site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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長谷川式簡易知能評価スケール

2011/10/06 (木)  カテゴリー: アルツハイマー型認知症
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test_al

こんばんは

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

今日は二週間に一度のアルツ君の診察日。

正確に言うとまだ二週間経っていないのですが、主治医の都合と今度の月曜日が体育の日で旗日になるので少し早い診察となりました。

今日はクリニックで長谷川式簡易知能評価スケールなるものをやってきました。

ご家族にアルツ君と同じような人がいて普段お世話をしていらっしゃる方はご存知かもしれませんが、もしかするとこのスケールなるものの認知度はいまひとつかもわかりません。

ヤッチも詳しいことはよく知りませんが、簡単に言ってしまえば、認知症の進行度を客観的に判断するためのテストのようなものです。

質問に答えていき、質問の中で自分が何点とれたかによって評価していくもので、医師や家族の主観が入り込まないところが大きな特徴なようです。

質問は全部で9問。満点獲得すれば30点です。


【長谷川式簡易知能評価スケール】
  1. お年はいくつですか?(配点1点)
    満年齢が正確に言えれば1点。
    ※2年までの誤差は正解とする
    アルツ君の答え ~ 83歳 ← なかなかやるじゃん!
    (1/1点)
  2. 今は何年・何月・何日・何曜日ですか?(各1点で配点4点)
    ※年については西暦も正解とする
    アルツ君の答え ~ 年号のみ
    (1/4点)
  3. 今いるところはどこですか?(配点2点)
    自発的正解は2点。
    ※ヒントOK(5秒後に「ここは病院ですか?」「家ですか?」 「それとも施設ですか?」と質問)の正解は1点
    アルツ君の答え ~ 家 ← 病院だろがっー!
    (0/2点)
  4. これから言う言葉を言ってみて下さい?あとでまた聞きますから、よく覚えておいてください。(配点3点)
    ※AかBのどちらかの質問を選択。
    A : 「サクラ。ねこ。電車。」
    B : 「ウメ。いぬ。自動車」
    復唱できれば各1点
    アルツ君の答え ~ 「サクラは今は季節じゃないよ。」
    (1/3点)
  5. 100から7を引くと、いくつですか?それからまた7を引くと?(配点2点)
    各1点
    「93」を正解できれば1点
    「86」も正解できればさらにもう1点
    ※最初の「93」を不正解の場合は、その時点で質問中止。
    アルツ君の答え ~ 「引き算は最近やったことない」
    (0/2点)
  6. これから言う数字を逆から言ってください?(配点2点)
    「6-8-2」(約1秒の間隔をおいて質問提示)
    「3-5-2-9」(約1秒の間隔をおいて質問提示)
    各1点
    ※3桁の逆唱に失敗したら質問中止。
    アルツ君の答え ~ 「難しいな…。逆立ちしないと…。」
    (0/2点)
  7. これから5つの品物を見せます。それを隠しますので何があったか言ってください?(配点5点)
    時計・携帯電話・ペン・財布・聴診器など、必ず相互に無関係なものを選択し、名前を言いながら提示。
    各1点
    ※順番は問わない
    アルツ君の答え ~ 「そんなにいっぺんに隠しちゃダメだよ。」
    (0/5点)
  8. 先ほど覚えてもらった言葉(問4の言葉)をもう一度言ってください?(配点6点)
    自発的正解は各2点
    ※植物、動物、乗り物と、相手の反応を見ながらヒントを与えて正解ならば各1点。
    アルツ君の答え ~ ヒントをもらって「サクラ」だけ思い出す。
    (1/6点)
  9. 知っている野菜の名前を、できるだけ多く言ってください?(配点5点)
    6個 … 1点
    7個 … 2点
    8個 … 3点
    9個 … 4点
    10個 … 5点
    ※途中で言葉に詰まり、10秒たっても次が出ない場合は質問中止
    ※5個以下の場合は0点
    アルツ君の答え ~ 「食うのは得意なんだけどなあ…」
    (0/5点)


【評価】
20~30点
異常なし
16~19点
認知症の疑いあり
11~15点
中程度の認知症
5~10点
やや高度の認知症
0~4点
高度の認知症

アルツ君
4点~高度の認知症


とまあ惨たんたる結果には終わりましたが、クリニックから帰ってこのことをキノコさんに報告すると…。

「あら。ずいぶん進んじゃってるのね。野菜の名前ぐらい畑に行ってるんだから出そうなもんだけど…。」

それを聞いたアルツ君

「余計なことは早く忘れた方がいいよ~。」


う~ん。

ある意味認知症は素晴らしい病気かもしれませんね!?

それにしても

アルツ君

さすがです…

(; ̄ー ̄川 アセアセ

[追記]
2012年02月にアルツ君は再度長谷川式簡易知能評価スケールをやっています。
この時の結果は30点満点中14点でした。
(記事:紹介してもらった診療所での診察~診察編~)
参照先の記事のコメントの中にも参考になるコメントが寄せられていますので、あわせてご覧ください。
(記 2012/09/15)

  


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2011/10/06 | コメント (12) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

紹介してもらった診療所での診察~診察編~

2012/02/02 (木)  カテゴリー: レビー小体型認知症
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« 紹介してもらった診療所での診察~出発編~

カフェで時間を潰し、ようやく予約時間が近づいてきました。

少し早いですが、診療所に向かいます。

診療所の自動ドアを開けると、すぐ横に受付が有りました。

受付には女性が二人いて、少し忙しそうに電話の応対などに追われていました。

廊下と待合室は兼ねた造りになっているようです。

ヤッチは受付で紹介状や健康保険を渡し、初診の登録を済ませます。

完全予約制なのか、診療所内はアルツ君の予約より一つ前の患者さんの同伴者が一人いるだけです。

その方たちの診察が終わったのか、アルツ君の名前が呼ばれます。

アルツ君の名前を呼んだのが先生のようです。

家族4人がゾロゾロと診察室に入り込みます。

初対面の挨拶から始まり、家族の自己紹介を済ませると、アルツ君の自己PRが始まります。

「俺は元気だと思ってるんだけどさぁ~。どっか悪い所でもあるのかね~?」

アルツ君がさっそくフレンドリーな口調で先生に問いかけます。

「なごやかそうで良いお父さんじゃないですか~。それはこれからいろいろ調べてみないとわからないですね~。」

先生も感じがよく、とてもなごやかな雰囲気をかもしだしています。

「名古屋だか大阪だか知らんけど、俺は元気だと思ってんだけどさぁ~。」

ヤッチは書いて持って来てくれと言われた認知症の薬の服用履歴と症状などを書いたメモを先生に手渡します。
(認知症の薬の服用履歴の記事はこちら→認知症の薬の服用履歴~アリセプト、メマリー)

【気がついたおもな症状】
  • 日にちや曜日の感覚が無い
  • 意欲の低下
  • 傾眠(一日中目を閉じている)
  • 食事をしたことや入浴したことをすぐに忘れる
  • 夜間に食事
  • 甘い物を好む(昔からではあるが)
  • 夜間の頻尿
  • 小失禁(トイレの場所はわかる)
  • 転倒(一人で起き上がれない)
  • 立ち上がり方がわからない(最近はやや改善)
  • 前傾
  • 左に傾いて歩く
  • 左足を上手く折りたためない
  • 左手親指の痙攣
  • 歩いている途中に前のめりになり、転倒しそうになる。
  • 食事の途中に寝てしまう(最近は改善)
  • 時々人が枕元に立っている夢を見る
  • 便秘(1週間)
  • 内痔核


先生はヤッチのメモに目を通しながら、認知症の薬の服用履歴にも目を通します。

「うんうん。ということは、今はメマリーを2.5mg飲んでいることですね。」

先生はヤッチに顔を向けます。

「はい。主治医は5mgの処方でしたが、自己判断で錠剤を半分に割って飲んでもらっています。」

「メマリーは半分じゃ意味がないかもしれないな~。」

「とおっしゃいますと?」

「効果が上がるのが5mgからだから、2.5mgならむしろ飲まない方が良いかもしれないな~。」

ここでアルツ君が口を挟みます。

「そうそう。何でもあんまりイッパイ飲まない方がいいよん!!」

一同苦笑…。

今度は先生はアルツ君の腕の上がり具合を確かめたり、腕を揺さぶったりして何か触診をしています。

「一応、テストをしてみますかね?」

長谷川式簡易知能評価スケールのようです。

以前にも主治医のクリニックでこやつをやりましたが、惨たんたる結果。
(記事はこちら→長谷川式簡易知能評価スケール)

でも今日のアルツ君。ギャラリーが多いせいか、非常にさえています。

今回は30点満点中14点だそうです。

でも相変わらず、『野菜の名前を思いつくだけ全部あげて下さい。』の質問に答えられたのは『小松菜』だけ…。

(-_-;)

知的機能障害でいくと中程度ということになるそうです。

程度はどうであれ、アルツハイマー型認知症であるのは間違いないようです。

ここでヤッチは気になっていたレビー小体型認知症についてたずねます。

「先生、父にレビーの疑いはないんでしょうか?」

「これから調べてみないと、まだ何とも言えませんが、もしレビーだとしてもそんなに強い方ではないと思いますよ。レビーの方だったらもっと表情が硬い感じですから、お宅のお父さんのように、表情が豊かじゃないんですよねえ…。」

「歩いている最中に歩行がどんどん前傾して、支えないと転倒しそうになることもあるんですが…。」

「それはもしかしたらレビーの可能性が強いですね…。ちょっと歩いてもらいましょうか!?」

アルツ君に立ってもらい、診察室の中を歩き回ってもらいます。

「んー…。微妙なところですね。パーキンソンだと歩幅がもっと狭くなるのですが、お父さまの場合は、さほど歩幅は狭くないですね。もっと小刻みに歩くようだったら、確実にパーキンソンですけどねえ…。ただ確かに身体が前傾してしまいますね。」

「身体が横に流れるのはどうでしょうか?」

「私の見る限りでは、左足をかばって歩いているという見方もできるなあ…。」

ちょっと歯切れの悪い印象でしたが、先生がここで一つ提案を…。

「いずれにしても長いことMRIも撮っていないようですから、一度MRIを撮ってみましょうか?それと一緒に心筋シンチも撮ってみてはいかがでしょうか?」

心筋シンチ!?

