site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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アルツ君、脳梗塞!

2014/11/26 (水)  カテゴリー: 脳梗塞
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救急車の中

こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

11月25日(火)のお昼の2時ごろ、アルツ君ですが、入所している特別養護老人ホームの居室で倒れ、救急搬送されました。

知らせを聞いてヤッチも特養に駆けつけ、救急車に一緒に乗り込みました。

搬送先の病院で、CT、MRI、MRAなどを撮り、その結果、左側の脳に脳梗塞を起こしているとの事…。

入れ歯をつけていないせいもありますが、呂律(ろれつ)は回らず、右腕(上肢)に麻痺があります。

足の方は右も左も動かすことができます。

搬送された病院には、ベッドの空きがなく、また別の病院に救急搬送され、その病院で入院となりました。

姉や姉の旦那さんも2回目に搬送された病院に駆けつけてくれました。

三人で先ほど一緒に、アルツ君の入院先の病院から帰ってきました。

アルツ君ですが、三人が病院をあとにする頃には、言葉はよく聞き取れませんでしたが、意識は戻っているようです。

急なアルツ君の入院となったので、明日からヤッチもちょっとだけ、忙しくなりそうです。

少しの間、記事を書くことができないかもしれません。

後日必ず詳しい内容の記事を書かせていただきますので、どうかご容赦くださるようお願い申し上げます。

乱文もご容赦下さいませ。

m(__)m


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2014/11/26 | コメント (0) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

アルツ君の脳梗塞 ~ 救急救命室編

2014/11/30 (日)  カテゴリー: 脳梗塞
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brain_infarction_01

こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

申し訳ありません。

なかなか落ち着いて記事を書く時間がなくて、更新が遅くなってしまいました。

前回の記事で約束させていただいた通り、アルツ君の脳梗塞について、すこし細かく記事を書きたいと思います。

長い文章になりますので、寝落ちしないようご注意下さい。

また前回の記事と重複する箇所も出てきますので、お許しのほどを…。

まず、ご心配下さった方のために結論から先に…。

アルツ君、生きています。

右手は麻痺しているようで、丸まったまま動きません。

アルツ君、右利きなので、あとあとが気になります。

しゃべり方も舌が思い通りに動かないのか、発声が変で、聞き取れない場面がたくさんあります。

覚醒レベルも良いとはいえず、いびきをかいて寝ていることが多い状態が続いています。

記事を書くタイミングがリアルタイムではなくなってしまいましたが、出来るだけ現実に追いつくよう記事を書き足していきたいと思います。

まずは、施設で倒れてから、搬送されたときまでを書きたいと思います。

11月25日火曜日のお昼過ぎにアルツ君は入所している特別養護老人ホームの居室で倒れ、救急搬送されたのですが、この日はヤッチもアルツ君のところへ面会に行こうと思っている日でした。

冷たい雨がシトシトと降っていた日で、ヤッチはレインシューズを履こうか、スニーカーを履こうか悩み、結局、レインシューズを履き、部屋を出ようとした時でした。

時刻にして、ちょうど午後2時頃、会社にいる姉から電話が入ります。

姉:「今、施設から電話があって、パパが部屋で倒れちゃったんだって。施設の人が『右腕がダラッとしているし、呂律も回っていないみたいだから、すぐに救急搬送します。』っていうことだから!」

ヤッチ:「あちゃー…。俺も今、そっち(特別養護老人ホーム)に向かおうと思っていたところだけど、今日は雨模様だから、自転車で行けないよ…。」

姉:「うん。『救急車で病院に向かうのに家族の付き添いを待っていたら、パパの処置が遅れちゃうから、とにかく早く病院に連れて行って下さい!』って施設の人に言っておいたから。」

ヤッチ:「了解。とりあえず、施設に行ってみるよ。なんか有ったら電話するし、情報が入ったら連絡ちょうだい?」

姉:「うん。わかった!よろしく頼むね!」

ヤッチは合羽を着て自転車で施設に向かうか、少し迷いましたが、その暇が有ったら、走った方がマシだと思い、施設まで傘をさして走ります。

特別養護老人ホームまでは、普通に歩いても15分~20分はかかるので、走ったところで、アルツ君は救急搬送された後であろうことはわかっていたのですが、誰ともわからぬ第三者に自分のいいところを見せつけます。(今なお太ももが筋肉痛…。)

