site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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御馳走を振る舞う職人

2012/10/20 (土)  カテゴリー: 下の話
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

きのう、アルツ君のところへ面会に行ってきました。

途中、ボタモチを購入しようとスーパーマーケットに寄ったのですが、またしてもボタモチが置いてありませんでした。

(つд⊂)エーン

仕方がないので、セブン-イレブンでお抹茶ぷりんというのを買いました。

ヤッチもどんな味か知りたかったので二つ購入。

\(^o^)/

早速、施設に行き、アルツ君に食べてもらいます。

アルツ君:「うん。なかなか美味いな~。」

ヤッチ:「あんこが美味いのか?」

アルツ君:「あんこは美味いに決まってるけど、このあんこの下の方が美味いぞ。」

ヤッチ:「下の方っていうのは、抹茶のところか?」

アルツ君:「当たり前だろ。その下はプラスチックだぞ。」

ヤッチ:「すんません…。」

プリンというので、ちょっとどうかなと思ったのですが、口どけがよく、とてもなめらかです。

ヤッチ:「じゃあ、これを食べたら、いつものように外に散歩に行こう。」

アルツ君:「いつも散歩になんか行ってたっけ?」

ヤッチ:「そう思うなら、たまには散歩に行こう。」

アルツ君:「歩いて行くのか?」

ヤッチ:「歩く以外に何が有るって言うんだよ?じゃあ、走るか?」

アルツ君:「嫌だっ!!」

ヤッチ:「今日はどっちに行きたい?子どもがいる公園?それとも遊歩道?」

アルツ君:「それはそうと、最近ばあさん(キノコさん)はどうした?ちっとも顔を見せないぞ!?」

『また、その話しですかぁ…。』と言いたいところですが、こらえます。

ヤッチ:「昨日、何か美味しいものを食べなかったか?」

アルツ君:「美味しいもの…???ボタモチは昨日は食ってないぞ!?」

ヤッチ:「柿を食わなかったか?」

アルツ君:「そういえば、食ったような気がするなぁ…。」

ヤッチ:「施設では柿を出していないから、誰かが持ってきたのを食ったって事だよな?」

アルツ君:「郵便屋か?」

ヤッチ:「郵便屋がわざわざこの部屋まで来て、旦那さん(アルツ君)のために剥いてくれるか?」

アルツ君:「それもそうだよなぁ…。包丁持って来なきゃ剥けないもんなぁ…。」

ヤッチ:「そんなに郵便屋と仲いいわけないだろがっ!?誰か違う人が剥いてくれていると思うよ。」

アルツ君:「隣の客じゃないしなぁ…。」

ヤッチ:「ちょっと寒すぎるぞ。奥さん(キノコさん)の姿はそこに無かったか?」

アルツ君:「ばあさん!?ばあさんはいなかったぞ…。」

ヤッチ:「ああーあ。ばあさん、すっかり透明人間になっちゃったな!?かわいそうに…。」

アルツ君:「かわいそうなことなんてあるもんかっ。俺がいないのをいいことにどっかで羽根を伸ばしてるんだろっ。」

ヤッチ:「まあ、いいや。ばあさんは明後日(施設に)来るって言ってたぞ。」

アルツ君:「明後日来るって!?ホントかぁ…???あさって俺が居なかったらあいつどうするんだろうな…?」

ヤッチ:「居ないことはないと思うよ。居ないとすれば、旦那さんの前で、お坊さんが拝んでるな!?」

アルツ君:「縁起でもないこと言うなっ!!」

施設に行くたびに、必ずこの会話なので、記事を読まれている皆さんも飽き飽きして、もしやヤッチは同じことを何度も書いて、ちょっと危ないんじゃないかと思っている方も多いはず。

でも、ヤッチは、多分ですけど認知症ではないと思います。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

やっちのことはともかく、アルツ君の場合、すぐに忘れてしまうキノコさんが一番気になる存在であることだけは確かなようです。

一番に気になることが、気になるにも関わらず、すぐに忘れてしまうというのは、ホントに認知症というのは奥が深いというか、不思議なメカニズムです。

(-_-;)

ヤッチ:「奥さんは明後日必ず来るから、心配しないでもいいよ。今日は頑張って歩く練習しようよ。」

アルツ君:「しようがないな…。じゃあ、表に行くか。」

もう、気温も夏に比べると、だいぶ低くなっているので、遊歩道を歩いても、蚊に刺されることはないと思います。

まったく余談ですが、皆さんは『蚊に刺される』と言う時に、『蚊に刺される』と言いますか?

