site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
このページに表示中の記事 (キーワード: PSP の検索結果  3 件)
 項目をクリックするとスクロールを省略できます。

アルツ君の診断結果~進行性核上性麻痺の疑い

2012/02/28 (火)  カテゴリー: 進行性核上性麻痺
▲ Page Top
こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

アルツ君がレビー小体型認知症ではないかということで、今月の中ごろの2月13日にそれを調べるために、検査を受けてきました。

[関連記事]:
心筋シンチと脳のMRIの検査を受けてきました
紹介してもらった診療所での診察~診察編~

脳のMRIと心筋シンチの検査結果が、診療所に届き、2月27日(月)に診察と診断結果をアルツ君と一緒に行ってきました。

繰り返しになりますが、今回診察を受けるドクターは、普段掛かり付けの主治医から紹介状を書いてもらった認知症を専門に取り扱うドクターです。

わかりにくくなるので、あえて
  • 掛かり付けの主治医=主治医
  • 紹介してもらった医師=ドクター
で書き進めたいと思います。

検査はドクターから紹介状を書いてもらったさらに別の病院で、今回がドクターの診療所での診察&診断です。

ドクターの診察の日である2月27日は何とアルツ君の84歳の誕生日。

♪(o´∀`b)b♪

そんな日に診断結果を聞きに行くなんて、なんてナイスな奴でしょう…。

(^.^)/~~~

当のアルツ君ですが、もの忘れなどの記憶障害はさほど気になるレベル(普段からひどいので)ではありませんが、ずいぶん短期間で歩行障害が出ています。

結局、ドクターの診療所へはバスと電車を乗り継いで行ったのですが、20mも歩いては一休みしないと、前のめりに転倒しそうになる始末。

ヤッチの腕を杖代わりに歩いたアルツ君ですが、杖代わりにされた腕は今日も悲鳴を上げちゃってます。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

「お前、俺の足を切っただろ?」

「俺がそんなことしたら、もっと俺の腕がつらくなるんだから、そんなメリットの無いことするわけないだろ。」

「そっか…。」

余裕を持って、家を出たので、何とか診療所へは無事たどりつくことができました。

\(^o^)/

お昼前の予約時間でしたが、ずいぶんと混んでいました。

それでも、予約時間を少し回ったところで、アルツ君の名前が呼ばれました。

ドクターがアルツ君に話かけます。

「具合はいかがですか?」

「具合ね~。あんまり良くないね~。」

エ━(;゚д゚)━・・

アルツ君にしてはずいぶんとネガティブな発言…。

いつもなら『元気、元気。どうして俺がこんなところに来るのかわからない。』ぐらいのことは言うはずです。

「は~。どこが良くないと思われますか?」

「わからないけど、なんかおかしんだなぁ…。」

かなり弱気な発言でしたが、顔は笑顔だったので、まあ許してあげましょうか…。

(^_^;)

以下が、ドクターからいただいた、脳のMRIの検査結果と心筋シンチの検査結果です。

コピーしてもらったものをさらに、携帯の写メなので画像はかなり粗いですが、ご容赦のほどを…。

▽引用
頭部 MR検査報告書

患者ID:××××
年齢:83歳
依頼科:放射線科
依頼医:××××
撮影方法:単純MR
患者氏名:アルツ君
性別:M
入外区分:外来
使用薬剤:
検査日付:2012/02/13
病棟:
報告:2012/02/13

MR01.jpg  MR02.jpg

[画像はクリックで拡大します]


【検査目的・臨床情報】
(依頼病名)
パーキンソニズム、アルツハイマー病識別
(検査目的)
(検査コメント)

【所見】
  1. 拡散強調画像で高信号は認められず、ここ1ヶ月以内の急性期病巣は指摘されません。
  2. 体動制御困難があり、画質劣化が有る点ご了承ください。
    傍脳室 Fazekas grade Ⅲ、深部白質 Fazekas grade 2中等度以上の慢性虚血性変化が認められます。
  3. 大脳鎌下、硬膜下に薄い fluid collection が認められます。
  4. 3D T2*強調画像で右視床、左被殻、尾上核等に点状低信号があり、微小出血が疑われます。局在からは高血圧リスクのチェックを要します。
  5. 正中矢状断での中脳被蓋面積が80mm2と委縮を認めます。小脳脳溝拡大もあり、委縮が認められます。
  6. 動きのため画質悪く、統計解析は適応外か。中脳被蓋も含めて局在委縮の評価にはなっていません。このため変性性認知症合併評価などは他のmodalityと併せて検討が必要です。神経メラニン画像を試みましたが、体動制御困難があり、評価に至りませんでした。


【診断】
傍脳室 Fazekas grade Ⅲ、深部白質 Fazekas grade 2中等度以上の慢性虚血性変化

体動制御困難があり、統計解析、メラニン画像は適応外の可能性
側頭窩委縮、また中脳被蓋委縮があり、変性性認知症合併については検討を要すと思われ、臨床経過に応じてフォローアップ評価をお願いいたします。進行性核上性麻痺の症状出現などには念のためご留意ください。
△引用
▽引用
RI検査報告書

部位:心MIBG
患者ID:○○○
年齢:83歳
依頼科:核医学診断科
依頼医:○○○
使用薬剤:ミオ(MIBG)111 MBq
撮影方法:SPECT
患者氏名:アルツ君
性別:M
入外区分:外来
検査日付:2012/02/13
病棟:
報告:2012/02/13

心筋シンチ01  心筋シンチ02

[画像はクリックで拡大します]


【検査目的】
○○診療所・○○先生からのご紹介(地域連携)、AD or パーキンソン関連疾患疑い、易転倒性、Rigidity、Tremor、せん妄、エピソード記憶障害、MMS:14点

【所見】
[Staic image]
Early image(左の画像)、Delayed image(右の画像)とともに、肺への集積と重なっていますが、集積は認められるようです。

H/M比:
Early image 3.338
Delayed image 3.215
と、H/M比は肺への集積もCountされており、参考値ですが、正常範囲(新装置:2.3以上)です。

