site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
2   次のページ »

アルツ君の入院初日(救急搬送された日)

2013/09/01 (日)  カテゴリー: アルツ君
▲ Page Top
こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

前記事でも、書かせていただいたように、8月28日の水曜日に救急搬送されたアルツ君ですが、詳しく書かせていただいていなかったので、この記事で少し詳しく書かせていただきます。

入院後の様子も書いていないので、これもあわせて書かせていただきたいと思います。

関連記事:

前記事と重複する箇所も多数あると思いますが、どうかご了承ください。

8月28日の水曜日の朝、アルツ君は入所している特養で、朝食後に不調を訴えたようです。

当然、ヤッチはその場にいませんから、以下は施設の看護師さんから聞いた話になりますが、多分、時刻にすると朝の7時半とか、8時頃の話しだと思います。

施設の看護師さんがアルツ君の体温を計ったところ、38.9度…。

半身浴にはなかなかグッドな温度ですが、人間の体温にすると、かなりの高熱です。

アルツ君が『気持ちわるい。』、『吐きたい』といったので、何度か看護師さんが嘔吐させようと試みたようです。

しかし、施設では吐くことができず、スッキリできなかったようです。

普段、施設の利用者(入所者)さんの体調が悪くなったりすると、その方達を連れていくかかり付けの病院が有るので、アルツ君も施設の車で、そこに連れていくことにしたそうです。

この病院が救急搬送される前のS病院で、一応入院設備もある立派な病院です。

付き添って下さったのは、施設の生活相談員さんと施設の看護師さんだったようです。

そして、S病院の寝かされたベッドの上で、アルツ君、とうとう吐いてしまったようです。

『なんじゃーこりゃー!!』とアルツ君が言ったかどうかは定かではありませんが、そこで吐しゃ物と一緒に大量の血を吐いたそうな…。

やはり、血を吐けば誰でもあわてますわな~。

そこで、担当の先生が即座に検査のできる大きな病院に救急搬送することを考えて下さったようです。

救急搬送の際、付添うのは家族でなくては駄目だったのかどうかはわかりませんが、いち早くS病院に駆けつけられるのがヤッチだったため、ヤッチがS病院に呼ばれます。

ここまでは、前記事に書かせてもらった通りです。

前記事では、ここでの会話の内容を記憶していないと書かせていただきましたが、一つだけ記憶していることがありました。

(^^ゞ

S病院のベッドに仰向けで寝ているアルツ君の横にひざまずくような恰好をしたときに、かすかに漂う懐かしい香りが…。

近くに本屋さんは有りません。

明らかに、香りの主はアルツ君です。

生活相談員さんにヤッチはたずねます。

ヤッチ:「リハパンの予備って持って来てます?」

生活相談員さん:「いやー。急いでお連れしたので、余裕がありませんでした。」

仮に、持って来ているとしても、アルツ君のリハパンを交換できるような状況ではないのに、何でこんなことを言ったんでしょうかね~~????

(; ̄ー ̄川 アセアセ

そうこうしているうちに救急車が到着です。

救急救命士の方の一人がたずねます。

救急救命士さん:「ご家族の方はいらっしゃいますか?」

ヤッチ:「はい。私です。」

救急救命士さん:「(アルツ君が)どんな状況ご説明願えますか?」

ヤッチ:「すいません。父は施設に入所していて、施設の方がここに連れて来て下さったので、私は詳しいことがわからないんですよ。」

施設の看護師さんが、代わって答えて下さいます。

今まで書いたことの繰り返しの話です。

施設の看護師さん:「熱は施設では38.9度。一番高い時は39.1度まで行って、その後計ったときは、少し下がって、38.1度です。」

救急救命士さん:「その一番高かった時と言うのは何時頃ですか?」

施設の看護師さん:「10時です。」

他にも問答がいくつかありましたが、さしたるものではなかったと思うので、省略させていただきます。

アルツ君と一緒に救急車に乗り込む直前に、ヤッチはアルツ君の認知症の症状が進行していることを救急救命士さんに伝えます。

救急救命士さん:「わかりました。後でお父様ご本人にご自身のお名前を訊くことがあるかもしれません。」

救急救命士さんがヤッチにアイコンタクトを送って来ます。

おそらく認知能力を試すのに利用するのでしょう…。

アルツ君がストレッチャーで救急車に運ばれます。

ヤッチが後から乗り込み、救急救命士さんにシートベルトをするよう促されます。

搬送先が決まっているせいか、後ろのドアが閉まると、救急車はすぐに走り出します。

ヤッチ、救急車の中で盗撮を試みます。

(●`w´●)ニァ・・

しかし、救急車がことのほか揺れるので、ベストショットを得られません。

(-_-;)

救急車の中
救急車の中


揺られること10分ちょっとでしょうか…。

受け入れ先のOG病院に到着です。

アルツ君のいる特養からは、自動車で20~30分程度のロケーションの救急指定の病院です。

救急の入り口からすぐに処置室のようなところにアルツ君は運ばれ、ヤッチは処置室の外で待つように言われます。

病院の医療事務のお姉さんがヤッチのところに現れ、いろいろと書類を書くように言われます。

施設で『健康保険証』や『おくすり手帳』を預かってきていたので、それも手渡します。

その後も入れ代わり立ち代り、検査技師さんや医師が現われ、書類を持ってきます。

血液検査にあたって、ウィルス感染していないかの同意書、内視鏡検査をしている時にポリープが見つかった場合に切除しても良いのかの同意書、胸部CTの際にアレルギーが無いか等、アルツ君を待っている間にたくさんの書類を書かなくてはならなくてはならないハメに…。

書類に記入していると、最初に処置をして下さった医師が現われます。

医師:「お父様なんですが…。」

ヤッチ:「はい。」

医師:「こちらに救急でいらした時には、すこしぼんやりされていましたが、今は意識もハッキリしてらっしゃいます。」

ヤッチ:「あ、そうですか。」

医師:「まだ、血液検査などの結果が出ていませんが、おそらく炎症反応が有ると思います。多分、しばらくはこちらで入院していただくことになると思います。」

ヤッチ:「それは覚悟の上ですが!?」

医師:「ただ、このことを話したら、とても嫌がっているご様子でして…。『入院するのかよ…。』とおっしゃっています。」

ヤッチ:「あーあ。それなら適当なことを言って、ぶち込んでしまって下さい。方便使って結構ですので、『ちょっとここでお休みしてから帰りましょ?』ぐらいのことをおっしゃっていただけば、落ち着くと思います。」

医師:「わかりました。では、その方向で…。」

この時、ヤッチは何でアルツ君が血を吐いたのかということを知らされていません。

そのことを教えに来て下さったのかと思ったのに、ちょっと拍子抜けです。

(-_-;)

たぶん検査結果が出ないと、ヘタなことを言えないんでしょうね…。

ただこの医師が、『お父様の鼻に通された管のところどころ黒くなっているのは、血液が酸化しているからで、ちょうど使い捨てカイロの酸化鉄を想像してもらえば良いと思います。』などと、わけのわからない説明をして行ったことだけは、よく覚えています。

この後も、いろいろな書類を書かされ、書き終わっても、なかなかご対面と言うわけにはいかない状況…。

これらの書類の中で、ちょっと困ったのは、入院に際し、個室にするか、大部屋にするかの選択です。

大部屋は多分4人部屋だと思いますが、バス、トイレ、洗面所は部屋には有りません。

お風呂は度外視して良い話ですが、特養では個室に居るアルツ君です。

少し、元気になって、自分で歩けるようになってきた時のことを考えると、トイレが近くにないと不安です。

それに、大部屋では他の入院患者さんの迷惑になることは必至です。

やはり、差額のベッド代を払っても個室にしてもらう必要が出てきます。

で、個室はというと?

ランクがA、B、Cと3ランク有ります。

Aランクは室料が一日あたり31,500円。

バス、トイレ、洗面所完備です。

つづいてのBランクは、バスが無くて、トイレ、洗面所付きの一日あたり21,000円の部屋…。

Cランクは、洗面所のみの10,500円の部屋です。

Cランクの部屋が洗面所ではなく、トイレ付きと言うのであれば、これに即決なのですが、そういう部屋は無いとの事…。

姉と電話で相談し、Bランクでトイレと洗面所のついている個室にするしかないとの結論に達したのですが、何のことはない…。

結局、病室は大部屋、個室含め、Cランクの10,500円の個室しか空きがなく、選択の余地がありませんでした。

(-_-;)

『最初から言えよ!!』っていう話ですが、仕方がありません。

(つд⊂)エーン

結局、部屋には、ポータブルトイレを置いてもらうことで、手打ちです。

アメニティーについても、ちょいとヤッチの薄い頭を悩ます羽目に…。

アメニティーと言うのは、タオルや寝巻などの身のまわり品のレンタルのことです…。

普通であれば、自宅から持ってくれば、事足ります。

また、特養の生活相談員さんからも『必要なものがあれば、おっしゃっていただけば、こちらで準備してお持ちします。』とも言われています。

でも、失禁で一日に何枚も寝巻やらズボンを汚してしまうアルツ君です。

(-_-;)

洗濯物を持って帰り、また持参するのも容易なことではありません。

ならば、お金を払ってでも、アメニティーを頼んでしまった方が、そういった手間を省くことができます。

ところが、アメニティーにもランクが有り、一番値段がいいランクのものは、何度寝巻を汚しても、追加料金は発生しないシステム…。

最高ランクのものは、オムツも4枚以上使えて、1日1,880円…。

この下のランクのアメニティーは1日1,280円。

内容を具にみませんでしたが、後であれこれと買い足して持って行く面倒を考えると、一番至れり尽くせりの内容のアメニティーを頼んでおけば、問題なしという姉の判断で、1,880円のものに決定です。

