site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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縁起を担ぐ職人

2012/07/26 (木)  カテゴリー: 音楽療法
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

昨日、アルツ君のお世話になっている特別養護老人ホームで、音楽療法が有ると聞いていたので、午後から見学をしてやろうと、アルツ君のところに面会に行ってきました。

午後の何時からやるのかは聞いていなかったのですが、やるとしても午後1時過ぎくらいかなと思って、そのくらいの時間に施設に到着するように自転車を走らせました。

でも、午後1時と言えば、暑い盛りじゃないですか…。

アトゥ─(+ω+;`暑)─イ!!

日焼け止めを塗っての出陣です。

施設に着くとお昼御飯が終わってお昼寝時なのでしょうか…。

いつもはロビー代わりになっている廊下にたくさんの入所者さんがくつろいでいるのですが、今日は人気もまばら…。

ひょっとして、もう音楽療法が始まってしまっていて、どこか違う場所に集まっているのかなと思い、慌ててアルツ君の部屋に飛び込みます。

でも、そこにアルツ君の姿はまだ有りました。

ベッドにちょこんと腰かけて、ポロシャツをたたむような仕草をしています。

ヤッチ:「珍しいね?洋服をたたむなんて…。」

アルツ君:「いや~、そうじゃないんだよ。このシャツ俺のシャツかなぁ???」

アルツ君が手に持っているのは、あまり着ている姿を見たことのないポロシャツです。

洗濯をしてくれる職員さんが専門にいて、部屋に来て、回収してはそれを洗濯して、再びそれを部屋に持って来てくれる何とも至れり尽くせりの環境です。

そのかわり施設にはたくさんの入所者さんがいらっしゃいますから、洋服のタグにはすべて名前を書いて置かないといけません。

アルツ家の苗字は割と一般的な苗字なので、どうもこの施設にも、同じ名字の入所者さんが何人かいて、時々間違って他の入所者さんのものが紛れ込むことが有るようです。

ヤッチ:「タグに自分の名前が書いてあるか見てごらんよ。」

アルツ君:「タグ?なんだタグって?食い物か?」

ヤッチ:「それは多分、『フグ』だろう。そうじゃなくて、どこかに自分の名前が書いてあるだろう?」

言われてはじめて気づいたのですが、『タグ』という言葉を使わないとすると、思い当たる言葉が見つかりません。

(^_^;)

アルツ君:「わかんないよ。ちょっと見てくれよ。」

ヤッチ:「だいたいこれを着たことが有るのか?」

アルツ君:「それがわかんないんだよな~。」

ヤッチはアルツ君からポロシャツを受け取り、めくり上げてポロシャツの左わき腹あたりを探ります。

多分、そのポロシャツは今年になってから、新しく姉が購入したものだと思うのですが、ヤッチにも見覚えが有りません。

(^_^;)

タグを見ると、アルツ君の名前が書いてあります。

ヤッチ:「やっぱり旦那さん(アルツ君)のポロシャツだよ。ちゃんと名前が書いてあるもん。」

アルツ君:「ちゃんと書いてなくたって、名前が書いてあれば、俺のっていうことだろっ!?」

ヤッチ:「相変わらず、口が減らないね~。」

アルツ君:「口は生まれた時から一つだぞ。」

ヤッチ:「まあ、いいや。それより今日音楽療法が有るの知ってたか?」

アルツ君:「なんだ!?音楽療法って?」

ヤッチ:「この間、後半の方に少しだけ参加したじゃないかよ。楽器の演奏に合わせて歌を歌ったりするやつだよ。」

アルツ君:「あ~あぁ。そう言えば、ごちゃごちゃやってたなあ。あれが今日有るのか?」

ヤッチ:「おっ。よく覚えていたね。そうだよ。」

アルツ君:「でも何でお前が知ってるんだ?俺には誰も教えてくれなかったぞ!?」

ヤッチ:「教えたとしてもすぐに忘れちゃうから教えなかったのか、教えたけど旦那さんが忘れてるかのどっちかだろうな!?」

アルツ君:「あいつら、俺をバカにしやがって…。で何時その音楽なんとかと言うのをやるんだ?」

ヤッチ:「それがわからないから、早目に来たんだよ。」

アルツ君:「お前もその音楽なんとかというのを受けるのか?」

ヤッチ:「俺は受けないよ。見学だよ。保護者かな!?」

アルツ君:「ちぇっ。保護者はいらないよ。」

ヤッチ:「まあ、そんなこと言わずに、どこでやってるのか、ここ(施設)の人に聞いてみてよ?」

アルツ君:「俺がかよ~???面倒臭いなぁ…。」

そう言いながらもアルツ君、興味津々というか、ノリノリ…。

すぐさま、立ち上がって廊下に出て行き、職員さんの姿を探します。

(^_^;)