Washout Ratio(WR) = 0.155

[SPECT]
心筋への集積は比較的良好です。

【診断】
心筋への集積は比較的良好で、心筋交感神経機能は正常範囲と考えられます。
AD>PD、DLBか。
△引用

素人のヤッチには細かな部分は何が書かれているのか、さっぱりわかりませんでしたが、確実にわかったことが1点。

『体動制御困難があり、画質劣化が有る点ご了承ください。』の文言です。

これ、前の記事(心筋シンチと脳のMRIの検査を受けてきました)を読んでもらうとわかると思いますが、あやつ、やはりMRIの装置の中でひと暴れしていたようです…。

(-_-;)

どうも装置の中で、頭を動かしたため、画像がブレて、上手く撮れていないようです。

だったら、「検査の時に、きちんと撮れよ。プロなんだからさ…。」という意見もあると思いますが、まあ、済んでしまったことは、軽く流しますかぁ…。

で、NHKの某番組のように、結論を先延ばしにしてきましたが、肝心なドクターの診断結果は…?

コマーシャルの後にします!?

明言は避けられた感が有りますが、ドクターは『進行性核上性麻痺』の疑いが一番大きいのでは!?ということがおっしゃりたかったような印象です。

「脳は全体的に委縮が進んでいますが、中脳の委縮が有るので、これが、お父様が転倒したりする原因ではないかと考えられるんですがね…。」

「ということは、レビー小体型認知症ではないということでしょうか?」

ヤッチがすかさず突っ込みます。

「心筋シンチの検査は、正常値できれいに映っていますから、画像を見る限りでは、レビーではないといえるかもしれませんね~。」

「では、まったくレビー小体型認知症ではないと?」

「いえ、これは、画像の結果の上での話ですから、今まで息子さんから、お伺いしたことを総合するとレビーではないと言い切れないところが有るかな~。」

ちょっと歯切れの悪いご回答…。

「では、レビーの可能性も有ると?」

「そうですね…。アルツハイマー型認知症が有るのは、間違いないことですけど、お父様のパーキンソン症状が出るのは、この進行性核上性麻痺から来ていることが大きいと思うんですよね…。」

「その進行性〇×□#△にもパーキンソン症状が出たりするんですか?」

「そうです。そうです。別名でいうと、PSP。見分けるのは難しいですが、中脳の面積が小さくなっていることからも、こっちの方が強いと思うんですよ。」

『進行性核上性麻痺』などという言葉を聞くのは、全く初めてだったのでドクターが早口で『進行性核上性麻痺』と簡単におっしゃるのをヤッチは診察が終わるまで、復唱できませんでした。

(-_-;)

別名でいうとPSP…。

何だよ。こっちの方が覚えやすいじゃん!?

読んでいる皆さんも一緒ですよね!?

さあ!!一緒に!!

プレイステーション・ポータブル!!

(-_-;)

どうもこの病気、難病に指定されているとか…。
▽引用
進行性核上性麻痺(しんこうせいかくじょうせいまひ、略称PSP (progressive supranuclear palsy))は、視床下核、黒質など脳内の特定部位の神経細胞が減少することにより、眼球運動障害(特に垂直方向)、歩行異常や姿勢異常(頭部や上半身の後屈)、進行すると痴呆や嚥下困難などを起こす疾患。特定疾患に指定されている。パーキンソン病との鑑別が難しいことがある。また、パーキンソン症と異なり薬物による治療法は現在ない。
△引用
今までアルツ君がレビー小体型認知症ではないかと、疑っていたわけですが、また新たな展開です。

(^^ゞ

しかもまたまた長ったらしいネーミングの病気です。

(-_-;)

ドクターは続けます…。

「もし、お父様がこの病気だと、気休めにしかならないかもしれないですけど、メネシットという薬が有りますが…。これはパーキンソンを抑えるのに使う薬ですが、これを使ってみるのも一つの方法ですが…。」

「父の場合、当然アルツハイマーも有るわけですよね?」

「もちろん有ります。ただ、薬剤過敏が有るということですから、たくさんの量の薬は使えませんね。」

「レビー小体型の認知症の可能性も有るわけですよね?」

もう一度、ドクターに質問を投げかけてみることに…。

「もちろん、薬剤過敏が有ったり、幻視やパーキンソンも有るわけですから、無いわけではありません。」

どういう心境の変化かわかりませんが、アルツ君のレビー小体型認知症の可能性について、つい先日までは、否定的な考え方だったドクターの口から肯定的な発言が出たのは、正直、驚きでした。

いずれにしても、多方面から、病気のことを考えてもらえるなら、アルツ君にとっては、決してマイナスではないかもしれません。

ただ、この時にヤッチ自身には、ドクターの勧めるメネシットという薬についての知識が全くありませんでした。

ドクターの方が経験豊富で、その道のプロなわけですから、もしアルツ君がレビー小体型認知症である前提ならこの薬をみだり使用するわけは有りません。

でも、正直この時は、またこの薬を使って、アルツ君の症状が悪化してしまうのではという不安が有りました。

ドクターを信用しきれていない部分でもあります。

「メネシットという薬は脳のドパミンを増やす薬なんですが、これを少量から使ってみるのも方法なんですが…。通常の100なんですが、これの半分の量から使用していくという方法です。」

「なるほど…。父のパーキンソン症状にはこれが良いとして、今までのメマリーやイクセロンパッチなどは、今は飲んでいませんが、こちらはどうなんでしょうか?」

「たくさん飲むと、興奮するんでしたっけ?」

「いえ。その逆です。眠くなってしまいます。」

「そうすると、やはり薬剤過敏だよな…。」

「いままで、いろいろ薬の種類を変えたり、量を調整したりしてきましたが、どうも父にダメだしされているような感じで、上手いこと行っていませんでしたが、メマリーを半分に割って2.5mgにして飲んでもらっているときが、なんとなくではありますが、症状が安定していたように思えるのですが…。これよりもっと少ない量ならもっと良いかもしれません。」

「なるほどね…。ではどうでしょう!?アリセプトは通常は3mgから始めますが、これを半分に割って、1.5mgではじめてみるのは?」

ようやくドクターと意見が一致したような感じです。

アリセプトをこの量で服用してもらったことは今までに一度も有りません。

試してみる価値はあるかも!?

