site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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アルツ君、特別養護老人ホームへ入所

2012/05/25 (金)  カテゴリー: アルツ君
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こんにちは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

ついにアルツ君の特養入所が決まったようです。

姉が高齢者相談センターの支援係長から電話をもらいました。

施設のある場所は、旧自宅にとても近い場所。

ヤッチやキノコさんが現在住んでいる場所からも、交通手段はありませんが、徒歩で通える圏内です。

でもここ…。

実は、アルツ君とキノコさんが、高齢者虐待防止法によって、最初に保護された場所であり、しばらくの間寝泊まりをした場所でもあります。

そして、認知症のアルツ君、すっかり忘れていると思いきや、なんとしっかり覚えていると言うんですね~。

当然ながら、興奮はおさまらず、「何で俺はこんなところに放り込まれなければいけないんだ?何か俺が悪いことでもしたのかっー!」と叫んでいるそうな…。

高齢者相談センターの支援係長さんの話しによれば、全く手をつけられない様子だとか…。

また土地勘も残っているため、「自宅に帰る」とも言っているようです。

もちろん、アルツ君が帰れる自宅など、もう有りません。

結局、アルツ君には、なぜ保護されたのかをこれまで伝えずに来ましたが、やはり真実を伝えなければいけないという話しが浮上して来ているようです。

誰がこのことを切り出すのかは、まだ保留になったままのようです。

もしかすると、ヤッチが退院後に話しをしなければならなくなるかも…。

ちなみにヤッチの退院は5月29日(予定)に決まりました。

残念ながら、今のところステロイド点滴の効果は出ておらず、退院後のリハビリと自主トレに期待するしかないようです。

まだ、点滴は何日間かやる予定ですので、効果が出ると良いのですが…。


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2012/05/25 | コメント (8) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

アルツ君の入院初日(救急搬送された日)

2013/09/01 (日)  カテゴリー: アルツ君
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

前記事でも、書かせていただいたように、8月28日の水曜日に救急搬送されたアルツ君ですが、詳しく書かせていただいていなかったので、この記事で少し詳しく書かせていただきます。

入院後の様子も書いていないので、これもあわせて書かせていただきたいと思います。

関連記事:

前記事と重複する箇所も多数あると思いますが、どうかご了承ください。

8月28日の水曜日の朝、アルツ君は入所している特養で、朝食後に不調を訴えたようです。

当然、ヤッチはその場にいませんから、以下は施設の看護師さんから聞いた話になりますが、多分、時刻にすると朝の7時半とか、8時頃の話しだと思います。

施設の看護師さんがアルツ君の体温を計ったところ、38.9度…。

半身浴にはなかなかグッドな温度ですが、人間の体温にすると、かなりの高熱です。

アルツ君が『気持ちわるい。』、『吐きたい』といったので、何度か看護師さんが嘔吐させようと試みたようです。

しかし、施設では吐くことができず、スッキリできなかったようです。

普段、施設の利用者(入所者)さんの体調が悪くなったりすると、その方達を連れていくかかり付けの病院が有るので、アルツ君も施設の車で、そこに連れていくことにしたそうです。

この病院が救急搬送される前のS病院で、一応入院設備もある立派な病院です。

付き添って下さったのは、施設の生活相談員さんと施設の看護師さんだったようです。

そして、S病院の寝かされたベッドの上で、アルツ君、とうとう吐いてしまったようです。

『なんじゃーこりゃー!!』とアルツ君が言ったかどうかは定かではありませんが、そこで吐しゃ物と一緒に大量の血を吐いたそうな…。

やはり、血を吐けば誰でもあわてますわな~。

そこで、担当の先生が即座に検査のできる大きな病院に救急搬送することを考えて下さったようです。

救急搬送の際、付添うのは家族でなくては駄目だったのかどうかはわかりませんが、いち早くS病院に駆けつけられるのがヤッチだったため、ヤッチがS病院に呼ばれます。

ここまでは、前記事に書かせてもらった通りです。

前記事では、ここでの会話の内容を記憶していないと書かせていただきましたが、一つだけ記憶していることがありました。

(^^ゞ

S病院のベッドに仰向けで寝ているアルツ君の横にひざまずくような恰好をしたときに、かすかに漂う懐かしい香りが…。

近くに本屋さんは有りません。

明らかに、香りの主はアルツ君です。

生活相談員さんにヤッチはたずねます。

ヤッチ:「リハパンの予備って持って来てます?」

生活相談員さん:「いやー。急いでお連れしたので、余裕がありませんでした。」

仮に、持って来ているとしても、アルツ君のリハパンを交換できるような状況ではないのに、何でこんなことを言ったんでしょうかね~~????

(; ̄ー ̄川 アセアセ

そうこうしているうちに救急車が到着です。

救急救命士の方の一人がたずねます。

救急救命士さん:「ご家族の方はいらっしゃいますか?」

ヤッチ:「はい。私です。」

救急救命士さん:「(アルツ君が)どんな状況ご説明願えますか?」

ヤッチ:「すいません。父は施設に入所していて、施設の方がここに連れて来て下さったので、私は詳しいことがわからないんですよ。」

施設の看護師さんが、代わって答えて下さいます。

今まで書いたことの繰り返しの話です。

施設の看護師さん:「熱は施設では38.9度。一番高い時は39.1度まで行って、その後計ったときは、少し下がって、38.1度です。」

救急救命士さん:「その一番高かった時と言うのは何時頃ですか?」

施設の看護師さん:「10時です。」

他にも問答がいくつかありましたが、さしたるものではなかったと思うので、省略させていただきます。

アルツ君と一緒に救急車に乗り込む直前に、ヤッチはアルツ君の認知症の症状が進行していることを救急救命士さんに伝えます。

救急救命士さん:「わかりました。後でお父様ご本人にご自身のお名前を訊くことがあるかもしれません。」

救急救命士さんがヤッチにアイコンタクトを送って来ます。

おそらく認知能力を試すのに利用するのでしょう…。

アルツ君がストレッチャーで救急車に運ばれます。

ヤッチが後から乗り込み、救急救命士さんにシートベルトをするよう促されます。

搬送先が決まっているせいか、後ろのドアが閉まると、救急車はすぐに走り出します。

ヤッチ、救急車の中で盗撮を試みます。

(●`w´●)ニァ・・

しかし、救急車がことのほか揺れるので、ベストショットを得られません。

(-_-;)

救急車の中
救急車の中


揺られること10分ちょっとでしょうか…。

受け入れ先のOG病院に到着です。

アルツ君のいる特養からは、自動車で20~30分程度のロケーションの救急指定の病院です。

救急の入り口からすぐに処置室のようなところにアルツ君は運ばれ、ヤッチは処置室の外で待つように言われます。

病院の医療事務のお姉さんがヤッチのところに現れ、いろいろと書類を書くように言われます。

施設で『健康保険証』や『おくすり手帳』を預かってきていたので、それも手渡します。

その後も入れ代わり立ち代り、検査技師さんや医師が現われ、書類を持ってきます。

血液検査にあたって、ウィルス感染していないかの同意書、内視鏡検査をしている時にポリープが見つかった場合に切除しても良いのかの同意書、胸部CTの際にアレルギーが無いか等、アルツ君を待っている間にたくさんの書類を書かなくてはならなくてはならないハメに…。

書類に記入していると、最初に処置をして下さった医師が現われます。

医師:「お父様なんですが…。」

ヤッチ:「はい。」

医師:「こちらに救急でいらした時には、すこしぼんやりされていましたが、今は意識もハッキリしてらっしゃいます。」

ヤッチ:「あ、そうですか。」

医師:「まだ、血液検査などの結果が出ていませんが、おそらく炎症反応が有ると思います。多分、しばらくはこちらで入院していただくことになると思います。」

ヤッチ:「それは覚悟の上ですが!?」

医師:「ただ、このことを話したら、とても嫌がっているご様子でして…。『入院するのかよ…。』とおっしゃっています。」

ヤッチ:「あーあ。それなら適当なことを言って、ぶち込んでしまって下さい。方便使って結構ですので、『ちょっとここでお休みしてから帰りましょ?』ぐらいのことをおっしゃっていただけば、落ち着くと思います。」

医師:「わかりました。では、その方向で…。」

この時、ヤッチは何でアルツ君が血を吐いたのかということを知らされていません。

そのことを教えに来て下さったのかと思ったのに、ちょっと拍子抜けです。

(-_-;)

たぶん検査結果が出ないと、ヘタなことを言えないんでしょうね…。

ただこの医師が、『お父様の鼻に通された管のところどころ黒くなっているのは、血液が酸化しているからで、ちょうど使い捨てカイロの酸化鉄を想像してもらえば良いと思います。』などと、わけのわからない説明をして行ったことだけは、よく覚えています。

この後も、いろいろな書類を書かされ、書き終わっても、なかなかご対面と言うわけにはいかない状況…。

これらの書類の中で、ちょっと困ったのは、入院に際し、個室にするか、大部屋にするかの選択です。

大部屋は多分4人部屋だと思いますが、バス、トイレ、洗面所は部屋には有りません。

お風呂は度外視して良い話ですが、特養では個室に居るアルツ君です。

少し、元気になって、自分で歩けるようになってきた時のことを考えると、トイレが近くにないと不安です。

それに、大部屋では他の入院患者さんの迷惑になることは必至です。

やはり、差額のベッド代を払っても個室にしてもらう必要が出てきます。

で、個室はというと?