施設に到着すると、一階のエントランスの受付の女性職員さんは慌ただしく動いている様子…。

ヤッチ:「お世話になっています。もう、(救急車は)出ちゃいました?」

女性職員さん:「いえ。それがまだなんですよ…。」

ちょうど救急車のサイレンの音が聴こえてきます。

女性職員さん:「あっ!たぶんあれだ!裏(施設の裏)に行っちゃったのかしら?」

そこへ救急車がエントランスに横付けされます。

ヤッチ:「じゃあ、俺、救急隊の人達と三階に上がっちゃうね?」

女性職員さん:「あ、はい。」

ヤッチは救急救命士さん三人を案内し、ストレッチャーと一緒にエレベーターに乗り込みます。

3階に着き、アルツ君の居室まで行くと、居室の中はたくさんの人でごった返しています。

ヤッチは人の間をかいくぐり、ベッドに仰向けで寝かせられているアルツ君の足元へ到達。

ヤッチの目の前で、アルツ君、右ひざを立てる動作をします。

どうやら、足(下肢~太ももから足先)には異常が無いようです。

アルツ君の足元からでしたが、顔を覗き込みます。

かつてヤッチがそうであった左右非対称の顔にもなっていません。

ヤッチはアルツ君の右手の甲の辺りを指先で軽く叩きます。

ヤッチ:「旦那さん、これ感じるか?」

アルツ君:「…。」

反応がありません。

返事をしたのかもしれませんが、大勢の人の声が飛び交っているので、ヤッチには聞こえなかったのかも…。

一旦ヤッチは居室の外へ出ます。

廊下にも大勢のギャラリーが…。

そのギャラリーの一人からヤッチは声を掛けられます。

施設の生活相談員さんの上司にあたる方です。

職員さん:「どうも、こんにちは。」

ヤッチ:「あ、どうも。いつもお世話になっています。どんな状況で倒れたんですか?」

職員さん:「実は昼食を摂られて、少し経ってから、お部屋の方で興奮なさっているご様子でして…。」

ヤッチ:「また、暴れていたんですか?」

職員さん:「はい。かなりの興奮がありまして…。」

ヤッチ:「で?」

職員さん:「お父様の居室をうちのものが訪ねた時は、ベッドの横で倒れていらっしゃって…。」

ヤッチ:「床の上っていうこと?」

職員さん:「はい。で、呂律も回っていないし、右腕もダランとしていらっしゃったので、すぐにうちの看護師を呼んで診させたら、『すぐに救急搬送したほうがいい。』ということになりまして…。今はベッドの上で寝ていただいていますが…。」

ヤッチ:「なるほど…。」

アルツ君が興奮している最中に意識を失って倒れたのか、しばらく経ってなのか、定かでありません。

しばらく経ってから倒れたとすれば、その空白の時間がどのくらいの長さなのか?

空白の時間中、職員の見守りは有ったのか?

この辺はまだ詳細を伺っていないのでわかりません。

ヤッチと職員さんが居室の外の廊下で話をしていると、居室の中で救急救命士さんがアルツ君の担当の介護職員さんに質問をしているのが聴こえてきます。

救急救命士さん:「○○さん(アルツ君のこと)の要介護度はいくつなんですか?」

介護職員さん:「たしか、要介護度5です。」

廊下にいたヤッチが割って入ります。

ヤッチ:「要介護3じゃないの?5だったら、『寝たきり』じゃない?」

介護職員さん:「すいません…。3です。」

介護職員さんが訂正します。

おいおい、普段自分が世話をしている入所者の要介護度くらいは把握しておこうよ…。

(-_-;)