そう考えたからです…。

「まだ、この量ではやってみたことがないので、自分もこれには賛成です。もし、薬剤過敏が出たら中止しても良いのですよね?」

「もちろん、それは様子を見ている方の判断でやってもらって結構ですよ。」

結局、話し合いの結果、メネシットについては、アルツ君にアリセプトを1.5mg飲んでもらって、薬剤過敏が出ないかを確かめてからということになり、次回の課題になりました。

次回の診察までの2週間は様子を見るという形です。

結局、抑肝散は今まで通り、2.5gを夕食後の服用で処方してもらい、アリセプトを1.5mgを朝食後では、アルツ君の場合は、眠気の心配もあるので、夕食後の服用の処方にしていただきました。

ドクターには否定されると思ったので、申し上げませんでしたが、これに加えて、ヤッチが自分で購入したフェルガード100を朝夕に1包ずつ飲んでもらえば、もし、アルツ君がレビー小体型認知症も持っていれば、このサプリでアルツ君のパーキンソニズムにも効果が有るはず…。

フェルガードの効果がアルツ君の症状の進行を食い止めるカギになり得る可能性も有ります。

今後はメネシットが果たしてアルツ君のような症状を持つ人間に効果的なのか、また、この薬を使った場合、他の薬との飲み合せは大丈夫なのかなど、またまた課題が出てきてしまいました。

(^^ゞ

以上が、今回のアルツ君の検査結果についての診断の内容です。

アルツハイマー型認知症+レビー小体型認知症+進行性核上性麻痺と考えるのが適切なのか、アルツハイマー+進行性核上性麻痺なのか、あるいは、アルツハイマー+レビー小体型認知症なのかというハッキリした結論はいただけませんでしたが、とりあえずは、薬剤過敏に対して、ドクターが理解を示していただけたので、それなりの成果は有ったと考えるべきでしょうか…。

………………………………


診察を終えた時はすっかりアルツ君は腹ペコな状態…。

「お腹空いたでしょ?」

「お腹空いたって言うより、空いてるのにどうしてくれんだってお腹が泣いてるぞ!?」

「何が食べたい?」

「何でもいいよ。食えれば。」

「あそこにマックが有るぞ?食べてみるか?」

「何でもいいよ~。」

まったく考える気力なしです…。

(-_-;)

アルツ君にハンバーガーはどうなのと思ったのですが、意外に本人には新鮮だった様子。

ブロードウェイバーガーにナゲット、それにポテトのSを注文。

ちょっと、後で胃がもたれそうな勢いですが、よっぽどお腹が空いていたらしく完食です。

(*^_^*)

ヤッチの方が途中下車でギブアップです。

(-_-;)

「お前、これっぽっちでもう根をあげてるのか?胃袋の鍛え方が足りないんじゃないのか!?」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

[追記]
ドクターがアルツ君の進行性核上性麻痺ではないかとおっしゃったのには理由が有ります。
診断の後半、アルツ君に実際にドクターがドクターの指を横に動かしたり、縦に動かして、これをアルツ君に目で追うようにおっしゃった時のこと。
アルツ君、横の動きに対しては、なんの問題もなく、目で追うことができたのですが、縦(上下)にドクターが指を動かすと、ゆっくりの動きにもかかわらず、この動きに上手く追いついて行くことができませんでした。
なんでもこの進行性核上性麻痺という病気は、眼球運動障害(特に垂直方向)が出るのが特徴だそうです。

[追記2]
この記事を書かせていただいた約1年後くらいに、大学病院で診察を受けています。
関連記事:
認知症の非薬物療法 ~ 回想療法(PC版)
認知症の非薬物療法 ~ 回想療法(スマホ版)
(2014年2月記)



ブログランキングに参加しています。
クリックで是非応援をお願いします。
    ↓
にほんブログ村
にほんブログ村へ

人気ブログランキング
人気ブログランキングへ


コメントを見る 16 件
ツイートする

キーワード検索 : 進行性核上性麻痺 レビー小体型認知症 パーキンソン 中脳 アルツハイマー型認知症 PSP メネシット アリセプト フェルガード 薬剤過敏 

FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア

この記事のURLhttp://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-256.html   Facebook   Twitter   はてなブックマーク hatena

2012/02/28 | コメント (16) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

アルツ君の診察について

2012/04/29 (日)  カテゴリー: 診察
▲ Page Top
こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

ずいぶん長いこと更新をさぼってしまいました。

(^^ゞ

言い訳になってしまいますが、自分の引越しはわけなく終わったのですが、キノコさんの引越しがことのほか手こずってしまいました。

御存知のように重い荷物を持てないキノコさん…。

新しい部屋に運び込まれた段ボール(荷物)の山を自分で処理することができません。

ヤッチ自身の部屋の荷物を後回しにして、まずはキノコさんの部屋の荷物の処理です。

何日かかけて、ようやく不自由のない状態まで持って行き、今度は、住所変更などの役所関係の手続きや銀行口座などの変更の届け出です。

最近は、本人確認書類などが厳しくなり、キノコさんの代理でヤッチが届け出をすることもできないものが有り、そういう時はどうしてもキノコさんと一緒に出掛けなくてはなりません。

83歳という高齢も有り、役所一つに行くのも1日がかりになってしまいます。

生活保護を受けるようになると、国保などから外れることになり、被保険者証というものは有りません。

そう…。

身分証明書になるようなものが、少なくなってしまいます。

代わりに生活保護を受けるようになると、『生活保護受給証明書』というものをもらいます。

A4の再生紙に区長の印が押された極々簡単な証明書です。

これが身分証明書になるかと思いきや、意外に認めてくれないところが多いんですね。

それでも、たいがいのところの手続きは何とか済ますことができ、少し落ち着いてきたところでしょうか…。


さて、『記事にする』と申し上げておきながら、長らく更新せずに、ブログを放置したままになってしまいましたが、今日は1ヶ月も前にになる4月9日のアルツ君の診察について書いてみたいと思います。