ランクがA、B、Cと3ランク有ります。

Aランクは室料が一日あたり31,500円。

バス、トイレ、洗面所完備です。

つづいてのBランクは、バスが無くて、トイレ、洗面所付きの一日あたり21,000円の部屋…。

Cランクは、洗面所のみの10,500円の部屋です。

Cランクの部屋が洗面所ではなく、トイレ付きと言うのであれば、これに即決なのですが、そういう部屋は無いとの事…。

姉と電話で相談し、Bランクでトイレと洗面所のついている個室にするしかないとの結論に達したのですが、何のことはない…。

結局、病室は大部屋、個室含め、Cランクの10,500円の個室しか空きがなく、選択の余地がありませんでした。

(-_-;)

『最初から言えよ!!』っていう話ですが、仕方がありません。

(つд⊂)エーン

結局、部屋には、ポータブルトイレを置いてもらうことで、手打ちです。

アメニティーについても、ちょいとヤッチの薄い頭を悩ます羽目に…。

アメニティーと言うのは、タオルや寝巻などの身のまわり品のレンタルのことです…。

普通であれば、自宅から持ってくれば、事足ります。

また、特養の生活相談員さんからも『必要なものがあれば、おっしゃっていただけば、こちらで準備してお持ちします。』とも言われています。

でも、失禁で一日に何枚も寝巻やらズボンを汚してしまうアルツ君です。

(-_-;)

洗濯物を持って帰り、また持参するのも容易なことではありません。

ならば、お金を払ってでも、アメニティーを頼んでしまった方が、そういった手間を省くことができます。

ところが、アメニティーにもランクが有り、一番値段がいいランクのものは、何度寝巻を汚しても、追加料金は発生しないシステム…。

最高ランクのものは、オムツも4枚以上使えて、1日1,880円…。

この下のランクのアメニティーは1日1,280円。

内容を具にみませんでしたが、後であれこれと買い足して持って行く面倒を考えると、一番至れり尽くせりの内容のアメニティーを頼んでおけば、問題なしという姉の判断で、1,880円のものに決定です。

入院手続きについては、書類をいただき、2~3日中に保証金50,000円とともに提出してくれとのことです。

入院料金は月末締めで、保証金の5万円は退院時に相殺され、余りがあれば、却って来るとの事です。

当然、急いで出て来たので、持ち合わせなどなく、後日の手続きとなりました。

お金に関することは、アルツ君には成年後見人が居て、成年後見人さんが金銭の管理をしているので、成年後見人さんの判断も仰がなければならず、これまた厄介な話です。

成年後見人さんとの連絡は姉がやってくれているので、入院の費用面の手続きは、後で姉にまかせてしまいました。




だいぶ、時間が経過して、ようやくヤッチは、OG病院の事務の女性職員さんに病棟の方に案内されます。

女性職員さん:「まだ、お父様は病室に戻られていませんが、病棟の方にご案内しますね。」

ヤッチ:「ありがとうございます。」

女性職員さん:「今、病棟の一部を工事中なので、少し大きな音がすると思いますが、ご了承願います。」

女性職員さんに案内され、エレベーターに乗り込みます。

どうやら、病室は4階のようです。

ヤッチは救急入口からアルツ君とこの病院に入ったので、病院の中で自分がどこに居たのか、わからないでいました。

でもこの職員さんの案内でようやく自分がどこに居たのかがわかり、スッキリします。

女性職員さん:「まだ、お父様は病室に戻られておりませんが、ここがお父様の病室になります。」

アルツ君の病室はナースステーションに一番近くです。

病室の扉を開けておけば、ナースステーションのカウンターからアルツ君のベッドがよく見えます

病棟に案内される前、病院側からの書類の中でアンケート用紙が有り、アルツ君の普段の生活について質問してくるものが有ったので、ヤッチは事前にアルツ君が認知症であり、環境が変るとおそらく不穏になるのでは!?と言うようなことを記入しています。

もしかすると、アルツ君のために病室を空けてくれたのかもしれませんね~。

(^^ゞ

女性職員さん:「お父様がお戻りになるまで、デイルームがこちらにございますので、お待ちください。」

ヤッチ:「わかりました。」

女性職員さん:「あと、お父様が普段お飲みになっている薬はどちらにございますか?」

ヤッチ:「あッ、そっかッ!?特養に入所しているので、特養で管理していると思います。」

女性職員さん:「では、確認していただき、お早目にお薬をお持ちいただけますか?」

ヤッチ:「今日中じゃないと、まずいですか?」

女性職員さん:「おそらく、今日は点滴ですから、今日はお薬を飲むことはないと思いますが、できるだけ早く…。」

ヤッチ:「わかりました。特養に連絡して訊いてみますね。デイルームは電話を使えますか?」

女性職員さん:「はい。ご使用いただけます。」

ヤッチはデイルームに行き、特養に電話します。

生活相談員さんが対応してくれます。

ヤッチ:「今、病院に居るんですけど、病院から普段飲んでいる薬を早めに持って来てくれって言われているんですけど…。用意できますかね?」

生活相談員さん:「今日中ですか?」

ヤッチ:「いえ。ただ、いつから服用になるかわからないので、早目にとだけ言われました。もし、そちらで今日は難しいなら、明日の朝にでも私がそちらに取りに伺いますよ。」

生活相談員さん:「でも、やはり早いに越したことはないですよね。少しだけお時間いただけますか?対応できるか訊いてみます。」

ヤッチ:「待ちくたびれているくらいだから、俺の時間ならいくらでもあげますよ。」

生活相談員さん:「すいません…。折り返させていただきます。」

電話を切ってすぐにヤッチの携帯が鳴ります。

相談員さんからです。

ヤッチ:「持て余してんだから、もっとゆっくりでもよかったのに…。」

生活相談員さん:「いえいえ…。薬の件なんですけど、そっち方面に帰る職員がいるので、その職員に持たせようと思っていますが、よろしいでしょうか?」

ヤッチ:「え?もうそんな時間?途中で全部飲んじゃうような人でなければ、OKですよ!!」

生活相談員さん:「いえいえ、では、今日中にお持ちします。」

ヤッチ:「無理言ってすいません。」

今度はアルツ君を担当して下さる看護師さんがデイルームにいらっしゃいます。

看護師さん:「はじめまして、お父様を担当させていただく○○と申します。」

ヤッチ:「息子の○○と申します。お世話になります。」

看護師さん:「さっそくなんですけど、救急の医師から、お父様の病状について説明がありましたか?」

ヤッチ:「いえ。とくに…。ただ、胸部のCTを撮るっておっしゃっていた時に、推測で私が『誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)ですか?』って訊いた時に、お医者様だか技師の方が『その可能性が高いですね…。』というようなことはおっしゃっていました。」

看護師さん:「そうですか…。」

看護師さんがヤッチの言うことをボールペンでメモしはじめました。

ヤッチ:「『誤嚥(ごえん)』だなんて、よく手書きで書けますね?俺は携帯かパソコンでしか打てないよ?」

看護師さん:「しょっちゅう、書いていますから…。」

ヤッチの場合、パソコンのキーボードを打っても、時々『御遠征肺炎』という文字が出て来るのに…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ヤッチ:「この『誤嚥(ごえん)』という文字を見ると、高級な中華料理を思い浮かべるのは、俺だけなんですかねえ?」

看護師さん:「…。」

この後、日頃のアルツ君のことを色々訊かれました。

ヤッチ:「ちょっと、心配なのは、元気になって来た時に不穏にならないかですかね…。」

看護師さん:「まあ、その辺はスタッフが大勢いますので…。」

ヤッチ:「『ばあさん』とか『○○(キノコさんの名前)』を父が口にしたときは、私の母のことで父の奥さんのことなんで…。」

看護師さん:「わかりました。奥様のことは覚えてらっしゃるんですね?」

ヤッチ:「微妙ですが、捜そうとするかもしれません。」

看護師さん:「承知しました。もうすぐ、担当させていただく医師もこちらに戻ってくると思います。またお声掛けさせていただきます。」

また、時間が空いてしまいました。

(-_-;)

他に誰も居ないと、外の空気も吸いに行けませんねぇ…。

(-_-;)

しばらく経って、ナースステーションに来るように言われます。

担当して下さる医師がお見えになったようです。

どうやら、女医さんのようです。

女医さん:「お父様を担当させていただく医師の○○です。」

ヤッチ:「息子の○○です。」

女医さん:「さっそくですけど、お父様の病状についてご説明させていただきますね…。」

女医さんは、ご自分の机の前に有るパソコンのモニターを横に座っているヤッチの方向に少し角度を変えて見せます。

女医さん:「吐血についてですが、食道から胃に向かって内視鏡を入れ、検査させていただきました。モニターでご覧になってわかるように、食道から胃に向かってカメラが動いているのですけど、ところどころ出血している箇所がございます。」

ヤッチ:「でも、ただれているっていう感じじゃないですよね?」

女医さん:「そうですね。潰瘍というよりは、ちょっとしたすり傷みたいなものがあるという程度でしょうかね。失礼ですが、ご高齢のわりに綺麗な方だと思いますよ。で、問題になるのは、食道と胃の境目の部分です。今ご覧になられている部分がその部分で、奥の方に広がって見えるのが胃です。」

ヤッチ:「はいはい。わかります。」

女医さん:「これを少し拡大すると、出血している箇所がわかると思います。」

女医さんはマウスのセンターホイールをクルクルと回転させ、画像を拡大させます。

ヤッチ:「あーこれですか!?」

ヤッチがモニターを指さします。

女医さん:「そうです。おそらく吐血の箇所はここだと考えられます。」

ちょうど食道をホース、胃をポンプに例えるなら、ちょうどそのジョイント部分が出血して、輪郭が赤く彩られています。

ヤッチ:「なんで、こんなところが出血したりするんですかね?病名で言うと何と言う病気になるんですか?」

女医さん:「逆流性食道炎というものです。お父様の場合、普段バイアスピリンという血液をサラサラにする薬を飲まれているので、逆に血が止まりにくかったのかもしれませんね…。」

ヤッチ:「逆流性食道炎というのは、最近、テレビのコマーシャルなんかでも流れているやつですよね?また何だって、こんなのところで流行りのものに手を出すかなぁ…。」

女医さん:「ご存知かと思いますが、胃や十二指腸からは胃液、十二指腸液というものが出ています。胃液と言っても、強い酸ですから、これが何かの拍子で、食道の方に飛び出してくると、食道の粘膜を傷つけてしまうんですね。」

ヤッチ:「それが逆流性食道炎っていうやつですかぁ…。自分で自分をぶっ殺しちゃうんですね!?出血までしちゃうんですね?」

女医さん:「そうですね…。どうして出血したのかということは、推測の域を出ませんが、何か大きなものを飲み込んで、吐こうとしたときに胃酸が逆流して、食道を傷つけてしまったのかもしれません。ただ、胃の中は吐かれてしまった後なので、綺麗でした。また、85歳という高齢ですから、飲み込む力、いわゆる嚥下(えんげ)が悪くなっているのかもしれません。」

ヤッチ:「なるほど…。以前、進行性核上性麻痺(PSP)ではないかと言われたこともあるので、もしかすると、こやつだとすると、一番最初に飲み込みが悪くなる嚥下障害(えんげしょうがい)が出るっていう話も聞きましたからね…。」

女医さん:「そうでしたか…。」

ヤッチ:「そう言われちゃうと、キリがありませんが、蕎麦をのどに詰まらせるなんていう事件もありましたからねぇ…。」

女医さん:「いずれにしましても、今すぐに手術をして、どこかを切除しましょうという御病気ではなくて、胃酸を抑えるような薬を使って、徐々に元の状態に戻していくという治療になると思います。」

ヤッチ:「なるほどね…。」

女医さん:「で、お父様のお熱の方なのですが、高熱が長く続いたとか、胸が苦しいとか、おっしゃられたことがございますか?」

ヤッチ:「いいえ。家族の中では一番元気な方で、若い頃は風邪をひいたこともありません。」

女医さん:「そうでしたか…。」

今度は女医さん、アルツ君の胸部のCT画像をヤッチに見せます。

女医さん:「これはお父様の肺の画像ですが、肺の下の方に影あるのがお分かりですか?」

ヤッチ:「影って言うのは、白くなっているということですよね?やっぱり誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)ですか?」