職員さんが見当たらないのか、廊下にいらっしゃる入所者さんに声をかけちゃってます。

多分聞いても無駄だと思うのですが…。

(^_^;)

アルツ君:「ねえ。音楽なんとかってどこでやってるか知ってる?」

入所者さん:「〇〇行きのバスは2台連なって来てます…。」

やっぱり会話が噛みあいません…。

(-_-;)

そのうち、廊下を忙しそうに通る職員さんの姿が見えます。

アルツ君もそれに気づき、声をかけます。

アルツ君:「ねえ。音楽なんとかっていつやるの?」

職員さん:「音楽療法の事ですか?」

アルツ君:「『りょうほう』だか『かたほう』だか知らないけど、その音楽なんとかってやつだよ。」

職員さん:「音楽療法なら、今日は2階でやりますよ。」

アルツ君:「もう、やってるのか?」

職員さん:「いえ、まだ準備が整わないので始まっていません。利用者さんに順次お声掛けをして、お連れしているので、多分午後2時半くらいから始まると思いますよ。」

アルツ君:「俺も行ってもいいのか?」

職員さん:「もちろんですとも。お声掛けしますのでお部屋で待っていてくださいね。」

前回音楽療法が行われたのは、アルツ君の部屋が有る3階だったのですが、2階でやるようです。

『部屋で待っていてくれ』と言われたのに、もうアルツ君、2階に行こうとしています。

(-_-;)

ヤッチ:「まだ、準備ができてないんだって。声をかけてくれるまで部屋で待ってたら?」

アルツ君:「そんなことしてたら、日が暮れちゃうぞ。」

ヤッチ:「まあ、そんなに急いでも、先生が来ないと始まらないんだから…。」

アルツ君:「仕方がない…。待ってやるか…。」

ようやく自分の部屋のベッドの上に腰かけます。

その後も何か物音がすると何度もベッドと廊下を往復です。

やっとアルツ君に声が掛かりました。

アルツ君:「おっ。音楽なんとかに行ってみることにするか…。」

今まで短い距離しか歩いていなかったので気づきませんでしたが、3階から2階までのちょっとだけ長い距離を歩くと、アルツ君、足がふらつきます。

ついこの間は歩行が改善していると喜んだばかりなのに…。

(つд⊂)エーン

ヤッチ:「なんだよ。ヨレヨレじゃないかぁ。車椅子のお世話にならないとダメなんじゃないか?」

アルツ君:「そんなことないさ。あんなもんの世話になるくらいなら、足を切ってやる。」

足を切ったら絶対に車椅子なのにわけのわからぬ論理です…。

(-_-;)

2階に着くと、まだ入所者さんはそんなにたくさん集まっていない様子で、用意されたアルツ君の席は先生のピアノのすぐそばです。

ヤッチ:「なんだよ。特等席じゃないかよ~。大変だ。」

ヤッチはアルツ君の後ろに席を用意されました。

参加希望の入所者さんがだいたい全員集まったところで、先生登場です。

最初は先生のピアノの演奏とともに手拍子をして、演奏が途切れたら隣の人と手をつなぐというもの…。

傍から見ていると、幼稚園に居るのかと思ってしまうようなことをやっていますが、運動機能の低下している方もいらっしゃるようで、なかなかこれができない人もチラホラ…。

先生はこれを段々と複雑なものにしていきます。

先生:「今度は私が演奏を止めた時に『カミナリ』と言いますから、皆さんはある動作をして下さい。『カミナリ』と言ったら普通何をしますか?」

「おへそをかくす。」

入所者さんのどなたかが即答です。

先生:「そうですね。『カミナリ』と言ったら、おへそをかくしますねえ。では、私がピアノをやめて『カミナリ』と言ったら、皆さんはおへそをかくして下さいね。それでははじめますね。」