診察は、普段掛かり付けの近所の主治医ではなく、認知症関連を診て下さっているドクターによる診察です。

未だ高齢者虐待防止法の保護下のアルツ君なので、アルツ君は保護されている施設から高齢者相談センターの職員さんが、診療所まで連れてきます。

ヤッチはアルツ君の診察の予約時間に合わせて自宅から診療所に向かいます。

予約時間は、お昼前の11:50。

中途半端な時間だったのでお昼ご飯は食べられません。

ちょうど予約時間に診療所に到着です。

まだアルツ君は来ていないようです。

診療所の廊下が待合室になっているのですが、席が空いておらず、廊下の突き当たりまで行き、ようやく空いている席をみつけます。

アルツ君、どんな感じで登場するのでしょう…。

少し、ヤッチも緊張した面持ちで、アルツ君の登場を待ちます。

しばらくすると、自動ドアの外にアルツ君の姿が見えます。

男性の職員が同伴しているようです。

自動ドアがアルツ君の姿に反応して開きます。

職員さんに付き添われ、アルツ君が診療所の中に入ってきます。

大勢の患者さんが待合室に腰かけているので、ヤッチもまぎれてしまって、アルツ君はヤッチの姿に気がつかない様子です。

ヤッチはアルツ君に向かって軽く手を振ります。

それに気づいたのか、たまたまだったのかわかりませんが、アルツ君がヤッチに気づいたようです。

その途端にアルツ君の表情が険しく変わります。

アルツ君:「お前っ!何でこんなところにいるんだっ!またばあさんかぁっ!」

入り口付近から、廊下の一番突き当りにいるヤッチに向かって、アルツ君が絶叫したものですから、一斉に中にいた患者さんが、アルツ君に注目です。

アルツ君:「なんでお前がこんなところにいるんだっ!」

以前記事にさせていただいた高齢者相談センターでの面会の時と同じように、アルツ君、大興奮です。

ちょっと殴りかからんばかりの勢いすら有りました。

ヤッチ:「まあ、まあ…。座ろうよ。」

ヤッチが近づいてきたアルツ君に声をかけます。

アルツ君:「なんで俺がこんなところに腰かけなくちゃいけないんだっ!ここは病人が来るところだろっ!俺はどこも悪くなんかないぞっ!」

ヤッチ:「まあ、まあそう言わずにとりあえず、座ってみようよ。」

アルツ君:「座ってる暇なんかないんだぞっ!俺は忙しいんだっ!」

ヤッチ:「そっか…。忙しんだぁ…。なんの仕事をしてるんだい?」

アルツ君:「そんな大した仕事なんてしてないさ。それより何で俺がこんなところに来なくちゃならないんだ?」

ヤッチ:「仕事するにしても、どっかぶっ壊れてたら、仕事続けられないだろ!?病気になっていないかの定期点検だよ。車で言えば、車検みたいなもんだよ。」

アルツ君:「お前ね。車検を受けるにしても、金がいるんだぞ。金も銭も無いと何にもできないんだぞ。お前はわかってるのか?」

アルツ君、興奮気味ではありますが、ちょっとだけ落ち着きを取り戻したようです。

ヤッチ:「お金のことは心配しないでも大丈夫だよ。それより桜の花は見たのか?来る途中、ちょうどいい感じに咲いてたんじゃないのか?」

アルツ君:「桜もへったくれもあるかっ!!ああぁあ…。世の中おしまいだっ…。」

ヤッチ:「今居るところで何か有ったのか?」

アルツ君:「何にも有りゃしないさ。それより、俺は家には帰らないからな!今居るところもいつまで居られるかわからないんだからっ!」

ヤッチ:「それじゃあ、行くところが無くなっちゃうじゃないか。」

アルツ君:「そんなこと、俺の知ったことか…。」

怒鳴り疲れたのか、アルツ君、急に静かになって、目を閉じてしまいました。

ちょうどその時、高齢者相談センターの支援係長さんが、待合室に入ってきました。

どうも、車を駐車場に入れに行っていたらしく、空が無くて、てこずっていたようです。

アルツ君が目を開け、またもや興奮です。

アルツ君:「なんで、大勢して俺をこんなところに連れて来やがるんだっ!!」

アルツ君が、スクッと立ち上がりました。

今までに見たこともない軽い動きです。

ヤッチ:「何?どうしたの?」

アルツ君:「うるさいっ!!俺は帰るっ!!」

ヤッチ:「帰るってどこへ?」

アルツ君:「うるさいっ!!どこへ行こうが知ったこっちゃないっ!!」

ヤッチはアルツ君の腕をつかもうとしましたが、アルツ君、それを振りほどいて、出口に向かおうとします。

ヤッチ:「ちょっと、待とうよ。」

ヤッチはアルツ君を後ろから羽交い絞めにして逃げられないようにします。

高齢者相談センターの職員さんが二人も見ているというのに、思い切り後ろからホールドしてしまいました。

当然、高齢者虐待防止法を熟知している職員さん二人は、アルツ君に静止の声をかけるだけで、指一本触れようとはしませんでした。

ヤッチ:「とにかく、もう少しで先生に呼ばれるから、先生にどこが悪いのかはっきり聞いてみようよ。どこも悪くないなら、すぐに帰れるよ!」

アルツ君:「ふん、医者なんて、悪くなくたって、悪い所見つけるんだよ。それが商売だからな。」

ヤッチ:「それならそれで、突き返してやればいいさ。ちょっとだけ待とうよ。」

アルツ君:「ふん、仕方ないなぁ…。」

しばらくすると、診察室からドクターが顔を出し、アルツ君の名前を呼びます。

ドクター:「外で元気な声を出していたのは、○○さん(アルツ君のこと)でしたかあ…。どうですかぁ?調子はどうですか?」

診察室に入ったアルツ君に、ドクターが声をかけます。

アルツ君:「悪いっ!!」

ドクター:「どこが悪いんですかねえ?」

アルツ君:「どこもかしこも悪いよ。」

ドクター:「そうですかあ…。ここはどこだかわかりますか?」

アルツ君:「どこだかわからないねっ。家になんか帰れるわけがないっ!!」

今度はドクターが高齢者相談センターの職員さんにアルツ君の最近の状況についてたずねます。

そう…。

ヤッチは前回の診察からずっとアルツ君と生活を共にしていないので、この1ヶ月の病状は全くわかりません。

支援係長さんが、答えます。

支援係長さん:「施設では穏やかなご様子ですよ。施設ではコミュニケーションも取れて、歩行訓練を『仕事』だと思っていらして、一生懸命歩いていらっしゃいますよ。ただ、やはり夜中に頻尿は有るようです。」