女医さん:「そうですね。しかも、申し上げにくいことですか、過去に誤嚥を繰り返している事がうかがえます。」

ヤッチ:「年齢が年齢ですから、有ってもおかしくないかもしれませんねぇ…。ただ繰り返しているというのはちと、驚きです。」

誤嚥(ごえん)というのは、本来食道を通って胃の中に入らなければいけない食べ物や水分、あるいはツバといったものが、気管の中に入ってしまうことです。

気管の先は、当然の事ながら、肺です。

時々、ヤッチもやっちまう事が有りますが、大きく咳払いをすることでこいつをブロックします。

ただ、年齢とともに、飲み込む力や逆に吐く力、あるいは咳払いをする力が弱くなって、誤嚥のリスクが高くなるわけです。

細菌まみれのものを誤嚥してしまえば、誤嚥性肺炎になるの図式で、さらに肺炎を起こせば高熱が出るの図式です。

女医さん:「画像で見る限りでは白い塊というのではなく、ところどころ、引っ掻き傷のようになっているところが有るのがお分かりになります?特に肺の下の方です。」

アルツ君の肺の上部は影も無くきれいですが、肺の下の方に行くほど、白く濁り、釣り糸の切れ端のようなものが沈殿しているようにも見えます。

ヤッチ:「なんだか、釣り糸が肺の中に入っているみたいですよね?最近は釣りに出かけていないはずですけどねぇ…。」

女医さん:「その白くシュシュとなっているところが過去に誤嚥している箇所だと思います。」

ヤッチ:「へー、過去の誤嚥までわかっちゃうんだ!!」

女医さん:「で、血液検査も同時にさせていただきました。白血球の数がお父様の年齢の基準値よりも多くなっています。2倍とはいかないまでも、それに近い数値を示してます。」

ヤッチ:「それがわかると何がわかるんですか?」

女医さん:「白血球の数が増えると、炎症を起こしている事がわかります。人間の体は白血球の数を増やして炎症を防ごうとするのです。」

ヤッチ:「便利に出来てますね…。」

女医さん:「細菌は熱に弱いので、それが増殖しないように高熱が出たりするわけです。」

ヤッチ:「それで、父の今回の肺炎の程度というのはどの程度になるんですかね?」

女医さん:「過去の誤嚥の跡が一緒に画像に写ってしまっているので、はっきりとした数値は、正直わかりません。」

ヤッチ:「そうですか…。」

女医さん:「いずれにしても、逆流食道炎と同じで、手術をしてどこか悪い所を取ってしまうという治療ではなく、抗生剤で、細菌の増殖を防いでいくという治療になります。それと、これは様子をみながらということになりますが、入院が長引けば、足腰の筋力も衰えてきますから、筋力が大きく落ちないようなリハビリも計画に入れて行こうと思います。あわせて、嚥下(えんげ)についてもリハビリをさせて行こうと…。」

ヤッチ:「それは、ありがたいですね。ぜひ、よろしくお願いします。」

女医さん:「あと、大変失礼かと存じますが、ご高齢な御父様なので、治療の中で、病状が悪い方に向かわれてしまうことも考えられます。その際は、私どもの院としましては、余りお父様に苦痛にならないような治療法を考えていますけれどもよろしいでしょうか?」

要はアルツ君の病状が悪化して、いよいよお迎えが来るといったときに、おしりの穴に棒を突っ込み、グリグリとかきまわして、眠る子を起こすような治療法は選択しないということをこの女医さんはおっしゃりたかったようです。

ヤッチ:「私もその方が良いと考えています。ただし、私がよくても、本人は暴れるかもしれませんが…。」

女医さんは苦笑です…。

女医さん:「だいたい、以上なんですが、何か他にご質問は有りますか?」

ヤッチ:「いえ。特に…。」

失敗しました…。

(-_-;)

アルツ君の入院期間がどのくらいの長さになるのかをお伺いするのを忘れました…。

(-_-;)

リハビリの計画が入っているし、抗生剤の投与があるわけですから、すぐに退院とはならない気配ですがね。

女医さんからの説明が終わり、いよいよアルツ君にご対面です。

アルツ君、目をつぶっていますが起きているようです。

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暴れないようにベルトでベッドに拘束されています。

サイドテーブルの上には、まだ封の切られていないミトンも置いてあります。

ヤッチ:「起きてるのか?」

アルツ君が目を開けます。

アルツ君:「起きていますよん!!」

ヤッチ:「でも、寝てていいよ。」

アルツ君:「人を起こしておいて、そんなことを言うやつがあるか。」

喋る声が痰混じりの声です。

やはりいつも通りとはいきませんね。

(-_-;)

話し声に覇気がありません。

顔色も白いというより、熱のせいか、赤ら顔です。

ヤッチ:「悪い悪い…。」

アルツ君:「それより何だって動けないんだ?」

ヤッチ:「気のせいだろ!?」

アルツ君:「うそをつけ。胸に変なバンドみたいながくっ付いてるぞ?」

ヤッチ:「あー、それか!?旦那さんの腰が曲がってるから、真っ直ぐにするために矯正してるんだよ。」

ヤッチ:「そっか…。それに腕にも変なもんが付いてるぞ。」

アルツ君が仰向けの姿勢のまま、点滴の針の刺さった腕を軽く叩きます。

2013082818020000.jpg[ 拡大する ]

もう、すでに点滴の針を固定しているサージカルテープのめくれかかっている部分があります。

(-_-;)

ヤッチ:「今日は自分の入れ歯は口の中に入っているか?」

アルツ君:「そういえば、無いみたいだな!?」

ヤッチ:「だろ?入れ歯が無いとメシが食えないから、そこの腕から栄養を放り込んでもらってるんだよ。」

アルツ君:「こんなところからエサを食ったって美味くないぞ!?」

ヤッチ:「大丈夫だよ。ボタモチ100個分の栄養を入れてくれって頼んであるんだから。」

アルツ君:「お前ね、ものには限度っていうのがあるぞ。そんなに食えるわけないだろ。」

くだらない会話をしていると、看護師さんの登場です。

看護師さん:「今日担当させていただく○○です。よろしくお願いします。」

ヤッチ:「こちらこそよろしくお願いします。」

看護師さんがアルツ君の痰吸引の準備を始めます。

看護師さん:「お父さん!!口を開けられますか?」

アルツ君:「開けられるけど、入れ歯は無いよ!?」

看護師さん:「もっと大きく開けられますか?」

アルツ君:「あーん。」

看護師さん:「『あーん』じゃ閉じちゃうから、『あー』のままでいて?」

アルツ君:「そんな難しいことわかんないよ。」

看護師さん:「ダメだなこりゃ。鼻からだ。」

看護師さんが痰吸引のためのチューブを鼻から挿しこもうとします。

アルツ君が大声を上げて首を振ります。

アルツ君:「わーっ!!!」

すごい力でアルツ君が抵抗するので、ヤッチもアルツ君の腕を抑えつけます。

拘束については、同意書にサイン済みなので、多分虐待にはならないでしょう…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

代筆したのはヤッチですが…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ミッション完了です…。

アルツ君もグッタリしています。

看護師さん:「ほーらこんなにたくさん出た。ありがとうございました。」

看護師さんがヤッチに軽く会釈します。

アルツ君がブツブツ言っています。

アルツ君:「あーあ。殺されちゃった…。」

ヤッチ:「そうだよ。旦那さんを生かすも殺すも看護師さん次第だぞ~。」

看護師さん:「いえいいえ、私はそんなことはしませんから、ご安心下さい。」

ヤッチは看護師さんに話し掛けます。

ヤッチ:「これじゃあ、夜中に点滴の針を抜いちゃうかもしれませんね~。」

看護師さん:「大丈夫、大丈夫、わかってますから!!」

なかなか頼もしい看護師さんです。

そんなことをしていると、同じような人物登場です。

アルツ君の一人娘の姉です。

姉:「パパ、どう?」

アルツ君:「どうって、メシを食わしてくれないんだよ…。」

姉:「お腹がすいた?」

アルツ君:「そういうわけじゃないけど、食わしてくれないんだよ…。」

姉:「早く元気になったら、食べられるさ!!」

アルツ君:「それに何だか今殺されかけたんだぞ?」

姉:「ん?」

ヤッチ:「今、痰吸引してもらったんだよ。」

アルツ君:「あんな苦しいなら死んだ方がましだぞ…。」

看護師さん:「そういうことを言う人に限ってそうならないんだな~。」

姉:「だって!!早く元気なりな!!肺炎だって聞いたからさあ…。がんばって早く治しな!!」

アルツ君:「肺炎?俺がかよ?」

姉:「そうだよ~。」

アルツ君:「そうか…。俺は肺炎なのか…。」

ヤッチは姉に目くばせをして、制止します。

アルツ君には病識がありません。

今回は救急搬送されたことも、吐血したことも記憶にないようです。

姉:「とにかく、今日はゆっくり休みな!!」

今度は看護師さんがネフライザー(呼吸を楽にする吸入器)を準備しています。

ガスマスクを小さくしたようなものを想像してもらえば良いと思います。

おめんのようにゴムひもが付いていて、顔の後ろにゴムひもを回せば、装着完了です。

看護師さんが首を傾げています。

看護師さん:「多分ゴムだと嫌がるだろうな…。手で持っててもらった方がいいかな!?」

ネフライザーから蒸気が出始めます。

看護師さん:「これを口に当てて下さい。できます?」

アルツ君、全然手で持とうとしません。

(-_-;)

仕方なく、ヤッチがアルツ君の口にネフライザーを当てます。

看護師さんはこれを確認すると、アルツ君の病室から出て行ってしまいました。

ヤッチ:「ひょっとして、俺、ずっとこの姿勢?」

中腰の姿勢のままでは辛いので、無理やりアルツ君の顔の後ろにゴムひもを回します。

意外に大人しくさせてもらえました。

痰吸引で楽になったのか、ネフライザーで楽になったのかはわかりませんが、アルツ君がどうやらオネムになったようです。

それでも、目を閉じながら何かを言っています。

アルツ君:「腰が痛いんだよな…。」

ヤッチ:「ほとんど丸一日寝てたんだから、腰が腐ってるのかもな!?」

アルツ君:「腐ってるところを切ってくれよ…。」

拘束されて仰向けの姿勢をずっと続けているので、床ずれ気味になるのも無理はありません。

ヤッチはベッドとアルツ君の体の間に手をすべり込ませます。

姉:「タオルでも挟んであげたら?」

ヤッチ:「そうだね。そこにあるから取ってくれる?」

そう言いながら、アルツ君の体の中央付近に手をすべり込ませた時です。

何か固い感触が伝わります。

ん?