ヤッチは再び居室の外に出て、救急搬送の準備を待ちます。

アルツ君がストレッチャーに載せられて居室から出てきます。

ふたたび、エレベーターを使ってエントランスへと…。

救急車にはヤッチと施設の主任看護師さんが乗り込みます。

もちろん、アルツ君も…。

ヤッチは半袖姿の主任看護師さんに声を掛けます。

ヤッチ:「半袖じゃ、寒いんじゃないですか?上着を持って来た方がいいんじゃないですか?」

主任看護師さん:「いえいえ、大丈夫です。」

救急車の後ろのハッチが閉まります。

すぐに発車すると思いきや、なかなか発車しません。

搬送先がなかなか決まらないようです。

救急救命士さん:「どこか、掛かり付けの病院というのはありますか?」

ヤッチ:「ここには嘱託医がいらっしゃるからなぁ…。」

救急救命士さん:「外部で受診されたことは?」

ヤッチ:「それだったら、以前、意識を失って倒れて、やはり救急搬送されたJ病院が有るけど?そこなら診察券も有るし、認知症のことでも受診したことが有りますよ。」

J病院はアルツ君が以前大晦日にキノコさんの部屋で倒れ救急搬送された大学病院です。

また認知症の診察としては直近で受診した病院で、非薬物療法を進めてくれた病院。

付け足しですが、ヤッチが顔面神経麻痺で入院した病院です。

関連記事

アルツ君が誤嚥性肺炎で入院したOG病院という選択肢もありますが、手に負えぬという理由で追い出された経緯もあるので、あえて候補に上げませんでした。

第一、OG病院は脳神経外科や脳神経内科は専門ではありません。

救急救命士さん:「では、J病院に問い合わせさせていただきます。」

ヤッチ:「よろしくお願いします。」

しばらくたって、救急救命士さんが再びヤッチに声を掛けます。

救急救命士さん:「今、J病院に問い合わせたんですが…。たぶん、ご入院になると思うのですがベッドに空きが無いらしいんですよ。」

ヤッチ:「そうでしたか…。」

救急救命士さん:「ただ、診察や処置だけは行えるので、その後はベッドの空きのある病院に転院で構わなければ、お引き受けできると言ってきているのですが…?」

ヤッチ:「転院する場合、救急車で運んでくれるんでしょ?」

救急救命士さん:「それはもちろん。」

ヤッチ:「失礼しました。選り好みしている場合じゃないんだから、J病院にお願いします!」

救急救命士さん:「わかりました。確認が取れ次第、J病院に向かわせていただきます。」

J病院と確認が取れ、アルツ君はJ病院に搬送となりました。

搬送中の車内で、救急救命士さんからいろいろと質問されました。

日頃の生活や服用薬、倒れた時の状況等々、ヤッチは現場に居合わせていなかったので、この質問の多くは主任看護師さんが答えて下さいました。

ちょっと気になったのは、アルツ君が倒れていた時の状況です。

ヤッチは職員さんから倒れる前に興奮があったと聞いていましたが、この看護師さんは、違うニュアンスで答えていました。

この主任看護師さんが第一発見者なのかわかりませんが、施設の誰かがアルツ君の居室を訪ねると、床で倒れているアルツ君の姿が有ったとだけしかお答えにならず、その前に興奮があった事をおっしゃいませんでした。

まあ、同じことを搬送先の病院でも訊かれると思ったので、ヤッチは黙っていました。

J病院に到着です。

アルツ君は救急室に運ばれ、主任看護師さんとヤッチは救急室の外の待合室で待つように言われます。

今回、問診票を書かされる場面はありませんでした。

おそらく、救急車の中で救急救命士さんが色々と、我々から聞き取り調査を行っているので、それで間に合ったのだと思います。

日本の医療もすばらしい連携プレイですね。

ヤッチは待合室で待っている間、屋外に出て姉に電話を掛けます。

ヤッチ:「今大丈夫?」

姉:「うん。大丈夫だよ。」

ヤッチ:「一応搬送先はJ病院になったけど、どうもベッドに空きが無いらしくて、J病院では入院させてもらえないみたいなんだ。」

姉:「そうすると?」

ヤッチ:「ベッドの空きのある病院に転院になるみたい。」

姉:「J病院で探してくれるのかね?」

ヤッチ:「そりゃあ面倒みてくれるでしょ。『帰ってくれ。』って言われても帰れる状態じゃないんだから。」

姉:「で、パパの方はどうなの?」

ヤッチ:「救急車の中で、朦朧としてたけど、意識が有るのか無いのかはっきりしないな…。宇宙語をしゃべる場面もあったし…。」

姉:「呂律が回ってない感じ?」

ヤッチ:「うん…、そうだな…。うがいしているみたいなうめき声だった…。」

姉:「そっか…。右腕は?」

ヤッチ:「うん、指先は動いてなかったな…。救命士さんが『右の上肢(肩から手の先)は完全麻痺かな~。』って言ってた。」

姉:「そうかぁ…。」

ヤッチ:「でも、救命士さんの声が聴こえたのかどうかわからないけど、その声が聴こえた瞬間、目を覚まして、左手で自分の右腕を引っ張り上げるような仕草を見せたんだよ。」