少し腑に落ちない発言に感じました。

施設では穏やかで、家族に会うと興奮してしまうのは、なぜ故と言いたいところでしたが、今回の診察は、ヤッチはあくまでもオブザーバー…。

ドクター:「仕事ですかぁ…。今日は桜の花がきれいに咲いていたんじゃないですか?」

アルツ君:「桜なんて俺には関係ないよ…。」

アルツ君、この日は興奮しているせいなのか、小刻みだった歩行も改善されて前のめりだった腰も幾分伸びて、身長が高くなったようにも見えます。

眼球障害も出ていないようです。

興奮ということを除けば、ドクターからすると可もなく不可もなくと言ったところでしょうか。

何だか変な雰囲気になり、一同沈黙の状態になります。

アルツ君は待合室で待つように促されます。

高齢者相談センターの男性職員が付き添い、アルツ君は待合室へと。

診察室にはドクターと支援係長さん、ヤッチの三人が残ります。

支援係長さんが切り出します。

支援係長さん:「○○さん(アルツ君)ですが、先生の診断はいったいどういったものなのでしょうか?」

ドクター:「ご家族にはお話ししたのですが、まだそちらにはお教えしていませんでしたっけ?正直、ハッキリしたことは言えませんねえ…。」

支援係長さん:「進行性核上性麻痺(難病)ではないのですか?」

ドクター:「そうですねえ…。絶対的に進行性核上性麻痺とは言い切れないところが有りますねえ…。これは今後、どういう症状が出てくるかで変わってくるかもしれません。転倒が多いということでパーキンソン関連疾患のどれかだということは言えると思います。画像を見る限りではPSP(進行性核上性麻痺)の疑いが強いですね。大脳皮質基底核変性症なんていうのも考えられますから…。純粋のアルツハイマーではないということだけは確かです。アリセプトに対してもたくさん使うと薬剤過敏が有るので、使える薬が無いのが現状というところでしょうかね。ドーパミンなどもPSPだとすると効かない可能性の方が大きいですね。PSPだと前頭葉に障害が出やすいということも言えます。」

支援係長さん:「そうですか…。今後注意しなければいけないことは何でしょうか?」

ドクター:「これもご家族には申し上げましたが、一番気をつけなければいけないのは転倒ですかね。」

支援係長さん:「先生、今日は先生に書いてもらおうと思って書類をお持ちししたんです。難病申請の書類です。この書類、難病の種類によって書類も全部違うんですね?」

ドクター:「それは、やめときましょうよ。どの道生保(生活保護)で全額公費負担になるんだし…。」

ドクターは明らかに書類を書くのが面倒だといった表情です。

支援係長さん:「いえいえ、一応書いていただかないと…。」

ドクター:「でも、書く項目を正確に埋めていくと、今の○○さんの症状からは、申請が通らない可能性がありますよ…。」

ここで、明らかに支援係長さん、ヤッチに『席を外せ』というアイコンタクトです。

それを察してヤッチも待合室に戻ります。

アルツ君は目を閉じたまま、待合室の長椅子に腰かけじっとしています。

何だか、毎日一緒に過ごしていたのに、ずいぶん長い時を刻んでしまったような錯覚に陥りました。

いつもなら、冗談の一つも交えるのに、その日は全くそんな気分にもなれずにいたのを記憶しています。

まだ、アルツ君は、移送された施設(最初に保護された施設とは別の施設)で特別養護老人ホームの空を待っている状態だと聞きます。

現在アルツ君がいる施設での面会はヤッチはもちろんのこと、他の家族も許されていません。

4月26日に今、アルツ君の居る施設ではなく、高齢者相談センターの会議室でふたたびアルツ君と面会することができました。

次回は、この様子について書きたいと思っています。

長らく、ブログを放置したままになってしまい、心配してコメントを下さった皆さん、ありがとうございました。

また少しずつ記事を書き足して行きますので、よろしくお願い申し上げます。

まだ、笑えるような記事は書けそうもないので、少々堅苦しいかもしれませんが、気長に待っていて下さいね。


ブログランキングに参加しています。
クリックで是非応援をお願いします。
    ↓
にほんブログ村
にほんブログ村へ

人気ブログランキング
人気ブログランキングへ


コメントを見る 8 件
ツイートする

キーワード検索 : 引越し 生活保護受給証明書 高齢者虐待防止法 高齢者相談センター 進行性核上性麻痺 大脳皮質基底核変性症 PSP 

FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア

この記事のURLhttp://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-277.html   Facebook   Twitter   はてなブックマーク hatena

2012/04/29 | コメント (8) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

パーキンソンロード

2013/03/17 (日)  カテゴリー: 進行性核上性麻痺
▲ Page Top
こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

先日、ヤッチの顔面神経麻痺のリハビリに出かけた時の話です。

ヤッチの入院が去年の5月のことですから、ヤッチのリハビリを担当して下さるSTさん(言語聴覚士さん)とも、当然付き合いも長いものになっています。

STさんとは、たとえばマッサージをしてもらっている最中に雑談をすることも有り、時折アルツ君の話をすることも有りました。

なんせ、去年の年末にアルツ君がキノコさんのアパートの部屋で意識を失って、救急車で運ばれたときも、偶然ヤッチがリハビリを受けているこの病院でした。

『もしかすると、この病院でいずれ○〇さん(STさんの名前)にお世話になるかもしれないですね!?』なんて、ヤッチが時々軽いプレッシャーをかけるようなこともありました。

