site_title進行性核上性麻痺の疑いのある元植木職人のアルツ君(父)、アルツ君の愛妻キノコさん(母)、そしてアルツ君の息子ヤッチの日々の生活を紹介しています。
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洗濯好きな職人

2012/01/21 (土)  カテゴリー: 下の話
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

今日はお風呂を洗ってアルツ君をいつでも入れられる体制を整えたのですが、キノコさんが気を遣ったのでしょうか。

「毎日、お風呂に入れるんじゃ大変だから、今日はお風呂は無しにしましょうよ。」

「俺はいいんだけど、そこにいらっしゃる植木屋さんが何と言うか…。」

アルツ君の方に目を向けると閉じていた目を開けます。

「俺はいつだって入りたいぞ。死んだ後だって入りたいからな。」

「今日はいいんじゃない。どこも出かけないし、運動したわけでもないんだから!?」

キノコさんが助け舟を出してきます。

キノコさん、普段はこんなことを言ったことないのにどういう風の吹き回しなのでしょうか。

「そんなこと言ったら、一生風呂に入れないぞ。運動なんて俺は最近したことないんだから。」

ご自身をよく知っている植木屋さんです。

(-_-;)

「どっちにする?」

しびれを切らしたヤッチが口を挟みます。

「いいんじゃない!?入らなくて…。」

先に答えが返ってきたのはキノコさんの方でした。

学級委員長のキノコさんの単独採決の結果、今日はお風呂は中止です。

アルツ君からしてみれば、もうあとは夕飯を食べて寝るだけです。

キノコさんも支度ができているようで、さっそく夕飯です。

最近あまりアルツ君、手がかからなくなっているのでちょっとヤッチも今夜は息抜きできそう…。

ワァ──o(。´・∀・`。)o──ィ♪

最近は食事中に突然首を垂れてウトウトしてしまう恐るべしカックン病も姿をくらまして、食欲旺盛です。

おやつにみたらし団子を3本も食い倒して、なおかつ、夕飯のご飯を2杯も食べるとは大した根性です。

(・・;)

「なんでこんなに何にもしないのに腹が減るんだろう?」

元植木職人は食後のお茶を飲み干しながらのたまいます。

「そろそろ川の向こう岸で今日が何曜日だかわからないお友達連中が、うれしそうに手を振って呼んでるんじゃないのか?」

「バカ言え!!何曜日だかわからないやつが俺の顔がわかるもんか!!」

「いや!?臭いじゃないのか?臭いでわかるんだよ。」

「バカ言え!!何の臭いがするって言うんだよ!!」

「うーん。ここは新聞に包んでも、ほのかに香ってしまう紙パンツのハーブ臭かな!?」

「ちぇっ!!バカにしやがって!!」

「いやバカにはしてないよ。さげすんでるだけなんだから…。」

「ちぇっ!!そんなこと言うからトイレに行きたくなっちゃったじゃないかよ!!」

「おっ!?まだわかるんだね!?大したもんだ~。」

のどかな食後の団らんのようですが、神様はそんなに甘くはなかった…。

(-_-;)

アルツ君トイレに籠城です。

てっきり小だと思って油断していたら、どうも大のようです。

こっちはテレビに夢中になっていたのでアルツ君がトイレに入っていることも一瞬忘れるほど…。

アルツ君の籠城がかなり長引いてから気づく始末…。

そういえば、トイレ長いよなぁ~。

どらどら様子を見に行ってきますかあ!?

「おーい。籠城してるのかあ?兵糧は足りてるのかあ?」

籠城しているアルツ君に扉の外から声をかけます。

「なんでも無いよ~。ちょっと干すところが欲しいかな!?」

「干すところ?何のことだ?」

「干すところって言ったら干すところだろっ!!」

「意味が分からないんですけど…。」

「お前はわからなくても俺はわかるぞ~。」

「開けてもいいかい?」

「いいけど、干すところが無いぞ~。」

トイレの戸を開ける時は毎度のことですが、『つるの恩返し』を思い出してしまうのはヤッチだけでしょうか?

思い切って戸を開けます。

\(◎o◎)/!

戸を開けると、下半身丸出しでアルツ君がこっちにお尻を向けているじゃありませんか!?

(〟-_・)ン?

便器に向かって中腰の姿勢…。

(〟-_・)ン?

「はは~ん。誰か俺のパンツ汚しやがったから洗濯してやってんだよ。」

こっちに振り向き、にやりと笑い、また紙パンツを便器ですすいじゃってます。

「何やってんだよっ!!」

水洗のコックを何度もひねりながらこっちにお尻を向け、自分の脱いだ紙パンツをピチャピチャと洗っているではありませんか!!