入院手続きについては、書類をいただき、2~3日中に保証金50,000円とともに提出してくれとのことです。

入院料金は月末締めで、保証金の5万円は退院時に相殺され、余りがあれば、却って来るとの事です。

当然、急いで出て来たので、持ち合わせなどなく、後日の手続きとなりました。

お金に関することは、アルツ君には成年後見人が居て、成年後見人さんが金銭の管理をしているので、成年後見人さんの判断も仰がなければならず、これまた厄介な話です。

成年後見人さんとの連絡は姉がやってくれているので、入院の費用面の手続きは、後で姉にまかせてしまいました。




だいぶ、時間が経過して、ようやくヤッチは、OG病院の事務の女性職員さんに病棟の方に案内されます。

女性職員さん:「まだ、お父様は病室に戻られていませんが、病棟の方にご案内しますね。」

ヤッチ:「ありがとうございます。」

女性職員さん:「今、病棟の一部を工事中なので、少し大きな音がすると思いますが、ご了承願います。」

女性職員さんに案内され、エレベーターに乗り込みます。

どうやら、病室は4階のようです。

ヤッチは救急入口からアルツ君とこの病院に入ったので、病院の中で自分がどこに居たのか、わからないでいました。

でもこの職員さんの案内でようやく自分がどこに居たのかがわかり、スッキリします。

女性職員さん:「まだ、お父様は病室に戻られておりませんが、ここがお父様の病室になります。」

アルツ君の病室はナースステーションに一番近くです。

病室の扉を開けておけば、ナースステーションのカウンターからアルツ君のベッドがよく見えます

病棟に案内される前、病院側からの書類の中でアンケート用紙が有り、アルツ君の普段の生活について質問してくるものが有ったので、ヤッチは事前にアルツ君が認知症であり、環境が変るとおそらく不穏になるのでは!?と言うようなことを記入しています。

もしかすると、アルツ君のために病室を空けてくれたのかもしれませんね~。

(^^ゞ

女性職員さん:「お父様がお戻りになるまで、デイルームがこちらにございますので、お待ちください。」

ヤッチ:「わかりました。」

女性職員さん:「あと、お父様が普段お飲みになっている薬はどちらにございますか?」

ヤッチ:「あッ、そっかッ!?特養に入所しているので、特養で管理していると思います。」

女性職員さん:「では、確認していただき、お早目にお薬をお持ちいただけますか?」

ヤッチ:「今日中じゃないと、まずいですか?」

女性職員さん:「おそらく、今日は点滴ですから、今日はお薬を飲むことはないと思いますが、できるだけ早く…。」

ヤッチ:「わかりました。特養に連絡して訊いてみますね。デイルームは電話を使えますか?」

女性職員さん:「はい。ご使用いただけます。」

ヤッチはデイルームに行き、特養に電話します。

生活相談員さんが対応してくれます。

ヤッチ:「今、病院に居るんですけど、病院から普段飲んでいる薬を早めに持って来てくれって言われているんですけど…。用意できますかね?」

生活相談員さん:「今日中ですか?」

ヤッチ:「いえ。ただ、いつから服用になるかわからないので、早目にとだけ言われました。もし、そちらで今日は難しいなら、明日の朝にでも私がそちらに取りに伺いますよ。」

生活相談員さん:「でも、やはり早いに越したことはないですよね。少しだけお時間いただけますか?対応できるか訊いてみます。」

ヤッチ:「待ちくたびれているくらいだから、俺の時間ならいくらでもあげますよ。」

生活相談員さん:「すいません…。折り返させていただきます。」

電話を切ってすぐにヤッチの携帯が鳴ります。

相談員さんからです。

ヤッチ:「持て余してんだから、もっとゆっくりでもよかったのに…。」

生活相談員さん:「いえいえ…。薬の件なんですけど、そっち方面に帰る職員がいるので、その職員に持たせようと思っていますが、よろしいでしょうか?」

ヤッチ:「え?もうそんな時間?途中で全部飲んじゃうような人でなければ、OKですよ!!」

生活相談員さん:「いえいえ、では、今日中にお持ちします。」

ヤッチ:「無理言ってすいません。」

今度はアルツ君を担当して下さる看護師さんがデイルームにいらっしゃいます。

看護師さん:「はじめまして、お父様を担当させていただく○○と申します。」

ヤッチ:「息子の○○と申します。お世話になります。」

看護師さん:「さっそくなんですけど、救急の医師から、お父様の病状について説明がありましたか?」

ヤッチ:「いえ。とくに…。ただ、胸部のCTを撮るっておっしゃっていた時に、推測で私が『誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)ですか?』って訊いた時に、お医者様だか技師の方が『その可能性が高いですね…。』というようなことはおっしゃっていました。」

看護師さん:「そうですか…。」

看護師さんがヤッチの言うことをボールペンでメモしはじめました。

ヤッチ:「『誤嚥(ごえん)』だなんて、よく手書きで書けますね?俺は携帯かパソコンでしか打てないよ?」

看護師さん:「しょっちゅう、書いていますから…。」

ヤッチの場合、パソコンのキーボードを打っても、時々『御遠征肺炎』という文字が出て来るのに…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ヤッチ:「この『誤嚥(ごえん)』という文字を見ると、高級な中華料理を思い浮かべるのは、俺だけなんですかねえ?」

看護師さん:「…。」

この後、日頃のアルツ君のことを色々訊かれました。

ヤッチ:「ちょっと、心配なのは、元気になって来た時に不穏にならないかですかね…。」

看護師さん:「まあ、その辺はスタッフが大勢いますので…。」

ヤッチ:「『ばあさん』とか『○○(キノコさんの名前)』を父が口にしたときは、私の母のことで父の奥さんのことなんで…。」

看護師さん:「わかりました。奥様のことは覚えてらっしゃるんですね?」

ヤッチ:「微妙ですが、捜そうとするかもしれません。」

看護師さん:「承知しました。もうすぐ、担当させていただく医師もこちらに戻ってくると思います。またお声掛けさせていただきます。」

また、時間が空いてしまいました。

(-_-;)

他に誰も居ないと、外の空気も吸いに行けませんねぇ…。

(-_-;)

しばらく経って、ナースステーションに来るように言われます。

担当して下さる医師がお見えになったようです。

どうやら、女医さんのようです。

女医さん:「お父様を担当させていただく医師の○○です。」

ヤッチ:「息子の○○です。」

女医さん:「さっそくですけど、お父様の病状についてご説明させていただきますね…。」

女医さんは、ご自分の机の前に有るパソコンのモニターを横に座っているヤッチの方向に少し角度を変えて見せます。

女医さん:「吐血についてですが、食道から胃に向かって内視鏡を入れ、検査させていただきました。モニターでご覧になってわかるように、食道から胃に向かってカメラが動いているのですけど、ところどころ出血している箇所がございます。」

ヤッチ:「でも、ただれているっていう感じじゃないですよね?」

女医さん:「そうですね。潰瘍というよりは、ちょっとしたすり傷みたいなものがあるという程度でしょうかね。失礼ですが、ご高齢のわりに綺麗な方だと思いますよ。で、問題になるのは、食道と胃の境目の部分です。今ご覧になられている部分がその部分で、奥の方に広がって見えるのが胃です。」

ヤッチ:「はいはい。わかります。」

女医さん:「これを少し拡大すると、出血している箇所がわかると思います。」

女医さんはマウスのセンターホイールをクルクルと回転させ、画像を拡大させます。

ヤッチ:「あーこれですか!?」

ヤッチがモニターを指さします。

女医さん:「そうです。おそらく吐血の箇所はここだと考えられます。」

ちょうど食道をホース、胃をポンプに例えるなら、ちょうどそのジョイント部分が出血して、輪郭が赤く彩られています。

ヤッチ:「なんで、こんなところが出血したりするんですかね?病名で言うと何と言う病気になるんですか?」

女医さん:「逆流性食道炎というものです。お父様の場合、普段バイアスピリンという血液をサラサラにする薬を飲まれているので、逆に血が止まりにくかったのかもしれませんね…。」

ヤッチ:「逆流性食道炎というのは、最近、テレビのコマーシャルなんかでも流れているやつですよね?また何だって、こんなのところで流行りのものに手を出すかなぁ…。」

女医さん:「ご存知かと思いますが、胃や十二指腸からは胃液、十二指腸液というものが出ています。胃液と言っても、強い酸ですから、これが何かの拍子で、食道の方に飛び出してくると、食道の粘膜を傷つけてしまうんですね。」

ヤッチ:「それが逆流性食道炎っていうやつですかぁ…。自分で自分をぶっ殺しちゃうんですね!?出血までしちゃうんですね?」

女医さん:「そうですね…。どうして出血したのかということは、推測の域を出ませんが、何か大きなものを飲み込んで、吐こうとしたときに胃酸が逆流して、食道を傷つけてしまったのかもしれません。ただ、胃の中は吐かれてしまった後なので、綺麗でした。また、85歳という高齢ですから、飲み込む力、いわゆる嚥下(えんげ)が悪くなっているのかもしれません。」

ヤッチ:「なるほど…。以前、進行性核上性麻痺(PSP)ではないかと言われたこともあるので、もしかすると、こやつだとすると、一番最初に飲み込みが悪くなる嚥下障害(えんげしょうがい)が出るっていう話も聞きましたからね…。」

女医さん:「そうでしたか…。」

ヤッチ:「そう言われちゃうと、キリがありませんが、蕎麦をのどに詰まらせるなんていう事件もありましたからねぇ…。」

女医さん:「いずれにしましても、今すぐに手術をして、どこかを切除しましょうという御病気ではなくて、胃酸を抑えるような薬を使って、徐々に元の状態に戻していくという治療になると思います。」

