site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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アルツ君の病状

2012/06/28 (木)  カテゴリー: アルツ君
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

すっかり忘れていました。

ヤッチの脳のMRIの結果です。

(^_^;)

記事にしたつもりになっていて、すっかり報告が遅れてしまいました。

m(__)m

ヤッチが顔面神経麻痺で入院していて、退院時にMRIを撮ってから退院したのですが、6月29日に外来での診察が有って、その時に担当の先生から結果を教えていただきました。

予約の診察だったのに順番が少し後回しにされたので、これはやっぱり異常でも見つかちまったかな!?と思って、待っている間、少し心臓がバクバク言っていたのですが、結局、脳の方に異常はなかったようです。

これでヤッチの顔面神経麻痺は中枢神経性のものではなく、抹消神経性の麻痺と考えて良いようです。

主治医の採点では、相変わらず顔面神経麻痺の程度は40点満点中10点と辛い評価ですが、リハビリを続けて、気長に治していくしかないようです。

片目のまぶたが自力では閉じられないので、最近では、花粉症対策用のメガネとサングラスを購入し、愛用しています。

megane.jpg

megane02.jpg

花粉症対策用ということもあって、目に花粉が入らないようにゴーグルのような形状になっています。

花粉が入らないということは、風も入って来ないので、ドライアイにならないで済みます。

目をむき出しの状態で外出するよりは、はるかにこれを掛けて出かけるほうが快適なので、手放せなくなっています。

「今どき花粉症!?」と少し季節遅れ感は否めませんが、ヤッチには無くてはならないアイテムになりつつあります。


さて、アルツ君のことですが、最近は平静を取り戻したことも有って、ちょこちょこアルツ君のいる特別養護老人ホーム(特養)面会に行っています。

アルツ君、ヤッチと一緒に暮らしていたころは、布団から起き上がるのも一苦労だったのに、最近はどうでしょう???

ヤッチが、アルツ君の居る個室に行き、ドアをノックし開けると、「オッ!」と言ってベッドに寝ていた身体を手すりにもつかまらず、腹筋を使ってひょいっと起き上がるじゃありませんか。

ヤッチ:「ずいぶん、軽々起き上げれるね?」

アルツ君:「当り前さよ。まだ、若いし、やることなくて寝てばかりいるからな。」

ヤッチ:「寝ているばかりの方が起き上がれなくなると思うよ。」

アルツ君:「そうかぁ???」

ヤッチ:「ちょっと立ってみなよ。」

ベッドの手すりにはつかまりましたが、スッと立ち上げります。

ヤッチ:「すごいね!」

アルツ君:「何が?」

ヤッチ:「いや、スッと立ち上がったからさ。」

アルツ君:「赤ん坊じゃないんだから、立ち上がれるさ。」

確かにおっしゃる通りでありますが、数か月前に比べると、はるかに動きがシャープです。

ヤッチ:「今度は歩いてみてよ。」

これも若干前傾姿勢で有るものの、足取りは軽く、以前に比べると足もよく上がっているように見えます。

ヤッチ:「軽いね~。材木病は治ったのか?」

アルツ君:「なんだ?材木病って?」

こちらに関しては記憶はない様子です。

(^^ゞ

ヤッチ:「あまり運動していない割に足がよく動くね?」

アルツ君:「当り前さよ。まだ、死んだわけじゃないんだから、足だって付いてるんだからな。」

アルツ君が高齢者相談センターに保護されて3ヶ月が過ぎようとしています。

この間に、何だか姿勢も良くなって、動作も軽くなったように思えます。

だいたい、歩くにしても、誰かが支えたり、手を差し伸べないとちょっとこわいぐらいだったのですから、誰の介助も無しに動く姿は驚きです。

ヤッチの在宅でのお世話の仕方が悪かったのでしょうか???

それとも、認知症関連の薬をすべて止めて、飲んでいないからでしょうか?

はたまた、フェルガードを保護されている間も、高齢者相談センターの職員さんに渡して、欠かさず飲んでもらっているでしょうか?

ヤッチの世話焼きの仕方がまずかったというのは、ちとショックではありますが、身体の動きなどは目に見えて改善されているのは事実です。

残念ながら、短期記憶が欠落するのは改善されていませんが、逆にひどく進行してしまったという印象も受けません。

施設でアルツ君の居る3階のフロアは認知症ばかりの人ばかりが、入所しているようです。

しかも、かなり重い方々ばかりのようです。

大半が女性なのですが、ほとんどの方たちは、車椅子…。

意味不明の言葉を発して、大声をあげている人もいれば、口をぽかんと開けて眠りこくってしまっているような人もたくさんいらっしゃいます。

そんな中、車椅子の世話にもならず、自分の足で歩くことができ、もの忘れは有るものの、きちんと会話も成立するアルツ君は、失礼な話かもしれませんが、とても『重度の』認知症の入所者とは思えません。

ヤッチ:「ここにいる人は、ほとんど女の人ばかりだね?モテて仕方がないだろ?」

アルツ君:「バッカだなぁ…!みんなボケてて何を言ってるかわかりゃしないぞ!?」

あんたもその一員だよと返してやりたいところでしたが、確かにアルツ君は、まだまだ軽度のようにも見え、『確かに』と思わせるところでもあります。

それにしても、どうしてみんなあーも無表情になってしまうんでしょうね。

手を振ったり、挨拶してもまったく表情を変えずに、逆に睨み返されてしまうような人もいます。

最近、思うのですが、認知症の方は手の形というか、指が変形している方が多いような気がします。

勝手な見方なのかもしれませんが、アルツ君のドクターの診療所に診察に行った時もやはり他の患者さんの手が印象に残っています。

単に歳を重ねると手なり指が変形してくるのでしょうか…。

そんな根拠のないことを考えると、アルツ君がヤッチに話しかけてきます。

アルツ君:「おい、お前、この写真は誰だ?」

たぶん、姉が面会に来た時に持ってきた写真だと思います。

アルツ君が大事そうに持って眺めている写真はカラーではありますが、相当古いものです。

見ると、写っているのはキノコさんです。

ヤッチが小学校くらいの時に、運動会かなにかをキノコさんが観に来ているような風景です。

背景に写っているのは校舎のようです。

いずれにしても、40年以上は経過しているのではなかろうかと…。

キノコさんがまだふっくらしている頃の写真で髪の毛も黒々しています。

ヤッチ:「この写真はお宅(アルツ君)の奥さんだよ。御嬢さん(姉)が持ってきたんだろ?」

アルツ君:「そっかぁ…。」

ヤッチ:「俺か御嬢さんの小学校の時の運動会かなにかじゃないかな!?」

アルツ君:「そっかぁ…。」

ヤッチ:「奥さん、その証拠に手を叩いて笑っているようにも見えるよ。」

アルツ君:「そっかぁ…。」

ヤッチ:「なんで?信じられない?」

アルツ君:「うん…。俺、いつ、こんな若い嫁さんもらったんだ?」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2012/06/28 | コメント (8) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