それとも、『蚊に噛まれる』と言いますか?

我が家では『蚊に噛まれる』って言うんですけど…。

(^^ゞ

地域によって表現が違うんですかねぇ…???

『そんなのどうでもいいよ』という答えが返って来そうなので、話を元に戻します。

結局、遊歩道をチョイス。

入り口付近には竹藪があって、中に入るとたくさんの木が植えられています。

おそらく、100mにも満たない距離かもしれませんが、施設の前にこんな環境が有るのは、なんとも幸運です。

アルツ君:「かっー!!ずいぶんいっぱい竹が出てやがるな。これは孟宗竹(もうそうちく)だな?」

ヤッチ:「釣竿にするか?」

アルツ君:「お前は何にも知らないんだな!?孟宗は釣竿にはならないんだぞ。釣竿にするなら、布袋竹(ほていちく)じゃないとダメなんだぞ。これだから素人は困るんだよなぁ…。」

アルツ君、植木職人の頃の記憶が蘇るのでしょうか?

この遊歩道に来ると、いつも饒舌になります。

ヤッチ:「あそこに紫式部が実を付けてるぞ!?」

yun_701.jpg
[拡大]

画像は借り物です。(Photo by (c)Tomo.Yun)

アルツ君:「ははーん、これはコムラサキだな。実が小っちゃいや。」

ヤッチ:「紫式部も種類が有るのか?」

アルツ君:「当たり前さよ~。実が小っちゃいのがコムラサキ、大きいのがオオムラサキってちゃんと決まっているんだぞ。」

ヤッチ:「へー。大したもんだ。よく覚えてるな。」

アルツ君:「当たり前さよ~。こいつは、冬に切り戻してやるんだけど、いっぱい切ると来年、実付きが悪くなるから、バッサリ短くしたら、ダメなんだぞ。」

ヤッチ:「アジサイなんかと一緒だな。もう少し歩いてみるか!?」

遊歩道の中をゆっくり進みます。

アルツ君:「ははー。あそこにでっかいイチョウの木も有るぞ。銀杏も落ちてるぞ。キジバトのやつ、あんなところで銀杏でも食ってやがるのか!?」

イチョウの木の下でキジバトが地面をつついています。

ヤッチ:「キジバトは銀杏なんて食うのかね?」

アルツ君:「どうかなぁ…。俺はナマじゃ食わないぞ。」

ヤッチ:「あそこにカエデの木も有るぞ!?」

アルツ君:「ははー、もうすぐ紅葉するな。昼と夜の寒暖の差が大きいほどきれいに赤くなるんだぞ。」

アルツ君、施設の中にいると、時々季節もわからなくなるのに、木を見て季節を感じているようです。

ヤッチ:「もう、夜はだいぶ寒くなって来たもんな。」

アルツ君:「それより何だか、いい香りがしてきたぞ!?」

ヤッチ:「誰かボタモチでも食ってるのかな?」

アルツ君:「お前は風情がないね~。これは金木犀(キンモクセイ)の香りじゃないか。どっかに金木犀が有るはずだぞ。」

遊歩道を抜けると、道路を挟んで農家の生け垣が有るのですが、その生け垣が金木犀であることにヤッチが先に気づきます。

ヤッチ:「あっ!!あそこの生け垣が金木犀なんだよ。生け垣に金木犀とはずいぶん贅沢だなぁ…。」

yun_11521.jpg
[拡大]


写メを撮る余裕がなかったのでこちらも借り物の画像です。(Photo by (c)Tomo.Yun)