ヤッチ:「なるほどね…。」

女医さん:「で、お父様のお熱の方なのですが、高熱が長く続いたとか、胸が苦しいとか、おっしゃられたことがございますか?」

ヤッチ:「いいえ。家族の中では一番元気な方で、若い頃は風邪をひいたこともありません。」

女医さん:「そうでしたか…。」

今度は女医さん、アルツ君の胸部のCT画像をヤッチに見せます。

女医さん:「これはお父様の肺の画像ですが、肺の下の方に影あるのがお分かりですか?」

ヤッチ:「影って言うのは、白くなっているということですよね?やっぱり誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)ですか?」

女医さん:「そうですね。しかも、申し上げにくいことですか、過去に誤嚥を繰り返している事がうかがえます。」

ヤッチ:「年齢が年齢ですから、有ってもおかしくないかもしれませんねぇ…。ただ繰り返しているというのはちと、驚きです。」

誤嚥(ごえん)というのは、本来食道を通って胃の中に入らなければいけない食べ物や水分、あるいはツバといったものが、気管の中に入ってしまうことです。

気管の先は、当然の事ながら、肺です。

時々、ヤッチもやっちまう事が有りますが、大きく咳払いをすることでこいつをブロックします。

ただ、年齢とともに、飲み込む力や逆に吐く力、あるいは咳払いをする力が弱くなって、誤嚥のリスクが高くなるわけです。

細菌まみれのものを誤嚥してしまえば、誤嚥性肺炎になるの図式で、さらに肺炎を起こせば高熱が出るの図式です。

女医さん:「画像で見る限りでは白い塊というのではなく、ところどころ、引っ掻き傷のようになっているところが有るのがお分かりになります?特に肺の下の方です。」

アルツ君の肺の上部は影も無くきれいですが、肺の下の方に行くほど、白く濁り、釣り糸の切れ端のようなものが沈殿しているようにも見えます。

ヤッチ:「なんだか、釣り糸が肺の中に入っているみたいですよね?最近は釣りに出かけていないはずですけどねぇ…。」

女医さん:「その白くシュシュとなっているところが過去に誤嚥している箇所だと思います。」

ヤッチ:「へー、過去の誤嚥までわかっちゃうんだ!!」

女医さん:「で、血液検査も同時にさせていただきました。白血球の数がお父様の年齢の基準値よりも多くなっています。2倍とはいかないまでも、それに近い数値を示してます。」

ヤッチ:「それがわかると何がわかるんですか?」

女医さん:「白血球の数が増えると、炎症を起こしている事がわかります。人間の体は白血球の数を増やして炎症を防ごうとするのです。」

ヤッチ:「便利に出来てますね…。」

女医さん:「細菌は熱に弱いので、それが増殖しないように高熱が出たりするわけです。」

ヤッチ:「それで、父の今回の肺炎の程度というのはどの程度になるんですかね?」

女医さん:「過去の誤嚥の跡が一緒に画像に写ってしまっているので、はっきりとした数値は、正直わかりません。」

ヤッチ:「そうですか…。」

女医さん:「いずれにしても、逆流食道炎と同じで、手術をしてどこか悪い所を取ってしまうという治療ではなく、抗生剤で、細菌の増殖を防いでいくという治療になります。それと、これは様子をみながらということになりますが、入院が長引けば、足腰の筋力も衰えてきますから、筋力が大きく落ちないようなリハビリも計画に入れて行こうと思います。あわせて、嚥下(えんげ)についてもリハビリをさせて行こうと…。」

ヤッチ:「それは、ありがたいですね。ぜひ、よろしくお願いします。」

女医さん:「あと、大変失礼かと存じますが、ご高齢な御父様なので、治療の中で、病状が悪い方に向かわれてしまうことも考えられます。その際は、私どもの院としましては、余りお父様に苦痛にならないような治療法を考えていますけれどもよろしいでしょうか?」

要はアルツ君の病状が悪化して、いよいよお迎えが来るといったときに、おしりの穴に棒を突っ込み、グリグリとかきまわして、眠る子を起こすような治療法は選択しないということをこの女医さんはおっしゃりたかったようです。

ヤッチ:「私もその方が良いと考えています。ただし、私がよくても、本人は暴れるかもしれませんが…。」

女医さんは苦笑です…。

女医さん:「だいたい、以上なんですが、何か他にご質問は有りますか?」

ヤッチ:「いえ。特に…。」

失敗しました…。

(-_-;)

アルツ君の入院期間がどのくらいの長さになるのかをお伺いするのを忘れました…。

(-_-;)

リハビリの計画が入っているし、抗生剤の投与があるわけですから、すぐに退院とはならない気配ですがね。

女医さんからの説明が終わり、いよいよアルツ君にご対面です。

アルツ君、目をつぶっていますが起きているようです。

2013082817120001.jpg[ 拡大する ]

2013082817120000.jpg[ 拡大する ]

2013082818010000.jpg[ 拡大する ]

暴れないようにベルトでベッドに拘束されています。

サイドテーブルの上には、まだ封の切られていないミトンも置いてあります。

ヤッチ:「起きてるのか?」

アルツ君が目を開けます。

アルツ君:「起きていますよん!!」

ヤッチ:「でも、寝てていいよ。」

アルツ君:「人を起こしておいて、そんなことを言うやつがあるか。」

喋る声が痰混じりの声です。

やはりいつも通りとはいきませんね。

(-_-;)

話し声に覇気がありません。

顔色も白いというより、熱のせいか、赤ら顔です。

ヤッチ:「悪い悪い…。」

アルツ君:「それより何だって動けないんだ?」

ヤッチ:「気のせいだろ!?」

アルツ君:「うそをつけ。胸に変なバンドみたいながくっ付いてるぞ?」

ヤッチ:「あー、それか!?旦那さんの腰が曲がってるから、真っ直ぐにするために矯正してるんだよ。」

ヤッチ:「そっか…。それに腕にも変なもんが付いてるぞ。」

アルツ君が仰向けの姿勢のまま、点滴の針の刺さった腕を軽く叩きます。

2013082818020000.jpg[ 拡大する ]

もう、すでに点滴の針を固定しているサージカルテープのめくれかかっている部分があります。

(-_-;)

ヤッチ:「今日は自分の入れ歯は口の中に入っているか?」

アルツ君:「そういえば、無いみたいだな!?」

ヤッチ:「だろ?入れ歯が無いとメシが食えないから、そこの腕から栄養を放り込んでもらってるんだよ。」

アルツ君:「こんなところからエサを食ったって美味くないぞ!?」

ヤッチ:「大丈夫だよ。ボタモチ100個分の栄養を入れてくれって頼んであるんだから。」

アルツ君:「お前ね、ものには限度っていうのがあるぞ。そんなに食えるわけないだろ。」

くだらない会話をしていると、看護師さんの登場です。

看護師さん:「今日担当させていただく○○です。よろしくお願いします。」

ヤッチ:「こちらこそよろしくお願いします。」

看護師さんがアルツ君の痰吸引の準備を始めます。

看護師さん:「お父さん!!口を開けられますか?」

アルツ君:「開けられるけど、入れ歯は無いよ!?」

看護師さん:「もっと大きく開けられますか?」

アルツ君:「あーん。」

看護師さん:「『あーん』じゃ閉じちゃうから、『あー』のままでいて?」

アルツ君:「そんな難しいことわかんないよ。」

看護師さん:「ダメだなこりゃ。鼻からだ。」

看護師さんが痰吸引のためのチューブを鼻から挿しこもうとします。

アルツ君が大声を上げて首を振ります。

アルツ君:「わーっ!!!」

すごい力でアルツ君が抵抗するので、ヤッチもアルツ君の腕を抑えつけます。

拘束については、同意書にサイン済みなので、多分虐待にはならないでしょう…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

代筆したのはヤッチですが…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ミッション完了です…。

アルツ君もグッタリしています。

看護師さん:「ほーらこんなにたくさん出た。ありがとうございました。」

看護師さんがヤッチに軽く会釈します。

アルツ君がブツブツ言っています。

アルツ君:「あーあ。殺されちゃった…。」

ヤッチ:「そうだよ。旦那さんを生かすも殺すも看護師さん次第だぞ~。」

看護師さん:「いえいいえ、私はそんなことはしませんから、ご安心下さい。」

ヤッチは看護師さんに話し掛けます。

ヤッチ:「これじゃあ、夜中に点滴の針を抜いちゃうかもしれませんね~。」

看護師さん:「大丈夫、大丈夫、わかってますから!!」

なかなか頼もしい看護師さんです。

そんなことをしていると、同じような人物登場です。

アルツ君の一人娘の姉です。

姉:「パパ、どう?」

アルツ君:「どうって、メシを食わしてくれないんだよ…。」

姉:「お腹がすいた?」

アルツ君:「そういうわけじゃないけど、食わしてくれないんだよ…。」

姉:「早く元気になったら、食べられるさ!!」

アルツ君:「それに何だか今殺されかけたんだぞ?」

姉:「ん?」

ヤッチ:「今、痰吸引してもらったんだよ。」

アルツ君:「あんな苦しいなら死んだ方がましだぞ…。」

看護師さん:「そういうことを言う人に限ってそうならないんだな~。」

姉:「だって!!早く元気なりな!!肺炎だって聞いたからさあ…。がんばって早く治しな!!」

アルツ君:「肺炎?俺がかよ?」

姉:「そうだよ~。」

アルツ君:「そうか…。俺は肺炎なのか…。」

ヤッチは姉に目くばせをして、制止します。

アルツ君には病識がありません。

今回は救急搬送されたことも、吐血したことも記憶にないようです。

姉:「とにかく、今日はゆっくり休みな!!」

今度は看護師さんがネフライザー(呼吸を楽にする吸入器)を準備しています。

ガスマスクを小さくしたようなものを想像してもらえば良いと思います。

おめんのようにゴムひもが付いていて、顔の後ろにゴムひもを回せば、装着完了です。

看護師さんが首を傾げています。

看護師さん:「多分ゴムだと嫌がるだろうな…。手で持っててもらった方がいいかな!?」

ネフライザーから蒸気が出始めます。

看護師さん:「これを口に当てて下さい。できます?」

アルツ君、全然手で持とうとしません。

(-_-;)

仕方なく、ヤッチがアルツ君の口にネフライザーを当てます。

看護師さんはこれを確認すると、アルツ君の病室から出て行ってしまいました。

ヤッチ:「ひょっとして、俺、ずっとこの姿勢?」

中腰の姿勢のままでは辛いので、無理やりアルツ君の顔の後ろにゴムひもを回します。

意外に大人しくさせてもらえました。

痰吸引で楽になったのか、ネフライザーで楽になったのかはわかりませんが、アルツ君がどうやらオネムになったようです。

それでも、目を閉じながら何かを言っています。

アルツ君:「腰が痛いんだよな…。」

ヤッチ:「ほとんど丸一日寝てたんだから、腰が腐ってるのかもな!?」

アルツ君:「腐ってるところを切ってくれよ…。」

拘束されて仰向けの姿勢をずっと続けているので、床ずれ気味になるのも無理はありません。

ヤッチはベッドとアルツ君の体の間に手をすべり込ませます。

姉:「タオルでも挟んであげたら?」

ヤッチ:「そうだね。そこにあるから取ってくれる?」

そう言いながら、アルツ君の体の中央付近に手をすべり込ませた時です。

何か固い感触が伝わります。

ん?