妾(めかけ)を囲う職人

2012/07/17 (火)  カテゴリー: 認知症の症状
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

連日、茹だるような暑さが続いています。

東京も梅雨明けしたようですね。

そんな暑いさなか、アルツ君のいる施設に面会に行ってきました。

午後の一番暑い盛りに自転車を漕いで行ってしまったので、帰ってきたら、腕が真っ赤です。

^_^;

アルツ君の部屋は今日は引き戸が閉まったままです。

いつもは、開けたままのことが多いのですが、昼寝でもしているのでしょうか。

コンコンとノックすると、中から声が聞こえてきます。

アルツ君:「おうっ!!」

ヤッチは引き戸を開けます。

アルツ君、ベッドからちょうど起き上がったところみたいです。

ヤッチ:「寝てたのか?」

アルツ君:「いや、ちょうど寝ようかなと思ったところだ。何にもやることないからなぁ…。」

この言葉を聞くと、ヤッチも返答に困ります。

(-_-;)

ヤッチ:「今日は外はものすごく暑いよ。」

アルツ君:「夏だからな。」

ヤッチ:「おっ。夏だってわかるんだ!?」

アルツ君:「わかるさよ~。これで冬だなんて言ったらボケてるって言われるぞ!?」

ヤッチ:「いや。じゅうぶんボケてるよ。」

アルツ君:「それより、ばあさんはどうした?」

アルツ君が言う『ばあさん』とはもちろん最愛の妻であるキノコさんの事です。

最近、アルツ君の記憶の中ではしばしばキノコさんが行方不明になります。

ヤッチ:「ばあさん!?ばあさんなら家に居るよ。」

アルツ君:「そっかぁ…。仕事に行ったんじゃないのかぁ…。」

ヤッチ:「仕事なんてもともとしてないじゃないかよ。だいだいいくつだと思ってんだよ?」

アルツ君:「俺よりちょっと若いくらいだろっ!?」

ヤッチ:「じゃあ、いくつ?」

アルツ君:「38。」

ヤッチ:「えっ~。38がそんなにハゲ散らかしてるわけないだろっ。八十いくつの間違いだろっ!?」

アルツ君:「そうだっけっ!?八十いくつだっけ?」

ヤッチ:「84。」

アルツ君:「そうかぁ…。そんななるのかぁ…。じゃあ、ばあさんも結構な歳だなぁ…。」

ヤッチ:「そういうことになるねえ~。」

キノコさんも9月になると、アルツ君と同じ84歳になります。

アルツ君:「で!?俺は今日、家からここに来たんだよな!?」

ヤッチ:「はあ?」

アルツ君:「朝は家に居たんだよな?」

ヤッチ:「家ってどこ?」

アルツ君:「俺の家だよ。」

ヤッチ:「俺の家はわかるけど、俺の家なんて有るのか?」

アルツ君、すでにここ特養に住所を移して、以前住んでいたアルツ家はもう大家さんにカギを返してしまっています。

アルツ君が高齢者虐待防止法で保護されている間の出来事ですから、事情は説明して有りますが、覚えてはいないようです。

しかし、その間、アルツ君は自宅などには帰っていません。

アルツ君:「家くらい有るさよ~。」

ヤッチ:「どこに有るんだ?」

アルツ君:「道路沿いだよ。」

ヤッチ:「いや、だいたい家は道路沿いだろ!?」

アルツ君:「きれいな道路沿い…。」

ヤッチ:「多分、今日は家から来てないと思うよ。ずっとここに居て、そのベッドで寝てたと思うよ。」

アルツ君:「いや、そうじゃないなぁ…。確かここにすっ飛んできたはずだ。」

ヤッチ:「すっ飛んで来たって!?だいたい走れるのか?」

アルツ君:「そうだよなぁ…。じゃあ、どっから来たんだろ!?」

ヤッチ:「だから、ずっとここに居たって!!。昨日も一昨日もその前からずっとここに居たって!!」

アルツ君:「俺がか?こんな山奥に!?ここをどこだと思ってんだよ。山の中だぞ!?」

ヤッチ:「はあ?」

アルツ君:「だから、ここは山の中!!」

ヤッチ:「何で急に山の中になっちゃうのかなぁ…。ここは東京だぞ!?しかも23区内!!」

アルツ君:「ウソっ~!!」

ヤッチ:「ウソじゃないよ、ホントだよ。周りを見渡してごらんよ?」

アルツ君:「木がいっぱい有るなぁ!?やっぱり山奥だ。」

ヤッチ:「山奥じゃないよ。山なんてどこにも見えないじゃないか。」

アルツ君:「そうか???」

ヤッチ:「そんなに疑うなら、廊下の窓から景色を眺めてごらんよ?山なんてどこにもないから…。」

アルツ君と一緒に廊下に出て、一番景色が良く見える窓のところに行きます。

ヤッチ:「なっ?山なんて無いだろ?」

アルツ君:「ホントだ。山が無くなってる。」

ヤッチ:「無くなってるんじゃなくて、最初から無いよ。」

アルツ君:「そうだったっけ!?で、ばあさんはどこに居るんだ?」

ヤッチ:「さっき、言ったじゃないか、家だよ。」

アルツ君:「そうじゃないよ。どこに居るのかって聞いてるんだよ。」

ヤッチ:「ああ、そういう事かぁ。あそこに高圧線が見えるだろ!?あの2本目の高圧線の辺りかな!?」

アルツ君:「ぶら下がってるのか?」

ヤッチ:「何でぶら下がるんだよ。ぶら下がってたら、この世にいないよ。」

アルツ君:「そうかぁ…。で、何してるんだ?」

ヤッチ:「だから家に居るよ。洗濯物でも取り込んでる頃じゃないのかな!?」

アルツ君:「えっー!?ばあさんだぞ!?」

ヤッチ:「そうだよ。ばあさんが洗濯物を取り込んじゃいけないなんて法律有る?」

アルツ君:「無いかも知れないけど、俺は仕事に出かけてるとばかり思ってた。」

ヤッチ:「またそれかよ。」