アルツ君と遊歩道を抜け、金木犀の生け垣の方へ歩いて行きます。

アルツ君:「『金』はどこにでも有るけど、『銀』はなかなか無いんだよなぁ…。」

ヤッチ:「『銀木犀』っていうこと?」

アルツ君:「そうさよ~。銀木犀はこの辺じゃあんまりないんだぞ。」

ヤッチ:「へー、『銀』の方が希少価値が高いんだ?花の色は何色なんだい?」

アルツ君:「白だよ、白。『金』に比べると、香りはきつくないけど、珍しいんだぞ。」

ヤッチ:「そういえば、この生け垣には一本も『銀』は無いな。」

アルツ君:「そうだよ~。それだけ珍しいってことさ。」

終始ヤッチは聞き役に徹します。

ヤッチ:「今日は口も足も調子がいいようだな!?あそこの公園まで歩けるか?」

アルツ君:「何言ってるんだ。あんなとこ、すぐ着いちゃうぞ。あの子どもたちがいっぱい遊んでる公園だろ!?」

ヤッチ:「そう。大きな木が植わってる公園。」

アルツ君:「あのでかい木、お前、何の木か知ってるか?あれは欅(けやき)だぞ。」

子どもたちが遊ぶ公園には大きな欅の木が何本も生えています。

元々雑木林かなにかだったものを公園にしたのかもしれません。

夏場は、その欅のお蔭で、適度な木陰ができて、実によい環境です。

アルツ君の足取りもこの日は軽かったので、公園まで散策です。

公園には、欅の木を取り囲むように丸くベンチが設置されています。

ヤッチ:「あのベンチまで行って、少し休憩するか?」

アルツ君:「ああ、いいぞ。」

なんなく、ベンチに到着です。

アルツ君:「しかし…、この欅は随分古いな~。」

ヤッチ:「100年ぐらい経ってるかね?」

アルツ君:「どうかなぁ…。100年じゃ、きかないかもしれないな~。」

ヤッチ:「枝ぶりもいいよな?」

アルツ君:「そうだなぁ…。あれは赤目かな?白目かな?どっちだろうなぁ…。」

ヤッチ:「欅のこと?」

アルツ君:「そうだよ、欅だよ。欅には赤目と白目が有るんだ。」

ヤッチ:「種類が有るっていうこと?」

アルツ君:「種類かどうかはわからんけど、赤目と白目が有って、白目の方は青目って言ったりもするな。」

ヤッチ:「幹の肌の色が違うのかね?」

アルツ君:「そうじゃなくて、木の中。」

ヤッチ:「じゃあ、この欅を輪切りにしてみなくちゃわからんっていうこと?」

アルツ君:「そうさよ~。中が赤い方が、材木にしたときは高く売れるんだぞ。」

ヤッチ:「チェーンソー持ってくるか?」

アルツ君:「バカっ。」

ここまでの会話を何もご存知ない方が聞いたら、多分アルツ君が認知症だなんて、気付かないかもしれませんね…。

昔取った杵柄ではありませんが、実に樹木のことに関しては、恐ろしいほどよく記憶しています。

.....φ(・∀・*)ナルヘソー...

でも…。

この辺りから…。

ヤッチはアルツ君のある異変に気づきだします…。

(ー_ー)!!

またしても…。

んー…。

(-_-;)


畑の香りが…。

(-_-;)

[関連記事:ネズミを飼う職人]

いつまでもベンチに腰かけている場合ではありません。

アルツ君には何も告げずに居室に戻ることを促します。

幸い、この日は足取りが軽かったので、施設に早目に戻ることができました。

⊂[ -д-]⊃<セーフ!!!

居室に戻り、アルツ君の紙パンツを確かめることに…。

((*゚д゚))ドキドキ…

ヤッチ:「ちょっとパンツ見せて?」

アルツ君:「なんだよ。やぶからぼうに…。」

ヤッチ:「そろそろパンツの換え時かなと思ってさ…。」

アルツ君:「どうぞ。」

ヤッチはアルツ君の背後にまわり、紙パンツをずらします。

ヤッチ:「やっぱり出ちゃってるんですねぇ…。」

アルツ君:「何が?」

ヤッチ:「何がって、パンツ、重いと思わないか?」

アルツ君が自分の紙パンツを覗き込みます。

アルツ君:「ああーあ!!いつ出たんだろ?」

ヤッチ:「なんか最近、俺が来た時だけ、大の方をやらかすよな!?」

アルツ君:「赤目か?」

ヤッチ:「そんなこと言ってる場合かよ。なんだって奥さん(キノコさん)やお嬢さん(姉)が来た時はやらかさないのに、俺の時に限って出ちゃうかね~。」

アルツ君:「お前に御馳走をやろうと思ってさ~。」

ヤッチ:「いらないよっ!!」

アルツ君:「そうかぁ?金木犀の香りだぞ?」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

【アンケート】


記事の中で気になっていたのでアンケートにしてみました。
無記名ですので、お気兼ねなく、投票してみてください。
(ご自分のコメントは後から修正可能です。)