心電図計の端末(?)のようなものをアルツ君が体に轢いていたようです。

これじゃあ、痛いわけです。

おそらく携帯電話を持って寝落ちしたときの感覚です。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

そして今度はアルツ君が起き上がろうとする仕草を見せます。

拘束されているので、起き上がることはできません。

ヤッチ:「何?どうした?」

アルツ君:「ちょっと、起こせよ。」

ヤッチ:「今日は安静にしていないとだから、寝てなよ。」

アルツ君:「いいから、起こせよ。」

ヤッチ:「ベッドごとは俺の力じゃ無理だな…。」

アルツ君:「ダメだ、トイレに行きたくなっちゃった。」

ヤッチ:「そんなこと言ったって、いろんなものが体にくっ付いているから無理だよ。オムツの中で出しちゃえよ。」

アルツ君:「そんなことできるかよ。」

ヤッチ:「全神経をチンチンに集中させて…。」

アルツ君:「いやだーっ!!」

普段はヤッチの方が『トイレに行こう』と言っても『いやだーっ!!』と言うのに…。

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


ブログランキングに参加しています。
クリックで是非応援をお願いします。
    ↓
にほんブログ村
にほんブログ村へ

人気ブログランキング
人気ブログランキングへ


コメントを見る 0 件
ツイートする

キーワード検索 : 誤嚥性肺炎 誤嚥 点滴 吐血 逆流性食道炎 進行性核上性麻痺 嚥下 嚥下障害 バイアスピリン 抗生剤 

FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア

この記事のURLhttp://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-421.html   Facebook   Twitter   はてなブックマーク hatena

2013/09/01 | コメント (0) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

手負いの熊

2013/09/01 (日)  カテゴリー: アルツ君
▲ Page Top
こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

アルツ君が救急搬送され、入院した日の翌々日の8月30日の金曜日です。

朝早くから、ヤッチの携帯電話が鳴ります。

ディスプレイには電話帳登録をしていない番号が表示されています。

アルツ君の入院でパタパタしていたので、アルツ君の入院先の病院は電話帳登録を済ませていませんでした。

もしや…????

ヤッチはあわてて、通話ボタンを押します。

ヤッチ:「はい。」

「こちらはOG病院です。お父様を担当させていただいている医師の○○です。△△様(ヤッチ)の携帯電話でよろしいでしょうか?」

やはり、アルツ君の入院している病院からです。

しかも、医事課の職員さんでもなければ、看護師さんからでもありません。

アルツ君を担当して下さっている女医さんからの直々の電話です。

????

ヤッチ:「はい、そうです。お世話になっています。」

女医さん:「実はお父様のことでお話ししたいことがあるのですが、お時間よろしいでしょうか?」

ヤッチ:「はい、大丈夫です。何かありましたか?」

女医さん:「実は…。」

この女医さんの物腰柔らかなしゃべりと丁寧な口調でヤッチの心拍数が上がります。

ツバを飲みこむときに危うく誤嚥しそうになります…。

ヤッチ:「はい、何でしょうか?」

女医さん:「今朝からお父様の様子を観察させていただいているのですが、そこからお話しさせていただきますね?」

ヤッチ:「はい…。」

今のところ、ヤッチの胃酸は食道に逆流していないようです…。

女医さん:「まず嚥下(えんげ)、つまりお父様の食事のときの飲み込む力についてなんですが…。」

ヤッチ:「はい…。」

女医さん:「とても良く飲み込みができているようなんですね!?」

ヤッチ:「はは…。」

女医さん:「一時有ったお熱の方も平熱に戻られて大分安定しておられるようなんですね!?」

ヤッチ:「そいつは良かった…。」

女医さん:「抗生剤もお父様の場合、とても良く効くようでして…。」

ヤッチ:「昔からよく薬が効いちゃうタイプのようですからねぇ~。」

女医さん:「全般的には病状は安定しておられるのですが…。ただ…。」

ヤッチ:「ただなんでしょうか…???」

女医さん:「とても申し上げにくいことなのですが…。」

ヤッチ:「いえいえ、何なりとおっしゃってください。」

女医さん:「実は、病院に入院なさって、環境が変ったせいか時折不穏な様子を見せられるので、病状も安定したことだし、やはり施設に戻られたほうが、精神的にも落ち着くのではないかと思いまして…。」

ヤッチ:「と、おっしゃいますと…??」

女医さん:「率直に申し上げまして、こちらで退院の方向で計画を進めさせていただきたいと考えているのですが…。施設の方に戻られても、おそらく大丈夫ではないかと判断している次第です…。」

ヤッチ:「はーは。そういうことでしたら、構わないと思いますよ。」

女医さん:「そうですか…。では、退院の方向で準備させていただいて、よろしいでしょうか?」

ヤッチ:「ただ、御存知のように父は施設で生活しています。退院とおっしゃっても施設の受け入れ準備ができているかが心配です。父を迎えに行くと言っても、多分施設で送迎の手配をすると思います。車をいつ出せるかとかは、私にはわからないので、大変申し訳ありませんが、先生の方から施設に連絡してもらって、その辺のところを相談していただけないでしょうか?」

女医さん:「わかりました。ではそのようにさせていただきます。」

いやいや…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

ある意味ビックリです…。

ε-(゚д゚`;)フゥ...

普通、こういう場面では、様態が急変したのですぐに病院に来て下さいですよね!?

急変したといえば、急変ですがね…。

恐るべしアルツ君の回復力です…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

一昨日、吐血して緊急入院しているんですよ…。

これまで心配して下さった方の中には、『心配して損した…。』、『期待外れ!!』、『ふざけるな!!』、『倍返しだっ!!』と思われた方も多いのでは!?

あやつのことですから、多分相当数の看護師さんを不眠症にしていますねぇ~。

そうだ!?

今日はアルツ君の入れ歯を特養に取りに行って、病院にそれを持って行かなきゃならないんだ…。

でも、待てよ!?

退院するなら、入れ歯は持って行く必要はないよな!?

でも、女医さんは『今日退院』とはおっしゃってなかったよな!?

まさか、今日、退院ってことはないだろう…。

ヤッチの頭の中に色々なことが駆け巡ります。

どっちみち、入れ歯を取りに行く都合もあるし、特養と女医さんの間で話しを進めているわけだから、特養にヤッチの体ごと持って行っちゃえばいいんだ!!

ヤッチは自転車に乗り、特養に向かいます。

まだ、この時、午前9時前だったと思います。

特養の受付でヤッチは要件を告げます。

ヤッチ:「おはようございます。すいません、今日は入院している父の入れ歯を取りに伺ったのですが、○○さん(生活相談員さん)はいらしてますかね!?」

受付の職員さん:「多分、まだ朝のミーティング中だと思います。内線で呼んでみますね?」

ヤッチ:「朝早くからすいません。」

受付の職員さん:「ミーティングは終わっているようなので、今○○の方は下に降りてきます。しばらくお待ちいただけますか?」

ヤッチ:「ありがとうございます。」

すぐに生活相談員さんが受付のある玄関ロビーに下りてきました。

生活相談員さん:「おはようございます。」

ヤッチ:「おはようございます。朝早くから、お呼びたてして申し訳ないです。」

生活相談員さん:「いえいえ。」

ヤッチ:「OG病院から電話がありましたか?」

生活相談員さん:「はい。今日の午前中に退院ということで…。」

ヤッチ:「えっ!!やっぱり、今日ですか?」

生活相談員さん:「すいません。うち(特養)の方は午前中の方が空いている車が多いので、勝手に決めさせていただきました。まずかったですか?」

ヤッチ:「いや、多分、そんなこともあるかなと思いつつも、いやいや、まさか今日ってことはないだろうと心の中が揺れ動いていたもんで…。」

生活相談員さん:「でも、逆に早く退院できてよかったじゃないですか?」

ヤッチ:「まあね…。でもこれじゃあ、24時間テレビのドキュメンタリードラマには絶対採用されないよね!?」

生活相談員さん:「たぶん、病院にいらっしゃるよりは、こちらの方が落ち着くんじゃないでしょうかね。」

ヤッチ:「多分…。でも相当、病院のスタッフを手こずらしたんじゃないでしょうかね!?」

生活相談員さん:「病院からの電話では看護師さん3人で、抑えつけてもダメだったとか…。」

ヤッチ:「やっぱりですか…。昨日点滴の針の刺さっている手首を見た時に不吉な予感はしてたんですけどね…。」

生活相談員さん:「で。お父様のお迎えの車なんですけど、他の利用者さんの送迎で、まだ車が戻って来ていないんですよ…。」

ヤッチ:「そうなんですか。」

生活相談員さん:「OG病院には、ここを10時半に出発すると言ってあります。それで、申し訳ないんですけど、うちの車に同乗していただいて、お父様を迎えに行っていただけないでしょうか?」