アルツ君:「でさあ、改まって聞くけど、キノコ(キノコさん)はどうした?」

↑便宜上、キノコと書きましたが、アルツ君、この時キノコさんの本名を下の名前で呼んでいます。」

ヤッチ:「はあ?」

アルツ君:「キ・ノ・コ!!」

ヤッチ:「だからさあ…。それは今言った通り洗濯物を取り込んでるって…。」

アルツ君:「それはばあさんの事だろっ!?俺の行ってるのはキノコがどこに居るんだっていう事だよ。」

ヤッチ:「だから、あの高圧線のところだよ。」

アルツ君:「バカ言えっ!!一緒に居るわけないだろっ!!」

???

……

やっと、わかりました…。

アルツ君ですが、どうも『キノコさん』と『ばあさん』を別物と考えているようです。

(-_-;)

一方は若いキノコさん…。

もう一方はばあさんのキノコさん…。

短期記憶の欠落、現実と過去、幻視と夢が錯綜してアルツ君の頭の中で物語が暴走しているようです…。

(-_-;)

もしかすると、アルツ君の元へキノコさんの30~40年くらいも前の写真を届けてしまったからかもしれません。

(-_-;)

まだキノコさんも背筋が伸びてハツラツとしている頃の写真です。

施設の職員さんの話によると、その写真の一枚を大事そうに持ち歩いて、職員さんが見せてくれと言っても、見せてくれなかったそうです。

知っているという事は結局見たんでしょうけど…。

( 一一)

ヤッチ:「いったいどういうこと?もしかして、『キノコ』っていう名前の人物は『ばあさん』より若い?」

アルツ君:「そうだよ。うんと若いさ…。」

ヤッチ:「もしかして、『ばあさん』と『キノコ』の二人いる?」

アルツ君:「そうだよ。俺がこんなところに居るから、居場所がわからなくなっちゃったんだよ…。」

ヤッチ:「お言葉を返すようで、悪いんですけど、『ばあさん』と『キノコ』は同一人物だぞ!?」

アルツ君:「え?そうなのか?うっそっ…!?」

ヤッチ:「う~ん…。多分、キノコさんの昔の写真を見たんじゃないのか?」

アルツ君:「ああ。見たよ…。写真は見たけど、ばあさんはあんなに若くないぞ!?」

ヤッチ:「そうじゃないよ。写真が古いんだよ!!若い『キノコさん』が今は『ばあさん』になってるんだよ!!『キノコさん』と『ばあさん』は同一人物だよ。」

アルツ君:「へー。そうなのかー!!こりゃまた驚いた…。」

アルツ君、首をうなだれちゃってます…。

(-_-;)

ヤッチ:「驚いたのはこっちだよ。だいたい妾を囲えるほどの甲斐性ないだろっ!?」

アルツ君:「まあ、そりゃそうだ…。じゃあ、『キノコ』はあんなに、ばあさんになっちゃったのか!?」

ヤッチ:「だいたい、自分の歳を考えればわかるだろがっ。」

アルツ君:「まあ、そりゃそうだなぁ…。そうか。そういう事だったのかぁ…。」

ヤッチ:「やっとわかったようだね!?どう、スッキリした?」

アルツ君:「ああ、わかった。スッキリしたよ。で、ばあさんはどこに居るんだ?」

ヤッチ:「さっきも言った通り、高圧線のところっ。」

アルツ君:「バカっ!!それは『ばあさん』だろっ!?俺の言ってるのは『キ・ノ・コ』っ!!」

時として、こっちの思考の方がやられちまいそうです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2012/07/17 | コメント (6) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

ヤッチ的回想療法

2014/02/26 (水)  カテゴリー: リハビリ
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

最近、このブログのスマホで表示される画面(テンプレート)をちょこちょこいじっているヤッチですが、表示の方は大丈夫なんでしょうか?

スマホのトップページでは、ヤッチが書いた記事の中に画像が含まれていない場合、『アルツ君』と表示されるように設定していますが、電車やバスの中でご覧になることを考えると、チラ見されたときにウザい画面かなとも思っています。

(追記:記事に画像が含まれていない場合は、記事一覧には、日付が表示されるように変更しました。2014/05/01)

iPadでも保存できるようにと、ブックマークアイコンも少し大きめのサイズで作成してしまったのでその辺も気になるところです。

iPhoneやAndroidでもブックマークし、ショートカットを作成すれば、このブログ独自のアイコンが生成されると思います。(たぶん…。)

なんせ、ガラケーを未だに愛用しているので、スマホで自分のブログを確認したことがありません。

(^^ゞ

電車やバスに乗っても、世間はスマホ人間だらけで、ヤッチのようなスマホを持っていないガラケー人間は『できない君』の冷ややかな目を向けられそうで、公衆の面前でガラケーを開くのもちょいと引け目を感じる今日この頃です。

スマホの表示がおかしいとか、不具合がある場合は、コメント欄で教えていただけるとありがたいです。

また、こんな風にしてほしいなどのリクエストなど有れば、お待ち申し上げます。

あ、ダメですよ。

タップしたら、いい男やいい女が部屋に現れるなんていうリクエストは…。

さて、記事にもさせていただきましたが、先週の金曜日(2月21日)に、アルツ君のいる特別養護老人ホームの生活相談員さんに外出の許可をもらい、アルツ君と一緒にキノコさんの住むアパートに行ってきました。