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2012/10/20 | コメント (8) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

美女柳を眺める職人

2013/05/15 (水)  カテゴリー: アルツ君
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

アルツ君の風邪ですが、もう完治したと申し上げても良いでしょう…。

(*^_^*)

昨日も面会に行ってきましたが、鼻声はすっかり元通りになり、しっかりと裸足に転倒防止シューズという井出達で『定位置』に腰かけていました。

アルツ君:「今日はだ~れも来ないぞ。」

アルツ君は面会に今日は誰も来ていないと言っているわけですが、もの忘れもさらにひどくなって、数十秒前のことも忘れてしまうこともあるぐらいですから、仮に誰かが面会に来ていたとしてもおぼえているわけが有りません。

ヤッチ:「あのさぁ~。入院しているわけじゃないんだからさ…。普通、個人宅だったら、毎日来客が有ったら、返って迷惑な話しにもならないかい?」

アルツ君:「でもだ~れも美味いもの、持ってこないぞ?」

ヤッチ:「息子はそんな親に育てた覚えは有りません!!」

アルツ君:「かー!!きびしいねぇ~。」

ヤッチ:「毎日誰かが来るのを待つよりは、誰かを訪ねるっていうのが一般的じゃないのかい?もしかして歩けないんだろう?」

アルツ君:「ばか言っちゃいけないよ~。ちゃんとしてるさよ~。」

ヤッチ:「じゃあ、今日は散歩に行くべ?」

アルツ君:「構いませんよん!!」

昨日の東京は夏日で半袖でウェルカムの状態…。

アルツ君、なのに長袖にフリースのベストを羽織っています。

施設内は空調が入って、温度が一定なので、季節感というのを屋外に出ない限り感じられないのかもしれませんね。

ヤッチ:「外は結構暑いぞ。その格好じゃ、暑いかもしれないぞ?」

アルツ君:「大丈夫だよ。暑けりゃ素っ裸になるから。」

早速、アルツ君と表に出かけます。

当然、事前の紙パンツの確認は必須項目です。

立ち上がって、廊下を歩いてエレベーターを利用し、階下に下りるわけですが、もうすでに廊下を歩く足取りが、アルツ君、フラフラしています。

ヤッチ:「何だかフラフラしてるなぁ~。」

アルツ君:「ダンスしてるせいだろ!?」

ヤッチ:「つまんねー。」

アルツ君:「じゃあ、アルコールを飲んだせいだろ!?」

ヤッチ:「エチル?メチル?普通の人が飲むのは『酒』だろ?」

アルツ君:「うるさい!!メチルは『目が散る』だ!!」

ヤッチ:「それにしても、頼りない歩き方だなぁ~。風邪をひいてたせいかなぁ…。」

アルツ君:「多分そうだろ?そのうち、竹の子みたいに新しいのが生えて来るさ。」

ヤッチ:「いいですね~。前向きで…。じゃあ、今のうちに折り取って置くか?」

アルツ君:「嫌だ!!」

階下まで来て、玄関ロビーを通り抜けようとすると、施設内の清掃をして下さっている女性の職員さんたちがいらっしゃいます。

たいてい何人か一組で作業されているようです。

ご本人たちには失礼かもしれませんが、イメージとしては『掃除のおばちゃん』という方が想像しやすいかもしれません。

(^^ゞ

掃除のおばちゃんの一人がアルツ君に声をかけます。

掃除のおばちゃん:「あれ?どこに行くの?帽子なんて被っちゃって?デート?」

アルツ君:「散歩だよ、散歩。うるせーんだよ、歩けって。」

ヤッチ:「調教です、調教。日本ダービーに出る予定です。」

掃除のおばちゃん:「じゃあ、イッパイ歩いて来て!!」

