルツ君にとっては、決してマイナスではないかもしれません。

ただ、この時にヤッチ自身には、ドクターの勧めるメネシットという薬についての知識が全くありませんでした。

ドクターの方が経験豊富で、その道のプロなわけですから、もしアルツ君がレビー小体型認知症である前提ならこの薬をみだり使用するわけは有りません。

でも、正直この時は、またこの薬を使って、アルツ君の症状が悪化してしまうのではという不安が有りました。

ドクターを信用しきれていない部分でもあります。

「メネシットという薬は脳のドパミンを増やす薬なんですが、これを少量から使ってみるのも方法なんですが…。通常の100なんですが、これの半分の量から使用していくという方法です。」

「なるほど…。父のパーキンソン症状にはこれが良いとして、今までのメマリーやイクセロンパッチなどは、今は飲んでいませんが、こちらはどうなんでしょうか?」

「たくさん飲むと、興奮するんでしたっけ?」

「いえ。その逆です。眠くなってしまいます。」

「そうすると、やはり薬剤過敏だよな…。」

「いままで、いろいろ薬の種類を変えたり、量を調整したりしてきましたが、どうも父にダメだしされているような感じで、上手いこと行っていませんでしたが、メマリーを半分に割って2.5mgにして飲んでもらっているときが、なんとなくではありますが、症状が安定していたように思えるのですが…。これよりもっと少ない量ならもっと良いかもしれません。」

「なるほどね…。ではどうでしょう!?アリセプトは通常は3mgから始めますが、これを半分に割って、1.5mgではじめてみるのは?」

ようやくドクターと意見が一致したような感じです。

アリセプトをこの量で服用してもらったことは今までに一度も有りません。

試してみる価値はあるかも!?

そう考えたからです…。

「まだ、この量ではやってみたことがないので、自分もこれには賛成です。もし、薬剤過敏が出たら中止しても良いのですよね?」

「もちろん、それは様子を見ている方の判断でやってもらって結構ですよ。」

結局、話し合いの結果、メネシットについては、アルツ君にアリセプトを1.5mg飲んでもらって、薬剤過敏が出ないかを確かめてからということになり、次回の課題になりました。

次回の診察までの2週間は様子を見るという形です。

結局、抑肝散は今まで通り、2.5gを夕食後の服用で処方してもらい、アリセプトを1.5mgを朝食後では、アルツ君の場合は、眠気の心配もあるので、夕食後の服用の処方にしていただきました。

ドクターには否定されると思ったので、申し上げませんでしたが、これに加えて、ヤッチが自分で購入したフェルガード100を朝夕に1包ずつ飲んでもらえば、もし、アルツ君がレビー小体型認知症も持っていれば、このサプリでアルツ君のパーキンソニズムにも効果が有るはず…。

フェルガードの効果がアルツ君の症状の進行を食い止めるカギになり得る可能性も有ります。

今後はメネシットが果たしてアルツ君のような症状を持つ人間に効果的なのか、また、この薬を使った場合、他の薬との飲み合せは大丈夫なのかなど、またまた課題が出てきてしまいました。

(^^ゞ

以上が、今回のアルツ君の検査結果についての診断の内容です。

アルツハイマー型認知症+レビー小体型認知症+進行性核上性麻痺と考えるのが適切なのか、アルツハイマー+進行性核上性麻痺なのか、あるいは、アルツハイマー+レビー小体型認知症なのかというハッキリした結論はいただけませんでしたが、とりあえずは、薬剤過敏に対して、ドクターが理解を示していただけたので、それなりの成果は有ったと考えるべきでしょうか…。

………………………………


診察を終えた時はすっかりアルツ君は腹ペコな状態…。

「お腹空いたでしょ?」

「お腹空いたって言うより、空いてるのにどうしてくれんだってお腹が泣いてるぞ!?」

「何が食べたい?」

「何でもいいよ。食えれば。」

「あそこにマックが有るぞ?食べてみるか?」

「何でもいいよ~。」

まったく考える気力なしです…。

(-_-;)

アルツ君にハンバーガーはどうなのと思ったのですが、意外に本人には新鮮だった様子。

ブロードウェイバーガーにナゲット、それにポテトのSを注文。

ちょっと、後で胃がもたれそうな勢いですが、よっぽどお腹が空いていたらしく完食です。

(*^_^*)

ヤッチの方が途中下車でギブアップです。

(-_-;)

「お前、これっぽっちでもう根をあげてるのか?胃袋の鍛え方が足りないんじゃないのか!?」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

[追記]
ドクターがアルツ君の進行性核上性麻痺ではないかとおっしゃったのには理由が有ります。
診断の後半、アルツ君に実際にドクターがドクターの指を横に動かしたり、縦に動かして、これをアルツ君に目で追うようにおっしゃった時のこと。
アルツ君、横の動きに対しては、なんの問題もなく、目で追うことができたのですが、縦(上下)にドクターが指を動かすと、ゆっくりの動きにもかかわらず、この動きに上手く追いついて行くことができませんでした。
なんでもこの進行性核上性麻痺という病気は、眼球運動障害(特に垂直方向)が出るのが特徴だそうです。

[追記2]
この記事を書かせていただいた約1年後くらいに、大学病院で診察を受けています。
関連記事:
認知症の非薬物療法 ~ 回想療法(PC版)
認知症の非薬物療法 ~ 回想療法(スマホ版)
(2014年2月記)



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2012/02/28 | コメント (16) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

歩けない体操

2013/01/04 (金)  カテゴリー: 進行性核上性麻痺
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

大晦日に救急搬送されたアルツ君ですが、そんな出来事が有ったのかというほど絶好調(口だけ)であります。

(^_^;)

今日もちょいと面会に行って参りました。

アルツ君の居室に入ると、居室の床が散らかっています。

P20130104.jpg

ヤッチ:「何だって、こんなところに紙パンツを脱ぎ捨ててるんだぁ?」

アルツ君:「脱ぎ捨てたんじゃなくて、勝手に脱げたんだろっ!?」

ヤッチ:「まるで生き物だな!?記念に写真を取っておいてやるよ。」

アルツ君:「記念写真にするくらいなら、お前にやるぞ?欲しいのか?」

ヤッチ:「いらねーよっ!!こんな湿ってちゃ薪にもならないよっ!!」

短期間にやらかしてしまったのでしょうか…。

アルツ君が施設の職員さんに恥ずかしさのあまり、入室を遠慮願ったのだろうということは、予想が付きますが、もし、これが長時間放置されたままだとすれば、やはり今後、施設介護の在り方に課題を残すところでしょうか…。

原因は謎のままですが、多分必死に隠すつもりだったのでしょう…。

椅子の下にも、もう一枚脱ぎ捨ててありました。

(-_-;)

アルツ君が今履いている紙パンツもグッショリだったので、これをアルツ君に取り替えてもらうと、クローゼットの中の紙パンツのストックがゼロに…。

(-_-;)

職員さんにストックを置いてもらうようにお願いしておきました。

施設での序盤戦を終え、ヤッチは居室の椅子に腰をおろし、アルツ君もベッドに腰かけます。

施設に面会に行くと、最近は必ずアルツ君に『ちょこっと日記』に記入してもらうことにしています。

[記事はこちら → ちょこっと日記

一番下には目標を書く欄を設けていますが、たいていはアルツ君、『ボタモチを腹いっぱい食べたい』とか、『棚からボタモチをナイスキャッチ』、『ボタモチと心中したい』とすべてボタモチがらみのコメントしかもらえないのですが、今日はどういう風の吹きまわしなんでしょう…。

『体操をします。』だなんて、全くひねりの無い、在り来たりな目標を掲げています。

ヤッチ:「なに?今日はボタモチを云々って書かないのか?」

アルツ君:「まあね。新年早々、ボタモチのことを書いたらボタモチに失礼だからな!?」

どういう方程式の上に、この言葉が出て来るのかはわかりませんが、新年を認識していることにちょっと驚き…。

ヮ(゚д゚)ォ!

とりあえず、どういう体操なのかをたずねてみました。

ヤッチ:「体操ってどんな体操をするんだ?」

アルツ君:「体操は体操さ~。」

あまり、深く突っ込んでも無駄だったようです…。

(-_-;)

ヤッチ:「まあ、いいや。そんなに体操したいんなら、体操するか?」

アルツ君:「別にかまいませんよん!!」

屋外は快晴でしたが、風が冷たく、屋外で散歩というわけにはいきません。

ヤッチ:「じゃあこの中(施設の中)でも少し歩いて身体を動かすか?」

アルツ君:「別にかまいませんよん!!」

このところ、ずっと歩いていないアルツ君…。

かといって、救急搬送された直後ですから無理はさせられません。

施設の渡り廊下を通って別棟へ行く100m有るか無いかの極々短い距離を二人でゆっくり歩くことに…。

ヤッチはアルツ君と一緒にゆっくり施設の廊下を歩きはじめます。

ヤッチ:「ところで、この間病院に行ったのを覚えているか?」

アルツ君:「病院?行ったような気もするし、行かなかったような気もするし…。」

ヤッチ:「じゃあ、救急車に乗ったのは?」

アルツ君:「バカっ!!覚えてるに決まってるっ!!あんな乗り心地の悪いのに乗せやがって!!」

アルツ君、救急車に乗った時の記憶はどうやら鮮明のようです。

興奮気味にしゃべり出します。

アルツ君:「お前ね、人が寝ている目の前にいろんな道具を置いてやがるんだから!!」

ヤッチもキノコさんが飲薬の個包装のフィルムを薬と一緒に飲んでしまったときに、救急車に乗ったことが有りますが、確かにアルツ君の言う通り、救急車の天井付近にはたくさんの機材が有ったと記憶しています。

ヤッチ:「いろんな人が乗るわけだから、いろんな機材を揃えて置かないと、すぐに取り出せないからじゃないのか?」

アルツ君:「バカ言っちゃいけないよ~。自分ですぐに使う道具なら、すぐに使えるように腰に道具はぶら下げておけって言うんだよ!!」

確かに、元植木職人さん、すぐに使う剪定ばさみとのこぎりは腰からぶら下げていましたが…。

(-_-;)

ヤッチ:「今度、救急車に乗るようなことがあったら、ちゃんとしておくように言っておくよ。」

アルツ君:「ああ、そうしろ!!怒鳴りつけてやれっ!!」

ヤッチ:「それはそうと、口とは反対に、あんまり足が上がらないね?」

やはり、ちょっとでも歩行訓練を怠ると、歩行がおぼつかなくなってしまうのでしょうか…。

ヤッチがアルツ君の腕を持って支えていないと、身体が前のめりになって、廊下にヘッドバッドを喰らわせそうになってしまいます。

(-_-;)