アルツ君は先生が『カミナリ』と言ったら?とたずねた時、小声で『傘をさす』と言っているのをヤッチはしっかりと聞いてしまいました。

(-_-;)

先生の演奏が始まります。

聞き覚えのある童謡を弾いています。

先生は突然、ピアノをストップし、『カミナリ』と大声を出します。

入所者さんは一斉におへそをかくします。

もちろんできない人もいますが、実に皆楽しそうな表情です。

(*^_^*)

音楽療法が始まる前は、全く表情が無く、能面のような表情だった入所者さんが顔の筋肉を緩めています。

先生は今度は『麦わら帽子』と言ったら、頭に手を持って行くように指示します。

選択肢を増やすことで、このゲーム(?)は複雑になります。

先生:「私が『カミナリ』と『麦わら帽子』のどっちを言うかわからないので、よーく聞いていて下さいね。」

先生の演奏が始まります。

先生がピアノをストップし、『麦わら帽子』と声を発します。

入所者さんの中には、おへそをかくしている人もいます。

やはり認知症が進むとこの程度の事も難しくなってしまうということでしょうか…。

幸いアルツ君は、難なくクリアしている様子です。

さらに先生は『盆踊り』という言葉を加え、この言葉を言ったら、入所者さんが各々思い描く盆踊りのポーズをとるというのを加えます。

こうなってくると、選択肢は3つですからここの入所者さんにとってはかなり高度なものです。

何回かこれを繰り返していると、お隣に教える人や、常におへそをかくしているだけの人と様々です。

中には、先生が『カミナリ』と言うと、その声に反応して、皆に聞こえるように『おへそ!!』と声をあげる人まで出てきます。

そう…。

我が父…、アルツ君です…。

自分はこんなものは簡単だよと皆にひけらかしたいのが前面に思いっきり出ちゃってます。

そのくせ『盆踊り』と言われたときの手は、バレーボールの時のトスを上げるような恰好で、あまり形になっていません。

まあ、本人は楽しんでいるし、他の入所者さんがアルツ君を煩わしいと感じているような反応も見られないので良しとしますかぁ…。

^_^;

音楽療法は他にも色々なことやりましたが、とにかく驚くのは昔の曲を歌ったりするときに、皆さんがしっかりと歌詞を覚えていることです。

歌詞カードなしに2番を歌える方までいて、びっくりです。

そして、過去の記憶をよみがえらせているのでしょうか、泣き出してしまう方までいたりして…。

終盤は前回もやった、先生がピアノを演奏中はマリを回して、ピアノの演奏がストップしたときに、マリを持っている人に質問をして行くと言うやつです。

[関連記事:アルツ君、音楽療法に参加]

今回のお題は『夏と言えば?』です。

マリを受け取って、入所者さん達が答えるのは、たいていは『海』とか『プール』など泳ぎに関する答えが多かったような気がします。

先生が『泳ぎは得意ですか?』などと質問して、話を広げていきます。

多分、この辺りが音楽療法の良いところではないかと自分で勝手に思っています。

自宅などで、脳トレをやろうといっても、面倒臭がるし、すぐ飽きてしまい、長続きしませんが、ここでは自ずと参加しないわけには行きませんし、車座になった他の入所者さんの前で自分の考えていることを発言しなくてはなりません。

適度な緊張なり、プレッシャーが加わるので、脳の活性化にはとても良いように思えます。

(^^ゞ

先生は演奏を続け、またもやアルツ君のところにマリが回ってきたところで演奏がストップします。

先生がアルツ君に質問をします。

先生:「夏と言えば?」

アルツ君:「氷あずき!!」

即答です…。

やっぱりボタモチ関連から離れられないんですね…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

先生:「まあ、素敵な答えですね。冷たいものはお好きですか?」

アルツ君:「まあ、甘い物は全般に好きだねえ~。」

(質問の答えになってないだろがっ!!)