ちょっとチンチンが切り取られるようなイメージですが、こやつを撮るのがレビー小体型認知症かどうかの判断材料になるらしい…。

【引用1】
Q.
心筋シンチ検査って何ですか?

A.
正確には心筋シンチグラフ(あるいはシンチグラフィー)といいます。
人体に安全な水準の放射性薬剤を注射し、特殊なカメラで心臓を撮影することで、
心臓の筋肉の状態や血流を画像化できる検査です。
回答日時:2007/5/27 15:03:33
Yahoo!知恵袋より引用


【引用2】
Q.
レビー小体型認知症の診断に、循環器系の心筋シンチ検査が有効なのはなぜですか?

A.
とてもいい質問だと思います。
レビー小体型の認知症の方は、認知症状のほかに、自律神経系の異常がみられることが分かっています。心臓に限って言えば、心臓の交感神経の脱落がみられます。
心筋シンチの検査にもいろいろありますが、シンチの中には自律神経の働きを調べる検査もあります。
シンチの検査で心臓の交感神経の神経伝達物質(主にノルアドレナリン)の濃度を調べることで、交感神経が脱落していないかどうかを判断することができます。
同じような検査は、パーキンソン病の患者さんでも行うことがあります。パーキンソン病の患者さんにも、同じように交感神経の脱落がみられるので、心筋シンチで交感神経が脱落していないかどうか調べることがあります。
うすっぺらい知識で申し訳ありません。お役にたてれば幸いです。
回答日時:2010/9/21 17:09:39
Yahoo!知恵袋より引用


で、そのために紹介状を書いてもらい、ここまでたどり着いたのですから、断ってしまっては、来た意味は無くなります。

(-_-;)

「是非お願いします。」

「わかりました。それでは、地域連携で検査をしてもらえるところが有るので、そちらに紹介状を書いておきますので、検査を受けて下さい。うちの方では、血液の検査をしておきますね。」

アルツ君流に言わせてもらえば、『またお見合い?』といったところですが、仕方が有りません。

(-_-;)

「今後、服用する薬はどうしたら良いでしょうか?」

ヤッチが先生にたずねます。

「アリセプトで眠気が出るんですよね!?普通アリセプトは眠気が出る方よりは、むしろ興奮してしまう方の方が多いんですよねえ~。まれに眠気が出る方もいらっしゃいますが、お父様もこのレアケースに入るのかなあ…。むしろメマリーの方が眠気がひどくなる方が多いんですよ~。メマリーを止めて…。貼り薬が有るのでこちらを試してみましょうか?」

「飲薬ではないんですね?」

「はい。アリセプトと同じような作用をするお薬ですけど、こちらの方は徐々に皮膚から吸収されていくので、飲薬と違って一気に血中濃度が上がらないという利点を持っています。」

アリセプトで少々痛い目に会っているヤッチは、自分自身がアリセプトに対して薬剤過敏になっている面は否めませんが、一応承諾することにしてみました。

(^^ゞ

「一番少ない量の4.5mgから始めていきましょう。最終的には18mgまで持って行くのですが、これはお父様の経過を見ながら…。あと、夜間に起きたり、頻尿になるということなので、漢方が有りますが、こちらはどうでしょう?抑肝散(ヨクカンサン)という薬ですが…。」

「ではそちらも処方していただけますか?」

「わかりました。こちらは就寝前に飲んでいただいて結構ですから。」

「あと、先生フェルガードを飲んでもらっていますが、これはどうしたら良いでしょうか?」

「特に問題はないと思いますが、フェルガードには若干ガーデンアンゼリカという成分が含まれているので、今は薬を切り替えて経過を見るという段階なので、いったん中止してみて下さい。」

結局アルツ君の処方してもらった薬は以下のようになります。
【アルツ君が処方してもらった薬】
イクセロンパッチ4.5mg(認知症の薬 外用薬)
ツムラ抑肝散エキス顆粒 2.5g
※携帯で閲覧の方はこちらを参照ください→おくすり110番
iモード
Y!ケータイ
ez
認知症関係ではない血圧の薬や便秘薬についてはこれまで通り、普段かかり付けの主治医のクリニックで処方してもらうことになりました。

MRIや心筋シンチの検査がまた別の病院で2週間後に有ります。

料金を支払い、2週間後の予約を取り、診療所を跡にしました。

exelon.jpg
イクセロンパッチ外装


exelon02.jpg
イクセロンパッチ(貼る位置)


exelon03
イクセロンパッチ
アルツ君の背中


yokukakusan.jpg
抑肝散





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2012/02/02 | コメント (6) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

『キノコさん』と『ばあさん』

2012/10/12 (金)  カテゴリー: 認知症の症状
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

昨日はキノコさんがアルツ君のところに面会に行き、夕方遅くになってヤッチの部屋にやってきました。

キノコさん:「まあ~、あのじいさま(アルツ君)ったら、あきれちゃうわよ。私が二人いるって言い出すんだから。」

ヤッチ:「でも穏やかでいるんだからいいんじゃないか!?これで機嫌でも悪くなって、暴れ出すような事でもあれば話は別だけど…。」

キノコさん:「それもそうなんだけど、私の事を『キノコ(実際には本名です)』と『ばあさん』は別人だって言い出すんだから、びっくりよ。」

ヤッチ:「今日、奥さんが旦那さん(アルツ君)のところに行ったけど、『キノコ』と『ばあさん』のどっちが来たって旦那さんは言ってるの?」

キノコさん:「それがわからないんだって。しまいには『胸に名札付けとけ!!』だって。」

ヤッチ:「じゃあ、俺が名札作ってやろうか?」

キノコさん:「やだーん。」

アルツ君に失認が有るのはキノコさんには気の毒ですが、いかんともしがたいところがあるわけで…。

(-_-;)

キノコさん:「少し頭を動かしてもらわないと、どんどんひどくなるわよ。あんた、何か考えてあのじいさまの頭をすこし鍛えてあげて?」

ヤッチ:「そうは言ってもなぁ…。『頭を動かせ』って言ったら、首を回して終わりだと思うよ…。」

キノコさん:「…。」

冗談の通じないキノコさんには、少し難しすぎたようです。

(-_-;)

ヤッチ:「気休めにしかならないと思うけど、何か考えて旦那さんのところに行って来るよ。ついでの用もあるから。」

ついでの用というのはフェルガードのことです。

feruguard100m_01.jpg
[箱の表]

feruguard100m_02.jpg
[箱の裏]

実は前回アルツ君のお世話になっている特別養護老人ホームの職員さんからフェルガードがそろそろ無くなりそうだと聞かされていたんです。

職員さん:「正確に、(フェルガードの)数を数えたわけじゃないのですけれども、私が見た時はあまりたくさんはなかったようなので…。」

ヤッチ:「わかりました。早目に注文して準備しておいた方が安心ですもんね!?」

てなわけで、ちょうど昨日フェルガードが届いていたので、今日はアルツ君の施設へ持って行くことにしていたんです。

今まではフェルガード100MハーフとフェルガードAを1包ずつ飲んでいましたが、今度から100Mハーフを止めて、フェルガード100Mを注文してみました。

フェルガードの事をご存知ない方がご覧になると、何をこいつ言い出してるんだってことになりそうなので、ちょっとだけご説明を…。

フェルガードは、口コミで広がったサプリメントの事で、同じフェルガードの中でもいろいろ種類が有ります。

簡単に言ってしまうと、主成分はフェルラ酸とガーデンアンゼリカという2本柱です。

これ以上書くと、キリがなくなりそうなので、興味のある方は過去に記事をアップしていますので、そちらをご覧ください。

[関連記事]:フェルガードの種類と購入方法

今までアルツ君に飲んでもらっていた100Mハーフはガーデンアンゼリカが通常の2分の1の量だったんです。

で、今回注文した100Mはガーデンアンゼリカが通常量になっています。

アルツ君の歩行がおぼつかなくなって来たり、身体が前傾して来るのを少しでも食い止められればという期待感から、変更してみたんです。

ちょいと、余談になってしまいましたが、残すはキノコさんから課せられた宿題を考えないといけません。

(-_-;)