掃除のおばちゃん達はアルツ君の顔をみると、いつも気さくに声をかけてくれます。

アルツ君も何だか仲間意識みたいなものが芽生えるらしく、普段よりにこやか顔になります。

アルツ君:「ふん、人を動物扱いしやがって。これじゃあ、手をついて歩かなきゃだな。」

ヤッチ:「それの方が速いかもよ!?」

アルツ君と施設の外に出ます。

ヤッチ:「やっぱりフリース脱いだ方がいいんじゃないかい?」

アルツ君:「まだ、外に出たばっかりだ。そんなに早く焦げやしないぞ。」

施設の廊下を歩くのと違って、やはり屋外に出ると急激に歩行が悪くなります。

アルツ君の身体がますます前傾し、正面を向いて歩くというより、下を向いて歩くことの方が多くなります。

ヤッチ:「坂本九も天国で悲しんでるぞ~。」

アルツ君:「どうも膝の調子が悪いんだよな~。チクショーっ!!」

アルツ君、何歩か歩くたびに立ち止り、自分の膝を叩いています。」

ヤッチ:「まだ鞭入れするのは早いぞ。ゆっくりでいいよ。ゆっくり歩こう。」

アルツ君:「どうも左がおかしいんだよな…。」

ヤッチ:「左足?」

アルツ君:「ああ。」

ヤッチ:「風をひいて、寝てたんだもんなぁ…。すぐに元通りにはならんだろう。」

アルツ君:「俺の場合、たいていのことは寝れば治るんだけどなぁ…。」

本人も自分の歩行に不安を感じているのでしょう…。

アルツ君の顔にあまり余裕が有りません。

ヤッチ:「今日は公園は取りやめにして、遊歩道をぐるっと一周して戻るか?」

アルツ君:「その方がいいらしいな…。」

施設の駐車場を抜け、遊歩道へ入ります。

暑かったので、適度に木陰有るので、直射日光の照りつける公園よりは良かったかもしれません。

何度もこの遊歩道に来ているのに、アルツ君にとっては毎回新鮮なようです。

アルツ君:「かー!!あんなに竹の子が伸びてやがる。あれじゃあ、食っても美味くないな。」

アルツ君:「かー!!ニシキギに花がびっしりついてるよ。こんなの活けたら面白いぞ!?」

アルツ君:「イロハもみじのやつ、もう花が咲いてるぞ。この花が飛ぶと、クルクル回ってきれいなんだぞ!?」

アルツ君:「どっかにカエルでもいないかなぁ…。」

ヤッチ:「いたら、どうだっていうの?」

アルツ君:「捕まえて、食ってやる。」

ヤッチ:「ああーあ、なんでも食い物にされちゃうな。そのうち、自分の腕とか噛むなよ?」

アルツ君:「…。」

遊歩道の後半まで来ると、もうアルツ君、ヘロヘロです。

(-_-;)

かなり長めの休憩を挟んでから歩き出すのですが、すぐに前のめりに転倒しそうになります。

自分でもそのことがこの日は良くわかったようです。

ことあるたびにいいわけです。

『お前が、疲れてるんじゃないかと思って休んでやった』、『靴が良くない』、『足元になんか落ちてた』等々…。

それでも何とか遊歩道を歩き終わり、施設の駐車場の入口まで戻って来ました。

屋外で歩いた距離はせいぜい200~300メートルほどでしょうか…。

施設の駐車場の入り口付近で、アルツ君の足が止まります。

ヤッチ:「どうした?休むか?」

アルツ君:「お前、見てごらん。『美女柳』の花が来てるぞ。」

アルツ君を指さした方向は施設の駐車場の植え込みです。

道路と駐車場の境に美女柳の植栽が有り、これらがつぼみを付けています。

美女柳は別名で、『美央柳』や『美容柳』と言ったりしますが、花市場のセリ人さんは、『ビジョヤナギ』と呼んでいたと記憶しています。

生け花などの枝もの(切り花)として出荷され、花は鮮やかな黄色で、おしべがヒゲのように長いのが特徴です。

あまり大きくならない低木なので、植栽の利用頻度も高いのでは!?