この日のアルツ君がご機嫌ナナメだったため、アルツ君のストレスを少しでも和らげるための苦肉の策でした。

で、アルツ君がキノコさんの部屋に行ったことを覚えているかどうかの確認を兼ねて、昨日(2月25日)にアルツ君のところに面会に行ってきました。

はい、片手には、主の大好物を持って…。

アルツ君、『定位置』に腰かけ、他の入所者さんとご歓談中…。

廊下を歩いてくるヤッチの姿を見つけると、先にアルツ君が声を発します。

アルツ君:「お~い!ボタモチが来たぞ。ボタモチ。」

ヤッチ:「あのさ…。俺はボタモチじゃないんですけど…。」

アルツ君:「持って来たんだろ?」

ヤッチ:「なにを?」

アルツ君:「言わずもがなだよ。」

ヤッチ:「モズとかカルガモは持ってきてないぞ?」

アルツ君:「手に持ってるのは何だよ?」

ヤッチ:「手に持ってるのはレジ袋だよ。」

アルツ君:「まあいいや、早いとこ部屋に行って食おう!」

あまり、意地悪をしても意味のないことなので、アルツ君の居室へ行って、ボタモチのパッケージを拡げます。

アルツ君:「かっー!やっぱりボタモチじゃんかよ?」

ヤッチ:「『じゃんかよ』かどうかはわからないけど、ボタモチだよ。」

アルツ君:「かっー!これ、俺が食ってもいいのか?」

ヤッチ:「逆に聞くが、俺が食ってもいいのか?」

アルツ君:「たぶん、ダメだろうなぁ…。」

そう言いながら、アルツ君、早くもボタモチをむさぼり始めます。

ヤッチ:「それこそ言わずもがなじゃんかよ。」

アルツ君:「『じゃんかよ』かどうかはわからないなぁ…。」

ヤッチ:「あげ足取りの名人だな?そのくらい自分の足も高く上がるといいんだけどな?」

アルツ君:「あんまし高く足を上げると、誰かに取られるぞ?」

すでに、ボタモチの半分はアルツ君の胃袋に入っています。

(-_-;)

ヤッチはボタモチに夢中になっているアルツ君に話し掛けます。

ヤッチ:「この間、誰かの家でボタモチを食ったよな?」

アルツ君:「『誰か』?誰かの家になんて、俺は行った覚えはないぞ?」

うん…。

予想通りと言えば、予想通りですが…。

(-_-;)

ヤッチ:「この間、ばあさん(キノコさん)の家に行ったのを覚えてないかい?」

アルツ君:「ばあさん?覚えてないなぁ…。だいたい、ばあさんになんて、10年以上も会ってないぞ?」

ヤッチ:「二人で先週、ばあさんのアパートに行ったんだけど、先週っていうのが旦那さんには10年前なのかなぁ…。」

アルツ君:「お前ね、バカ言っちゃいけませんよ。先週っていうのは先週だし、10年前は10年前に決まってるさよ~。」

ヤッチ:「だいたい、10年前って言うと、旦那さんは何歳だったんだ?」

アルツ君:「今、38…。」

ヤッチ:「かっー!息子より年下の親父がいるかね?」

アルツ君:「それほどでもないよ…。」

ヤッチ:「ほめて無いしっ!ずいぶんとサバ読みやがったな~。」

アルツ君:「サバは食った方が美味いぞ?そういえば、そん時(10年前)、ばあさんの部屋の前に女の人が立ってたなぁ…???」

ヤッチ:「おっ!覚えてるんじゃん!それ、10年前じゃなくて、先週の話だよ!」

アルツ君:「そうだったけっか?」

ヤッチ:「そうだよ。ばあさんの部屋を出る時に、ちょうど近所の奥さんが顔を出して、その人が『遊びに来てたの?』って旦那さんに声を掛けてたじゃん?」

アルツ君:「あれ、先週だったのか?その女の人は確か帽子をかぶってたよな?」

ヤッチ:「いやいや、すごいねぇ…。中々の記憶力だよ。」

アルツ君:「中々じゃないが、俺はまだボケていませんから、記憶力は上々ですよん!」

ヤッチ:「その時、ばあさんも部屋の前に立って、旦那さんの見送りに出て来てたよな?」

アルツ君:「ばあさん…?ばあさん…。ばあさんなんていたかな…。」

認知症の人は、短期記憶、つまり最近の記憶が抜け落ちると聞きますが、アルツ君の場合、近しい人間の記憶も抜け落ちてしまうようです。

(-_-;)

ヤッチ:「帰る時にばあさんが、旦那さんの後をついて見送りしようとしたら、『転びでもしたら大変だから、そこでいい。』とか言って、似合わないキザなセリフを吐いてたじゃないかよ?」