「何やってるって見ればわかるだろ!?洗濯だよ。洗濯。」

どうも籠城前に紙パンツに産み落としてしまって、それを自分で後始末しようと試みているようです。

(-_-;)

「洗濯はわかるけど、何で紙パンツを洗濯しなくちゃならないんだよ!!」

「そりゃあ。誰か汚したからだろっ!?」

「誰かって、一人しか汚すやついないじゃないかよっ!!自分のケツの方が汚れてんじゃないのか!!」

「そりゃあ、どうかな?それにしても誰が汚しやがったんだろうなあ…。」

「自分だよ!!自分!!」

「ははあ~。お前か!?それにしてもこれ重たいなあ~。重いぞ~!!持ってみるか?」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ

そして…

お風呂を沸かさなかったヤッチも

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ




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2012/01/21 | コメント (2) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

スリラー

2012/02/14 (火)  カテゴリー: お風呂
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こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

昨日はアルツ君と心筋シンチ検査に行ってきたわけですが、アルツ君もさぞかし疲れていたのか、その日は夜中に頻繁にトイレに行くこともなく、朝までグッスリ。

というより、ヤッチ自身が爆睡してしまっていたので、アルツ君のことなんか、かまっていられないよという、プチお世話放棄の状態でした。

(^^ゞ

でも、朝紙パンツに失禁はしていましたが、紙パンツのキャパをオーバーするほどのことはなかったので、結果オーライということで勘弁していただきましょうか。

(^^ゞ

で、今日の夜、いつものようにアルツ君にお風呂に入ってもらおうと、服を脱がせているときのこと…。

「何だか、腕がかゆいんだよな〜。」

アルツ君の上着を脱がそうとしたヤッチにアルツ君がそうつぶやきます。

「また、乾燥肌になってるのかな!?」

尿素の入っていないクリームを風呂上りに塗ってから、アルツ君の乾燥肌はここ最近は改善されていたようなのですが…。

「いや、そうじゃないなあ…。多分、蚊がまだいるんだよ。でなきゃばあさんが飼ってるんだよ。」

自分にちょっとした災いが有ると、すぐにキノコさんのせいにするのは、好きな女の子の気を引くための手段なのでしょうか。

「今どき、蚊がいるわけないじゃないか。どっちの腕がかゆいんだい?」

「右。」

「右!?」

ヤッチには思い当たることが有ります。

そうです…。

昨日心筋シンチ検査の前に、病院で注射を打っています。

その時に打ってもらった腕が右腕です。

右腕のちょうどひじの裏あたりのプヨプヨと美味しそうなお肉が集まった、あまり日焼けしない部分です。

上着を脱がしにかかっていたのですが、その手を止めて、アルツ君の袖を腕まくりしてみます。

???