ヤッチ:「はい、はい。それはもちろん。そういうこともあろうかと、電話を差し上げないで直接こちらに来ちゃったんですから。」

生活相談員さん:「そうしましたら…。10時過ぎには車が戻ると思うので、そのころにもう一度こちらにいらしていただけないでしょうか?遅くても、間違いなく10時半にはここを出られると思うので…。」

ヤッチ:「了解。また自宅に戻っても、すぐに出かけるようになっちゃうから、近くの公園で時間を潰してますよ。あと、入院時に父が着ていた洋服は持って帰ってきてしまったので、着替えをお願いできますか?」

生活相談員さん:「はい。もう準備してあります。」

ヤッチ:「流石です。」

一時間前後、間が空いてしまいました。

ヤッチはいつもアルツ君と散歩に来ている特養の近くの公園で時間を潰します。

10時過ぎに再び特養に戻ると、アルツ君を迎えに行く車は戻って来ているようです。

ドライバーは生活相談員さんではなく、別の施設の職員さんです。

軽自動車の後ろにアルツ君のお迎え用の車椅子を積み込み、ヤッチは助手席に乗り込み、OG病院に向かいます。

ドライバー役の職員さんと雑談を交えながら、進みます。

職員さん:「OG病院に行くのは久しぶりなんですよね~。」

ヤッチ:「俺がわかるから大丈夫ですよ。何なら勝手にこの車にナビを付けて、後で施設長に領収証を回すとか?」

職員さん:「いえいえ。」

ヤッチ:「施設長のゴルフへ行く回数を減らせばナビなんて安いもんじゃない!?多分、施設長の顔の日焼け度合と施設の予算は反比例の関係にあるね!?」

そこへ再びOG病院からヤッチの携帯へ着信です。

OG病院:「こちらOG病院の○○と申します。10時半に施設を出発されるとお伺いしていますが、その後、どうなったでしょうか?」

ヤッチ:「あー。それなら今そちらに向かっていますよ。あと5分10分でお伺いできると思いますよ。」

OG病院:「わかりました。お待ちしています。」

蕎麦屋かよっ!!

かなり手負いの熊は大暴れしていることが予想されます。

普通、手負いの熊は射殺されるはずなんですけどね…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

OG病院に到着し、アルツ君の車椅子と着替えを持って、ヤッチは病棟に向かいます。

施設の職員さんは車で待機です。

エレベーターで4階に行き、廊下の角を曲がると、すでに病院の車椅子に乗ったアルツ君の姿がナースステーション前に有ります。

アルツ君:「おい、お前。ずいぶん遅かったな?」

ヤッチ:「あー、今日は出前が多くてな…。」

アルツ君:「出前?」

ヤッチ:「旦那さんには関係ないから、気にしなくていいよ。」

アルツ君:「そうか…。それよりお前、いつから車椅子(に乗るよう)になったんだ?」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

[追記~2013年09月01日]
お昼ごろに、特養に戻ったアルツ君ですが、ペーストの昼食を準備していただいていましたが、あまり食欲が無く、ほとんど食べずに、『ねむい…。』と言って、居室のベッドで寝てしまいました。
ヤッチが思うに寝不足ではないかと…。
OG病院で処方された抗生剤や胃薬をまだ飲み続けていますが、いつも通りのアルツ君に戻っているようです。

ヤッチの方は、入院と退院の手続きがひとまとめに来てしまって、少し忙しくしていたので、なかなかPCに向かうことができませんでした。

心配して下さった皆さんには、報告が遅くなって、大変申し訳ありませんでした。
m(__)m


ブログランキングに参加しています。
クリックで是非応援をお願いします。
    ↓
にほんブログ村
にほんブログ村へ

人気ブログランキング
人気ブログランキングへ


コメントを見る 4 件
ツイートする

キーワード検索 : 嚥下 入れ歯 

FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア

この記事のURLhttp://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-423.html   Facebook   Twitter   はてなブックマーク hatena

2013/09/01 | コメント (4) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

看護要約

2013/09/05 (木)  カテゴリー: アルツ君
▲ Page Top
こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

ヤッチの元に『看護要約』なるものが戻って来ました。

アルツ君の退院手続きの時に、入院していたOG病院から渡されたものです。

その他にも診療明細書、アルツ君の画像診断の結果のCD-ROMや搬送前のS病院へ診療情報提供書等、色々な書類等を渡され、OG病院の方から、アルツ君の施設の看護師さんに渡してくれと言われ、施設に戻り、すぐにこれらを施設の看護師さんに渡しました。

その中にこの『看護要約』なるものが入っていたわけですが、ヤッチが無理を言って、このコピーを施設の看護師さんからいただいて来たのです。

『看護要約』というのがイマイチはっきりしませんが、施設にアルツ君と一緒に戻った時に、施設の看護師さんが最初にこれを見つけ出して、一生懸命、目を通していましたから、看護師さんには結構大事な書類だったのかも…。

今回のアルツ君の入院騒ぎの時にS病院に検査のためのじゅうぶんな設備がなく、S病院の医師からOG病院に診療情報提供書(紹介状)を書いてもらって、OG病院で、検査、そして入院となりました。

医師から医師へから書くものが、診療情報提供書(紹介状)なら、今回の『看護要約』なるもは、看護師から看護師へ書く情報提供書なのかもしれません。

ヤッチのことですから、間違っている可能性大ですが…。

(-_-;)

この『看護要約』はA4サイズ一枚だけですが、アルツ君の入院から退院に至るまでの経緯がまとめられています。

以下に引用させていただきますが、個人名や団体名は加筆して修正させていただきます。

また、必要と思われる部分のみを抜粋する形で引用させていただきます。

▽引用▽
看護要約
診断名
(記載なし)
看護上の問題点
貴施設(○○○○)に入所中の方。発熱のため8/28にS病院受診され、コアグラの嘔吐があり、胃管挿入したところ胃内に中等度のコアグラを認めたため、止血目的に当院紹介受診。
来院時胃カメラを施行し、GERD 表層性胃炎の所見があり出血はGERD+抗凝固剤内服が原因と考えられた
すでに止血しており特に処置は行わず。
発熱、痰、SpO2低下あり。CTで下肺背側に炎症性変化認め、誤嚥性肺炎等疑われ精査加療目的にて入院となる。
入院後発熱なく経過し食事摂取も良好。STにより嚥下機能評価したが問題なし。
 
活気も戻り本日退院となる。
既往歴
高血圧、不整脈
入院月日
H25/8/28
退院月日
H25/8/30
食事
セッティング必要。自己摂取可。
排泄
車椅子にてトイレへ。失禁もあり
清潔
清拭介助。8月30日最終
移動
車椅子
睡眠
覚醒すると大声で話し始めたりするが、落ち着くと入眠。
身体的問題点
立ち上がろうとしたり転落のリスクあり。
説明に対する理解得られず体幹抑制使用。
内服
ナース管理
バイアスピリン錠100mg
退院後
施設:○○○○
その他
(記載なし)
△引用△

声に出して読んでいると、来日して間もない中国人になった気分にになりますが、難解な文字がいくつか含まれています。

コアグラというのは、coagulation…。

凝固だとか凝血という意味です。

血のかたまりと考えればよいのかな!?

似て非なるものを想像した方は、ヤッチと同じ思考回路の持ち主です。

ちなみにヤッチはまだこれを食したことはありません。(フォア○○…)

(^_^;)

GERDは胃食道逆流症…。

英語ではgastro-esophageal reflux diseaseで、胃食道逆流症は、この英語の頭文字を取った略語だそうです。

胃食道逆流症は胃の内容物が食道に逆流しておこる病態の総称だそうです。

胃食道逆流症も逆流性食道炎と同じじゃないかと思い、ちょっと調べてみました。

でも、あまりにも定義が難しすぎて、ヤッチには上手く説明することができません。

(つд⊂)エーン

ザックリ言ってしまえば、胃食道逆流症という大きな集合が有って、その一部に逆流性食道炎があるということで、ヤッチは片づけました。

(^^ゞ

胃食道逆流症も逆流性食道炎も胃液が逆流して胸やけや酸っぱいものがこみあげてくる感じ(呑酸)などのいろいろな症状をおこす点では一緒です。

逆流した胃酸が食道に溢れ出すと、保護機能の働かない食道の粘膜が炎症などのダメージを受け、ひどければ、潰瘍を起こしたり、アルツ君のように出血したりします。

これは、胃酸の逆流による『食道炎』なので、逆流性食道炎ということになります。

でも、食道がまったくダメージを受けていなくても、胃酸が逆流しただけで、胸やけなどの不快感を催す人もいるそうなんです。

胃の内容物の逆流により、胸やけのような不快な症状の出る病態を総称して胃食道逆流症(GERD)と呼び、その中で、食道が少なからず障害を受けていれば、逆流性食道炎と診断されるようです。

食道が炎症などを起こし、傷ついているか、いないかで逆流性食道炎と判断されるということになるんでしょうかね…。

何だかややこしい話で恐縮です…。

(-_-;)

またヤッチの説明はおおいに間違っている可能性大なので、詳しく書かれたpdfファイルがネットに公開されていますので、詳しく知りたい方は、リンクを貼っておきますので、ダウンロードしてみてください。

ファイルサイズがかなり大きめなので、PCやスマホが逆流性食道炎を起こすかもしれません。

その辺は、自己責任でお願いします。

[参考]:胃食道逆流症(GERD)ガイドブック - 日本消化器病学会

『看護要約』の中で、後は難しい文言は無いですかね!?