姉:「へえ…。」

ヤッチ:「俺が『気合い入れてるのか?』って言ったら誰も反応してくれなかった…。」

姉:「ばーか。こんな時に当たり前だろ!」

ヤッチ:「でも、俺には若干、右肩に力が入ってるように見えたんだけどな…。」

姉:「麻痺していないっていうこと?」

ヤッチ:「うん、上腕部分は神経が繋がってるような気がしたけどな…。」

姉:「で、先生は何て言ってるの?」

ヤッチ:「検査中だからまだ話ができないよ。それであなたに電話したっていうわけ。」

姉:「じゃあ、また何かわかったら、連絡ちょうだい?私もなるべく早くそっちに行くし…。」

ヤッチ:「ただ、また違う病院になっちゃうかもしれないよ。」

姉:「そん時はそん時でまた連絡ちょうだいよ?」

ヤッチ:「了解。」

姉との電話を切ってしばらくして、主任看護師さんとヤッチはJ病院の救急救命の先生に呼ばれます。

小さな診察室のようなところです。

救急救命の先生:「今、お父様の脳のCTを撮らせていただいたのですけど、出血はしていないようなんですよね…。」

ヤッチ:「と、おっしゃいますと?」

救急救命の先生:「あくまでも可能性ということになりますけど、呂律が回らなかったり、腕がプランプランするということからも脳梗塞ではないかと…。」

ヤッチ:「は…。」

救急救命の先生:「まだ詳しく調べてみないとわからないですけど、症候性てんかん(脳に何らかの障害や傷があることによって起こるてんかん)の可能性も有ります。」

ヤッチ:「症候性てんかん!?肩を脱臼している可能性は?」

救急救命の先生:「それはないです!」

先生、即答です。

救急救命の先生:「で、CTは出血を判別するのにはきわめてすぐれた機械なんですけど、梗塞などを調べるのには弱いんですね。」

ヤッチ:「そうなんですかぁ…。」

救急救命の先生:「じゃあ、何が強いかっていうと、MRという機械です。正確にはMRIとかMRAというものです。CTは放射線で画像を撮るものですが、MRは強い磁気を発生させて画像を撮影するものです。脳梗塞などを調べる時は、CTよりもMRの方が判別しやすいんですよ。」

ここの病院の先生の特徴なのか、知識ひけらかしトークは、時々イラッとします。

ヤッチ:「で?」

救急救命の先生:「これから、MRIとMRAの検査をしたいと思います。特に身体の中に金属とか入っていませんよね?」

ヤッチ:「はい。ただ昔はハガネのようなカラダと言われていました。」

救急救命の先生:「…。わかりました。義歯は外されていますもんね?」

ヤッチ:「はい。」

足の小指にネイルをしているかもしれないという冗談を思いつきましたが、やめました。

もうこの時で、この病院に搬送されてから1時間以上は経過しています。

待つこと、さらに1時間以上です。

ヤッチは病院の診察で待たされるのに慣れているほうなので、この時はまだ、さほど苦にならなかったのですが、主任看護師さんがしびれを切らします。

救急の受付の人に何か聞きに行ったようです。

少し暗い面持ちで帰ってきました。

主任看護師さん:「『ただ今検査中ですので、もうしばらくお待ちください』ですって…。」

ヤッチ:「旦那さんの前に、頭のデカい人がMRIを受けているんじゃないですかね?」

主任看護師さん:「…。」

どのくらいの時間が経過したか覚えていませんが、もう外は暗くなっていたように思います。

ふたたび救急救命の先生に呼ばれます。

救急救命の先生は主任看護師さんとヤッチのほうにパソコンのモニタを向け、MRIの画像を見せます。

救急救命の先生:「これがお父様の脳の画像ですが、ご覧になられている画像の向かって右に白い部分が有るのがお分かりになりますか?」

ヤッチ:「はい。」

救急救命の先生:「この画像は首の方からカメラが覗き込んでいるとお考えください。つまり、白い部分はお父様の左側の脳に有るということになります。ここが梗塞を起こしている箇所です。大脳に梗塞を起こしているということが言えると思います。」

ヤッチ:「側頭葉だとか、前頭葉だとか脳にもいろいろ有るじゃないですか?具体的にはどの辺になりますか?」

救急救命の先生:「そうですね…。確かにそういう言葉がありますが、便宜上分けているだけで、脳に区切り線が引かれているわけではありません。まあ、あえて言うならですよ、側頭葉で、側頭葉でもやや後方になるのかなぁ…。」