アルツ君:「俺はまだ元気だから、食ったものを吐いたりしないぞ?」

ヤッチ:「いやいや、そういうことじゃなくてさ~。でも、ぼんやり思い出してきたようだな?」

アルツ君:「ぼんやりだか、どんよりだか知らんが、そうか…。あれ先週だったのかぁ…。」

ヤッチ:「ばあさんの部屋は竜宮城だったのかもな?ばあさんは乙姫様かい?」

アルツ君:「お前ね、笑わせちゃぁいけないよ。あんなシワクチャのババアが乙姫のわけあるかいっ!」

ヤッチ:「おっ!ばあさんの顔を覚えているじゃん!この間は『忘れた』って言っていたのに…。」

アルツ君:「お前ね、三つっ子じゃあるまいし、あんなシワクチャババアの顔、死んだって忘れるかいっ!」

ヤッチ:「いや、やっぱり死んだら、忘れようよ。死んだことないからわからないけど…。旦那さん、死んでみる?なんなら手伝うけど?」

アルツ君:「いやだっ!」

ヤッチ:「ところでさあ、ばあさんの部屋の前に木が植わってたよな?」

アルツ君:「木なんてどこにでも植わってるからな…。」

ヤッチ:「じゃあ、ばあさんの部屋に向かう途中、俺が『ばあさんの家までの道のりをよく覚えておけよ。』って言ったのは覚えてる?」

アルツ君:「お前が言ったかどうか知らんが、ばあさんの家はここからだいたい真っ直ぐだろ?」

ヤッチ:「いいね、いいね。褒美にアンコ抜きのボタモチを取らせようか?」

アルツ君:「お前ね、味噌の入っていない味噌汁飲んだことあるのか?」

ヤッチ:「ああ、お湯なら飲んだことあるぞい!」

アルツ君:「そうか…。ばあさんの家か…。確かばあさんの家は東京タワーのそばだったよな?」

ヤッチ:「ん?東京タワー?」

アルツ君:「確か、ばあさんの家まで歩いて行った時、近くに東京タワーが見えたような気がするんだがなぁ…。」

ヤッチ:「旦那さんは歩いてないと思うけど…。東京タワー…???」

アルツ君:「お前、東京タワーを知らないのか?デッカイ鉄塔だぞ?」

ヤッチ:「おうおう、そういうことね!?あれはスカイツリーだよ。」

アルツ君:「なんだそれ?クリスマスか?」

ヤッチ:「似たようなもんだけど、東京タワーより高い鉄塔が建ったんだよ。」

アルツ君:「なんだか知らんが、鉄塔のそばだったよな?」

ヤッチ:「正解、正解!確かに東京タワーのそばだよ。褒美に汁抜きの味噌汁を取らせようか?」

アルツ君:「うるさい!」

実際は東京タワーでもなく、スカイツリーでもなく、しかしアルツ君、あながち間違ってはいません。

ヤッチ:「今日は冴えまくりだね?脳ミソ溶けまくってじゃないのか?」

アルツ君:「そう言えば、口の中が甘いな…。」

ヤッチ:「でさ、俺が『忘れないように、ばあさんのベッドの色を覚えておきな?』って言ったのは覚えてるか?」

アルツ君:「たしか、茶色の濃いやつだったよなぁ…???」

ヤッチ:「実際はピンクなんだけどな?でも、今、その映像が旦那さんの頭の中に映ってるかい?」

アルツ君:「ああ。」

ヤッチ:「ますます、すごいね。さらに上乗せして、褒美にそちにボタモチ入りの味噌汁を取らせようか?」

アルツ君:「味噌汁は余計だ!」

ヤッチ:「今日はどうしちゃったんだろうな?また明日雪でも降るんじゃないのか?」

アルツ君:「ふん!でも確か(ばあさんの部屋は)せまっこい(狭い)ところだったよなぁ…???」

ヤッチ:「そうだよ。だんだん記憶が戻ってきたようだな?で、その時、ばあさんがそこに居たのは覚えてる?」

アルツ君:「ばあさん?ばあさんはそこに居なかったなんじゃないのかぁ?」

ヤッチ:「でも、いくらなんでも、ばあさんの居ない留守の部屋に二人で上がりこまないよな?」

アルツ君:「そうだよな…。たしかせまっこい部屋だったよな…。二階からクソッ紙が落ちてきそうだったもんな~。」

解説させていただくと、キノコさんの部屋はロフト付のワンルームで、アルツ君はロフトのことを二階と言っているようです。

キノコさんは高齢で、ロフトには上れないため、ヘルパーさんが来た時にすぐに使用しないような物をロフトに上げてもらい、ロフトを物置代わりに使用しています。

アルツ君が『クソッ紙』と言っているのはトイレットペーパーの買い置きのことです。

ヤッチ:「たしかに…。どうして、女の人はあーも荷物をため込むのかね?スーパーのレジ袋だって、ばあさんの部屋に行けば、やっていうほど有るぞ。俺にしてみれば、ほとんどゴミなんだけどな?」

アルツ君:「性分だよ…。性分。地震でも来たらどうするつもりなんだろう…。」

ヤッチ;「ゴミに埋もれて、たぶん助けを求めるよ。レシート用紙の山から手だけが出てるかもよ?」

アルツ君:「みんな、燃やしちゃえっ!」

ヤッチ:「ここは、今度旦那さんが奥さんの部屋に行った時に、少し片づけてやらなくちゃ。雨戸だって、シャッター式になってるから、腰が痛くてきちんと下まで閉められないんだってよ!?上げるのも重たいらしいから、やっぱり男の手が必要なんじゃないのか?」

アルツ君:「そうかぁ…。紙クズの中で寝てるのかぁ…。」

ヤッチ:「そこまでひどくないけどな。まあ、軽い紙クズからでいいから、片づけてやんなよ?あそこ(キノコさんの部屋)まで行くには、歩いてじゃないと行けないから、旦那さんも少し足を鍛えて方がいいかもよ。」

アルツ君:「俺はいつだって大丈夫さよ~。」

ヤッチ:「ホントかよ?」

アルツ君:「ホントですよ!で、いつ行く?今日?明日?」

ヤッチ:「それはお宅の奥さんの都合も有るからさ~。もう少し暖かくなってからにしようぜ?」

アルツ君:「まあ、俺はいつでも構わないけどな!?でも、ちょっと…、待てよ…。」

アルツ君がキョロキョロし始めました。

ヤッチ:「どうした?」

アルツ君:「ん…。」

ヤッチ:「なんか問題でもある?」

アルツ君:「いや、そうじゃないんだよ…。ここにはマッチが無いんだよ…。」

ま、

まさか…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2014/02/26 | コメント (2) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

アルツ君の脳梗塞 ~ 認知症患者同士の相部屋

2014/12/18 (木)  カテゴリー: 脳梗塞
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・入院22日目 ~ 12月16日(火)