先生:「夏に冷たいかき氷を食べるのは私も大好きですよ。」

アルツ君:「氷あずきを食べないと、夏は始まらないし、終わりもしないねえ~。」

(まだこの夏一度も食べさせてないんですけど…汗)


こうして楽しい音楽療法は終了し、アルツ君と二人で部屋に戻ります。

音楽療法は1時間強くらいやっていたのでしょうか…。

おそらく、アルツ君の紙パンツも大汗をかいている頃です。

部屋に戻り、アルツ君に声をかけます。

ヤッチ:「トイレに行かなくて大丈夫か?」

アルツ君:「ああ、大丈夫だ。」

ヤッチ:「でも、パンツ取り替えとくか?」

アルツ君:「取り替えなくても大丈夫だよ。そんなに俺のパンツが欲しいのか?」

ヤッチ:「ああ欲しいね。」

アルツ君:「じゃあ、くれてやる!!」

アルツ君の紙パンツを交換です。

やはりグッショリ…。

紙パンツは毎度の事なので良しとして、ちょっと気になったことが有ります。

いつもは好んで紙パンツの上はハーフパンツを履いているのに、その日に限って、長めの厚手のスウェットを履いています。

???

ヤッチ:「何で今日に限ってこんな長いパンツを履いてるんだ?」

ヤッチは紙パンツを交換しながらアルツ君に質問をします。

アルツ君:「人が死んだんだよ…。」

ヤッチ:「はあ?」

アルツ君:「人が死んだのっ!!」

ヤッチ:「それとパンツとどういう関係があるの?」

アルツ君:「誰だか知らんけど、この中の人が死んだんだってよ。俺が短いパンツを履こうとしてた時に聞いたから…。」

後で姉からのメールで知ったことなのですが、入所者さんのどなたかが、廊下を手すりにつかまって歩いている途中に転倒したそうです。

職員が目を離した隙だったかはわかりませんが、頭を打ち、救急車で運ばれたそうです。

不幸にして、その方は搬送先の病院でお亡くなりになられたそうです。

ヤッチ:「それを聞いたから長いパンツを履いたって言うこと?」

アルツ君:「そうだよ…。俺がちょうど短い方のパンツを履こうとしている時だったからなぁ…。」

ヤッチ:「でも…。そんなの気にすることないじゃん。今日は暑いから短い方のパンツ履こうよ。」

アルツ君:「やだっ!!」

ヤッチ:「どうして?」

アルツ君:「人が死ぬから!!」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2012/07/26 | コメント (4) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

遠慮する職人

2013/08/15 (木)  カテゴリー: アルツ君
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

お久しぶりでごぜ~ます。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

しばらく、アルツ君の様子を書いていなかったので、ちょいと書いておきますね。

と、申しましても、大した変化はなく、変化と言えるものをあえて書くなら、アルツ君との会話のキャッチボールの中で、アルツ君が時々エラーをすることでしょうか…。

アルツ君の言っていることが、こちら側によくわからない場面が少し増えてきたように思えます。

でも、冗談は通じるし、本人はいたって明るく過ごしておりますので、ご心配なく。

\(^o^)/

時計の針も数字も読めない状態になってしまいましたが、本人は、『腹の中に時計が有るから心配いらない。』と申しております。

一時、感情の起伏が激しく、施設の職員さんに対して、食ってかかるような場面もありましたが、ケース会議の後、職員さんのアルツ君への対応がとても良くなり、そういったことも激減しているようです。

施設でのトイレ誘導の声掛けも以前に比べると、頻度が増えてきたようにも思えます。

ヤッチをはじめ、家族の面会時にも、職員さんがアルツ君の居室にいらして、声掛けして下さり、アルツ君のリハパン(紙パンツ)の状態を確認して行って下さるようになりました。

(*^_^*)