とりあえずは、Recboxさんから間違い探し、ことわざ、童謡の歌詞などをダウンロードし、プリントアウトしてみました。

[参考]:Recbox-高齢者用レクリエーション支援サイト
   →パソコン向け表示
   →スマホ向け表示

あとは、ヤッチが独自で考えた問題です。

まあ、考えたと言っても、長谷川式簡易知能評価スケールをさらに簡単にしたようなもので、暇つぶしになるかな程度のものです。

[参考]:長谷川式簡易知能評価スケール

ちなみにどんな問題か一応書いておきますね。

【問題】
  1. あなたのお名前は?
  2. あなたは今、何歳でしょうか?
  3. あなたのお誕生日はいつですか?
  4. あなたの住んでいるところはどこですか?
  5. 今日は平成何年ですか?
  6. 今日は何月ですか?
  7. 今日は季節で言うと、春・夏・秋・冬のうちどれでしょうか?
  8. 今日は何日ですか?
  9. 今日は何曜日ですか?
  10. あなたのご家族は自分を含めて、何人ですか?
  11. あなたのご家族は自分を含めないと、何人ですか?
  12. あなたの奥さんまたはご主人のお名前は?
  13. あなたの奥さんまたはご主人は今、何歳でしょうか?
  14. あなたにお子様は何人いらっしゃいますか?
  15. いらっしゃれば、長男または長女のお名前を教えてください?
  16. あなたは、いつお風呂に入りましたか?
  17. きのう食べた夕飯のおかずを一つだけ思い出してください?
  18. 次のことばに続く言葉を考えて、ことわざを完成させて下さい。
    棚から
  19. お彼岸と言って、連想するものは何ですか?
  20. あずき色で連想する食べ物は?

まあ、こんなものをプリントアウトして、アルツ君のところへ持って行きました。

ダウンロードする方はいらっしゃらないと思いますが、魔除けにでもどうぞ。

【問題】:question_ver01.txt

ここからは今日アルツ君のところへ面会に行ったときの居室での話しなります。

アルツ君:「おおーおー、勉強道具いっぱい抱えて~。学校に行ってたのか?」

ヤッチがプリントアウトして持ってきた用紙を見て、アルツ君がそうつぶやきます。

あっ、そうそう…。

去年から開梱していなかったプリンターようやく箱を開けました。

ワァ──o(。´・∀・`。)o──ィ♪

ヤッチ:「今日は旦那さんがお勉強だよん!!」

アルツ君:「かーっ!!俺がかよ?俺は尋常小学校しか出てないんだぞ!?」

ヤッチ:「今の世の中、学歴は関係ないよ。他人をひきつける魅力だけありゃぁいいんだよ。」

アルツ君:「じゃあ、お前ももう駄目だな!?」

ヤッチ:「なんで?」

アルツ君:「頭が○○峠だ。」【解説】碓氷峠

ヤッチ:「御もっともなご意見ありがたく頂戴しておくよ。」

アルツ君:「駄目っていうより、手遅れだな!?」

ヤッチ:「うるせーよ!!それより最初から勉強じゃかわいそうだから、歌の歌詞を持ってきたよ。」

Recboxさんでダウンロードした『ふるさと』の歌詞をアルツ君に手渡します。

ヤッチ:「意外に1番は歌えるけど、2番からは歌詞を見ないと歌えないよな?」

アルツ君:「うさぎおいし~♪…うさぎもいいけど、スズメはもっと美味いぞ。」

ヤッチ:「またそっちの話かよ。でもどう?こんなのいっぱい有ったら、退屈しのぎになるかい?」

アルツ君:「あーあ、いいね~。こんなのがいっぱい有ったら、おれでもずっと歌ってられるもんなぁ…。」

アルツ君、間違い探しやことわざにはあまり興味を示しませんでしたが、意外に歌詞をプリントアウトしたものには食いつきが良かったようです。

(*^_^*)

ご家族の中で施設で生活していらっしゃる方がいらっしゃるなら、おススメかもしれませんね!?

ヤッチ:「じゃあ、のどを使ったところで今度は頭を使うよ?」

アルツ君:「かー、厳しいね。明日起きられなくなるぞ。」

ヤッチ:「久しぶりにメガネでもかけるか?」

アルツ君:「何だか本格的だな?」

ヤッチ:「そんなたいしたことはないよ。ここに問題があるから、答えを書いてみて?」

ヤッチは作ってきた問題用紙をアルツ君に渡し、椅子に腰かけてもらいます。

study01.jpg

アルツ君、嫌がると思いきや、意外に真剣…。

さすがに自分の名前や年齢はちゃんと覚えているようです。

日付の感覚は施設暮らしですし、我々だってカレンダーを見ないと日付や曜日がわからなくなることがあるので、わからなくても仕方ないところです。

でも、アルツ君、適当に言った日にちがたまたま当たってしまいました。

アルツ君:「今日は12日だ。」

ヤッチ:「おっ。すごいね。」

アルツ君:「カンだけは冴えてるからな。」

今日のアルツ君、冴えているのは勘だけでなく、他も冴えているようです。

わからないところは後回しにして、答えを出してもらうようにしたのですが、最後の3問なんぞは即答です。

当たり前だろがっ!!

中盤の『あなたのご家族は自分を含めて、何人ですか?』と『あなたのご家族は自分を含めないと、何人ですか?』で壁にぶち当たってしまった。

(-_-;)

アルツ君:「お前だろ…、俺だろ…、お前だろ…。」

アルツ君、指を折りたたんで数えますが、同じ人間を復唱してしまいます。

(-_-;)

ヤッチ:「指を使うのは後にして、まず、家族全員を紙の余白に書きだしてみたら?」

アルツ君、素直に余白に家族の名前を書きだします。

アルツ君:「俺だろ…、お前だろ…、○○(姉)だろ…、あにき(長男)だろ…、そうだ!!ばあさんを忘れてた!!こんなところ見られたら、角が五本くらい生えるな!?はは~ん!!」

ヤッチ:「で、『自分を含めると』家族は何人?」

アルツ君、余白に書いた家族の名前を数えます。

アルツ君:「1,2、3、4、5人だ!!」

ヤッチ:「やるねー!!来年はノーベル賞も夢じゃないね。生きてればの話だがな…。」

アルツ君:「ちぇっ!!俺は金なんか要らないぞ。」

ヤッチ:「でさ~。旦那さんを入れると家族は5人なんだよね!?じゃあ、『旦那さんを入れない』と何人なの?」

単純な引き算ですが、アルツ君が考え込みます。

????

余白に書いた家族を数えるという手法を用いてしまったため、引き算を思いつかないのではないかと思います。

ヤッチも小学校低学年のころ、こんな経験が有ったような気がします。

(-_-;)

答えがついそこまで来ているのに、モヤモヤしてわけがわからなくなってしまうような…。

アルツ君:「お前だろ!?、ばあさんだろ!?…、あー!!わかった!!5人だ!!」

ヤッチ:「自分を含めて5人なんだぜ。『自分を含めない』のに、なんで同じ数になっちゃうんだい?」

アルツ君:「そうだよなぁ…。おかしいなぁ…。」

ヤッチ:「もう一度ゆっくり考えてみなよ。」

アルツ君:「…。」

ヤッチ:「『自分を含めると』5人なんだよね!?じゃあ、含めないと?」

アルツ君:「忘れちゃいけないばあさんだろ…、お前だろ…、あにきだろ…。やっぱり5人だ。」

ヤッチ:「含めない方も5人になっちゃうよな…。じゃあ、増えた一人はいったい誰なんだい?」

……。

アルツ君:「あっーーーーっ!!わかったぞっ!!『キノコ』だっーー!!」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

[追記]
今回注文したフェルガードA、御存知の方も多いと思いますが、製品に含まれるアシュワガンダが、医薬品リストに載ることになり、2013年の1月23日以降は、サプリメントとして使用することが出来なくなり、販売が中止されます。

購入先の株式会社グロービアさんに聞いたところ、まだ在庫はあるようですが、段々少なくはなって来ているようです。

今回届いたフェルガードAは従来、箱包装(60包入り)だったものが今回は袋包装になり、30包入りの袋が2つでした。

推測ですが、数が希少になって来ているからかもしれませんねぇ…。

(フェルガードAは現在販売されていません。追記2013/02/07

feruguard_a01.jpg
パッケージ表

feruguard_a02.jpg
パッケージ裏


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2012/10/12 | コメント (6) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

認知症の非薬物療法 ~ 回想療法

2013/05/23 (木)  カテゴリー: 進行性核上性麻痺
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過去の記憶