四天王寺東大門の仁王像

午後からどしゃ降りの雨です。

いつもは自転車で40~50分かけて病院まで行っていますが、この日はさすがに気温も低く、自転車で出かけるわけにいきません。

バスを利用することにしました。

自宅からバス停まで、距離が有るし、バスを降りた終点の駅から病院までの距離も結構有るので、早目に出かけることにしました。

直線距離にしたら、そう大した距離でもないのに、病院までかれこれ1時間半近くかかってしまいました。

早く出てきてよかった…。

前日からアルツ君の病室はナースステーションの前の○○号室から××号室に移動になっています。

ナースステーションを横切り、廊下を歩いていると、アルツ君の病室の方から、大きな声が聴こえて来ます。

なにかを言い争っているような男性の声です。

ヤッチはアルツ君の病室に入ります。

やはり大声を発しているのはアルツ君でした。

どうやら、昨日の『先生、助けてください。』おじさんと口論になっているようです。

アルツ君:「うるさいって言ってるんだよっ!!」

助けておじさん:「うるさいのはどっちだっ!!」

アルツ君:「いいからこっちに来いよ!!えっ?来られないのか?こっち来いって言ってんだよっ!!」

まるで渡部篤郎さん張りの挑発行為です。

助けておじさん:「なんで、私がそっちに行かなきゃならないんですか?教えてくださいよ。」

アルツ君:「うるさいっ!!テメぇ、ぶん殴ってやるから、こっち来いって言ってんだよっ!!」

助けておじさん:「お断りします!そっちからこっちへ来て下さいよ。」

アルツ君:「よーし、わかった!!待ってろよっ!!」

アルツ君、布団を全部はだけちゃっています。

顔は真っ赤で、左足はベッドの手すりに乗っかった状態…。

寝巻も肩が飛び出しそうになっています。

身体が思うように動かないくせに、半身を自ら起こそうとしているではありませんか。

そして必死に助けておじさんとの境界線になっているカーテンを左手でこじ開けようとしています。

かつて、モハメド・アリ(元プロボクサー)との異種格闘技戦で、ルール上、チョップ、関節技、投げ技など、ほとんどのプロレス技を禁止されたアントニオ猪木が、リングに寝転がり、アリの足元にキックの集中砲火を浴びせようとしたときのグラウンドポジションです。

ヤッチは只ならぬ展開に、この時、この状況を写メろうなどとは、これっぽっちも思い浮かびませんでした。

当たり前か?

急いでナースステーションに看護師さんを呼びに行きます。

ヤッチ:「××号室で、患者同士がトラぶっているんですけど…。」

あえて、『父が』とは言わず、『患者同士が』です。

慌てて看護師さんが病室に入って来ます。

看護師さん:「○○さん(アルツ君のこと)、ちょっと深呼吸しましょ!!」

アルツ君:「うるさいよっ!どいつもこいつも、人のことをバカにしやがってっ!!」

看護師さんは『助けておじさん』を落ち着かせます。

ヤッチは看護師さんに聞こえるように、しかもアルツ君に聞こえないようにつぶやきます。

ヤッチ:「このままじゃ、治るもんも治らなくなるよなぁ…。」

ヤッチは、アルツ君の布団を掛けなおします。

ヤッチ:「旦那さんの気持ちはよくわかるから、ちょっとだけ俺に任せてくんないかな…???」

アルツ君:「…。」

アルツ君はくやしそうな顔をし、目を閉じ、うなずきます。

看護師さんは急ぎ足で病室を出て行きました。

ふたたび看護師さんがもう一人看護師さんを連れて戻ってきます。

病室内でなにかひそひそ話をしています。

ヤッチ:「せっかく静かな部屋へと、ご配慮いただいたみたいだけど、ちょっとというか、おおいによろしくないよね…???」

看護師さん:「そうですね…。」

ヤッチ:「おそらく、どっちもどっちなんだろうけど、このまま一緒の病室に寝かせておくのは、客観的にみてもどうかと思うんですよね…。」

看護師さん:「今日、元にいらした○○号室のベッドが一つ空いたので、また元の場所で少しうるさくなってしまいますが、いかがでしょうか?」

ヤッチ:「今の状況よりマシなら、多少の音が有っても、元の部屋の方が感覚的に本人のリズムできていると思うので…。」

看護師さん:「こちらより狭くなってしまいますが、構わないですか?」

ヤッチ:「お手数かけて申し訳ありませんが、お願いできますか?」

看護師さん:「わかりました。それでは、元のお部屋を片付けて参りますので、もうしばらくお待ち願いますか?」

ヤッチ:「わがまま言って申し訳ありません。」

『助けておじさん』は眠りについたようです。

静けさを取り戻した病室で、ヤッチはアルツ君に声を掛けます。

ヤッチ:「ホント、申し訳ない。今、ここの人にお願いして、部屋をかえてもらうから。『助けておじさん』のそばにいるよりはいいだろ?」

アルツ君:「ああ、いいよ。うるせー野郎だから、ぶっ殺してやりたいよっ。」

まだ、少し興奮気味ですが、少し余裕が出て来たようです。

ヤッチ:「代わりに俺が『助けておじさん』の首を絞めておいたから…。」

アルツ君の耳元で囁きます。

もちろん、ウソですよ。

アルツ君、ニンマリ…。

ヤッチ:「もちろん、殺さない程度だからな。しばらくしゃべれない程度に絞めておいたよ。」

これまた、ひそひそ話で耳打ちします。

アルツ君:「お前は乱暴だなぁ…。」

ヤッチ:「誰の息子だよ?」

アルツ君:「ふん、どっかで拾って来たんだろっ!?」

ヤッチ:「はあ?もう一人…。命を落とす人間が出るかもしれないけど…。どうする?」

アルツ君:「ばかっ。」

しばらくすると、大勢の看護師さんやら看護助手さんが病室に入ってきます。

アルツ君のベッドや荷物を運ぶためです。

ヤッチ:「院内履きだけでも、俺が持って行きましょうか?」

看護師さん:「恐れ入ります。」

ヤッチ:「旦那さん、大勢の女性に囲まれてるぞ。いいな~。そんなに彼女作ってどうするんだ?」

アルツ君:「うるさい。黙ってろっ。」

アルツ君の顔に笑顔が戻ります。

看護師さん:「あっ、○○さん(アルツ君)、笑ってる…。」

ヤッチ:「そんなに彼女、必要ないだろ?二人ほど分けてくんないかな?」

アルツ君:「余計なこと、言うなっ!」

アルツ君にこの言葉が出るということは機嫌が戻った証拠です。

古巣にアルツ君のベッドが戻されました。

病室は前回と同じですが、ベッドの位置は前回寝ていた場所の対面です。

こちらも、絶えずナースステーションから看護師さんの声が聴こえますし、ナースコールの呼び出し音も病室の中に入って来るので、決して静かとは言えません。

それでも、アルツ君、少し落ち着いたのか、眠ってしまいました。

おいおい、まだ夕食を食べていないぞ?