最近では、フラワーアレンジメントなどのアクセントとして人気のある赤い実の付く『ヒペリカム』というものも有りますが、確かこのヒペリカムも美女柳と同じ属名だったような…。

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ヤッチ:「おっ?ほんとだ!!よく気づいたね?」

アルツ君:「お前はどこをみて歩いてんだか…。」

ヤッチ:「すんまそん…、それでこの間、刈り込みをやってたときに、ここだけ切らなかったんだ!!」

アルツ君:「今から咲くのに、切ったらもったいないからな!?」

ヤッチ:「もう、じきに花が咲きそうだな!?そのころにまたここに来てみようよ?」

アルツ君:「そうだな。」

アルツ君と再び歩きはじめます。

施設の駐車場は自動車を何台も停められる広い駐車場なので、ここを歩くのも一苦労…。

やっとのことで施設1階のロビーまでたどり着きます。

ロビー付近では、先ほどの掃除のおばちゃん達がまだ清掃作業をしていました。

散歩に出かける前に声をかけてくれたおばちゃんが、我々の姿に気づき、近寄ってきました。

掃除のおばちゃん:「外は暑かったでしょ?部屋に戻ったらイッパイ水分を摂った方がいいよ。」

アルツ君:「ありがとう。」

掃除のおばちゃん:「どこまで行ってきたの?」

ヤッチ:「(施設の)前の遊歩道をグルっと。」

掃除のおばちゃん:「じゃあ、旦那さん、いっぱい歩いて来たんだ?」

アルツ君:「まあね!!駐車場のところに美女柳が有ったよ。そこをしばらく眺めて来たよ。もうそろそろ、きれいに咲きそうだよ。」

掃除のおばちゃん:「美女柳?」

アルツ君:「そう、美女柳。知ってるでしょ?」

掃除のおばちゃん:「ああ、知ってるよ。ここにも一人いるじゃない!?」

掃除のおばちゃんが自分で自分の顔を指さしています。

アルツ君:「珍種かなぁ…。」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2013/05/15 | コメント (2) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

歩行車デビューしました!!

2013/11/20 (水)  カテゴリー: アルツ君
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歩行車

こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

アルツ君ですが、先週から施設内で歩行車(器)を利用させてもらっています。

この歩行車ですが、歩行器に車輪が付いているものなので、あえて『歩行車』と書かせていただきましたが、正式名称はよくわかりません。

最近のアルツ君はと言うと、施設内で歩く際にも、身体が前傾し、フラフラとおぼつかない様子なので、施設の生活相談員さんが、この歩行車を勧めてくれたようです。

杖を持つのも嫌だと言っていたアルツ君なのに、どういう風の吹きまわしか、この歩行車をすんなり受け入れたようです。

いや、むしろ、嫌がるどころか率先して、利用させてもらっている様子…。

昨日、ヤッチもまだ見ぬアルツ君の歩行車姿を拝ませてもらおうと、面会に行ってきました。

施設の廊下に設けられたテーブルの前にアルツ君が腰かけています。

傍らには歩行車もあります。

アルツ君の方が先にヤッチの姿に気づきます。

アルツ君:「あっ!お前、ちょうどいいところに来た。金が一銭も無いんだよ~。」

ヤッチ:「俺も一円は持っているけど、一銭は見たことないぞ!?」

アルツ君:「ボタモチを買いに行こうと思ったんだけど、金がないんだな…。」

ヤッチ:「買に行くって、売っているところわかるのか?」

アルツ君:「わからないけど、外に出て、ゴチャゴチャ歩いてれば、そのうちわかるだろ!?それにこれもあるしな。ただ、金が無いんだよな…。」

アルツ君が歩行車を指さします。

施設内は当然のことながら、許可なく一人で外に出ることはできません。

お金の必要になる場面もまず無いと言って良いでしょう…。

方向感覚も無くなっているので、まず外に出れば徘徊確定です。

(^_^;)