きのう、注射の後に、ガーゼをつけて、その上からテープをバッテンに貼ってもらっているのですが、ガーゼもテープも見当たりません。

つけてもらった紙テープがこれでもかというくらい長めに、しかも大げさにつけてもらっていたので、ヤッチもこのことはよく覚えています。

一応、大事をとって、昨日はアルツ君にお風呂も休んでもらっています。

注射を打ってもらったあたりのアルツ君の右ひじの裏は少し赤くなっています。

どうも、服の上から、かきむしったような赤みにも見えます。

「ここにテープが貼ってあったでしょ?」

ヤッチがアルツ君にたずねます。

「テープ?そんなの誰が貼ったんだ?俺は水漏れなんかしてないぞ!?」

昨日のことは全く覚えていないようです。

「違うよ。昨日病院で注射打ってもらったでしょ?」

「病院?誰がそんなところに行ったんだ?」

「旦那さんだよ。あのカンカンとうるさいところに行って文句言ってたじゃないか。」

「あーっ!!あのうるさいところか!?あんなうるさいところは、客なんか来ないぞ!!」

やはり、よっぽどのことだったのか、この事だけはアルツ君の脳に克明に刻まれているようです。

「あんな、うるさいところはもうまっぴらだっ!!」

アルツ君、眉間にしわを寄せ、片目を閉じて再現VTRを見ているようです。

ちょっと可愛そうですが、その時のことを思い出す時の表情がいつもとあまりに違うので、こっちは滑稽でなりません。

゚+。ゥフフ(o-艸-o)ゥフフ。+゚

「そうだよ。思い出した!?あのウルセー病院で注射を打ったんだよ。」

「あいつら、俺にそんなことまでしやがったのか!?ふざけた野郎どもだっ!!」

「いや。俺に怒ったって仕方がないだろ。その注射の跡がかゆいんだよ。」

「そうかぁ〜。あいつら蚊を飼ってやがるんだなっ。」

「それにしても、テープとカーゼはどこに行ったんだ?」

「そんなもん要るかっ!?有ったらつっ返してやるっ!!」

「いいねえ!!最近にはない意欲ですねえ〜。今から殴り込みに行くかっ?」

「ふんっ!!行きたくもないっ!!」

結局、ガーゼとテープは見つからず…。

着衣の裏からも発見できず終いです。

(^_^;)

「でも、どうする?今日は風呂は止めとくか?」

「入りますよんっ!!入らないと死んじゃいますよん。」

「でも、ばい菌とか入って腐ってくるかもしれないぞ?」

「腐ったら腐ったで、切っちまえばいいさ。」

「でも、切っちまったら、ボタモチ食べられなくなるぞ?」

「左手で食いますよん。」

「今日はやめとこうぜ。」

「やだっ!!」

どうしても入ると言ってきかないので、防水の絆創膏をとりあえず貼ってお風呂に入ることに…。

アルツ君に湯船に入ってもらう前に、アルツ君の身体をシャワーを使って、お湯で流します。

アルツ君、なぜかリラックスできない姿勢…。

お化けのような格好です。

腕を上げ、盆踊りで天を仰ぐような恰好か、スリラーを今にも踊り出しそうな格好…。

「なに?なんでそんな格好するんだよ?」

「ん?水がかかるといけないからね。」

「だから、やめようって言ったんじゃんかよ。」

「いいんだよ!!俺の腕なんだから。早くお湯掛けて!!」

「だいたい右腕だけなんだから、左腕は下げてればいいじゃん!!」

「いいんだよ!!俺の腕なんだから。早くお湯掛けて!!」

「もう腐ってんじゃないのか!?その腕…。」

「バカ言え!!腐ってたらあげられるわけないじゃないか。」

「まあいいや。腐ってても俺の腕じゃないから。でも腐った腕を切り落とす時は痛いんだろうな〜。」

「バカ言え!!腐ってたら痛いのなんかわかるわけないじゃないかっ!!」

「はい。流したから、湯船に入っていいよ。」

湯舟に入るにも右腕のことが気になるのか、ぎこちない動きです。

゚+。ゥフフ(o-艸-o)ゥフフ。+゚

湯舟に腰をおろしたアルツ君、注射の跡にお湯がかからないように、腕をひねって水面に浮かべています。

(^_^;)

「あのさ〜。その姿勢だと辛いんじゃないのか?」

「ぜんぜん、辛くないぞー。普通だよ。普通。」

「でもさ。どうせなら、左腕はお湯に浸かってもいいんだから、左腕は下ろそうよ。それじゃあ。お化けみたいだぞ。まるでスリラーでも踊るような格好だぞ。」

「バカ言え!!どうせだから左腕も上げてんだよっ!!だいたいスリラーって何だ?」

「旦那さんに言っても分からないよ。ちょっとビートたけしみたいに首を傾けてみなっ。」

ビートたけしはアルツ君にもわかるようで、あの独特な首の傾げ方を湯船でマネしています。

「こうか?」

「そうそう。それがスリラーって踊りだよ。」

「あんまり動くと、水がかかるからこれくらいにしておくよ。」

「やっぱり、そうとう気になってんじゃないかよ。」

「別に気にはしてないさぁ…。念のためだよ、念のため。」

「じゃあ、ブクブクブクって、腕を沈めてみん?」

「やだいっ!!」

結局、ヤッチもアルツ君をおもんぱかり、シャンプーやせっけんで身体を洗うのは取りやめにしてアルツ君にお風呂から出てもらいました。

「最後にお湯を腕にぶっ掛けとくか?」

アルツ君にヤッチがたずねます。

「やだいっ!!」

湯舟から出たアルツ君の身体の水滴を拭き取ります。

着替えは暖房の効いた茶の間です。

身体を拭き終えたアルツ君、一目散に茶の間に飛び込みます。

「おいっ!!ばあさん!!絆創膏張り替えろっ!!」

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ




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2012/02/14 | コメント (4) | トラックバック (0) | ホーム | ▲ Page Top