こんにちは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

今日の記事はかなりの長編なので、時間の余裕のある時、寝苦しい夜がおススメかもしれません。

交通機関を利用し、車内などで閲覧の方は降車駅を確認しつつ、読み進めてくださいね。

さて、5月20日の月曜日にアルツ君と大学病院で診察を受けてきました。

以前の記事でも書かせていただいたように、アルツ君は去年の大晦日にキノコさんのアパートの部屋で意識を消失し、救急搬送されました。

[関連記事:救急搬送される職人(スマホ版はこちら)]

幸い、大事には至らず、入院することもなく、すぐに帰宅することができましたが、その後、このことに関して、何の診察も受けていません。

また、アルツ君の入所している特養で手違いが有り、飲んでいないはずのメマリー(認知症の薬)を今年になってアルツ君が服用している事が発覚し、施設や施設の嘱託医と相談の上、徐々にメマリーを減薬し、最終的にはゼロにするという話が付いていました。

[関連記事:何でメマリー飲んでるの?(スマホ版はこちら)]

このメマリーの服用については、今年の4月9日にゼロになっています。

その後、認知症薬と呼ばれるものは、何も飲んでいません。

さらに、アルツ君が特養に入所する前の話になりますが、去年の2月に認知症専門医から『進行性核上性麻痺の疑い』という診断を受けています。

[関連記事:アルツ君の診断結果~進行性核上性麻痺の疑い(スマホ版はこちら)]

この診断から、おおよそ1年が経過しているわけですが、未だ『疑い』のままで、本当に進行性核上性麻痺(認知機能の低下を伴うパーキンソン病関連疾患で難病指定)なのか、そうではないのか、わからない状態です。

さらにさらに、最近のアルツ君、歩行の方もおぼつかなくなって、フラフラしています。

以上のことについて、すべていっぺんに解明されるとは考えていませんでしたが、とりあえず、大きな病院で診てもらおうと、月曜日に大学病院で診察を受けて来たわけです。

診察を受けた大学病院はアルツ君が救急搬送された病院でもあり、ヤッチが顔面神経麻痺で入院した病院でも有ります。

アルツ君が救急搬送されたときに診察券は作ってあります。

今回、アルツ君に受診してもらおうと思っていたのは、脳神経内科です。

事前に大学病院で確認したところ、診察券が有っても、はじめての診療科では、『紹介状』が無いと、診察はできないとのご回答…。

(-_-;)

アルツ君が救急搬送されたときの診療科は救急・集中治療科です。

ただし、月曜日だけは、予約をしていない患者や、紹介状無しの患者を専門的に診る医師が来るので、月曜日に来てもらえれば、診てもらえるということを病院から教えていただきました。

ただし、これについての診察の順番は先着順…。

_| ̄|○

この大学病院では、朝7時に受け付けを開始しているので、早く診察してもらいたければ、『早く来い』っていう話です。

というわけで、月曜日にちょいとばかり早起きして、小雨の降る中、7時に間に合うように、ヤッチは大学病院に向かいました。

診察時間が何時になるかわからないので、アルツ君は特養で待機です。

特養には姉に行ってもらって、ヤッチの電話連絡で、姉がアルツ君をタクシーで連れて来るという作戦です。

ヤッチは顔面神経麻痺やら脂肪腫のことで幾度となく、この病院を受診しているので、おおよそこの病院の手続き的なことを把握しているつもりです。

総合受付は朝の7時に開いたとしても、各外来の受付が開くのは8時半です。

そして医師が診察室に入るのは、多分9時頃です。

医師が診察室に入ると、外来患者よりも入院患者優先で診察をします。

ですから、どんだけ早くこの大学病院に出向いても、9時以降でないと、診察してもらえないことになります。

ヤッチが総合受付に到着したのは、時計ではっきり確認したわけではありませんが、6時50分ごろではないかと思います。

当然、窓口は開いていません。

すでに20人くらいの飛び込みでの診察を待つ患者さん達が、設けられたソファに腰かけています。

7時を回りました。

窓口はまだ開く気配ではありません。

恋愛の上なら、焦らし上手のプロのなせる技かもしれません。

7時半くらいでしょうか…。

受付の事務を行うと思われる女性職員さんの姿が見えます。

腰かけている方達はその姿が目に入ったのか、一斉に、窓口の前に歩み寄り、列を作ります。

中には走っている人もいます。

ヤッチはその列が整然とするのを待って、ゆっくりと立ち上がり、最後尾に並びます。

ヤッチの後ろへは少し遅れて車椅子の女性が並びます。

アルツ君と同じくらいの年齢でしょうか…。

車椅子を押す介助者はおらず、一人で車椅子の車輪を回して列に着いたようです。

足の不自由な方は当然スタートが遅れるは当たり前…。

ヤッチ:「お母さん、お先にどうぞ。」

お母さん:「いえいえ、悪いからいいですよ。」

ヤッチ:「そんなことをおっしゃらずに、私の前をどうぞ。」

お母さん:「でも、悪いから…。」

ヤッチは体を入れ替え、お母さんの車椅子の後ろに着きます。

ヤッチ:「押しますよ?」

無理やりお母さんをヤッチの前に並ばせてしまいました。

(^^ゞ

混雑している駅のホームで、降りる人を待たずに、われ先に電車に乗り込んでくるマナーのないサラリーマンの姿を思い浮かべたのはヤッチだけでしょうか…。

どうも、ヤッチは順番待ちの列に並ぶのが得意ではありません。

(-_-;)

雑誌やテレビで紹介されたラーメン店の前で、よく並んでいる人を見かけますが、あそこまでして、食べたいと思ったことがありません。

ヤッチは車椅子のお母さんと雑談しながら、順番を待ちます。

聞けばそのお母さん、診察前に月が替わって、保険証をまだ提示していないので、心配になって見せにきただけのこと…。

病院側もこういう方のための窓口を設ける必要がありそうですね。

そこまでしないでもみんなで譲ればそこまでする必要はないかっ!?

しばらくしてヤッチの順番が回ってきました。

アルツ君の保険証と診察券を窓口に出します。

ヤッチ:「受診するのは認知症の父なんですが、去年の大晦日に、こちらの病院に救急搬送されたことが有ります。その後診察を受けていないので、受診しようと思っているのですが、どちらの科を受診すればよいかわからないんですが…。私自身は、脳神経内科の先生に、まず診てもらうのが良いのかなと考えているんですが~??」

受付の女性職員さん:「今日は紹介状をお持ちですか?」

ヤッチ:「いえ、有りません。診察券だけです。」

受付の女性職員さん:「受診されるお父様は今日はこちらにいらしていますか?」

ヤッチ:「いえ、施設に居ます。私の連絡を待って、姉がこちらに連れて来ることになっています。すぐにお伺いできるとは思いますが…。」

受付の女性職員さん:「そうですか…。認知症関連だと、おっしゃるように脳神経内科になるのですが、(脳神経内科の)医師は9時にならないと診察室に入らないんですよ…。医師が来てから、医師と相談して、脳神経内科で受診していただくか、それとも他の科を受診していただくか、ご返事させていただきますけど、よろしいでしょうか?」

ヤッチ:「お願いできますか?」

受付の女性職員さん:「はい、わかりました。それでは、今から9時頃までお待ちいただくことになりますが、ここでお掛けになってお待ちいただきます?それとも席を外されますか?」

ヤッチ:「プラプラしてようかな~。」

受付の女性職員さん:「それでは診察券と保険証をお返ししますね。9時頃にまたお戻りなられたら、ここに声を掛けて下さいね?」

ヤッチ:「わかりました。」

9時まで時間が空いてしまいました。

病院内で携帯電話を利用できる所に移動し、姉に電話をかけ、今のやり取りを伝えます。

姉:「私もまだ家に居て、パパのところに行ってないんだわ~。パパのところに行って、9時くらいに施設を出ればいいかね?」

施設と大学病院までの距離はタクシーでおそらく30分程度…。

ヤッチ:「9時過ぎに診察してもらえる時間が決まるからさぁ~。もしかすると診察時刻が午後になっちゃう可能性も有るんだよな~。9時過ぎになって、診察時間がわかったらもう一度電話するよ。」

姉:「わかった!!パパも早く行きたがってるだろうから、じゃあ、9時にパパと施設を出るよ!!」

相変わらずですが、お姉さま、全く人の話を聞いていません…。

(-_-;)

ヤッチは、9時まで、1階のエントランスにある病院内の休憩ロビーのような所で、コーヒーを飲んで時間を潰します。

まだ、時間が早いせいか、患者さんより、病院内で働いている人たちが自分の持ち場に向かう姿の方が、目立ちます。

病院内の仕事も朝が早くて大変ですね。

しかも昼夜を問わずですから、頭が下がります。

ゆっくりコーヒーを飲み終え、9時になったので総合受付へ再び戻ります。

ヤッチ:「○○と申しますが、9時になったら、伺うように言われていたんですが…???」

ヤッチは女性職員さんにアルツ君の診察券を手渡します。

受付の女性職員さん:「はい。」

職員さんは診察券にハンドスキャナーのようなものをかざし、目の前にある端末を眺めています。

受付の女性職員さん:「○○さんですね?医師に確認いたしましたところ、やはり脳神経内科で診させてもらうとの返事が来ました。こちらに診察の予定時刻が書いてありますから、これをお持ちになって、脳神経内科の外来窓口にお出しください。」