アルツ君:「どうも、今日は足の奴がやる気がないみたいだ。」

ヤッチ:「俺が歌ってやろうか?さあ みんな! あたりまえ体操の時間だよ!! あたりまえ体操とはあたりまえのことを体操にした新しい体操だよ!♪右足を出して~、♪左足を出すと~、♪歩けるっ!!」

アルツ君:「♪やる気がないと~、♪歩けないっ!!」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2013/01/04 | コメント (0) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

パーキンソンロード

2013/03/17 (日)  カテゴリー: 進行性核上性麻痺
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

先日、ヤッチの顔面神経麻痺のリハビリに出かけた時の話です。

ヤッチの入院が去年の5月のことですから、ヤッチのリハビリを担当して下さるSTさん(言語聴覚士さん)とも、当然付き合いも長いものになっています。

STさんとは、たとえばマッサージをしてもらっている最中に雑談をすることも有り、時折アルツ君の話をすることも有りました。

なんせ、去年の年末にアルツ君がキノコさんのアパートの部屋で意識を失って、救急車で運ばれたときも、偶然ヤッチがリハビリを受けているこの病院でした。

『もしかすると、この病院でいずれ○〇さん(STさんの名前)にお世話になるかもしれないですね!?』なんて、ヤッチが時々軽いプレッシャーをかけるようなこともありました。

で、先日のリハビリの時にSTさんの方から、リハビリが終わった後に、アルツ君のその後について訊いて来られる場面が有りました。

STさん:「お父様はその後いかがですか?」

ヤッチ:「おぼえていてくれたんですね!?」

STさん:「リハも、もう(残すところ一回で)終了になってしまうので、何かお役に立てることがないかと思いまして…。」

ヤッチ:「それはまた、うれしいことを言ってくれるじゃないですかぁ…。実は父の入所している施設(特別養護老人ホーム)の嘱託医の先生に父の飲んでいる薬(メマリー)を断薬するようにお願いしているんですが、いっぺんにはやめられないので、徐々に減薬してもらう方向で、ようやく3月13日から5mgの処方になったようです。多分、ゼロになるのは、4月に入ってからじゃないかなぁ!?」

STさん:「そうなんですか…。」

メマリー(認知症の薬)の断薬については、ずいぶんこのブログでも記事にしてきましたが、上記のように、当初の20mgから徐々に減らして、ようやく5mgに減らすというところまで来ました。

ヤッチ:「なんで倒れたのかということも含めて、もう一度きちんとした検査を受けてもらわなきゃいかんと思っているんですが、薬を完全にゼロにしてからの方がいいのかなぁとも思っています。」

STさん:「お父様が受診される病院というのは決まってらっしゃるんですか?」

ヤッチ:「いや、決ってないです。ただ、運ばれたのがこの病院だったし、こちらなら設備も整っているので、こちらがいいかなぁと思っています。第一、何か有った時、○○さん(STさんの名前)もいらっしゃるじゃないですか!?」

STさん、苦笑い…。

ヤッチ:「どっちにしても、4月にならないと無理かもしれませんね…。」

STさん:「なにかお困りの事ってあります?」

ヤッチ:「もちろん認知(機能の低下)は有りますが、冗談が通じるので気にならないんですが、やはり小刻み歩行かなぁ…。一緒に歩いていると、前のめりになって、だんだん加速度がついてきて、終いには『地面が近づいて来るー!!』って叫んでいます。」

ヤッチは立ち上がって、アルツ君の小刻み歩行を真似て見せます。

STさん:「パーキンソンの人って、一緒に歩いているときに少し歩行が止まってすくみ足になったとき、こちらから足を出すと、跨ぐ(またぐ)のって知っています?」

ヤッチ:「はあ?どういうこと?」

STさんはヤッチに自分の横に並ぶように促します。

ヤッチがアルツ君役で、STさんが介助役…。

二人で並走する体勢です。

小、中学校の時に好きな子と肩を並べるフォークダンスを想像してみてください。

うん…、あの頃はまだ初々しかった…。

ちなみにSTさんは男です。

(^^ゞ

STさん:「こうして、たとえば廊下をお父様の横に付いて、一緒に歩いているとしますよね!?」

ヤッチ:「ん…。」

STさん:「お父様の次の足が出ないときってありますよね!?」

ヤッチ:「あるある…。」

ヤッチもアルツ君の小刻み歩行の再現です。

STさん:「そんな時に私がお父様の足元に私の足をすーっと出すんです。」

ヤッチ:「足払いを食らわすっていうこと?」

STさん:「足払いでは…。まあそういうことです。足を出すと意外にも跨いだりすることが有るんです。」

ヤッチ:「へえー。面白いね?」

STさん:「ただ、万が一転倒してしまうような時に、足を出した人間も一緒になって転んでしまう危険性も有るので、お父様のどちらの横に付くかによって、出す足を考えていけないと思います。」

ヤッチ:「ふむ、ふむ…。」

STさん:「たとえば、お父様の左肩に○○様(ヤッチのこと)が付くとして、左足を出してしまうと、一緒に○○様も仰向けに倒れてしまうことが有るので注意が必要です。」

ヤッチ:「つうことは、右足を出した方がいいのかな?」

STさん:「人によってバランスのとり方が違うので、何とも言えませんが、バランスを介助する側が保てる方の足を出すのが良いかと…。」

ヤッチ:「じゃあ、俺の場合は…。奴に、『(柔道の)体落とし』を食らわせればいいんだな!?」

STさん:「足を出すというのもどうかと思いますので、一緒にお歩きになる時にヒモを持って歩くという方法もあると思います。さっきの足を出すのと同じでヒモをお父様の足元に出して跨いでもらうやり方です。まあ、これも『何であんなもの持ち歩いてるんだろう?』と思われてしまうかなぁ???」

ヤッチ:「百均あたりで犬のリードを買って、持ち歩いてればいいんでしょう?」

STさん:「いや…。それもどうかと…。」

ヤッチ:「それにしても、あんなに小刻みに歩くのに跨いだりできるなんて面白いですね?」

STさん:「パーキンソンの方は歩き出しはすくみ足になったりしますが、横断歩道のようにキチンと等間隔に線が引かれているところは上手に歩くんですよ。逆に平坦な何もないような所の方が得意ではないようです。」

ヤッチ:「そいつは今まで全く聞いたことなかったですわ…。」

STさん:「階段もどちらかというと、同じですかね!?お父様は階段を登ったりするのはどうですか?」

ヤッチ:「俺は一緒に階段を登ったりしませんが、姉が時々登ってるみたいで、『上手に歩いたよ。』なんて言ってきます。」

STさん:「階段も横断歩道と同じでラインがはっきりしていますから、上手に歩けるのかもしれませんね。」

ヤッチ:「そうかもしれませんね…。あともう一つ聞いてもいいですか?」

STさん:「はい。」

ヤッチ:「歩きはじめの第一歩の時に身体が前かがみになるから、よく『膝からじゃなくて、太ももから足を出しな』って言うんですけど、なんかいい技は有ります?」

STさん:「技ですかぁ…。技ではないですけど、壁にかかとを付けたらどうですかね?」

ヤッチ:「ん?どういうこと?」

STさん:「まず壁にお尻を向けて立ちますよね!?壁にピッタリではなくて少し離れて。」

ヤッチ:「歩き出す前ですよね?」

STさん:「そうです、そうです。歩き出す前に壁にお尻を向けて立ってもらうんです。」

ヤッチ:「ほう、ほう。」

STさん:「その時にバランスを崩されることもあるので、支えてあげられる環境を作っておいて、片方の足を上げてもらって、壁に上げてもらった足のかかと付けます。」

ヤッチ:「で?」

STさん:「かかとを壁に押し付けるようにすると、自然と腰が前に出るので、姿勢も真っ直ぐになります。」

ヤッチはSTさんの言われた通りに、壁にかかとを付けて、言われた通りのことをやってみます。

ヤッチ:「あ?ほんとだ!!力をほとんど使わずに身体が伸びますね?」

STさん:「パーキンソン病の患者様のリハの時は我々はこの練習をよくやってもらっています。」

よく駅の改札を出たところで、待ち合わせかなにかで、壁にもたれて携帯をいじっている若者を見かけますが、かかとを壁に付けて、片足立ちしているようなら、まさにあんな格好です。

壁に付いているかかとを蹴りだすようにすれば、自然と身体真っ直ぐ伸びてきます。

ヤッチ:「へー!!それはいいことを聞いた。さっそくやってみますわー。」

リハビリの1単位の時間をオーバーしてしまっていましたが、STさんがいろいろとアルツ君のために、役に立ちそうなことを教えてくださいました。

STさん、ありがとう!!!

この後、ネットで進行性核上性麻痺(PSP)、レビー小体型認知症、そしてパーキンソン病のことを調べていたら、どうやらSTさんのおっしゃっていた事と同じような事が書いてあるサイトをたくさん発見しました。

パーキンソン症状のある方が、何もないような所では足が止まってしまい、すくみ足になってしまうのに、階段や横断歩道をスタスタ歩けたり、障害物を上手く乗り越えられるのは、『逆説的歩行』という現象だそうです。