そんな施設で、先日、納涼のお祭りが開催されました。

例年通り、メインは盆踊りですが、露店も出て、タコ焼き、焼きそば、ヨーヨー、アイスなどが販売されていたようです。

納涼のお祭りが行われた日の日中はとても蒸し暑く、お祭りの直前に雷雨にも見舞われ、開催が危ぶまれましたが、夕方には、雨も上がり、無事開催される運びとなりました。

この日は、キノコさん、姉、ヤッチがアルツ君のところへ面会に行きました。

ヤッチより一足早くキノコさんと姉がアルツ君の居室に到着しています。

ヤッチ:「雨が止んで良かったな。お祭り中止にならずにやるようだよ。」

アルツ君:「お祭り?どこで?」

ヤッチ:「ここでさ。」

アルツ君:「ふ~ん。お祭りなんてここでやるのか?俺は聞いてないぞ。」

キノコさん:「あんたが多分忘れてるだけよ。」

姉:「でも、雨で中止にならなくてよかったね。」

アルツ君:「まあね!俺の日頃の行いがいいからな!?」

ヤッチ:「日頃の行いって、どんなよ?」

アルツ君:「まあ、食っちゃ寝だな…。」

ヤッチ:「それで、日頃の行いがいいって言うなら、これからは水不足だな…。」

アルツ君:「うるさい!!」

姉:「パパ、どうする?部屋(居室)から下まで、車椅子借りてきて、車椅子で下りる?」

納涼のお祭りは屋外にある施設の駐車場の一部を利用して行われます。

アルツ君:「バカ言っちゃいけないよ~。まだ、足が有るんだから、自分の足で下りますよ。」

ヤッチ:「腐りかけてるけどな!?」

アルツ君:「うるさい!!ちょびっと、水虫がまとわりついているだけだ!!」

一応、施設の職員さんに車椅子を用意してもらって、これにはキノコさんに乗ってもらいます。

姉:「パパがママの車椅子を押してあげたら?」

アルツ君:「嫌だ!!」

姉:「あー言うんだからね…。せっかく、ママも来てくれたのに、冷たい奴だ!!」

アルツ君:「冷房の部屋に居たからな!?」

早くもアルツ君のテンション、マックスの状態です。

いつもより、廊下を歩く速度も速いような…。

時折、立ち止まり、アルツ君、キョロキョロしています。

施設の中では、職員さんがお祭りの準備のために忙しそうに動き回っています。

職員さんのほとんどは、浴衣姿です。

アルツ君が普段お世話になっている男性職員の姿を見つけ、声を掛けます。

アルツ君:「かッー!!ずいぶん、カッコイイの着ているな~!!誰だかわからなかったぞ。」

男性職員さん:「今日は一年に一度のお祭りですからね。」

アルツ君:「かッー!!ずいぶん洒落たこと、言ってやがるな~。」

アルツ君、どうやら自分も浴衣を着たかったようです。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

今度は浴衣姿の女性職員さんを発見です。

アルツ君:「かーッ!!人が変っちゃったみたいだな!?」

女性職員さん:「そう?綺麗に見えます?」

アルツ君:「綺麗な浴衣だね~。」

女性職員さん:「もうッ!!」

アルツ君の失礼極まりない発言を繰り返すのを聞きながら、家族そろって階下のお祭りの会場へと下りて行きます。

やぐらの周りには椅子が用意いされていて、すでに大勢の利用者さんたちが腰かけています。

アルツ君もこの椅子に腰かけます。

キノコさんは車いすのまま、アルツ君の隣に…。

納涼祭001

たくさん、写メを撮ろうと思っていましたが、すでに暗くなりはじめていて、ヤッチの携帯では限界が…。

(-_-;)

司会進行役の女性職員さんの挨拶で、盆踊りが始まります。

と、申しましても、利用者さんの多くは車椅子なので、踊るのはこの地区のボランティア(?)の方々…。

ヤッチもアルツ君の手を取って、踊るように促しましたが、アルツ君、これを拒絶…。

アルツ君:「いいよ。気が向いたら、踊るから…。」

ヤッチ:「気が向くことがあるのかあ…???」

定番の『東京音頭』にはじまり、氷川きよしの『きよしのズンドコ節』、都はるみの『好きになった人』…etc.

キノコさんは盆踊りよりも、蚊に刺されることばかりを心配して、うちわで自分の身体を仰ぎまくっていました。

アルツ君は、踊りはしませんでしたが、時折、歌を口ずさむような場面も見られ、まあ、良い気分転換になったのでは!?