心電図計の端末(?)のようなものをアルツ君が体に轢いていたようです。

これじゃあ、痛いわけです。

おそらく携帯電話を持って寝落ちしたときの感覚です。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

そして今度はアルツ君が起き上がろうとする仕草を見せます。

拘束されているので、起き上がることはできません。

ヤッチ:「何?どうした?」

アルツ君:「ちょっと、起こせよ。」

ヤッチ:「今日は安静にしていないとだから、寝てなよ。」

アルツ君:「いいから、起こせよ。」

ヤッチ:「ベッドごとは俺の力じゃ無理だな…。」

アルツ君:「ダメだ、トイレに行きたくなっちゃった。」

ヤッチ:「そんなこと言ったって、いろんなものが体にくっ付いているから無理だよ。オムツの中で出しちゃえよ。」

アルツ君:「そんなことできるかよ。」

ヤッチ:「全神経をチンチンに集中させて…。」

アルツ君:「いやだーっ!!」

普段はヤッチの方が『トイレに行こう』と言っても『いやだーっ!!』と言うのに…。

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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2013/09/01 | コメント (0) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

アルツ君の入院2日目

2013/09/01 (日)  カテゴリー: アルツ君
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

アルツ君が救急搬送され、入院した翌日の8月29日の木曜日です。

入院の手続きの際、緊急時の連絡先として、ヤッチの携帯番号を記入してきたので、携帯の電源を切らずにこの日を迎えます。

キノコさんをアルツ君が入院している病院に面会に行こうと電話で誘いました。

キノコさん、骨折して以来、少々出不精気味になっています。

ヤッチ:「最寄り駅まで歩いて行って、そこからバスに乗れば、病院の前で降ろしてくれるから、旦那さんの所に行かないかい?」

キノコさん:「歩いて駅まで行くんでしょ?」

ヤッチ:「『歩いて』って言ったって、駅までだからそんな長い距離じゃないからさ…。リハビリのつもりでゆっくり歩いてみない?」

キノコさん:「でも、明日か明後日なら、娘(姉)がタクシーで連れて行ってくれるって言ってるから…。」

ヤッチ:「わかった…。」

振られてしまいました…。

(-_-;)

少し歩いてもらった方が良いのですが、キノコさんも高齢ですので、無理はさせられません。

またキノコさんが、アルツ君が救急搬送されたことを聞いて、かなりショックを受けていたことも聞いていたので、アルツ君の病状が少し落ち着いてからでも良いのではと判断し、余りしつこく誘いませんでした。

この日は友人Yさんを誘って、アルツ君のところへ面会に行くことに…。

急な知らせを聞いてYさんもビックリ…。

Yさん:「入院したんですか???えっ!!どこが悪いんですか???」

ヤッチ:「逆流性食道炎と誤嚥性肺炎です。昨日、血を吐いたらしく救急車で運ばれて、昨日からOG病院に入院しています。」

Yさん:「ホントですか!?で、大丈夫なんですか?」

ヤッチ:「まあ、昨日は意識も有って、会話もしていますから、多分大丈夫だとは思いますけど…。年寄りなんで、ちょいとわからないですね…。」

Yさん:「そうですか。そしたら一緒に行きますよ。いや、行かせてください。」

Yさんですが、何度か普段アルツ君の居る特養にも面会に来てくれています。

他人では唯一アルツ君が誰だかすぐにわかる人かもしれません。

もしかすると、ひげ面なので、インパクトのある存在なのかもしれません。

病院の面会時間は午後3時から…。

病院に向かう途中で、Yさんには昨日の出来事を事前に話します。

病棟にあるエレベーターでアルツ君の病室のある4階に上がります。

エレベーターを出て廊下の角を曲がるとすぐナースステーションです。

廊下を曲がったところから、アルツ君の病室も視界に入ります。

???

病室のドアは開け放たれ、ベッドの上にアルツ君の姿は有りません。

診察か検査でも受けているのかな????

ナースステーションの奥の部屋から声が漏れてきます。

たぶん、看護師さんが大勢いて、会話をしているのでしょう…。

時折、笑い声も聴こえてきます。

ヤッチとYさんはナースステーションで面会の手続きをし、ヤッチはカウンターを借り、その上で面会者名簿に名前を記入します。

その間にナースステーションにいらした女性職員さんが席を立ち、ナースステーションの奥の部屋に入って行きました。

女性職員さんの声がその部屋から聴こえてきます。

女性職員さん:「○○(アルツ君の名前)さーん。息子さんがお見えになりましたよ~。」

「息子?俺には息子なんていないぞ!?」

どう考えても、声の主は我が父、アルツ君…。

アルツ君:「おかしいなぁ…。俺には息子なんていないはずなんだけどなぁ…。」

ナースステーションの奥の部屋から車椅子に乗せられた老人を看護師さんが押して出てきます。

やはり、アルツ君です。

何だかニコニコしているように見えます。

ナースステーションから出てきたアルツ君はキョトンとした顔にかわります。

アルツ君の視線の先は友人Yさんです。

Yさん:「こんにちは!!」

アルツ君:「あっ…、どうも…。」

今度はアルツ君の視線がヤッチに移動します。

アルツ君:「あっ…、あれが息子…??息子かぁ…。」

ヤッチの方をアルツ君が指さしています。

看護師さん:「どうして?息子さんじゃないですか~。」

アルツ君:「息子かぁ…。そっかそっか…。俺の息子かぁ…???。」

わかっているのか、わかっていないのか微妙な感じです。

(-_-;)

確実にわかっているのはYさんの方のようです。

Yさんがヤッチの友人であるということまでは認識していないにしろ、確実にどっかで見たことのあるというアルツ君の表情です。

ヤッチ:「なんだよ、なんだよ。一日にして、もうハーレムを築き上げているのか!?」

Yさん:「ずいぶん楽しそうじゃないですか?」

アルツ君:「まあね!!」

ヤッチ:「『まあね!!』って、寝てなくてもいいのか?熱はあるのか?」

「平熱です!!」

車椅子を押してきた看護師さんが即答です。

車椅子のアルツ君ですが、まだ点滴がぶら下がっています。

アルツ君の手首を見ると、昨日はテープだけで点滴の針が固定されていましたが、今日は包帯グルグル巻きです。

(-_-;)

もしかすると…。

(-_-;)

ベッドでお行儀よく寝てなかったのかもしれませんね~。

▽ヤッチの妄想▽

時折、点滴の針を抜くアルツ君…。

ナースコールなど使えるはずはありませんから、『おーい!!おーい!!』とアルツ君が看護師さんを呼びます。

『またですか?○○さん。これを取ってしまうと、良くなるものも良くなりませんよ!!』

ヤッチには看護師さんの姿が目に映ります。

これを繰り返すアルツ君…。

もう、やってられないと、アルツ君をナースステーションに連れて行き、管理下に置くの図式です。

そしていつものようにアルツ君がくだらないことを言って、看護師さんを笑わし、自分のワールドに引き込むの図式です。

たぶん、まだアルツ君の本当の怖さをナースステーションに居た看護師さんたちは知らないのかもしれません…。

最初は『面白いおじいちゃんネ!?』かもしれません。

でも段々と…。

『もう、勘弁して~~。』もしくは『エロじじい』に変わる時が来ることを…。

(●`w´●)ニァ・・

△ヤッチの妄想△


Yさん:「特養に居るより、こっちの方が楽しそうでいいじゃないですか?」

アルツ君:「…。」

Yさん:「あっち(特養)じゃ、じいさんばあさんばかりしかいないけど、こっちは若い子(看護師さん)がたくさん居ていいじゃないですか?なんなら、俺と交代しますか?」

アルツ君:「でも、(ここは)メシを食わせてくれないんだよぁ…。」

Yさん:「メシなら、そこにぶら下がっているじゃないすか。」

そう言って、Yさんが点滴のボトルを指さします。

アルツ君:「どれ、これ???」

アルツ君、天井を見上げていて、点滴のボトルが目に入っていません。

やはり空間の認知能力は相当衰えてきているようです。

(-_-;)