この『逆説的歩行』の特異性を生かして、STさんが教えてくださった『足を出す』というのとは別のパーキンソン症状のある方へのリハビリ方法も発見しました。

部屋の床や廊下などにテープを貼り、階段と同じような環境を作り出して、歩行の改善に役立てるというものです。

これを『パーキンソンロード』と呼ぶようです。

おそらくこのキーワードで検索すれば、たくさんのサイトがヒットすると思いますが、ヤッチが一番わかりやすいと思ったのはこちらでした。



そしてこの後、ヤッチがリードを買いに行ったことは言うまでも有りません。

(●`w´●)ニァ・・

まあ、犬のリードではかわいそうなので別の物を購入です。

skipping_rope


で、どう使うかまだ定まってもいないのに、こやつと家に有ったマスキングテープを持って、金曜日にアルツ君のところに面会に行ってきました。

マスキングテープはアルツ君の居室にパーキンソンロードを作ってやろうという魂胆です。

(●`w´●)ニァ・・

クラフトテープ、布粘着テープ、あるいはビニールテープでも良いのですが、さすがに特養の床にテープを貼るわけですから、後で床を傷つけてしまっては大問題…。

一番粘着力の弱いマスキングテープを持って行くことにしました。

マスキングテープなら剥がした後の貼り跡が残りにくいのも利点の一つです。

ホームセンターなどにカラフルなものも売っているので興味のある方は購入してみてください。

特養に着くと、普段通り、アルツ君が『定位置』に腰かけています。

普段通りでないのは、椅子の背もたれに背中をもたれているのではなく、肘掛けに太ももを載せ、プランプランさせていることです。

椅子の上で横に座ってるいるような格好です。

ヤッチ:「なんだ、その格好は?かなり行儀悪く見えるぞ。」

アルツ君:「いいんだよ。昔っから行儀が悪いんだから。今。階段を登って来たんだぞ。」

どうやら、特養の職員さんと歩行訓練のために階段を登って来たようです。

ヤッチ:「お?リハビリか?それで疲れて変なところに足を載せてるんだな?」

アルツ君:「ちっとも疲れてなんかいないぞ!?それより喉渇いちゃったな…。」

ヤッチ;「お茶をもらうか?」

アルツ君:「お茶よりコーヒーが飲みたくってさ~。」

ヤッチ:「じゃあ、1階の自動販売機で買ってくるか?そこで待ってるか?それとも一緒に行くか?」

アルツ君:「どっちでもいいですよん。それじゃあ、一緒に行ってやるかぁ~。」

アルツ君と一緒に1階の自動販売機までエレベーターを使って降ります。

ヤッチはエレベーターの中でアルツ君に話しかけます。

アルツ君:「階段、何段くらい上ったんだい?」

アルツ君:「そんなのわかるもんかよ!!喉が渇くくらいだな!?」

1階に着き、ホットのカフェオレを一つ購入です。

ヤッチ:「手に持ってると危ないから、俺が持ってあげるよ。」

アルツ君:「大丈夫さよ~。こんなのちっとも重くないぞ!?」

ヤッチ:「まあ、まあそうおっしゃらずに…。ご主人様のお荷物は私めがお持ちしますよってに…。」

ヤッチはアルツ君の持っているペットボトルを自分のズボンのポケットにねじ込みます。

エレベーターは1階に留まったままだったのですぐにまた乗ることができました。

3階では、渡り廊下を渡り、職員さんが常駐しているカウンターの横を通り過ぎれば、すぐにアルツ君の居室です。

エレベーターを降り、ヤッチはアルツ君と腕組みして渡り廊下を渡ります。

カウンターのところではいつになく、職員さんが大勢います。

それを横目に通り過ぎるか過ぎないかのタイミングでしょうか…。

ヤッチの横を歩いていたアルツ君が急にヤッチの視野から消えます…。

あッ!!!

そうです!!

アルツ君の膝が急にカックンと!!

アルツ君が前のめりに崩れていきます。

ヤッチはアルツ君の腕を抱えていましたが、全くアルツ君に力が入っていない状態だったので、アルツ君の体重でまともに腕を持って行かれます。

瞬時の出来事でしたが、受け身の姿勢をとれていないアルツ君が頭を打っては困るということだけはヤッチの脳裏をよぎりました。

そして、このまま力いっぱいヤッチが支えて、腕を強く引いてしまうとアルツ君の腕や肩にもダメージが来ると…。

アルツ君の体重にヤッチもある意味身を任せつつ、しかし腕へのテンション保ちつつ、アルツ君と一緒に床へ倒れ込んでしまいました。

運動会の二人三脚で転倒するのと同じような格好でしょうか…。

(^^ゞ

幸いギャラリーは大勢います。

誰だかもうわからないくらい、あっちこっちから職員さんの声が飛んできます!!

アルツ君、意識はしっかりあるようです。

照れ隠しでしょうか…。

アルツ君、半笑いの状態…。

床に着地したときに手をついて受け身を取らず、肩から行っちまったようにも見えたので、打ち所が心配です。

ヤッチは一緒に倒れ込んでいるので、頭を打っていないことは確認済みです。

でも、アルツ君、倒れた後、自分で自分の身を起こすことができません。

職員のどなたかがアルツ君に声をかけます。

職員さん:「大丈夫ですか!!」

アルツ君:「大丈夫だよん!!何ともないよん!!」

職員さん:「痛いところはありませんか?」

アルツ君:「大丈夫だよ、どこも痛くないよ!!」

この後、アルツ君には椅子を持って来てもらい、何とか椅子に腰かけることに成功です。

そして、大勢の職員さんがアルツ君の脈拍、血圧、体温やらを調べ始めます。

ニュートラルコーナーでセコンドにお世話を受けるボクサー状態…。

┗┐(-c_,-。)y-~ ふぅ

施設のマニュアル通りの措置らしいです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

アルツ君が落ち着いてきたのでしょうか…。

アルツ君が座っている椅子からヤッチに話しかけてきます。

アルツ君:「おい!!俺のコーヒーどうした?」

ヤッチ:「さすがだね!?頭は打ってないようだ…。俺が持ってるよ。」

アルツ君:「じゃあ、こんな事してる場合じゃない。部屋に戻ろう!!」

ヤッチは職員の皆さんにお礼を申し上げ、アルツ君と居室へ…。

ヤッチ:「歩けるのか?」

アルツ君:「バカ言っちゃいけないよぅ!!歩けるさよ~。ふんだ!!」

アルツ君、自分で椅子から立ち上がり、居室の方に戻ろうとします。

ヤッチ:「あのさあ、今転んだばかりなんだからさ~。」

どこも痛いところも無い様子で、アルツ君、ケロッとしています。

ヤッチ:「さっき転んだのは何だったんだろうな?」

アルツ君:「何だかわかれば、転ぶわけないだろうに。膝の奴が急にカックンってなりやがった!!コンチクショー!!」

アルツ君、自分で自分の膝を叩いています。

ヤッチはヤッチでSTさんから教えていただいた『体落とし』を活用することができませんでした。

(つд⊂)エーン

よほど、心の中で準備している時でないと、無理かもしれません。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

以前にもアルツ君がお風呂から一人で出られなくなるということが有りましたが、力の抜けた人間の体重を支えるのはとても至難の技です。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

結局、この日ヤッチが計画していたアルツ君の歩行訓練は中止です。

(つд⊂)エーン

縄跳びも使わずじまい…。

(つд⊂)エーン

一応、職員さんの許可をもらって(白い目でしたが何か?)、パーキンソンロードなるものをアルツ君の居室に作成してきました。

road01

road02

ヤッチ:「歩けるかい?」

アルツ君:「当たり前さよ~。」

ヤッチ:「じゃあ、このテープを跨ぐように歩いてみんしゃい?」

アルツ君がパーキンソンロードを歩きはじめます。

ヤッチ:「どう?」

アルツ君:「どうって、何がよ?」

ヤッチ:「歩きやすいかって聞いてるの。」

アルツ君:「そりゃあ、印が付いてりゃ歩きやすいさよ~。」

ヤッチ:「テープの幅はどうだい?狭すぎるか?」

アルツ君:「こんなもんだろ!?」

ヤッチ:「邪魔なら剥がすけど?」

アルツ君:「せっかく貼ったんだから、付けときなさいよ。床がにぎやかでいいじゃないか。」

ヤッチ:「おいおい、そっちかよ。」

アルツ君に何回か歩いてもらいましたが、自分が気に入らなければすぐに『剥がせ!!』という男です。

まんざらでもないご様子…。

ヤッチ:「後で『だれがこんなもん付けやがった?』なんて言うなよ?」

アルツ君:「大丈夫でしょ!?邪魔なら俺が剥がしとくから付けておけよ。」

ヤッチ:「自分で剥がすなよ!!剥がしてる最中に転ばれたら意味ないんだから!!」

アルツ君:「ヘイヘイ。」

まあ、効果の程はまだわかりませんが、少なくとも本人が『歩きやすい』と言っているのですから、マイナスにはならないようにも思えますが…。

また、このパーキンソンロードはパーキンソン病やレビー小体型認知症や進行性核上性麻痺などのパーキンソン症状がある病気の方のために考案されているようですが、ヤッチの感触としては、その他の病気でも歩行に障害のある方のリハビリにはかなり有効な手段ではないのかと思います。

施設内のところどころにテープで横断歩道を作るなんていうのも面白いかも!?

それにしてもアルツ君がモデル立ちして、ランウェイを闊歩する日は来るのでしょうか…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

あやつ、片足立ちはおろか、静止した状態で片足を少しも上げることができませんでした…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ワゴンRスティングレー…


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2013/03/17 | コメント (4) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

歩行訓練~パーキンソンロードの復活

2013/05/18 (土)  カテゴリー: 進行性核上性麻痺
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こんにちは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

昨日、アルツ君のいる特養へ面会に行ってきました。

特に面会しに行く予定が有ったわけでありませんが、前日にアルツ君から電話をもらっていました。

もちろん、アルツ君が直接ヤッチに電話を掛けてきたわけではありません。

その日面会に来ていた姉からの携帯です。

姉:「あのさあ、パパがあんたに話したいことが有るんだって!?今代わるから!!」

アルツ君:「おーい!!お前か?明日は俺のところに顔を出すんだろうな?たまには顔を見せなきゃダメだぞ!!」

ヤッチにしてみると、しょっちゅう顔を合わせている気がするんですけどね。

(-_-;)

ヤッチ:「電話して来るなんて珍しいな!?なんか企みでもあるんだろ?」

アルツ君:「企みとは失礼だな。なんか美味いもんでも持って来てくれるんだろうな?」

ヤッチ:「美味いもんって、何がいいんだい?」

アルツ君:「お前、それをおれに言わせるのか?『言わずもがな』に決まってるだろ。俺より立派な脳ミソを付けてるんだから、自分で考えて下さいよ。」

ヤッチ:「美味いものを持って行くのはやぶさかではありませんが、明日までおぼえていられるんですかねえ?」

アルツ君:「そりゃあ、美味いものを持って来てくれるんだったら、死んでもおぼえてるぞ。」

ヤッチ:「じゃあ、死んでから持って行くよ。」

アルツ君:「それは困りますね。俺の口が有るうちに頼みますよ。」

姉:「…だって!?」

ブチッ!!(←電話の切れる音)