ヤッチ:「そうですかぁ…。」

救急救命の先生:「それと、もう一つ。画面の右側の下のほうが、他の部分に比べて黒くなっているのがわかります?全体的に他の部分は灰色に近い黒ですが、この部分だけ黒いのが強くなっていると思うんですけど…??」

ヤッチ:「はいはい、えぐれたように黒くなっているところですよね?」

救急救命の先生:「そうです。そうです。そこが前にも同程度の梗塞をやってる跡です。」

ヤッチ:「えっー!ホントですか?」

救急救命の先生:「黒く写るのは脳の細胞が死んでしまっている箇所です。ご存知のように脳の細胞は一度死んでしまうと、もう元には戻らないので、そこが過去に梗塞を起こした箇所だと推測できるんですよ。」

今回、アルツ君が脳梗塞を起こしたのは、ヤッチにとってショッキングな出来事でしたが、前にも脳梗塞を起こしていると聞き、ダブルパンチのショックです。

いつ?

このブログを最初のほうからご覧いただいている方も思い当たるような箇所が結構あるのではないでしょうか。

迷走神経反射をはじめ、幾度となく意識消失してますからねぇ…。

救急救命の先生:「で、今度はMRAの画像なんですけど、こちらがお父様の脳の血管を撮影したものです。太い血管から分岐して細い血管が走っているのがお分かりになりますか?」

ヤッチ:「朝鮮人参みたいですね。」

救急救命の先生:「普通、健康な人の場合、ほとんど左右対称に血管が走っているのですが、ご覧になってお分かりのとおり、向かって右側の細い血管の影が段々薄くなっています。これも脳の画像ですから、右と左を逆に考えて下さい。」

ヤッチ:「血が通っていないということですか?」

救急救命の先生:「そういうことです。」

ヤッチ:「そうすると、先ほど先生は症候性てんかんの可能性も有るとおっしゃっていましたけど、画像から判断して、症候性てんかんの可能性は無いと考えてもよいわけですか?」

救急救命の先生:「はい。まず、脳梗塞と考えて良いでしょう。というより、症候性てんかんの発作と考えるなら、脳梗塞に起因していると考えた方がわかりやすいかな!?」

ヤッチ:「なるほど…。」

救急救命の先生:「それでなんですが…。」

いよいよ先生が本題を切り出します。

救急救命の先生:「施設で倒れられていたということなんですが…。この倒れられた時刻を13時半と仮定すると、まだ梗塞から4時間半を経過していないので、t-PAが使えるんですが…???」

ヤッチ:「なんですか?それ?」

救急救命の先生:「t-PA治療、血栓溶解療法と言います。」

ヤッチ:「なんだか、佐々木小次郎があみ出した技みたいだなぁ…。その何たらというのは、何をどうする話なんですか?」

救急救命の先生:「急性期(症状や徴候の発現が急激で、生命の危機状態にあること)の脳梗塞の場合、脳の血管内の血栓を溶かしてやって、血流を戻してあげれば、症状は回復します。血流を戻すことを血流再開というのですけど、血流再開が早ければ早いほど症状はもちろんですけど、後遺症も少なくなります。」

ヤッチ:「薬か何かを使うっていうことですか?」

救急救命の先生:「そうです。具体的にはアルテプラーゼという薬を使います。グルトバという言い方もあります。」

ヤッチ:「なんだか、ますます言いにくいし、難しい名前ですね。で、その過激派の薬は点滴か何かで入れていくんですか?」

救急救命の先生:「おっしゃられる通りです。ただ、このt-PAをやれるのが、先ほど申し上げたように4時半以内と言われています。もう少しで4時半経ってしまうので、早目にやるかやらないを決断しないとこの方法は使えなくなります。」

ヤッチ:「私に早く決めろということ?」

救急救命の先生:「そこでなんですが…。」

ヤッチ:「はい?」

救急救命の先生:「アルテプラーゼというのは強力に血栓を溶かしてくれる薬です。当然血流再開は早くなりますが、反面、強いお薬ですから、出血を引き起こしやすいというリスクを持ちます。ベネフィットとリスクの両方を併せ持つ薬なんですね…。」

久しぶりに聞きました。

『ベネフィット(恩恵)』という言葉…。

救急救命の先生は続けます。

救急救命の先生:「お父様の場合、86歳という、大変失礼ですがご高齢ということもあって、脳の血管も非常にもろくなっています。MRAの画像を診させていただいてもわかる箇所があります。t-PAをやれば、症状は劇的に改善する可能性も有りますが、それ以上は申し上げなくてもお分かりになりますよね?」