ようやく、どれの事だかわかり、Yさんの言っていることを理解します。

アルツ君:「これがメシかよ…。水じゃあなぁ…。」

Yさん:「いやいや、これはただの水じゃなくて、ご飯を食べないでも、栄養が摂れるようになっているんですよ。」

アルツ君:「へ…。」

ヤッチ:「そんなに食いたいなら、看護師さんの太ももに食いついてみたら?多分若いから美味いぞ~。」

Yさん:「そうですよね!?むこう(特養)じゃ、干物しか食えませんからねぇ…。」

結局、アルツ君は点滴というものを理解することができなかったようです。

話している間も、点滴の落ちる速度を調節するダイヤルを回そうとします。

チューブの存在も気になって気になって仕方がないようです。

もしかすると、アルツ君にとって、点滴は初めての経験かもしれません。

若い頃は病気なんてしたことがなかったですからねえ…。

くだらない話をしていると、看護師さんが病室に入ってきました。

用事はヤッチに有ったようです。

看護師さん:「すいません。お父様の入れ歯なんですけど、どちらに有りますか?」

ヤッチ:「えっ!!こちらに有るんじゃないんですか?」

看護師さん:「はい。こちらにいらした時から、入れ歯を外されていたようなんで…。」

ヤッチ:「そっか!?救急救命士さんが預かってこちらに持って来ているのだとばかり思っていました。」

看護師さん:「お預かりしてないですね…。」

ヤッチ:「そうすると、搬送前の病院か、施設に有ると思います。今、電話で確認してみます。」

看護師さん:「よろしくお願いします。今日から食事が始まりますので…。」

ヤッチ:「ん?ということは今日中に必要っていうこと?」

看護師さん:「いえ、まあ…。今日はおかゆですから、食べられると思いますが、歯が有った方が美味しいでしょうから…。」

ヤッチ:「今日中は無理かもしれませんね。もし、特養に入れ歯が有れば、明日私が特養に取りに行って、こちらにお持ちするというのでは?」

看護師さん:「それでもいいですよ。」

ヤッチ:「どっちにしてもどこに入れ歯があるか確認してみないとですね!?」

看護師さん:「よろしくお願いします。」

ヤッチは病室にアルツ君とYさんを残し、デイルームで特養に電話します。

応対して下さったのは生活相談員さんです。

生活相談員さん:「え?入れ歯ですか?もしかすると、最初にお連れした病院かな…。すいません、ちょっとお待ちいただけますか?今確認します。」

そうおっしゃって、生活相談員さんは受話器から離れ、施設の誰かに確認しに行ったようです。

生活相談員さん:「すいません、お待たせして…。こちら(特養)に有りました。こちらで保管させていただいています。」

ヤッチ:「あー、それならよかったです。明日にでもそちらにお伺いして、取りに行きます。」

生活相談員さん:「もしよろしければ、お持ちしますけど?」

ヤッチ:「いえいえ、そこまでしていただかなくても…。」

生活相談員さん:「そうですか?それではこちらで何時いらしても良いように保管させていただきます。」

色々と用事ができるもんですねぇ…。

(^^ゞ

病院に日参の運びです…。

この後、看護師さんにヤッチが直接病院にアルツ君の入れ歯を持参することを告げ、アルツ君をデイルームに連れて行き、しばしくだらない会話を続けます。

姉も会社を早退して、面会に現れます。

ヤッチとYさんは姉とバトンタッチで病院を後にします。

病院からの帰り道、アルツ君の今後についてYさんと会話します。

Yさん:「今日の様子からすると、そんなに入院は長くならないんじゃないんですか?」

ヤッチ:「そうですね。でも病院でリハビリの計画まで立てていたから、体調が戻っても少しは様子見で入院させるんじゃないですかね!?」

Yさん:「そうですよね。まだ、点滴でしたもんね。」

ヤッチ:「また、入院期間がどの程度になるか、訊いてくるのを忘れました。」

Yさん:「でも、救急車で運ばれたなんて言うから、お父さん、もっと具合が悪いのかと思いましたよ。」

不思議です…。

特養でアルツ君が元気が無いといったことがあり、Yさんにも面会に来てもらったことがありましたが、その時もアルツ君は元気…。

ヤッチ:「なんでなんですかね?Yさんが来ると、決って元気なんですよね!?」

Yさん:「○○(ヤッチ)さんがウソをついてるからじゃないですかね…。」

ヤッチ:「なーにを言っちゃってるかなぁ。俺が今までウソを言ったことなんて一度も無いじゃないですか!!」

Yさん:「それがもうウソだ…。」

Yさん

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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逆流性食道炎の原因は?

2013/09/03 (火)  カテゴリー: アルツ君
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

昨日、アルツ君のいる特養に面会に行ってきました。

先週の金曜日に入院先のOG病院を退院して、特養に戻ってきたわけですが、それ以来、ヤッチはアルツ君のいる特養には面会に行っていませんでした。

過去の記事をご覧いただけばお分かりのように、アルツ君は、逆流性食道炎と誤嚥性(ごえんせい)肺炎での入院でした。

この逆流性食道炎ですが、いろいろと調べてみると、胃酸が何かしらの原因で食道に逆流し、胃酸の強い酸性で食道を荒らしてしまうということが書かれています。

この辺りは、みなさんも良く御存知なことかもしれません。

程度ひどければ、アルツ君のように出血するようなこともあるようです。

そして、食べてすぐに横になると、腹圧が変化するために、胃酸が逆流するとか、肥満の人がなりやすいということも調べると、出てきます。

高齢者も腰が曲がると、腹圧の変化で胃に圧が掛かり、逆流しやすくなるというようなことも出てきます。

脂っぽいものを食べちゃいかんとか…。

喫煙やアルコールはアウト…。

でも、何で本来、胃の中で機能してもらわなくていけない胃酸が、保護されていない食道の方へと逆流して来るんですかね?

どうも、この辺りの詳しいメカニズム詳しく書いている文献なり、サイトは少ないように思えます。

さらに、治療法としては、胃酸を抑えるような薬が使われるようですが、どこまで胃酸を抑えれば良いというのもあまり明確ではありません。

いつまでも薬を飲んでいたら、胃酸が少なくなってしまいそうですもんね!?

誤嚥性肺炎についても、同じような事が言えると思います。

どうして誤嚥するのか?

機能が弱まってくるから…。

でも、どうしてその機能が弱まってくるのか…。

(●`w´●)ニァ・・

歳をとるから…。

どうして歳をとるのか…???

眠れなくなるのでやめましょうかね!?


さて、特養に着くと、いつもお世話になっている生活相談員さんに玄関ロビーのところで呼び止められます。

生活相談員さん:「あ、ちょうどよかった。お父様なんですが、どうもお元気が無いようでして…??」

ヤッチ:「また、具合が悪くなっちゃいましたか?」

生活相談員さん:「そこまでではないご様子ですが、あまり元気が無いようなので、今、上(3階)でうちの看護師にみさせています。」

ヤッチ:「そうですか。ありがとうございます。さっそく、3階に行ってみます。」

生活相談員さん:「それと、すいません。お父様のお食事のことなんですが…?」

ヤッチ:「はい…。」

生活相談員さん:「先日、お姉さまから『きざみ食』に戻しても良いのでは?というご相談を受けたのですが…?」

ヤッチ:「今はまだ父は『きざみ食』ではなくて、『ペースト食』を出されているんですよね?」

生活相談員さん:「はい、そうです。」

ヤッチ:「たぶん、『噛み応えがない』のへったくれのって、父は不機嫌になるかもしれませんが、『きざみ食』にするには、まだ早いような気がするんですけどね…。どう思いますか?」

生活相談員さん:「私もそう思います。」

ヤッチ:「まだ、抗生物質もOG病院から処方されて服用しているわけだから、せめて薬を飲んでいる間は、『ペースト食』でいいんじゃないですかね!?誤嚥性肺炎の方は、再発しやすいとも聞きますし、様子を見て、『きざみ食』に切り替えてもらえませんか?姉には私から連絡しておきますから…。」

生活相談員さん:「わかりました。もし、私の方でお姉さんとお会いことがあれば、私からもお話しさせていただきます。」

ヤッチ:「だいたい、あの人(姉のこと)…、親父様と同じでせっかちなんだよな…。退院イコール元気みたいな考えですからね…。昨日も車椅子でコンビニに連れ出したらしいじゃないですか…。」

生活相談員さん:「…。」

ヤッチ:「とりあえず、3階に行ってみますよ。いつもいろいろとありがとうございます。」

居室のある3階に行くと、アルツ君、廊下に設けられたデイルームのソファに一人腰かけています。

ヤッチはアルツ君のところに行く前に、カウンターに居たアルツ君をお世話して下さっている介護士さんに小声で呼び止められます。

介護士さん:「お父様なんですけど、今朝からどうも様子がおかしいんですよ…。」

ヤッチ:「下で○○さん(生活相談員さん)からも聞きました。どんな風におかしいんですか?」

介護士さん:「いつもなら、明るく他の利用者さんとお話しして陽気に振る舞っていますが、今日はほとんどそういうこともなく、おひとりでポツンと腰かけている時間の方が多いようでして…。それに食事の後も、すぐに居室に戻られてしまうことの方が多いようにお見受けします。」

ヤッチ:「食欲はどうなんですが?」

介護士さん:「食事の方はいつも通りきちんと食べられました。先ほどお熱も計らせていただきましたが、平熱です。」

ヤッチ:「よくわかりませんが、そうとう疲れているのかもしれませんね…!?皆さんに心配していただいて、申し訳ないです。注意深く観察してやってください。」

ヤッチはアルツ君のところに行き、アルツ君の横に腰かけます。

ヤッチ:「ここの看護師さん、旦那さんのところに来たか?」

アルツ君:「どうだったかな…。来たような気もするな…。」

ヤッチ:「その『気もする』人は何か言ってたか?」

アルツ君:「わかんないよ~。でも大丈夫だ、治ってきた。」

アルツ君、何回か書かせていただいたように、救急車で運ばれたことも、入院したことも覚えていません。

病識も欠如しています。

でも、『治ってきた。』と口にするということは、どこか断片的に記憶があるのかもしれません。

また、『大丈夫な人』は、『大丈夫だ。』とは言わないはずなので、やはり本調子ではないのかもしれません。

ヤッチ:「胸が苦しいとか、お腹が痛いとか、体がだるいとか、気持ち悪いとか、寒いとか、フラフラするとか、ハゲてきたとか、金が無いとか、やってられないとか、ケツが痛いとか、そういうことは無いのか~???」

アルツ君:「お前ね、そんなにイッパイ言われても、わかるわけないだろう?」

ヤッチ:「『イッパイ』がわかれば、意識はあるから大丈夫だ!!それより、ズボンが濡れているから、ズボンを履き換えようぜ?」

アルツ君:「濡れてなんかいないぞ。」

ヤッチ:「じゃあ、さわってみん?」

アルツ君:「あっ、ホントだ!?なんでだろう?」

ヤッチ:「どっか、濡れているところに座っちゃったんだろう!?取り替えればいい話さ。部屋に戻るべ!!」

アルツ君の居室に戻り、アルツ君をベッドに腰かけさせます。

アルツ君:「何だって、こんなになっちゃったんだろう?」

アルツ君、自分の両手の甲を見ながら、ブツブツ言っています。

ズボンが濡れていることを気にしているのではないようです。

アルツ君の手の甲

OG病院に入院しているときに、暴れてできたアザです。

片方だけではなく、両手の甲に小さなアザがたくさんあります。

アルツ君の入院時、病室には、ビニール袋に入ったミトンが置かれていました。

まだその封は切られていませんでした。

しかし、退院だといって、ヤッチがアルツ君を迎えに行った時は、ミトンの入ったビニール袋の封は切られていました。

ミトンを着けられて、このアザですから、そうとう大暴れしたことが推測されます。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ヤッチ:「キスマークじゃないのか?旦那さんモテモテだから、入れ歯をしてないおばあちゃん達が旦那さんの寝ている間に、チューチューしたとか…。」

アルツ君:「そんなことあるかいっ!!」

ヤッチ:「わかんないぞ~。車椅子で忍び寄れば、意外に気づかないかも…。」

アルツ君:「勝手にしろっ。」

ヤッチ:「でなければ、腐って来てるんだろ!?全部腐っちゃえば、ドロッと落ちるさ!!」

ヤッチはアルツ君のリハパンの交換を終えます。

パッドまでしているのに、ズボンまでしみ出していました。

(-_-;)

ちょうど、さっきまでカウンターにいらした介護士さんが居室をノックします。

介護士さん:「お父様のリハパン、大丈夫ですかね?」

ヤッチ:「今、換えました。」

介護士さん:「あ、それは申し訳ありませんでした。お昼に換えさせていただいたんですけどね…。」

そうおっしゃりながら、介護士さんは汚物入れにあるアルツ君のリハパンと、カゴに入ったズボンを抱えています。

ヤッチ:「2時間足らずで、その重さじゃ、相当ゲリラ豪雨だよね?」

ちょっと、ヤッチ、ブラックスワン…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

介護士さん:「すいませんでした…。」

介護士さんは、そそくさと居室を出て行ってしまいました。

振り返ると、アルツ君、介護士さんと会話している間にベッドに横たわっています。

居室で昼寝することは、当然ありますが、自分が昼寝したいときは、必ず『眠くなった。』とか、『お前、早く帰った方がいいぞ。』というはずなんですけどね…。

(-_-;)