と、いうことで昨日は面会に行ってきたわけです。

(^^ゞ

あいにく、アルツ君の大好物であるボタモチはスーパーで売られていなかったので、セブンイレブンで『たっぷりだれで食べるみたらし団子』を購入です。

以前にもお話ししたと思いますが、このみたらし団子は冷蔵ショーケースに陳列してある商品で、アルツ君が好んで食す物でもあります。

ヤッチは特養3階のアルツ君の居室へと向かいます。

ヤッチ:「昨日、俺に電話を掛けて来たことをおぼえてるか?」

アルツ君:「昨日?昨日だっけ?なんかお前が美味いもんを持ってくるとか言ってたような気がするなぁ…。」

ヤッチ:「おっ!!そこまでおぼえてれば、たいしたもんだ。冴えてるねえ~。」

アルツ君:「それほどでもないよ。普通だよ、普通…。」

ヤッチ:「『持って行く』と約束はしていなかったけどな!?」

アルツ君:「まさか、手ブラで来たんじゃないだろうな?早くよこせ!!」

ヤッチ:「まったく、失礼だな。ちゃんとジャーブラ着けて来たよ。あいよ。」

ヤッチはアルツ君に買ってきたみたらし団子を渡します。

アルツ君:「おっ?冷たいぞ。かー!!1,2,3…。7つも入ってるじゃないか!?かー!!半分にするのが難しいなぁ…。」

ヤッチ:「俺が一つ食べてやろうか?」

アルツ君:「嫌だっ!!」

ヤッチ:「どうでもいいけど、ゆっくり食えよ。喉に詰まらせたりしたら、流行おくれだぞ!?もう、とっくに正月は終わってるんだから…。」

アルツ君:「あんまりこういうもんはゆっくり食うと、口の中で味が無くなっちゃうんだよなぁ…。」

ヤッチ:「どうでもいいけど、後で何を食べたか質問するから、ちゃんとおぼえておけよ。今何を食べてる?」

アルツ君:「まんじゅう!!」

ヤッチ:「ダメだこりゃ!!質問は取り消し!!食べ終わったら、散歩に行こうよ。今日はいい天気だぞ。」

アルツ君:「ちょっと待ってろよ。このまんじゅうを食い終わってからな。」

ヤッチ:「だから、まんじゅうじゃないって…。」

アルツ君がみたらし団子を堪能したところで、散歩の準備をして、二人で屋外に繰り出します。

前回、散歩に出かけた時は、風邪ひき後であったこともあり、遊歩道を一周したところでギブアップ…。

その後、公園まで足をのばすことはできませんでした。

(-_-;)

今日は遊歩道へは行かず、公園へ先に行く予定です。

ヤッチ:「今日は公園に行こうよ。公園にある鉄棒につかまって屈伸運動でもやってみようよ。」

アルツ君:「かー!!そんな事したら、肩が外れちゃうんじゃないかぁ?大丈夫かなぁ?」

ヤッチ:「ガッツリ腰を落としちゃうと、二度と浮上できないから、様子を見い見い、ゆっくりやってみな。」

アルツ君:「昔は、蹴上がりだって、大車輪だってスイスイできたのになぁ…。」

ヤッチ:「85歳で大車輪ができれば、テレビ局が取材に来るよ。」

公園の鉄棒までやってきました。

以前、アルツ君に鉄棒にぶら下がってもらったときは、腰を落としたものの、自分で懸垂して、身体を起こすことができませんでした。

この日のアルツ君は比較的身軽…。

高低差のある3つの鉄棒が有りましたが、中くらいの鉄棒をチョイス。

アルツ君:「おっ。ぶら下がってやれば、何とか膝が曲がるぞ!?」

ヤッチ:「『100回やれ』って言ったら無理でしょ?」

アルツ君:「お前は俺を殺す気か!!」

ヤッチ:「でも今日は調子がいいみたいだな?」

アルツ君:「いつだって俺は調子いいぞ。」

ヤッチ:「公園に来るまで俺にぶら下がってたからな。」

アルツ君:「そう言うなよ。膝の奴が言うことをきかないんだから…。」

ヤッチ:「鉄棒はその辺で切り上げて歩く練習をしようよ。」

いつもならこの公園はたくさんの子供たちで、とてもにぎやかですが、この日は子供たちの姿はまばら…。

park20130517
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アルツ君の歩行訓練には、持って来いの環境です。

子供が障害物となって転倒でもしたら大変なことになりますからねぇ…。

ヤッチはアルツ君に歩行訓練のために、ちょっとよいことを思いつきまました。

パーキンソンロードの復活です。

パーキンソンロード
パーキンソン病者が身体の機能を回復するため、階段に似た状態をつくるという訓練方法です。パーキンソン病者の場合、何もないところでは足が止まってしまうのに階段なら昇れたり、障害物がある方が容易に乗り越えられたりというようなことが少なくありません。そこで、得意なことを利用する、つまり階段を登る能力をうまく利用したものがこれです。家の廊下などにカラーテープを階段と同じかやや広めの25cm幅くらいの間隔で、進行方向と直角になるように貼り、テープとテープの間に足を出し入れしていくことで、歩く機能の回復につなげます。

以前、このブログでも紹介させていただきましたが、この時は、アルツ君の居室内にヤッチがマスキングテープを貼り、簡易的なパーキンソンロードを作ったわけですが、その日のうちにアルツ君に剥がされてしまいました。

関連記事:パーキンソンロード [ アルツ君は職人 ](スマホ版はこちら

実に簡単なことですが、公園の広い地面に線を引くことです。

2013051715140000
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2013051715180002
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これなら、アルツ君の居る施設の職員さん方に遠慮なく線を引けますし、何と言っても長い距離のパーキンソンロードを作ることができます。

剥がされる心配も有りません。

辺りに棒切れが落ちていないかと探したのですが、こういう時に限って見当たらず、ヤッチは自分のスニーカーのつま先で線を引きました。

細長い棒状のものでこの線を引いた方がはっきりして良いかもしれません。

アルツ君の立っている場所から30~40m先の木製のベンチまで線を引きます。

線を引く間隔は、25cmが一般的のようですが、目見当で30cmから40cm程度の線になってしまいました。

というのも、最初は25cm程度に引いていたのですが、段々アバウトになり、ベンチのところまで引くころには、すっかりヤッチの方が良い歩行訓練になってしまいました。

(^^ゞ

この線を跨ぐようにしてアルツ君に歩いてもらいます。

ヤッチ:「地面に線を引いたから、この線を跨ぐようにして歩いてみて?俺は手を貸さないから、最初はゆっくりね。」

ちょっと無謀ですが、介助なしの歩行訓練です。

アルツ君:「大丈夫さよ~。こんなのわけないさ~。」

2013051715160001
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2013051715160000
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途中、こっちがドキドキする場面もありましたが、何とか自力で木製のベンチのところまでたどり着くことができました。

\(^o^)/

アルツ君に言わせると、やはり地面に引いた線の間隔は狭い方が歩きやすいそうです。

アルツ君が転倒しそうになるのは、決って線の間隔が広いところ…。

手抜きはいけませんんね。

(^^ゞ

人によって個人差はあると思いますが、跨ぐと言いっても、厳密には全部跨いでいるわけではなく、線を踏んでいるところもあります。

跨ぐのが目的ではなく、歩くことができれば良いのですから、結果オーライです。

久々に自分一人で手すりなどにつかまらず歩いたのですから、アルツ君、かなりお疲れ…。

2013051715170000
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まあ、このパーキンソンロードというのは、パーキンソン病をはじめとするパーキンソン関連の病気を持っておられる方のために考え出されたもののようですが、これだけ長い距離の線を引くと、特にパーキンソン関連の病気でなくても、面白がって歩くのでおススメかもしれません。

しばらく公園で休憩した後、公園を後にして施設へ戻ります。

ヤッチ:「歩くパワーはまだ残っているかい?」

アルツ君:「大丈夫さよ~。ちゃんと二本有る。」

施設は道路を挟んで対面ですが、けっこう長い駐車場を抜けて行かなくてはなりません。

2013051715331111
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ヤッチ:「ここにも線が引いてあるから、これを跨げば?」

アルツ君:「バカ言うな!!なんぼ、俺が足が長くたって、股が裂けるわいっ!!」

アルツ君に本当にパーキンソン症状が有って、小刻み歩行になるのかは未だ定かでは有りませんが、線を引いていない箇所を歩くと、歩行がおぼつかなくなるのは確実で、駐車場内の線の無いところでは介助なしでは歩けない様子です。

(・ω`・?ハテナ?

居室に戻り、アルツ君、ベッドに腰かけます。

ヤッチ:「今日はずいぶんがんばったね?疲れたでしょ?」

アルツ君:「バーカ、あれぽっちで疲れるわけないだろ。」

ヤッチ:「でも、いつもよりは体力使ったんだから、少し休めば?夜飯までは、まだ時間が有るから、昼寝でもしたら?」

アルツ君:「お前がそう言うんじゃ仕方ありませんね~。ど~れ、ちっとばかし、横になるか~。」

アルツ君、そのまま倒れ込んで、ベッドで横になろうとします。

ヤッチ:「昼寝するんだったら、靴下脱いだ方がいいぞ。」

アルツ君:「おお、そうだな。」

アルツ君、再び身体を起こします。

がんばったご褒美にヤッチがアルツ君の靴下を脱がします。

アルツ君:「おい…。」

ヤッチ:「なに…?」

アルツ君:「俺の膝小僧の裏にアブラゼミがとまっていないか?」

今日の今頃は筋肉痛かもしれませんね~。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2013/05/18 | コメント (0) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

認知症の非薬物療法 ~ 回想療法

2013/05/23 (木)  カテゴリー: 進行性核上性麻痺
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過去の記憶

こんにちは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

今日の記事はかなりの長編なので、時間の余裕のある時、寝苦しい夜がおススメかもしれません。

交通機関を利用し、車内などで閲覧の方は降車駅を確認しつつ、読み進めてくださいね。

さて、5月20日の月曜日にアルツ君と大学病院で診察を受けてきました。

以前の記事でも書かせていただいたように、アルツ君は去年の大晦日にキノコさんのアパートの部屋で意識を消失し、救急搬送されました。

[関連記事:救急搬送される職人(スマホ版はこちら)]

幸い、大事には至らず、入院することもなく、すぐに帰宅することができましたが、その後、このことに関して、何の診察も受けていません。

また、アルツ君の入所している特養で手違いが有り、飲んでいないはずのメマリー(認知症の薬)を今年になってアルツ君が服用している事が発覚し、施設や施設の嘱託医と相談の上、徐々にメマリーを減薬し、最終的にはゼロにするという話が付いていました。

[関連記事:何でメマリー飲んでるの?(スマホ版はこちら)]

このメマリーの服用については、今年の4月9日にゼロになっています。

その後、認知症薬と呼ばれるものは、何も飲んでいません。

さらに、アルツ君が特養に入所する前の話になりますが、去年の2月に認知症専門医から『進行性核上性麻痺の疑い』という診断を受けています。

[関連記事:アルツ君の診断結果~進行性核上性麻痺の疑い(スマホ版はこちら)]

この診断から、おおよそ1年が経過しているわけですが、未だ『疑い』のままで、本当に進行性核上性麻痺(認知機能の低下を伴うパーキンソン病関連疾患で難病指定)なのか、そうではないのか、わからない状態です。

さらにさらに、最近のアルツ君、歩行の方もおぼつかなくなって、フラフラしています。

以上のことについて、すべていっぺんに解明されるとは考えていませんでしたが、とりあえず、大きな病院で診てもらおうと、月曜日に大学病院で診察を受けて来たわけです。

診察を受けた大学病院はアルツ君が救急搬送された病院でもあり、ヤッチが顔面神経麻痺で入院した病院でも有ります。

アルツ君が救急搬送されたときに診察券は作ってあります。

今回、アルツ君に受診してもらおうと思っていたのは、脳神経内科です。

事前に大学病院で確認したところ、診察券が有っても、はじめての診療科では、『紹介状』が無いと、診察はできないとのご回答…。

(-_-;)