で、先日のリハビリの時にSTさんの方から、リハビリが終わった後に、アルツ君のその後について訊いて来られる場面が有りました。

STさん:「お父様はその後いかがですか?」

ヤッチ:「おぼえていてくれたんですね!?」

STさん:「リハも、もう(残すところ一回で)終了になってしまうので、何かお役に立てることがないかと思いまして…。」

ヤッチ:「それはまた、うれしいことを言ってくれるじゃないですかぁ…。実は父の入所している施設(特別養護老人ホーム)の嘱託医の先生に父の飲んでいる薬(メマリー)を断薬するようにお願いしているんですが、いっぺんにはやめられないので、徐々に減薬してもらう方向で、ようやく3月13日から5mgの処方になったようです。多分、ゼロになるのは、4月に入ってからじゃないかなぁ!?」

STさん:「そうなんですか…。」

メマリー(認知症の薬)の断薬については、ずいぶんこのブログでも記事にしてきましたが、上記のように、当初の20mgから徐々に減らして、ようやく5mgに減らすというところまで来ました。

ヤッチ:「なんで倒れたのかということも含めて、もう一度きちんとした検査を受けてもらわなきゃいかんと思っているんですが、薬を完全にゼロにしてからの方がいいのかなぁとも思っています。」

STさん:「お父様が受診される病院というのは決まってらっしゃるんですか?」

ヤッチ:「いや、決ってないです。ただ、運ばれたのがこの病院だったし、こちらなら設備も整っているので、こちらがいいかなぁと思っています。第一、何か有った時、○○さん(STさんの名前)もいらっしゃるじゃないですか!?」

STさん、苦笑い…。

ヤッチ:「どっちにしても、4月にならないと無理かもしれませんね…。」

STさん:「なにかお困りの事ってあります?」

ヤッチ:「もちろん認知(機能の低下)は有りますが、冗談が通じるので気にならないんですが、やはり小刻み歩行かなぁ…。一緒に歩いていると、前のめりになって、だんだん加速度がついてきて、終いには『地面が近づいて来るー!!』って叫んでいます。」

ヤッチは立ち上がって、アルツ君の小刻み歩行を真似て見せます。

STさん:「パーキンソンの人って、一緒に歩いているときに少し歩行が止まってすくみ足になったとき、こちらから足を出すと、跨ぐ(またぐ)のって知っています?」

ヤッチ:「はあ?どういうこと?」

STさんはヤッチに自分の横に並ぶように促します。

ヤッチがアルツ君役で、STさんが介助役…。

二人で並走する体勢です。

小、中学校の時に好きな子と肩を並べるフォークダンスを想像してみてください。

うん…、あの頃はまだ初々しかった…。

ちなみにSTさんは男です。

(^^ゞ

STさん:「こうして、たとえば廊下をお父様の横に付いて、一緒に歩いているとしますよね!?」

ヤッチ:「ん…。」

STさん:「お父様の次の足が出ないときってありますよね!?」

ヤッチ:「あるある…。」

ヤッチもアルツ君の小刻み歩行の再現です。

STさん:「そんな時に私がお父様の足元に私の足をすーっと出すんです。」

ヤッチ:「足払いを食らわすっていうこと?」

STさん:「足払いでは…。まあそういうことです。足を出すと意外にも跨いだりすることが有るんです。」

ヤッチ:「へえー。面白いね?」

STさん:「ただ、万が一転倒してしまうような時に、足を出した人間も一緒になって転んでしまう危険性も有るので、お父様のどちらの横に付くかによって、出す足を考えていけないと思います。」

ヤッチ:「ふむ、ふむ…。」

STさん:「たとえば、お父様の左肩に○○様(ヤッチのこと)が付くとして、左足を出してしまうと、一緒に○○様も仰向けに倒れてしまうことが有るので注意が必要です。」

ヤッチ:「つうことは、右足を出した方がいいのかな?」

STさん:「人によってバランスのとり方が違うので、何とも言えませんが、バランスを介助する側が保てる方の足を出すのが良いかと…。」

ヤッチ:「じゃあ、俺の場合は…。奴に、『(柔道の)体落とし』を食らわせればいいんだな!?」

STさん:「足を出すというのもどうかと思いますので、一緒にお歩きになる時にヒモを持って歩くという方法もあると思います。さっきの足を出すのと同じでヒモをお父様の足元に出して跨いでもらうやり方です。まあ、これも『何であんなもの持ち歩いてるんだろう?』と思われてしまうかなぁ???」

ヤッチ:「百均あたりで犬のリードを買って、持ち歩いてればいいんでしょう?」

STさん:「いや…。それもどうかと…。」

ヤッチ:「それにしても、あんなに小刻みに歩くのに跨いだりできるなんて面白いですね?」

STさん:「パーキンソンの方は歩き出しはすくみ足になったりしますが、横断歩道のようにキチンと等間隔に線が引かれているところは上手に歩くんですよ。逆に平坦な何もないような所の方が得意ではないようです。」

ヤッチ:「そいつは今まで全く聞いたことなかったですわ…。」

STさん:「階段もどちらかというと、同じですかね!?お父様は階段を登ったりするのはどうですか?」

ヤッチ:「俺は一緒に階段を登ったりしませんが、姉が時々登ってるみたいで、『上手に歩いたよ。』なんて言ってきます。」

STさん:「階段も横断歩道と同じでラインがはっきりしていますから、上手に歩けるのかもしれませんね。」

ヤッチ:「そうかもしれませんね…。あともう一つ聞いてもいいですか?」

STさん:「はい。」

ヤッチ:「歩きはじめの第一歩の時に身体が前かがみになるから、よく『膝からじゃなくて、太ももから足を出しな』って言うんですけど、なんかいい技は有ります?」

STさん:「技ですかぁ…。技ではないですけど、壁にかかとを付けたらどうですかね?」

ヤッチ:「ん?どういうこと?」

STさん:「まず壁にお尻を向けて立ちますよね!?壁にピッタリではなくて少し離れて。」

ヤッチ:「歩き出す前ですよね?」

STさん:「そうです、そうです。歩き出す前に壁にお尻を向けて立ってもらうんです。」

ヤッチ:「ほう、ほう。」

STさん:「その時にバランスを崩されることもあるので、支えてあげられる環境を作っておいて、片方の足を上げてもらって、壁に上げてもらった足のかかと付けます。」

ヤッチ:「で?」

STさん:「かかとを壁に押し付けるようにすると、自然と腰が前に出るので、姿勢も真っ直ぐになります。」

ヤッチはSTさんの言われた通りに、壁にかかとを付けて、言われた通りのことをやってみます。

ヤッチ:「あ?ほんとだ!!力をほとんど使わずに身体が伸びますね?」

STさん:「パーキンソン病の患者様のリハの時は我々はこの練習をよくやってもらっています。」

よく駅の改札を出たところで、待ち合わせかなにかで、壁にもたれて携帯をいじっている若者を見かけますが、かかとを壁に付けて、片足立ちしているようなら、まさにあんな格好です。