認知症を疑う職人の息子

2014/10/29 (水)  カテゴリー: 認知症の症状
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ワーファリン

こんばんは。

アルツ君の息子ヤッチです。

(^_^)/~

アルツ君の最愛の妻であるキノコさんですが、両足の先からひざ下にかけて、ところどころ内出血があり、月曜日に掛かり付けのお医者さんに診察に出かけたようです。

掛かり付けのお医者さんというのは、アルツ君の居る特別養護老人ホームの嘱託医でもあり、アルツ君が日頃お世話になっている主治医でもあります。

主治医のクリニックはアルツ君のいる特別養護老人ホームの近くに有るので、キノコさんは診察の後、その足でアルツ君の面会に行ってきたそうです。

帰宅途中にキノコさんがヤッチの部屋に立ち寄ります。

ヤッチは部屋に引き入れ、座ってもらいます。

キノコさん:「今日は、お医者さんに行って、おじいちゃん(アルツ君)のところにも行ってきたわ。」

ヤッチ:「で、どうだった?」

キノコさん:「『どうだった?』って、私のこと?おじいちゃんのこと?」

ヤッチ:「どっちも。」

キノコさん:「おじいちゃんは、元気、元気。とうとう部屋のカーテンを全部外しちゃったみたい。」

ヤッチ:「また、やらかしたのか…。しようもないなぁ…。」

キノコさん:「なんでも夜中に目を覚ましては私のことを捜しまわるらしいのよ。私がいるはずがないのに、『ばあさんをどこへ隠したっーー!!』って、興奮して暴れまわるらしいのよ。」

ヤッチ:「で、興奮して、カーテンを引きちぎるわけだ?」

キノコさん:「なんだか、そうらしいわよ。」

ヤッチ:「でも、お宅が面会に行った時はそんなでもないんだろ?」

キノコさん:「うーん、ニコニコしちゃって、『お前、帰るな、帰るな。』ってなかなか帰してくれなかったわよ。」

ヤッチ:「泊まってくれば、良かったじゃん。」

キノコさん:「そんなことさせてもらえるわけないじゃない!」

ヤッチ:「夕食時に旦那さんのとなりに腰かけて、職員に『私のご飯がまだなんだけど?』とか言って、催促して来ればよかったんだよ。」

キノコさん:「…。」

やはり、キノコさんには、冗談は通じないようです。

(-_-;)

ヤッチ:「で、あなたの方はどうだったの?」

キノコさん:「わたし?病院の事?」

ヤッチ:「そう。」

キノコさん:「2、3週間前から、○○先生(掛かり付けの主治医のこと)にワーファリンを増やされちゃったのよ。それが原因でこんなふうになっちゃったんじゃないかと思って、診察に行ってきたのよ。」

ご存知のように、ワーファリンは血液を固まりにくくする薬。

キノコさんもやや心臓に問題が有るため、心筋梗塞などを防ぐためにこの薬を飲んでいます。

ワーファリンは血液をサラサラにしてくれる利点がありますが、出血しやすくなるという欠点もあります。

キノコさんが部屋でズボンの裾をまくって、ヤッチに見せます。

すいません…。

写真を撮るのを忘れたので、おおいに妄想を膨らませて下さい…。

キノコさん:「ひざのところから足の先まで、あっちこっちすごいでしょ?」

ヤッチ:「確かにひどいね。痛くのないの?」

キノコさん:「それが痛くもかゆくもないのよ…。」

ヤッチ:「昨日、俺がお嬢さん(姉のこと)から電話をもらった時は、御嬢さんのやつ、俺に『ママのことなんだけど、足が壊死して大変なことになってるらしいんだわ~。』って言ってたぞ?」

キノコさん:「またっ。あの子ったら、なんでそんな大げさなことを言うのかしら。」

ヤッチ:「俺はしらないよ。だから、伝言ゲームは嫌いだって言うんだよ。」

キノコさん:「痛いわけじゃないんだけど、両足が同じようになっているから、ちょっと心配になって、お医者さんに行っただけよ。」

ヤッチ:「で、○○先生はなんて言ってた?」

キノコさん:「原因不明だって。ただ、『ワーファリンのせいでは、ないと思うなぁ…。』って言っていたわ。」

ヤッチ:「じゃあ、何のせいだって言うのかね?息子さんの虐待?」

キノコさん:「そんなことは言いやしなかったけど、『来週詳しく検査してみましょう。』だって。『もしわからなければ、大きい病院を紹介します。』って。それに、『ワーファリンは減らさずにこのまま同じ量を飲んで下さい。』って。」