ヤッチ:「鼻血ブー?」

救急救命の先生がうなずきます。

ヤッチ:「で、その劇的に改善する方法以外にどんな治療法が有るのでしょうか?」

救急救命の先生:「t-PAに寄らない保存的治療になってくると思います。」

ヤッチ、この時、保存的治療と言われてもチンプンカンプン…。

後でわかったことですが、保存的治療というのは、手術を行わない治療法のことで、この場合はt-PA以外の薬を使って治していく方法ということらしいです。

ならば、『手術をしないで薬で治します。』とおっしゃってくれれば、親切なのに…。

ヤッチ:「先生ご自身は、そのPTAだかTPPだかをやった方がよいとお考えですか?」

救急救命の先生:「t-PAのことですね?繰り返しになりますが、利益も大きいかわりにリスクも大きいので、年齢的なことを加味すると難しい判断になるので、出来ればご家族様に御意向を伺いたいと考えています。」

ヤッチ:「リスクの少ない治療法を選んだ場合、後々父にどんな影響が出て来るのでしょうか?」

救急救命の先生:「リスクの少ない治療法というより、一般的治療、保存的治療のことをおっしゃられているのですよね?」

ヤッチ:「そうです。」

救急救命の先生:「ご本人様次第ではありますが、脳の部位からすると、お身体の右側に麻痺が残る可能性があります。ただ、右足は動かしていらっしゃったので、今現在動かない右腕だけともいえます。」

ヤッチ:「ほかには?」

救急救命の先生:「そうだな…。片側の視野が狭くなるとか、失語かな…。失語といっても、言葉が出なくなるのではなくて、部位的には、こっちが話している事が理解できない失語かな…。」

ヤッチ:「コミュニケーションがとれないのはつらいな…。」

救急救命の先生:「誤解しないでくださいね。これは最悪の場合ですから。」

ヤッチ:「だったら、早いとこ、TPP交渉(t-PA)をするのか決めないといけないですよね?難しいなぁ…。」

救急救命の先生:「一応、目安は4時間半ですからね…。もう時間的にきわどくなっていますね…。」

ヤッチ:「自分の脳ミソならサクッとやっちゃってくださいって言えるんだけど、親父とはいえ、自分の脳ミソじゃないからなぁ…。俺が勝手に決めて、後で家族に文句を言われるのも困りものだから、ちょっとだけお時間いただいて、姉に電話をしてきてもいいですか?そのくらいの時間の余裕はありますよね?」

救急救命の先生:「はい、大丈夫です。では、結論が出ましたら、もう一度こちらにお声掛けください。」

ヤッチは姉に電話を掛け、いきさつを伝えます。

姉:「リスクを背負ってまで、そんなこと、しなくてもいいんじゃない~。パパが生きてさえいれば、私はそれで満足だよ…。」

ヤッチ:「了解。俺も同じ意見だ。先生に伝えてくるよ。」

姉:「入院先は?」

ヤッチ:「まだ、土俵にも上がってない。また電話するよ。」

ヤッチは電話を切り、家族の意見を伝えに行きます。

救急救命の先生:「了解しました。では保存的治療でスケジュールを組ませていただきます。」

ここからまた1時間近く待って、ようやく主任看護師さんとヤッチは救急室に入るように言われます。

ようやくアルツ君とご対面です。

足早に歩く看護師さんに案内され、救急室の奥の方のブースに通されます。

救急室の中は、ベッドがいくつかあり、入院病棟と同じように、カーテンで間仕切りされています。

救急救命の看護師さん:「こちらに、いらっしゃいます。」

ヤッチ:「ありがとうございます。」

この看護師さん、忙しいのか、かなり不愛想…。

不機嫌さが顔に出てしまっています。

カーテンをものすごい勢いでピッシャーっと閉めて出て行きます。

カーテンを閉める際、口を尖らせながら、こう言い残していったのをヤッチはハッキリ覚えています。

救急救命の看護師さん:「枕を投げつけられましたぁ…。」

ヤッチは閉められたカーテンに向かって…。

ヤッチ:「なんだ、こいつ!」

アルツ君、朦朧としていますが、意識は有るようです。

左腕には点滴の針が刺さっています。

時折、寝返りを打つ仕草も見せます。

ヤッチには何だかアルツ君、非常に疲れているように見えました。

病気と闘って疲れているのではなく、あの捨て台詞を残して出て行った看護師と一悶着あったような印象です。

また、暴れた?