アルツ君が救急搬送されたときの診療科は救急・集中治療科です。

ただし、月曜日だけは、予約をしていない患者や、紹介状無しの患者を専門的に診る医師が来るので、月曜日に来てもらえれば、診てもらえるということを病院から教えていただきました。

ただし、これについての診察の順番は先着順…。

_| ̄|○

この大学病院では、朝7時に受け付けを開始しているので、早く診察してもらいたければ、『早く来い』っていう話です。

というわけで、月曜日にちょいとばかり早起きして、小雨の降る中、7時に間に合うように、ヤッチは大学病院に向かいました。

診察時間が何時になるかわからないので、アルツ君は特養で待機です。

特養には姉に行ってもらって、ヤッチの電話連絡で、姉がアルツ君をタクシーで連れて来るという作戦です。

ヤッチは顔面神経麻痺やら脂肪腫のことで幾度となく、この病院を受診しているので、おおよそこの病院の手続き的なことを把握しているつもりです。

総合受付は朝の7時に開いたとしても、各外来の受付が開くのは8時半です。

そして医師が診察室に入るのは、多分9時頃です。

医師が診察室に入ると、外来患者よりも入院患者優先で診察をします。

ですから、どんだけ早くこの大学病院に出向いても、9時以降でないと、診察してもらえないことになります。

ヤッチが総合受付に到着したのは、時計ではっきり確認したわけではありませんが、6時50分ごろではないかと思います。

当然、窓口は開いていません。

すでに20人くらいの飛び込みでの診察を待つ患者さん達が、設けられたソファに腰かけています。

7時を回りました。

窓口はまだ開く気配ではありません。

恋愛の上なら、焦らし上手のプロのなせる技かもしれません。

7時半くらいでしょうか…。

受付の事務を行うと思われる女性職員さんの姿が見えます。

腰かけている方達はその姿が目に入ったのか、一斉に、窓口の前に歩み寄り、列を作ります。

中には走っている人もいます。

ヤッチはその列が整然とするのを待って、ゆっくりと立ち上がり、最後尾に並びます。

ヤッチの後ろへは少し遅れて車椅子の女性が並びます。

アルツ君と同じくらいの年齢でしょうか…。

車椅子を押す介助者はおらず、一人で車椅子の車輪を回して列に着いたようです。

足の不自由な方は当然スタートが遅れるは当たり前…。

ヤッチ:「お母さん、お先にどうぞ。」

お母さん:「いえいえ、悪いからいいですよ。」

ヤッチ:「そんなことをおっしゃらずに、私の前をどうぞ。」

お母さん:「でも、悪いから…。」

ヤッチは体を入れ替え、お母さんの車椅子の後ろに着きます。

ヤッチ:「押しますよ?」

無理やりお母さんをヤッチの前に並ばせてしまいました。

(^^ゞ

混雑している駅のホームで、降りる人を待たずに、われ先に電車に乗り込んでくるマナーのないサラリーマンの姿を思い浮かべたのはヤッチだけでしょうか…。

どうも、ヤッチは順番待ちの列に並ぶのが得意ではありません。

(-_-;)

雑誌やテレビで紹介されたラーメン店の前で、よく並んでいる人を見かけますが、あそこまでして、食べたいと思ったことがありません。

ヤッチは車椅子のお母さんと雑談しながら、順番を待ちます。

聞けばそのお母さん、診察前に月が替わって、保険証をまだ提示していないので、心配になって見せにきただけのこと…。

病院側もこういう方のための窓口を設ける必要がありそうですね。

そこまでしないでもみんなで譲ればそこまでする必要はないかっ!?

しばらくしてヤッチの順番が回ってきました。

アルツ君の保険証と診察券を窓口に出します。

ヤッチ:「受診するのは認知症の父なんですが、去年の大晦日に、こちらの病院に救急搬送されたことが有ります。その後診察を受けていないので、受診しようと思っているのですが、どちらの科を受診すればよいかわからないんですが…。私自身は、脳神経内科の先生に、まず診てもらうのが良いのかなと考えているんですが~??」

受付の女性職員さん:「今日は紹介状をお持ちですか?」

ヤッチ:「いえ、有りません。診察券だけです。」

受付の女性職員さん:「受診されるお父様は今日はこちらにいらしていますか?」

ヤッチ:「いえ、施設に居ます。私の連絡を待って、姉がこちらに連れて来ることになっています。すぐにお伺いできるとは思いますが…。」

受付の女性職員さん:「そうですか…。認知症関連だと、おっしゃるように脳神経内科になるのですが、(脳神経内科の)医師は9時にならないと診察室に入らないんですよ…。医師が来てから、医師と相談して、脳神経内科で受診していただくか、それとも他の科を受診していただくか、ご返事させていただきますけど、よろしいでしょうか?」

ヤッチ:「お願いできますか?」

受付の女性職員さん:「はい、わかりました。それでは、今から9時頃までお待ちいただくことになりますが、ここでお掛けになってお待ちいただきます?それとも席を外されますか?」

ヤッチ:「プラプラしてようかな~。」

受付の女性職員さん:「それでは診察券と保険証をお返ししますね。9時頃にまたお戻りなられたら、ここに声を掛けて下さいね?」

ヤッチ:「わかりました。」

9時まで時間が空いてしまいました。

病院内で携帯電話を利用できる所に移動し、姉に電話をかけ、今のやり取りを伝えます。

姉:「私もまだ家に居て、パパのところに行ってないんだわ~。パパのところに行って、9時くらいに施設を出ればいいかね?」

施設と大学病院までの距離はタクシーでおそらく30分程度…。

ヤッチ:「9時過ぎに診察してもらえる時間が決まるからさぁ~。もしかすると診察時刻が午後になっちゃう可能性も有るんだよな~。9時過ぎになって、診察時間がわかったらもう一度電話するよ。」

姉:「わかった!!パパも早く行きたがってるだろうから、じゃあ、9時にパパと施設を出るよ!!」

相変わらずですが、お姉さま、全く人の話を聞いていません…。

(-_-;)

ヤッチは、9時まで、1階のエントランスにある病院内の休憩ロビーのような所で、コーヒーを飲んで時間を潰します。

まだ、時間が早いせいか、患者さんより、病院内で働いている人たちが自分の持ち場に向かう姿の方が、目立ちます。

病院内の仕事も朝が早くて大変ですね。

しかも昼夜を問わずですから、頭が下がります。

ゆっくりコーヒーを飲み終え、9時になったので総合受付へ再び戻ります。

ヤッチ:「○○と申しますが、9時になったら、伺うように言われていたんですが…???」

ヤッチは女性職員さんにアルツ君の診察券を手渡します。

受付の女性職員さん:「はい。」

職員さんは診察券にハンドスキャナーのようなものをかざし、目の前にある端末を眺めています。

受付の女性職員さん:「○○さんですね?医師に確認いたしましたところ、やはり脳神経内科で診させてもらうとの返事が来ました。こちらに診察の予定時刻が書いてありますから、これをお持ちになって、脳神経内科の外来窓口にお出しください。」

受付の女性職員さんにヤッチはA4クリアファイルに入った書類を手渡されます。

そこには医師の診察する予定時刻が記載されています。

診察予定時刻:『10:00~10:30』

あくまでも目安時間なので、絶対にこの時間という意味ではありません。

総合受付と各科の外来受付は違う場所に有ります。

ヤッチは脳神経内科の外来受付に向かいます。

ここの外来診療科は、ほとんどが総合受付と同じフロアに有るので、迷わず向かうことができます。

ヤッチは、脳神経内科の外来受付の女性に、総合受付でもらった書類と診察券を手渡します。

脳神経内科:「こちらの科を受診されるのは初めてですか?」

ヤッチ:「はい。」

脳神経内科:「紹介状はお持ちですか?」

ヤッチ:「持っていません。」

脳神経内科:「承知しました。では、こちらの問診票をお席に掛けてご記入ください。お書きになったら、こちらにお出しください。」

ここで、ヤッチの携帯のバイブが振動します。

姉からのメールです。

メール本文:『もう、着いちゃった。パパと1階でコーヒーを飲んでいます。』

ヤッチは問診票を書き終わったら、1階に二人を迎えに行く旨のメールを送り返し、問診票を書きはじめます。

最初の方の問診票の質問に、ちょいと一人でニヤついてしまいました。

だって…。

『問.どこが悪いのですか?』

さすがに、答えの欄に、『頭が悪い』とは書けんでしょう…。

(-_-;)

一応、真面目に問診票に記入し、受付に提出します。

脳神経内科:「ありがとうございます。血圧は測られていますか?」

ヤッチ:「いえ。まだ、受診する人間がこちらに来ていないので…。」

脳神経内科:「そうですか。おみえになられたら、奥に血圧を測定する機械が有りますので、そこで血圧を測っていただいて、お手数ですが、機械から出てきた紙を再度こちらにお出し願えますか?」