受付の女性職員さんにヤッチはA4クリアファイルに入った書類を手渡されます。

そこには医師の診察する予定時刻が記載されています。

診察予定時刻:『10:00~10:30』

あくまでも目安時間なので、絶対にこの時間という意味ではありません。

総合受付と各科の外来受付は違う場所に有ります。

ヤッチは脳神経内科の外来受付に向かいます。

ここの外来診療科は、ほとんどが総合受付と同じフロアに有るので、迷わず向かうことができます。

ヤッチは、脳神経内科の外来受付の女性に、総合受付でもらった書類と診察券を手渡します。

脳神経内科:「こちらの科を受診されるのは初めてですか?」

ヤッチ:「はい。」

脳神経内科:「紹介状はお持ちですか?」

ヤッチ:「持っていません。」

脳神経内科:「承知しました。では、こちらの問診票をお席に掛けてご記入ください。お書きになったら、こちらにお出しください。」

ここで、ヤッチの携帯のバイブが振動します。

姉からのメールです。

メール本文:『もう、着いちゃった。パパと1階でコーヒーを飲んでいます。』

ヤッチは問診票を書き終わったら、1階に二人を迎えに行く旨のメールを送り返し、問診票を書きはじめます。

最初の方の問診票の質問に、ちょいと一人でニヤついてしまいました。

だって…。

『問.どこが悪いのですか?』

さすがに、答えの欄に、『頭が悪い』とは書けんでしょう…。

(-_-;)

一応、真面目に問診票に記入し、受付に提出します。

脳神経内科:「ありがとうございます。血圧は測られていますか?」

ヤッチ:「いえ。まだ、受診する人間がこちらに来ていないので…。」

脳神経内科:「そうですか。おみえになられたら、奥に血圧を測定する機械が有りますので、そこで血圧を測っていただいて、お手数ですが、機械から出てきた紙を再度こちらにお出し願えますか?」

ヤッチ:「わかりました。」

診察予定時刻は10時からですが、まだ十分に余裕が有ります。

ヤッチはエスカレーターを使って階下に下り、アルツ君と姉を迎えに行きます。

エスカレーターで下りている途中で、二人の姿を発見です。

ヤッチはテーブル付の椅子に腰かけている二人に近づきます。

ヤッチ:「何飲んでるの?」

アルツ君:「おっ?お前…。どっから来たんだ?」

ヤッチ:「どっからって二階の受付からだよ。」

アルツ君:「へー。お前、ここの二階に住んでるのか?」

ヤッチ:「なんで、病院に俺が住まなきゃならないんだよ!!」

アルツ君:「まあ、どっちでもいいや。それよりコーヒー飲むか?美味いぞ!!」

姉:「コーヒーはパパがおごってくれるんだって!!ねっ?」

アルツ君:「おお、いいぞ。100杯でも200杯でも飲め!!」

ヤッチ:「ずいぶん景気いいな~。金は有るのか?」

アルツ君:「おお有るぞ。140円!!」

特養に居ると、お金を使うということがないので、アルツ君、入所してからは、お金を持ち歩いていません。

ただ、お守り程度に、小銭入れに姉が140円だけ、お金を入れています。

今回は姉が病院を受診することを成年後見人さんに告げると、成年後見人さんは、5万円を姉の口座に振り込んでくれたそうです。

もちろん、その5万円は成年後見人さんのものではなく、アルツ君のお金を成年後見人さんが管理しているものです。

たぶん、その話を姉から聞いて、なんとなくおぼえていたのでしょう…。

ヤッチ:「140円持ってることをおぼえてるとは大したもんだ~。でも俺はさっき飲んだから遠慮しておくよ。」

アルツ君:「へー、ずいぶん控え目だな。珍しい…。」

姉:「パパね、病院に来るのを昨日と勘違いしてたらしいよ。待てど暮らせど誰も来ないから、一人でビービー泣いてたらしいよ!!」

アルツ君:「余計なこと、言うな!!」

姉:「あっ、だってホントじゃない!!施設の職員さんに言わせると、持って行くものを一生懸命準備してたらしいよ!!」

アルツ君:「余計なこと、言うな!!」

文章では伝わりにくいですが、誤解の無いよう、この会話は終始アルツ君、ニコニコ顔です。

ヤッチ:「へー、病院嫌いの旦那さんが、病院に行きたがるなんて、珍しいじゃないか?」

姉:「パパも、最近、歩けなくなってきてるのが、どうも変だって思うらしくて、イッペン診てもらわないとと、思うみたいよ!?」

アルツ君:「余計なこと、言わんでもいい!!」

姉:「あっ、だってホントじゃない!!『足がむくんでるからじゃない?』って私が言ったら、『そうかなぁ…。』って言ってたじゃない!!」

アルツ君:「うるさいっ!!」

姉:「それでね、今日は病院の先生にカンナで足を削ってもらうんだって!!ねっ?」

アルツ君:「もう、いいっ!!」

姉:「自分で削るより、プロに削ってもらったほうが、綺麗になるって言ってたじゃん!!」

アルツ君:「まあね!!削ればスッとするからな!?足を細くしてもらわんとなぁ!?」

ヤッチ:「カンナとは恐れ入ったなぁ…。血だるまになるぞ?」

アルツ君:「いいんだよ。少しぐらい血が出たって。お前とは鍛え方が違うんだから、少しぐらいの痛みは、ヘッチャラだよん!!」

ヤッチ:「今日はいつになく、元気がいいなぁ???」

姉:「久しぶりに外の空気を吸うからじゃない!?施設に居た時から、もう遠足気分よ!!」

アルツ君:「お前、こいつ(ヤッチ)にそんなことを吹きこんだら、大変なことになるぞっ!!」

姉:「でもね~。車椅子なんだよ~。」

アルツ君:「うるさい、うるさいっ!!」

アルツ君の腰かけている椅子の横には、病院で借りた車椅子が有ります。

ヤッチ:「長丁場になりそうだから、車椅子に乗っている方がいいでしょ。」

アルツ君:「お前に貸してやろかっ?俺は要らないぞ?」

ヤッチ:「旦那さんが借りたんだろ?だったら遠慮しておくよ。後で高いもんに付くからな!?」

アルツ君:「あーいうこと言ってやがるんだからなぁ…。」

ヤッチ:「そりゃそうと、診察なんだけど、10時からだって。その前に血圧を測ってくれって?」

アルツ君:「ケツ圧でもムネ圧でも、なんでも測ってやるぞ。美味いもの食わしてもらってないから、肉が最近減ってきてるけどな!?もう、もう行くか?」

ヤッチ:「まだ、コーヒー飲んでからでいいよ。そんなにノンビリはできないかもしれないけどな!?それにしてもそのテンションの高さじゃ、相当血圧高いんじゃないかぁ…。」

アルツ君:「そんなこともないよ…。上の中くらいだよ。」

姉:「それじゃあ、高いじゃん!!」

アルツ君:「そっか!?」

アルツ君がコーヒーを飲み終えたところで、3人でエレベーターを使って2階に上がり、脳神経内科に向かいます。

アルツ君、車椅子のステップに載せた両足が、少し飛び出したような格好になるので、車椅子を押しているヤッチが、エレベーターなどで壁際に寄ろうとすると、不安になるらしく、小さな悲鳴を上げます。

アルツ君:「あぁぁぁぁ…。お前、気をつけてくれよ。足は二本しか生えてないんだから。」

ヤッチ:「大丈夫だよ。だいたい、カンナで削ってもらうって言ってんだから、少し荒削りしておいた方がいいんじゃないか?」

アルツ君:「嫌だっ!!」

遠足気分のまま、血圧測定です。

特に正常値の範囲…。

ヤッチは血圧計から出てきた測定結果の紙を受付に出しに行きます。

戻ってきたヤッチにアルツ君が不安そうな顔で話しかけてきます。

アルツ君:「何だって?やっぱり入院だって?」

ヤッチ:「まだ、診察したわけじゃないよ。血圧の測定結果を出しに行っただけだよ。その前に、そんなうるさい患者は、入院お断りだよ。」

アルツ君:「俺はうるさくないよ。こいつ(姉のこと)がうるさいんだよ~。」

姉:「あっ?そういうこと言うなら親子の縁切るよ!!」

アルツ君:「へへーんだ!!俺は構わないぞ。」

姉:「そしたら、美味しいもの、もう食べられないよ!!いいの?」

アルツ君:「それは困るなぁ…。」

この二人、ここが病院であるという認識がすでに欠落しているようです…。

(-_-;)