『出血はGERD+抗凝固剤内服が原因』と書いてありますが、『抗凝固剤』は、アルツ君が普段の内服しているバイアスピリンの事ではないかと思います。

バイアスピリンは血液をサラサラにする薬の事です。

血栓予防にメリットのある薬ですが、反面、血が止まりにくくなるというデメリットがあります。

メリットはリンス・インのものも販売されているんですけどね…。

(-_-;)

SpO2は酸素飽和度の事…。

酸素を運搬するものにヘモグロビンがありますが、こやつがちゃんと活動しているかをパーセンテージで示すものです。

STは言語聴覚士(国家資格)の事です。

ヤッチも顔面神経麻痺のリハビリの時にお世話になりましたが、嚥下のリハビリに関してはエキスパートです。

記事やコメントの中で、ヤッチはこのSTさんによる嚥下機能評価をアルツ君が受けていなかったと書いてしまいましたが、看護要約を見る限り、しっかり受けていたようですね…。

ここで訂正してお詫び申し上げます。

m(__)m

…と、ここまでゴチャゴチャと色々なことを書いてきましたが、ヤッチは何を言わんとしてこの記事を書き始めたんでしたっけ!?

????

アルツ君の息子

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


ブログランキングに参加しています。
クリックで是非応援をお願いします。
    ↓
にほんブログ村
にほんブログ村へ

人気ブログランキング
人気ブログランキングへ


コメントを見る 7 件
ツイートする

キーワード検索 : 看護要約 診療情報提供書 紹介状 コアグラ GERD 胃食道逆流症 逆流性食道炎 言語聴覚士 嚥下 

FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア

この記事のURLhttp://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-425.html   Facebook   Twitter   はてなブックマーク hatena

2013/09/05 | コメント (7) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

嚥下機能の改善に向けて ~ 入院15日目から17日目

2014/12/13 (土)  カテゴリー: 脳梗塞
▲ Page Top
こんにちは。

アルツ君の息子ヤッチです。

省略している箇所もありますが、三日間の事をまとめて書くので長編です。

ストーレートネックにならないよう、また時々意識的にまばたきしながら読み進めて下さい。

さて、2014年12月09日の火曜日、アルツ君の入院15日目です。

アルツ君が夕食を食べてくれないということを姉からの電話で知り、この日からヤッチが食事介助をすることになりました。

その前にST(言語聴覚士)さんが、アルツ君の今の状態を教えて下さるということで、お昼過ぎに病院でお話を伺うことになりました。

▽引用
言語聴覚士とは
言語聴覚士(げんごちょうかくし、英: Speech-Language-Hearing Therapist (ST))は、医療従事者(コ・メディカルスタッフ)の一員であり、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、視能訓練士(ORT)と共に、リハビリテーション専門職と称されるうちの一つである。
定義
言語聴覚士法(1997年制定)に基づき、言語聴覚士(げんごちょうかくし)とは、厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者をいうと定義されている。
業務
言語聴覚士が対象とする主な障害は、ことばの障害(失語症や言語発達遅滞など)、きこえの障害(聴覚障害など)、声や発音の障害(音声障害や構音障害)、食べる機能の障害(摂食・嚥下障害)などがある。これらの障害は、生まれながらの先天性から、病気や外傷による後天性のものがあり、小児から高齢者まで幅広く現れる。
言語聴覚士は、このような障害のある者に対し、問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために様々なテストや検査を実施し、評価を行った上で、必要に応じて訓練、指導、助言その他の援助を行う専門職である。
△引用

ヤッチも顔面神経麻痺で入院したときに、STさんのリハビリを受けましたが、アルツ君の場合、主に失語、摂食・嚥下(えんげ~飲み込み)のリハビリを受け持つのが、このSTさんになると思います。

病院のデイルームで時間を潰していると、他の患者さんのリハビリを終えたアルツ君担当のSTさんがいらっしゃいます。

イメージしていたより、ずいぶんお若い印象…。

20代前半と思われるかわいらしい御嬢さんといった雰囲気です。

あいさつから始まり、さっそく話を始めます。

STさん:「お父様なんですけど、やはり、飲み込みの力が少し落ちているようですねえ。」

ヤッチ:「やはり、そうですか…。」

STさん:「お食事されている時のご様子を拝見したのですが、なにかを飲み込んだ時、『のどぼとけ』が男性の場合、動くと思うんですが、少しタイミングが通常と比べてずれるんですね。『ごっくん』とやった時に、上下するのですが、その動きが遅いようでして…。」

ヤッチ:「なるほど…。そう言えば、先日、父の意識が遠のいて、吐いたって聞いたんだけど、何か関係が有るんですかね?」

STさん:「私自身はその場に居合わせなかったので、聞いた話になりますが、『食べ物をのどに詰まらせて窒息しそうになられた』と伺っていますけど…。」

ヤッチ:「え?そうなの?じゃあ、やっぱり飲み込む力が弱くなってるっていうことなのかな?」

STさん:「聞いた話なので、この辺は何とも申し上げられないところですね…。よろしければ担当の医師から聞いてみてはいかがですか?」

ヤッチ:「了解です。」

ST:「で、私のほうはですね…。」

「食べる」しくみ01 「食べる」しくみ02

[ クリックで拡大できます ]

「食べる」しくみ03 「食べる」しくみ04


STさんは何かの本をコピーしたと思われる用紙を一枚、テーブルに広げます。

書かれている内容は人がものを食べる時のしくみ(摂食嚥下~せっしょくえんげ)のようです。

▽引用
摂食嚥下のメカニズム
目の前のものを食物と認識して口に入れ、噛み砕いて飲み込む一連の流れを摂食といいます。嚥下はその一部。食物が口から胃に至るまでの流れは、いくつかの段階に分けて考えると理解しやすいでしょう。

  1. 認知期(先行期)
    ★食物の認識
    目の前のものを食物として認識
    「おいしそう!これを食べよう」
  2. 捕食
    ★口への取り込み
    食物を運んで口内に入れ、唇を閉じる
    「ぱくっ」
  3. 準備期
    ★咀嚼と食塊形成(しょくかいけいせい)
    食物を噛み砕き、口の中でドロドロの塊(食塊)にする
    「もぐもぐ」
  4. 口腔期
    ★咽頭(いんとう)への送り込み
    食塊がのどの奥(いんとう)に送り込まれる
    「うーん」
  5. 咽頭期
    ★咽頭通過、食道への送り込み
    嚥下反射(えんげはんしゃ)が起き、食塊が食道に送り込まれる
    「ごっくん」
  6. 食道期
    ★食道通過
    食道の壁が収縮・弛緩(しかん)をくりかえしながら、食塊を下へ下へ送り、胃に到達させる
    「すっー」
STさんからもらった用紙から引用
△引用

STさん:「お父様の場合は、『1』の認知期に一番問題が有ると思います。食べ物を見て、『おいしそう』と認識できなくなっていると思うんですね。つまりは認知機能の低下です。」

ヤッチ:「まあ、たしかに、もともと食いしん坊でしたから、おっしゃられる通りですね…。」

STさん:「次に問題なのが、『4』と『5』の口腔期と咽頭期のところです。」

ヤッチ:「コウクウキなんていうと、空を飛びそうだね?」

STさん:「…。その口腔期に関しては、ベロの感覚ですね。」

ヤッチ:「味覚障害が有るっていうことですか?」

ST:「いえ、そういうことではなくて、ベロの動きですね。この動きが脳梗塞の影響で悪くなってしまわれている…。」

ヤッチ:「ふん、ふん。それで?」

STさん:「咽頭期のところは、パワー、筋力、タイミングですね。」

ヤッチ:「ん?どういうこと?」

STさん:「飲み込む時、『ごっくん』てやると、軟口蓋、早い話が『のどちんこ』が鼻の方に逆流しないように、上がるんですね。それと同時にのどに咽頭蓋というものが有るのですけれど、これが下がって気管の入り口にフタをして、食べ物が気管のほうに入らないようにするんですね。男性ですと、先ほど申し上げましたように、外から見ていると、『のどぼとけ』が下がるわけなんですよ…。これが嚥下反射と呼ばれるものなんです。」

『のどぼとけ』が上がると、おっしゃったかもしれません。

ヤッチ:「ちょっと待ってね?」

ヤッチ、自分の唾を飲んでみます。

画面の前で同じことをしたアナタ、『ハッピーアイスクリーム!』です。

死語?

ヤッチ:「ん…。言われればその通りかもしれないけど、イマイチ、『のどぼとけ』が上がってるんだか、下がってるんだかわかんないや。」

STさん:「たぶん、この動作を一秒かからない速さでやっていますから…。」

ヤッチ:「クリント・イーストウッドなら、もっと速いね?」

STさん:「…。」

ヤッチ:「すんません、ジジイしかわからない話です。それで?」

STさん:「お父様の場合、咽頭蓋が下がるのがすこし遅いんですね。そこで必要なのが、パワー、筋力、タイミングということなんです。」

ヤッチ:「なるほど…。」

STさん:「今、お父様にリハビリでこの辺を改善していただくよう、私もお手伝いさせていただいています。」

すみません…。

STさんがあまりにもかわいい御嬢さんだったもので、ヤッチ、舞い上がって具体的にどんなリハビリをしているのか、聞くのを忘れてしまいました…。

ヤッチ:「ありがとうございます。」

STさん:「ただ、どうしても『食べたい』という意欲がわかないと、飲み込んでもらえないので、この辺が難しいところです。」

ヤッチ:「そうですよね…。今日の夕飯から、私も親父がどんな風に食べているのか見させていただきますから、少しは協力できるとは思うんですけどね…。」

STさん:「どうもありがとうございます。で、お父様の飲み込みが少しずつ良くなってきたら、私のほうはケータイを変えようと思ってるんですよ???」

まだ初対面だし、俺に相談されてもな…。

ヤッチ:「どういうことですか?」

STさん:「食事の形態のことです。今はミキサー食にとろみをつけてお出ししていますが、キザミ食くらいまでは持って行きたいと考えてるんですよ。」

ヤッチ:「そのケータイね?なるほどなるほど…。」

STさん:「たぶん、今のミキサー食だと、食べていても、あまり楽しくないと思うんですよ…。」

ヤッチ:「そりゃあ、噛み応えが有った方がいいもんね?」

STさん:「そうなんです。キザミ食まで持って行きたいなあと…。」

ヤッチ:「そのためには、食べる意欲を起こさせるですか?ちょっと、今日の夜、試してみますわ。あと、失語の件なんですけど、STさんからご覧になってどうですか?」

STさん:「言葉が上手に組み立てられないというのは、若干あるかもしれないですけど、むしろ舌の動きが良くないので、こちらが聴き取りにくいということが起こっていると思います。こちらが申し上げることは、お見受けする限り、理解できていると思います。」