ヤッチ:「まあ、主治医の先生としては、薬をストップして、ポックリ逝かれても困るからなぁ…。」

キノコさん:「やだわ~!」

ヤッチ:「ブラックジャックの俺の見立てだと、これ、乾燥肌が原因なんじゃないかなぁ?」

キノコさん:「どういうこと?」

ヤッチ:「夏場と違って、空気が乾燥してきてるでしょ!?あなたの足も、その乾燥した空気で、水気が無くなって、パサパサしているのがわかる?」

キノコさん:「自分じゃ、痛くもかゆくも無いから…。」

ヤッチ:「で、その乾燥肌になっているところが、歩くたびにズボンとの摩擦で、ささくれ立って、ところどころ出血するんじゃないかな?内出血といより、うっすらした引っ掻き傷にも見えるぞ。」

キノコさん:「でも、痛いわけじゃないのよ。」

ヤッチ:「残念ながら、ご高齢で少し感覚鈍ってるのかもしれないよ。それにワーファリンで出血しやすくなってるところをスリスリしちゃうから、こうなるっていうこともあるんじゃない?」

キノコさん:「うん…。」

ヤッチ:「今、履いているズボンは化繊(化学繊維)でしょ?それが肌に合わないのかもよ。」

キノコさん:「そういえば、七分のズボン下も履いてるからそれがいけないかしら?でも、こっちは綿よ?」

ヤッチ:「うん…、何とも言えないけど、ズボン下のレース部分がこすれてるのかもよ。」

キノコさん:「そっか…。」

ヤッチ:「どっちみち、また医者に行くんでしょ?ちょっとの辛抱だから、そのままそっとしておいたら?」

キノコさん:「薬とか塗らないで大丈夫かしら?」

ヤッチ:「先生が何も処方してくれていないんだったら、今は何にもしない方がいいと思うよ。悪化させたら、先生に怒られるよ。」

キノコさん:「わかったわ。そういえば、話は変るけど、おじいちゃんのところに明日面会に行く?」

ヤッチ:「行く予定にしてるけど、なんで?」

キノコさん:「いやぁ、最近朝晩は冷え込むでしょ?カーテン無しで寝て、風邪でも引いてやしないかと思って…。予備のカーテンが(施設に)ないのかしら?」

ヤッチ:「前は遮光カーテンを引っ剥がしちゃったんだろ?で、今回はレース?」

キノコさん:「そう。部屋にはカーテンが一枚も付いてない状態なのよ…。」

ヤッチ:「じゃあ、遮光カーテンの方を施設の人が修理してくれてるかもしれないから、明日、行ったら訊いてみるよ。」

キノコさん:「じゃあ、お願いね。」

そんなわけで、昨日、アルツ君のところに面会に行ってきました。

アルツ君、『定位置』に腰かけ、ウトウトしています。

アルツ君に声を掛けようとしたヤッチは、先に施設の職員さんに呼び止められます。

職員さん:「お父様なんですけど…、お昼ご飯の前あたりからご機嫌がよくないようでして…。お昼ご飯も、他の利用者の方よりも遅い時刻に召し上がっていただいたくらいでして…。」