介護士さんと入れ替わるように、生活相談員さんが居室をノックします。

生活相談員さん:「やはり、うちの看護師とも相談して、お父様の食事を『ペースト食』ということで継続させていただきます。」

すでに、アルツ君は寝息を立てています。

ヤッチはアルツ君を指さしながら、しゃべります。

ヤッチ:「この調子だもん…。」

生活相談員さん:「寝てらっしゃるんですか?」

ヤッチがゆっくりうなずきます。

生活相談員さん:「めずらしいなぁ…。お父様が昼間から、こんなに熟睡するなんて…。」

ヤッチ:「普段だと、寝ていても浅い眠りですぐ起きちゃうけど、スヤスヤだもんね!?」

生活相談員さん:「そうですね…。オペをした後は、お疲れになるのは当然ですからね…。抜歯しただけでも、しばらく体調がすぐれない方もいらっしゃいますからね…。」

ヤッチ:「でも、オペはしてないよ。どっかを切ったわけじゃないから…。」

生活相談員さん:「いえいえ、オペと言っても、血液検査や胃カメラ、CT、それに造影剤を飲んだりするだけでも、お父様にとっては、負担になっているんじゃないでしょうかね…。」

ヤッチ:「そっか、そっか…。ところで、OG病院から退院の手続きを進めたいって、言ってきたとき、病院の方からそちらへは、どんな風に言ってきたんですか?看護師さんが、三人で抑えつけてもダメだったというのは、先日お伺いした通りなんですが…?俺にはOG病院の先生は丁寧な口調でやんわり『出て行ってくれ』の意思表示しか、しなかったもんだから…。」

生活相談員さん:「『三人』というのは、先日申し上げた通りですが、どんな状況だったかは、詳しくは聞いていませんね~。」

ヤッチ:「点滴をする時に嫌がったんですかね?それとも夜中にベッドから起き出そうとしたとか…?」

生活相談員さん:「お父様の場合、施設でも普段は穏やかですから、何か特別なことがないと、暴れたりするようなことは無いと思いますけど、環境の変化も有ったのですかね…。ちょっとその辺のところは病院の方からも聞いていませんね…。」

ヤッチ:「病院の建物の造りがここ(特養)と同じようだったから、親父のやつ、ここと勘違いしてるようだったけどね…。」

生活相談員さん:「すいません、お役に立てなくて…。」

ヤッチ:「いえいえ…。」

生活相談員さん:「そうだ、入院先の病院で看護師さんの一人を蹴り飛ばしたっていうのは聞いていますよ。」

ヤッチ:「えっ?普段、ヨロヨロしているのに!?火事場の○○力だったのかなぁ…。相当な体力の消耗だなぁ…。」

アルツ君、せっかく、短期間にハーレムを築いたというのに、すぐさま一人を追放したというのいうのでしょうか…。

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ




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2013/09/03 | コメント (9) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

なぜ特養では点滴一本も打ってもらえないのか?

2015/01/16 (金)  カテゴリー: 脳梗塞
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点滴注射

こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

アルツ君のことを心配して下さっている方もいらっしゃると思うので、あまり記事としては面白い内容ではありませんが、ご報告をかねて、書き記したいと思います。(※追記を書きました。最新の情報はこの記事の後半部分にあります。 2016年5月

これから書かせてもらう内容は、ヤッチの主観がほとんどで、医療、介護のプロの方からすると、間違った考えや知識かもしれませんので、あらかじめご了承の上、ご覧下さいね。

まず、特別養護老人ホームでのアルツ君の生活ですが、一日の大半をベッドの上で過ごしているようです。

『ようです。』と書かせていただいたのは、一日中、施設内にいたことがないので、推測です。

『寝たきり』の状態がK病院退院後からずっと続いていることになります。

賛否の分れるところなのかもしれませんが、一日の大半をベッドの上で過ごしていることは、ヤッチには健全だとは思えません。

すぐに眠くなってしまうので、仕方のないことと言えば、それまでですが…。

せめて施設の職員さんが、アルツ君を介助し、車椅子に座ってもらう時間を増やすなどしてもらえれば、覚醒レベルも上がり、負のスパイラルから抜け出せそうな気もします。

K病院に入院中は、午前中にリハビリなどが毎日有ったわけですから、特別養護老人ホームに戻って来てからの方がベッドで過ごしている時間が長いことになります。

続いて食事面ですが、退院直後は、環境の変化にアルツ君自身が順応しきれていなかったのか、あまり十分な摂取量とは言えませんでした。

すぐに不機嫌になってしまうか、『俺はもう長いことはない…。』と弱音を吐き、口を開けてくれない日が続いていました。

でも、機嫌の悪くなったりする頻度も減り、少しずつですが、口を開けてくれるようになりました。

まだまだ、平均すると、イッパイ食べた日で、通常の6割程度ですが、食べる量が減ってきているわけではないので、まあ良しとしましょうか。

機嫌が悪くなるスイッチは脳梗塞で入院する前は、ヤッチなりにけっこう把握できましたが、最近のアルツ君は、ゲラゲラ笑いながら、怒り出すような時も有り、イマイチ、いつスイッチが入ったかわかりません。

余談ですが、このような時を、ヤッチは『竹中直人状態』と呼んでいます。

また、食事を摂ると、すぐに眠くなってしまうのも、いっこうに改善されません。

飲み込むのにエネルギーを消費するのか、食べた物を消化するのに、胃袋に脳に行く血液を奪われてしまうからなのかよくわかりませんが、以前はこんな事が無かったわけですから、脳梗塞の後遺症といっても過言ではないかもしれませんね。

ヤッチは、今年になってから、夕食の介助だけ毎日やらせてもらっていますが、アルツ君が食事を摂り終わって、あるいは食事を摂るのをギブアップしそうになった時、必ず、ある質問をします。

『食べてすぐ寝てしまうと…?』です。

アルツ君の前日の答えは、『牛になる。』

その前の日は、『象になる。』

そのまた前の日は『豚になる。』でした。

なんか気の利いた答えを期待して、質問していましたが、面白くないので、そろそろやめにしようかと…。

(-_-;)

水分の摂取ですが、何度も書かせていただいているとおり、特養の嘱託医に一日に500cc以上水分を摂れない日が続くようであれば、『再び入院になる。』と言われています。

これについては、最近もあまり変化が見られず、500ccを摂れる日も有れば、摂れない日も有り、以前として、十分な摂取量とは言えませんね…。

アルツ君の年齢の平均では、1000cc~1500ccが必要と言われていますから、いかに少ないかがわかると思います。

特養の職員さんの多くは、半袖のポロシャツ一枚で仕事をしています。

そう…、高齢者用の温度設定なので、寒い屋外から施設の中に入ると、ムッとするくらいです。

施設内の空気も乾燥しているので、のどがもっと渇いてもおかしくないはずなんですけど、アルツ君、あまり水分を欲しがりません。

というより、ヤッチの目には、アルツ君が水分を摂ること自体を億劫に感じているようにも映ります。

口元に吸い飲みを運べば、わずかですが、すすることもありますからね…。

まあ、食事摂取量がほんの少しだけ増えたというだけで、以前に書かせていただいた記事内容とたいして変わらないので、ブログの更新をためらっていた次第です。

m(__)m

で、今日の話題はアルツ君の水分摂取の話題です。

昨日(1月15日木曜日)は特養で特養の嘱託医の診察が有りました。

アルツ君も当然嘱託医の診察を受けています。

同じくその日の夕方5時過ぎに、ヤッチはいつものようにアルツ君の夕食介助に施設に向かおうとしていたところ、姉から一通のメールをもらいました。

▽引用
姉からのメール(本文)

15分くらい前にA看護師(特養の主任看護師さん)から電話がありました。

A看護師によると、
B先生(特養の嘱託医)から『あまりにも水分摂取量が少ないので、このままでは生命維持が難しい。病院に行き、点滴を勧める。』との診断が下されたとの事。

ご家族の意向を明日(1月16日)午前中までに下さいと言われました。

私も、今日の19時頃に特養に行けるので、その時また相談しよう。
△引用

姉からのメールの内容だけでは、具体的なことはなにもわかりませんよね。

『病院』といっても、どこの病院なのか?

嘱託医のクリニックなのか、それとも別の外部の医療機関なのか?

入院なのか、外来で診察を受けるのか?

誰がアルツ君を『病院』に連れて行くのか?

家族の付き添いが必要なのか?

どうやって連れて行くのか?

経口摂取によって水分をアルツ君が十分に補うことができないので、水分補給のために『点滴(注射)』を打つというのだけは、わかります。

姉が特養に来てから、もう少し詳しく話を聞こうと、ヤッチはアルツ君の夕食の介助を始めます。

介助と申し上げても、介助になりません。

アルツ君、『食欲が無い』と言って、2、3口しか食べてくれませんでした。

これでは、処方されている薬も飲めません。

(-_-;)

この日の日中にキノコさんがアルツ君のところへ面会に行き、昼食をめずらしく完食したということを聞いていたので、まあ食べなくても、いいかくらいに思いましたが、やはり心配は心配です。

また、キノコさんが面会に訪れた時、アルツ君のテンションがマックスで、『俺はどこも悪い所はない。もう家に帰る。』と言ったそうで、アルツ君の食欲が気分的なものに大きく左右されていることは、誰の目から見ても確かなはずです。

これは食事摂取に限らず、水分摂取についても同じことが言えると思います。

なのに…。

嘱託医の診察はアルツ君の昼食の後ですから、なぜ故今頃になって、このような診断を嘱託医が下したのかもよくわかりませんね…。

アルツ君はこの後、車椅子に座ったまま寝てしまったので、ヤッチは居室の外の廊下に出て、姉の到着を待ちます。

姉が夜の7時ごろ到着です。

姉:「パパは?」

ヤッチ:「今、車椅子で眠ってるよ。」

姉:「ご飯は?」

ヤッチ:「ほとんど食べてない…。」

姉:「薬も?」

ヤッチ:「飲ませられないよな…。」

姉:「メール、見たでしょ?」

ヤッチ:「見たけど、あれだけの内容じゃ、『意向』もなにも、判断できる情報が少なすぎるよ。」

姉:「私もここの看護師さんにそう言われただけだからさぁ…。」

ヤッチ:「もう、事務所にいる生活相談員さん、帰っちゃったかね?」

姉:「訪ねてみる?」

ヤッチ:「うん。」

姉と二人で、同じフロア内にある生活相談員さんの事務所をノックします。

普段だと、もう帰宅している時間帯ですが、幸い古株の生活相談員さんが事務所から出てきます。

姉が、施設の主任看護師さんからもらった電話のことをこの生活相談員さんに伝えます。

生活相談員さん:「いや、その話はうちの看護師からもらっていないですね…。何時ごろの話ですか?」

姉:「今日の夕方5時すぎだったと思います。」

そこへ、今度は新任の生活相談員さんが姿を現します。

姉:「どうも、お世話になっています。そちらの主任看護師さんから何か聞いています?」

新任の生活相談員さん、キョトン顔です。

どうやら耳に入っていないようです。

姉は古株の生活相談員さんに申し上げたことと、同じこと伝えます。

新任の生活相談員さん:「いや、私もその話は伺っていないですね…。」

姉:「でも、そちらの看護師さんから明日の午前中までに返事を下さいって言われてるんですよね…?」

新任の生活相談員さん:「そうなんですか。それは確認してみないとですね…。」

ヤッチ:「ダメだこりゃ。今居る人間がだれも詳しいことを知らないんじゃ、議論する余地はないね。『病院に行く。』って言ったって、家族が連れて行くのか、御所で連れて行くかもハッキリしないんでしょ?」