ヤッチ:「わかりました。」

診察予定時刻は10時からですが、まだ十分に余裕が有ります。

ヤッチはエスカレーターを使って階下に下り、アルツ君と姉を迎えに行きます。

エスカレーターで下りている途中で、二人の姿を発見です。

ヤッチはテーブル付の椅子に腰かけている二人に近づきます。

ヤッチ:「何飲んでるの?」

アルツ君:「おっ?お前…。どっから来たんだ?」

ヤッチ:「どっからって二階の受付からだよ。」

アルツ君:「へー。お前、ここの二階に住んでるのか?」

ヤッチ:「なんで、病院に俺が住まなきゃならないんだよ!!」

アルツ君:「まあ、どっちでもいいや。それよりコーヒー飲むか?美味いぞ!!」

姉:「コーヒーはパパがおごってくれるんだって!!ねっ?」

アルツ君:「おお、いいぞ。100杯でも200杯でも飲め!!」

ヤッチ:「ずいぶん景気いいな~。金は有るのか?」

アルツ君:「おお有るぞ。140円!!」

特養に居ると、お金を使うということがないので、アルツ君、入所してからは、お金を持ち歩いていません。

ただ、お守り程度に、小銭入れに姉が140円だけ、お金を入れています。

今回は姉が病院を受診することを成年後見人さんに告げると、成年後見人さんは、5万円を姉の口座に振り込んでくれたそうです。

もちろん、その5万円は成年後見人さんのものではなく、アルツ君のお金を成年後見人さんが管理しているものです。

たぶん、その話を姉から聞いて、なんとなくおぼえていたのでしょう…。

ヤッチ:「140円持ってることをおぼえてるとは大したもんだ~。でも俺はさっき飲んだから遠慮しておくよ。」

アルツ君:「へー、ずいぶん控え目だな。珍しい…。」

姉:「パパね、病院に来るのを昨日と勘違いしてたらしいよ。待てど暮らせど誰も来ないから、一人でビービー泣いてたらしいよ!!」

アルツ君:「余計なこと、言うな!!」

姉:「あっ、だってホントじゃない!!施設の職員さんに言わせると、持って行くものを一生懸命準備してたらしいよ!!」

アルツ君:「余計なこと、言うな!!」

文章では伝わりにくいですが、誤解の無いよう、この会話は終始アルツ君、ニコニコ顔です。

ヤッチ:「へー、病院嫌いの旦那さんが、病院に行きたがるなんて、珍しいじゃないか?」

姉:「パパも、最近、歩けなくなってきてるのが、どうも変だって思うらしくて、イッペン診てもらわないとと、思うみたいよ!?」

アルツ君:「余計なこと、言わんでもいい!!」

姉:「あっ、だってホントじゃない!!『足がむくんでるからじゃない?』って私が言ったら、『そうかなぁ…。』って言ってたじゃない!!」

アルツ君:「うるさいっ!!」

姉:「それでね、今日は病院の先生にカンナで足を削ってもらうんだって!!ねっ?」

アルツ君:「もう、いいっ!!」

姉:「自分で削るより、プロに削ってもらったほうが、綺麗になるって言ってたじゃん!!」

アルツ君:「まあね!!削ればスッとするからな!?足を細くしてもらわんとなぁ!?」

ヤッチ:「カンナとは恐れ入ったなぁ…。血だるまになるぞ?」

アルツ君:「いいんだよ。少しぐらい血が出たって。お前とは鍛え方が違うんだから、少しぐらいの痛みは、ヘッチャラだよん!!」

ヤッチ:「今日はいつになく、元気がいいなぁ???」

姉:「久しぶりに外の空気を吸うからじゃない!?施設に居た時から、もう遠足気分よ!!」

アルツ君:「お前、こいつ(ヤッチ)にそんなことを吹きこんだら、大変なことになるぞっ!!」

姉:「でもね~。車椅子なんだよ~。」

アルツ君:「うるさい、うるさいっ!!」

アルツ君の腰かけている椅子の横には、病院で借りた車椅子が有ります。

ヤッチ:「長丁場になりそうだから、車椅子に乗っている方がいいでしょ。」

アルツ君:「お前に貸してやろかっ?俺は要らないぞ?」

ヤッチ:「旦那さんが借りたんだろ?だったら遠慮しておくよ。後で高いもんに付くからな!?」

アルツ君:「あーいうこと言ってやがるんだからなぁ…。」

ヤッチ:「そりゃそうと、診察なんだけど、10時からだって。その前に血圧を測ってくれって?」

アルツ君:「ケツ圧でもムネ圧でも、なんでも測ってやるぞ。美味いもの食わしてもらってないから、肉が最近減ってきてるけどな!?もう、もう行くか?」

ヤッチ:「まだ、コーヒー飲んでからでいいよ。そんなにノンビリはできないかもしれないけどな!?それにしてもそのテンションの高さじゃ、相当血圧高いんじゃないかぁ…。」

アルツ君:「そんなこともないよ…。上の中くらいだよ。」

姉:「それじゃあ、高いじゃん!!」

アルツ君:「そっか!?」

アルツ君がコーヒーを飲み終えたところで、3人でエレベーターを使って2階に上がり、脳神経内科に向かいます。

アルツ君、車椅子のステップに載せた両足が、少し飛び出したような格好になるので、車椅子を押しているヤッチが、エレベーターなどで壁際に寄ろうとすると、不安になるらしく、小さな悲鳴を上げます。

アルツ君:「あぁぁぁぁ…。お前、気をつけてくれよ。足は二本しか生えてないんだから。」

ヤッチ:「大丈夫だよ。だいたい、カンナで削ってもらうって言ってんだから、少し荒削りしておいた方がいいんじゃないか?」

アルツ君:「嫌だっ!!」

遠足気分のまま、血圧測定です。

特に正常値の範囲…。

ヤッチは血圧計から出てきた測定結果の紙を受付に出しに行きます。

戻ってきたヤッチにアルツ君が不安そうな顔で話しかけてきます。

アルツ君:「何だって?やっぱり入院だって?」

ヤッチ:「まだ、診察したわけじゃないよ。血圧の測定結果を出しに行っただけだよ。その前に、そんなうるさい患者は、入院お断りだよ。」

アルツ君:「俺はうるさくないよ。こいつ(姉のこと)がうるさいんだよ~。」

姉:「あっ?そういうこと言うなら親子の縁切るよ!!」

アルツ君:「へへーんだ!!俺は構わないぞ。」

姉:「そしたら、美味しいもの、もう食べられないよ!!いいの?」

アルツ君:「それは困るなぁ…。」

この二人、ここが病院であるという認識がすでに欠落しているようです…。

(-_-;)

血圧の測定を終え、脳神経内科の受付で、受付前に設けられている椅子に腰かけて、順番を待つように言われます。

まだ診察室前の待合室には入れません。

受付で渡された紙には、診察室の番号と自分の受付番号が記載されていて、受付横の表示板に、自分の受付番号が表示されたら、はじめて診察室のある待合室に入って良いことになっています。

要は二段階で順番を待たなくてはならないわけです。

たくさんの患者をさばかなくてはならないので、混雑緩和の策なのでしょう…。

アルツ君は車椅子なので、受付前の三人掛けのソファには腰かけられません。

受付から少し離れた位置ある場所に陣取って、表示版に自分たちの番号が表示されるのを待ちます。

ようやくアルツ君も落ち着いてきたのでしょうか。

少し辺りを見回す余裕が出てきます。

アルツ君:「かー!!こんなに人が大勢いるのか?みんなどっかしら悪いんだろう?かー!!いやだいやだ…。」

姉:「パパだってそのうちの一人じゃないっ。」

アルツ君:「俺はちょっと足が太ってるだけだからな!?」

姉:「他は悪い所はないの?」

アルツ君:「ちっとだけ頭がな!?それは昔からだからな!?」

姉:「ふ~ん…。」

アルツ君:「だからってお前(姉)よりは頭はいいぞ。」

姉:「失礼なやつだっ!!」

アルツ君、この日ヤッチと顔を合わせてから、ほとんどしゃべり放し…。

約一名、同類項の女性もいますが…。

(-_-;)

大きな病院なので、まず診察予定時刻に診てもらえることは、少ないと考えた方が良さそうです。

10時半を回ったところで、ようやく診察室前の待合室へのゴーサインが出ます。

まだ、ここから診察している先生に、スピーカー越しに自分の名前を呼ばれるのを待たなくてはなりません。

診察室前の待合室の奥には、脳神経内科だというのに、大きな文字で『中央処置室』と書かれた看板が、目に飛び込んできます。

アルツ君にもそれが目に入ったようです。

アルツ君:「おい!!あんなところに死人を入れておく部屋が有るぞ!?」

姉:「違うよ!!あれは処置室だよ!!霊安室じゃないよ!!」

アルツ君:「そっか!?そうじゃないのか…。俺は、また死人を放り込んでおく部屋かと思ったぞ!?」

姉:「そっか、そっか…。パパも死にたいのか???」

アルツ君:「バカっ言え!!俺はまだピンピンしてるっ!!」

ヤッチ:「あのさぁ…。ここは病院なんだからさぁ…。『死人』とか『死』とか口にしちゃ、まずいでしょ…。頭抱えて座っている人もいるんだから…。」

姉:「…だって!?怒られちゃった!!やっぱりパパとあたしは頭の構造が一緒なんだよっ!!この子の脳ミソを少しもらった方がいいかもね!?」

アルツ君:「俺はそんなもんよりは、ボタモチもらった方がよっぽどいいぞ!?」

姉:「お腹空いたかぁ???」

アルツ君:「俺は年中、空いてるね~。」

気付けば、姉は自分のカバンから、饅頭らしきものを取り出し、アルツ君に盗み食いさせています…。

(-_-;)

恐るべし親子…。

(-_-;)

この親子のことを書いていると、いつまで経っても先に進まないので先に進みます。

( ̄^ ̄)

診察室のあるドアの横には、この日担当して下さる医師の名前が、プレートのようなもので表示されています。

この先生、大きな病院にしては珍しく、一人の患者さんにものすごい多くの時間を割いています。

一人の患者さんに30分以上は割いているのでは!?

ふと時計を見ると、診察予定時刻10時を超えて、11時半…。

アルツ君がお腹が空くのも、無理もない話かもしれません…。

ようやく、アルツ君の名前がアナウンスされました。

\(^o^)/

病院で借りたアルツ君の車椅子を廊下に置き、三人でゾロゾロと診察室に入ります。

この日担当して下さる先生はお若い先生…。

30代かな!?

先生:「問診票を拝見しましたが、今日はどういった?」

ヤッチは1年前に撮ったアルツ君のMRIの画像を持参してきました。

それを先生に差し出します。

アルツ君が、MRIのあまりのうるささで、装置の中で動いてしまったときの画像です。

[関連記事:アルツ君の診断結果~進行性核上性麻痺の疑い(スマホ版はこちら)]


ヤッチ:「これは去年撮ったMRなんですが…。」

先生:「はい、それでは拝見させていただきます。」

ヤッチ:「その時診断して下さった先生は、『正直、難しいなぁ…』とおっしゃり、『進行性核上性麻痺(PSP)の疑い』という診断でした。」

先生:「はいはい、そうですね…。私も難しいなあ…。というのも、何で難しいかというと、お父様は85歳という年齢です。正直、年齢的にみてもいろいろな症状が出て来るわけですよ。」

この先生、実に早口でお話になります。

たぶん、アルツ君には、あまりに早口過ぎて、何をおっしゃってるのか、わからなかったと思います。

ヤッチ:「その時診断して下さった先生は、『明るいレビー(レビー小体型認知症)』みたいな表現もしておられました。」

先生:「問診票に書かれている事と、今の話をお伺いする限りでは、まあ、雑な言い方をすれば、混合型の認知症かな!?今、申し上げたように、年齢を重ねると、どんな方でも、パーキンソン症状が出てきたりもします。55歳くらいから健常な人でもアルツハイマーが始まっていて、じわりじわりと進行しています。初期段階ではそれをアルツハイマー病という表現を使わないだけですから…。」

ここから先に書かせていただく文章ですが、診察時に先生がおっしゃった表現とかなりズレが有るかもしれません。

なんせ、早口過ぎて、聞き取るのに必死で、踏切で急行列車の通過を目で追っているかのようです。

\(◎o◎)/!