ヤッチ:「しかし、まあ、なんていい息子なんだろうな~。孝行息子の鏡だね!?」

アルツ君:「なんでよ?お前がかぁ?」

ヤッチ:「そんなことだろうと思って、ボタモチを買って来たよ。」

アルツ君:「かー!!それは、それは…。」

ヤッチ:「『それは、それは…。』の後は何よ?『ありがたい。』か『ありがとう。』だろ?」

アルツ君:「それは、それは、言えません。」

ヤッチ:「まったく失礼なやつだな…。」

アルツ君:「そんなことはどうだっていいから、早いとこ、ちっと食わせろや?」

ヤッチ:「ちっとで、いいのか?」

アルツ君:「いや、全部だ。」

ヤッチ:「少しぐらい、息子にも分けてやろうっていう優しさはないのか?」

アルツ君:「無いんだなぁ~。」

ヤッチはボタモチのパーッケージを開け、アルツ君の前にフォークと一緒に差し出します。

アルツ君:「かっー!!ボタモチなんて食うのは何十年ぶりだろ!?美味そうだな…。おいっ。」

早速、アルツ君、ボタモチにパクつきます。

eat_botamochi

ヤッチ:「ゆっくり、食えよ。喉に詰まらせるなら、正月じゃないと、ニュースに出ないから…。」

アルツ君:「わかってますよ!」

そう言っている間にも、もうヤッチの持ってきたボタモチは終盤戦…。

(-_-;)