生活相談員さん:「ですね…。」

ヤッチ:「『入院』なんてことになれば、水分摂取は出来ても、本人の精神状態が悪くなるのは目に見えてる話だと思うんだけどね…。」

新任の生活相談員さん:「わかりました。明日の午前中までのご返事というのは保留にしていただいて、私の方でもう一度、主任看護師、嘱託医に確認をさせていただきます。詳細がわかり次第ご連絡差し上げるというのでいかがでしょう?」

姉:「私たちはそれで構いませんけど…。」

姉とヤッチは居室に戻り、車椅子に座ったままのアルツ君をベッドに寝かせます。

ちょっと愚痴を言わせてもらえば、ベッドから車椅子、車椅子からベッドへの移乗について、毎回ヤッチがやっているのはなぜなんでしょうね?

ここは特別養護老人ホームという介護施設で、ヤッチが在宅で面倒をみているわけじゃないんですけどねえ~。

しかもヤッチの移乗介助、全くスキルの無い力任せの介助方法です。

アルツ君を半ば担ぎ上げるパワー介助です。

アルツ君をベッドに寝かせ、ずり下がったアルツ君の身体を枕の方に引き上げていると、先ほど会話をした新任の生活相談員さんが居室に入ってきます。

新任の生活相談員さん:「先ほどの件でちょっとお話があるんですけど…。」

ヤッチ:「あっ、ちょっと待ってもらえます。もう少しで終わりますから。」

新任の生活相談員には廊下で待ってもらいました。

姉とヤッチはアルツ君に布団を被せ、離床センサーと転倒用のマットをセッティングして、居室の外に出ます。

姉:「ごめんなさい。お待たせしました。」

新任の生活相談員さん:「あ、いえ。こちらこそ申し訳ありません。」

かつてはアルツ君の『定位置』だった場所に三人で腰かけます。

新任の生活相談員さん:「今、うちの看護師に電話で確認いたしました。やはり、お姉さまがおっしゃられていたことと同じことを、うちの看護師も嘱託医から聞いた話として申しておりました。」

もう、このとき、ヤッチはこの先の会話が回りくどい展開になることを察知していました。

自分のブログは回りくどいのに、自分の普段の会話が回りくどくなるのを非常に嫌う性格です。

m(__)m

ヤッチ:「確認の確認をしただけでしょ?で、どうする?」

新任の生活相談員さん:「期日については、改めてご相談ということになると思いますが、外部の医療機関を受診していただきたいと…???」

ヤッチ:「その外部の医療機関というのは、嘱託医もクリニックを経営しているわけですから、そこで受診して、点滴を打ってもらうという方向でもいいの?」

新任の生活相談員さん:「確認してみないとわかりませんが、嘱託医が『OK』であれば、その選択肢も有りかと…?」

ヤッチ:「OKが出た場合、誰が連れて行くの?本人(アルツ君)は絶対嫌がると思うけどね?」

新任の生活相談員さん:「こちら(施設)の車をご用意して、受診していただくことも検討させていただきますけど?」

ヤッチ:「点滴を打つとなれば、10分やそこらじゃ帰って来られないよね?たとえば、2時間くらい掛かるということになったら、その間もそちらの職員さんが付き添っててくれるの?」

新任の生活相談員さん:「…。」

ヤッチ:「嘱託医のクリニックでなくても同じことだと思うけど、受診先で本人(アルツ君)が大声を出して暴れる可能性も大だよね?その時もそちらで面倒見てくれるのかな?」

新任の生活相談員さん:「その時は、やはりご家族様のご協力が必要にもなってくるかと…。」

ヤッチ:「仮に医療機関に連れて行ったとして、水分を補えても、帰って来てから、不穏になる可能性を考えると、今外に連れ出すことを俺は危険だと思うんだけどね?」

姉:「私もそう思う…。ちょっとずつだけど、ご飯を食べられるようになってきているのに、外へ連れ出したばかりに、またご飯を食べてくれなくなっちゃうかもしれないし…。こちら(施設)で点滴を打ってもらうというわけにはいかないかしら…???」

新任の生活相談員さん:「その件は、以前もお話しさせていただいたとおり、こちらは介護施設で、医療機関ではないので…?」

ヤッチ:「でもさ、こちらには施設の看護師さんもいらっしゃるし、嘱託医もいらっしゃって、毎週定期的に往診だか、訪問診療をやってるわけだよね?具合が悪い人が入れば、何かの処置などをして、医療行為を行ってるわけだよね?」

新任の生活相談員さん:「そうですね…。ただ基本的には病院という役割を担っているわけではないので…。」

ヤッチ:「建て前はそうかもしれないけど、軽く二、三本、(点滴を)ここで打っちゃおうよ?ここなら、穏やかに点滴に応じてくれると思うからさぁ~。」

新任の生活相談員さん:「ただ、そこは、嘱託医のご判断でするものなので、私にはお答えができかねるかと…。」

ヤッチ:「軽くチュッチュと打っちゃえば、いいじゃん。病院じゃないからダメ?」

新任の生活相談員さん:「たとえば、療養型の病院に入院されて、そこで、たとえば1週間とか点滴治療を行っていただくという選択肢も有るかと…?」

ヤッチ:「あのさ、たぶんおっしゃられていることは正論だと思うよ。でもさ、お宅の施設とK病院との間で、話し合いを進めて行く中で、病院で入院しているよりは、この施設の方が環境が整っているっていうことで、親父は退院してきたわけでしょ?何でそんな本末転倒な発想が出るかな…。」

姉:「お前、またやめな!言い過ぎだよ!」

ヤッチ:「いや、悪いけど、親父の命が掛かってるんだ。遠慮して後悔はしたくないからハッキリ言わせていただくよ。」

姉:「やめなって!」

ヤッチ:「嘱託医と以前話し合いを持った時に、回復の見込みのない人に点滴は打てないとおっしゃいました。でも、回復の見込みが有るか、無いかは点滴を一本打ってみて、判断してみたって遅くないんじゃないかな?」

新任の生活相談員さん:「おっしゃっているお気持ちは非常によくわかります。ですが、慢性期、あるいは回復期の介護や医療をどうやってしていくかは、こちらの課題でもありまして…。」

ヤッチ:「だったら余計、今がチャンスじゃない?嘱託医といっても、この施設と使用従属関係にあるわけでしょ?いわば、嘱託医は施設サイドの人間じゃない?施設側から、嘱託医に『ここ(施設)で、打ってよ。』って言えないの?」

新任の生活相談員さん:「は…。嘱託医といっても、少々意味合いが違いますからね…。嘱託医に直接お話ししていただくのが良いかと…。」

ヤッチ:「悪いんだけどさ…、いつもいろいろな提案をするのはこっちでさぁ…。どうして、施設から、なにかアドバイスとか提案をいただけないのかな?俺ら、介護のプロじゃないわけで、親父のことしか知らないわけじゃん?たくさんの利用者さんと接している方々から良きアドバイスをいただけないかな…????」

姉:「私も、同じことを申し上げたいです。私は弟以上に介護のことはわかりません。ですから、素人が申し上げる事なので、皆さんにとっては、大変失礼なことを申しあげているのかもしれません。ですから、余計に素人意見を言わせていただけるなら、何で、ここ特別養護老人ホームで点滴を打てないんですか?」

新任の生活相談員さん:「お姉さまのお気持ちもよくわかりました。こちらで何かできる事はないか検討してみたいと思います。」

ヤッチ:「今日の話だけじゃなくて、以前話した時もそうだったんだけど、うちら家族以外は、みんな『回復の見込みがない。』を前提に話しをするんだよね…。医療で補えない部分を介護でフェローし、逆に介護で補えない部分医療でフォローしていくことは有ってもいいんじゃないかな?親父さんが『食べられない。』、『飲み込めない。』をどう介護の力で克服させられるのか、そろそろ皆さんの本領を見せて下さいよ。」

新任の生活相談員さん:「…。」

ヤッチ:「今回、嘱託医に我々から『点滴を打って下さい。』と申し上げるのではなく、施設から嘱託医におっしゃって下さいよ。嘱託医の返事によって、また次を考えなくてはいけなくなると思うけど、そういう場合は、今度はそちらから何か良いアイデアを下さいよ?」

この後も、いろいろと話をさせていただきましたが、主要な部分ではないので、省略させていただきます。(ほとんどがヤッチの理不尽な要求です。)

話し合いの結果としては、嘱託医に施設から姉の言葉として『点滴を打ってください。』と連絡していただくことで終了です。

新任の生活相談員さんからは、『なぜ、特別養護老人ホームにおいて、点滴を打つことができないのか?』ということに関して、明確な回答をいただけませんでした。

翌日の今日(1月16日金曜日)の午後に姉から電話が入りました。

姉:「今度の1月の20日の火曜日に臨時のケース会議(サービス担当者会議)をやるでしょ?その後になるか、先になるかわからないけど、嘱託医が施設にいらっしゃるから、『直接会ってお話ししましょう。』ってことになったから。」

なんだか点滴一本で、なんでこんなに面倒なんでしょうかね…。

嘱託医は毎週アルツ君の診察をするのだし、アルツ君の診察だけをして帰るわけではないので、何時間か特養にいらっしゃるはずです。

その間に、自身のクリニックから点滴薬をはじめとする医療材料を持ち込んで、アルツ君に点滴を打てば、特に医療、介護と縦割りの話にはならず、問題は起こらないような気がするのですがね…。

