site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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『死』を口にする職人、アルツ君

2015/12/16 (水)  カテゴリー: アルツ君
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KraftTape

こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

お久しぶりです。

長いこと、更新せずにさぼっていました。

心配して下さる方もいらっしゃるので、アルツ君の近況を書きたいと思います。

アルツ君ですが…。









安心してください。

生きてますよ。

パンツは穿いてませんよ。

オムツです。

去年(2014年)の11月に脳梗塞で倒れ、1か月ほど入院したアルツ君ですが、かれこれ1年が経過しようとしています。

今年の初めには、医師から余命1ヶ月とか2か月とか言われていましたが、施設の職員さん方やたくさんの方の支援のおかげ、そしてご覧くださっている皆さんの応援のおかげでここまでやってくることができました。

ありがとうございます。

脳梗塞の再発や誤嚥性肺炎などにならなければ、新年を迎えられそうな雰囲気も出てきました。

以前にも書かせていただいた内容の繰り返しで恐縮ですが、アルツ君、決して右肩上がりの回復傾向とは言えませんが、現状維持、もしくはなだらかな下り坂といったところでしょうか。

食事摂取量も水分摂取量も相変わらず少ないままですが、麻痺していた右腕は、リハビリをしているわけでもないのに結構な頻度で動かすようになりました。

指先は丸まったまま、まだ動かすことはできませんが、時々右腕を上げて物を掴むような仕草も見せます。

ちょっと気になるのは、とにかく明るいアルツ君だったのが、ここへきてますますネガティブトークが増えてきたこと。

『死んだほうがいい…。』、『死んじゃう…。』、『もう長いことはない。』、『もう、ダメだって…。』など、さらに後ろ向きの発言が増えて来ています。

食事時はもちろん慢性的に誤嚥している様子なので、むせるたびにそんな言葉を口にすることが多くなってきました。

まあ、むせた時の咳反射はまだまだ小さな子供を通りの向こうまで吹き飛ばすくらいの威力はあるので大丈夫でしょう。

ちょっと盛りすぎ?

以前に比べれば、声も小さくなってしまいましたし、発する言葉を100パーセントこちらが理解できることも少なくなってきましたので、やはり徐々に劣化しているのは確かなことかもしれません。

そんなアルツ君ですが、今まで居た居室から別棟の居室に引越ししました。

前々回の記事で施設(特別養護老人ホーム)の空調のことを記事にさせていただきましたが、大規模な空調の工事が今年の11月くらいから始まりました。

施設の各所に設置されている業務用の大型エアコンの室外機、室内機ともに入れ替えするかなり大規模な工事です。

同時に施設内の照明器具も白熱灯や蛍光灯のものをLED照明に切り替える工事らしいです。

詳しいことはわかりませんが、工事費用について、東京都から補助金が下りるらしく、空調工事の費用負担にはLED照明の切り替えが条件になっているようです。

こんな話を聞くと、2020年度を目処に地球温暖化対策のために白熱灯と蛍光灯の製造と輸入が禁止されるかもしれないなんていう話が、まんざら嘘でもなさそうな気配ですね…。

今まで蛍光灯だったものをLED照明にするためには器具本体をかえなくてはなりませんから、けっこうな予算なんでしょうね~。

もう4年とか5年後には蛍光灯も白熱灯が使えなくなるということは、ヤッチの部屋の蛍光灯をLED照明に切りかえる費用を誰かが出してくれるんでしょうか?

大家さんが負担してくれるのかな…。

ちょっと話がそれましたが、アルツ君の居室の引越しの話に戻ります。

アルツ君の居る施設では、エアコンなどの空調設備のほかに冬場は床暖房が入ります。

床暖房については工事をしないので、エアコンが工事で使えなくなる間、床暖房で居室の暖を取ろうというのが当初施設の考え方だったようです。

でも、やはり暖冬とはいえ、床暖房だけでは、寒い…。

ご家庭なら、エアコンを使わず、ホットカーペットだけで過ごせというような話です。

寝たきりのアルツ君が寒さを訴えます。

同じような意見が他の利用者さんからも出たため、アルツ君のように自分で寒さ対策のできない利用者さんはすでに空調工事の終わっている居室へ移動してくれないかという施設側の提案を受けました。

環境が変わることでアルツ君が不穏になることを懸念しましたが、本人の了解も取り、家族側は二つ返事でOKしました。

元の居室に戻ることを前提としているので、身の回り品だけを持って移動です。

もちろん本人も。

引越しは施設のスタッフさんが全部やって下さいました。

今まで過ごしていた居室は南側でしたが、移動先の居室は北側です。

今度はご支援いただくスタッフさんも棟が違うため、顏ぶれも変わります。

実は新しい居室に引越ししてから、1週間経っています。

特にアルツ君の気分的なものに変化は無いようです。(こちらに移ってからの方がアルツ君の笑顔が増えたかも?)