血圧の測定を終え、脳神経内科の受付で、受付前に設けられている椅子に腰かけて、順番を待つように言われます。

まだ診察室前の待合室には入れません。

受付で渡された紙には、診察室の番号と自分の受付番号が記載されていて、受付横の表示板に、自分の受付番号が表示されたら、はじめて診察室のある待合室に入って良いことになっています。

要は二段階で順番を待たなくてはならないわけです。

たくさんの患者をさばかなくてはならないので、混雑緩和の策なのでしょう…。

アルツ君は車椅子なので、受付前の三人掛けのソファには腰かけられません。

受付から少し離れた位置ある場所に陣取って、表示版に自分たちの番号が表示されるのを待ちます。

ようやくアルツ君も落ち着いてきたのでしょうか。

少し辺りを見回す余裕が出てきます。

アルツ君:「かー!!こんなに人が大勢いるのか?みんなどっかしら悪いんだろう?かー!!いやだいやだ…。」

姉:「パパだってそのうちの一人じゃないっ。」

アルツ君:「俺はちょっと足が太ってるだけだからな!?」

姉:「他は悪い所はないの?」

アルツ君:「ちっとだけ頭がな!?それは昔からだからな!?」

姉:「ふ~ん…。」

アルツ君:「だからってお前(姉)よりは頭はいいぞ。」

姉:「失礼なやつだっ!!」

アルツ君、この日ヤッチと顔を合わせてから、ほとんどしゃべり放し…。

約一名、同類項の女性もいますが…。

(-_-;)

大きな病院なので、まず診察予定時刻に診てもらえることは、少ないと考えた方が良さそうです。

10時半を回ったところで、ようやく診察室前の待合室へのゴーサインが出ます。

まだ、ここから診察している先生に、スピーカー越しに自分の名前を呼ばれるのを待たなくてはなりません。

診察室前の待合室の奥には、脳神経内科だというのに、大きな文字で『中央処置室』と書かれた看板が、目に飛び込んできます。

アルツ君にもそれが目に入ったようです。

アルツ君:「おい!!あんなところに死人を入れておく部屋が有るぞ!?」

姉:「違うよ!!あれは処置室だよ!!霊安室じゃないよ!!」

アルツ君:「そっか!?そうじゃないのか…。俺は、また死人を放り込んでおく部屋かと思ったぞ!?」

姉:「そっか、そっか…。パパも死にたいのか???」

アルツ君:「バカっ言え!!俺はまだピンピンしてるっ!!」

ヤッチ:「あのさぁ…。ここは病院なんだからさぁ…。『死人』とか『死』とか口にしちゃ、まずいでしょ…。頭抱えて座っている人もいるんだから…。」

姉:「…だって!?怒られちゃった!!やっぱりパパとあたしは頭の構造が一緒なんだよっ!!この子の脳ミソを少しもらった方がいいかもね!?」

アルツ君:「俺はそんなもんよりは、ボタモチもらった方がよっぽどいいぞ!?」

姉:「お腹空いたかぁ???」

アルツ君:「俺は年中、空いてるね~。」

気付けば、姉は自分のカバンから、饅頭らしきものを取り出し、アルツ君に盗み食いさせています…。

(-_-;)

恐るべし親子…。

(-_-;)

この親子のことを書いていると、いつまで経っても先に進まないので先に進みます。

( ̄^ ̄)

診察室のあるドアの横には、この日担当して下さる医師の名前が、プレートのようなもので表示されています。

この先生、大きな病院にしては珍しく、一人の患者さんにものすごい多くの時間を割いています。

一人の患者さんに30分以上は割いているのでは!?

ふと時計を見ると、診察予定時刻10時を超えて、11時半…。

アルツ君がお腹が空くのも、無理もない話かもしれません…。

ようやく、アルツ君の名前がアナウンスされました。

\(^o^)/

病院で借りたアルツ君の車椅子を廊下に置き、三人でゾロゾロと診察室に入ります。

この日担当して下さる先生はお若い先生…。

30代かな!?

先生:「問診票を拝見しましたが、今日はどういった?」

ヤッチは1年前に撮ったアルツ君のMRIの画像を持参してきました。

それを先生に差し出します。

アルツ君が、MRIのあまりのうるささで、装置の中で動いてしまったときの画像です。

[関連記事:アルツ君の診断結果~進行性核上性麻痺の疑い(スマホ版はこちら)]


ヤッチ:「これは去年撮ったMRなんですが…。」

先生:「はい、それでは拝見させていただきます。」

ヤッチ:「その時診断して下さった先生は、『正直、難しいなぁ…』とおっしゃり、『進行性核上性麻痺(PSP)の疑い』という診断でした。」

先生:「はいはい、そうですね…。私も難しいなあ…。というのも、何で難しいかというと、お父様は85歳という年齢です。正直、年齢的にみてもいろいろな症状が出て来るわけですよ。」

この先生、実に早口でお話になります。

たぶん、アルツ君には、あまりに早口過ぎて、何をおっしゃってるのか、わからなかったと思います。

ヤッチ:「その時診断して下さった先生は、『明るいレビー(レビー小体型認知症)』みたいな表現もしておられました。」

先生:「問診票に書かれている事と、今の話をお伺いする限りでは、まあ、雑な言い方をすれば、混合型の認知症かな!?今、申し上げたように、年齢を重ねると、どんな方でも、パーキンソン症状が出てきたりもします。55歳くらいから健常な人でもアルツハイマーが始まっていて、じわりじわりと進行しています。初期段階ではそれをアルツハイマー病という表現を使わないだけですから…。」

ここから先に書かせていただく文章ですが、診察時に先生がおっしゃった表現とかなりズレが有るかもしれません。

なんせ、早口過ぎて、聞き取るのに必死で、踏切で急行列車の通過を目で追っているかのようです。

\(◎o◎)/!

先生:「じゃあ、お父さん、僕の指先を見て。僕が指を動かすから、僕の動きについて来て。」

先生は立ち上がり、アルツ君の目の前から少し離れた距離で、左右に指を動かします。

先生がアルツ君の左側に、指を持って行きます。

アルツ君、今回は首を動かしません。

1年前のドクターが同じことをやった時は、首を一緒に動かしてしまいました。

アルツ君:「左!!」

どうやらアルツ君、首も眼も動かさずに、視野を確かめているようです。

先生:「首を動かさないのは結構ですが、眼は動かしてよ。」

アルツ君:「あんまり得意じゃないね…。」

何回かやるうちに、先生の指の動きに眼を動かすようになりましたが、アルツ君が理解してやっていない様子なので、あまり先生の参考にはならなかったようです…。

(-_-;)

このあと、長谷川式簡易知能評価スケールをやります。

何回かアルツ君にこれをやってもらっていますが、毎回爆笑物の珍解答が飛び出します。

先生:「お父さん、歳はいくつですか?」

アルツ君:「80…いくつだっけな!?忘れちゃったよ。」

先生:「じゃあ、今日はいつだかわかる?何年何月何日?」

アルツ君:「今日は今日だよ。」

先生:「そうじゃなくて、何年何月何日?」

アルツ君:「あんまり気にしたことないよ。」

先生:「じゃあ、ここはどこだかわかる?」

アルツ君:「ここはここだよ。」

先生:「今居るところは病院、家?」

アルツ君:「病院かな…。」

この後も先生の質問は続きます。

過去にアルツ君がこれと同じことをやった時の記事を書かせていただいているので、ご興味のある方はご覧になってみてください。

だいたい同じような結果です。

[関連記事:長谷川式簡易知能評価スケール(スマホ版はこちら)]

今回は先生の採点が甘かったのか、30点満点中15点だそうです。

以前より成績アップです。

先生:「まあね…、これの点数が悪いからと言って、あまり気にしないでください。逆に良いからと言って、安心もしないでください。ね、その程度のテストですから…。」

この後も先生は、いろいろなテストをして下さいました。

両手の指を使って数を数えたり、ひざの上でグーチョキパーをやらせたり、ひじを曲げさせ抵抗を診たり、診察室の中を歩かせてみたり…。

盛りだくさんの内容で、ヤッチも全部を思い出せないので、長谷川式では、満点を採れないかもしれません。

(^_^;)

アルツ君:「ずいぶんといろんな体操するんだね?」

先生:「体操じゃなくて、お父さんのことを調べてるんです。」

アルツ君:「どっこも悪くないでしょ?」

先生:「まあね…、いろいろ調べてみないとね…。」

ヤッチ:「先生、進行性核上性麻痺じゃないかって言われているんですけど、この辺はどうなんでしょうかね?」

先生:「はい、じゃあ、お父さん。自分の胸のところで、腕を十字に結んでみてください。」

アルツ君:「結んだら、ほどけなくなっちゃうよ!?」

先生はご自身でお手本を示します。

絵に描いて示せば良いのですが、絵心が無いので、うまく伝わるかどうか…。

ちょうど、着替え中の女子更衣室の戸を開けてしまったときの、女子の反応です。

胸の前で腕を交差させ、胸を『キャー!!』と言って、隠す仕草です。

先生:「そうそう。その格好のまま立ち上がれるかな?」

アルツ君:「そんなのヘッチャラだよ。」

アルツ君、普段は、何かにつかまらないと立ち上がれないのに、この時はスーッと立ってしまいました。

工エエェェ||li(´;д;`)il||ェェエエ工

姉:「えっ…、普段は絶対こんな事できないのに…。」

先生:「今はいろいろなことをやって、お父様は普段より興奮しているんだと思います。脳の中で何が起こっているかというと、ドーパミンという物質がたくさん出ている状態です。普段できないことが、できたりすることは良く有る事です。」