先生:「じゃあ、お父さん、僕の指先を見て。僕が指を動かすから、僕の動きについて来て。」

先生は立ち上がり、アルツ君の目の前から少し離れた距離で、左右に指を動かします。

先生がアルツ君の左側に、指を持って行きます。

アルツ君、今回は首を動かしません。

1年前のドクターが同じことをやった時は、首を一緒に動かしてしまいました。

アルツ君:「左!!」

どうやらアルツ君、首も眼も動かさずに、視野を確かめているようです。

先生:「首を動かさないのは結構ですが、眼は動かしてよ。」

アルツ君:「あんまり得意じゃないね…。」

何回かやるうちに、先生の指の動きに眼を動かすようになりましたが、アルツ君が理解してやっていない様子なので、あまり先生の参考にはならなかったようです…。

(-_-;)

このあと、長谷川式簡易知能評価スケールをやります。

何回かアルツ君にこれをやってもらっていますが、毎回爆笑物の珍解答が飛び出します。

先生:「お父さん、歳はいくつですか?」

アルツ君:「80…いくつだっけな!?忘れちゃったよ。」

先生:「じゃあ、今日はいつだかわかる?何年何月何日?」

アルツ君:「今日は今日だよ。」

先生:「そうじゃなくて、何年何月何日?」

アルツ君:「あんまり気にしたことないよ。」

先生:「じゃあ、ここはどこだかわかる?」

アルツ君:「ここはここだよ。」

先生:「今居るところは病院、家?」

アルツ君:「病院かな…。」

この後も先生の質問は続きます。

過去にアルツ君がこれと同じことをやった時の記事を書かせていただいているので、ご興味のある方はご覧になってみてください。

だいたい同じような結果です。

[関連記事:長谷川式簡易知能評価スケール(スマホ版はこちら)]

今回は先生の採点が甘かったのか、30点満点中15点だそうです。

以前より成績アップです。

先生:「まあね…、これの点数が悪いからと言って、あまり気にしないでください。逆に良いからと言って、安心もしないでください。ね、その程度のテストですから…。」

この後も先生は、いろいろなテストをして下さいました。

両手の指を使って数を数えたり、ひざの上でグーチョキパーをやらせたり、ひじを曲げさせ抵抗を診たり、診察室の中を歩かせてみたり…。

盛りだくさんの内容で、ヤッチも全部を思い出せないので、長谷川式では、満点を採れないかもしれません。

(^_^;)

アルツ君:「ずいぶんといろんな体操するんだね?」

先生:「体操じゃなくて、お父さんのことを調べてるんです。」

アルツ君:「どっこも悪くないでしょ?」

先生:「まあね…、いろいろ調べてみないとね…。」

ヤッチ:「先生、進行性核上性麻痺じゃないかって言われているんですけど、この辺はどうなんでしょうかね?」

先生:「はい、じゃあ、お父さん。自分の胸のところで、腕を十字に結んでみてください。」

アルツ君:「結んだら、ほどけなくなっちゃうよ!?」

先生はご自身でお手本を示します。

絵に描いて示せば良いのですが、絵心が無いので、うまく伝わるかどうか…。

ちょうど、着替え中の女子更衣室の戸を開けてしまったときの、女子の反応です。

胸の前で腕を交差させ、胸を『キャー!!』と言って、隠す仕草です。

先生:「そうそう。その格好のまま立ち上がれるかな?」

アルツ君:「そんなのヘッチャラだよ。」

アルツ君、普段は、何かにつかまらないと立ち上がれないのに、この時はスーッと立ってしまいました。

工エエェェ||li(´;д;`)il||ェェエエ工

姉:「えっ…、普段は絶対こんな事できないのに…。」

先生:「今はいろいろなことをやって、お父様は普段より興奮しているんだと思います。脳の中で何が起こっているかというと、ドーパミンという物質がたくさん出ている状態です。普段できないことが、できたりすることは良く有る事です。」

姉:「はぁ…。」

先生:「第一の医師より、第二の医師ってご存知ですかね?」

先生がこのような表現をしたか、はっきり言って、おぼえていません。

(-_-;)

先生:「初めて診察を受ける患者さんは、医師とも初対面で、興奮していることが多いですよね。でも、二回目以降は落ち着いて、普段通りの症状が出るんですよ~。よく私のところに来られる患者さんのご家族は『いつもはもっと元気がないんですけどね…。先生のところに来ると急に元気になっちゃうんですよ…。』って、おっしゃる方が大勢います。ね、これは当たり前です。ドーパミンがいっぱい出てるんですから…。ですから、二回目に診察したり、あるいは、違う先生に改めて診てもらう方が、症状について、医師もご家族も把握しやすいのかもしれません。」

姉:「はぁ…。」

先生:「でもね、仮にいつもよりお父さんが元気だとして、もし進行性核上性麻痺なら、こんな風にスーッと立てません。そう言ったことから、現時点で進行性核上性麻痺ではないと言えます。」

姉:「そうなんですか…。よかった!!」

先生:「でもね、勘違いしないでくださいよ。これだけ年齢を重ねている方なわけですから、いろんな症状が今後出て来る可能性は有りますからね。」

ヤッチ:「今現在は進行性核上性麻痺ではない、ということですか?」

先生:「そうですそうです。私はたくさんある症状の中で、どれが突出しているかを申し上げているのであって、1年後は違う症状が突出してくるかもしれません。現時点での重症度をみて、申し上げていると言ったらわかりやすいかな!?」

ヤッチ:「なるほど…。」

先生:「歩いているところを見させてもらいましたが、若干の小刻み歩行は有ります。パーキンソン症状だと言えるかもしれませんが、レビー小体型認知症なら、もっと、すくみ足で歩幅は、小さくなると思います。あと、お父様は、ここ数年で人格がガラリと変わってしまったということは有りますか?」

姉:「それはないと思います。」

先生:「そうですか…。脳の委縮は前頭葉と側頭葉、側頭葉については、どちらかというと左側の委縮が大きいかな…!?そう言った意味では、前頭側頭型認知症、いわゆるFTDも考えたんですがねぇ~。」

姉:「ただ、最近施設の生活でストレスが貯まっているのか、興奮して声を荒げることもあるようなんですが…。」

先生:「うん…。まあ、前頭側頭型認知症、いわゆるFTDなら、ガラリと人格が変わってしまうことが多いですから、要素は無きにしもあらずかな…。」

姉:「そうなんですかぁ…。」

先生:「ただ、前頭側頭型認知症(FTD)は、脳の神経細胞が死んでしまう変性疾患という点では、アルツハイマーやレビー小体型認知症と同じです。ただ、後者二つの認知症は、脳の後方で、変性が起きます。FTDは、名前のとおり、脳の前方です。お父様の場合は、どちらかというと、脳の後方…。時間や空間の認知機能が低下しています。アルツハイマーの方が強く出ているかな…。」

もうここまで来ると、自分の脳ミソをパックリ先生の前で開けて、『どこ?』って聞きたくなります。

おまけにこの先生、前頭側頭型認知症のことをFTD、アルツハイマー型認知症のことをADとおっしゃったり、ATDとおっしゃったり、レビー小体型認知症のことをDLBとおっしゃるので、ヤッチの脳ミソの中では、アルファベットが喧嘩しまくりです。

(-_-;)

ちなみに東京ディズニーランドは何でしたっけ?

先生:「今の重症度からは、この言葉は曖昧な表現ですが、混合型の認知症で、動脈硬化+アルツハイマー型認知症+BPSDかな~。BPSDは周辺症状と呼ばれるものです。脳の後方に変性が有ると考えられ、時間や空間の認識が薄くなっているというのが、現時点です。」

姉:「はい…。それで、先生、時々、父の左足がカックンってなるんですが…???足のむくみもひどくなってきているんですが…???」

先生:「左足ですか?右足じゃないの?」

姉:「いえ、左足です。」

先生:「MRを見させてもらった限りじゃ、右足に障害が出るはずなんだがなぁ…。」

姉:「でも、私も、時々、父と一緒に歩きますけど、左足がカックンってなることが多いんです。」

アルツ君:「そうだよ。左がおかしくなるんだよ。足も太っちゃってるしな!?」

姉:「それで、父は先生に『カンナで削ってもらう』、『カンナを貸してもらう』なんて言ってるんですよ。」

先生:「最近、歩いていますか?」

姉:「施設に入所してしまったんで、機会は減っていますね。」

先生:「お父さん!!それは運動不足。ね、取り繕いが上手なお父さんだから、なんとかかんとか言って、歩いてないんでしょ?」

アルツ君:「『なんとか』は言うけど、『かんとか』は言わないよ。」

先生:「それもお父さん、取り繕い。少しでもいいから、歩くのが一番の薬。まだ若いから、イッパイ歩いて下さいよ~。カンナでなんか、僕は削りません!!」

アルツ君:「そうだね!?まだ若いもんな?」

先生:「そうです、そうです!!」

ヤッチ:「それと先生、もう一つお伺いしてよろしいでしょうか?」

先生:「どうぞ。」

ヤッチ:「去年の年末に意識消失して、こちらの病院に救急搬送されているんですが、何か今までのお話の中で関係することって、あるんでしょうか?」

先生:「そうですね…。アルツハイマー型認知症の方には、よく有る事ですよ。脳に有る海馬も委縮して、脳室が拡大しますから、これが意識消失に繋がるんですよ。」

ヤッチ:「けいれんはしませんでしたが、私自身はてんかんの発作なのかなとも思ったのですが…???」

先生:「海馬の委縮によって、てんかんのようなけいれん発作もおきます。場合によっては自律神経発作、意識消失…、いわゆる失神って言うやつです。」

ヤッチ:「そうだったんですか…。」

先生:「もし、御心配なら、脳波をとって調べる必要が有りますね。」

姉:「父の負担を考えると、それはちょっと無理かな…。もし倒れるようなことが有れば、改めて考えたいと思います。」

先生:「まあ、てんかんの可能性は低いと考えて良いと思いますよ。頻繁に起こるようなら、検査する方が良いかもしれません。」

姉:「先生、今、父は認知症の薬は飲んでいないんですけど、薬を飲んでもらった方が良いのでしょうか?」

先生:「今までは飲んでいたの?」

ヤッチ:「はい。飲んでいたんですけど、どうも薬剤過敏が有るらしく、飲むと調子が悪くなってしまうんです。それで、進行性核上性麻痺ではないかと言われたときに、この病気なら効果は期待できないからと、やめてしまいました。その後、施設で手違いが有って、1年ほど飲むことになりましたが、この4月に飲むのをやめています。」