アルツ君:「こんなに美味いもんなら、100個でも200個でも食えるね~。」

ヤッチ:「それを食い終わったら、外に出かけようぜ?」

アルツ君:「何しに?ボタモチ買いに行くのか?」

ヤッチ:「今食ってるべ!!散歩!!」

アルツ君:「散歩か…。」

ヤッチ:「少し歩かないと、足のむくみが取れないだろう?」

アルツ君:「バカ言え。俺のは、むくんだんじゃなくて、太ったんだよ。」

ヤッチ:「どっちでも同じだろがっ。太ったんだったら、なおさら歩いて痩せなきゃだろがっ。」

アルツ君:「少しカンナで削れば、いいだけの事よ~。」

ヤッチ:「また、それかよ。外に出ないと腐るぞ。」

アルツ君:「腐りかけの肉の方が美味いぞ!?お前、知らないでしょ?」

ヤッチ:「うるせーよ。とにかく、今日は散歩に行くべ!!」

アルツ君:「しようがない…。行ってやるか…。」

ヤッチ:「何、その上目線な態度は?」

アルツ君:「別に…。で、どうやって行くんだ?」

ヤッチ:「歩いてに決まってるでしょ。これ(歩行車)を使って行ってもいいぞ?」

アルツ君:「あ…。これ(歩行車)はいいぞ~。スイっこスイっこ動くんだから…。」

ヤッチ:「スイっこスイっこ動くのは、自分の足じゃなくて、歩行車だよな?」

アルツ君:「お前、そう固いこと言うなよ…。」

普段、アルツ君と散歩に行くときは、アルツ君のいる3階から1階までは、エレベーターを利用しますが、歩いて下りてもらっています。

施設の玄関からは施設の車椅子をお借りし、アルツ君はそれに乗って、近くの公園などに出かけます。

なので、アルツ君の歩く距離は施設内の移動だけなので、ほんのわずかしかありません。

ヤッチ:「多分、この歩行車は、室内用だと思うんだけど、これで外まで行ってみるか?」

アルツ君:「お前、あんまり、無茶すんなよ。」

ヤッチ:「大丈夫だよ。無茶して怪我するのは、俺じゃなくて、旦那さんなんだから。」

アルツ君:「あーいう事言ってやがるんだからな…。」

ヤッチ:「そういう事!!」

準備をして、アルツ君と一緒に歩行車で散歩に出かけます。

施設の廊下をアルツ君と一緒に歩いているときに、ヤッチはアルツ君にたずねます。

ヤッチ:「その歩行車、どう?調子はいい?楽?」

アルツ君:「あー、調子いいぞ。これなら、どこまでだって、行けるぞ!?」

ヤッチ:「じゃあ、地獄まで行くか?」

アルツ君:「嫌だっ!!」

負けず嫌いのアルツ君、口にはしてしませんでしたが、今まで、自分の歩行がおぼつかなくなってきていることは、わかっていたんでしょうね。

転倒したりするのが嫌だから、歩くのも億劫になっていたのかもしれません。

歩行車を利用させてもらったおかげで、行動範囲が広がり、機嫌も良いようです。

(^.^)/~~~

ただ、この歩行車、ちょっとした段差でも車輪が引っかかってしまうので、注意が必要…。

屋外で利用するにはちょいと厳しいようです。

(^^ゞ

歩行車を利用し、1階まで下りてきました。

ヤッチ:「どうする?ここで車椅子に乗り換えて、座って公園に行く?」

アルツ君:「バカ言っちゃいけないよ~。これ(歩行車)があるんだから、これで行けばいいじゃないか。」

ヤッチ:「でも、途中で『抱っこ!!』とか言うなよ?」

アルツ君:「バカ言っちゃいけないよ~。これ(歩行車)が無くたって、まだ自分の足があるわいっ!!」

ヤッチ:「じゃあ、これ(歩行車)は、いらないんじゃないの?」

アルツ君:「あんまり、お前、難しいこと言うなよ~。」

park_sitting

youhodou
途中、段差や傾斜のあるところは、ヤッチがサポートしましたが、公園まで歩くことができました。

一年前くらいは歩行車などを使わずに、当たり前に出来たことなんですけどね~。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

公園で休憩し、アルツ君がまだ歩けそうだというので、遊歩道まで足をのばしてみました。

公園から遊歩道までは数十メートル程度ですが、自動車の通る道を行くしか選択肢がありません。

さいわい、自動車の往来は少なくて良かったのですが、身体の前傾しているアルツ君にとって、歩行車の車輪がよく回る箇所では、どうしてもつんのめり気味になってしまいます。

歩行車と一緒にアルツ君の歩く速度も上がってしまいます。

この辺りは今後の課題といったところでしょうか???

ヤッチ:「あんまり早くならないようにしな。『いち、に、いち、に』って数えながら歩いたらいいと思うよ。」

アルツ君:「そんなにいっぺんにあれもこれもできないぞ!?」

ヤッチ:「う~ん…。確かに…。」

歩行車にまだ慣れていないせいもあるし、そもそも歩行車を屋外で使うのが無謀だったかもしれません。

(-_-;)



なんとか、無事、アルツ君の居室まで帰って来ることができました。

ご本人、口にはしませんでしたが、相当疲れていたと思います。

その証拠に、まぶたが落ちて来ています。

ヤッチ:「疲れたでしょ?」

アルツ君:「バカ言っちゃいけないよ~。お前とは鍛え方が違うんだから~。でも、どこに行ってたんだっけな…。」

つい、さっきまで公園まで行き、遊歩道を抜けて施設まで戻ってきたことをおぼえていません。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

アルツ君:「なんだか、腹減っちゃったなぁ…。」

ヤッチ:「あの…。さっきボタモチを食べて、まだ口の中にあんこの味が残ってな~い?」

アルツ君:「無いな…。」

ヤッチ:「ん…。そうだ!!食い物じゃないけど、旦那さんに本を持って来たんだ!?すっかり忘れてた。」

アルツ君:「お前は忘れん坊だなぁ?」

ヤッチ:「オタクの息子ですから…。」

実はアルツ君のために本を買って、持って来ていたんです。

ふしぎルックス珍獣ずかん
Amazonで購入した『ふしぎルックス珍獣ずかん』というコミック本サイズの本です。

630円という低価格でも送料無料で配達してくれるんですねえ~。

しかも、頼んで翌日に届くという迅速さ…。

恐るべしネット通販です。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

この本は、後で知ったことですが、朝の情報番組でも紹介された本らしいです。

表紙の写真は『エクリス』というウマとシマウマの混血。

頭とお尻だけがシマウマの毛色をしています。

こんな面白い動物たちが、本の中で写真付きでたくさん紹介されています。

動物好きなアルツ君が興味を持つのではないかと思い購入し、持参してきてわけですが、散歩をしたことで、ヤッチもすっかり記憶から抜け落ちていました。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ヤッチは、この『ふしぎルックス珍獣ずかん』をアルツ君に手渡します。

アルツ君:「かっー!!」

アルツ君、表紙を見入っています。

ヤッチ:「おっ?どうやら、お気に召したか?おもしろい動物の写真がイッパイ載ってるぞ。」

アルツ君:「かっー!!美味そうだな~。」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2013/11/20 | コメント (10) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top
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