壁に付いているかかとを蹴りだすようにすれば、自然と身体真っ直ぐ伸びてきます。

ヤッチ:「へー!!それはいいことを聞いた。さっそくやってみますわー。」

リハビリの1単位の時間をオーバーしてしまっていましたが、STさんがいろいろとアルツ君のために、役に立ちそうなことを教えてくださいました。

STさん、ありがとう!!!

この後、ネットで進行性核上性麻痺(PSP)、レビー小体型認知症、そしてパーキンソン病のことを調べていたら、どうやらSTさんのおっしゃっていた事と同じような事が書いてあるサイトをたくさん発見しました。

パーキンソン症状のある方が、何もないような所では足が止まってしまい、すくみ足になってしまうのに、階段や横断歩道をスタスタ歩けたり、障害物を上手く乗り越えられるのは、『逆説的歩行』という現象だそうです。

この『逆説的歩行』の特異性を生かして、STさんが教えてくださった『足を出す』というのとは別のパーキンソン症状のある方へのリハビリ方法も発見しました。

部屋の床や廊下などにテープを貼り、階段と同じような環境を作り出して、歩行の改善に役立てるというものです。

これを『パーキンソンロード』と呼ぶようです。

おそらくこのキーワードで検索すれば、たくさんのサイトがヒットすると思いますが、ヤッチが一番わかりやすいと思ったのはこちらでした。



そしてこの後、ヤッチがリードを買いに行ったことは言うまでも有りません。

(●`w´●)ニァ・・

まあ、犬のリードではかわいそうなので別の物を購入です。

skipping_rope


で、どう使うかまだ定まってもいないのに、こやつと家に有ったマスキングテープを持って、金曜日にアルツ君のところに面会に行ってきました。

マスキングテープはアルツ君の居室にパーキンソンロードを作ってやろうという魂胆です。

(●`w´●)ニァ・・

クラフトテープ、布粘着テープ、あるいはビニールテープでも良いのですが、さすがに特養の床にテープを貼るわけですから、後で床を傷つけてしまっては大問題…。

一番粘着力の弱いマスキングテープを持って行くことにしました。

マスキングテープなら剥がした後の貼り跡が残りにくいのも利点の一つです。

ホームセンターなどにカラフルなものも売っているので興味のある方は購入してみてください。

特養に着くと、普段通り、アルツ君が『定位置』に腰かけています。

普段通りでないのは、椅子の背もたれに背中をもたれているのではなく、肘掛けに太ももを載せ、プランプランさせていることです。

椅子の上で横に座ってるいるような格好です。

ヤッチ:「なんだ、その格好は?かなり行儀悪く見えるぞ。」

アルツ君:「いいんだよ。昔っから行儀が悪いんだから。今。階段を登って来たんだぞ。」

どうやら、特養の職員さんと歩行訓練のために階段を登って来たようです。

ヤッチ:「お?リハビリか?それで疲れて変なところに足を載せてるんだな?」

アルツ君:「ちっとも疲れてなんかいないぞ!?それより喉渇いちゃったな…。」

ヤッチ;「お茶をもらうか?」

アルツ君:「お茶よりコーヒーが飲みたくってさ~。」

ヤッチ:「じゃあ、1階の自動販売機で買ってくるか?そこで待ってるか?それとも一緒に行くか?」

アルツ君:「どっちでもいいですよん。それじゃあ、一緒に行ってやるかぁ~。」

アルツ君と一緒に1階の自動販売機までエレベーターを使って降ります。

ヤッチはエレベーターの中でアルツ君に話しかけます。

アルツ君:「階段、何段くらい上ったんだい?」

アルツ君:「そんなのわかるもんかよ!!喉が渇くくらいだな!?」

1階に着き、ホットのカフェオレを一つ購入です。

ヤッチ:「手に持ってると危ないから、俺が持ってあげるよ。」

アルツ君:「大丈夫さよ~。こんなのちっとも重くないぞ!?」

ヤッチ:「まあ、まあそうおっしゃらずに…。ご主人様のお荷物は私めがお持ちしますよってに…。」

ヤッチはアルツ君の持っているペットボトルを自分のズボンのポケットにねじ込みます。

エレベーターは1階に留まったままだったのですぐにまた乗ることができました。

3階では、渡り廊下を渡り、職員さんが常駐しているカウンターの横を通り過ぎれば、すぐにアルツ君の居室です。

エレベーターを降り、ヤッチはアルツ君と腕組みして渡り廊下を渡ります。

カウンターのところではいつになく、職員さんが大勢います。

それを横目に通り過ぎるか過ぎないかのタイミングでしょうか…。

ヤッチの横を歩いていたアルツ君が急にヤッチの視野から消えます…。

あッ!!!

そうです!!

アルツ君の膝が急にカックンと!!

アルツ君が前のめりに崩れていきます。

ヤッチはアルツ君の腕を抱えていましたが、全くアルツ君に力が入っていない状態だったので、アルツ君の体重でまともに腕を持って行かれます。

瞬時の出来事でしたが、受け身の姿勢をとれていないアルツ君が頭を打っては困るということだけはヤッチの脳裏をよぎりました。

そして、このまま力いっぱいヤッチが支えて、腕を強く引いてしまうとアルツ君の腕や肩にもダメージが来ると…。

アルツ君の体重にヤッチもある意味身を任せつつ、しかし腕へのテンション保ちつつ、アルツ君と一緒に床へ倒れ込んでしまいました。

運動会の二人三脚で転倒するのと同じような格好でしょうか…。

(^^ゞ

幸いギャラリーは大勢います。

誰だかもうわからないくらい、あっちこっちから職員さんの声が飛んできます!!