ちょうど、そこへ姉が病室に入ってきます。

ヤッチは姉に事情を話します。

姉:「あんたが直接言ったら角が立つけど、逆にパパが大声出してくれてよかったよ~。結果オーライだよ。」

ヤッチ:「なんだか、怒鳴ってる時の旦那さんは、いつもの旦那さんに戻ってたぞ?呂律も回ってたし。」

姉:「逆に元気になっちゃったか?」

ヤッチ:「いや、相当体力消耗してると思うよ。腹筋でもするのかと思うような姿勢で怒鳴ってたから。」

姉:「あっそう…。」

ヤッチ:「たぶん、血管が何本か逝っちゃってるだろうな…。」

姉とヤッチはひそひそ話をしているつもりでしたが、アルツ君が目を覚ましてしまいました。

姉:「パパちゃん!元気!」

アルツ君:「元気じゃないよっ。うるさかったんだから…。」

ヤッチ:「旦那さん、MRIの機械、あのキンコンカンコンうるせー機械に何回か入っただろ?」

アルツ君:「あー、あのうるせーバカみたいな機械か?」

ヤッチ:「そう。あの機械の中で寝るのと、さっきの『助けておじさん』のそばで寝るのはどっちがいい?」

アルツ君:「どっちもヤダ。」

ヤッチ:「じゃあ、電車の通る踏切に縛りつけられて寝るのと、『助けておじさん』のそばは?」

アルツ君:「どっちもヤダ。」

姉:「ママと一緒に寝るのは?」

アルツ君:「余計なこと、言わんでもいい、バカっ!!」

認知症の人は、遠い過去の長期記憶より、短期記憶、つまりついさっきまでのことを忘れてしまう傾向にあるといますが、アルツ君の場合、音のうるさかったエピソードは、短期、長期に関わらず、はっきりと覚えているようです。

母キノコさんの記憶はすぐに忘れてしまうのに、MRIの機械の中に入った記憶は有るのですから、面白いもんです。

『助けておじさん』には、大変失礼なことをしてしまいましたが、おかげでアルツ君、カロリーを消費したせいか、この日の夕食は完食です。

・入院23日目 ~ 12月17日(水)

再びナースステーション前の病室に戻ったアルツ君、前日は『助けておじさん』とのトラブルがありましたが、最終的にはゆっくり(?)と休めたようです。

明けて17日(水)、いつものようにヤッチが病室を訪ねると、アルツ君、ベッドで仰向けになり、目を閉じています。

いつもは眠っていることが多いのですが、何か一人でしゃべっています。

最初は寝言が独り言かと、気に留めず、傍らでそっと様子を見つめていましたが、どうも違うようです。

アルツ君の耳に入って来る様々な音に対してアルツ君がいちいち反応しているようなのです。

例えば、看護師さんはPHSを持ち歩き、ナースコールが入ると、これで『どうされました?』などと応答し、患者のベッドに向かいます。

そのPHSの呼び出し音にアルツ君が反応しているのです。

アルツ君:「はいはい、だれも居ませんよ。ばあさんはどっか行っちゃいましたよ~。」

また、別のケースでは、他の患者さんの面会者がいらして、患者さんに声を掛けています。

面会者:「はい、これ着替え。何か他に用は有る?」

アルツ君:「用なんて有りませんよ~。どうせ死んじゃうんですから…。」

あるいは看護師さんが他の患者さんに…。

看護師さん:「顔が赤いようですね。念のためにお熱を計りましょうか?」

アルツ君:「赤いのは、酔っぱらったせいですよ。もう長いことありませんよ~。」

…と、小声でブツブツ言っているのです。

アルツ君の表情は固いわけではなく、どちらかといえば、明るい表情なので最初は、アルツ君が自分の耳に入って来る情報に対して、自分なりに楽しんでいるのかと思っていました。

でも、後でよくよく考えると、これ、アルツ君が周囲の喧騒に対してのアルツ君なりの防御というか抵抗だったようです。

そんなことも気づかないヤッチは、しばらくアルツ君の落語を聞いていましたが、アルツ君にいつもの調子で話し掛けます。

ヤッチ:「旦那さん、ずいぶんと友達が増えたみたいだな?ちょっくら頭を上げるぞ?」

ヤッチはベッドのリクライニング(背もたれ)を上げ、アルツ君が病室全体を見渡せる位置まで持ってきます。

アルツ君:「旦那さんはいませんよ~。死にましたよ…。」

ヤッチ:「ずいぶん、ご挨拶じゃねーかよ。ばあさんの声じゃないから残念だったか?」

アルツ君:「ばあさん?ばあさんってだれだ?」

ヤッチ:「うちのば・あ・さ・ん。キノコ。」

アルツ君:「ふん、どうかしてるよ。うちのばあさんなんかいるわけないじゃないかよ。とっくの昔に死んじゃったよ。」

ヤッチ:「なんで、勝手に殺すんだよ。」

アルツ君:「こないだ、言ってたもん。」

ヤッチ:「ばあさん、いるよ。」

アルツ君:「イイばあさんだけどね…。」

ヤッチ:「コンサートのチケットが福引で当たったんだって。」

キノコさんですが、近所のスーパーマーケットで買い物をした際、そこで福引が有り、特等を当てたそうです。

『福田こうへい』さんという方のコンサートチケットが2枚当たったそうです。

前日にこのことをアルツ君に話していて、『一緒にコンサートに行くのは旦那さんしかいない。』と言うと、これまた『ケンケン泣き』でした。

アルツ君:「あ、そんな事を聞いたな…。」

覚えていた????