ヤッチ:「もう、引っ剥がすものは何もないんでしょ?部屋のカーテンも全部無いって聞いてるけど?」

職員さん:「まあ、そうなんですけど、リハパンの交換もさせていただけない状態でして…。」

ヤッチ:「了解。俺がリハパンを引っ剥がすよ。」

ヤッチはアルツ君に静かに声を掛けます。

ヤッチ:「ご機嫌うるわしくいらっしゃいますか~?」

アルツ君:「なんだ?お前どっから来たんだ?ばあさんは帰ったのか?」

ヤッチ:「それ、いつの話?」

アルツ君:「いつって今だよ。」

ヤッチ:「旦那さんはどっちだと思うの?」

アルツ君:「いないところをみると、帰ったんじゃないのか?」

ヤッチ:「すばらしい!でもちょっとだけ違うのは、帰ったのは昨日なんだなぁ…。」

アルツ君:「そうか…。す~ぐ忘れちゃうんだよなぁ…。」

ヤッチ:「でも、今回は(記憶が)しっかりしてそうじゃないか。ばあさんの顔を覚えてるか?」

アルツ君:「覚えてるさよ~。」

ヤッチ:「顔はツルンとしてた?シワクチャ?」

アルツ君:「バカ言っちゃいけないよ。シワだらけだよ。」

ヤッチ:「それだけ、覚えてれば大したもんだ。」

アルツ君:「でも、どうやら、俺は『人殺し』らしいんだ…。」

ヤッチ:「『人殺し』?なんだよ、急に。誰を殺したんたっていうんだ?」

アルツ君:「それがわからないんだよなぁ…。すーぐ忘れちゃうからさぁ…。」

ヤッチ:「それで、気分がすぐれず、機嫌が悪かったっていうことか?」

アルツ君:「どうやらそうらしいや…。」

ヤッチ:「じゃあ、スッキリするために、誰か殺しに行くか?」

アルツ君:「ばーか。そんなことしたら大変だぞ!」

ヤッチ:「大変な事がわかってる人に『人殺し』はできないと思うぞ?」

アルツ君:「そうかなぁ…。」

ヤッチ:「『人殺し』をした気がするんだろ?せめて誰を殺したか思い出したら、自首すればいいんじゃないか?思い出してるうちに、自分が先に天に召されるから…。」

アルツ君:「かーっ!お前のほうがよっぽど『人殺し』だ。」

ヤッチ:「それより、部屋にカーテンが付いてないらしいな?」

アルツ君:「どうだったかな…?」

ヤッチ:「寒くて眠れなかったんじゃないのか?風邪でも引いてない?」

アルツ君:「バカ言っちゃいけないよ。俺が風邪なんか引くもんかよ。」

ヤッチ:「なら、よかった。」

後の話しになりますが、この日、ヤッチが帰るまでに、アルツ君がボロボロにしてしまった遮光カーテンを施設の職員さんが修理してつけてくれたので、一応、夜間に外から丸見えということは無くなり、寒さもしのげるようになりました。

アルツ君:「だいたい、俺はいつだってポカポカしてるぞ。寒さの奴が寒いって言うから、俺が温めてやってるくらいだ。」

ヤッチ:「そうかぁ、旦那さんが地球温暖化の原因か。いやさ、ばあさんが心配してたからさぁ…。」

アルツ君:「ばあさん?ばあさんなんていつ来たんだ?」

ヤッチ:「昨日。」

アルツ君:「昨日?」

ヤッチ:「ああ、昨日。脚の皮が引っ剥がれたとか、内出血してるとか言って無かったか?」

アルツ君:「ああ、なんか言ってたなぁ…。あれ、昨日か?すーぐ忘れちゃうんだよな~。」

ヤッチ:「昨日だよん。」

アルツ君:「だいたい内出血だなんて、ばあさんの場合は、『無い出ケツ』じゃないのかよ。」

ヤッチ:「また、そんな事言って、ばあさんをイジメたんじゃないだろうな?ばあさん、冗談通じないから、あんまりイジメるなよ。」

アルツ君:「ふふ…。」

ヤッチ:「『ふふ…。』って笑ってるところを見るとイジメたな?」

アルツ君:「知らないよ!だいたいばあさんなんていつ来たのかも知らないし…。」

ヤッチ:「病院の帰りに寄って、しばらくここに居たんじゃないのか?」

アルツ君:「そうかぁ…。ばあさん来てたのかぁ…。」

ヤッチ:「旦那さんのことだから、ばあさんに向かって、『腐った足なんか切っちゃえ!』とか言ったんじゃないのか?」

アルツ君:「ふふ…。」

ヤッチ:「『お前の足なんか、切ったって一銭にもならないぞ。』くらいなことは言ってそうだな?」

アルツ君:「…。」

ヤッチ:「笑ってるところを見ると、図星だろ?」

アルツ君:「知らないよ!俺はすーぐ忘れちゃうんだから!」

ヤッチ:「怪しいな。今のうち白状すれば、かつ丼の上をおごってやるぞ?」

アルツ君:「かつ丼よりボタモチを最近食ってないから、ボタモチがいいなぁ…。」

ヤッチ:「ああ、何でも好きなもんを食わせてやるよ。で、どうなの?」

アルツ君:「どうだろうなぁ…。ボタモチの美味そうなのは思い出せるけど、ばあさんの顔が出てこないぞ?」

ヤッチ:「さっきは『覚えてる』って言ってたのにな?」

アルツ君:「うん…。」

ヤッチ:「でも、やっぱり、イジメたんだろ?」

アルツ君:「だから、イジメないよ!だいたい、切った足の替わりに材木をぶち込んでおけなんて、言った覚えはないぞ!」


やはり、認知症ではないのかも…。

アルツ君

さすがです…。

(; ̄ー ̄川 アセアセ


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