先生:「どうでしょう!?飲んでいて何か変化は有りましたか?」

ヤッチ:「メマリーについて言えば、5mgからマックス20mgまで行きましたが、どちらかといえば傾眠傾向が強くなるだけで、何か劇的に変化が有ったという様子は無かったように思います。」

先生:「5mg飲んだ時と、20mg飲んだ時と、違いは有りましたか?」

ヤッチ:「目に見えての変化は、有りませんでした。」

先生:「そうしましたら、飲まなくても良いでしょう。」

ヤッチ:「と、おっしゃいますと…?」

先生:「20mgまで増やして変化がみられないなら、薬が効いていないと考えられます。反対に言えば、薬が効く人は5mg飲んだところで、明らかな変化が出ますよ。薬の量の問題じゃないんだな…。量の…。」

ヤッチ:「そういうもんなんですか?」

先生:「はい、『どうして?』って訊かれると、私もまだ勉強中ですけれども、多くの患者さんを診察していると、メマリーに関しては、効く人は少ない量でも『元気になった』とか、『スッキリした』っておっしゃるものですからね…。」

ヤッチ:「他の認知症の薬も同じようなことが言えるんですかね?」

先生:「正直、はっきりしたことは、わかりません。ドネペジル(アリセプト)、ガランタミン、リバスチグミン(リバスタッチ、イクセロン)、メマチン(メマリー)…、といろいろな薬が出ています。ご存知のようにどれも病気の進行を遅らせる薬であって、病気そのものを根治する薬ではありません。メマチン(メマリー)なども、グルタミン酸を抑制するって言ってますけど、じゃあ100人患者さんがいらしたら、全員が同じような効き目、つまり進行を遅らせることができるかというと、そうじゃないんだなぁ…。」

ヤッチ:「じゃあ、今のところは薬は飲まなくても良いということで…?」

先生:「だいたい、お父様は薬に過敏に反応してしまうんでしょ!?だったら、なおさら多くの量の薬は使わない方がいいと思いますよ。DLB(レビー小体型認知症)なら、たくさんの量の薬を飲むと、返って症状が悪化する人もいますからね。」

ヤッチ:「私自身もこれといった決め手のない薬を飲んで、返ってグッタリするようなら飲まない方がいいのかな!?って考えています。薬以外になんか良い方法ってあります?」

先生:「ん…。どれも明確な根拠は有りませんが、何よりも大事なのは、日常生活に支障をきたさないようにサポートしてあげる事です。原点に立ち返って、『怒らない』、『否定しない』、『説得しない』の、この三つを守ってください。ね!?御病気の方でも尊厳が有ります。自尊心を傷つけるのは、一番してはいけないことだと僕は考えますよ。」

ヤッチ:「うむ。おっしゃる通りだ…。」

先生:「薬が使えないのなら、薬を使わないアプローチで、お父様の尊厳を傷つけないように、明るく、楽しく過ごしてもらう…、非薬物療法ですよ。ね?お父さん?」

アルツ君:「まあね!?」

先生:「非薬物療法の中に、回想療法というものがあります。短期の記憶に障害のある方でも、昔のことはよく覚えています。これに働きかけてあげるんですよ。懐かしいこと、楽しかったことなどの遠い過去のことを思い出してもらって、精神的に落ち着く環境にしてあげるんですよ。話をするだけでも良いし、時には一緒にやるということもしてみてくださいよ。もしかすると、遠い記憶を呼び起こすことで、どんどん忘れてしまっていたことを思い出して、記憶が結びついていくかもしれない。そうだ!?お父さん、昔は何をしていたの?」

アルツ君:「だれ?俺?昔?昔も今も遊んでたかなぁ…。」

先生:「はい、おなじみのト・リ・ツ・ク・ロ・イ…。昔の職業は?」

アルツ君:「昔?昔は『花屋』だよ。」

(。´・д・)エッ

ちょっとビックリ…。

アルツ君の中で『花屋』の記憶は抜けています。

たしかに『花屋』時代は長いものになりますが、『植木屋』とか『植木職人』と言うかと思っていました…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

先生:「じゃあ、花に興味はある?」

アルツ君:「どうかなぁ…。花は、食えないものが多いからな…。」

先生:「またト・リ・ツ・ク・ロ・イ…。じゃあ、盆栽は?」

アルツ君:「盆栽?どうかなぁ、俺が凡才だよ!!」

ヤッチ:「先生は、『剪定』に興味はありますか?って訊いてるんだよ!!」

アルツ君:「剪定?あー頼まれれば、何ぼでも切るぞ!!そのかわり、金くれないと、切らないぞ!?」

先生:「その調子その調子…。」

ヤッチ:「時々私が、『地下たび履いて散歩しよう』なんて言ったりするんですが、あながち、間違ってはいなかったんですね?」

先生:「良い事だと思いますよ。」

アルツ君が、特養で月に2回受けている音楽療法なども、昔の懐かしい童謡などを歌ったり、それに付随して、その時に何をしていたかなどの質問をしたりしますから、非薬物療法になりますかね!?

ヤッチ:「じゃあ、旦那さん、今度から公園に地下たびで行くか?」

アルツ君:「今日は天気悪いからなぁ…。」

先生:「僕の方はこの辺でいい?繰り返しになりますが、現時点で言えるのは、お父様の場合、動脈硬化、それにアルツハイマー型認知症、いわゆる後方型です。時間や空間に対しての認識が薄くなる、それにBPSD。今後は、年齢とともに、別の症状も予想されます。その時は、またこちらにいらしてきてください。そして、『怒らない』、『否定しない』、『説得しない』のこの三つを守ってください。ご家族や周囲は、ご本人の自尊心を傷つけない努力をして下さい。お父さん、いっぱい歩いて早く元気になってね!!」

かれこれ、1時間以上は診察室に居たのではないでしょうか…。

時間をかけて、いろいろ説明して下さった先生に感謝です。

医師にとって、病名を特定することは重要なことかもしれませんが、家族には病名の特定より、どうお世話するかの方が大事な事…。

改めて、初心に帰らなければいけませんね…。

ヤッチの場合は、アルツ君の自尊心を傷つけないギリギリのラインで、自尊心を刺激しつつ、やる気みたいなものを起こさせようとしてきましたが、改めて考える必要が有るかもしれません。

診察室を出ようというところで、姉がヤッチに耳打ちしてきます。

姉:「フェルガードのこと、訊かなくていいの?」

質問事項盛りだくさんで、すっかり忘れていました。

(^^ゞ

ヤッチ:「先生、すいません。もう一つだけ、お聞きしてもよろしいでしょうか?」

先生:「どうぞどうぞ。」

ヤッチ:「父に、フェルガードというサプリメントを飲ませているのですが、これを継続して飲んでもらって良いものかどうか、お伺いしたいんですが…???」

先生:「フェルガード?」

ヤッチ:「フェルラ酸が主成分のサプリです。」

先生:「サプリメントでしょ!?医薬品ではないんですよね?」

ヤッチ:「いわゆる栄養補助食品っていうやつですかね…。」

先生:「ふんふん、サプリメント…、医薬品と言うのは、長い期間をかけて、臨床試験をクリアしてきたものです。臨床試験をパスして、厚労省が認めたものだけが、医薬品です。今は黒酢だとかの、いろいろなサプリが出ています。でも、これらは臨床試験を通っていないので、医薬品ではありません。言い方をかえると、サプリメントの類は医薬品ではないので、効果や効能をうたってはいけないものです。うたってしまうと、医薬品になってしまいます。医薬品でないものを医薬品としてしまえば、当然、法律に触れることになります。サプリメントではありませんが、よくコマーシャルなどで、『効果については個人差があります』なんて小さな文字で書いてあるのをご存知ですかね!?サプリメントなら、これすらもうたっちゃいけないんじゃなかったかな…。」

ヤッチ:「たしかに、なんとなくその言葉が脳裏に焼き付いていますね…。」

先生:「ね!?そういうものがサプリメントです。もし効果があるのなら、それは医薬品です。でも現在の認知症薬で認知症を完全に治す薬はまだ出ていません。私の口から医薬品ではないものを『はい、どうぞ』とはね…。あくまでも、『個人やご家族の御判断で…』ということでよろしいでしょうか?」

ヤッチ:「そうですよね!?どんなお医者さんの言葉も、説得力がありますからね!?そう、おっしゃっていただいた方が、先生に対しての信頼感が増しますよ。」

ちょいと歯切れの悪いご回答でしたが、確かに正論です。

否定も肯定もしないナイステクです。

ヤッチ自身も最近、サプリメントに疑問を感じはじめているのは事実です。

姉やキノコさんは、サプリメントに対して肯定的ですがね!?

これについては、賛否両論あると思われるので、この辺にしておきましょうかね!?

診察を終え、先生にお礼を言い、再び待合室に出てきます。

アルツ君をトイレに連れて行き、会計を済ませます。

成年後見人さんから5万円も用立ててもらっているのに、支払った金額はたったの70円…。

工エエェェ━━||liil||━━ェェエエ工

病院内のレストランで少し遅い昼食をとります。

アルツ君が食事を待っている間、ぼそりと、つぶやきます。

アルツ君:「おい、あの先生、俺に、いいこと言ったな?」

ヤッチ:「なんで?」

アルツ君:「俺に『もっと歩け』って言ったよ。薬は、『飲まんでいい』とも言ってたよな?」

薬嫌いのアルツ君にしてみると、病院は、薬を出すところという印象が強いのでしょう…。

ヤッチ:「今日は素晴らしい記憶力ですね?」

アルツ君:「まあね。あの先生、俺に『若い』って言ってたからな!?」

ヤッチ:「たしかに言ってた…。」

アルツ君:「でも、あの先生、俺にカンナを、貸してくれなかったんだよなぁ…。」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

食事を終え、アルツ君と姉はタクシーで施設に戻りました。

ヤッチは自宅へ…。

自宅に着いたところで、姉からの携帯が鳴ります。

姉:「今、施設から自宅に帰ったんだけどさぁ、施設の人に診察結果がどんなだったか、いろいろ訊かれたんだわ~。」

ヤッチ:「それで?」

姉:「今日の先生の話を、だいたいは伝えたんだけどさぁ~。私もパパと同じで、右から左だからさあ~。『詳しいことは、弟がきいているから、弟に聞いて下さい。』って言っておいたから?」

ヤッチ:「で、どんなことをしゃべったの?」

姉:「現時点で、進行性核上性麻痺の症状は出ていないって言うのと、あと、あの先生、『三つを守りなさい』って言ってたじゃない?」

ヤッチ:「三原則のこと?」

姉:「そうそう!!それを施設の人に言ってきたのよ!!『怒らない』、『否定しない』、それと…、うぬぼれさせる!!」

お姉さま

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2013/05/23 | コメント (4) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top



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