(*^_^*)

納涼のお祭りの最後は、花火で締めくくりです。

住宅地の中に施設が有るので、打ち上げ花火は無理ですが、施設の二階から、ナイアガラの滝などをやって、職員さんたちの自作の花火がお披露目されました。

これには利用者さんからも拍手がわき起こりました。

納涼祭002

やはり携帯では上手く撮れませんね…。

(-_-;)

火事の現場ではありませんよ~。

こうして、納涼のお祭りはあっという間に終了です。

アルツ君、お祭りが終わっても、興奮冷めやらぬご様子…。

何を話していたかは、おぼえていませんが、とにかくしゃべり放しです。

ヤッチはそんなアルツ君をみて、姉に耳打ちをします。

ヤッチ:「大丈夫かね?夜中に興奮して騒いだりしないかね?」

姉:「大丈夫じゃない。もうパパの寝る時間はとっくに過ぎてるから、バタンキューじゃない!?」

ヤッチ:「それもそっかー。」

アルツ君の施設での就寝時間はとうにオーバーしていましたので、家族も足早に施設を後にします。

後日(一昨日)、施設へ面会に行った際に、お祭りの日のアルツ君の様子を職員さんに訊いてみました。

ヤッチ:「お祭りの日はお手を煩わせることはなかったですか?」

職員さん:「大丈夫でしたよ。ご機嫌もよろしいようで、このところ、ずっと穏やかに生活されていますよ。」

ヤッチ:「それは良かった!!いつもありがとうございます。」

ヤッチはアルツ君の居室に向かいます。

ヤッチ:「お祭りはどうだった?」

アルツ君:「お祭り?ってどこの?」

ヤッチ:「ここの…。」

アルツ君:「そんなのやったっけ?」

ヤッチ:「毎日新鮮でいいね~。お祭りの日にばあさんと一緒に座ってなかったか?」

アルツ君:「座っていたような気もするな…。」

ヤッチ:「『ズンドコ節』の時に、『キ・ヨ・シ!!』って合いの手入れてなかったか?」

アルツ君:「入れてたような気もするな…。」

ヤッチ:「浴衣姿の人がここら辺をウロチョロしてなかったかあ??」

アルツ君:「あー!!それは覚えてるぞ!!あれが、お祭りの日か!!」

どうやら、今回の納涼のお祭りのキーワードは『浴衣』もしくは『浴衣姿』のようです。

ヤッチ:「そんなに浴衣を着たかったか?」

アルツ君:「別に…。」

ヤッチ:「俺がマジックで裸に浴衣を書いてやろうか?」

アルツ君:「嫌だッ!!」

ヤッチ:「それはそうと、ボタモチが無かったから、水ようかん持って来たけど、どうする?」

アルツ君:「まあ、まあそれはそれは食べたいですね~。」

ヤッチ:「じゃあ、開けてやるから、味わって食えよ?」

アルツ君:「それはそれは…。」

ヤッチはプリンと同じような容器に入っている水ようかんのフタを開け、スプーンと一緒にアルツ君に渡します。

渡すと同時にアルツ君、これを頬張ります。

ヤッチ:「スプーンが逆だべ!!柄の方で食ってどうするんだよ!!」

アルツ君、柄の方で水ようかんをかきこんでいます。

(-_-;)

アルツ君:「どうするも、こうするも、口の中に入っちゃえば同じだよ。」

ヤッチ:「一つだけしか持って来て無いんだから、ゆっくり食えよ。」

アルツ君:「こんな美味いものなら、十個は食えるな!?」

ヤッチ:「あのさ~。持って来た人に感謝はないの?」

アルツ君:「食欲なら有るぞ!?」

ヤッチ:「それに、そんなに大きく頬張ったら、すぐ無くなっちゃうぞ?」

アルツ君:「そうか!?これでも、ずいぶんと、遠慮して食ってるんだけどな…。」

ヤッチ:「一つしか持って来てないんだから、もし遠慮してるんだったら、『お前も食べるか?』とか、『分けっこしようか?』とか、普通言うでしょ?」

アルツ君:「ふふん…。だから、遠慮してるんだな…。」

ヤッチ:「なんで?」

アルツ君:「奥ゆかしいじゃないの…。ちゃんと、(『お前も食べるか?』と言うのを)遠慮してるんだなぁ…。」

なんだって、こんな難しいことが言えるのに、数字が読めなくなるんでしょう…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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