脳梗塞を起こしているというのに只者ではありませんね~。

右腕は麻痺しているので、利き腕ではない左手で看護師さんに向かって枕を投げたことになるのでしょうか…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ヤッチ:「旦那さん、暴れたのか?」

問いかけしても反応はありますが、何を言っているのかわかりません。

またしばらくして、救急救命の先生が戻ってきます。

救急救命の先生:「お父様ですが、ご覧のようにこれ以上梗塞が進まないようなお薬を点滴でお身体に入れています。」

ヤッチ:「それはわかったんだけどさ~。お宅の看護師、大そう不機嫌みたいだね。あんな態度で仕事をされちゃ困るんだけど…。真っ赤な顔して、さっきカーテンを勢いよくしめて行ったぜ?ちゃんと怒っておいてよ。」

救急救命の先生:「それは、大変失礼しました。私のほうから、きつく言っておきます。」

ヤッチ:「ほんとに?聞き流しているだけじゃないだろうね?ちゃんと伝えてよ。接遇に問題ありだぜ。」

救急救命の先生:「いえいえ、このことはきちんと私のほうで教育しておきます。」

ヤッチ:「失礼しました。話を元に戻しましょう。」

救急救命の先生:「脳神経内科の先生が外来診察を終えて戻って参りますので、この医師から病状についての説明と今後についてお話があると思います。いましばらくお待ちください。」

ヤッチには『脳神経内科』と聞こえましたが、『脳神経外科』とおっしゃったかもしれません。

また待たされるのかなと思ったら、すぐに脳神経内科の先生がいらっしゃいます。

脳神経内科の先生:「お父様の脳梗塞なんですが…。」

ヤッチ:「ごめんなさい。本人、意識が戻っているようなので、聴こえない場所でお願いできますか?」

脳神経内科の先生:「大変失礼しました。ではあちらの診察室で。」

診察室に通され、説明を受けます。

内容は救急救命の先生からお伺いしたこととほとんどかわりありませんので、少し省略させていただきます。

どうしてヤッチがお会いする脳神経系のお医者さんはこうも早口でしゃべるんでしょうかね~。

あまりに早口過ぎて、半分も理解できません。

かろうじて理解できたのは、t-PA(血栓溶解療法)をやらなくて正解だったことを力説されていたことです。

あと、今回ではなく、過去の脳梗塞で視野が狭くなっていたのではないかということを強調されていました。

アルツ君が目の前にあるおかずばかりを食べてしまい、視野が狭くなっているのではないかということは以前から気にはしていましたが、脳梗塞が原因ではないかということには驚きです。

半側空間無視(はんそくくうかんむし)については、進行性核上性麻痺などの脳の変性症に起因するのではないかとばかり考えていましたが、確かにそう言われてしまえば、納得できないことではありません。

この先生によれば、アルツ君に認知症も有るので、あくまでも可能性だそうです。

ヤッチ:「ちょっと、別件ですけど、せっかくMRIを撮ったのでお伺いしたいんですけど…?」

脳神経内科の先生:「はい、なんでしょうか?」

ヤッチ:「父の脳はそうとう委縮が進んでいますか?」

脳神経内科の先生:「大変失礼ですが、かなり…。今回の脳梗塞でどの程度、脳の細胞がダメージを受けるかもちょっとわかりませんね…。」

ヤッチ:「やっぱり、そうかぁ…。」

脳神経内科の先生:「で、脳梗塞になると、わかりやすく言うと、1週間くらいは、脳にむくみのようなものが出ます。その間はぼんやりされる事が多くなるかもしれません。」

ヤッチ:「むくんだままにしておいたら、脳の委縮は無くなりませんかね?」

脳神経内科の先生:「無くなるかもしれないですけど、別の障害が出てきますよ。第一、むくみを取るようなお薬も使います。」

ヤッチ:「やっぱ、ダメかぁ…。」

脳神経内科の先生:「私の方から説明は以上になりますが、何か他にご質問はございますか?」

ヤッチ:「今回、左の脳梗塞ということで、父の右側の腕が麻痺しているようですが、足は動くようなんですけど、これはレアケースなんでしょうか?」

脳神経内科の先生:「これは、梗塞を起こした部位によるもので、部位によってお父様のように足だけは動く方もいらっしゃるし、逆に足が動かないで、手は動くという方もいらっしゃいます。」