移動先の居室はベッドの位置が逆向きになるので、介助する側、される側もちょっと戸惑います。

今までヤッチはアルツ君の左側から食事介助などをしていましたが、今度は右側になるので、左右反対の動きをしなくてはならなくなるので、今ようやく慣れてきたところです。

アルツ君も呼びかけると、最初は習慣で、いつもと同じ方を向いて、あさっての方を向くなんていうことが多々ありましたが、ここへ来てようやく呼びかけた方を向くようになってきました。

よいことなのか悪いことなのかはわかりませんが、ヤッチ自身の脳トレにはなっているようです。

移動先の居室は利用者さんが集うデイルームからは少し離れた場所にあるため、とても静かです。

耳のよいアルツ君なので、質の良い睡眠を得るにはいい環境なのですが、反面、夕食時は特に食べている途中で寝てしまうことがますます多くなってきました。

ヤッチ:「旦那さん、眠いの?食べたいの?」

アルツ君:「両方…。」

ヤッチ:「贅沢な悩みだな。口の中に食いものを入れたまま寝ちゃうと、ネズミが口の中に入るぞ。」

アルツ君:「ふん…。ネズミも食べちゃう…。」

ヤッチ:「トロミがついてないから、無理だべ。」

アルツ君:「もうダメなんだって…。」

ヤッチ:「ネズミを食おうなんていう心意気があるんだから、まだまだ大丈夫だって。」

アルツ君:「ん…。もう長くないって言われた…。」

ヤッチ:「言った奴を俺がミキサーにかけてやろうか?」

アルツ君:「もう、足もなくなってきた…。」

ヤッチ:「旦那さん、それを毎回言ってるけど、どうして『死人』イコール『足が無い』なんだ?」

アルツ君:「わかんない…。」

ヤッチ:「大丈夫だよ。足はまだ付いてるよ。これ、感じるだろ?」

ヤッチはアルツ君のすねを軽く指先で叩きます。

アルツ君:「反対の足が無いって…。」

今度は反対の足を少し強めに叩きます。

アルツ君が反射的に足を動かします。

ヤッチ:「なっ?あるだろう?」

アルツ君:「みたいだな…。でも、もう要らないって…。」

ヤッチ:「鍛えなおせば、足の2本や3本、また生えてくるって。明日からジョギングでもやるか?」

アルツ君:「もういいって…。死んだ方がいいんだって…。」

ヤッチ:「なんでそんなに死にたいわけ?顔を見ると多分俺より血色がいいぞ?」

アルツ君:「そんなもん捨てちゃえ。」

ヤッチ:「いや、粗大ごみのシール貼っても持って行ってくれないよ…。」

アルツ君:「そうかぁ…。」

ヤッチ:「昔から寝れば治るって言ってたんだから、ちょっと寝ればスカッとするよ。じゃあ少し寝よう!」

アルツ君:「うん。死んじゃう…。サイナラ…。」

毎度のことなんですが、食事の途中で眠ってしまうアルツ君です。

しかも、前半でギブアップし、それから20分から、長いときは1、2時間くらいすると目を覚まし、記憶はリセットされ、また掟上今日子さん状態で食事を摂ります。

完食するまで何度もこれを続けるのも一つの手かもしれませんが、食事によってエネルギーを補給するものなのに、食事を摂るのにエネルギーを消費するのでは意味がないことなので、見極めが難しいです。

たいてい、アルツ君、『寝る』と言ってからしばらく独り言を言って、それからいびきをかき始めます。

ヤッチは独り言を言っているアルツ君にもう一枚毛布を掛け、足元をさすります。

いったん居室の灯りも消します。

ヤッチ:「ギーコ、ギーコ…。」

アルツ君の足首あたりに毛布の上から手刀を入れます。

ヤッチ:「ギーコ、ギーコ…。」

アルツ君の独り言が止みます。

ヤッチ:「ギーコ、ギーコ…。」

アルツ君:「…。」

ヤッチ:「ギーコ、ギーコ…。」

アルツ君が暗闇の中で目を開けます。

アルツ君:「うん…?何してるんだぁ?」

ヤッチ:「旦那さん、さっき『要らない』って言ってたからさ…。ギーコ、ギーコ…。」

アルツ君:「バカっ!そんなことしたら、死んじゃうだろっ!」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


追記
上記の記事はアルツ君がすぐに眠くなってしまうという話題ですが、本人は眠いはずなのに中々眠れない時もあるようです。
別の日にアルツ君が眠れない時、ヤッチとの会話を録音したものがありましたので、YouTubeにアップしました。
音声のみの記録です。
時刻にすると、18時前後で、一般的にはまだ寝るような時刻ではありませんが、食事をすこし摂った後、居室の灯りを消し、いったん寝てもらおうとして、目の閉じ方を忘れてしまったアルツ君とヤッチとの会話です。
お聞きになればおわかりになると思いますが、ヤッチがアルツ君の眠ろうとしているのを邪魔していると申し上げた方がよいかもしれませんね~。
何のオチもない普通の会話記録ですが、文字の情報だけでは伝わらないこともあるので、普段アルツ君とヤッチがどんな感じでやり取りしているのかをアップしてみました。
アルツ君は脳梗塞、ヤッチは顔面神経麻痺の後遺症で、二人とも滑舌がよくありませんがどうか御容赦下さい。(音声も小さいです。)
ちなみに、意味不明の箇所が多々ありますが、アルツ君の言っていることをヤッチも全部聞き取れているわけではありません。





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