ヤッチ:「そうですか。そうおっしゃっていただけるとうれしいです。」

STさんから、このあとしばらく、どんな食品が飲み込みやすいかとか、日頃、簡単にできる発声練習などについて、説明を受けました。

STさんとの面談が終わり、ヤッチはアルツ君の病室に行きます。

病室が広くなったなと思ったら、アルツ君の足元に設置されていたモニタも、無くなっているし、点滴もぶら下がっていないためでした。

ミトンも着けていません。

入院後、二週間くらいしたら、点滴から飲み薬に切り換えると担当医師がおっしゃっていたので、その時期に来たのかもしれません。

相変わらず、口呼吸で、寝ております。

でも、すぐに目を覚ましました。

アルツ君:「ばあさんどうした?」

ヤッチ:「まさに寝ても覚めても『ばあさん』だね?」

アルツ君:「バカなこと言ってんじゃないよ。(まだ宇宙語訛りです。)」

そのキノコさん(ばあさん)ですが、自分のケアマネさんから宅配のお弁当を勧められたそうです。

介護保険を使って、一食300円だとか…。

キノコさん、肉の入っているものは全然食べられません。

あらかじめリクエストを出しておいたのに、宅配の弁当業者が間違えたらしく、最初の二回、連続肉料理のお弁当だったとか…。

これをアルツ君に聞かせると大笑いです。

かなり上機嫌な様子です。

夕食を食べてもらうための布石として、午後のうちからアルツ君のテンションをアップしておきました。

宇宙語訛りの会話形式で文章を書くと、臨場感を伝えられないので、今回もYouTubeで。

というより、ヤッチの手抜きです。

m(__)m



この後、アルツ君は疲れて眠ってしまいました。

時刻にして午後4時ごろだった思います。

ヤッチは一旦自宅に戻ろうと考えましたが、アルツ君の夕食は18時から…。

病院までは片道自転車で40~50分程度かかるので、帰ってしまうと夕食に間に合わなくなってしまいます。

仕方なくデイルームで時間を潰します。

午後5時半頃にアルツ君の病室に戻り、アルツ君を起こします。

食事が出されてから、アルツ君を起こしてすぐに食べさせるのはちょっとかわいそうだと思ったので、少し早目に起こしました。

18時よりちょっと前に食事が用意されました。

すべてミキサー食でとろみがついています。

ほうじ茶らしきものも吸い飲みで用意されましたが、これにもとろみがついています。

夕食のおかず類ですが、ヤッチも少しずつ手のひらに落として試食しましたが、微妙です。

普段自分の食事も塩分控えめにしていますが、少し薄く感じました。

おかずの品数は豊富な印象です。

むしろ年寄りがこんな食えるのかという印象です。

デザートは、パインか何かをミキサーしたもの、ヨーグルト、プリン…。

たぶん、こっちを先に食べたら、ヤッチの場合だったら、お腹いっぱいです。

アルツ君のベッドのリクライニングを起こし、用意されたエプロンを装着します。

アルツ君:「ばあさんは?」

ヤッチ:「ばあさんなら地下だよ。旦那さんのために、このメシを全部すりこぎで擦ってたよ。へとへとになって帰っちゃったかもな…。」

ヤッチは適当な方便を使います。

アルツ君:「そっか、そっか…。」

またしても、『ケンケン泣き』です。

ヤッチ:「泣くなよ。せっかく塩分控えめに作ってくれたのに、涙を垂らしたら、味が濃くなっちゃうだろ。」

アルツ君:「そっか、そっか…。」

ヤッチ:「とりあえず、水分が出ちゃったから、ちょっとだけお茶を飲みな。ゆっくりだよ。」

吸い飲みのお茶をアルツ君の口元に運びます。

飲めるじゃん。

そうとう吸引力が落ちていると思っていましたが、逆にズルッと口の中に入ったので、ちょっと焦ります。

次はいよいよメインの食事です。

用意されたアルツ君の食事のトレーにはスプーンが用意されていましたが、ヤッチ、どのくらいのおかずをスプーンに載せてよいのかわかりません。

ちょっと手さぐりで、少量を口に運ぶことに…。

ヤッチ:「旦那さん、ばあさんの愛情だぞ。口を開けてみん?」

アルツ君が口を開けます。

うん、ちょっと開けた口の印象がいつもと違うのは、STさんのおっしゃっていたように、舌に力が入っていないためのようです。

スプーンを口の中に入れます。

ここから先、アルツ君の言葉は宇宙語混じりですが、ヤッチが翻訳してお送りします。

アルツ君が口を閉じます。

ヤッチ:「美味いか?『ごっくん』ってできるか?」

アルツ君がうなずきます。

STさんや姉は『飲み込むのがやっとだ。』と言っていましたが、ヤッチにはそれほどでもない印象です。

スプーンに載せたおかずが少ないから?

ヤッチ:「どう味は?」

アルツ君:「ふつうだよ、ふつう…。」

ヤッチ:「今、苦しくならないっていうことは毒は入っていないようだな。」

アルツ君:「バカ!」

ヤッチ:「じゃあ、も少し多目に放り込んでみるか?そっちの方が美味いべ?」

アルツ君がうなずきます。

ヤッチ:「その前に俺がちょっくら毒味な?うん、大丈夫だ。死ぬほどのことは無い。気合で乗り切れ!」

アルツ君、口を開けて待っています。

ヤッチ:「あのなぁ…。その『よきにはからえ』的な姿勢はなに?もう少し遠慮っていうもんしろよ!」

アルツ君:「いいから、はやく食わせろ。」

ヤッチ:「味わって食えよ。ばあさんの愛情なんだから。」

少し多めに投入しましたが、むせずに飲み込むことができました。

このあとも、そのあとも、同量をアルツ君、ごっくん…。

ヤッチも段々、要領をつかんできました。

アルツ君の口にスプーンを運ぶとき、少し舌の奥の方におかずを運んであげる方が飲み込みが楽なようです。

あまり奥過ぎても、あぶないですが…。

また、味の薄いものと濃いものは、味が変にならなければ、混ぜてスプーンに載せるのも手かも?

ヤッチ:「どうだ?美味いべ?」

アルツ君がうなずきます。

途中、会社を終えた姉も合流します。

ヤッチ:「お客様、サービス料、高くつきますけど、延長のほうはいかがなさいますか?」

アルツ君:「いいから早く食わせろ。」

ヤッチ:「お客様、おかずの方は終了なので、キノコさんがフルーツの盛り合わせを注文しても良いかと言ってきていますけど?」

アルツ君に耳打ちします。

アルツ君がうなずきます。

アルツ君のテーブルの上にアルツ君が飲まなくてはならない薬が用意されています。

姉に聞くと、まだお茶や水で一緒に飲めないとの事。

看護師さんから『仕方ないので、食事の上に載せて、少しずつ飲ませ下さい。』と言われているそうです。

ヤッチ:「では、フルーツ盛りを注文させていただきま~す!」

アルツ君、ヨーグルトの酸味があまり得意ではないので、プリン、パイン(?)などのデザート類を同じ皿に入れ、ヨーグルトと一緒にかき混ぜます。

ヤッチ:「はい、抑肝散(服用薬)載せのデザートです。ちょっと苦いですけど、我慢してくださいね~。」

アルツ君:「にがーい。」

ヤッチ:「じゃあ、口直し、口直し。」

ヤッチは抑肝散の載っていないデザートをアルツ君の口に入れます。

アルツ君:「おまえ、死んじゃうよ~。」

ヤッチ:「だいじょうぶ!死んだら声なんて出ないから。」

アルツ君:「ばか!」

ヤッチ:「最後にお茶を飲んでください。ドンペリですよ、ドンペリ。」

アルツ君、お茶はあまり飲みたがらないようです。

アルツ君が全部食べ終わるまでに一時間程度かかったのではないでしょうか。

長丁場となったため、少々、途中経過は省略させていただきましたが完食です。

飲み込む力が弱いといえば弱いですけど、時間を掛けてゆっくり食事を摂れば、食べられそうな気配です。

ちょっと気になったのは、舌の右半分に少し麻痺が有るのか、食べ物を飲み込んだ後、口の右半分におかずが残ってしまうことが有るようです。

舌で上手くすくえないのか、顔面神経麻痺が有るのかもしれません。

あとは、アルツ君の食べる意欲の低下は、日中のリハビリのせいなのではないかと思います。

日中、午前と午後に1時間ずつリハビリをしているので、夕食時に疲れ果てて眠くなってしまうのでは…。

その証拠に、アルツ君、夕食時ほとんど目を開けません。

他に異常が有るのかもしれませんが、眠気も否定できません。

よく小さな子供が、ご飯を食べながらフラフラと眠ってしまう光景を目にしますが、あんな状態になる時があります。

見方によっては、これが『意欲低下』です。

まだ、口に水を含んで、ブクブクするのは無理な様子です。

自分の手でスプーンを持つのも進んでやろうという姿勢は見せません。

OTさんが麻痺側ではない左手でスプーンを持ってもらうようなリハビリもしてくださっているようですが…。

残念ながら、麻痺側(右側)の肩、腕までは力が入るようですが、指先は動かないままです。

まあ、たまたまなのか、わかりませんが、今まで食欲が無い、食事を摂りたがらなかったアルツ君ですが、完食です。

結局、入院16日目となる12月10日(水)、17日目となる12月11日(木)も夕食について、ヤッチが介助に行き、偶然にも完食することができました。

アルツ君の食事摂取量(12/09~12/11までの3日間)
12月09日(火)
朝 10
昼 7/4※
夜 10
12月10日(水)
朝 0
昼 6/7※
夜 10
12月11日(木)
朝 1/1※
昼 4/3※
夜 10
※ 主食/副食を示します。 完食した場合を10とし、7/4の『7』は主食を7/10、『4』は副食を4/10食べたという意味です。