ヤッチ:「そうなんですか…。梗塞を起こすと、反対側の全部が麻痺になるとばかり思っていました。」

脳神経内科の先生:「ただ、だいたいこの辺に損傷を受けると、この辺が麻痺するということはわかっても、ピンポイントでここならここが確実に麻痺するということは人によって違ってきます。」

ヤッチ:「わかりました。ありがとうございました。」

脳神経内科の先生:「これからのことなんですが、うちの病院ではベッドの空きが無いので、お父様にご入院していだいて治療することができません。こちらで受け入れ先を探して、診療情報を受け入れ先の病院に提供する形で話しを進めさせていただきますけど、それでよろしいでしょうか?画像等はCD-ROMに焼いて、ご入院される病院に渡します。」

ヤッチ:「よろしくお願いします。」

ここからがまた長い…。

アルツ君の入院を受け入れてくれる病院がありません。

担当して下さったのは、救急救命の先生です。

ヤッチの住む町には脳神経外科で入院設備がある病院が非常に少ないのです。

近隣の自治体まで、問い合わせをしてもらいましたが、空が無い病院が多いのが現状でした。

認知症患者を拒む病院も少なくないようです。

救急救命の先生:「今、受け入れ先を探しているんですか、まずこの近隣の病院はすべてベッドが埋まっている状態です。どこかお心あたりの病院はありますか?」

ヤッチ:「やっぱ、今居る病院かなぁ…???」

救急救命の先生:「申し上げているように、うちもいっぱいでして…。」

ヤッチ:「ここ(救急室)に泊めさてもらってもいいんだけど…。空きができたら、病棟に移してもらうとか…。」

救急救命の先生:「いや、それはちょっと…。」

ヤッチ:「思い切って、本院まで運んじゃう?」

救急救命の先生:「本院の方がもっと空きが無いです!」

ヤッチ:「俺にはコネが無いからな…。」

救急救命の先生:「個室で探していますが、個室でなくても構いませんか?」

ヤッチ:「4人部屋だとかだと、おそらく他の入院患者さんの迷惑になっちゃうから、『個室』と申し上げましたが、受け入れてくれるのなら、うちは個室でも大部屋でも構いませんよ。うちの親父、相当な『ガオ(いびきがうるさい人~ヤッチ用語)』だけど…。」

救急救命の先生:「あと、個室でも、差額ベッド代を上乗せしていただくとか…?」

ヤッチ:「一泊とか、一日の料金が何十万円とかは無理ですよ。」

救急救命の先生:「わかりました。もうしばらくお待ちください。」

ヤッチ:「こちらこそ、お手数かけて、申し訳ありません。」

救急救命の先生が電話をあちこちにかけている声が聴こえてきます。

救急救命の先生:「今、問い合わせたところ、4人部屋なんですが、空が有る病院が出てきました。」

ヤッチ:「場所はどこですか?」

救急救命の先生:「○○です。」

ヤッチ:「おっと、若者の住みたい街ナンバーワン。」

救急救命の先生:「はい。」

ヤッチ:「先方に、父が暴れて看護師さん泣かせだと伝えてあります?」

救急救命の先生:「はい、むしろそういう患者さんと合い部屋になるかもしれないと言ってきています。」

ヤッチ:「問題無いなら、お願いできますか?」

ようやく、アルツ君の再搬送先が決まりました。

最寄り駅から徒歩10分程度の70床くらいの病院です。

すぐに再搬送になると思いきや、なかなか救急車が来ません…。

30分以上は待ったのではないでしょうか…。

ようやくアルツ君を再搬送する救急車の到着です。

再搬送先が決まったので、特養の主任看護師さんにはお引き取りいただきました。

ヤッチ:「長いことかかってしまって申し訳ありませんでした。」

主任看護師さん:「いえいえ、仕方ないことですよ。また、何か必要なものがございましたら、相談員宛てにご連絡下さい。」

ヤッチ:「本当にありがとうございました。」

再搬送先の病院に向かうため、アルツ君が救急車に乗ったのは午後の6時半を回っていました。

まだまだ『入院』という大事なミッションが残っており、完結していません。

(; ̄ー ̄川 アセアセ




記事は搬送先の病院の様子だけで、入院を受け入れてくれた再搬送先の様子を書いていません。

これについては次回ということで…。

何をしているというわけはありませんが、アルツ君のところに面会に行き、帰ってくると姉やキノコさんとの連絡で一日がすぐに終わってしまいます。

いましばらく、お待ちください。

m(__)m

って、だれも待ってないかぁ…。


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2014/11/30 | コメント (6) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top
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