アルツ君、意識はしっかりあるようです。

照れ隠しでしょうか…。

アルツ君、半笑いの状態…。

床に着地したときに手をついて受け身を取らず、肩から行っちまったようにも見えたので、打ち所が心配です。

ヤッチは一緒に倒れ込んでいるので、頭を打っていないことは確認済みです。

でも、アルツ君、倒れた後、自分で自分の身を起こすことができません。

職員のどなたかがアルツ君に声をかけます。

職員さん:「大丈夫ですか!!」

アルツ君:「大丈夫だよん!!何ともないよん!!」

職員さん:「痛いところはありませんか?」

アルツ君:「大丈夫だよ、どこも痛くないよ!!」

この後、アルツ君には椅子を持って来てもらい、何とか椅子に腰かけることに成功です。

そして、大勢の職員さんがアルツ君の脈拍、血圧、体温やらを調べ始めます。

ニュートラルコーナーでセコンドにお世話を受けるボクサー状態…。

┗┐(-c_,-。)y-~ ふぅ

施設のマニュアル通りの措置らしいです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

アルツ君が落ち着いてきたのでしょうか…。

アルツ君が座っている椅子からヤッチに話しかけてきます。

アルツ君:「おい!!俺のコーヒーどうした?」

ヤッチ:「さすがだね!?頭は打ってないようだ…。俺が持ってるよ。」

アルツ君:「じゃあ、こんな事してる場合じゃない。部屋に戻ろう!!」

ヤッチは職員の皆さんにお礼を申し上げ、アルツ君と居室へ…。

ヤッチ:「歩けるのか?」

アルツ君:「バカ言っちゃいけないよぅ!!歩けるさよ~。ふんだ!!」

アルツ君、自分で椅子から立ち上がり、居室の方に戻ろうとします。

ヤッチ:「あのさあ、今転んだばかりなんだからさ~。」

どこも痛いところも無い様子で、アルツ君、ケロッとしています。

ヤッチ:「さっき転んだのは何だったんだろうな?」

アルツ君:「何だかわかれば、転ぶわけないだろうに。膝の奴が急にカックンってなりやがった!!コンチクショー!!」

アルツ君、自分で自分の膝を叩いています。

ヤッチはヤッチでSTさんから教えていただいた『体落とし』を活用することができませんでした。

(つд⊂)エーン

よほど、心の中で準備している時でないと、無理かもしれません。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

以前にもアルツ君がお風呂から一人で出られなくなるということが有りましたが、力の抜けた人間の体重を支えるのはとても至難の技です。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

結局、この日ヤッチが計画していたアルツ君の歩行訓練は中止です。

(つд⊂)エーン

縄跳びも使わずじまい…。

(つд⊂)エーン

一応、職員さんの許可をもらって(白い目でしたが何か?)、パーキンソンロードなるものをアルツ君の居室に作成してきました。

road01

road02

ヤッチ:「歩けるかい?」

アルツ君:「当たり前さよ~。」

ヤッチ:「じゃあ、このテープを跨ぐように歩いてみんしゃい?」

アルツ君がパーキンソンロードを歩きはじめます。

ヤッチ:「どう?」

アルツ君:「どうって、何がよ?」

ヤッチ:「歩きやすいかって聞いてるの。」

アルツ君:「そりゃあ、印が付いてりゃ歩きやすいさよ~。」

ヤッチ:「テープの幅はどうだい?狭すぎるか?」

アルツ君:「こんなもんだろ!?」

ヤッチ:「邪魔なら剥がすけど?」

アルツ君:「せっかく貼ったんだから、付けときなさいよ。床がにぎやかでいいじゃないか。」

ヤッチ:「おいおい、そっちかよ。」

アルツ君に何回か歩いてもらいましたが、自分が気に入らなければすぐに『剥がせ!!』という男です。

まんざらでもないご様子…。

ヤッチ:「後で『だれがこんなもん付けやがった?』なんて言うなよ?」

アルツ君:「大丈夫でしょ!?邪魔なら俺が剥がしとくから付けておけよ。」

ヤッチ:「自分で剥がすなよ!!剥がしてる最中に転ばれたら意味ないんだから!!」

アルツ君:「ヘイヘイ。」

まあ、効果の程はまだわかりませんが、少なくとも本人が『歩きやすい』と言っているのですから、マイナスにはならないようにも思えますが…。

また、このパーキンソンロードはパーキンソン病やレビー小体型認知症や進行性核上性麻痺などのパーキンソン症状がある病気の方のために考案されているようですが、ヤッチの感触としては、その他の病気でも歩行に障害のある方のリハビリにはかなり有効な手段ではないのかと思います。

施設内のところどころにテープで横断歩道を作るなんていうのも面白いかも!?

それにしてもアルツ君がモデル立ちして、ランウェイを闊歩する日は来るのでしょうか…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

あやつ、片足立ちはおろか、静止した状態で片足を少しも上げることができませんでした…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ワゴンRスティングレー…


ブログランキングに参加しています。
クリックで是非応援をお願いします。
    ↓
にほんブログ村
にほんブログ村へ

人気ブログランキング
人気ブログランキングへ


コメントを見る 4 件
ツイートする

キーワード検索 : リハビリ 小刻み歩行 進行性核上性麻痺 PSP レビー小体型認知症 パーキンソン症状 逆説的歩行 パーキンソン病 パーキンソンロード 転倒 

FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア

この記事のURLhttp://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-393.html   Facebook   Twitter   はてなブックマーク hatena

2013/03/17 | コメント (4) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top
申し訳ありません。m(__)m
お探しの記事は、この キーワード (ユーザータグ) を設定していない可能性があります。

画面右上の『ブログ内検索』で、
再入力、もしくは語句を短めに入力していただくと記事が見つかる場合があります。



▲TOP