姉:「はぁ…。」

先生:「第一の医師より、第二の医師ってご存知ですかね?」

先生がこのような表現をしたか、はっきり言って、おぼえていません。

(-_-;)

先生:「初めて診察を受ける患者さんは、医師とも初対面で、興奮していることが多いですよね。でも、二回目以降は落ち着いて、普段通りの症状が出るんですよ~。よく私のところに来られる患者さんのご家族は『いつもはもっと元気がないんですけどね…。先生のところに来ると急に元気になっちゃうんですよ…。』って、おっしゃる方が大勢います。ね、これは当たり前です。ドーパミンがいっぱい出てるんですから…。ですから、二回目に診察したり、あるいは、違う先生に改めて診てもらう方が、症状について、医師もご家族も把握しやすいのかもしれません。」

姉:「はぁ…。」

先生:「でもね、仮にいつもよりお父さんが元気だとして、もし進行性核上性麻痺なら、こんな風にスーッと立てません。そう言ったことから、現時点で進行性核上性麻痺ではないと言えます。」

姉:「そうなんですか…。よかった!!」

先生:「でもね、勘違いしないでくださいよ。これだけ年齢を重ねている方なわけですから、いろんな症状が今後出て来る可能性は有りますからね。」

ヤッチ:「今現在は進行性核上性麻痺ではない、ということですか?」

先生:「そうですそうです。私はたくさんある症状の中で、どれが突出しているかを申し上げているのであって、1年後は違う症状が突出してくるかもしれません。現時点での重症度をみて、申し上げていると言ったらわかりやすいかな!?」

ヤッチ:「なるほど…。」

先生:「歩いているところを見させてもらいましたが、若干の小刻み歩行は有ります。パーキンソン症状だと言えるかもしれませんが、レビー小体型認知症なら、もっと、すくみ足で歩幅は、小さくなると思います。あと、お父様は、ここ数年で人格がガラリと変わってしまったということは有りますか?」

姉:「それはないと思います。」

先生:「そうですか…。脳の委縮は前頭葉と側頭葉、側頭葉については、どちらかというと左側の委縮が大きいかな…!?そう言った意味では、前頭側頭型認知症、いわゆるFTDも考えたんですがねぇ~。」

姉:「ただ、最近施設の生活でストレスが貯まっているのか、興奮して声を荒げることもあるようなんですが…。」

先生:「うん…。まあ、前頭側頭型認知症、いわゆるFTDなら、ガラリと人格が変わってしまうことが多いですから、要素は無きにしもあらずかな…。」

姉:「そうなんですかぁ…。」

先生:「ただ、前頭側頭型認知症(FTD)は、脳の神経細胞が死んでしまう変性疾患という点では、アルツハイマーやレビー小体型認知症と同じです。ただ、後者二つの認知症は、脳の後方で、変性が起きます。FTDは、名前のとおり、脳の前方です。お父様の場合は、どちらかというと、脳の後方…。時間や空間の認知機能が低下しています。アルツハイマーの方が強く出ているかな…。」

もうここまで来ると、自分の脳ミソをパックリ先生の前で開けて、『どこ?』って聞きたくなります。

おまけにこの先生、前頭側頭型認知症のことをFTD、アルツハイマー型認知症のことをADとおっしゃったり、ATDとおっしゃったり、レビー小体型認知症のことをDLBとおっしゃるので、ヤッチの脳ミソの中では、アルファベットが喧嘩しまくりです。

(-_-;)

ちなみに東京ディズニーランドは何でしたっけ?

先生:「今の重症度からは、この言葉は曖昧な表現ですが、混合型の認知症で、動脈硬化+アルツハイマー型認知症+BPSDかな~。BPSDは周辺症状と呼ばれるものです。脳の後方に変性が有ると考えられ、時間や空間の認識が薄くなっているというのが、現時点です。」

姉:「はい…。それで、先生、時々、父の左足がカックンってなるんですが…???足のむくみもひどくなってきているんですが…???」

先生:「左足ですか?右足じゃないの?」

姉:「いえ、左足です。」

先生:「MRを見させてもらった限りじゃ、右足に障害が出るはずなんだがなぁ…。」

姉:「でも、私も、時々、父と一緒に歩きますけど、左足がカックンってなることが多いんです。」

アルツ君:「そうだよ。左がおかしくなるんだよ。足も太っちゃってるしな!?」

姉:「それで、父は先生に『カンナで削ってもらう』、『カンナを貸してもらう』なんて言ってるんですよ。」

先生:「最近、歩いていますか?」

姉:「施設に入所してしまったんで、機会は減っていますね。」

先生:「お父さん!!それは運動不足。ね、取り繕いが上手なお父さんだから、なんとかかんとか言って、歩いてないんでしょ?」

アルツ君:「『なんとか』は言うけど、『かんとか』は言わないよ。」

先生:「それもお父さん、取り繕い。少しでもいいから、歩くのが一番の薬。まだ若いから、イッパイ歩いて下さいよ~。カンナでなんか、僕は削りません!!」

アルツ君:「そうだね!?まだ若いもんな?」

先生:「そうです、そうです!!」

ヤッチ:「それと先生、もう一つお伺いしてよろしいでしょうか?」

先生:「どうぞ。」

ヤッチ:「去年の年末に意識消失して、こちらの病院に救急搬送されているんですが、何か今までのお話の中で関係することって、あるんでしょうか?」

先生:「そうですね…。アルツハイマー型認知症の方には、よく有る事ですよ。脳に有る海馬も委縮して、脳室が拡大しますから、これが意識消失に繋がるんですよ。」

ヤッチ:「けいれんはしませんでしたが、私自身はてんかんの発作なのかなとも思ったのですが…???」

先生:「海馬の委縮によって、てんかんのようなけいれん発作もおきます。場合によっては自律神経発作、意識消失…、いわゆる失神って言うやつです。」

ヤッチ:「そうだったんですか…。」

先生:「もし、御心配なら、脳波をとって調べる必要が有りますね。」

姉:「父の負担を考えると、それはちょっと無理かな…。もし倒れるようなことが有れば、改めて考えたいと思います。」

先生:「まあ、てんかんの可能性は低いと考えて良いと思いますよ。頻繁に起こるようなら、検査する方が良いかもしれません。」

姉:「先生、今、父は認知症の薬は飲んでいないんですけど、薬を飲んでもらった方が良いのでしょうか?」

先生:「今までは飲んでいたの?」

ヤッチ:「はい。飲んでいたんですけど、どうも薬剤過敏が有るらしく、飲むと調子が悪くなってしまうんです。それで、進行性核上性麻痺ではないかと言われたときに、この病気なら効果は期待できないからと、やめてしまいました。その後、施設で手違いが有って、1年ほど飲むことになりましたが、この4月に飲むのをやめています。」

先生:「どうでしょう!?飲んでいて何か変化は有りましたか?」

ヤッチ:「メマリーについて言えば、5mgからマックス20mgまで行きましたが、どちらかといえば傾眠傾向が強くなるだけで、何か劇的に変化が有ったという様子は無かったように思います。」

先生:「5mg飲んだ時と、20mg飲んだ時と、違いは有りましたか?」

ヤッチ:「目に見えての変化は、有りませんでした。」

先生:「そうしましたら、飲まなくても良いでしょう。」

ヤッチ:「と、おっしゃいますと…?」

先生:「20mgまで増やして変化がみられないなら、薬が効いていないと考えられます。反対に言えば、薬が効く人は5mg飲んだところで、明らかな変化が出ますよ。薬の量の問題じゃないんだな…。量の…。」

ヤッチ:「そういうもんなんですか?」

先生:「はい、『どうして?』って訊かれると、私もまだ勉強中ですけれども、多くの患者さんを診察していると、メマリーに関しては、効く人は少ない量でも『元気になった』とか、『スッキリした』っておっしゃるものですからね…。」

ヤッチ:「他の認知症の薬も同じようなことが言えるんですかね?」

先生:「正直、はっきりしたことは、わかりません。ドネペジル(アリセプト)、ガランタミン、リバスチグミン(リバスタッチ、イクセロン)、メマチン(メマリー)…、といろいろな薬が出ています。ご存知のようにどれも病気の進行を遅らせる薬であって、病気そのものを根治する薬ではありません。メマチン(メマリー)なども、グルタミン酸を抑制するって言ってますけど、じゃあ100人患者さんがいらしたら、全員が同じような効き目、つまり進行を遅らせることができるかというと、そうじゃないんだなぁ…。」