ん…。

『なぜ、特別養護老人ホームにおいて、点滴を打つことができないのか?』ということについて、調べてみました。

どうやら厚生労働省保険局医療課から出されている「特別養護老人ホーム等における療養の給付の取扱いについて」というのが根拠になっているようです。

pdfファイルで、結構な長文なのでリンク先だけ貼っておきます。

「特別養護老人ホーム等における療養の給付の取扱いについて」の一部改正について
保医発0328第2号(平成26年3月28日)


これは厚生労働省(厚生労働省保険局医療課長)から、医療機関等の特定の人、もしくは特定の事業所に発せられた『通知』です。(国民全員が知っておかなければならない内容ではないので、一部の人にしか発せられていないということです。)

『療養の給付』というのは、お医者さんに行って受ける診察、処置、薬の支給、手術、入院などの事です。

この文章の中で、『なぜ、特別養護老人ホームにおいて、点滴を打つことができないのか?』に該当すると思われる箇所を抜粋して引用させていただきます。

▽引用
特別養護老人ホーム等の職員(看護師、理学療法士等)が行った医療行為については、診療報酬を算定できない。
△引用

全文を読んでも、『点滴を打ってはならない。』といったダイレクトな表現は出てきません。

※(重要)このブログの記事下に追記を書きました。ご参照ください。
2016年05月01日


上記の抜粋した文章でも『診療報酬を算定できない。』とあって、『点滴打ってはならない。』とは書いてありません。

どういうことかというと、点滴を医療機関で受けたことのある方ならご存知だと思いますが、医療機関においては、医療機関のお医者さんが看護師に指示を出し、看護師さんが点滴の針を刺し、薬液が落ちはじめると、時々カーテンを開けて、点滴の落ち具合を確認しに来ます。

何が言いたいのかというと、最近ではお医者さん自らが点滴の針を刺すことは少なくなって、ほとんど看護師さん任せの事が多くなって来ているということです。

点滴液が無くなれば、看護師さんが点滴の針を抜き、ゆっくり起き上がって終了になります。

これをもし、特養でやるとどうなるか?

引用文章には、『配置医師』という文言が使われ、施設の嘱託医がこれに該当するかは明らかではありませんが、一応、含まれるものとします。

わかりやすくするため、ちょっとドラマ仕立てで展開させていただきますね。

特別養護老人ホームにはそこで雇用されている看護師さんがいらっしゃいます。

嘱託医がアルツ君の居る特養に一人で診察にいらっしゃいます。

嘱託医は特養の看護師さんと一緒に一人一人の利用者さんの居室を訪ね、診察して回ります。

アルツ君の居室にも診察の順番が回って来ます。

嘱託医:「ちょっと、水分が足りてないね…。お水飲んでますか?」

アルツ君:「わかんない…。」

嘱託医:「ちょっと、水分不足だから、点滴を一本打とうか?」

嘱託医は特養の看護師さんに、水分補給のための点滴を打つように指示します。

点滴薬などの医療材料は、嘱託医のクリニックから持って来たものです。

ちょうど、アルツ君の順番が診察の最後だったので、嘱託医は特養の看護師さんに点滴の指示だけを出し帰ってしまいました。

ここで問題となる行為は『特養(特別養護老人ホーム)』の看護師が点滴の針を刺した場合…。

特養の看護師が点滴の針を刺し、点滴が終わるまでの一式をやってしまうと、嘱託医は診療報酬を市区町村などの保険者に請求できないということのようなのです。

もちろん、アルツ君に打った点滴薬の薬剤料もアルツ君に請求できないし、アルツ君が一部負担金を支払う必要も無くなるというお話なのです。

嘱託医としては、お金を取れないなら、点滴を打てば打つほど赤字になってしまいますから、打ちたくないですよね…。

ちなみに特養ではなく、老健(介護老人保健施設)では診療報酬を請求できるようです。(特養は介護老人福祉施設)
※老健でも診療報酬を請求できないとコメントを頂きました。(コメントNo.2166

これが、もし、嘱託医が自分のクリニックから連れてきた看護師に指示を出し、アルツ君にこのクリニックから来た看護師が特別養護老人ホームという施設内で点滴の針を刺すというのであれば、嘱託医は診療報酬を請求できるようなのです。

嘱託医が点滴の指示を特養の看護師に出し、特養の看護師がアルツ君の腕に点滴の針を刺しても、嘱託医も看護師もオナワになることはないようですが、嘱託医からすると、一円も自分の手元に戻って来ないので、やるメリットが無いというのがどうもカラクリのようですね。

特別養護老人ホームの看護師が点滴を打つ行為そのものは医療行為として認められ、かつ違法性は問われる事は無いのに、特別養護老人ホームも嘱託医も金銭としての利益を得ることができないということです。

少々というか、おおいにややこしい説明になりましたが、特養の看護師が点滴を打っても違法性は無い。

違法性は無いが報酬が発生しない。

報酬が発生しないのなら、損することはやりたくない…。

これを国が指導しているんですよ~!

もう超高齢化社会に突入していて、アルツ君のような人間はたくさん居るはずです。

弱って来ているところに、通院や入院で点滴を受けて来いというのはあまりにも酷かと…。

外部の医療機関の受診を拒否すれば、点滴を受けられず、最悪死に至る可能性だってあるわけです。

こんなわけのわからん矛盾を放置していてよいものなのか…。

ちなみに、特養に嘱託医が診察に来て、自ら持ち込んだ点滴薬を自らの手でアルツ君に投与することは問題ないような気がしますが、これもできないんでしょうかねぇ~????

特別養護老人ホームの看護師さんは何のためにいるんだろう…?????

間違えている箇所も有るかもしれませんが、是非この話、広めてください。


追記~01

後日談があります。
上記の記事と合わせてご覧ください。
  1. なぜ特養では点滴一本も打ってもらえないのか? [2015/01/16] - 現在ご覧の記事
  2. 予想通り?アルツ君、救急搬送!! [2015/01/17]
  3. アルツ君の救急搬送の詳細 [2015/01/19]
  4. 特養嘱託医との話し合いは物別れ [2015/01/21]
  5. アルツ君、明日から『入院』です! [2015/01/28]
  6. 病状説明は余命宣告 [2015/01/30]


追記~02(2016年05月01日)

上記の記事を書かせていただいたのは2015年(平成27年)1月のことです。
記事の中で『「特別養護老人ホーム等における療養の給付の取扱いについて」の一部改正について』(平成26年3月28日 保医発0328第2号)という厚生労働省保険局医療課長からの『通知』を取り上げさせていただきました。
そして、この後、2016年(平成28年)に3月なって、新しい『通知』が発せられました。

「特別養護老人ホーム等における療養の給付の取扱いについて」の一部改正について
保医発0325第9号(平成28年3月25日)


標題は同じですが、リンク先、そして内容が異なります。

新しく発せられた通知の中で改正されたところを抜粋して引用させていただきます。

▽引用
特別養護老人ホーム等の職員(看護師、理学療法士等)が行った医療行為については、診療報酬を算定できない。
ただし、特別養護老人ホーム等に入所中の患者の診療を担う保険医の指示に基づき、当該保険医の診療日以外の日に当該施設の看護師等が当該患者に対し点滴又は処置等を実施した場合に、使用した薬剤の費用については診療報酬の算定方法(平成20年厚生労働省告示第59号)別表第1第2章第2部第3節薬剤料を、使用した特定保険医療材料の費用については同第4節特定保険医療材料料を当該患者に対し使用した分に限り算定できる。

また、同様に当該看護師等が検査のための検体採取等を実施した場合には、同章第3部第1節第1款検体検査実施料を算定できる。

なお、これらの場合にあっては、当該薬剤等が使用された日及び検体採取が実施された日を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

「特別養護老人ホーム等における療養の給付の取扱いについて」の一部改正について
保医発0325第9号(平成28年3月25日)より抜粋して引用
△引用

上記内容から配置医師(嘱託医)が『健康管理』と称して特養に訪問する日でなくても、配置医師(嘱託医)が指示を出せば、特養の看護師が、点滴等の医療(治療)行為を行うことができると解釈できるのではないでしょうか。
ただし、点滴注射の手技料(注射に際しての手間賃、手数料のようなもの)などは、算定できないままなので、点滴に関して算定できるものは、点滴(補液)の薬剤料や特定保険医療材料(平成26年3月5日保医発0305第8号)の材料費のみです。(薬剤単独で保険請求できない注射もあるので、手技料も算定できるのではないかという疑問もありますが…。)
配置医師(嘱託医)が、あるいは特養自体が人員の確保等の理由で採算が取れないと判断すれば、点滴等の医療行為を行わないことも考えられます。
それでも特養入所者の立場からすると、施設内で点滴を受けられる可能性はかなり高くなったのではないでしょうか。
また特養の職員さんの立場からすると、提供できるサービスの幅が広がったのではないでしょうか。
『算定できない』から『算定できる』という文言が加えられたのですから、大きな一歩といえるかもしれません。

余談ですが、『通知』という言葉を何度も使用させていただきましたが、法律用語(行政用語)が実に難しい…。
比較的わかりやすい解説を見つけたので引用文を載せておきます。

▽引用
あくまで、一般的にどう理解されるかを踏まえて分けると、

  通知=事実を知らしめるためのもの。特定の人に伝える場合が多い。
     一般に広く知らしめる場合は「公告」という場合が多い。
  通達=法令の解釈運用のために、規範の実効性を補うための個別指針を示したものが多い。
     それ自体が法的拘束力があるものではないが、法規範と一体となって事実上法的拘束力を持つ。

通知に反した場合、それが直ちに「違法」ではなくても、知りながら従わなかったことの責任を追及される根拠にはなりえます。例として相応しいかどうかを敢えて無視して例に挙げれば、薬害エイズのときには、当時の厚生省が米国当局や関係機関から危険情報を得ていたにもかかわらず、これを黙殺して危険な血液製剤を製薬会社の在庫処理のために販売禁止措置を講じなかったことが問題にされました。
これと同じように「故意または過失」の存在を裏付ける証拠になりますから、法的な意味はあるものと思います。
△引用


今回のケースでは『特定の人』というのは、医療保険の診療報酬事務を行っているような保険医療機関(病院、診療所)、あるいは事業所等が該当し、介護報酬請求事務を行っているような特別養護老人ホームなどには、『通知』は送付されていない可能性が高いです。
さらに『保医発』とは『厚生労働省保険局医療課長発』という意味です。

(参考)
難しい法律用語と難しいアルツ君 [ アルツ君は職人 ]


今後もこのような改正が行われると思います。
機会があれば、追記していきたいと思いますが、確約できませんので、リンクを貼っておきます。
随時そちらでご確認していただくようお願い申し上げます。

厚生労働省平成○○年度診療報酬改定
最新の情報を得るには、○○年度の○○の部分を現在の年度に置き換えて、リンク先を探してください。(たくさん有り過ぎて、探すのが大変かも?)


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2015/01/16 | コメント (8) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top
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