ちなみにアルツ君ですが、前々から認知症であるという病識はありませんでした。

今回の脳梗塞について、自分が脳梗塞で入院したということはわかっていませんが、さすがに寝ているベッドから看護師さんやお医者さんの姿が目に入るので、なにかの病気をしたらしいという意識は少しだけあるようです。(自覚のない場面もありますが…。)

アルツ君いわく、(病気を)治しているのではなく、修理しているのだそうです。

この微妙なニュアンス、

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


ブログランキングに参加しています。
クリックで是非応援をお願いします。
    ↓
にほんブログ村
にほんブログ村へ

人気ブログランキング
人気ブログランキングへ


コメントを見る 0 件
ツイートする

キーワード検索 : 脳梗塞 言語聴覚士 嚥下 失語 キザミ食 ミキサー食 とろみ 抑肝散 顔面神経麻痺 

FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア

この記事のURLhttp://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-499.html   Facebook   Twitter   はてなブックマーク hatena

2014/12/13 | コメント (0) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

アルツ君の様子がおかしい…

2014/12/18 (木)  カテゴリー: 脳梗塞
▲ Page Top
アルツ君の右手(2014/12/18)

こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

アルツ君が脳梗塞で入院してから24日目です。

前々日は『助けておじさん』、前日は『輸血ばあちゃん』に悩まされていたアルツ君、今日も『輸血ばあちゃん』は、終始、『のどが渇いた…。』と連呼しています。

当然、看護師さんたちは見て見ぬふり…。

アルツ君もあきらめムードで、怒鳴る気力をなくしているような様子です。

眠りたくても眠れない日が何日も続いているので、体力の消耗も激しいはずです。

昼間はリハビリもやってるので、売れっ子の芸能人並みです。

ヤッチが夕食介助に来た時は少しぐったりしているようにも見えました。

今日の朝食が2割、昼食が4割と、食欲もあまりないようです。

アルツ君:「俺は眠いから寝ちゃう…。」

ヤッチ:「ちょっとでも口に入れてから寝ようぜ?」

アルツ君:「そうだな…。」

そう言って、出されたテーブルの上に一度は自分の右手(麻痺側)を載せる仕草を見せました。

ヤッチが食事介助に出かけるようになってから、アルツ君が食事時に右手を動かすということは、今まで一度もありませんでした。

なぜ、右手を動かしたのかは謎のままですが…。

ずいぶん痩せてしまいました…。

しかし、ヤッチがスプーンでアルツ君の口元へおかずを持って行ったところ、ほんのちょっとスプーンを舐めた程度で眠ってしまいました。

ヤッチも無理に起こさずにずっと待っていました。

起きなければ起きないでよいという考えもあり、沈黙です。

ちょうどそこへ姉が登場です。

いつもと違う様子に姉が気づき、そっと見守ります。

ヤッチは姉に状況を説明します。

姉:「この環境じゃ、たぶん、ほとんど眠ってないと思うよ。」

ヤッチ:「俺もそう思って、今日は起きなきゃ眠らせてあげようと…。」

アルツ君のベッドから離れたところで、小さな声で会話していたにも関わらず、アルツ君が目を覚ましてしまいます。

姉:「パパ、今日はご飯食べられそう?」

アルツ君:「要らない…。○×△□#$…。」

姉:「食べないなら、エプロンを外そうか?」

アルツ君:「どっちでもいいよ…。」

どんな会話をしたかよく覚えていませんが、アルツ君、眠いのにも関わらず、ちょっとテンションの上がる場面もあり、目が覚めて来たのかなと思わせるような感じの時もありました。

姉が来てから、3、4分は会話していたのではないでしょうか。

しかし、会話の途中でアルツ君、突然コクリ…。

????

いつもと、寝落ちの仕方が違います。

どんなに眠くても、いつもは、一人でしばらくしゃべって、段々フェードアウトしていきます。

ヤッチがアルツ君のホッペタを叩きます。

ヤッチ:「旦那さん、旦那さん。」

反応が有りません。

と、思った瞬間、アルツ君が目を開けます。

アルツ君:「気持ち悪い…。」

ヤッチ:「吐きたいのか?」

アルツ君がうなずきます。

ヤッチは口腔ケア用に用意されていた容器をアルツ君の口元にあてがいます。

少し白濁した粘性の唾が出ましたが、吐しゃ物は出てきません。

嚥下(えんげ~飲み込み)がよくないわけですから、リバースすることもきっとできないのかもしれません。

再び眠って(?)しまいました。

姉と顔を見合わせます。

ヤッチ:「眠ってるのか?」

姉:「いや…、なんかいつもと違うね…。」

アルツ君が目を開けます。

アルツ君:「気持ち悪い…。」

ヤッチは再び、容器を口に…。

吐けません…。

再び、アルツ君、目を閉じてしまいました。

????

口をぽかんと開けていますが、眠っているようにもみえ、意識を失っているようにも見えます。

アルツ君の口元にヤッチは自分の耳を近づけましたが、呼吸しているのかどうかもわからないくらいグッタリしています。

ヤッチ:「これヤバいよね?看護師さん呼んでくるわ。」

ナースステーションは目の前です。

ヤッチ:「すみません。父の様子がおかしいので、ちょっと見てくれますか?」

ナースステーションの中では一人の看護師さんがパソコンの画面を覗き込んでいます。

看護師さん:「担当の看護師がいるはずなんで、その者におっしゃってもらえますか?」

ヤッチ:「とにかく、いつもと様子が違うんで!」

ちょっと強めの口調で…。

看護師さんは立ち上がり、どこかに消えて行きました。

たぶん、その担当の看護師さんとやらを呼びに行ってくれたのでしょう。

ほどなく、担当の看護師さんと思われる別の看護師さんが病室に入って来ました。

ヤッチ:「寝落ちしているようにも見えるんですが、いつもと様子が違うんで…?」

看護師さん:「○○さーん、○○さーん、聞こえますか?」

アルツ君の反応が有りません。

看護師さんはアルツ君のバイタルチェックを始めます。

チェックが終わったところで、もう一度アルツ君の名前をホッペを叩きながら呼びます。

看護師さん:「○○さーん、○○さーん、聞こえますか?」

看護師さんはアルツ君のまぶたを開け、懐中電灯を近づけます。

一瞬、アルツ君が目を開けました。

また、落ちてしまいました。

看護師さん:「大丈夫そうですね。グッスリ眠っていたんだと思います。」

いやいや、何が大丈夫なのかがわかりません…。

ヤッチ:「さっき、グッタリする前は何度か『気持ち悪い…。』って吐こうとしたんですよ。」

看護師さん:「そうなんですか…?誤嚥(ごえん)しているとかは…???」

ヤッチ:「ほとんどというか、誤嚥するほどの量の食事は口に入っていないと思いますよ。」

看護師さん:「じゃあ、今日は食事を摂られていない?」

ヤッチ:「そうですね?食べさせようと思っていたところで、様子がおかしくなってしまったので…。」

看護師さん:「今日は食事は無理ですね?下げてしまって構いませんか?」

ヤッチ:「『食べろ。』って言ったってこの通りだからね…。」

看護師さん:「薬の方も無理ですね。明日の朝食をイッパイ食べてもらいましょうか。」

姉とヤッチはアルツ君をしばらく見守り、アルツ君はいびきをかきはじめました。

ヤッチの頭の中では、滝川クリステルが『ノ・ウ・コ・ウ・ソク、字余り。』と右手をパクパクしています。

面会時間のタイムリミットが来たので、二人は病室を後にしました。



ドラマだとヤッチが看護師さんを呼びに行った時、病室に入ってきた看護師さんも大慌てで、ドクターを呼ぶはずなんですけどねぇ…。

ドラマの観過ぎ??

しかもドラマだと、ヤッチは朝まで起きていなくてはいけないんですよね?



すみません…。

やっぱり実は心配です…。

携帯の電源は切らないでおくことにします…。


追記
今日(この記事を書かせていただいた日の翌日)、アルツ君のところへ面会に行ってきました。
アルツ君ですが、病状が悪化することなく、スヤスヤと眠っていました。
ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
詳しくは、後日記事を書かせていただきたいと思います。
まずは御報告まで。
2014年12月19日(金)21:45



ブログランキングに参加しています。
クリックで是非応援をお願いします。
    ↓
にほんブログ村
にほんブログ村へ

人気ブログランキング
人気ブログランキングへ


コメントを見る 0 件
ツイートする

キーワード検索 : 脳梗塞 看護師 嚥下 誤嚥 

FC2スレッドテーマ : 認知症を介護する家族の悩み (ジャンル : 福祉・ボランティア

この記事のURLhttp://alzheimers.blog.fc2.com/blog-entry-503.html   Facebook   Twitter   はてなブックマーク hatena

2014/12/18 | コメント (0) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top
申し訳ありません。m(__)m
お探しの記事は、この キーワード (ユーザータグ) を設定していない可能性があります。

画面右上の『ブログ内検索』で、
再入力、もしくは語句を短めに入力していただくと記事が見つかる場合があります。

2 頁  次のページ »


▲TOP