ヤッチ:「それもね、特等だって。」

アルツ君:「へー。儲けやがったな。チクショー!」

ヤッチ:「で、2枚も当たったから、一人はばあさんが行くでしょ?そうするとあと一人は誰よ?」

アルツ君:「〇×△□#$…。」

ヤッチ:「旦那さんしかいないじゃん。」

アルツ君:「どこの旦那?となりの?」

ヤッチ:「うちのダ・ン・ナ・サ・マです…。お宅です…。」

アルツ君:「ちぇ、旦那なんていやしないよ。」

ヤッチ:「いやしないっていうのはなに?ここにいるのは幽霊?」

アルツ君:「いないって…。」

ヤッチ:「幽霊って言ったって、足が付いてるぞ?」

アルツ君:「知らないよ。俺は!」

ヤッチ:「足が付いてる幽霊、聞いたことがないぞ?」

アルツ君:「…。」

ヤッチ:「足切るか?じゃあ、今から…。」

アルツ君:「切ったら痛いよ…。」

ヤッチ:「何でいく?チェンソーでいく?」

アルツ君:「困ったなぁ…。」

ヤッチ:「で、切ったところに俺が材木突っ込んでおいてやるよ?」

アルツ君:「俺は、途中下車するよ…。」

ヤッチ:「そっか…。わかった。」

今までのアルツ君なら、もっと気の利いた返しをしてくれるんですけど、やはりまだ本調子ではないんでしょうね…。

ヤッチも消化不良気味です…。



動画をご覧いただくと、お分かりになると思いますが、アルツ君、そんなに機嫌の悪い雰囲気ではありません。

できれば、周囲の音というものにも注意してご覧になって下さい。

絶えず、何かしらの音がして、決して静かではありません。

この後、事態は急変します。

アルツ君のベッドの向かい側に足を骨折して入院しているおばあちゃんがいらっしゃいます。

寝ているアルツ君のところからも、おばあちゃんのベッドは視界に入ります。

この、おばあちゃん、アルツ君が『助けておじさん』と同じ病室に移動になった頃に入院してきたようです。

病室を移動する前はこのおばあちゃんの場所には男性の患者さんが入院していましたから…。

前日、アルツ君が古巣のこの病室に戻って来た時にもいらして、『明るいおじいちゃんね~。すごく楽しそうな方だわ~。』などと、アルツ君を褒めちぎっていらっしゃいました。

おばあちゃんの様子も実にほがらかで温厚そう…。

かわいいおばあちゃんの印象です。

しかし、このおばあちゃん、この日は輸血を病室で受けていました。

両手にはミトンをはめられ、抑制されています。

枕元にある白熱灯のライトが点灯し、おばあちゃんの顔を照らしています。

看護師さんがやって来ます。

看護師さんがおばあちゃんに少し大きな声で呼びかけます。

看護師さん:「○○さん(おばあちゃんの名前)、今ね、輸血してるんだから、そんなに暴れちゃダメ。輸血のチューブが外れちゃうでしょ?」

おばあちゃん:「でも、今日は洗濯をしなくちゃならないのよ~。」

看護師さん:「あのね、骨折しているんだから、歩けるわけないでしょ?今日お洗濯しなくても、治ってからでもできるでしょ?」

おばあちゃん:「でも、この手袋(ミトン)が邪魔なのよ。取ってちょうだい。それに頭も熱いのよ…。」

看護師さん:「今ね、輸血中だから、それが終わってから取ってあげる。」

おばあちゃん:「でも、今外さないとダメなのよ。取ってちょうだいっ!」

もう、お分かりだと思いますが、アルツ君の表情が段々険しくなります。

看護師さん:「わがまま言わないの。もう少しの辛抱だから我慢してね?」

この声にアルツ君が反応してしまいます。

アルツ君:「我慢なんてできるかいっ!!」

看護師さんとおばあちゃんとのやり取りは、実際にはもっと長いものでしたが、素人判断でも、少なからずこのおばあちゃんに認知症の症状が有る事は明らかです。

ヤッチは、アルツ君のベッド近くのカーテンを閉め、周囲が見えないまでにベッドを覆います。

ヤッチが病室に来た時、アルツ君のベッドのリクライニング(背もたれ)はフラット(水平)になっていました。

逆流性食道炎や誤嚥性肺炎の既往歴があるアルツ君なので、看護師さんもいつもは、少し枕が高くなるように、リクライニングを上げてくれています。

そうか?

ヤッチが来る前にもこのおばあちゃんと何か有ったんだ?

それで看護師さんがアルツ君のリクライニングを下げ、アルツ君の視界になるべくおばあちゃんが入らないようにしてくれていたんだ!

ヤッチ:「旦那さんのことを怒ってるわけじゃないよ。」

アルツ君:「うるさいっ!やかましい奴ばかり、ここにはいやがるっ!」

『うるさいのは君も一緒だよ。』と言いたいところですが、もうこうなると、アルツ君の逆流性食道炎による呑酸は治まりません。

『寄って集って俺を殺そうとしている…。』、『寝かせないつもりだ…。』、『毒を盛ろうとしている。』、『こうるせいババア、ぶっ殺してやる。』、『俺が死んじまえばそれで済む話だ…。』、『帰れ。』、『メシなんて食ってやるもんか。』等々…。

数えたら、キリの無いマイナストークの連発です。

さすがにアルツ君だけのために、もう一度病室を変えてくれとは言えない状況です…。

ならば、『個室』に変えてもらえばいいじゃんと思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、『個室』も空きが無いそうです…。

それにアルツ君の場合、仮に『個室』に空きが有ったとしても、『個室』で過ごしてもらえない事情があります。

ご存知の方も多いかもしれませんが、アルツ君のように特別養護老人ホームに入所している人が入院した場合、居室を空けている入院期間中も特別養護老人ホームの料金が発生してしまいます。

つまり、入院期間中は、入院料金と特別養護老人ホームの料金、ダブルで発生してしまうのです。

この辺のところを姉がアルツ君の成年後見人さんにお尋ねしたところ、今回のアルツ君の入院でアルツ君のフトコロは相当キツキツらしいです。

この先入院が延びるようなことが有ると、『逆に相談したい。』とまで言われたそうな…。

ん…。

難しい問題ですね…。

病院側もいろいろと配慮して下さっているのもわかるし…。

結局、この日、アルツ君は夕食を一口も食べてくれませんでした。

ボタモチ好きのアルツ君のために、スーパーマーケットで、『こしあん』だけの袋入りのものを発見したので、購入し、持って行きました。

これをアルツ君の口に運びましたが、『こんなまずいもん食えるかっ!』と吐き出されてしまいました。

気分で味覚まで変わってしまうものなんでしょうかね…。

プロファイルするなら、この日、朝食もゼロ、昼食も4割程度しか食べていませんから、朝から何かしらの事件があった事が推測されます。

介護施設においても、色々な問題が出て来るし、病院においてもいろいろ問題が出て来るものですね…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

先生、助けてください!

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2014/12/18 | コメント (0) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top
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