ヤッチ:「じゃあ、今のところは薬は飲まなくても良いということで…?」

先生:「だいたい、お父様は薬に過敏に反応してしまうんでしょ!?だったら、なおさら多くの量の薬は使わない方がいいと思いますよ。DLB(レビー小体型認知症)なら、たくさんの量の薬を飲むと、返って症状が悪化する人もいますからね。」

ヤッチ:「私自身もこれといった決め手のない薬を飲んで、返ってグッタリするようなら飲まない方がいいのかな!?って考えています。薬以外になんか良い方法ってあります?」

先生:「ん…。どれも明確な根拠は有りませんが、何よりも大事なのは、日常生活に支障をきたさないようにサポートしてあげる事です。原点に立ち返って、『怒らない』、『否定しない』、『説得しない』の、この三つを守ってください。ね!?御病気の方でも尊厳が有ります。自尊心を傷つけるのは、一番してはいけないことだと僕は考えますよ。」

ヤッチ:「うむ。おっしゃる通りだ…。」

先生:「薬が使えないのなら、薬を使わないアプローチで、お父様の尊厳を傷つけないように、明るく、楽しく過ごしてもらう…、非薬物療法ですよ。ね?お父さん?」

アルツ君:「まあね!?」

先生:「非薬物療法の中に、回想療法というものがあります。短期の記憶に障害のある方でも、昔のことはよく覚えています。これに働きかけてあげるんですよ。懐かしいこと、楽しかったことなどの遠い過去のことを思い出してもらって、精神的に落ち着く環境にしてあげるんですよ。話をするだけでも良いし、時には一緒にやるということもしてみてくださいよ。もしかすると、遠い記憶を呼び起こすことで、どんどん忘れてしまっていたことを思い出して、記憶が結びついていくかもしれない。そうだ!?お父さん、昔は何をしていたの?」

アルツ君:「だれ?俺?昔?昔も今も遊んでたかなぁ…。」

先生:「はい、おなじみのト・リ・ツ・ク・ロ・イ…。昔の職業は?」

アルツ君:「昔?昔は『花屋』だよ。」

(。´・д・)エッ

ちょっとビックリ…。

アルツ君の中で『花屋』の記憶は抜けています。

たしかに『花屋』時代は長いものになりますが、『植木屋』とか『植木職人』と言うかと思っていました…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

先生:「じゃあ、花に興味はある?」

アルツ君:「どうかなぁ…。花は、食えないものが多いからな…。」

先生:「またト・リ・ツ・ク・ロ・イ…。じゃあ、盆栽は?」

アルツ君:「盆栽?どうかなぁ、俺が凡才だよ!!」

ヤッチ:「先生は、『剪定』に興味はありますか?って訊いてるんだよ!!」

アルツ君:「剪定?あー頼まれれば、何ぼでも切るぞ!!そのかわり、金くれないと、切らないぞ!?」

先生:「その調子その調子…。」

ヤッチ:「時々私が、『地下たび履いて散歩しよう』なんて言ったりするんですが、あながち、間違ってはいなかったんですね?」

先生:「良い事だと思いますよ。」

アルツ君が、特養で月に2回受けている音楽療法なども、昔の懐かしい童謡などを歌ったり、それに付随して、その時に何をしていたかなどの質問をしたりしますから、非薬物療法になりますかね!?

ヤッチ:「じゃあ、旦那さん、今度から公園に地下たびで行くか?」

アルツ君:「今日は天気悪いからなぁ…。」

先生:「僕の方はこの辺でいい?繰り返しになりますが、現時点で言えるのは、お父様の場合、動脈硬化、それにアルツハイマー型認知症、いわゆる後方型です。時間や空間に対しての認識が薄くなる、それにBPSD。今後は、年齢とともに、別の症状も予想されます。その時は、またこちらにいらしてきてください。そして、『怒らない』、『否定しない』、『説得しない』のこの三つを守ってください。ご家族や周囲は、ご本人の自尊心を傷つけない努力をして下さい。お父さん、いっぱい歩いて早く元気になってね!!」

かれこれ、1時間以上は診察室に居たのではないでしょうか…。

時間をかけて、いろいろ説明して下さった先生に感謝です。

医師にとって、病名を特定することは重要なことかもしれませんが、家族には病名の特定より、どうお世話するかの方が大事な事…。

改めて、初心に帰らなければいけませんね…。

ヤッチの場合は、アルツ君の自尊心を傷つけないギリギリのラインで、自尊心を刺激しつつ、やる気みたいなものを起こさせようとしてきましたが、改めて考える必要が有るかもしれません。

診察室を出ようというところで、姉がヤッチに耳打ちしてきます。

姉:「フェルガードのこと、訊かなくていいの?」

質問事項盛りだくさんで、すっかり忘れていました。

(^^ゞ

ヤッチ:「先生、すいません。もう一つだけ、お聞きしてもよろしいでしょうか?」

先生:「どうぞどうぞ。」

ヤッチ:「父に、フェルガードというサプリメントを飲ませているのですが、これを継続して飲んでもらって良いものかどうか、お伺いしたいんですが…???」

先生:「フェルガード?」

ヤッチ:「フェルラ酸が主成分のサプリです。」

先生:「サプリメントでしょ!?医薬品ではないんですよね?」

ヤッチ:「いわゆる栄養補助食品っていうやつですかね…。」

先生:「ふんふん、サプリメント…、医薬品と言うのは、長い期間をかけて、臨床試験をクリアしてきたものです。臨床試験をパスして、厚労省が認めたものだけが、医薬品です。今は黒酢だとかの、いろいろなサプリが出ています。でも、これらは臨床試験を通っていないので、医薬品ではありません。言い方をかえると、サプリメントの類は医薬品ではないので、効果や効能をうたってはいけないものです。うたってしまうと、医薬品になってしまいます。医薬品でないものを医薬品としてしまえば、当然、法律に触れることになります。サプリメントではありませんが、よくコマーシャルなどで、『効果については個人差があります』なんて小さな文字で書いてあるのをご存知ですかね!?サプリメントなら、これすらもうたっちゃいけないんじゃなかったかな…。」

ヤッチ:「たしかに、なんとなくその言葉が脳裏に焼き付いていますね…。」

先生:「ね!?そういうものがサプリメントです。もし効果があるのなら、それは医薬品です。でも現在の認知症薬で認知症を完全に治す薬はまだ出ていません。私の口から医薬品ではないものを『はい、どうぞ』とはね…。あくまでも、『個人やご家族の御判断で…』ということでよろしいでしょうか?」

ヤッチ:「そうですよね!?どんなお医者さんの言葉も、説得力がありますからね!?そう、おっしゃっていただいた方が、先生に対しての信頼感が増しますよ。」

ちょいと歯切れの悪いご回答でしたが、確かに正論です。

否定も肯定もしないナイステクです。

ヤッチ自身も最近、サプリメントに疑問を感じはじめているのは事実です。

姉やキノコさんは、サプリメントに対して肯定的ですがね!?

これについては、賛否両論あると思われるので、この辺にしておきましょうかね!?

診察を終え、先生にお礼を言い、再び待合室に出てきます。

アルツ君をトイレに連れて行き、会計を済ませます。

成年後見人さんから5万円も用立ててもらっているのに、支払った金額はたったの70円…。

工エエェェ━━||liil||━━ェェエエ工

病院内のレストランで少し遅い昼食をとります。

アルツ君が食事を待っている間、ぼそりと、つぶやきます。

アルツ君:「おい、あの先生、俺に、いいこと言ったな?」

ヤッチ:「なんで?」

アルツ君:「俺に『もっと歩け』って言ったよ。薬は、『飲まんでいい』とも言ってたよな?」

薬嫌いのアルツ君にしてみると、病院は、薬を出すところという印象が強いのでしょう…。

ヤッチ:「今日は素晴らしい記憶力ですね?」

アルツ君:「まあね。あの先生、俺に『若い』って言ってたからな!?」

ヤッチ:「たしかに言ってた…。」

アルツ君:「でも、あの先生、俺にカンナを、貸してくれなかったんだよなぁ…。」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

食事を終え、アルツ君と姉はタクシーで施設に戻りました。

ヤッチは自宅へ…。

自宅に着いたところで、姉からの携帯が鳴ります。

姉:「今、施設から自宅に帰ったんだけどさぁ、施設の人に診察結果がどんなだったか、いろいろ訊かれたんだわ~。」

ヤッチ:「それで?」

姉:「今日の先生の話を、だいたいは伝えたんだけどさぁ~。私もパパと同じで、右から左だからさあ~。『詳しいことは、弟がきいているから、弟に聞いて下さい。』って言っておいたから?」

ヤッチ:「で、どんなことをしゃべったの?」

姉:「現時点で、進行性核上性麻痺の症状は出ていないって言うのと、あと、あの先生、『三つを守りなさい』って言ってたじゃない?」

ヤッチ:「三原則のこと?」

姉:「そうそう!!それを施設の人に言ってきたのよ!!『怒らない』、『否定しない』、それと…、うぬぼれさせる!!」

お姉さま

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2013/05/23 | コメント (4) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top
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